JP3857578B2 - 薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、並びにその製造方法および製造用のブロー成形型 - Google Patents
薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、並びにその製造方法および製造用のブロー成形型 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、詰め替え用等に用いられる薄肉プラスチック製ボトル型容器において、内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰された薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、並びにその成形体の製造方法およびその製造用のブロー成形型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源やゴミ量削減等を考慮して、詰め替え用の容器が用いられるようになり、袋状容器、パウチ容器、薄肉プラスチック製ボトル型容器等が用いられている。その中でも、薄肉プラスチック製ボトル型容器は、アルミ層を含む積層体等を形成するためコストがかかってしまうパウチ容器に対して、合成樹脂材料等により低コストで容易に製造でき、しかも自立性が高いという利点があるため、例えば、液体洗剤や液状化粧品等の内容物を収納する詰め替え用の容器として多用されている。
【0003】
ところで、詰め替え用の容器として高い保形性を有する容器を用いると、空のものであっても、内部に空間を有していることから、容器を製造する製造者側からその容器に内容物を充填する利用者(洗剤メーカ等)側への流通の際、充填後の容器と同様に流通コストがかかるとともに、廃棄の際にもかさばったものになってしまう。
【0004】
これに対し、上記薄肉プラスチック製ボトル型容器は、内容物が充填されていない状態では自立性を有しないほどに超薄肉化させたものであっても、その容器に内容物を充填されれば充分に自立させることができる。しかも保形性を低くできることから、潰すことで流通時や廃棄時等の容積を小さくするができる。
【0005】
しかしながら、超薄肉化させた薄肉プラスチック製ボトル型容器では、その容器を減容するに際し、個々の容器について人手等で容器を潰す必要があるので工数が嵩んでしまう。
さらに、通常のボトル型容器では、容器が各々独立しているので、充填を、例えばラインで行なう場合には、個々の容器を整列させる作業を必要とした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、従来技術における上記の難点を有利に解決した、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、並びにその製造方法および製造用のブロー成形型提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題の解決手段およびその作用・効果】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体は、ブロー成形型により内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器が、その成形段階において、前記ブロー成形型内にてその内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰されたものであることを特徴とするものである。
【0008】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体にあっては、ブロー成形型により内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器が、その成形段階(二軸延伸ブロー成形、押出しブロー成形など)において、そのブロー成形型内にてその内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰されたものとなる。
【0009】
従って、超薄肉化させた薄肉プラスチック製ボトル型容器を詰め替え用の容器として用いるに際して、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体によれば、ボトル型容器の製造者側では、同一のブロー成形型内で一連の工程として、容器の成形とともにその容器を容易に減容させて薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体を製造することができるので、個々の容器について人手等で容器を潰す必要がなくなり、低コスト化および省資源化が可能となる。
【0010】
さらに、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体は、常態として減容形状を持つように潰されたものであることから、かかる成形体を、容器の製造者側から、内容物を容器に充填する利用者側へ、少ない梱包容積でより多く流通させることができる。加えて、複数個の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体を、それらの各ボトルネック部を例えばレール等で挟持させて、整列状態で流通させれば、コンパクトに流通させることができるとともに、容器の利用者側では、ラインで充填作業を行なう場合に、個々の容器の整列作業を省くことができる。
【0011】
なお、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体においては、上記のプラスチック製ボトル型容器における単位容積あたりのプラスチック材料の使用量が0.004g/ml〜0.025g/mlのものであっても良く、このようにすれば、内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器を、充分な強度で潰し易くすることができる。
【0012】
さらに、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体においては、上記薄肉プラスチック製ボトル型容器が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなるものであっても良く、このようにすれば、薄肉プラスチック製ボトル型容器を安価に超薄肉化することができる。
