JP3860764B2 - メモリカード用アダプタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリカード、特にRS−MMC等の小型のメモリカードが装着されることにより、メモリカードの使用可能な電子機器へのバリエーションを広げることが可能なアダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】
市販されているメモリカードとしては、ATA(PC)カード、スマートメディアカード、CFカード、MMC等がある。一方、MMCと厚さは同じであるが、幅及び奥行き(長さ)が約半分のRS(Reduced Size)−MMCが最近開発されている。このRS−MMCは、MMCと同様なスペックとなっており、MMCの代替えとしてコンピュータ等の電子機器に用いることが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、RS−MMCは小型であり、MMC等の他のメモリカードが適用可能なコンピュータや外付けドライバーに対して用いることができず、現状では、RS−MMCに対応した専用のコンピュータや外付けドライバーだけに対しての使用が可能となっている。このため、RS−MMC等の小型のメモリカードでは、使用可能な電子機器の範囲が限られる問題を有している。
【0004】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、RS−MMC等の小型のメモリカードを装着させることにより、MMC等の通常のサイズのメモリカードに対応した電子機器への使用ができ、これにより小型のメモリカードの使用可能な範囲を広げることが可能なメモリカード用アダプタを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明のメモリカード用アダプタは、メモリカードの端部が挿入されることによりメモリカードが着脱自在に装着されるフレーム金具と、フレーム金具に差し込まれて組み付けられる樹脂成形体からなるコアとを備える共に、全体の厚さがメモリカードと略同じ厚さとなっており、前記フレーム金具は、メモリカードの装着側の両端部に略コ字形をなして一対となって形成され、メモリカードが挿入されることによりメモリカードの両サイドを抱持する抱持部と、一対の抱持部の間に設けられると共に前記コアとの離反方向への変位が規制された状態でメモリカードの端部に対してばね力で係脱自在に係合してメモリカードの抜け止めを行うフック部と、コアへの加締めによってコアの固定を行う加締め用突起とを有していることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明では、フレーム金具にコアを差し込んで加締め用突起を加締めることにより、コアがフレーム金具に組み付けられてメモリカード用アダプタが形成される。このアダプタでは、フレーム金具にメモリカードを挿入することにより、抱持部がメモリカードの両サイドを抱持すると共に、フック部がメモリカードにばね力で係合して抜け止めを行い、これにより、メモリカードがアダプタに装着される。
【0007】
メモリカードの装着状態では、メモリカードとアダプタとを合わせた寸法が、通常の大きさのメモリカードと同じ寸法となる。また、アダプタの厚さはメモリカードの厚さと略同じとなっている。このため、メモリカードをアダプタに装着した状態では、通常サイズのメモリカードと同じサイズとなるため、通常サイズのメモリカード用の電子機器に使用することができ、小型のメモリカードの使用可能範囲を拡大することができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載のメモリカード用アダプタであって、前記一対の抱持部は、略コ字形に形成されることによりメモリカードを弾性的に抱持するばね力が付与されていると共に、少なくとも一方の抱持部にメモリカードのセンタリングを行うセンタリング用ボス部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明では、抱持部がばね力でメモリカードを抱持するため、メモリカードを確実に装着することができる。また、センタリング用ボス部がメモリカードのセンタリングを行うため、メモリカードを正規の位置に確実に装着することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2記載のメモリカード用アダプタであって、前記一対の抱持部は、コアと係合することにより略コ字形の開きを抑制する開き防止片を有していることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明では、開き防止片がコアと係合することによって、抱持部の開きを抑制するため、フレーム金具が一定の厚さを維持し、アダプタの全体の厚さが増大することがない。このため、電子機器への装着を確実に行うことができる。また、抱持部によるメモリカードの抱持を確実に行うことができるため、メモリカードの脱落を防止することができる。さらに、メモリカードの頻繁な脱着を行っても、抱持部が略コ字形を維持するため、耐久性のあるものとすることができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のメモリカード用アダプタであって、一対の抱持部におけるメモリカードの挿入側の端面が挿入方向に沿って斜めに切り欠かれていることを特徴とする。
