JP3859542B2 - 記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像/音声ストリームの記録再生装置及び記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
動画や音声などの情報をストリーム形式でハードディスク装置(以下、AV−HDDと称す)に記録する製品が出現してきている。AV−HDDにおけるディスクは交換不能なメディアであるため、新たな映像情報等(以下、コンテンツと称す)を記録する際にAV−HDDに十分な空き容量がない場合は、コンテンツを削除して空き容量を増やす必要がある。
【0003】
一方、BSデジタル放送や、CSデジタル放送などのデジタル放送番組は複製防止のためコピー制御がかけられている。このコピー制御の規格は、いわゆる5C規格と呼ばれるものであるが、この規格ではコピー制御は大きく分けて、コピー可能、一度だけコピー可能、再コピー不可、コピー不可の4種類で運用されている。AV−HDDにコピー制御のかかったコンテンツが記録されている場合においては、そのコンテンツは再コピー不可の状態で記録されている。よって、新たに空き容量を増やす場合には、そのコンテンツを削除するか、もしくは他の録画機器にコピーを作成しつつ、自AV−HDD内に記録されているコンテンツを削除するという移動動作(以下、この移動動作をMOVEという)を行うという提案がなされている。
【0004】
MOVE動作においては、自AV−HDDに格納されているコンテンツの削除を行いつつ別の機器に記録を行うため、ユーザにはMOVEの進行状況および、本当にMOVEを行なおうとしているコンテンツかどうかを映像を見ながら確認したいという要求がある。そして、この要求を満たすためにAV−HDDに記録されたコンテンツを確認しつつ別の機器に映像のMOVE動作を行うには、従来からストリーミング転送を行っていた。そのため、従来における上記MOVE動作に要する時間は、ストリーミング転送が行われているコンテンツの再生時間分だけかかり、ユーザは長時間、映像を確認していなければならなかった。
【0005】
なお、映像の確認時間を短縮すること自体については、例えばハイライトシーンのみを再生するといった方法が提案されている(例えば、特開2001−333353号公報参照)。しかしながら、記録時間の短縮については何ら、言及は無い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来においては、AV−HDDのコンテンツを映像を確認しつつ別の機器にMOVE動作を行う際の所要時間は、ストリーミング転送を行なっているコンテンツの再生時間だけかかり、ユーザは長時間、映像を確認していなければならなかった。本発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、例えばAV−HDDに記録されたコンテンツを他の機器にMOVE動作する際、移動作業中の映像/音声ストリームを確認することが可能であり、かつ短時間でMOVE動作を完了することが可能な記録再生装置、及び記録再生方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる記録再生装置は、記録媒体に記録された映像/音声ストリームから特徴的なシーンを抽出するシーン抽出手段と、前記映像/音声ストリームを時間軸に沿って分割する分割手段と、前記分割手段により分割された前記映像/音声ストリームのうち、前記シーン抽出手段により抽出された前記特徴的なシーンを時間軸に沿って表示画面に表示する表示手段と、前記分割手段により分割された前記映像/音声ストリームを並列的に出力する出力手段と、前記出力手段により出力された前記映像/音声ストリームを前記記録媒体から順次消去する消去手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2にかかる記録再生装置は、請求項1記載の記録再生装置において、前記分割手段は、分割された前記映像/音声ストリームの再生に要する時間が、其々前記シーン抽出手段により抽出された前記特徴的なシーンの再生時間の合計以下となるように分割することを特徴とする。
【0009】
請求項3にかかる記録再生装置は、請求項1記載の記録再生装置において、前記分割手段は、前記シーン抽出手段により抽出される前記特徴的なシーンの内、最初に前記表示手段により表示される前記特徴的なシーンの前で少なくとも前記映像/音声ストリームを分割することを特徴とする。
【0010】