【0013】
そして、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法は、上記ブロー成形型内で上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器を形成する第1工程と、そのブロー成形型内でかかる薄肉プラスチック製ボトル型容器を、常態として減容形状を持つように潰す第2工程と、を行なうことを特徴とするものである。
【0014】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法においては、第1工程で、ブロー成形型内で上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器を形成し、第2工程で、そのブロー成形型内で薄肉プラスチック製ボトル型容器を、常態として減容形状を持つように潰しても良く、このようにすれば、上記いずれかに記載した薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体を同一のブロー成形型により一連の工程として容易に製造することができる。
【0015】
さらに、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法においては、上記第2工程で、上記ブロー成形型内にて、上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器の底部を形成する底成形部に設けられた可動部材を、そのブロー成形型内に突出させてその可動部材でそのブロー成形型内のボトル型容器の底部を押すことで、そのブロー成形型内で、かかるボトル型容器を潰して減容させても良く、このようにすれば、アクチュエータ等により可動部材を、そのブロー成形型内に突出させて、その可動部材でそのブロー成形型内のボトル型容器の底部を押すことで、ブロー成形型内で、ボトル型容器を容易に潰して減容させ得て、かかるボトル型容器用成形体を製造することができる。
【0016】
また、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法においては、上記いずれかに記載のブロー成形型内で形成したボトル型容器に、かかるブロー成形型内で情報表示部を付加する情報表示部付加工程を行うこととしても良く、このようにすれば、ブロー成形型内で、上記いずれかに記載のボトル型容器への多様な情報表示部(商品の説明書き、商品名、価格等)を薄肉プラスチック製ボトル型容器の表面に設けることができる。従って、製造者側では、容器の成形とその容器への情報表示と減容とを、同一のブロー成形型内で、一連の工程として容易に行なうことができ、利用者側では、容器への情報表示部を付加する作業を省くことができる。
【0017】
そして、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形型は、上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器の底部を形成する底成形部に、そのブロー成形型内に突出する押し潰し位置と、底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能な可動部材を具えることを特徴とするものである。
【0018】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形型によれば、ブロー成形型の、ボトル型容器の底部を形成する底成形部に、そのブロー成形型内に突出する押し潰し位置と底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能な可動部材を設けることで、上記容器の成形と、上記容器の減容とを、かかるブロー成形型内で一連の工程として容易に行なうことが可能となる。なお、このブロー成形型内で、上記容器への多様な情報表示部(商品の説明書き、商品名、価格等)を薄肉プラスチック製ボトル型容器の表面に設けることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法の一実施例により、内容物充填用形状を持つように形成された、薄肉プラスチック製ボトル型容器および、その形成に用いた、この発明のブロー成形型の一実施例としてのブロー成形金型を示す説明図であり、図2は、その実施例の製造方法により、その実施例のブロー成形金型内で薄肉プラスチック製ボトル型容器が潰されて減容される状態を示す断面図、図3は、上記実施例の製造方法およびブロー成形金型で潰されて製造された複数個の、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の一実施例としての搬送時の状態を示す斜視図である。
【0020】
なお、図中符号1は、薄肉プラスチック製ボトル型容器、1aは容器の底部、1bは容器の開口部、1cは容器の環状フランジ、2はブロー成形型としてのブロー成形金型である。そして、3は、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、3aは、成形体の底部、3bは、成形体の開口部、3cは、成形体の環状フランジである。
【0021】
この実施例の製造方法では、第1工程において、内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器1を成形するに際し、例えば、結晶性を有する熱可塑性樹脂材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂材料を用いることとし、成形する容器における単位容積あたり0.004g/ml〜0.025g/mlの材料を使用して、先ず、射出成形によりプリフォームを成形した後、加熱工程に移り、そのプリフォームの内外面をヒータで延伸温度まで、均一に加熱する。
【0022】
次いで、そのプリフォームを、図1に示す、ブロー成形金型2内に移送してロッド状の金具により軸線方向に延伸させるとともに圧縮空気により拡径させて二軸延伸を行なうことで、図1に示すボトル型容器1をブロー成形する。なお、上記プラスチック材料の使用料を0.004g/ml〜0.025g/mlとしたのは、0.004g/ml未満では充分な強度が得られず、0.025g/mlより多いと容器を潰しにくくなるからである。なお、mlは容器の容量を表す。