【0013】
このように抱持部を斜めに切り欠くことにより、メモリカードを正規挿入したときに無抵抗となるのに対し、メモリカードを逆挿入すると大きな抵抗となる。このため、メモリカードの逆装着を挿入時の感触で未然に防止することができる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のメモリカード用アダプタであって、前記一対の抱持部の少なくとも一方に、メモリカードと係止してフレーム金具に対するメモリカードの相対回動の回動中心となる切欠部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明では、切欠部を中心としてメモリカードを相対的に回動させることにより、メモリカードをアダプタに装着できるため、装着を簡単に行うことができる。
【0016】
また、この発明では、切欠部に対応した係止突起をメモリカードの一端部に形成することにより、係止突起と切欠部とを係止させて上述した回動中心とすることができる。これにより、メモリカードの相対回動を安定して行うことができるため、メモリカードの装着をさらに簡単に行うことができる。さらに、メモリカードに対して係止突起を一端部に形成することにより、装着時の方向性が付与されるため、メモリカードの逆装着を防止することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1記載のメモリカード用アダプタであって、相互に当接することによりコアとの離反方向へのフック部の変位を防止する変位規制部がコアとフック部とに設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明では、コアからフック部が離反しないように規制するため、フック部がコアから離れることがない。このため、メモリカードに対するフック部の姿勢が常に一定となり、フック部によるメモリカードへの係合を確実に行うことができる。
【0019】
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のメモリカード用アダプタであって、前記メモリカードは、RS−MMCであることを特徴とする。
【0020】
請求項7の発明では、小型のRS−MMCを通常サイズのMMCと同様に使用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1〜図25を参照して説明すると、この実施の形態のアダプタ1は、フレーム金具2と、コア3とを備えている。
【0022】
なお、この実施の形態のアダプタ1を説明する前に、アダプタ1に装着されるメモリカード4について説明する。メモリカード4は、通常サイズのメモリカードよりも長さが短くなった小型のメモリカードであり、この実施の形態では、RS−MMCが使用されている。RS−MMCからなる小型のメモリカード4では、図16〜図18に示すように、本体40における幅方向の両端部に厚さが薄くなった一対の被抱持部41、42が形成されている。この被抱持部41、42はアダプタ1の抱持部21、22に抱持されるものである。また、一対の被抱持部41、42の間には、段状に低くなった矩形状の係合溝43が形成されている。係合溝43は本体40の下面に形成されており、その係合溝43に対してアダプタ1のフック部23が係合する。これらの被抱持部41、42及び係合溝43は、本体40におけるアダプタ1側の端部に形成されるものである。
【0023】
アダプタ1におけるフレーム金具2はメモリカード4が装着されるものであり、ステンレス等の金属によって全体が形成されている。このフレーム金具2は図1、図2及び図8に示すように、略平板状の支持板部20と、支持板部20に対して形成された左右一対の抱持部21、22、フック部23及び加締め用突起24とを有している。
【0024】
抱持部21、22は、支持板部20におけるメモリカード4装着側の左右両端部を略コ字形に屈曲させることにより、対となって形成されるものである。各抱持部21、22は、開口部が相互に向き合うように略コ字形に形成されるものであり、これらの抱持部21、22に対してメモリカード4の両端部が挿入されることにより、抱持部21、22はメモリカード4両端部の被抱持部41、42を抱持する。この抱持によって、メモリカード4は左右方向への変位及び上下方向への変位が抑制されるため、図17及び図18に示すように、アダプタ1とメモリカード4とがガタのない状態で面一状態で組み付けられる。また、抱持部21、22がメモリカード4の両端部を抱持することによって、アダプタ1とメモリカード4とが「く」の字となるように折れ曲がることを防止することができると共に、これらがねじれることがなく、ねじれによる離脱を防止することができる。