請求項4にかかる記録再生装置は、請求項1記載の記録再生装置において、前記シーン抽出手段は、映像/音声ストリームにおける画像的特徴若しくは音響的特徴に基づいてシーンを抽出することを特徴とする。
【0011】
請求項5にかかる記録再生装置は、請求項1記載の記録再生装置において、前記分割手段による分割後のストリームには、前記特徴的なシーンを2以上含まないことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明になる記録再生装置の実施の形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明になる記録再生装置の一実施の形態を示すブロック図である。図中、1はデジタルテレビジョン受像機(以下、デジタルTVという)であり、2はBSデジタル放送やCSデジタル放送等のデジタル放送を受信し受信映像をデコードして出力するストリーム・インタフェース部、3はこのストリーム・インタフェース部2でデコードされた映像/音声信号を再生するモニタ、4は同じくストリーム・インタフェース部2からのデコードされていない映像/音声信号ストリームをコンテンツとして記録するハードディスク装置(以下、AV−HDDという)である。さらに、5はデジタルTV1に接続される外部機器とデジタルストリームを送受信するための制御を行うシリアルバス制御部であり、コネクタ6、IEEE1394シリアルケーブル7を介して、外部機器とデジタルTV1とを接続可能である。ここでは、外部機器としてAV−HDD8が接続されている。9は、デジタルTV1に内蔵された記録再生制御装置であり、この装置9はストリーム入力切換部10、シーン抽出部11、コンテンツ分割部12、機器制御部13から構成されている。
【0016】
次に、図1の記録再生装置の動作につき適宜フローチャート等を用いて説明する。説明の都合上、最初にHDD4に記録されたコンテンツがユーザの指示により再生される場合の動作につき説明する。
【0017】
ユーザからのコンテンツ再生指示はストリームインタフェース部2に伝達され、ストリーム・インタフェース部2はHDD4を制御してコンテンツを再生させる。HDD4から再生されたストリームは、ストリーム・インタフェース部2でデコードされモニタ3に表示される。ストリーム・インタフェース部2は、同時にシーン抽出部11にデコードしたストリームを入力する。
【0018】
シーン抽出部11は、ストリーム・インタフェース部2からのストリームを入力として特徴的なシーンを抽出する。以下、シーン抽出部11における動作を示すフローチャートである図2も用いて、このシーン抽出動作について説明する。
【0019】
まず、コンテンツにおける複数の特徴的なシーンの相対的な開始時刻および終了時刻を格納する変数の配列S start及びS endを初期化し、特徴シーンの個数を代入する変数Snに0を代入して初期化する(ステップS11)。次に、コンテンツの相対的な再生時間の計時を開始する(ステップS12)。さらに、現在入力されているストリームの現在時刻における部分が特徴的なシーンか否かを判断する(分類分けを実施)(ステップS13)。なお、このシーン抽出については,さらに詳細を後述する。
【0020】
ステップS14では、ステップS13での分類分けの結果を用いてストリームの現在時刻における部分が特徴的なシーンか否かが判断される。特徴的なシーンではない場合、ストリームが終了したかどうか判断され(ステップS15)、ストリームが終了している場合は処理を終了する。一方、ストリームが終了していない場合は、ステップS13に戻る。ステップS14にて特徴的なシーンであるとされた場合(ステップS14で「Yes」)は、特徴的なシーンが始まったものと判断し、Snに1を加算した上で、ステップS11にて初期化した特徴シーン記録変数配列S startのSn番目の要素にステップS12で計時を開始した時刻を代入する。すなわち、特徴シーンの開始時刻を記録する(ステップS16)。
【0021】
次に、引き続きシーン抽出を行い(ステップS17)、この結果に基づき特徴シーンかどうかの判断を行い(ステップS18)、特徴シーンである場合はストリームが終了したかどうかを判断し(ステップS19)、ストリームが終了している場合はストリームの終了した時点での相対時刻を特徴シーン終了時刻としてS endのSn番目の要素に記憶して(ステップS20)、処理を終了する。ステップS19にてストリームが終了していないと判断された場合には、ステップS17に戻る。一方、ステップS18において特徴的なシーンではないと判断された場合は、特徴的なシーンが終了したものと判断し相対時刻を特徴シーン終了時刻としてS endのSn番目の要素に記憶する(ステップS21)。その後、ストリームが終了したかどうかの判断を行い(ステップS22)、ストリームが終了した場合は処理を終了し、ストリームが終了していない場合はステップS13に戻る。