【0023】
図1に示す、この実施例のブロー成形金型2では、上述の薄肉プラスチック製ボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部2aに、その金型2内に突出する、押し潰し位置と底成形位置との間で進退移動する可動部材としてのプランジャ2bが設けられており、その下方にはそのプランジャ2bを進退移動させるアクチュエータとしての図示しない油圧シリンダが設けられている。
【0024】
第1工程で、かかる金型2により上述の如くしてボトル型容器1をブロー形成すると、その金型2内で形成されたボトル型容器1は、その肩の部分と環状フランジ1cとでその金型2に支持されているので、この実施例の製造方法では、第2工程において、その支持状態で、油圧シリンダを作動させて、図2に示すように、プランジャ2bを、図1に示す底部成形位置から、開口部1bに近接した図示しない押し潰し位置へ向かって図2中矢印で示す如く移動させる。これにより、ボトル型容器1は、図2に示す如くその容器の容積が減少して、図3に示す如く、底部3aと開口部3bとが接近した減容形状を常態として持つように潰された、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体3が形成される。
【0025】
この実施例の成形体3を、例えば、容器の製造者側から、その容器に内容物を充填する利用者側へ流通させる際には、例えば、図3に示す如くレール4の端部から、成形体3の開口部3bを含むボトルネック部分を挿入し、レール4の掛止部4aに、その成形体3の環状フランジ3cを掛止させる。かかる作業を複数個の成形体3について行なうことにより、複数個の成形体3を、容易に整列させ得て、コンパクトに流通させることができる。
【0026】
従って、上記実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体によれば、超薄肉化させたボトル型容器1を詰め替え用の容器として用いるに際して、この発明の成形体3によれば、ボトル型容器1の製造者側では、同一の金型2内で一連の工程として、容器1の成形とともにその容器1を容易に減容させ得て成形体3を製造することができるので、個々の容器について人手等で容器を潰す必要がなくなり、低コスト化および省資源化が可能となる。
【0027】
さらに、上記実施例の成形体3は、常態として、減容形状を持つように潰されたものであることから、かかる成形体3を、容器の製造者側から、内容物を容器に充填する利用者側へ、少ない梱包容積でより多く流通させることができる。加えて、複数個の成形体3を、それらの各ボトルネック部をレール4で挟持させて、整列状態で流通させることから、コンパクトに流通させることができるとともに、容器の利用者側では、ラインで充填作業を行なう場合に、個々の容器の整列作業を省くことができる。
【0028】
しかも、上記実施例のボトル型容器1では、ボトル型容器1における単位容積あたりのプラスチック材料の使用量が0.004g/ml〜0.025g/mlとしていることから、薄肉プラスチック製ボトル型容器を、充分な強度で潰し易くすることができる。
【0029】
加えて、上記実施例のボトル型容器1では、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなるものとしていることから、ボトル型容器1を安価に超薄肉化することができる。
【0030】
また、上記実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法によれば、第1工程でボトル型容器1を金型2内で成形した後、第2工程でその成形されたボトル型容器1を金型2内で減容させて成形体3を製造することができることから、上記実施例の成形体3を、同一の金型2により一連の工程として容易に製造することができる。
【0031】
しかも、上記実施例の製造方法によれば、上記実施例の金型2内にて、上記実施例のボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部に設けられたプランジャ2bを、油圧シリンダを用いて、その金型2内に突出させてそのプランジャ2bでその金型2内のボトル型容器1の底部1aを押すにより、その金型2内で、かかるボトル型容器1を、容易に潰して減容させ得て、上記実施例の成形体3を製造することができる。
【0032】
なお、上記実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形金型によれば、金型2の、ボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部2aに、その金型2内に突出する押し潰し位置と底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能なプランジャ2bが設けられているので、上記実施例の容器1の成形と、その容器1の減容とを、その金型2内で一連の工程として容易に行なうことができ、また、この金型2内で、上記実施例の容器1への多様な情報表示部(商品の説明書き、商品名、価格等)を上記実施例のボトル型容器1の表面に設けることも可能である。
【0033】
また、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法の他の実施例では、先の実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法において、金型2内で、ブロー成形によりボトル型容器1を形成する第1工程と、そのボトル型容器1の胴部等に、情報(商品の説明書き、商品名、価格等)を表示するための情報表示部を付加する情報表示部付加工程とを同時に行なう。
【0034】
この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法では、上記先の実施例のブロー成形金型2と同様の構成からなるブロー成形金型2を用いている。この実施例の製造方法では、先ず、第1工程を行なう前に、情報表示部付加工程において、例えば湿式インク又は乾燥インクなどのインクで、金型2の成形面に直接、商品の説明書き、商品名、価格等の多様な情報を表示する文字や図形等を印刷し、次いで、上記先の実施例と同様に、第1工程でブロー成形を行なう。そして、ボトル型容器1の成形後、上記先の実施例と同様の製造方法により、第2工程でボトル型容器1を減容させることで、この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体3を製造する。
