JP3859836B2 - 光ファイバグレーティングの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの長さ方向に周期的な摂動が形成されてなる光ファイバグレーティングとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバグレーティングとは、光ファイバの長さ方向に周期的な摂動が形成されてなる光ファイバ型デバイスであって、特定モード間の結合を発生させることにより、波長フィルタとして作用するものである。
光ファイバグレーティングはその結合モード間の関係によって、反射型と放射型に分類することができる。
【0003】
ここで、光ファイバの光の入射方向を正の方向、その逆方向を負の方向とする。
反射型光ファイバグレーティングは、コアを正の方向に伝搬するモードと、コアを負の方向に伝搬するモードとを結合させることによって、特定波長の光を反射させる特性が得られるようにしたものである。
放射型光ファイバグレーティングは、コアを伝搬するモードとクラッドを伝搬するモードを結合させることによって、特定波長の光をコア外に放射して減衰させる特性が得られるようにしたものである。
【0004】
ところで、光ファイバグレーティングの周期的な摂動は、コアの屈折率を変化させたり、コア径を変化させて導波構造を変化させたりする方法などによって形成することができる。
最も一般的な光ファイバグレーティングの製造方法は、フォトリフラクティブ効果(フォトセンシティブ効果という場合もある)により、コアの屈折率を変化させる方法である。
フォトリフラクティブ効果とは、例えばドーパントとしてゲルマニウムが添加された石英ガラスに、波長240nm付近の紫外光を照射すると、前記石英ガラスの屈折率の上昇が観測される現象のことである。
【0005】
図15は従来の光ファイバグレーティングの製造工程を説明する概略構成図である。
図中符号11は光ファイバであり、この光ファイバ11は、その中心部のコア11aと、このコア11aの外周に設けられたクラッド11bとからなる。
この光ファイバ11は、例えば光の波長1.55μmにおいて単一モード動作をしている光ファイバ(シングルモード光ファイバ)である。
【0006】
前記コア11aはドーパントとしてゲルマニウムを含む石英ガラスからなる。ゲルマニウムは通常酸化ゲルマニウムとして石英ガラスに添加される。
前記クラッド11bは、不純物を無視できる程度に実質的に純粋な石英ガラス(以下純石英ガラスという)からなる。
以下、純石英ガラス、あるいはドーパントが添加された石英ガラスを主成分とするものを石英系ガラスということがある。
符号12は位相マスクであり、この位相マスク12には、所定の周期で複数の格子12aが形成されている。
【0007】
グレーティング部13を形成するには、光ファイバ11の側面に、位相マスク12を介して、紫外光レーザ発生装置(図示せず)から波長240nmの紫外光を照射する。
前記紫外光レーザ発生装置としては、KrFエキシマレーザなどが用いられる。
すると前記紫外光の照射により、位相マスク12の格子12aによって+1次回折光と−1次回折光とが回折して干渉縞が生じ、この干渉縞が生じた部分のコア11aの屈折率が変化し、結果としてコア11aとクラッド11bとの間の比屈折率差が変化する。
このようにして、光ファイバ11の長さ方向にそって、コア11aの屈折率の周期的な変化(比屈折率差の周期的な変化)が形成されたグレーティング部13が得られる。
【0008】
このとき、放射型あるいは反射型の特性を決定するのは、コア11aの屈折率の変化の周期を表すグレーティング周期である。
このグレーティング周期が短周期の場合は反射型として動作し、長周期の場合には放射型として動作する。
このため、反射型光ファイバグレーティングのことを短周期光ファイバグレーティング、放射型光ファイバグレーティングのことを長周期光ファイバグレーティングとよぶ場合がある。
【0009】
いま、ひとつのモードの伝搬定数をβ1、これと結合させる相手のモードの伝搬定数をβ2とすると、これらのモード間で光ファイバグレーティングを介して結合を生じるための条件は、以下の式(1)
β1−β2=2π/Λ …式(1)
で表される。
この式(1)においてΛはグレーティング周期である。
【0010】
ここで、伝搬定数β1、β2は光の入射方向を正値に、逆方向を負値にとることとする。
例えば反射型光ファイバグレーティングの場合、β1を入射波、β2を反射波とすると、β1の絶対値とβ2の絶対値は等しいので、前記式(1)は以下の式(2)
2β1=2π/Λ …式(2)
のようになり、さらにグレーティング周期Λは、以下の式(3)
Λ=π/β1 …式(3)
で表される。
【0011】
β1の数値は、例えば約2πrad/μm程度のオーダなので、グレーティング周期Λは非常に小さい値をとる必要がある。
具体的には、コア径約10μm、コア−クラッド間の比屈折率差が約0.35%の波長1.55μm伝送用石英ガラス系光ファイバに、波長244nmのKrFエキシマレーザを用いてグレーティング部13を形成する場合、このグレーティング部13のグレーティング周期Λを約0.5μmとすると、ある特定モードの入射波をほぼ100%反射光として反射する光ファイバグレーティングを構成することができる。
【0012】
図16(a)は、このような反射型光ファイバグレーティングの動作を示す説明図である。
図16(b)と図16(c)は、それぞれ反射型光ファイバグレーティングの波長−阻止率特性と、波長−透過損失特性を示すグラフである。
すなわち、光ファイバ11に入射する入射光のうち特定モードの特定波長域の光がグレーティング部13にて反射されて反射光となる。そして、図16(b)、図16(c)に示すように、この反射光となった特定波長帯域が損失した出射光が得られる。
図16(b)、図16(c)に示すように反射型光ファイバグレーティングにおいては、比較的急峻な損失ピークが得られる特徴がある。
【0013】
これに対し、放射型光ファイバグレーティングは、反射型光ファイバグレーティングと比較して、グレーティング周期Λが長いものである。
グレーティング周期Λが長いということは、前記式(1)において、結合に関与するモードβ1、β2間の伝搬定数差が極めて小さくいことを示す。この結果、同じ方向に伝搬するふたつのモード間の結合を発生させることができる。
放射型のグレーティング周期は一般に数十〜数百μmとされる。
【0014】
図17(a)は、放射型光ファイバグレーティングの動作を示す説明図である。
光ファイバ11に入射する入射光のうち特定モードが、グレーティング部13にてクラッド11bを伝搬するモード(クラッドモード)と結合して速やかに減衰する。この結果、前記クラッドモードに結合した波長帯域の光が損失した出射光が得られる。
【0015】