【0022】
次に図2のフローチャートにおけるシーン抽出動作(ステップS14及びS17)について図3に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。この図3に示すフローチャートは、特徴的なシーンかどうかの判断をストリームの音量によって自動的に行なう例である。
【0023】
まず、ある一定時間内の音量値を加算するための変数を初期化し(ステップS31)、時間の計測を開始する(ステップS32)。次に現在の入力ストリームの音量を計測し(ステップS33)、その値をステップS31で初期化した値に加算する(ステップS34)。さらに、予め定められた時間、たとえば、1秒が経過したかどうかを判断し(ステップS35)、経過していない場合はステップS33に戻る。一方、1秒間が経過した場合は、1秒間に計測した音量の合計値を代入した変数が予め与えられた値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS36)。ここで条件が真である場合は、この1秒間のシーンは特徴シーンであると設定し(ステップS37)、条件が偽である場合は、この1秒間のシーンは特徴シーンではないと設定して(ステップS38)、処理を終了する。
【0024】
以上から、図2及び図3に示すフローチャートの処理が終了すると、複数の特徴シーンの開始時刻および終了時刻が記憶されることになる。図4(A)は、コンテンツにおける特徴的なシーンの抽出結果の概略図で、特徴シーンが4個(S1乃至S4)抽出されたことを示す図である。
【0025】
上記実施の形態では、音量を用いて特徴シーンを抽出する例を示したが、特徴シーンの抽出はユーザからの特徴シーンの開始、終了の指示に基づいて行っても良いし(既に記録時等に特徴シーンの時間的位置を把握している場合等)、画像処理技術を用いて画像が頻繁に切り換わる部分を認識して抽出しても良い。
【0026】
次に、ユーザからの指示によりHDD4のコンテンツに対しMOVE動作を行なう場合の流れを図1に戻って説明する。録画制御装置9のコンテンツ分割部12は、ユーザからのMOVEの指示を受けると、シーン抽出部11に記録された特徴シーンの開始時刻および終了時刻を取得し、コンテンツを複数のコンテンツに分割する。そして機器制御部13は、コンテンツ分割部12で分割処理した複数のコンテンツを特徴シーンが重なることがないように再生するようHDD4を制御する。また、シリアルバス制御部5に複数のストリームを並列に出力するように指示を出し、さらに外部機器であるHDD8に複数のストリームを並列に録画するように録画指示を出す。シリアルバス制御部5は、機器制御部13からの指示により、IEC61881−1に規定されるCMP(Connection Management Procedure)に則り、デジタルTV1とHDD8との間に単数もしくは複数のPoint to Pointコネクションを確立し、それぞれのコネクションに対して、ストリーム・インタフェース部2を介してHDD4からの再生ストリームをアイソクロナス(Isochronous)ストリームに変換し、同ストリームを出力する。また、シリアルバス制御部5は、AV/C General CommandおよびAV/C Disc Subunit Commandを用いてHDD8での録画開始の制御を行う。ストリーム・インタフェース部2はHDD4からの再生ストリームをシリアルバス制御部5及びモニタ3に出力する。
【0027】
HDD4はMOVEのための再生指示を受け付けると、再生ストリームをストリーム・インタフェース部2に出力すると共に、コンテンツ内の再生した部分を消去、もしくは、再生できないように制御をかける。一方、ストリーム入力切換部10は、ストリーム・インタフェース部2に対し、このストリーム・インタフェース部2に入力されている複数のストリームをデコードし、前記シーン抽出部11で抽出した特徴シーンの開始時刻情報に基づき、上記デコードしたストリームをモニタ3に出力するよう出力切換の指示を出す。
【0028】
次に上述したコンテンツ分割動作についてフローチャートも用いて詳細に説明する。図5は、コンテンツ分割部12におけるコンテンツ分割処理のフローチャートの一部(前半部)である。このフローチャートの前半部に示す処理は、コンテンツを分割した際に先に抽出された特徴シーンが重ならないよう分割位置を定めることにある。
【0029】