【0035】
かかる実施例の製造方法では、情報表示部付加工程における金型2の成形面に印刷した文字や図形等のインクが、第1工程でのブロー成形による成形中にボトル型容器1に付着して、それらの文字や図形等がボトル型容器1に転写される。これにより、金型2内で、ボトル型容器1に情報表示部を付加することができる。
【0036】
従って、この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法によれば、上記先の実施例の製造方法と同様の効果が得られることに加えて、容器1の成形と、容器1への多様な情報表示(商品の説明書き、商品名、価格等)と、容器1の減容とを、同一の金型2内で一連の工程として容易に行うことができる。しかも、容器に内容物を充填する利用者側では、ボトル型容器1に前述の情報表示を施す作業を省くことができる。
【0037】
この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体によれば、上記先の実施例の製造方法で製造された成形体3と同様の効果が得られることに加えて、製造者側では、容器1の成形と、その容器1への情報表示と、容器1の減容とを、同一の金型2内で一連の工程として容易に行なうことができ、また、利用者側では、容器への情報表示部を付加する作業を省くことができる。
【0038】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、上記実施例のプラスチック製ボトル型容器1は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂材料で成形することが望ましいが、ブロー成形に適した熱可塑性材料であれば、それらの材料に限定されるものではない。また、上記実施例のアクチュエータとしては、油圧シリンダを用いているが、プランジャ2bを進退移動させるものであれば良く、例えば、エアシリンダや電磁ソレノイドやモータ駆動の直動機構を使用しても良い。
【0039】
そして、上記他の実施例の情報表示部付加工程においては、インクを金型2の成形面に印刷しているが、例えば、上記情報を印刷したプラスチックフィルムを、成形する前の金型2内の所定の位置に挿入することとしても良い。このようにすれば、そのプラスチックフィルムが第1工程でのブロー成形中にボトル型容器1に融着して、かかるフィルムと容器1とが一体的に成形されることから、ボトル型容器1に情報表示部を付加することができる。さらに、上記実施例の方法では、レール4を用いて容器の整列を行なっているが、これに限られず、例えば、シート状の部材に掛止穴を設けてその掛止穴に、ボトル型容器1のボトルネック部を挿入して、その環状フランジ1cを掛止させることとしても良い。
【0040】
また、上記実施例のブロー成形金型2は、上記実施例のボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部2aに、その金型2内に突出する押し潰し位置と、底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能なプランジャ2bを設けて容器1を押し潰すものであるが、これに限られず、例えば、容器1を形成する胴部の一部に設けたプランジャ2bを金型2内に突出させて胴部側方から容器1を押し潰すものでも良い。またこの発明においては、上記実施例の、プランジャを設ける金型2の代わりに、容器1内の気体を逃げられるようにしておき、その容器1の底部1a側から加圧気体を金型2内に注入して容器1を減容させる金型や、容器1内を減圧させるとともに容器1の底部1a側から加圧気体を金型内に注入して容器1を減容させる金型若しくは容器1内を減圧させることのみで容器1を減容させる金型を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法の一実施例により、内容物充填用形状を持つように形成された、薄肉プラスチック製ボトル型容器および、その形成に用いた、この発明のブロー成形型の一実施例としてのブロー成形金型を示す説明図である。
【図2】 上記実施例の製造方法により、上記実施例のブロー成形金型内で薄肉プラスチック製ボトル型容器が潰されて減容される状態を示す断面図である。
【図3】 上記実施例の製造方法およびブロー成形金型で潰されて製造された複数個の、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の一実施例としての搬送時の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 薄肉プラスチック製ボトル型容器
1a 容器の底部
1b 容器の開口部
1c 容器の環状フランジ
2 ブロー金型
2a 底成形部
2b プランジャ
3 プラスチック製ボトル型容器用成形体
3a 成形体の底部
3b 成形体の開口部
3c 成形体の環状フランジ
4 レール
4a 掛止部
【発明の属する技術分野】
この発明は、詰め替え用等に用いられる薄肉プラスチック製ボトル型容器において、内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰された薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、並びにその成形体の製造方法およびその製造用のブロー成形型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源やゴミ量削減等を考慮して、詰め替え用の容器が用いられるようになり、袋状容器、パウチ容器、薄肉プラスチック製ボトル型容器等が用いられている。その中でも、薄肉プラスチック製ボトル型容器は、アルミ層を含む積層体等を形成するためコストがかかってしまうパウチ容器に対して、合成樹脂材料等により低コストで容易に製造でき、しかも自立性が高いという利点があるため、例えば、液体洗剤や液状化粧品等の内容物を収納する詰め替え用の容器として多用されている。
【0003】
ところで、詰め替え用の容器として高い保形性を有する容器を用いると、空のものであっても、内部に空間を有していることから、容器を製造する製造者側からその容器に内容物を充填する利用者(洗剤メーカ等)側への流通の際、充填後の容器と同様に流通コストがかかるとともに、廃棄の際にもかさばったものになってしまう。