例えばコア径約10μm、コア−クラッド間の比屈折率差が約0.35%の波長1.55μm伝送用石英ガラス系光ファイバに、波長244nmのKrFエキシマレーザを用いてグレーティング周期400μm、グレーティング長約20mmのグレーティング部13を形成すると、図17(b)に示すグラフのような、放射型光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性が得られる。
このように、放射型光ファイバグレーティングにおいては、比較的なだらかな損失ピークが得られる特徴がある。
【0016】
光ファイバグレーティングは、光ファイバ通信システムにおいて、光源、光検出器、光増幅器、光ファイバなどの光デバイスが有する波長依存性を平坦化するのに用いることができる。
つまり、これらの光デバイスを通過した光の利得−波長特性が波長依存性を有する場合、特に利得が大きい波長の光を光ファイバグレーティングを用いて損失させることによって平坦化し、前記波長依存性を小さくすることができる。
【0017】
例えばこのような利得−波長特性の平坦化は、光増幅器を有する光ファイバ通信システムにおいて、波長多重伝送を行う場合に有効である。
図18(a)は、光ファイバグレーティングを利用した光ファイバ通信システムの一例を示す概略構成図であって、図中符号14は光増幅器、符号15は光ファイバグレーティングである。
図18(b)は利得−波長特性の一例を示すグラフである。
【0018】
現在光増幅器14としては、特性が優れたエルビウム添加光ファイバ増幅器がよく用いられる。
図18(b)にはエルビウム添加光ファイバ増幅器の利得−波長特性の一例が曲線Aにて示されており、波長1535nm、1558nm付近に利得のピークが存在していることがわかる。
このように波長依存性を有する特性は、波長多重伝送のように複数波長の光を同時に伝送する場合には、伝送波長によて利得のばらつきを生じるため、好ましくない。
【0019】
このため、例えば波長1558nm付近に実質的損失を有する光ファイバグレーティング15を組み合わせれば、図18(b)に示す曲線Bのように、10nm以上の波長幅にわたって利得を平坦化した波長平坦化領域Cが得られ、非常に波長平坦度の高い光増幅器からなる光通信システムを構成することが出来る。
【0020】
ところで、上述のようにフォトリフラクティブ効果によって光ファイバグレーティングを製造するにおいては、以下の問題点がある。
すなわち光ファイバのドーパントが限定される。
また光源の波長が限定されるため、光源の種類が限られる。
現実的には光ファイバは、ゲルマニウムを添加した石英ガラスからなるコアを有するものに限られるため、設計条件が限定される。
また、ゲルマニウムを添加した石英ガラスにフォトリフラクティブ効果を生じさせることができる波長は240nm付近である。
このような紫外光を照射することができるレーザ発生装置としては、KrFエキシマレーザや、480nm帯のアルゴンレーザの2倍高調波などがあるが、いずれも高価であり製造コストの上昇の一因となる。
さらに、フォトリフラクティブ効果による光ファイバの屈折率変化は、石英ガラス、特にゲルマニウムサイトに生じた構造欠陥に基づくものであり安定性が十分ではない。
具体的には、ゲルマニウムを添加した石英ガラスに生じさせた屈折率変化は、200℃以上の高温環境下においては、数時間で顕著な変化を示す。また、300℃をこえる温度では、屈折率変化がかなり減少することが知られており、これを考慮したデバイス設計が必要となる。
【0021】
一方、放射型光ファイバグレーティングとしては、フォトリフラクティブ効果を利用して製造するものの他に、例えば以下のような構成のものが提案されている。
【0022】
図19は第1の例を示す概略構成図である。
光ファイバ11は、その長さ方向の一部が第1ブロック16と第2ブロック17にて挟まれている。
前記第1ブロック16と第2ブロック17とのそれぞれの対峙面16a、17aには、これらに挟まれる光ファイバ11の長さ方向にそって、周期的な凹凸が形成されている。
これらの凹凸によって、光ファイバ11には、その側面からその長さ方向に対して直交方向の応力が加えられている。この結果光ファイバ11は蛇行した波状となり、この部分がグレーティング部13Aとなっている。
【0023】
このグレーティング部13Aにおいては、周期的なマイクロベンド(小さな曲がり)によって、電磁界分布と屈折率分布が変化している。そしてこの作用によって、コアを伝搬する特定のモードを放射モード(クラッドモード)に結合させる放射型光ファイバグレーティングとして動作するようになっている。
しかしながら、このように機械的な応力を加える方法では安定性に欠け、実用伝送に用いることは難しい。
【0024】
また、図20(a)〜(c)はフォトリフラクティブ効果を利用しない第2の例の放射型光ファイバグレーティングの製造方法を手順を追って示す説明図である。
この第2の例は特開平7−333453号公報に開示された技術である。
【0025】
まず、図20(a)に示すようにコア18aとクラッド18bとを備えた光ファイバ18を用意する。
ついで、図20(b)に示すように、この光ファイバ18の表面に、切り欠き部18cを長さ方向に所定間隔で、複数形成する。
この切り欠き部18cにおいては、クラッド18bの外径が小さくなっている。
また、図中一点鎖線で示されるファイバ軸は、直線状となっている。
【0026】
この光ファイバ18全体を加熱して軟化させると、ガラスの表面張力の効果により、光ファイバ18の表面がなめらかになる。このとき前記ファイバ軸はほぼ正弦状に蛇行した状態となり、光ファイバグレーティング19を形成することができる。
【0027】
しかしながらこの方法においては、切り欠き部18cを形成した光ファイバ18を加熱する際に、光ファイバ18が軟化し、これが再び固化すると、軸心方向に収縮が生じる。
この場合、光ファイバ18全体を加熱するため、この加熱による膨張、収縮に関しては細かいコントロールが難く、微妙な設計を必要とする光ファイバグレーティングには不適である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
まず、本発明においては、フォトリフラクティブ効果を利用せずに、導波構造に変化を形成してなる放射型の光ファイバグレーティングの製造方法と製造装置を提供することを目的とする。
そして、光ファイバのコアに添加されるドーパントが限定されず、高価な装置を必要としない光ファイバグレーティングの製造方法と製造装置を提供することを課題とする。
さらには経時的にグレーティング特性が安定で、微妙な設計にも対応できる光ファイバグレーティングの製造方法と製造装置を提供することを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、光ファイバの長さ方向に張力あるいは圧縮力を加えた状態で、この光ファイバを横切る方向にレーザビームを掃引し、この光ファイバをその長さ方向に間欠的に加熱して軟化させ、前記張力あるいは圧縮力の作用によって、この加熱部の外径を縮経あるいは拡径させることにより、前記光ファイバのコア径がその長さ方向に周期的に変化してなる光ファイバグレーティングを製造することを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法を提供する