コンテンツ分割は、まず、コンテンツを分割するための時刻を格納する変数配列Csを初期化する(図5のステップS41)。なお、以下、「時刻」とはコンテンツの先頭を0とした相対時刻を表す。次にステップS42にて、Csの先頭の要素(Cs[0])にコンテンツの先頭時刻である0を代入し、Cs[1]に特徴シーンS1(図4(A)参照)の開始時刻S start[1]を代入する。さらに特徴シーンの総数Snが1よりも大きいかどうか判断し(ステップS43)、判断結果が偽である場合は分割コンテンツの番号(順番)をあらわす変数Cnに1を代入し(ステップS44)、判断の結果が真である場合は、Cnに2を代入する(ステップS45)。続いて、仮の変数Ct endに特徴シーンSCn−1の終了時刻S end[Cn−1]を代入し(ステップS46)、仮の変数Ct startに特徴シーンCnの開始時刻S start[Cn]から、特徴シーンS1から特徴シーンSCnまでのそれぞれのシーンの継続時間(例えば、特徴シーンS1については、S end[1]−S start[1])の和を引いた値を代入する(ステップS47)。
【0030】
次に、ステップS46及びステップS47で算出したCt endとCt startについて、Ct startがCt endよりも大きいかどうか判断し(ステップS48)、判断結果が真の場合は、Cs[Cn]にCt startを代入し(ステップS49)、判断結果が偽の場合は、Cs[Cn]にCt endを代入する(ステップS50)。ステップS49及びステップS50に続いて、Cnが特徴シーンの個数Snよりも小さいかどうかを判断し(ステップS51)、ここで判断結果が真の場合はCnに1を加え(ステップS52)、ステップS46に戻る。一方、ステップS51での判断結果が偽の場合は、Cs[Cn+1]にストリームの終了時刻を代入する(ステップS53)。
【0031】
図4(B)は、上記ステップS41からステップS53までのステップで作成されるコンテンツ分割時刻Csの位置を表した概念図である。図4(B)の例では、Cnの値は4である。すなわち、図5のフローチャートに示すコンテンツ分割処理では、特徴シーンS2の前の区間21の時間間隔(図4(B)参照)が特徴シーンS1の継続時間以下に、特徴シーンS3の前の区間22の時間間隔が特徴シーンS1及びS2の継続時間の和以下に、特徴シーンS4の前の区間23の時間間隔が特徴シーンS1乃至S3の継続時間の和以下になるように、コンテンツの分割を行なったことになる。
【0032】
引き続きコンテンツ分割動作について説明する。図6は、コンテンツ分割部12におけるコンテンツ分割処理のフローチャートの一部(後半部)である。このフローチャートの後半部の処理は、分割コンテンツを並列に再生した際に、特徴シーンのうち最後に再生される特徴シーン(実施の形態ではS4)の再生終了時刻以前にどの分割コンテンツも再生終了となるよう分割位置を設定することにある。
【0033】
まず、仮の変数D lengthに特徴シーンS1(図4(A)参照)から特徴シーンSSnまでのそれぞれのシーンの継続時間の和を代入し(ステップS54)、仮変数mを0に初期化する(ステップS55)。図5のステップS41からステップS53までで計算した、コンテンツ分割時刻を格納する配列Csを用い、Cs[m+1]とCs[m]との差がD lengthよりも大きいかどうか判断する(ステップS56)。この判断が真の場合は、Cs[Cn+2]にCs[m]とD lengthを加えた値を代入し(ステップS57)、さらにCnに1を加算し(ステップS58)、Cs[1]からCs[Cn+1]を時刻順に並べ替え、Cs[1]からCs[Cn+1]までの配列を作成し直し(ステップS59)、ステップS55に戻る。一方、ステップS56での判断が偽の場合、mがCn−1よりも小さいかどうか判断し(ステップS60)、このステップS60の結果が真である場合、mに1を加算し(ステップS61)、ステップS56に戻る。一方、ステップS60での判断結果が偽である場合、Cs[1]からCs[Cn+1]を時刻順に並べ替え、Cs[1]からCs[Cn+1]までの配列を作成し直し(ステップS62)、処理を終了する。
【0034】
図4(C)は、図4(B)で示した分割コンテンツに対して、図6におけるステップS54からステップS61を適用した結果のコンテンツ分割の例を示す。図4(C)では、コンテンツがC1からC6に示した6つに分割される例を示している。すなわち、図6のフローチャートに示すコンテンツ分割処理では、特徴シーンを含まない分割コンテンツC1の区間24の時間間隔(図4(C)参照)が特徴シーンS1乃至S4の継続時間の和以下に、特徴シーンS1の後の区間25の時間間隔が特徴シーンS2乃至S4の継続時間の和以下に、特徴シーンS2の後の区間26の時間間隔が特徴シーンS3及びS4の継続時間の和以下に、特徴シーンを含まない分割コンテンツC4の区間27の時間間隔が特徴シーンS1乃至S4の継続時間の和以下になるように、コンテンツの分割を行なったことになる。
