JP3854886B2 - ファン付赤外線ストーブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤熱プレート式バーナからの輻射熱に加え温風によっても暖房を行うファン付赤外線ストーブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、赤熱プレート式のガスバーナを備えた赤外線ストーブに送風ファンを設けて、赤熱プレートからの輻射熱に加え温風によっても暖房を行うタイプのストーブが知られている。
この種の赤外線ストーブとして、例えば実公平1−27008号公報においては、図10に示すように、ガスバーナ104の燃焼熱を直列型熱電対121により電力に変換して送風ファン111に通電するようにしたものが提案されている。
この赤外線ストーブ101では、送風ファン111の回転に伴い、器体ケース103上面に開口された取込口117と連通した冷風吸込口114より器具外部の空気を吸引し、途中でガスバーナ104の燃焼ガスと混合して器具正面下方の温風吹出口110から送出する。
【0003】
また、直列型熱電対121は、複数の熱電対素子141を直列に接続して作製され、赤熱プレート107の燃焼面に臨んで設けられて送風ファン111のモータに接続されている。
こうした直列型熱電対の一例として、図11,12に示すように、異なる二種の金属部材231,232の端部を接続してジグザグ状に連結することにより、複数個の熱電対素子241が連なって形成されるものが知られている。すなわち、各熱電対素子241の数だけ温接点a’と冷接点b’とを形成することにより、一つ一つの熱電対素子241から得られる熱起電力は小さくても、全体としては大きな熱起電力を得る構成である。
この種の直列型熱電対221は、温接点a’と冷接点b’との温度差に比例した熱起電力が得られる特性を持つものであるから、その温度差が大きいほど高い熱起電力が得られることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した赤外線ストーブ101において、このような直列型熱電対221を赤熱プレート107の横幅内に送風ファン111に充分な電力を供給するのに必要な数の熱電対素子241を組み込んで設置しようとして、金属部材231,232間の距離H’を狭くすると、放熱しにくくなって冷接点b’がかなりの温度に上昇してしまい発生する熱起電力が低下するという問題があった。
本発明のファン付赤外線ストーブは上記課題を解決し、直列型熱電対の温接点と冷接点との温度差を大きくして、効率よく熱起電力を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のファン付赤外線ストーブは、
赤熱プレート式バーナと、
複数の熱電素子を直列に接続してなり、温接点が上記赤熱プレート式バーナの燃焼面近傍に配され、冷接点がこの燃焼面から遠ざけて配置される直列型熱電対と、
該直列型熱電対の温接点と冷接点との温度差により生じた熱起電力にて駆動される送風ファンと、
温風吸込口と、冷風吸込口が設けられ、該温風吸込口より吸い込まれた赤熱プレート式バーナからの燃焼ガスと、該冷風吸込口より吸い込まれた外部空気とを上記送風ファンに吸入させるための吸込通路と、
上記送風ファンにて送風された燃焼ガスと外部空気との混合気を外部へ吹出すための温風吹出口とを備え、
上記赤熱プレート式バーナからの輻射熱に加え、上記温風吹出口より吹き出される上記混合気によっても暖房を行うファン付赤外線ストーブにおいて、
上記送風ファンより送風される燃焼ガスと外部空気との混合気を上記温風吹出口に導く吹出通路と設けるとともに、
上記吹出通路より分岐され、該吹出通路内の混合気の一部を上記直列型熱電対の冷接点に向けて導く冷却通路を設けたことを要旨とする。
【0007】
上記構成を有する本発明の請求項1記載のファン付赤外線ストーブは、吹出通路と、この吹出通路から分岐する冷却通路を介して、送風ファンによって送風される混合気(以下、温風という。)の一部を直列型熱電対の冷接点に吹きつける。一般に、燃焼ガスに空気を混ぜることにより適切な温度(例えば、80〜100℃)に調整された温風は、温接点からの伝熱によりかなりの高温(例えば、250℃)になっている冷接点よりも温度が低い。従って、冷接点に温風を吹きつけることにより、冷接点を強制的に冷却することができる。
【0008】
