JP3857533B2 - 信号受信装置及び信号受信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号受信装置及び信号受信方法に係り、特に、実時間信号であり、一定の速度で伝送することを前提とする画像や音声符号化信号が、汎用的ではあるが到着時間が早くなったり遅くなったりする、いわゆるジッタが多いIP等のパケット網に伝送された場合に、その信号を受信側においてジッタ抑圧と遅延時間の最小化とを図って受信する信号受信装置及び信号受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像の符号化方式に関する従来技術として、種々の方式が知られており、例えば、画像信号の1標本点(画素)毎に一定の符号語長を割り当てる固定長符号化方式と、可変の長さの符号語を割り当てる可変長符号化方式とがある。可変長符号化は、その構成が複雑となるが、事象の生起確率に応じて最適な長さの符号語を割り当てることができるので、本質的に平均的な符号語長を短縮することができ、伝送効率を向上することができる。このため、可変長符号化が広く採用されている。
【0003】
しかし、可変長符号化は、1画面毎の符号語長が異なるため、送信側と受信側との画面の同期を取る必要がある。このため、送信側は、STCと呼ばれる時刻情報の値を例えば100ms周期で取得し、それをPCRと呼ばれる時刻情報(タイムスタンプ)として受信側に伝送している。受信側は、伝送されたタイムスタンプPCRを用いて時刻STCを回復し、画像や音声信号を復号化している。時刻STCの回復とは、受信側で予め定められた周波数のシステムクロックを用いてカウンタで計数して時刻STCを作成し、この時刻STCと受信したタイムスタンプPCRと比較し、この比較が一致するように前述のシステムクロックの周波数を増減して制御することである。
【0004】
前述のシステムクロックは、復号化装置全体で使われるので、画像表示もこのシステムクロックで規定される。このため、システムクロックが正規の周波数よりも大幅にずれると、画像モニタは映像を表示することができなくなる。また、システムクロックが比較的短い周期で変動するような場合、偏移幅自体は小さくても画像モニタの色差信号復調用電圧制御発振器が生成するクロックがその変動に応答して変動し切れなくなり色ムラが発生する等の妨害が生じる場合がある。
【0005】
伝送路としてジッタが少ないATM網や専用線網を使用する場合、タイムスタンプPCRも小さいジッタで到着するので、受信側は、容易にシステムクロックや時刻STCを回復することができる。しかし、前述のシステムクロックの生成方法からも明らかなように、受信側は、一定周期で送出されてくるタイムスタンプPCRの受信時刻が前述の周期が守られずに大きく変動する、いわゆるジッタが多い場合に、前述したPCRとPCR到着時の時刻STCとの比較を正しく行うことができず、システムクロックや時刻STCの正しい回復が困難となる。すなわち、前述したように、画像モニタで映像を表示することができなくなったり、色ムラが発生する等の問題が生じる。
【0006】
パケット網でジッタが発生する原因は以下の通りである。パケット網は、非実時間のデータを確実に伝送することを目的に作られているため、データがある時だけバースト的にデータを伝送するように構成されている。すなわち、パケット網を構成するネットワークノードには、ルータ等と呼ばれる装置があり、このルータは、受信した信号を一度ルータ内のメモリに格納した後で、ネットワークに伝送する余裕があるときにのみその信号を伝送する。このため、それぞれのデータがルータ等でどの程度の期間蓄積されるかに変動がある。また、伝送容量に比較して実際に流れるデータが増える場合、ルータでの待ち合わせ時間が増加するので、全体的に遅延が増加するのみでなく、ジッタも増加する問題が生じる。
【0007】
前述の問題を解決するための従来技術(第1の従来技術)として、例えば、「ITU勧告のH.222.0 Annex J.2第1の例」に記載された技術が知られる。この勧告に記載された第1の従来技術は、受信側において前述のタイムスタンプPCRを受信する前に、データを1度FIFO(First In First Outするバッファメモリ)に格納し、FIFOの蓄積量が一定量(例えば半分)に充足されるように一定速度でデータをFIFOから読み出すという方法である。この方法は、受信した信号の到着速度の変動、すなわちジッタが大きいとFIFOの蓄積量も変動するので、蓄積量の変動に対応してFIFOからの読み出し速度を変動せざるをえないものである。従って、この方法は、ATM網等の比較的ジッタが少ない場合に適用することができるが、パケット網のように、入力信号のジッタが極端に大きい場合、FIFOからの読み出し速度もそれに対応して変動するため適用が困難である。