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光ファイバグレーティングの製造方法について4つの実施形態例を示し、製造条件の検討とともに製造手順をおって詳細に説明する。
第1ないし第2の実施形態例は、加熱手段として炭酸ガスレーザを用いる例を示すものである。これらを具体的な製造例とともに説明する。
[第1の実施形態例]
図1は第1の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置を示す概略構成図であって、符号11は光ファイバである。
【0031】
この光ファイバ11は、第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bによって、間隔をおいて2箇所で固定されるようになっている。
この第1ファイバクランプ2a,第2ファイバクランプ2b間の距離は、通常光ファイバ11が不要な座屈をおこさないように、数mmから数十mm程度が適当である。
【0032】
前記第1ファイバクランプ2aは、それ自体が固定されて移動しないようになっている。
一方第2ファイバクランプ2bは、摺動装置2cに取り付けられている。
この摺動装置2cは、例えばバネなどの弾性体などによって、図中Xで示す第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかう方向に、第2ファイバクランプ2bを付勢しており、常に第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bとの間に位置する光ファイバ11に、前記方向にほぼ一定の張力がかかるようになっている。
【0033】
以下具体的に本実施形態例の光ファイバグレーティングの製造操作を説明する。
これらの操作は通常、光ファイバ11の片端に光源を接続してモニター光を入射し、他端には光検出装置などを接続して光ファイバ11を通過した前記モニター光を検出することにより、その挿入損失特性をモニターしながら行う。
前記光源としてはハロゲンランプなどの白色光源、SLD(Super Luminescent Diode)のような波長幅数十nmを有する光半導体光源、あるいはエルビウム添加光ファイバ増幅器などの光ファイバ増幅器の発するASE(Amplified Spontaneous Emmission:増幅された自然発光)などを利用することができる。
前記光検出装置としては、モノクロメータ(分光計)を介して光検出器で前記モニター光を受光して、そのレベルを波長特性として評価する装置構成とすることができる。あるいは、光スペクトルアナライザを用いることもできる。
このモニター光の検出結果と得られた光ファイバグレーティングの特性との関係のいくつかのサンプルを基に、つぎの製造において製造条件を調整し、目的の光ファイバグレーティングを得られるようにすることができる。
また実際の製造中に、前記モニター光の検出結果を基に製造条件を調整することもできる。
このとき、モニター光の検出によって得られる具体的な評価項目は、透過スペクトルにおける損失ピークの中心波長(最も損失が大きくなる波長。ピーク波長ともいう。)、損失ピークの大きさ(阻止率)、損失ピークの形状などである。この損失ピークの形状においては、主に阻止帯域幅(ここでは阻止率の半値を与える波長帯域幅とする。半値幅という場合もある。)を評価する。さらには損失ピークが滑らかであるか、有害なリップルがないかどうかなどを評価する。
製造条件を調整する場合、例えばピーク波長が短い(長い)場合には、グレーティング周期を短く(長く)する。
阻止率は、グレーティング長や、コア11aの径の変化量(ひとつの摂動の深さ)などを変化させることによって対応する。
阻止帯域幅(半値幅)が広い(狭い)場合にはグレーティング長を長く(短く)して対応することができる。
【0034】
光ファイバ11としてはシングルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバなどが用いられるが、通常はシングルモード光ファイバが好適である。
この製造例で用いた光ファイバ11はシングルモード光ファイバである。その光学的パラメータを表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003859836
【0036】
この製造例においては、まず図1に示すようにして第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bにて光ファイバ11に、第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかう方向に所定の張力がかかるようにして固定した。
この製造例において第1ファイバクランプ2a,第2ファイバクランプ2b間の距離は10mmとするのが好適であった。
前記張力は、例えば本製造例に用いた装置は10〜500gの範囲で自由に設定することができるものであったが、この製造例においては30〜100gの範囲とするのが好適であった。
【0037】
この張力の設定値は装置などによっても変化するので、上述の範囲に限定することはなく、装置や製造条件などによって適宜変更可能である。
そして、これら第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bとの間に位置する光ファイバ11の第1の加熱箇所(図中a点と示す)に、炭酸ガスレーザから発生させたレーザビームを、レンズを介してそのレーザビーム経を約100μmに絞って図中略Y方向に照射した。
この際、前記レーザビームは、光ファイバ11の長さ方向に対して直交方向(図中Z方向)に、この光ファイバ11を横切るようにして掃引(scan)させた。この掃引回数(光ファイバ11を横切る回数)は、必要に応じて1回あるいは複数回とした。
レーザビームを掃引する方法は、レーザビームをミラーによって掃引する方法などを採用することができる。
前記ミラーとしては、良く研磨された金属シリコン面などが利用される。
この他前記レンズの軸を機械的にオフセットさせるによってレーザビームを掃引させる方法を例示することもできる。例えば炭酸ガスレーザ用としては、金属ゲルマニウムからなるレンズがよく用いられる。
この他レーザビームの照射位置は固定し、光ファイバ11を、これを固定する第1ファイバクランプ2a,第2ファイバクランプ2bとともに、前記光ファイバ11の長さ方向に対して直交方向に移動させることによって掃引する方法を用いることもできる。
この製造例においては、レーザビームをミラーによって掃引する方法を採用した。
【0038】
前記レーザビームを掃引させて照射するのは、炭酸ガスレーザからのレーザビームを約100μmに絞り込んで光ファイバ11に照射すると、加熱温度が高くなりすぎて光ファイバ11が軟化しすぎてしまうからである。