しかも、吹出通路という、冷接点へ温風を導く為に専用の冷却通路を形成しているので、温風の流れを冷接点に集中させることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のファン付赤外線ストーブの好適な実施形態について図1〜図9を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態としてのファン付赤外線ストーブ(以下、単にストーブと略称する)の断面該略図であり、図2は正面図であり、図3は背面図であり、図4はこのストーブに備えられるバーナの正面図である。尚、図1は図2中の一点鎖線A−Aでの断面であり、図3においては器具内のファン給気筒を点線で示してある。
ストーブ1は、前面に輻射開口2が設けられた器体ケース3内に、この輻射開口2に対向させて赤熱プレート式のバーナ4を備える。従って、このバーナ4は、燃焼面5を略正面に向けて設けられる。
バーナ4は、燃料ガスと一次空気との混合室を形成するバーナ本体6と、バーナ本体6に装着される多数の炎孔が設けられたセラミックス製の燃焼プレート7とを備えた全一次空気式バーナであり、図示しない吸入孔から吸入された燃料ガスと一次空気とがバーナ本体6内で良好に混合され、その混合気が燃焼プレート7の炎孔から噴出して、燃焼プレート7上で表面燃焼する。また、バーナ本体6は、上バーナ本体8と下バーナ本体9とに上下二段で分割形成される。そして、燃焼プレート7は、上バーナ本体8と下バーナ本体9とにそれぞれ二枚ずつ設けられる構成であり、全面から燃料ガスを噴出する強火力設定と下バーナ本体9に設けられた二面のみから燃料ガスを噴出する弱火力設定との二種類の火力切換が行える。
【0011】
器体ケース3内の底部には、バーナ4の燃焼ガスを器体ケース3前面下部に設けられた温風吹出口10から送出する送風ファン11が設けられる。バーナ4の後方には、バーナ4の上方近傍に温風吸込口12を有し、送風ファン11に燃焼ガスと外部空気とを導くファン給気筒13が設けられる。ファン給気筒13の後方上部には、複数の上冷風吸込口14が設けられ、送出する燃焼ガスを火傷等の危険がない適切な温度にまで冷却するための空気が吸い込まれる。また、器体ケース3後面には、器具外部の空気を器体ケース3内に吸引するための複数の取込口17が設けられる。図3に示すように、取込口17は横長の開口であり、三列で器具の横幅全体にわたって形成される。また、ファン給気筒13の横幅は器具の横幅よりも狭く、ファン給気筒13の左右には空間が形成される。また、符号70は取手である。
【0012】
ファン給気筒13内は途中まで仕切板18によって、温風吸込口12と連通した温風通路19と上冷風吸込口14と連通した冷風通路20とに分割される。そして、上冷風吸込口14は器具背面側に設けられているので、冷風通路20は器体ケース3の後面と並走する構成となる。ファン給気筒13の下部前面には、下冷風吸込口16が設けられる。
また、送風ファン11と温風吹出口10とはファン排気筒23によって連通される。そして、後述する直列型熱電対21の冷接点bの近傍に冷却口50を有した冷却筒51がファン排気筒23から分岐して設けられる。すなわち、ファン排気筒23を通る燃焼ガスと空気との混合気の一部が冷却筒51を通り、冷却口50を介して冷接点bに吹きつけられる構成となる。ファン排気筒23内には、混合気を冷却筒51に導くためのガイド52が設けられる。
【0013】
従って、冷却ファン11が駆動すると、温風吸込口12から燃焼ガスが吸引されると共に、取込口17を介して器具内に吸引された外部空気が上、下冷風吸込口14,16から吸引される。この際、上冷風吸込口14の近傍に設けられた取込口17を介して吸引された外部空気は、上冷風吸込口14から吸引される。これに対して、上冷風吸込口14から遠い、すなわち器具背面の左右側に設けられた取込口17を介して吸引された外部空気は、ファン給気筒13の左右の空間を通り、ファン給気筒13の前面に回りこんで、下冷風吸込口16から吸引される。
上冷風吸込口14から吸引された空気は冷風通路20を、温風吸込口12から吸引された燃焼ガスは温風通路19をそれぞれ流れ、仕切板18がなくなった下流側で、下冷風吸込口16からの空気と合流し、送風ファン11に吸込まれ均一に混合される。そして、火傷しない程度の高温に調整された燃焼ガスと外部空気との混合気が温風としてファン排気筒23を介して温風吹出口10から送出される。ファン排気筒23を流れる混合気の一部は、冷却筒51を通って冷却口50から送出され冷接点bを強制的に冷却する。この際、ファン排気筒23内にガイド52が設けられているため、混合気の一部は一定の割合でスムーズに冷却筒51に導かれる。
尚、バーナ4の上方には、燃焼ガスをその自然ドラフト力により器具前面上部から排出する排気通路24が形成される。燃焼ガスは全てが送風ファン11によって吸引されるわけではなく、一部はこのような排気通路24を通って器具外部へと排出される。
