JP3856836B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
多数の筆記具は、貯蔵室が収容されるとともに、使用の際、筆記具を手で保持する筆記具の胴体から軸線方向に突出している筆記用先端部を有している。ボールペンのような多数の筆記具は、先端部が、書かれる表面にほぼ直角に保持される場合、最も有効に機能する先端部を有するが、筆記する者の大部分は、通常、直角から30°離れるように紙に対する所定の角度で傾斜して筆記具を保持する。紙に対する先端部のさらによい方向を得るために筆記具の主軸に対して筆記先端部を傾斜させることが提案されているが、このような筆記先端部の製造を試みた者によっては、所定の製造の規模に関して製造に適する満足のゆく先端部構造は、未だに得ることができない。
本発明は、上述した問題に関して簡単で経済的な解決法を提供し、本発明によれば、筆記先端部を有する筆記具が提供される。筆記先端部は、該先端部に筆記用液を案内するチャネルを包囲する管状部材の端部に支持される。筆記先端部はまた、該先端部が管状部材に結合される管状後端部分を有すると共に、管状部材の長手方向軸線に対して所定の角度で、先端部と管状部材が結合される接続平面で固定される。管状部材及び管状部分は、ほぼ同じ形状の端面輪郭を有する。
好ましくは、上記輪郭は、接続平面で円形の形状であることが好ましく、これは、それらを一緒に結合するときこの部品を回転して向きを合わせる必要性をなくする。管状部材は一定の断面の管である。1つの好ましい構造において、楕円形の断面の管が使用される。先端部の管状部分は断面が円形であることが好ましく、これによって、球形のボールを保持するボールペンの先端部の場合、先端部の構造が簡単になる。管状部材は、一部が球形の端部によって深絞りによって最初に形成された中空の部品から製造される。長手方向の軸線に対して傾斜した平面に沿った一部の球形の端部を除去することによって、先端部の取付けにおいて円形の輪郭の縁部を残す。中空の部品は、ほぼ円筒形の形状を有するか、または所望ならばその長さに沿って断面が変化することができる。
先端部が表面に係合する点が管状部材の長手方向の軸線から偏っているので、使用時において、それに加わる力が管状部材を回転させる傾向がある。有利には、管状部材の回転は、器具の本体に形成された相補的な断面のソケットに、この部材の非円形部分、例えば、非円形の周縁を備えた楕円の管またはフランジの端部が係合することによって防止される。ボールペンの場合、例えば、本体は、ペンの胴体の前端であるか、またはペンの胴体に交換可能に適合された詰め替え芯の本体である。
先端部及び管状部材は、適当な技術によって固定されるように結合されるが、レーザの溶接は、特に能率的で有効であることが分かった。
いくつかの好ましい次の詳細な説明から完全な理解が得られ、添付図面が参照される。
図1は、本発明による筆記具先端部で使用される管部品を通る横断面図である。
図2は、図1の2−2で切った管部品を通る軸線方向の断面図である。
図3は、前端面の管の輪郭を示す。
図4は、一緒に組み立てられる管部品及びボールペンの先端部を示す。
図5は、先端部の正面図を示す。
図6は、本体部分を備えた組立体を示す、結合された先端部分及び管を通る軸線方向の断面図である。
図7は、一緒に接続され及び溶接された先端部及び管の側面図である。
図8は、本発明による筆記先端部の製造に使用される深絞りされた中空の部品を通る軸線方向の断面である。
図9は、図8に示す部品の後端縁部である。
図10及び図11は、閉鎖端から一部を除去した後の中空の部品を示す図8及び図9に対応する図面である。
図12及び図13は、中空の部品に取り付けられたボールペンの先端部を備えて完成した筆記具先端部組立体の軸線方向の断面及び後面図である。
図14は、深絞りした他の中空の部品の側面図である。図15は、図14の部品の平面図である。
図16は、中空の部品の正面図である。
図17は、図14の線17−17に沿って切った断面図である。
図18は、その閉鎖端から一部を除去した後の図14の図面の側面図である。
図19は、ボールペンの先端部を設けた図18の部品を通る長手方向の断面図である。
図20は、図19の先端部の組立体の正面図である。図21は、他の深絞りした部品の正面図である。
図22は、図21の深絞りした部品を通る軸線方向の断面図である。