レーザビームを掃引させれば、光ファイバ11の単位面積あたりのレーザビームの照射時間を短くすることができる。
また掃引速度を変更する、あるいは前記掃引回数を変更することによって加熱温度を調整することができる。
この光ファイバ11の加熱温度は通常1400〜1800℃と推定される。
実際にはこのように微小な加熱スポットの温度を測定することは難しいので、前記加熱温度の範囲は、種々の石英系ガラスの粘度の温度依存性の測定結果から推定される値である。
例えば実際の製造条件を決定するにおいては、光ファイバ11の加熱温度ではなく、光ファイバ11の光学特性をモニターしつつ、望ましい光学的な変化が出現するまでレーザパワーを徐々に増大させていくことによって、条件を決定することになる。
この製造例において炭酸ガスレーザからの直接のレーザパワーは5Wであったが、実際に光ファイバ11に照射すべきレーザパワーは、100mw程度と推定される。
【0039】
このように炭酸ガスレーザからのレーザパワーを調整する他の方法としては、炭酸ガスレーザをパルス動作として、レーザビームをパルス周期として用いる。あるいは、炭酸ガスレーザと光ファイバ11との間に可変減衰器を設置して、所望の強度に調整するなど方法が考えられる。
【0040】
このような条件でa点を加熱して、この部分の光ファイバ11を軟化させると、この光ファイバ11には第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかって、軸心方向に張力が付与されているので、この方向に光ファイバ11が延伸される。
すると図2に示すように、前記a点を中心として縮径されてなる縮径部11cが形成される。
このとき、光ファイバ11の外径の変化に伴ってコア11aの径も小さくなるため、光ファイバ11の長さ方向において、コア11aの径の変化が形成される。
この操作は光ファイバ11の延伸長をモニターしながら行い、所定の延伸長が得られたところで、レーザビームの掃引(光ファイバ11の加熱)を終了する。この延伸長のモニター方法としては、第1ファイバクランプ2a,第2ファイバクランプ2bをリニアースケールとよばれる位置検出器上に配置し、第2ファイバクランプ2bの移動量を求める方法などを用いることができる。
【0041】
この製造例においては、延伸長を約30mmに設定した。このようにして形成された縮径部11cにおいては、加熱前のもとの光ファイバ11の外径に対し、最も細いところで約15%減少した。
ついで、レーザビームの照射位置を光ファイバ11の長さ方向にそって第2の加熱箇所(図中b点と記す)に移動させ、同様にして加熱すると、図3に示すように、b点を中心として縮経した縮径部11cが形成される。
この光ファイバ11の長さ方向にそってレーザビームの照射位置を移動させる方法としては、パルスモータ制御の電動ステージ上に炭酸ガスレーザ(レーザ発生装置)を設置し、この電動ステージを移動させる方法、あるいは前記炭酸ガスレーザを固定した状態で、電動ステージ上に設置した第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bとともにこれに固定されている光ファイバ11を移動させる方法などを採用することができる。
【0042】
この製造例においては、これら隣接する縮径部11c,11cの中心間の長さ(a点とb点との間の長さ:グレーティング周期)は約400μmに調整した。この隣接する縮径部11c,11cの中心間の長さは、縮径部11cの形成過程において、延伸長の変化に伴って変化する。したがってこの点に注意して、最終的に所望の長さ(グレーティング周期)が得られるように製造条件を設定すると好ましい。
【0043】
この加熱操作を繰り返し、図4に示すようなグレーティング部13Bを形成する。
この製造例においてグレーティング部13Bの一方の端部の縮径部11cの中心からもう一方の端部の縮径部11cの中心までの長さ(グレーティング長)は約15mmであった。
【0044】
図5はこの製造例で得られた光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性を示すグラフである。
この光ファイバグレーティングにおいては、設計時に予想した光学特性とほぼ一致する特性が得られた。
この製造例においては、中心波長1557nm、阻止帯域幅(半値幅)約15nm、阻止率約4.0dBのものを得ることができた。
【0045】
前記グレーティング周期は、例えば50〜2000μmの範囲とされる。この範囲であれば再現性よく製造することが可能である。
またグレーティング周期は、その周期が正確に一定であってもよいし、グレーティング周期が長さ方向に変化するチャープトグレーティングであってもよい。おおよそ一定である場合には、この周期のばらつきが±15%程度であれば許容される。
またグレーティング長は、例えば約8〜30mmの範囲とされる。
本実施形態例の光ファイバグレーティングの光学特性は、このようなパラメータを調整することによって適宜変更可能である。
【0046】
この第1の実施形態例においては、光ファイバ11の長さ方向に周期的にコア11aの径の変化を形成したものなので、光学特性の経時的な変化が少なく、安定した光ファイバグレーティングが得られる。
また、光ファイバ11に添加するドーパントが限定されることがない。
また、光ファイバ11を加熱する手段としては、炭酸ガスレーザの他、YAG(ヤグ:イットリウムアルミニウムガーネット)レーザなどの比較的を安価なものを用いることができる。
従来、フォトリフラクティブ効果を利用した製造方法において、紫外線レーザビーム照射に用いられているエキシマレーザなども、単なる加熱源として使用可能である。
【0047】
また光ファイバ11全体を加熱するわけではないので、縮径部11cにおける膨張、収縮を考慮して設計し、延伸長をモニターしながら加熱時間を調整すれば、良好な再現性で、複数の縮径部11cを形成してグレーティング部13Bを構成することができる。したがって、細かい設計条件を設定し、実現することが可能である。
【0048】
この第1の実施形態例においては、第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかって張力が働くようにしたが、逆にこれらの間に挟まれた光ファイバ11の軸心方向に圧縮力がかかるようにしてもよい。
この場合、摺動装置2cに設けられたバネなどの弾性体などによって、第2ファイバクランプ2bから第1ファイバクランプ2aにむかって、第2ファイバクランプ2bを付勢する。
この状態で光ファイバ11の所定位置を加熱、軟化させると、前記圧縮力の作用によって、光ファイバ11をこの加熱位置において拡径させることができる。
【0049】
このときこの光ファイバ11の外径が増加した部分においては、これに伴ってコア11aの径が拡大している。
このようにて、コア11aの径が拡大された部分を、その長さ方向に周期的に形成すれば、導波構造がその長さ方向に周期的に変化したグレーティング部を構成することができる。