【0004】
これに対し、上記薄肉プラスチック製ボトル型容器は、内容物が充填されていない状態では自立性を有しないほどに超薄肉化させたものであっても、その容器に内容物を充填されれば充分に自立させることができる。しかも保形性を低くできることから、潰すことで流通時や廃棄時等の容積を小さくするができる。
【0005】
しかしながら、超薄肉化させた薄肉プラスチック製ボトル型容器では、その容器を減容するに際し、個々の容器について人手等で容器を潰す必要があるので工数が嵩んでしまう。
さらに、通常のボトル型容器では、容器が各々独立しているので、充填を、例えばラインで行なう場合には、個々の容器を整列させる作業を必要とした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、従来技術における上記の難点を有利に解決した、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、並びにその製造方法および製造用のブロー成形型提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題の解決手段およびその作用・効果】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体は、ブロー成形型により内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器が、その成形段階において、前記ブロー成形型内にてその内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰されたものであることを特徴とするものである。
【0008】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体にあっては、ブロー成形型により内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器が、その成形段階(二軸延伸ブロー成形、押出しブロー成形など)において、そのブロー成形型内にてその内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰されたものとなる。
【0009】
従って、超薄肉化させた薄肉プラスチック製ボトル型容器を詰め替え用の容器として用いるに際して、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体によれば、ボトル型容器の製造者側では、同一のブロー成形型内で一連の工程として、容器の成形とともにその容器を容易に減容させて薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体を製造することができるので、個々の容器について人手等で容器を潰す必要がなくなり、低コスト化および省資源化が可能となる。
【0010】
さらに、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体は、常態として減容形状を持つように潰されたものであることから、かかる成形体を、容器の製造者側から、内容物を容器に充填する利用者側へ、少ない梱包容積でより多く流通させることができる。加えて、複数個の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体を、それらの各ボトルネック部を例えばレール等で挟持させて、整列状態で流通させれば、コンパクトに流通させることができるとともに、容器の利用者側では、ラインで充填作業を行なう場合に、個々の容器の整列作業を省くことができる。
【0011】
なお、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体においては、上記のプラスチック製ボトル型容器における単位容積あたりのプラスチック材料の使用量が0.004g/ml〜0.025g/mlのものであっても良く、このようにすれば、内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器を、充分な強度で潰し易くすることができる。
【0012】
さらに、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体においては、上記薄肉プラスチック製ボトル型容器が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなるものであっても良く、このようにすれば、薄肉プラスチック製ボトル型容器を安価に超薄肉化することができる。
【0013】
そして、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法は、上記ブロー成形型内で上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器を形成する第1工程と、そのブロー成形型内でかかる薄肉プラスチック製ボトル型容器を、常態として減容形状を持つように潰す第2工程と、を行なうことを特徴とするものである。
【0014】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法においては、第1工程で、ブロー成形型内で上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器を形成し、第2工程で、そのブロー成形型内で薄肉プラスチック製ボトル型容器を、常態として減容形状を持つように潰しても良く、このようにすれば、上記いずれかに記載した薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体を同一のブロー成形型により一連の工程として容易に製造することができる。
【0015】
さらに、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法においては、上記第2工程で、上記ブロー成形型内にて、上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器の底部を形成する底成形部に設けられた可動部材を、そのブロー成形型内に突出させてその可動部材でそのブロー成形型内のボトル型容器の底部を押すことで、そのブロー成形型内で、かかるボトル型容器を潰して減容させても良く、このようにすれば、アクチュエータ等により可動部材を、そのブロー成形型内に突出させて、その可動部材でそのブロー成形型内のボトル型容器の底部を押すことで、ブロー成形型内で、ボトル型容器を容易に潰して減容させ得て、かかるボトル型容器用成形体を製造することができる。