【0025】
抱持部21、22は略コ字形に屈曲されることにより、その上片21a、22aにばね力が付与されており、この上片21a、22aがメモリカード4に弾性的に接触する。このように挿入されたメモリカード4を抱持部21、22が弾性的に抱持することにより、メモリカード4を確実に抱持することができる。
【0026】
一方、抱持部21、22における支持板部20側の下片21b、22bには、センタリング用ボス部25が形成されている。センタリング用ボス部25は、下片21b、22bを部分的に隆起加工することにより形成されるものである。それぞれのセンタリング用ボス部25は、メモリカード4を抱持部21、22に挿入することにより、メモリカード4における被抱持部41、42と本体部40との境界部分である段差部45と接触する。この接触によってメモリカード4のセンタリングが行われるため、アダプタ1に対してメモリカード4を正規の位置に確実に装着することが可能となる。なお、センタリング用ボス部25は対となっている抱持部21、22のいずれかに形成すれば良いものである。
【0027】
抱持部21、22における上片21a、22aには、開き防止片26が形成されている。開き防止片26は図5〜図7に示すように、各上片21a、22aを下方に屈曲させると共に、この屈曲状態でコア3方向に延びることによって形成される。この開き防止片26は、コア3に形成されているスリット31に進入することによりコア3と係合する。この係合によって、開き防止片26は上片21a、22aが上方に変形したり、上方に湾曲することを防止する。これにより、成形された初期状態の略コ字形から抱持部21、22が開くことを抑制することができる。従って、フレーム金具2が一定の厚さを維持してアダプタ1の全体の厚さが増大することがないため、電子機器への装着を確実に行うことができると共に、抱持部21、22によるメモリカード4の抱持を確実に行うことができ、その脱落を防止することができる。また、メモリカード4の頻繁な脱着を行っても、抱持部21、22が略コ字形を維持するように作用するため、耐久性のあるものとすることができる。
【0028】
対となっている抱持部21、22の上片21a、22aには、傾斜面27が各形成されている(図1参照)。傾斜面27は抱持部21、22の上片21a、22aにおけるメモリカード4挿入側の端面に形成されるものであり、しかもメモリカード4の挿入方向奥側に向かって斜めに切り欠くことによって形成されている。このように傾斜面27を形成することにより、メモリカード4を正規挿入したときに無抵抗となるのに対し、メモリカード4を逆挿入すると大きな抵抗となる。このため、メモリカード4の逆装着を挿入時の感触によって防止することができる。
【0029】
フック部23は一対の抱持部21、22の間に位置するようにフレーム金具2に設けられている。フック部23は支持板部20の端部を下方向に略直角状に屈曲させることにより形成されるものであり、抱持部21、22と同様にメモリカード4の装着側に形成されるが、抱持部21、22よりも幾分、内側に引っ込んだ位置となるようにフレーム金具2に形成される。このフック部23はメモリカード4の係合溝43と係合するものであり、この係合によってメモリカード4がアダプタ1から抜け落ちないように保持するようになっている。
【0030】
フック部23は支持板部20と連設するように形成されるものであり、支持板部20におけるフック部23との連設部分20aには、図2及び図8に示すように、長尺な直線状のスリット20b、20bが平行状態で形成されている。このスリット20b、20bの形成によって連設部分20aにはばね力が付与され、従って、連設部分20aと連設しているフック部23には、ばね力が付与されている。このため、フック部23はばね力を伴ってメモリカード4に係合するため、確実に係合することが可能となっている。
【0031】
加締め用突起24は、支持板部20の幅方向の両側に起立状に形成されており、加締められることにコア3を固定する。
【0032】
コア3はPBT樹脂等の樹脂成形体からなり、平面から見て略矩形の薄板となるように成形されている。このようにコア3を樹脂成形体によって形成することにより、アダプタ1の軽量化を図ることができ、取り扱い性が向上する。
【0033】