【0035】
次に、機器制御部13の動作につき図7のフローチャートに基づき説明する。まず、各分割コンテンツの相対的な再生時刻を格納する変数配列DC startをすべて0に初期化する(ステップS71)。さらに特徴シーンの個数Snが1より大きいかどうか判断し(ステップS72)、判断結果が偽の場合はステップS81に分岐し、判断結果が真の場合は、仮変数oに2を代入する(ステップS73)。つづいて、特徴シーンSoの開始時刻が含まれる分割コンテンツを検索してその番号をpに代入する(ステップS74)。さらに、特徴シーンS1から特徴シーンSo−1までのそれぞれの継続時間(たとえば、特徴シーンS1では、S end[1]からS start[1]を引いた値が継続時間である)を合計した値をDD lengthに代入し(ステップS75)、該分割コンテンツpの開始時刻から該特徴シーンoの差を計算し、仮変数DS timeに代入する(ステップS76)。ステップS75およびステップS76で算出したDD lengthとDS timeを用い、DD lengthがDS timeよりも大きいかどうか判断し(ステップS77)、判断結果が真の場合は、相対的な再生時刻を格納する変数配列DC startのp番目の要素DC start[p]にDD lengthからDS timeを減算した値を代入し(ステップS78)、判断結果が偽の場合は、ステップS79に分岐する。ステップS79では、仮変数oに1を加算する。
【0036】
次に、Snがoよりも大きいかどうか判断し(ステップS80)、判断結果が偽である場合は、ステップS74に戻り、判断結果が真である場合は、ステップS81に移る。このステップS81ではHDD8に対してCn個の分割コンテンツの再生ストリームを出力し、それらすべてを録画させるようシリアルバス制御部5に指示を出す。次に、分割コンテンツそれぞれを、DC startに指定された相対時刻になったら、Csの位置から再生するようにHDD4を制御して(ステップS82)、処理を終了する。
【0037】
図7のフローチャートに示す動作を行なう機器制御部13が分割コンテンツをMOVEする際に再生するストリームの概念図を図8(A)に示す。図8(A)では横軸に時間軸を取っている。ここでは、特徴シーンがS1からS4の4個で、分割コンテンツの数がC1乃至C6の6個の場合を示している。この図8から、特徴シーンS1からS4は再生時に時間軸に沿って重なることがないことが分かる。
【0038】
次に、特徴シーンを連続して確認するために必要な再生切換を行なうためのストリーム入力切換部10の詳細動作につき、図9及び図10に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図9は上記切換部10の動作の前半部を、図10は同後半部を示す。
【0039】
まず、分割コンテンツを並列に再生している再生時間を計測する変数P timeを初期化し、時間の計測を開始する(ステップS91)。次に、各分割コンテンツのそれぞれに対して、ストリーム・インタフェース部2に入力切換指示を出力する時刻を格納する変数配列DP timeを初期化し(ステップS92)、仮変数qに1を代入する(ステップS93)。分割コンテンツqの内部に特徴シーンS1から特徴シーンSnまでのうちのどれが存在するかどうかを判断する(ステップS94)。この判断結果が偽の場合、ステップS97に分岐する。一方、ステップS94での判断結果が真の場合、分割コンテンツq内に存在する特徴シーンの番号をrに代入する(ステップS95)。続いて、入力切換指示を出力する時刻を格納する変数配列DP timeのq番目の要素に、(特徴シーンrの開始時刻S start[r]−分割コンテンツqの開始時刻Cs[q]+分割コンテンツqの再生開始時刻DC time[q])を代入し、入力切換時刻を設定し(ステップS96)、仮変数qに1を加える(ステップS97)。次にqが分割コンテンツの数Cnよりも大きいかどうか判断し(ステップS98)、ここでの判断結果が偽の場合は、ステップS94に分岐する。一方、判断結果が真の場合、図10のステップS99に示すように仮変数tに1を代入し、初期化する。さらに、DP timeのt番目の要素が初期値のままであるかどうか判断し(図10のステップS100)、ここでの判断結果が真の場合は、ステップS103に分岐する。一方、判断結果が偽である場合、DP time[t]とP timeが等しいかどうか判断し(ステップS101)、判断結果が偽である場合はこのステップS101を繰り返す。一方、判断結果が真の場合は、ストリーム・インタフェース部2に対して、モニタ3に出力されている分割コンテンツをt番目のものに切換える指示を出し(ステップS102)、tに1を加える(ステップS103)。次にtが分割コンテンツの個数Cnより大きいかどうか判断し(ステップS104)、判断結果が偽の場合はステップS101に分岐し、判断結果が真の場合は処理を終了する。