【0014】
バーナ4の燃焼面5の前面には、前後二列で配列された直列型熱電対21が対向して設けられ、この直列型熱電対21で発生した熱起電力が送風ファン11のモータの電源として用いられる。
輻射開口2には複数のガード棒25が設けられ、器具本体内に使用者の手等が入らないようになっている。温風吹出口10には、送出される温風を整流する複数のルーバー26が設けられる。
また、器具正面には、向かって左側に点火レバー27が、右側にバーナ4の火力を切替える火力切替レバー28が設けられる。
【0015】
次に、直列型熱電対21について述べる。
直列型熱電対21は、図1及び図5に示すように、燃焼面5に対して前後二列で配列された後熱電対列29と前熱電対列30とで構成される。
そして、図6〜8に示すように、後熱電対列29は、略L字状外形のステンレス板からなる第一金属部材31と、第一金属部材31より薄い略L字状外形のコンスタンタン板からなる第二金属部材32とからなる。尚、第一金属部材31は、銅製、クロメル製、鉄製等でもよい。
【0016】
第二金属部材32は、下端部が段差Hが生じるように折り曲げられて折曲下端部33が形成されると共に、先端部が下端部とは逆向きに段差Hが生じるように折り曲げられて折曲先端部34が形成される。折曲先端部34には、切り欠き部37bが形成される。第一金属部材31の先端部と下端部とは、折り曲げられずそれぞれ平先端部36と平下端部35とを形成している。平先端部36には肉薄となる切り欠き部37aが形成される。
第一金属部材31には、その上部と下部に組立穴38aが開口され、この組立穴38aのやや内側に高さXの凸部39aがプレス加工により二つ形成される。また、第二金属部材32にも同様に、その上部と下部に組立穴38bが開口され、この組立穴38bのやや内側に高さXの凸部39bがプレス加工により二つ形成される。凸部39a,39bは、金属部材31,32を交互に並べたときに第一金属部材31と第二金属部材32とで同じ向きに突出するように形成される。
【0017】
後熱電対列29は、これらの金属部材31,32を交互に並べ、その端部をジグザグ状に溶接して形成するが、この際金属部材31,32間の絶縁を確保するために、図9に示すような厚さY(X+Y=H)の絶縁シート40を金属部材31,32間に挟み込む。絶縁シート40にも、その上部と下部に組立穴38cが開口される。絶縁シート40の組立穴38cは、金属部材31,32間に絶縁シート40を挟み込んだ際に、金属部材31,32の組立穴38a,38bと同じ位置となるように開口される。
【0018】
そして、図8に示すように、これらの第一金属部材31と第二金属部材32とを、平先端部36と折曲先端部34とが向かい合い、平下端部35と折曲下端部33とが向かい合うように交互に配列し、その間に絶縁シート40を挟み込んで、金属部材31,32の先端部と下端部とを交互に溶接してジグザグ状に連結することによって、複数の熱電対素子41が直列に繋がって後熱電対列29が形成される。この際、金属部材31,32及び絶縁シート40がバラバラとならないように、図5に示すように、組立穴38a,38b,38cに線材49を通しておく。
折曲先端部34と平先端部36との接合点が温接点aとなり、折曲下端部33と平下端部35との接合点が冷接点bとなる。また、先端部34,36には切り欠き部37a,37bが形成されているので、温接点aの熱容量は小さくなる。
【0019】
上述したように第二金属部材32の先端部と下端部とに、段差Hを設けることにより各金属部材31,32間に距離Hの隙間を形成して絶縁の確保と良好な放熱を図っている。
この場合、各金属部材31,32の先端部と下端部とが交互に溶接されただけの構造であるため、金属部材31,32がアコーデオンのように動いたり、金属部材31,32自身が歪んだりして距離が不均一となり、狭いところでは放熱しにくくなって冷接点bが高温になり、熱起電力が低下してしまうことがある。
そこで、本実施形態の直列型熱電対21では、金属部材31,32に凸部39a,39bを形成している。凸部39a,39bの高さXと絶縁シート40の厚さYを足すとちょうど金属部材31,32間の距離Hとなる。従って、金属部材31,32を交互に並べてその間に絶縁シート40を挟み込んでいくと、凸部39a,39bが絶縁シート40と当接して、金属部材31,32間の距離Hを確保する。つまり、この凸部39a,39bにより金属部材31,32間の空間が支持されるため、金属部材31,32を並べるだけで簡単に金属部材31,32を所定ピッチで等間隔に配列することができる。