この場合は、光ファイバ11の加熱時に前記圧縮力の作用によって光ファイバ11が縮んだ長さをモニターし、光ファイバ11の加熱時間を調整することができる。
【0050】
[第2の実施形態例]
第1の実施形態例は、光ファイバを加熱するにおいて、連続的にほぼ一定の張力が光ファイバに加えられた状態であるため、縮径部を形成する際の加熱時間は、延伸長をモニターすることによって調整するものである。
これに対して光ファイバに加えられる張力をモニターして、加熱時間を制御できるようにしたのが第2の実施形態例である。
【0051】
図6は第2の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置を示す斜視図である。
この製造装置は、略長方形板状の本体21と、この本体21の上面に設けられた光ファイバ11を固定する第1ファイバクランプ22aおよび第2ファイバクランプ22bと、この第2ファイバクランプ22bに近接して設けられた光ファイバ11の張力をモニターする応力モニター22cと、第2ファイバクランプ22bの位置を制御するモータ(駆動装置)22dから概略構成されている。
【0052】
前記第1ファイバクランプ22aは本体21に固定されて、移動しないようになっている。
一方、第2ファイバクランプ22bは、本体21の上面に設けられた凹部21a内に設置され、モータ22dの作用によって第1ファイバクランプ22aから遠ざかる(あるいは近づく)方向(図中X方向で示す)に凹部21a内を摺動し、その位置を変更し、固定することができるようになっている。
このモータ22dは、モータコントローラ22eによって制御されており、かつ連動するギア22fによって、ガードレール22g,22gにそって第2ファイバクランプ22bを摺動させることができるようになっている。
前記応力モニター22cは、前記第1ファイバクランプ22aと第2ファイバクランプ22bとの間に固定された光ファイバ11の張力をモニターするものである。
【0053】
また、通常光ファイバグレーティングの製造操作は、この装置に固定された光ファイバ11の片端に光源24aを接続してモニター光を入射し、他端には光検出装置24bを接続して光ファイバ11を通過したモニター光を検出することにより、その特性をモニターしながら行う。
【0054】
本実施形態例の操作を、製造例とともに以下に説明する。
まず予め決めた張力(以下、初期張力とよぶ。)を光ファイバ11にかけた状態で、この光ファイバ11を第1ファイバクランプ22aおよび第2ファイバクランプ22bの2箇所で固定する。
この第2ファイバクランプ2bは、この位置決め後はひとつの縮径部11cを形成するまで移動しないように固定する。
前記初期張力は通常20〜200gとされ、設計条件、加熱条件などによって適宜設定される。この製造例においては80gとした。
また、はじめの第1ファイバクランプ22aおよび第2ファイバクランプ22b間の距離は10mmとした。
【0055】
このような状態で、応力モニター22cにて張力をモニターしながら、レーザビーム23を図中略Y方向に照射し、光ファイバ11の加熱箇所(a点)にこの光ファイバ11を横切るように、図中Z方向に掃引させて加熱すれば、前記初期張力の作用によって図中X方向に光ファイバ11が延伸され、縮径部11cが形成される。
この製造例においては、レーザビーム23を発生するレーザ発生装置は第1の実施形態例の製造例と同様の炭酸ガスレーザを用い、このレーザビーム23に関する条件は第1の実施形態例の製造例と同様とした。
そして応力モニター22cにてモニターされている初期張力は、第1ファイバクランプ22aと第2ファイバクランプ22bが固定されているため、光ファイバ11の延伸とともに減少する。
例えば図7に示すように、加熱時間とともに前記初期張力が減少し、最終的には光ファイバ11に加えられている張力はゼロになる。
そして、この張力がゼロになった時点で加熱を終了する。
【0056】
ついで、前記第2ファイバクランプ22bを第1ファイバクランプ22aから遠ざかる方向に移動させて、光ファイバ11に再び前記初期張力がかかるようにして固定する。
そしてレーザビーム23による加熱箇所を移動させて光ファイバ11を加熱すると、初期張力は徐々に減少してゼロになり、ふたつめの縮径部11cが形成される。応力モニター22cにおいてこの張力がゼロになった時点で加熱を終了する。
この操作を所定周期で繰り返すことにより、グレーティング部を形成することができる。
【0057】
このようにこの第2の実施形態例においては、応力モニター22cにて張力をモニターすることによって加熱時間を調整することができる。
このため、延伸長をモニターするよりも制御が容易で、再現性がよい。
したがって、さらに製品歩留まりがよく、細かい設計条件にも対応することができる。
【0058】
この第2の実施形態例においては、第1ファイバクランプ22aから第2ファイバクランプ22bにむかって初期張力が働くようにしたが、逆にこれらの間に挟まれた光ファイバ11に所定の初期圧縮力がかかるようにしてもよい。
つまり、第2ファイバクランプ22bから第1ファイバクランプ22aにむかって、光ファイバ11に前記初期圧縮力がかかるような状態で第2ファイバクランプ22bを固定する。
ついで、光ファイバ11にかかる圧縮力をモニターしながら光ファイバ11の所定位置を加熱、軟化させ、光ファイバ11をこの加熱位置において拡径させる。そして前記圧縮力がゼロになった時点で加熱を終了する。
【0059】
このときこの光ファイバ11の外径が増加した部分においては、これに伴ってコアの径が拡大している。
このようにコアが拡径され部分をその長さ方向に周期的に形成すれば、導波構造がその長さ方向に周期的に変化したグレーティング部を構成することができる。
【0060】
この第2の実施形態例の製造例において得られた光ファイバグレーティングは、図17(b)に示すのと同様に、特定波長帯における光の透過損失が選択的に大きくなっている波長−透過損失特性が得られた。
この製造例においては、中心波長1560nm、阻止帯域幅(半値幅)約15nm、阻止率約2.5dBのものを得ることができた。
この第2の実施形態例において、製造中にモニターする光ファイバグレーティングの光学特性、レーザビームの掃引方法、光ファイバの長さ方向にレーザビームの照射位置を移動させる方法、光ファイバの加熱温度などは、第1の実施形態例で説明したものを適用することができる。
【0061】
ところで、例えばエルビウム添加光ファイバ増幅器の利得−波長特性の平坦化に用いられる光ファイバグレーティングとして一般的に求められる特性は、損失ピークの中心波長が1555〜1560nm付近にひとつ存在しており、阻止帯域幅(半値幅)が15〜25nm、阻止率が1〜5dB程度である。
したがって、上述の第1ないし第2の実施形態例の製造例で得られた光ファイバグレーティングはこれらの特性を満足していた。