図23は、ボールペンの先端部の取付けの準備をするために端部部分を除去した後の図21及び図22の部品の正面図である。
図24は、ボールペンの先端部の取付けの後の部品を通る軸線方向の断面である。
図25は、ペン本体と組み合わされた完成した筆記具を示す。
図1ないし図3には、筆記具の管状部材が示されている。この部材は、管1であり、この横断面は、30°の楕円である。この管の前端は、端面が管の軸線に対して60°の平面内にあり、端面の輪郭が円形になるように切断される。筆記具先端部2は、例示的に示すように、円筒形であり、管1の端面と合致する円形の輪郭を有する端面を有する少なくとも管状の後方部分3を有する。上記合致する円形の輪郭は、管1及び先端部2が、溶接の準備のために各端面を接触して容易に接合可能であることを意味し、回転して整合することは必要ではない。先端部及び管はレーザ溶接によって組み立てられた状態で一緒にしっかりと固定され、それらの接触端面は、先端部2が管の軸線に対してほぼ30°の角度の接続平面となる。ペンの使用中に先端部のボール5が紙に接触する点がずれているので、先端部に作用する力が管を回転させる傾向がある。このような回転が生じることを防止するために、管は本体12に形成された相補的な楕円の断面のソケット10に挿入される。本体は、先端部との溶接結合部までその大部分の長さにわたって管をカバーするか、所望ならばこの点を越えて伸びる。
管の断面が30°の楕円を使用することは本質的ではなく、もし異なる先端角度が必要である場合には他の断面を使用することができる。しかしながら、筆記用具において、25°ないし35°の範囲の先端角度は、大部分のユーザにおいて適当である。また、例えば、先端部の後方部分を楕円に製造し、それを所定の角度で切断することによって、管と先端部の端面の輪郭を接続平面で合致させる他の方法があるが、特にそれが球形のボールを組み込む場合には、先端部品の製造を複雑にする傾向がある。さらに、先端部後方部分及び管の双方は、円筒形であって、合致する楕円形の端面が得られるように同じ角度で切断されたそれらの端面を有してもよいが、これは、溶接する前にその両部品を正確に回転方向に整合する必要がある。
先端部を接合する管状部材は管と称されるが、それは、筆記先端部の回転を防止する補助をするためにペン本体にキー留めされる外側フランジのような追加的な特徴部分を含む。
図8ないし図13は、ボールペンの先端部2が深絞りによって最初形成された中空の部品21の形の管状部材にレーザ溶接される本発明の他の実施例を示す。図8ないし図9に示すように、部品21は、一部が球状の、特にほぼ半球状の端壁23によって、前端が閉鎖された円形の断面の円筒形部品22を含むように深絞りされる。外側フランジ24が部品21の開放された後端に設けられ、フランジ24は、ペン本体の前端の部品の方向を決定し、ペン本体に対して回転しないように部品のキー留めを行うように平坦な縁部部分25による非円形の周縁を有する。深絞り部品21は、図10に示すような部品の軸に対して60°の平面に沿って研削によって除去された一部が球形の端壁の部分を有し、この端壁の部分は先端部2の管状の後方部分3の直径にほぼ等しい直径の円形縁部によって包囲された開口部26を形成する。先端部の後方部分は、この円形縁部に溶接され、その先端部2は、図12及び図13に示したような部品の軸線に対して30°の軸線を有するように部品21に固定される。深絞りされた部品の前端は閉鎖されることは重要ではなく、それは深絞り処理の間を通して破壊され、常に、環状縁部を形成して先端部2の管状部分3の後端に合致するのに十分なように端壁が設けられる。
管状部材の製造において、最初の中空の部品を形成するために深絞りを使用することによって、それらの部材における種々の形状が可能である。図14ないし図20は、この部品が従来の万年筆の外観を再現するように先を細くするように形成される。この部品は、フランジ後端と前端の一部球形壁23との間の部品の部分に沿って伸びている平坦な上面部分を有するように深絞り処理で形成される。この部品は、断面が基本的に円形であるテーパ部分28が続くフランジ24に隣接する短い円筒形部分27と、断面が丸い頂点を有する三角形の形状を有するテーパ部分29とを有する。よって、中空部材のテーパは非対称形であり、この部品の前端部分は、後端の軸線から偏った長手方向の軸線を有し、平らな表面は、一部が球形の端壁との円滑な遷移部分を有する。