【0008】
一般に、MPEG−2復号化装置は、この読み出し速度を規準にして復号化処理を行い、画像モニタへの表示もこの速度を規準として行っている。周知のように、画像モニタは、表示する画像信号の色差信号を伝送する副搬送波周波数が200〜300ppm程度、規定の周波数:3.5795MHzよりずれると色を再生することができない。従って、読み出し速度に大きなジッタを持つと、それを用いた画像モニタへの出力画像信号にもジッタが生じて副搬送波周波数が規定値からずれて、画像モニタの引き込み範囲を超えて色信号を再生できなくなる恐れがある。
【0009】
前述したような問題を解決することのできる他の従来技術(第2の従来技術)として、同じく「ITU勧告のH.221.0 Annex J.2の第2の例」に記載された技術が知られている。この第2の従来技術は、次のような手順を実行することによるものである。
【0010】
(1)ネットワークアダプテーションレイヤ(IP網では、RTP: Real Time Protocolと呼ばれる方式が適用される)において、RTP層に付与されたCRと呼ばれるタイムスタンプからPLL(Phased Lock Loop)等の技術により、TCと呼ばれるRTP用時刻を抽出する。
【0011】
(2)この時刻TCからジッタを吸収するために必要な時間(J/2:但しJはジッタのピークツーピーク値)を減じて時刻TCdを計算する。
【0012】
(3)パケット網経由で受信されたデータは、MPEG−2システムレイヤと前述のCRとに分離され、それぞれ、デジッタバッファとジッタ除去制御回路に蓄積される。
【0013】
(4)ジッタ除去制御回路は、前記(2)で生成された時刻TCd と蓄積されているCRとを比較して一致したときに該CRに対応するMPEG−2システムレイヤの信号を読み出す。
【0014】
(5)MPEG−2復号化装置は、MPEG−2システムレイヤ内のタイムスタンプPCRから復号化用システムクロックや時刻STCを生成し、正常な復号化を行う。
【0015】
(6)これにより、パケット網による大きなジッタを吸収して正常な受信装置を構成することができる。
【0016】
図5は前述した第2の従来技術によるIP信号受信装置の構成を示すブロック図、図6は図5における時刻回復回路の構成を示すブロック図であり、以下、これらの図により、従来技術について説明する。図5、図6において、6はIP信号受信装置、11はネットワークトランスポートパケット復号化回路、12はネットワークデータパケット復号化回路、13はデジッタバッファ、14はライトアドレス(WA)カウンタ、15は時刻(TC)回復回路、16は差分回路、17はジッタ除去制御回路、18はリードアドレス(RA)カウンタ、31はカウンタ、32は比較回路、33は平滑化回路、34は電圧制御発振器である。
【0017】
図5に示す信号受信装置6において、受信されたパケット信号は、ネットワークトランスポートパケット復号化回路11により、受信すべき信号のみが受け取られ、トランスポート層のパケットのヘッダ等が除去されて、ネットワークデータがネットワークデータパケット復号化回路12に転送される。ネットワークデータパケット復号化回路12は、パケットを分解してRTP用タイムスタンプCRを抽出し、タイムスタンプCRを時刻回復回路15とジッタ除去制御回路17とに書き込むと共に、MPEG−2システムレイヤ信号をデジッタバッファ13に書き込む。デジッタバッファ13の書き込みアドレスは、WAカウンタ14により規定される。
【0018】
時刻回復回路15は、タイムスタンプCRから時刻TCを回復する。ジッタによるデジッタバッファ13のアンダフローを抑圧するために、差分回路16は、ジッタのピークツーピーク値に1/2を乗じた値J/2をTCから減算してTCより遅延した時刻TCdを生成し、時刻TCdをジッタ除去制御回路17に通知する。
【0019】
ジッタ除去制御回路17は、タイムスタンプCRを格納し、デジッタバッファ13に蓄積されている対応するMPEG−2システムレイヤ信号に同期して遅延させ、時刻TCdとを比較する。両者が一致したらリードアドレスカウンタ18を歩進させてデジッタバッファ13から対応するMPEG−2システムレイヤ信号を読み出す。
【0020】
前述したように動作する図5に示す信号受信装置6は、時刻TCの値が送信側の時刻TCと同期しているので、送信側タイムスタンプCRを付与してから一定の遅延時間(J/2)後にデジッタバッファ13からMPEG−2システムレイヤ信号を読み出すことができ、原理的にジッタを除去することができる。また、受信側で回復したシステムクロックに若干ジッタがあっても、MPEG−2システムレイヤ信号を表示する図示しない画像モニタは、色差信号の引き込み許容範囲であれば画質的に問題のない表示を行うことができる。