【0016】
また、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法においては、上記いずれかに記載のブロー成形型内で形成したボトル型容器に、かかるブロー成形型内で情報表示部を付加する情報表示部付加工程を行うこととしても良く、このようにすれば、ブロー成形型内で、上記いずれかに記載のボトル型容器への多様な情報表示部(商品の説明書き、商品名、価格等)を薄肉プラスチック製ボトル型容器の表面に設けることができる。従って、製造者側では、容器の成形とその容器への情報表示と減容とを、同一のブロー成形型内で、一連の工程として容易に行なうことができ、利用者側では、容器への情報表示部を付加する作業を省くことができる。
【0017】
そして、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形型は、上記いずれかに記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器の底部を形成する底成形部に、そのブロー成形型内に突出する押し潰し位置と、底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能な可動部材を具えることを特徴とするものである。
【0018】
この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形型によれば、ブロー成形型の、ボトル型容器の底部を形成する底成形部に、そのブロー成形型内に突出する押し潰し位置と底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能な可動部材を設けることで、上記容器の成形と、上記容器の減容とを、かかるブロー成形型内で一連の工程として容易に行なうことが可能となる。なお、このブロー成形型内で、上記容器への多様な情報表示部(商品の説明書き、商品名、価格等)を薄肉プラスチック製ボトル型容器の表面に設けることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法の一実施例により、内容物充填用形状を持つように形成された、薄肉プラスチック製ボトル型容器および、その形成に用いた、この発明のブロー成形型の一実施例としてのブロー成形金型を示す説明図であり、図2は、その実施例の製造方法により、その実施例のブロー成形金型内で薄肉プラスチック製ボトル型容器が潰されて減容される状態を示す断面図、図3は、上記実施例の製造方法およびブロー成形金型で潰されて製造された複数個の、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の一実施例としての搬送時の状態を示す斜視図である。
【0020】
なお、図中符号1は、薄肉プラスチック製ボトル型容器、1aは容器の底部、1bは容器の開口部、1cは容器の環状フランジ、2はブロー成形型としてのブロー成形金型である。そして、3は、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体、3aは、成形体の底部、3bは、成形体の開口部、3cは、成形体の環状フランジである。
【0021】
この実施例の製造方法では、第1工程において、内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器1を成形するに際し、例えば、結晶性を有する熱可塑性樹脂材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂材料を用いることとし、成形する容器における単位容積あたり0.004g/ml〜0.025g/mlの材料を使用して、先ず、射出成形によりプリフォームを成形した後、加熱工程に移り、そのプリフォームの内外面をヒータで延伸温度まで、均一に加熱する。
【0022】
次いで、そのプリフォームを、図1に示す、ブロー成形金型2内に移送してロッド状の金具により軸線方向に延伸させるとともに圧縮空気により拡径させて二軸延伸を行なうことで、図1に示すボトル型容器1をブロー成形する。なお、上記プラスチック材料の使用料を0.004g/ml〜0.025g/mlとしたのは、0.004g/ml未満では充分な強度が得られず、0.025g/mlより多いと容器を潰しにくくなるからである。なお、mlは容器の容量を表す。
【0023】
図1に示す、この実施例のブロー成形金型2では、上述の薄肉プラスチック製ボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部2aに、その金型2内に突出する、押し潰し位置と底成形位置との間で進退移動する可動部材としてのプランジャ2bが設けられており、その下方にはそのプランジャ2bを進退移動させるアクチュエータとしての図示しない油圧シリンダが設けられている。
【0024】
第1工程で、かかる金型2により上述の如くしてボトル型容器1をブロー形成すると、その金型2内で形成されたボトル型容器1は、その肩の部分と環状フランジ1cとでその金型2に支持されているので、この実施例の製造方法では、第2工程において、その支持状態で、油圧シリンダを作動させて、図2に示すように、プランジャ2bを、図1に示す底部成形位置から、開口部1bに近接した図示しない押し潰し位置へ向かって図2中矢印で示す如く移動させる。これにより、ボトル型容器1は、図2に示す如くその容器の容積が減少して、図3に示す如く、底部3aと開口部3bとが接近した減容形状を常態として持つように潰された、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体3が形成される。
【0025】
この実施例の成形体3を、例えば、容器の製造者側から、その容器に内容物を充填する利用者側へ流通させる際には、例えば、図3に示す如くレール4の端部から、成形体3の開口部3bを含むボトルネック部分を挿入し、レール4の掛止部4aに、その成形体3の環状フランジ3cを掛止させる。かかる作業を複数個の成形体3について行なうことにより、複数個の成形体3を、容易に整列させ得て、コンパクトに流通させることができる。
【0026】