コア3におけるフレーム金具2との対向面には、フレーム金具2の抱持部21、22に差し込まれる差し込み部33が形成されている。差し込み部33を抱持部21、22に差し込むことにより、コア3が左右方向に位置決めされた状態でフレーム金具2に取り付けられる。この場合、上述したように、抱持部21、22にばね力が付与されているため、差し込み部33を抱持部21、22に差し込むと、図4に示すように、抱持部21、22の上片21a、22aが差し込み部33に弾性的に圧接する。これにより、フレーム金具2に対してコア3を仮組み立てすることができる。
【0034】
コア3は支持板部20の上面をスライドさせることにより、フレーム金具2に取り付けられるものであり、フレーム金具2への取り付け状態では、コア3の上面34は露出した状態となっている。この露出している上面34を手で把持してメモリカード4の装着を行うことができるため、金属からなるフレーム金具によって手を傷付けることを防止することができる。この場合、コア3の上面34にシボ加工することも可能であり、これにより、成形時の樹脂のヒケによる凹凸が目立たなくなって外観が向上すると共に、フレーム金具2への組み付け時の滑りを防止することができる。
【0035】
コア3におけるメモリカード4の装着側の端部である差し込み部33側には、上述したスリット31が形成されている。また、幅方向の両側には、加締め用突起24に対応した加締め受け部32が所定長さで形成されている。加締め受け部32は図15に示すように、外面が弧状となるように形成されており、フレーム金具2の加締め用突起24が加締められることにより、加締め用突起24と結合する。この結合によって、コア3をフレーム金具2に固定することができる。このように加締めによる固定では、圧入による固定と異なって大きな固定強度を得ることができると共に、経年変化がなく、コア3とフレーム金具2に安定して固定することができる。
【0036】
なお、コア3の下面には、図12、図14で示すように、縦横方向にリブ35が形成されており、これにより、強度が付与されていると共に、用いる樹脂量を少なくすることが可能となっている。
【0037】
以上に加えて、コア3及びフレーム金具2のフック部23には、変位規制部が形成されている。変位規制部は図2及び図3に示すように、フック部23の長さ方向の両端部に形成された当接耳部28と、当接耳部28に対応するようにコア3に形成された押え部37とによって構成されている。このような変位規制部では、コア3をフレーム金具2に組み付ける際に、押え部37が当接耳部28に下側から当接して押さえ込む。この押え込みによってフック部23及び連設部20aがコア3から離反するような変位(図21参照)を規制するため、これらがコア3から離れることがない。これにより、メモリカード4に対するフック部23の姿勢が常に一定となるため、フック部23がメモリカード4に確実に係合することができる。
【0038】
図8〜図15は、コア3をフレーム金具2に組み付けてアダプタ1を作製する過程を示す。
【0039】
図8に示すようにコア3をフレーム金具2の後側から接近させ、図9及び図10に示すように、コア3の差し込み部33をフレーム金具2の抱持部21、22に後側から差し入れる。このときには、加締め用突起24は支持板部20から起立したままの状態となっている。
【0040】
図11は差し込み部33を抱持部21、22に完全に差し込んだ状態を示す。このときには、抱持部21、22がばね力を有しているため、抱持部21、22が差し込み部33を強固に保持することができ、これにより、コア3とフレーム金具2とが仮組み立て状態となる。
【0041】
図15は仮組み立て状態に対し、加締めを行う状態を示している。加締めダイ5上に仮組み立て状態のアッシーを位置決めして載置し、加締めパンチ6を加締めダイ5に接近させる。加締めパンチ6には、弧状の加締め凹部6aが形成されており、加締めダイ5への接近によって加締め凹部6aが加締め用突起24に当たって同突起24を強制的に曲げる。これにより、加締め用突起24がコア3の加締め受け部32に加締められてコア3とフレーム金具2とが強固に組み付けられ、図13、図14及び図1、図2に示すようにアダプタ1が作製される。作製されたアダプタ1は、全体の厚さがメモリカード4と略同じ厚さとなるものである。
【0042】
図16〜図19は、このようにして作製されたアダプタ1にメモリカード4を装着する過程を示す。
【0043】
図16及び図19(a)に示すように、アダプタ1とメモリカード4とを対向させて、これらを相互に接近させ、メモリカード4の被抱持部41、42をフレーム金具2の抱持部21、22内に徐々に挿入する。この挿入によって、メモリカード4の後端部46がフレーム金具2のフック部23に当接し(図19(b))、フック部23を押し下げる。このとき、メモリカード4の装着側の端部46(後端部46)にガイドテーパ46aを形成しておくことにより、フック部23がガイドテーパ46aを摺動するため、円滑に押し下げられる(図19(c)及び(d))。この摺動によって、フック部23がメモリカード4の後端部46を乗り越えると、フック部23はばね力によってメモリカード4の係合溝43内に入り込み、ばね力で係合溝43と係合する(図19(e))。この係合によって、メモリカード4がアダプタ1に装着される。このような装着では、アダプタ1とメモリカード4とを接近させるだけで行うことができるため、簡単に装着することができる。