【0021】
前述の信号受信装置6における時刻回復回路15は、図6に示すように構成されている。そして、カウンタ31は、ネットワークデータパケット復号化回路12から与えられるCRの値に初期化され、以降、CRが与えられる毎に与えられたCRの値とカウンタ31の値とが比較回路32により比較される。その比較結果は、平滑化回路33により平滑化された後で、電圧制御発振器34に入力され、クロックが回復される。該クロックはカウンタ31に入力されてカウンタ値を歩進させる。このクロックは、送信側でCRを生成するクロックにほぼ同期し、カウンタ31の値も、送信側でCRを生成するカウンタの値にほぼ一致するように動作する。完全に一致しないのは、CRがジッタ等により送信側での送出時刻と受信側での到着時刻との時間差が一定にはならないからである。時刻回復回路15は、前述により、受信側において送信側のクロックや時刻をほぼ正しく再生することができる。
【0022】
前述した第2の従来技術は、FIFOの残量から直接読み出しクロックを再生するのではなく、受信したCRからTCと呼ばれるクロックを再生している。TCは、伝送速度やそのジッタに拘わりなく90kHz である。また、CRを生成している送信側のクロックも90kHz であり、かつ、カメラ信号からこの値が生成されるので、カメラ信号の周波数精度を保証することができる。通常カメラ信号の精度は、±10ppm 程度と極めて精度が高いことが知られている。そこで、受信側のクロックの引き込み範囲を、例えば±100ppm程度に設定すれば、受信側のクロックは、十分な余裕を持って送信側のクロックに同期することが可能となり、かつ、画像モニタの引き込み範囲に抑えることも可能となる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
前述した第2の従来技術によるものは、第1の従来技術のものよりもジッタをよりよく抑圧することができるものであるが、RTP用のタイムスタンプCRとMPEG−2システムレイヤの信号とを別々に格納としていたので、管理が複雑になり装置の小形経済化が困難であるという問題点を有している。また、第2の従来技術は、送信側でCRを等間隔に送出しているので、ATM網等のようにジッタが少ない網に適用された場合、CRが到着するCRもほぼ等間隔になり、ここからTCを再生することが比較的容易であるが、パケット網のようにジッタが大きい網に適用された場合、CRの到着が不等間隔になるので、CRからTCを再生することが当然複雑な論理演算を必要とすることになり、その回路規模が大きくなるという問題点を生じさせる。
【0024】
さらに、前述した第2の従来技術は、ジッタを吸収する値としてJ/2をTCから差し引いて、各CRに対応するMPEG−2システムレイヤを読み出しているので、J/2がダイナミックに変動した場合にはジッタを吸収し切れなくなってしまい、デジッタバッファがアンダフローして伝送誤りが生じたり、あるいは、必要以上に大きな吸収能力を持たせることによりMPEG−2システムレイヤ信号が大きく遅延する可能性があるという問題点を有している
本発明の目的は、画像符号化信号等の実時間信号をパケット網で伝送する場合に生じるジッタを、受信側において抑圧すると共に、遅延時間の最小化を図って受信することのできる信号受信装置及び信号受信方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、パケット網を経由した実時間信号を受信する信号受信装置において、送信側の時刻情報を伝送するタイムスタンプ信号と実時間信号とを同一のバッファメモリに格納する手段と、バッファメモリの蓄積量に応じて送信側のクロックと時刻情報とを回復する手段と、バッファメモリの読み出し側で前記タイムスタンプと回復した時刻情報とを比較して一致したときに、前記バッファメモリから実時間信号を読み出す手段とを備え、前記送信側のクロックと時刻情報とを回復する手段は、前記バッファメモリの蓄積量と予め定めた閾値とを比較し差分を求める手段と、バッファメモリの蓄積量が予め定めた前記閾値以上の場合、前記差分に重み1を乗じ、バッファメモリの蓄積量が予め定めた前記閾値未満の場合、前記差分により大きな重みを乗じる手段と、差分に重みを乗じた値を時間方向に平滑化した値により前記クロックを回復する手段とを備えることにより達成される。
【0026】