従って、上記実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体によれば、超薄肉化させたボトル型容器1を詰め替え用の容器として用いるに際して、この発明の成形体3によれば、ボトル型容器1の製造者側では、同一の金型2内で一連の工程として、容器1の成形とともにその容器1を容易に減容させ得て成形体3を製造することができるので、個々の容器について人手等で容器を潰す必要がなくなり、低コスト化および省資源化が可能となる。
【0027】
さらに、上記実施例の成形体3は、常態として、減容形状を持つように潰されたものであることから、かかる成形体3を、容器の製造者側から、内容物を容器に充填する利用者側へ、少ない梱包容積でより多く流通させることができる。加えて、複数個の成形体3を、それらの各ボトルネック部をレール4で挟持させて、整列状態で流通させることから、コンパクトに流通させることができるとともに、容器の利用者側では、ラインで充填作業を行なう場合に、個々の容器の整列作業を省くことができる。
【0028】
しかも、上記実施例のボトル型容器1では、ボトル型容器1における単位容積あたりのプラスチック材料の使用量が0.004g/ml〜0.025g/mlとしていることから、薄肉プラスチック製ボトル型容器を、充分な強度で潰し易くすることができる。
【0029】
加えて、上記実施例のボトル型容器1では、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなるものとしていることから、ボトル型容器1を安価に超薄肉化することができる。
【0030】
また、上記実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法によれば、第1工程でボトル型容器1を金型2内で成形した後、第2工程でその成形されたボトル型容器1を金型2内で減容させて成形体3を製造することができることから、上記実施例の成形体3を、同一の金型2により一連の工程として容易に製造することができる。
【0031】
しかも、上記実施例の製造方法によれば、上記実施例の金型2内にて、上記実施例のボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部に設けられたプランジャ2bを、油圧シリンダを用いて、その金型2内に突出させてそのプランジャ2bでその金型2内のボトル型容器1の底部1aを押すにより、その金型2内で、かかるボトル型容器1を、容易に潰して減容させ得て、上記実施例の成形体3を製造することができる。
【0032】
なお、上記実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形金型によれば、金型2の、ボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部2aに、その金型2内に突出する押し潰し位置と底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能なプランジャ2bが設けられているので、上記実施例の容器1の成形と、その容器1の減容とを、その金型2内で一連の工程として容易に行なうことができ、また、この金型2内で、上記実施例の容器1への多様な情報表示部(商品の説明書き、商品名、価格等)を上記実施例のボトル型容器1の表面に設けることも可能である。
【0033】
また、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法の他の実施例では、先の実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法において、金型2内で、ブロー成形によりボトル型容器1を形成する第1工程と、そのボトル型容器1の胴部等に、情報(商品の説明書き、商品名、価格等)を表示するための情報表示部を付加する情報表示部付加工程とを同時に行なう。
【0034】
この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法では、上記先の実施例のブロー成形金型2と同様の構成からなるブロー成形金型2を用いている。この実施例の製造方法では、先ず、第1工程を行なう前に、情報表示部付加工程において、例えば湿式インク又は乾燥インクなどのインクで、金型2の成形面に直接、商品の説明書き、商品名、価格等の多様な情報を表示する文字や図形等を印刷し、次いで、上記先の実施例と同様に、第1工程でブロー成形を行なう。そして、ボトル型容器1の成形後、上記先の実施例と同様の製造方法により、第2工程でボトル型容器1を減容させることで、この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体3を製造する。
【0035】
かかる実施例の製造方法では、情報表示部付加工程における金型2の成形面に印刷した文字や図形等のインクが、第1工程でのブロー成形による成形中にボトル型容器1に付着して、それらの文字や図形等がボトル型容器1に転写される。これにより、金型2内で、ボトル型容器1に情報表示部を付加することができる。
【0036】
従って、この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法によれば、上記先の実施例の製造方法と同様の効果が得られることに加えて、容器1の成形と、容器1への多様な情報表示(商品の説明書き、商品名、価格等)と、容器1の減容とを、同一の金型2内で一連の工程として容易に行うことができる。しかも、容器に内容物を充填する利用者側では、ボトル型容器1に前述の情報表示を施す作業を省くことができる。
【0037】
この実施例の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体によれば、上記先の実施例の製造方法で製造された成形体3と同様の効果が得られることに加えて、製造者側では、容器1の成形と、その容器1への情報表示と、容器1の減容とを、同一の金型2内で一連の工程として容易に行なうことができ、また、利用者側では、容器への情報表示部を付加する作業を省くことができる。
【0038】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、上記実施例のプラスチック製ボトル型容器1は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂材料で成形することが望ましいが、ブロー成形に適した熱可塑性材料であれば、それらの材料に限定されるものではない。また、上記実施例のアクチュエータとしては、油圧シリンダを用いているが、プランジャ2bを進退移動させるものであれば良く、例えば、エアシリンダや電磁ソレノイドやモータ駆動の直動機構を使用しても良い。