【0044】
かかるメモリカード4の装着状態では、メモリカード4とアダプタ1とを合わせた寸法が、通常の大きさのメモリカードと同じ寸法となる。また、上述したように、アダプタ1の厚さはメモリカード4の厚さと略同じとなっている。このため、メモリカード4をアダプタ1に装着した状態では、通常サイズのメモリカードと同じサイズとなる。これにより、通常サイズのメモリカード用の電子機器に使用することができるため、RS−MMC等の小型のメモリカードの使用可能範囲を拡大することができる。
【0045】
なお、フック部23は当接耳部28及びコア3の押さえ部37からなる変位規制部によって、コア3との離反方向への変位が規制されているため、フック部23がコア3から離れることがない。これにより、図21のような状態となることがなく、メモリカード4に対するフック部23の姿勢が常に一定となり、メモリカード4への係合を確実に行うことが可能となっている。
【0046】
図20は、メモリカード4をアダプタ1から取り外す操作を示す。取り外しの際には、フック部23を押し下げて係合溝43との係合から解除する。そして、この解除状態で、メモリカード4とアダプタ1とを引き離すことにより、メモリカード4の取り外しを行うことができる。従って、メモリカード4の取り外しも簡単に行うことができる。
【0047】
この実施の形態では、図1及び図2に示すように、抱持部21または22に切欠部29が形成されている。切欠部29は、一方の抱持部21の側面部分に矩形状となるように形成されているが、弧状の切欠部であっても良い。このように形成された切欠部29は、メモリカード4の装着時における方向性の目安とすることができる。
【0048】
図22は、切欠部29を目安としてメモリカード4を装着する操作を示す。アダプタ1における切欠部29が形成されている端部をメモリカード4の端部に引っ掛けた状態で、切欠部29を回動中心としてアダプタ1を相対的に回動させてメモリカード4を装着する。このような回動による装着では、装着時の方向性が明確となるため、誤装着や逆装着を防止できるメリットがある。
【0049】
図23は、メモリカード4の別の形態を示し、装着側の端部に係止突起48が形成されている。図24及び図25は、図23の形態のメモリカード4をアダプタ1に装着する操作を示す。アダプタ1に形成されている切欠部29に係止突起48を挿入して引っ掛け、この引っ掛け状態で切欠部29を回動中心としてアダプタ1及びメモリカード4を相対的に回動させて装着を行う。
【0050】
このような装着では、回動時にメモリカード4とアダプタ1とが外れないため、回動を安定して行うことができ、従って、メモリカード4の装着をさらに簡単、且つ確実に行うことができる。また、係止突起48をメモリカード4の一端部に形成することにより、装着時の方向性が付与されるため、メモリカード4の逆装着を防止することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、以上詳述したように構成されるため、次に述べる効果を有する。
請求項1の発明によれば、メモリカードをアダプタに装着することにより、アダプタを含めた全体が通常サイズのメモリカードと同じサイズとなるため、通常サイズのメモリカード用の電子機器に使用することができる。このため、小型のメモリカードの使用可能範囲を拡大することができる。
【0052】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様な効果を有するのに加えて、ばね力でメモリカードを抱持するため、メモリカードを確実に装着することができ、しかも、メモリカードのセンタリングを行うため、メモリカードを正規位置に確実に装着することができる。
【0053】
請求項3の発明によれば、抱持部の開きが抑制されるため、フレーム金具が常に一定の厚さを維持し、電子機器への装着を確実に行うことができると共に、メモリカードの離脱を防止することができる。
【0054】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果を有するのに加えて、メモリカードの逆装着を防止することができる。
【0055】
請求項5の発明によれば、請求項1〜4の発明の効果を有するのに加えて、
メモリカードを相対的に回動させてアダプタに装着できるため、装着を簡単に行うことができる。また、切欠部に対応した突起部をメモリカードの一端部に形成することにより、装着時の方向性が付与されるため、メモリカードの逆装着を防止することができる。
【0056】