さらに、溶接後に金属部材31,32がアコーデオンのように動いたり、金属部材31,32自身が歪んだりして距離が不均一になってしまうことも防止できる。
【0020】
また、前熱電対列30も後熱電対列29と同様に、略L字状外形のステンレス板からなる第一金属部材と、第一金属部材より薄い略L字状外形のコンスタンタン板からなる第二金属部材と、絶縁シートとで構成される。前熱電対列30の金属部材は、後熱電対列29の金属部材31,32よりも小型に形成される。
そして、前熱電対列30と後熱電対列29とを、図5に示すように、コの字型の取付枠42に収めて、後から押え板43で押さえビス48で止めて、直列型熱電対21が形成される。後熱電対列29と前熱電対列30との間に、仕切り板44を挟み、前、後熱電対列30,29と取付枠42、押え板43、仕切り板44との間にそれぞれ絶縁帯45を挟むことにより、後熱電対列29と前熱電対列30との間の絶縁が確保される。後熱電対列29と前熱電対列30とはリード線46によって直列に接続される。
また、このように後熱電対列29と前熱電対列30とを固定することにより、絶縁シート40の抜け止めにもなる。
【0021】
直列型熱電対21は、その温接点aをバーナ4の燃焼面5に対向臨接し、その冷接点bを冷却口50に臨ませて取り付けられる。つまり、冷接点bは、冷却口50を介して送風ファン11によって送出される混合気の流れの中に位置することになる。
【0022】
ところで、金属部材31,32を並べてその先端部や下端部を溶接する作業は、金属部材31,32がバラバラになり易く困難な作業であり、熱電対列を取付枠42と押え板43とで挟み込んで直列型熱電対21を組み立てる作業も絶縁シート40が外れやすく手間のかかる作業である。
そこで、本実施形態においては、第一金属部材31と第二金属部材32と絶縁シート40とにそれぞれ設けられた組立穴38a,38b,38cに、線材49を通して、金属部材31,32と絶縁シート40とがバラバラにならないようにした後に、端部を溶接し、直列型熱電対21を組み立てる製造方法をとっている。線材49は、これらの作業後に引き抜く。
【0023】
上述した構成のストーブ1によれば、点火レバー27を操作すると、四つの燃焼プレート7全面から燃料ガスが噴出し、図示しない電極からの放電により点火される。そして、赤熱した燃焼プレート7からの輻射熱により器具正面の使用者を直接温める。また、火力切替レバー28を操作すると、燃料ガスが四つの燃焼プレート7全面から噴出する強火力設定とした下バーナ本体9に設けられた二面のみから噴出する弱火力設定とを切替えて、バーナ4の火力を使用者の好みに合わせて調節できる。
バーナ4が燃焼するとその燃焼熱により直列型熱電対21の温接点aが加熱され熱起電力が発生し、送風ファン11が駆動する。そして、送風ファン11によりバーナ4の燃焼ガスを温風吸込口12から、取込口17を介して器具内に吸引された外部空気を上、下冷風吸込口14,16から吸い込み、それらの混合気を温風吹出口10から器具前面に向かって送出することにより、温風で室内全体を均一に加熱する。
【0024】
この際、温風の一部は、ファン排気筒23から分岐して設けられた冷却筒51をとおり、冷却口50から送出される。そして、直列型熱電対21の冷接点bを冷却口50に臨ませて取り付けているため、冷却口50から送出される混合気を冷接点bに吹きつけることになる。
一般に、燃焼ガスに空気を混ぜることにより火傷しない程度の温度に調整された混合気は、温接点aからの伝熱によりかなりの高温になっている冷接点bよりも温度が低い。本実施形態では、混合気は80〜100℃に調整され、混合気が吹きつけられない場合の冷接点bの温度はおよそ250℃である。このため、冷接点bに混合気を吹きつけることにより、冷接点bを強制的に冷却することができる。従って、温接点aと冷接点bとの温度差を大きくして、効率よく熱起電力を得ることができる。
本発明者らの実験により、250℃だった冷接点bを200℃にまで冷却できることが確かめられている。
しかも、冷接点bへ温風を導くために専用の冷却筒51を形成しているので、温風の流れを冷接点bに集中させるこができ、より一層冷接点bの冷却効果が増す。更に、従来の場合と比べ、冷却筒51を新たに設けるだけで済み、直列型熱電対21の形状や、その他の器具内のレイアウト等を新たに設計しなおす必要がなく製造コストを抑制することができる。
また、ファン排気筒23を流れる混合気は、ガイド52によって、スムーズに冷却筒51に導かれるので、より良好に冷接点bを冷却できる。