【0039】
そして、上記他の実施例の情報表示部付加工程においては、インクを金型2の成形面に印刷しているが、例えば、上記情報を印刷したプラスチックフィルムを、成形する前の金型2内の所定の位置に挿入することとしても良い。このようにすれば、そのプラスチックフィルムが第1工程でのブロー成形中にボトル型容器1に融着して、かかるフィルムと容器1とが一体的に成形されることから、ボトル型容器1に情報表示部を付加することができる。さらに、上記実施例の方法では、レール4を用いて容器の整列を行なっているが、これに限られず、例えば、シート状の部材に掛止穴を設けてその掛止穴に、ボトル型容器1のボトルネック部を挿入して、その環状フランジ1cを掛止させることとしても良い。
【0040】
また、上記実施例のブロー成形金型2は、上記実施例のボトル型容器1の底部1aを形成する底成形部2aに、その金型2内に突出する押し潰し位置と、底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能なプランジャ2bを設けて容器1を押し潰すものであるが、これに限られず、例えば、容器1を形成する胴部の一部に設けたプランジャ2bを金型2内に突出させて胴部側方から容器1を押し潰すものでも良い。またこの発明においては、上記実施例の、プランジャを設ける金型2の代わりに、容器1内の気体を逃げられるようにしておき、その容器1の底部1a側から加圧気体を金型2内に注入して容器1を減容させる金型や、容器1内を減圧させるとともに容器1の底部1a側から加圧気体を金型内に注入して容器1を減容させる金型若しくは容器1内を減圧させることのみで容器1を減容させる金型を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法の一実施例により、内容物充填用形状を持つように形成された、薄肉プラスチック製ボトル型容器および、その形成に用いた、この発明のブロー成形型の一実施例としてのブロー成形金型を示す説明図である。
【図2】 上記実施例の製造方法により、上記実施例のブロー成形金型内で薄肉プラスチック製ボトル型容器が潰されて減容される状態を示す断面図である。
【図3】 上記実施例の製造方法およびブロー成形金型で潰されて製造された複数個の、この発明の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の一実施例としての搬送時の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 薄肉プラスチック製ボトル型容器
1a 容器の底部
1b 容器の開口部
1c 容器の環状フランジ
2 ブロー金型
2a 底成形部
2b プランジャ
3 プラスチック製ボトル型容器用成形体
3a 成形体の底部
3b 成形体の開口部
3c 成形体の環状フランジ
4 レール
4a 掛止部
Claims (7)
- ブロー成形型(2)により内容物充填用形状を持つように形成された薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)が、その成形段階において、前記ブロー成形型(2)内にてその内容物充填用形状から、常態として減容形状を持つように潰されたものであることを特徴とする、薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体。
- 前記薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)は、その容器における単位容積あたりのプラスチック材料の使用量が0.004g/ml〜0.025g/mlのものであることを特徴とする、請求項1記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器用形成体。
- 前記薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなるものであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体。
- 前記ブロー成形型(2)内で前記薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)を形成する第1工程と、
前記ブロー成形型(2)内で前記薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)を、常態として減容形状を持つように潰す第2工程と、
を行なうことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法。 - 前記第2工程では、前記ブロー成形型(2)内にて、前記薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)の底部(1a)を形成する底成形部(2a)に設けられた可動部材(2b)を、そのブロー成形型(2)内に突出させてその可動部材(2b)で前記ブロー成形型(2)内の前記ボトル型容器(1)の前記底部(1a)を押すことで、前記ブロー成形型(2)内で、前記ボトル型容器(1)を潰して減容させることを特徴とする、請求項4記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法。
- 前記ブロー成形型(2)内で形成した前記ボトル型容器(1)に、そのブロー成形型(2)内で情報表示部を付加する情報表示部付加工程を行うことを特徴とする、請求項4又は請求項5記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造方法。
- 前記薄肉プラスチック製ボトル型容器(1)の底部(1a)を形成する底成形部(2a)に、前記ブロー成形型(2)内に突出する押し潰し位置と、底成形位置との間で、アクチュエータの作動にて進退移動可能な可動部材(2b)を具えることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の薄肉プラスチック製ボトル型容器用成形体の製造用のブロー成形型。
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