すなわち、具体的には、本発明は、RTP用タイムスタンプCRとMPEG−2システムレイヤと同一のデジッタバッファに格納する手段と、デジッタバッファの蓄積量に応じて時刻TCdを計算する手段と、デジッタバッファの読み出し側でCRと時刻TCdとを比較して一致したときに、デジッタバッファを読み出す手段を備えて構成される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による信号受信装置の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0028】
図1は画像や音声信号等の実時間信号をパケット網により伝送する全体のシステム構成を示すブロック図であり、まず、図1を参照して、本発明が適用される画像や音声信号等の実時間信号をパケット網により伝送するシステム構成について説明する。図1において、1はカメラ、2はマイク、3は画像音声符号化装置、4はパケット信号送信装置、5はパケット網、6は信号受信装置、7は画像音声復号化装置、8は画像モニタ、9はスピーカである。
【0029】
図1に示すシステムにおいて、カメラ1で撮像された画像信号やマイク2で集音された音声信号は、画像音声符号化装置3により符号化され、パケット信号送信装置によりIP網に適する形式に変換された後にパケット網5に出力される。パケット信号受信装置6は、IP伝送網5から伝送されたパケット信号を受信して適切な形式に逆変換した後、その信号を画像音声復号化装置7に転送する。画像音声復号化装置7は、画像音声符号化装置3における符号化と逆の手順で画像信号や音声信号を復元し、画像モニタ8やスピーカ9に出力する。
【0030】
図2は本発明の一実施形態による信号受信装置の構成を示すブロック図、図3はデジッタバッファ内のデータ蓄積量の変動について説明する図、図4は図2における時刻回復回路の構成を示すブロック図である。図2、図4において、19は蓄積量計数器、21は差分回路、22は正負判定回路、23はスイッチ、24は乗算回路、25は平均化回路、26は電圧制御発振器、27はカウンタであり、端末の符号は図5の場合と同一である。
【0031】
図2に示す本発明の一実施形態による信号受信装置6において、受信されたIP信号は、図5により説明した従来技術の場合と同様に、ネットワークトランスポートパケット復号化回路11によりトランスポート層のパケットヘッダが除去されてネットワークデータパケットに生成される。このネットワークデータパケットは、デジッタバッファ13に直接書き込まれる。書き込みアドレスは、WAカウンタ14により規定される。
【0032】
時刻回復回路15には、WAカウンタ14とRAカウンタ18との差分を蓄積量計数器19が計数したデジッタバッファ13の蓄積量が入力される。そして、時刻回復回路15は、デジッタバッファ13の蓄積量を時間平均した値が一定の値となるようにシステムクロックの速度を制御して再生し、そのシステムクロックから受信側の時刻TCdを生成する。すなわち、時刻回復回路15は、デジッタバッファ13の蓄積量の平均値が増加した場合、読み出し速度を早くするためにシステムクロックを速めてTCdを早くし、逆に、蓄積量の平均値が減少した場合、システムクロックを遅くしてTCdを遅れさせる。
【0033】
前述した本発明の実施形態の時刻回復回路15が、蓄積量からシステムクロックを生成する点は、前述で説明した第1の従来技術の場合と同様であるが、本発明の実施形態では、システムクロックの周波数を送信側のシステムクロックに同期させている。すなわち、送信側のシステムクロック周波数が±10ppm 程度に安定であることが知られているので、図5により説明した第2の従来技術の場合と同様に、受信側のシステムクロック周波数の制御範囲を±100ppm程度に限定することができる。従って、このようなシステムクロックから生成される画像信号のジッタも、色差信号を再生することのできる±200ppm〜300ppm以下に抑圧することができ、正常な表示を行うことができる。
【0034】
時刻回復回路15の初期化は次のように行われる。すなわち、時刻回復回路15の初期化時、デジッタバッファ13は、タイムスタンプCRを検出するまで空読みが行われ、CRが検出されたとき、そこで読み出しが停止させられる。次に、デジッタバッファ13の蓄積量が予め定められた値になったとき、デジッタバッファ13の読み出しが開始されると共に、CRの値を時刻回復回路15に書き込んで時刻回復回路15を初期化する。
【0035】
ネットワークデータパケット復号化回路12は、RAカウンタ18によりデジッタバッファ13より読み出されたネットワークデータパケットからCRを抽出し、ジッタ除去制御回路17に通知すると共に、ネットワークデータパケットのヘッダ類を削除して、MPEG−2システムレイヤ信号を図1に示している画像音声復号化装置7に転送する。
【0036】
ジッタ除去制御回路17は、TCdとCRとを比較して、一致したときにRAカウンタ18を歩進させて、デジッタバッファ13の読み出しを行う。
【0037】