加えて、先端部34,36に切り欠き部37a,37bを形成して、温接点aの熱容量を小さくしているので、温接点aの温度がすばやく上昇すると共に、温接点aが高温に加熱され直列型熱電対21の出力をより向上させることができる。
【0025】
また、ファン給気筒13内が仕切板18によって、器具背面側の冷風通路20と前面側の温風通路19とに分割されており、上冷風吸込口14から吸引された空気は冷風通路20を流れ、温風吸込口12から吸引された燃焼ガスは温風通路19を流れる。このため、高温の燃焼ガスから器具背面への伝熱を、冷風通路20によって遮って、器具背面の温度上昇を防止することができ、安全性が増す。しかも、このように、ファン給気筒13内を仕切板18によって区切るといった簡単な構成であるから安価に実施することができる。
さらに、ファン給気筒13の下部に設けられた下冷風吸込口16から器具内の空気が吸引されると、器具内が負圧となり器体ケース3の後面に設けられた取込口17から器具外部の空気が器具内に吸引される。このため、器具背面を器具外部の加熱されていない空気の流れで強制的に冷却して温度を下げることができ、より一層安全性が増す。しかも、このように、ファン給気筒13の下部に下冷風吸込口16を開口するといった簡単な構成であるから安価に実施することができる。
【0026】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載のファン付赤外線ストーブによれば、送風ファンによって送風される混合気(温風)の一部を直列型熱電対の冷接点に吹きつけて強制的に冷却できる。従って、温接点と冷接点との温度差を大きくして、効率良く熱起電力を得ることができる。しかも、冷却通路という冷接点へ温風を導く為に専用の通路を形成しているので、温風の流れを冷接点に集中させることが可能となり、より一層冷却効果が増す。更に、このような冷却通路を設けることにより、器具内のレイアウトを容易にすることもでき、製造コストを抑制することが可能となる。
【0028】
なお、本発明の吸込通路は、本実施形態におけるファン給気筒13に相当する。また、本発明の冷風吸込口は、本実施形態における上冷風吸込口14および下冷風吸込口16に相当する。さらに、本発明の吹出通路および冷却通路は、本実施形態におけるファン排気筒23、冷却筒51にそれぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態としてのファン付赤外線ストーブの断面概略図である。
【図2】本実施形態としてのファン付赤外線ストーブの正面図である。
【図3】本実施形態としてのファン付赤外線ストーブの背面図である。
【図4】本実施形態のバーナの正面図である。
【図5】本実施形態の直列型熱電対の斜視図である。
【図6】本実施形態の後熱電対列を構成する第一金属部材の三面図である。
【図7】本実施形態の前熱電対列を構成する第一金属部材の三面図である。
【図8】本実施形態の後熱電対列の背面図である。
【図9】本実施形態の絶縁シートの二面図である。
【図10】従来例としてのファン付赤外線ストーブの断面概略図である。
【図11】従来例としての直列型熱電対の正面図である。
【図12】従来例としての金属部材の正面図である。
1…ストーブ、4…バーナ、5…燃焼面、7…燃焼プレート、10…温風吹出口、11…送風ファン、12…温風吸込口、13…ファン給気筒、14…上冷風吸込口、21…直列型熱電対、23…ファン排気筒、41…熱電対素子、51…冷却筒、a…温接点、b…冷接点。
Claims (1)
- 赤熱プレート式バーナと、
複数の熱電素子を直列に接続してなり、温接点が上記赤熱プレート式バーナの燃焼面近傍に配され、冷接点がこの燃焼面から遠ざけて配置される直列型熱電対と、
該直列型熱電対の温接点と冷接点との温度差により生じた熱起電力にて駆動される送風ファンと、
温風吸込口と、冷風吸込口が設けられ、該温風吸込口より吸い込まれた赤熱プレート式バーナからの燃焼ガスと、該冷風吸込口より吸い込まれた外部空気とを上記送風ファンに吸入させるための吸込通路と、
上記送風ファンにて送風された燃焼ガスと外部空気との混合気を外部へ吹出すための温風吹出口とを備え、
上記赤熱プレート式バーナからの輻射熱に加え、上記温風吹出口より吹き出される上記混合気によっても暖房を行うファン付赤外線ストーブにおいて、
上記送風ファンより送風される燃焼ガスと外部空気との混合気を上記温風吹出口に導く吹出通路を設けるとともに、
上記吹出通路より分岐され、該吹出通路内の混合気の一部を上記直列型熱電対の冷接点に向けて導く冷却通路を設けたことを特徴とするファン付赤外線ストーブ。
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