これらの光ファイバグレーティングを、図18(a)に示すように、光増幅器14と組み合わせ、この光増幅器14の利得の波長依存性を平坦化するのに用いたところ、図18(b)に示すグラフと同様に波長平坦化領域Cを形成することができた。
したがってこれらの光ファイバグレーティングは、光通信システムにおいて、光源、光検出器、光増幅器、光ファイバなどの光デバイスが有する波長依存性を平坦化するのに有効な特性を有する光ファイバ型デバイスであることが確認できた。
【0062】
第3ないし第4の実施形態例は、加熱手段としてアーク放電を利用したものである。
[第3の実施形態例]
図8は本発明の光ファイバグレーティングの製造装置の第3の実施形態例を示す概略図である。
図1〜図4に示す第1の実施形態例に係るものと同様の構成に関しては、同符号を付与して、説明を簡略化する。
【0063】
第3の実施形態例の特徴は、加熱手段として一対の電極3a,3bが用いられている点である。
この一対の電極3a,3bは光ファイバ11を挟んで対峙して配置されており、これら電極3a,3b間にアーク放電を発生させて、光ファイバ11を局所的に加熱することができるようになっている。
アーク放電による放電加工は、安定で加工精度が高く、設備費、運転費が安価で、設置スペースが小さいという利点を有している。
特に安定で加工精度が良好なので、光ファイバグレーティングの微妙な設計条件に対応することができる。精度の良好なグレーティング周期で加工することができれば、放射型光ファイバグレーティングの光学特性のコントロールが容易で、再現性が良好となり、製品歩留まりが向上する。
【0064】
図9は、これら電極3a,3bの位置関係を示す説明図である。
電極3a,3bのそれぞれの先端を結ぶ直線が、光ファイバ11を横切らないようにこれら電極3a,3bを配置することにより、アーク放電通路が確保され、安定なアークが得られる。
具体例としては、電極3a,3bとしてダングステン電極を用いる。そして、これら電極3a,3b間にアーク放電をおこさせて光ファイバ11を局所的に加熱するにおいては、100kHz前後の交流波(高周波)を印加する。
また、これら電極3a,3b間の距離は、例えばここで用いた装置においては約200〜2000μmの範囲で設定できるが、より好ましくは光ファイバ11の外径の5倍以下とすると、安定な加熱加工を行うことができる。
【0065】
以下、光ファイバグレーティングの製造操作の一例を説明する。
これらの操作は通常、第1ないし第2の実施形態例と同様に光ファイバ11の片端に光源を接続してモニター光を入射し、他端には光検出装置を接続して光ファイバ11を通過した前記モニター光を検出することにより、その特性をモニターしながら行う。
【0066】
光ファイバ11としてはシングルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバなどが用いられるが、通常はシングルモード光ファイバが好適である。
光ファイバ11の一例の光学的パラメータを表2に示す。
【0067】
【表2】
Figure 0003859836
【0068】
まず図8に示すようにして光ファイバ11を、第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bによって、この光ファイバ11に第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかう方向に所定の張力がかかるようにして固定する。
前記張力は、例えばこの例に用いた装置は10〜500gの範囲で自由に設定することができるものであったが、30〜100gの範囲とするのが好適であることが実験的に確認されている。
この張力の設定値は装置などによっても変化するので、上述の範囲に限定することはなく、装置や製造条件などによって適宜変更可能である。
【0069】
そして図10に示すように、これら第1ファイバクランプ2aと第2ファイバクランプ2bとの間に位置する光ファイバ11の第1の加熱箇所(a点)を、電極3a,3b間にアーク放電をおこさせて局所的に加熱する。
このときの光ファイバ11の加熱温度は1400〜1800℃と推定される。
【0070】
このような条件でa点を加熱して、この部分の光ファイバ11を軟化させると、この光ファイバ11には第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかって、軸心方向に張力が付与されているので、この方向に光ファイバ11が延伸される。
すると、前記a点を中心として縮径されてなる縮径部11cが形成される。
このとき、光ファイバ11の外径の変化に伴ってコア11aの径も小さくなるため、光ファイバ11の長さ方向において、コア11aの径の変化が形成される。
この操作は光ファイバ11の延伸長をモニターしながら行い、所定の延伸長が得られたところで光ファイバ11の加熱を終了する。
【0071】
ついで電極3a,3bを、光ファイバ11の長さ方向にそって第2の加熱箇所(b点)まで移動させ、同様にして局所的に加熱すると、図11に示すように、b点を中心として縮経した縮径部11cが形成される。
この操作を所定の周期で繰り返すことにより、図12に示すようにグレーティング部13Bを形成することができる。
【0072】
この例においては、第1ファイバクランプ2aから第2ファイバクランプ2bにむかって張力が働くようにしたが、逆にこれらの間に挟まれた光ファイバ11の軸心方向に圧縮力がかかるようにしてもよい。
この場合、摺動装置2cに設けられたバネなどの弾性体などによって、第2ファイバクランプ2bから第1ファイバクランプ2aにむかって、第2ファイバクランプ2bを付勢する。
この状態で光ファイバ11の所定位置を加熱、軟化させると、前記圧縮力の作用によって、光ファイバ11をこの加熱位置において拡径させることができる。
【0073】
このときこの光ファイバ11の外径が増加した部分においては、これに伴ってコア11aの径が拡大している。
このようにて、コア11aの径が拡大された部分を、その長さ方向に周期的に形成すれば、導波構造がその長さ方向に周期的に変化したグレーティング部を構成することができる。
この場合は、光ファイバ11の加熱時に前記圧縮力の作用によって光ファイバ11が縮んだ長さをモニターし、光ファイバ11の加熱時間を調整することができる。
【0074】
また、光ファイバ11を縮径あるいは拡径させずにその外径が一定の光ファイバグレーティングを製造することもできる。
つまり、アーク放電による加熱手段は加工精度が高いので、前記第電極3a,3bを用いて光ファイバ11を局所的に加熱することによって、光ファイバ11の外径が一定で、この加熱部のコア11aとクラッド11bの両方あるいはどちらか一方に添加されたドーパントを拡散させることができる。
この結果、前記加熱部のコア11aの径が拡径あるいは縮径される。そしてコア11aとクラッド11bとの間の比屈折率差が変化する。この比屈折率差の変化を周期的に形成することによって、コア11aに摂動を生じさせることができる。
この場合、光ファイバグレーティングの製造操作中、第2ファイバクランプ2bは第1ファイバクランプ2aとともに固定し、移動しないようにする。