本発明の実施形態による信号受信装置は、前述した構成を備えて、前述したような処理動作を行うことにより、第2の従来技術の場合と同等の動作を、より簡単な回路で実現することができる。
【0038】
前述した本発明の実施形態は、TCdの生成に蓄積量を用いるという特徴を持つことより、次に説明する方法により、ジッタの吸収を行いながら信号の遅延時間を減少させることができる。
【0039】
すなわち、時刻TCd回復時の評価関数として、蓄積量が閾値以上のとき、蓄積量と閾値との差分の絶対値を加算し、閾値未満のとき、前記差分の絶対値を減算して平滑化するようにしてもよい。この場合、図3(a)に示すように、ジッタが大きくても小さくても平均的な遅延時間は一定となる。これに対して、蓄積量をできるだけ少なくするために、図3(b)に示すように、比較的小さい閾値を設定し、蓄積量がこの閾値以上のとき、蓄積量とこの閾値との差分の絶対値を加算し、この閾値未満のとき、閾値と蓄積量との差分の絶対値に大きな重みNを乗じた後に減算して平均化してもよい。遅延時間が閾値より大きくなる領域の面積と未満となる領域の面積との比は、前述の重みの逆数になるので、重みN(Nは、例えば、10〜100程度の値としてもよい)が大きいほど、閾値未満となる領域の面積は小さくなる。従って、重みを付けた場合の蓄積量の変動は、図3(b)に例示するようになり、ジッタ幅が少ないとき、蓄積量が少なくなり、遅延時間を減少させることができる。また、ジッタが大きいとき、蓄積量の最小値は、ほとんど変動しないが、平均値は大きくなる。これにより、自動的に遅延時間が増加されてデジッタバッファ13におけるアンダーフローを防止することができる。
【0040】
前述した閾値は、ジッタが想定される範囲内で、デジッタバッファ13がアンダフローを起こさない最小の値に設定してもよい。
【0041】
次に、前述の閾値と蓄積量との差分の正負により重みを変えて平均化する回路を持つ時刻回復回路15の一例を図4を参照して説明する。
【0042】
時刻回復回路15には、WAカウンタ14とRAカウンタ18との差分であるデジッタバッファ13の蓄積量が蓄積量計数器19により計算され、その結果が入力される。時刻回復回路15は、図4に示すように、差分回路21、正負判定回路22、重みを選択するスイッチ23、乗算回路24、平均化回路25、電圧制御発振器26、カウンタ27を備えて構成されている。
【0043】
図4に示す時刻回復回路15において、差分回路21は、入力されるデジッタバッファ13の蓄積量と閾値との差分を計算する。この計算された差分は、正負判定回路22により正負が判定され、その結果により依り重みとして“1”または大きな値“N”がスイッチ23により選択される。選択された重みは、差分回路21の出力に乗算回路24により乗じられ、平均化回路25により平滑化されて、電圧制御発振器26の制御端子に入力される。電圧制御発振器26は、制御端子の電圧に対応してシステムクロックの周波数を増減させる。このシステムクロックは、カウンタ27に与えられ、カウンタ27が時刻TCd生成する。従って、この時刻TCdは、デジッタバッファ13の蓄積量に従って早くなったり遅くなるように制御される。
【0044】
このとき、前述した重みの値を“1”とすれば、図3(a)に示したような単純な平均化になる。
【0045】
前述で説明した本発明の実施形態は、送信側の時刻情報を伝送するタイムスタンプCRと画像等を符号化した実時間信号とを同一のバッファメモリに格納し、該バッファメモリの蓄積量に応じて送信側のクロックと時刻情報とを回復し、バッファメモリの読み出し側で前述のタイムスタンプCRと回復した時刻情報とを比較して一致したときに実時間信号を読み出すとして説明したが、本発明は、次に説明するように変形することもできる。
【0046】
すなわち、本発明は、パケットロス対策として、パケットに対して順番に番号を付与するようにしてもよい。例えば、MPEG over IPには、Real Time Protocol(以下、RTPという)と呼ばれるプロトコルがあり、各パケット毎にシーケンス番号が付与される。このプロトコルによる方法は、パケットが到着しなかったり、到着してもパリティエラー等によりそのパケット廃棄されると、受信したシーケンス番号が不連続になるので、パケットロスや廃棄を検知することができる。
【0047】
前述した本発明の実施形態は、前述したプロトコルを使用するものにおいて、パケットロスやパケットの廃棄があると、デジッタバッファ13の蓄積量が減少し、時刻回復回路15に対する制御が、不必要にシステムクロック周波数を遅くする方向となるように行われる。これを防止するため、本発明は、前述によりパケットロスやパケットの廃棄を検出した場合、該当するパケット番号に相当するアドレスのデジッタバッファ13にロスや廃棄されたパケットに相当する擬似的な信号を書き込み、デジッタバッファ13から読み出すときに擬似的な信号を削除することにより蓄積量に影響を与えないようにすることもできる。