【0040】
図8(B)は、図10に示すフローチャートの動作が行われるストリーム入力切換部10によってモニタ3で再生される選択再生映像を示す。すなわち、モニタ3には、図8(B)の31で示すように、特徴シーンS1から特徴シーンS4までが連続して再生されることになる。
【0041】
以上述べたように本実施の形態によれば、HDD4に記録された一つのコンテンツを複数のコンテンツに分割し、それぞれをほぼ同時にMOVE作業を行うことができるので、MOVE作業に要する時間をコンテンツ全体を再生する場合にかかる時間よりも短くできる。また、MOVE動作を指示したユーザは、コンテンツの特徴的なシーンのダイジェストを見ることができるので、MOVE作業の確認が出来、MOVE作業に伴うミスを無くすことが出来る。
【0042】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、ある機器に記録されたコンテンツを別の機器に移動動作させる際、移動作業中の映像/音声ストリームを確認することが可能であり、かつ上記移動動作を短時間で完了することが可能な記録再生装置を提供することが出来、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる記録再生装置の実施の形態の一例を示すブロック図。
【図2】 図1の装置のシーン抽出部11における動作を説明するためのフローチャート。
【図3】 図2のフローチャートの中のシーン抽出についての詳細フローチャート。
【図4】 コンテンツからの特徴的なシーンの抽出、コンテンツの分割を説明するための概略図
【図5】 図1のコンテンツ分割部12におけるコンテンツ分割処理のフローチャートの一部。
【図6】 図1のコンテンツ分割部12におけるコンテンツ分割処理のフローチャートの一部。
【図7】 図1の機器制御部13の動作を説明するためのフローチャート。
【図8】 分割コンテンツをMOVEする際に再生するストリームの概念図。
【図9】 図1のストリーム入力切換部10の動作を説明するためのフローチャートの一部。
【図10】 図1のストリーム入力切換部10の動作を説明するためのフローチャートの一部。
【符号の説明】
2: ストリーム・インタフェース部
3: モニタ
4: AV−HDD
5: シリアルバス制御部
8: 外部AV−HDD
10: ストリーム入力切換部
11: シーン抽出部
12: コンテンツ分割部
13: 機器制御部
Claims (5)
- 記録媒体に記録された映像/音声ストリームから特徴的なシーンを抽出するシーン抽出手段と、
前記映像/音声ストリームを時間軸に沿って分割する分割手段と、
前記分割手段により分割された前記映像/音声ストリームのうち、前記シーン抽出手段により抽出された前記特徴的なシーンを時間軸に沿って表示画面に表示する表示手段と、
前記分割手段により分割された前記映像/音声ストリームを並列的に出力する出力手段と、
前記出力手段により出力された前記映像/音声ストリームを前記記録媒体から順次消去する消去手段と
を備えることを特徴とする記録再生装置。 - 前記分割手段は、分割された前記映像/音声ストリームの再生に要する時間が、其々前記シーン抽出手段により抽出された前記特徴的なシーンの再生時間の合計以下となるように分割すること
を特徴とする請求項1記載の記録再生装置。 - 前記分割手段は、前記シーン抽出手段により抽出される前記特徴的なシーンの内、最初に前記表示手段により表示される前記特徴的なシーンの前で少なくとも前記映像/音声ストリームを分割すること
を特徴とする請求項1記載の記録再生装置。 - 前記シーン抽出手段は、映像/音声ストリームにおける画像的特徴若しくは音響的特徴に基づいてシーンを抽出すること
を特徴とする請求項1記載の記録再生装置。 - 前記分割手段による分割後のストリームには、前記特徴的なシーンを2以上含まないこと
を特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
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