【0075】
コア11aはクラッド11bよりも高屈折率なので、コア11aに添加されるドーパントとしては、屈折率を上昇させる作用を有するものが用いられる。具体的にはゲルマニウムが一般的である。
逆にクラッド11bに添加されるドーパントは、屈折率を下降させる作用を有するものであって、フッ素、ホウ素が一般的である。
ドーパントの拡散によるコア11aの径の変化量は、コア11a、クラッド11bの組成、ドーパントの添加量、加熱時間などによって変化させることができ、これらは設計条件によって適宜変更される。
【0076】
またこのときの加熱条件は、光ファイバ11がその外形を保った状態で、かつドーパントを拡散させることができるように設定する。
例えば、電極3a,3bとしてタングステン電極を用い、表2に示すような特性の光ファイバ11を用いた場合、これらの電極3a,3bにかける電圧は、放電開始時は約1万V、放電中が数100Vであり、周波数は100kHz程度である。加熱時間は3〜10秒程度とされる。そして、例えば光ファイバ11の加熱温度は1400〜1800℃と推定される。
【0077】
グレーティング周期、グレーティング長などの設計条件、およびグレーティング周期のばらつきは第1の実施形態例と同様である。
また、製造中にモニターする光ファイバグレーティングの光学特性、光ファイバの加熱温度などは、第1の実施形態例で説明したものを適用することができる。
【0078】
この例においては、光ファイバ11を局所的に加熱する手段としてアーク放電による放電加工を用いているので、安定で加工精度が高く、設備費、運転費が安価で、設置スペースが小さい。
このように加工精度が高いため、光ファイバ11の外径を変化させずに、加熱によりドーパントを拡散させることによってコア11aの径を変化させることもできる。このように、アーク放電を利用する加熱手段を用いることによって、多用な製造方法の設定が可能で、さらに微妙な設計条件にも対応することができる。また、このように加工精度が高いので、良好な再現性で光ファイバグレーティングを製造することができるので、製品歩留まりが向上する。
したがってこれらの効果により、低コスト化を図ることができる。
【0079】
[第4の実施形態例]
第4の実施形態例は、アーク放電を利用し、かつ第2の実施形態例と同様に、光ファイバに加えられる張力をモニターして、加熱時間を制御できるようにしたものである。
【0080】
以下、具体的な製造例とともに説明する。
図13は第4の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置を示す斜視図である。
図6に示される第2の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置の構成と同様のものは同符号を付与して説明を簡略化する。
この製造装置の特徴は、加熱装置として一対の電極23a,23bを備えた電極スキャン装置23Aが用いられている点である。
【0081】
電極23a,23bは、図9に示すように光ファイバ11を挟むように、かつこれらの先端を結ぶ直線が、これらに挟まれた光ファイバ11を横切らないように設置され、これらの間にアーク放電を発生させることによって光ファイバ11を局所的に加熱することができるものである。
また電極スキャン装置23Aは、光ファイバ11の長さ方向に移動することによって、電極23a,23bによる光ファイバ11の加熱位置を移動させることができるようになっている。
また、これら電極23a,23bは、電極スキャン装置23Aの外部に設けられた高周波電源23cから交流波(高周波)が印加されるようになっている。
具体的にこの製造例においては、電極23a,23bとしてダングステン電極を用いた。そして、これらの電極23a,23b間にアーク放電をおこさせて光ファイバ11を局所的に加熱するにおいては、100kHz前後の周波数の交流波(高周波)を印加した。
また、これら電極23a,23bとの間の距離は約750μmとした。
【0082】
製造操作を以下に説明する。
まず予め決めた初期張力を光ファイバ11にかけた状態で、この光ファイバ11を第1ファイバクランプ22aおよび第2ファイバクランプ22bの2箇所で固定する。
この第2ファイバクランプ2bは、この位置決め後はひとつの縮径部11cを形成するまで移動しないように固定する。
前記初期張力は通常10〜200gとされ、設計条件、加熱条件などによって適宜設定される。この製造例においては80gとした。
また、はじめの第1ファイバクランプ22aおよび第2ファイバクランプ22b間の距離は12mmとした。
【0083】
このような状態で、電極スキャン装置23Aを所定の位置に固定する。
そして応力モニター22cにて張力をモニターしながら、高周波電源23cから交流波(高周波)を印加し、電極23a,23b間にアーク放電を発生させて光ファイバ11の所定箇所を加熱すれば、前記初期張力の作用によって光ファイバ11がその長さ方向に延伸され、縮径部11cが形成される。
そして応力モニター22cにてモニターされている初期張力は、第1ファイバクランプ22aと第2ファイバクランプ22bとが固定されているため、光ファイバ11の延伸とともに減少する。
そして、この張力がゼロになった時点で加熱を終了する。
【0084】
ついで、前記第2ファイバクランプ22bを第1ファイバクランプ22aから遠ざかる方向に移動させて、光ファイバ11に再び前記初期張力が再びかかるようにして固定する。
そして電極スキャン装置23Aを移動させて再び光ファイバ11を局所的に加熱すると、初期張力は徐々に減少してゼロになり、ふたつめの縮径部11cが形成される。応力モニター22cにおいてこの張力がゼロになった時点で加熱を終了する。
この操作を所定の周期で繰り返してグレーティング部を形成する。
【0085】
この第4の実施形態例においては、第1ファイバクランプ22aから第2ファイバクランプ22bにむかって初期張力が働くようにしたが、逆にこれらの間に挟まれた光ファイバ11に所定の初期圧縮力がかかるようにしてもよいことなどは第2の実施形態例と同様である。
【0086】
図14は、この製造例で得られた光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性を示すグラフである。
この光ファイバグレーティングのグレーティング周期は400μm、グレーティング長は約18mmとした。
また、この製造例において光ファイバ11を延伸したところ、光ファイバ11の外径は、最も細いところで、はじめの光ファイバ11の外径に対して約20%減少した。
この光ファイバグレーティングにおいては、設計時に予想した光学特性とほぼ一致する特性が得られた。
この製造例においては、中心波長1558nm、阻止帯域幅(半値幅)約13nm、阻止率約3.5dBのものを得ることができ、上述したエルビウム添加光ファイバ光増幅器と組み合わせて用いるのに好適なものが得られた。
【0087】