請求項6の発明によれば、請求項1の発明の効果を有するのに加えて、コアからフック部が離反しないように規制するため、メモリカードに対するフック部の姿勢が常に一定となり、フック部によるメモリカードへの係合を確実に行うことができる。
【0057】
請求項7の発明によれば、請求項1〜6の発明の効果を有するのに加えて、小型のRS−MMCを通常サイズのMMCと同様に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアダプタを上方から示す斜視図である。
【図2】アダプタを下方から示す斜視図である。
【図3】フレーム金具のフック部を示す斜視図である。
【図4】抱持部による抱持状態を示す断面図である。
【図5】開き防止片を説明する分解斜視図である。
【図6】開き防止片の作用を示す断面図である。
【図7】開き防止片を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図8】(a)及び(b)は、アダプタを組み付ける前の平面図及び側面図である。
【図9】(a)及び(b)は、アダプタを組み付ける途中の平面図及び側面図である。
【図10】図9におけるW−W線断面図である。
【図11】(a)及び(b)は、アダプタの仮組み付け状態を示す平面図及び側面図である。
【図12】図11におけるX−X線断面図である。
【図13】(a)及び(b)は、アダプタを組み付けた状態を示す平面図及び側面図である。
【図14】図13におけるY−Y線拡大断面図である。
【図15】(a)〜(c)は、加締め工程を示す断面図である。
【図16】アダプタにメモリカードを装着する前の分解斜視図である。
【図17】アダプタにメモリカードを装着した状態を示す下方からの斜視図である。
【図18】アダプタにメモリカードを装着した状態を示す上方からの斜視図である。
【図19】(a)〜(e)は、アダプタにメモリカードを装着する過程を示す断面図である。
【図20】アダプタからメモリカードを取り外す操作を示す断面図である。
【図21】変位規制部がない場合の好ましくない状態を示す断面図である。
【図22】アダプタにメモリカードを装着する別の方法を示す底面図である。
【図23】別の形態のメモリカードを示す底面図である。
【図24】図23のメモリカードをアダプタに装着する操作を示す底面図である。
【図25】図24の部分拡大底面図である。
【符号の説明】
1 アダプタ
2 フレーム金具
3 コア
4 メモリカード
21、22 抱持部
23 フック部
24 加締め用突起
25 センタリング用ボス部
26 開き防止片
27 傾斜面
29 切欠部
Claims (7)
- メモリカードの端部が挿入されることによりメモリカードが着脱自在に装着されるフレーム金具と、フレーム金具に差し込まれて組み付けられる樹脂成形体からなるコアとを備える共に、全体の厚さがメモリカードと略同じ厚さとなっており、
前記フレーム金具は、メモリカードの装着側の両端部に略コ字形をなして一対となって形成され、メモリカードが挿入されることによりメモリカードの両サイドを抱持する抱持部と、一対の抱持部の間に設けられると共に前記コアとの離反方向への変位が規制された状態でメモリカードの端部に対してばね力で係脱自在に係合してメモリカードの抜け止めを行うフック部と、コアへの加締めによってコアの固定を行う加締め用突起とを有していることを特徴とするメモリカード用アダプタ。 - 前記一対の抱持部は、略コ字形に形成されることによりメモリカードを弾性的に抱持するばね力が付与されていると共に、少なくとも一方の抱持部にメモリカードのセンタリングを行うセンタリング用ボス部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のメモリカード用アダプタ。
- 前記一対の抱持部は、コアと係合することにより略コ字形の開きを抑制する開き防止片を有していることを特徴とする請求項1または2記載のメモリカード用アダプタ。
- 前記一対の抱持部におけるメモリカードの挿入側の端面が挿入方向に沿って斜めに切り欠かれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメモリカード用アダプタ。
- 前記一対の抱持部の少なくとも一方に、メモリカードと係止してフレーム金具に対するメモリカードの相対回動の回動中心となる切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のメモリカード用アダプタ。
- 相互に当接することによりコアとの離反方向へのフック部の変位を防止する変位規制部がコアとフック部とに設けられていることを特徴とする請求項1記載のメモリカード用アダプタ。
- 前記メモリカードは、RS−MMCであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のメモリカード用アダプタ。
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