端壁の一部は、長手方向の軸線に対して60°の平面内で離れるように研削され、図8ないし図13の実施例に関連して説明したように研削処理によって設けられた円形の縁部にレーザ溶接され、従来の万年筆と同様な形状であるが、ボールペンの先端部を有する筆記点を提供する。図21ないし図25は、中空の部品30が深絞りによって形成された他の実施例を示す。深絞り処理を容易にするために、部品は、図面の軸線に沿ってしだいに小さくなる断面を有する。以下に説明する目的で部品の後端には、引っ張り軸線に直角な平面に対して5ないし10°、例えば8°の角度で傾斜した平面内にある外側周縁フランジ31が設けられている。フランジは、回転方向の配向目的で平面部32を含む。部品30は、部分的な球形の端壁が前端に形成されており、この端壁の一部は、この場合、レーザ溶接によってボールペンの先端部2を取り付けるために長手方向の軸線に対して約50°の角度の平面に円形の縁部33を画定するために研削によって除去される。完成した筆記具先端部は、図25に示すようにペン本体35と組み合わされ、フランジ31は、本体の軸線と同心であり、その軸線に対して直角な平面にフランジ31を備えている。その結果、深絞り先端部品30の軸線はペン本体の長手方向軸線に対して傾斜しており、すなわち、筆記中に紙に接触するボールの表面が、ペン本体の軸線上の配置空間に配置されており、これは、傾斜した先端部を備えた筆記具において望ましいことが分かった。フランジ31の平坦な部分は、ペン本体に対して筆記先端部の回転を防止するためにペン本体にキー留めされる。もちろん、筆記具の軸線に対して先端部の傾斜角度を保証する他の方法がある。
本発明を実施する筆記具において、使用中に先端部が紙にほぼ直角であることが保証される。これは、ボールを包囲する先端部のリムが紙との間のスペースの形成をさらに容易に維持し、細い線を引くことができるさらに小さいボールを使用することができる。
本発明の精神及び範囲内で変更及び改造が行われることは明らかであるが、しかしながら、本発明は請求の範囲によってのみ制限されることは明らかである。
Claims (15)
- 先端部が、管状部材に結合される管状後端部分を有し、前記先端部は、前記管状部材の長手方向軸線に対して所定の角度で、前記先端部と管状部材が結合される接続平面で固定され、前記管状部材及び管状部分は、ほぼ同じ形状の輪郭を有する、先端部に筆記液を案内するチャネルを包囲する管状部材の端部に支持された筆記具先端部を有する筆記具。
- 前記輪郭は接続平面で円形の形状である請求項1に記載の筆記具。
- 前記管状部材は、断面が楕円形の管であり、前記先端部の管状部分は、断面が円形である請求項1または2に記載の筆記具。
- 前記楕円形の管の一部が、前記筆記具の本体に形成された相補的な断面のソケットに係合する請求項3に記載の筆記具。
- 前記管状部材は、深絞りによって形成された中空の部品からなる請求項1または2に記載の筆記具。
- 前記管状部材は、一部が球形の端壁を備えた中空の部品からなり、前記端壁の一部は、前記接続平面を画定するために除去される請求項1,2または5に記載の筆記具。
- 前記中空の部品は、その後端に外側フランジを有し、前記フランジは、非円形の周縁を有する請求項5または6に記載の筆記具。
- 前記中空の部品は、その両端部の間でほぼ円筒形である請求項5,6または7に記載の筆記具。
- 前記中空の部品は、その後端からその前端に向けて細くなっている請求項5,6または7に記載の筆記具。
- 前記中空部材は、非対称形に細くなっており、前端の長手方向軸線は、後端の長手方向軸線からずれている請求項9に記載の筆記具。
- 前記中空の部材は、従来の万年筆の先端部の外観を模したように形成される請求項10に記載の筆記具。
- 前記管状部材は、管状部材の軸線が本体の長手方向軸線に対して傾斜するように筆記具の本体に取り付けられ、前記先端部の先端は前記本体の軸線から離間されている請求項5,6,7または9に記載の筆記具。
- 前記管状部材は、管状部材の軸線に対して傾斜した平面内に後端が形成されている請求項12に記載の筆記具。
- 前記先端部は、溶接によって管状部材に固定される請求項1〜13のいずれか1項に記載の筆記具。
- 前記先端部は、ボールペンの先端部である請求項1〜14のいずれか1項に記載の筆記具。
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