【0048】
また、前述で制御した本発明の実施形態は、MPEG−2システム信号に対する信号の受信として説明したが、本発明は、タイムスタンプを有する任意の実時間信号を伝送するシステムにおける信号受信に適用することができる。
【0049】
前述した本発明の実施形態によれば、MPEG−2システムデータ等の実時間信号とタイムスタンプCRとを同一のバッファメモリに格納することとしているので、それらの信号間の相関をとることが容易となり、信号受信の制御を簡単なものとすることができる。また、本発明の実施形態によれば、受信側の時刻をバッファメモリの蓄積量を使用して回復しているので、ジッタを吸収することができる範囲でバッファメモリへの信号の蓄積量の最小化を図ることが可能となり、バッファによる遅延時間を必要最小限に抑圧することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、実時間信号をパケット網で伝送する場合に生じるジッタを、受信側において抑圧すると共に、遅延時間の最小化を図って受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像や音声信号等の実時間信号をパケット網により伝送する全体のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による信号受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】デジッタバッファ内のデータ蓄積量の変動について説明する図である。
【図4】図2における時刻回復回路の構成を示すブロック図である。
【図5】従来技術による信号受信装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】図5における時刻回復回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 マイク
3 画像音声符号化装置
4 パケット信号送信装置
5 パケット網
6 信号受信装置
7 画像音声復号化装置
8 画像モニタ
9 スピーカ
11 ネットワークトランスポートパケット復号化回路
12 ネットワークデータパケット復号化回路
13 デジッタバッファ
14 ライトアドレス(WA)カウンタ
15 時刻(TC)回復回路
16、21 差分回路
17 ジッタ除去制御回路
18 リードアドレス(RA)カウンタ
19 蓄積量計数器
22 正負判定回路
23 スイッチ
24 乗算回路
25 平均化回路
26 電圧制御発振器
27 カウンタ
31 カウンタ
32 比較回路
33 平滑化回路
34 電圧制御発振器

Claims (2)

  1. パケット網を経由した実時間信号を受信する信号受信装置において、送信側の時刻情報を伝送するタイムスタンプ信号と実時間信号とを同一のバッファメモリに格納する手段と、バッファメモリの蓄積量に応じて送信側のクロックと時刻情報とを回復する手段と、バッファメモリの読み出し側で前記タイムスタンプと回復した時刻情報とを比較して一致したときに、前記バッファメモリから実時間信号を読み出す手段とを備え、前記送信側のクロックと時刻情報とを回復する手段は、前記バッファメモリの蓄積量と予め定めた閾値とを比較し差分を求める手段と、バッファメモリの蓄積量が予め定めた前記閾値以上の場合、前記差分に重み1を乗じ、バッファメモリの蓄積量が予め定めた前記閾値未満の場合、前記差分により大きな重みを乗じる手段と、差分に重みを乗じた値を時間方向に平滑化した値により前記クロックを回復する手段とを備えることを特徴とする信号受信装置。
  2. パケット網を経由した実時間信号を受信する信号受信方法において、送信側の時刻情報を伝送するタイムスタンプ信号と実時間信号とを同一のバッファメモリに格納し、前記バッファメモリの蓄積量と予め定めた閾値とを比較し差分を求め、バッファメモリの蓄積量が予め定めた前記閾値以上の場合、前記差分に重み1を乗じ、バッファメモリの蓄積量が予め定めた前記閾値未満の場合、前記差分により大きな重みを乗じ、差分に重みを乗じた値を時間方向に平滑化した値により前記クロックを回復することにより、バッファメモリの蓄積量に応じて送信側のクロックと時刻情報とを回復し、バッファメモリの読み出し側で前記タイムスタンプと回復した時刻情報とを比較して一致したときに、前記バッファメモリから実時間信号を読み出すことを特徴とする信号受信方法。
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