そこで、この製造例の光ファイバグレーティングを、実際に図18(a)に示すように、光増幅器14と組み合わせ、この光増幅器14の利得の波長依存性を平坦化するのに用いたところ、図18(b)に示すグラフと同様に、平坦化波長領域Cを形成することができた。
したがってこの光ファイバグレーティングは、光通信システムにおいて、光源、光検出器、光増幅器、光ファイバなどの光デバイスが有する波長依存性を平坦化するのに有効な特性を有する光ファイバ型デバイスであることが確認できた。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては以下のような効果を得ることができる。
すなわち、この光ファイバグレーティングは、加熱により光ファイバの外径の変化とともにコア径変化させるか、光ファイバの外径を一定とし、そのコアとクラッドの両方あるいはどちらか一方に添加されたドーパントを拡散させて、コア径を変化させるものである。。
このため光学特性の経時変化が少なく、長期的に安定な光ファイバグレーティングが得られる。
また光ファイバグレーティングを形成するための加熱源は、そのレーザビームの波長が限定されないので、エキシマレーザなどの高価な装置を用いずに、比較的安価な炭酸ガスレーザなどを用いることができる。
したがって製造装置が低価格で、製造操作が簡便で、製造効率がよい。このため低コスト化を図ることができる。
また、アーク放電による加熱を採用すると加工精度が高い。
このため、上述のように加熱によってドーパントを拡散させる方法を採用することもでき、微妙な設計にも対応できるとともに、再現性が向上し、製品部留まりも向上する。
また、アーク放電による加熱は設備費、運転費が比較的安価なので、製造装置が低価格で、製造操作が簡便で、製造効率がよい。このため低コスト化を図ることができる。
また光ファイバの外径を変化させることによってコア径を変化させる場合には、張力あるいは圧縮力をモニターして加熱時間を調整するようにすれば、さらに再現性よく光ファイバグレーティングを形成することができる。さらにこの場合は、光ファイバのドーパントが限定されないため、設計条件の制限が少ない。
また、本発明の光ファイバグレーティングは、利得−波長特性において波長依存性をもつ光源、光検出器、光増幅器、光ファイバなどの光デバイスが有する波長依存性を平坦化するのを目的などとして各種光通信システムに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置を示す概略構成図である。
【図2】 第1の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造過程において、ひとつめの縮径部を形成する操作を示す平面図である。
【図3】 第1の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造過程において、ふたつめの縮径部を形成する操作を示す平面図である。
【図4】 第1の実施形態例において製造された光ファイバグレーティングを示す平面図である。
【図5】 第1の実施形態例において得られた光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性を示すグラフである。
【図6】 第2の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置の概略構成図である。
【図7】 第2の実施形態例における光ファイバに与えられた張力と加熱時間との関係を示すグラフである。
【図8】 本発明の第3の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置を示す概略構成図である。
【図9】 本発明の光ファイバグレーティングの製造装置における電極の配置を示す説明図である。
【図10】 本発明の光ファイバグレーティングの製造過程において、ひとつめの縮径部を形成する操作を示す平面図である。
【図11】 本発明の光ファイバグレーティングの製造過程において、ふたつめの縮径部を形成する操作を示す平面図である。
【図12】 本発明において製造された光ファイバグレーティングの一例を示す平面図である。
【図13】 第4の実施形態例の光ファイバグレーティングの製造装置の概略構成図である。
【図14】 第4の実施形態例の製造例において得られた光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性を示すグラフである。
【図15】 従来のフォトリフラクティブ効果を利用した光ファイバグレーティングの製造工程を説明する概略構成図である。
【図16】 図16(a)は反射型光ファイバグレーティングの動作を示す説明図、図16(b)は反射型光ファイバグレーティングの波長−阻止率特性を示すグラフ、図16(c)は反射型光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性を示すグラフである。
【図17】 図17(a)は放射型光ファイバグレーティングの動作を示す説明図、図17(b)は放射型光ファイバグレーティングの波長−透過損失特性を示すグラフである。
【図18】 図18(a)は、光ファイバグレーティングを利用した光ファイバ通信システムの一例を示す概略構成図、図18(b)は利得−波長特性の一例を示すグラフである。
【図19】 従来の放射型光ファイバグレーティングにおいて、フォトリフラクティブ効果によってコアの屈折率を周期的に上昇させて製造するもの以外の第1の例を示す概略構成図である。
【図20】 従来の放射型光ファイバグレーティングにおいて、フォトリフラクティブ効果によってコアの屈折率を周期的に上昇させて製造するもの以外の第2の例の製造手順を、図20(a)〜図20(c)の順に示す説明図である。
【符号の説明】
2a…第1ファイバクランプ(固定手段)、2b…第2ファイバクランプ(固定手段)、3a,3b…電極(加熱手段)、11…光ファイバ、11c…縮径部、13B…グレーティング部、14…光増幅器、15…光ファイバグレーティング、
22a…第1ファイバクランプ(固定手段)、22b…第2ファイバクランプ(固定手段)、22c…応力モニター、22d…モータ(駆動装置)、
23…レーザビーム(加熱手段)、23A…電極スキャン装置(加熱手段)、23a,23b…電極(加熱手段)。

Claims (1)

  1. 光ファイバの長さ方向に張力あるいは圧縮力を加えた状態で、この光ファイバを横切る方向にレーザビームを掃引し、この光ファイバをその長さ方向に間欠的に加熱して軟化させ、前記張力あるいは圧縮力の作用によって、この加熱部の外径を縮経あるいは拡径させることにより、前記光ファイバのコア径がその長さ方向に周期的に変化してなる光ファイバグレーティングを製造することを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法。
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