JP3854659B2 - 液晶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示パネルのリタデーションを打ち消すための位相差板を備えた液晶装置に関し、特に光学的に負の1軸異方性を有する位相差板を備えた液晶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示パネルのリタデーションを打ち消すための位相差板については既に特開平7−134213、特開平7−146409、特開平7−267902、特開平7−281028、特開平7−287119、特開平7−287120等が開示されており、特にTNタイプの液晶パネルの広視野角化に顕著な効果を発揮している。
【0003】
図12は、このような位相差板の典型的な利用形態を示すものであり、同図において、1は液晶層、2は一対の基板ガラス、4は基板ガラス2の外面に配された一対の偏光板(ポラライザー&アナライザー)、3は位相差板であり、この位相差板3は各偏光板4の内側(液晶層側)にそれぞれ装着されるようになっている。なお、この位相差板3は、偏光板4と一体化して用いられるのが一般的である。
【0004】
ところで、図13に示したように棒状液晶分子10の長手方向が、それを挟み込むガラス基板2の面方向と常に平行及びそれに近い傾き角で配向するインプレインスイッチング型ネマチック液晶パネルや強誘電性液晶パネル等のような所謂インプレインモードの液晶パネル5については、その液晶モードの特性からもともと比較的視野角特性が広いため漏れ光が少なく、敢えて位相差板を利用してまで視野角特性を改善しようとする試みはほとんど為されていなかった。なお、同図において、21は透明電極、22は配向膜である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなインプレインモードの液晶パネルを備えた従来の液晶装置において、液晶パネルの視野角特性はTN液晶パネルに比べればかなり広いものであるが、液晶分子の配向方向との兼ね合いで少し視野角の狭い方向が存在し、この方向において漏れ光が発生している。このため、所謂スーパーTFT(ASIA DISPLAY´95 S30−2,S30−1)や強誘電性液晶パネル等のインプレインモードの液晶パネルについては、このような視野角特性を改善する必要がある。
【0006】
本発明はこのような点に鑑み成されたものであり、インプレインモードの液晶パネルの全体的な視野角特性を改善することのできる液晶装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正の1軸異方性を有する棒状液晶分子を挟持する一対のガラス基板と、前記ガラス基板の外面に配された一対の偏光板とを有する一方、前記棒状液晶分子が前記ガラス基板の面方向と常に平行またはほぼ平行になるモードの液晶表示パネルを備えた液晶装置において、
前記液晶表示パネルの黒表示時における漏れ光を減少させるようリタデーションの値が前記液晶表示パネルの液晶層のリタデーションの値の1/2の位相差板であって、光学的に負の1軸異方性を有するものであり、その光学軸が面方向に平行または略並行である位相差板を、黒表示時の前記棒状液晶分子の向きと該位相差板の光軸の向きとが一致するように、前記ガラス基板と偏光板との間に、それぞれ設けたことを特徴とするものである。
【0008】
また本発明は、前記位相差板を、該位相差板の光軸の向きと、前記棒状液晶分子の向きと、照明光入射側の前記偏光板の透過軸方向とが一致するように前記ガラス基板と偏光板との間に設けたことを特徴とするものである。
【0010】
また本発明は、前記位相差板は光学的に負の1軸異方性を有する位相差板であって、透明面状体上にディスコティック液晶分子を配向固定して位相差層を形成する一方、前記位相差層を形成する際、前記液晶分子は光学軸が前記透明面状体の面方向に平行または略平行となるよう該液晶分子のディスク面が前記面方向に対して垂直また略垂直になるように配向固定されることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明のように透明面状体上にディスコティック液晶分子を配向固定して位相差層を形成する一方、位相差層を形成する際、液晶分子を、そのディスク面が透明面状体の面方向に対して垂直また略垂直になるように配向固定することにより、光学的に負の1軸異方性を有する位相差板の光学軸を面方向に平行または略平行となるようにする。
【0016】
さらに、正の1軸異方性を有する棒状液晶分子を挟持する一対のガラス基板と、ガラス基板の外面に装着された一対の偏光板との間に、光学軸が面方向に平行または略平行な位相差板を設けることにより、棒状液晶分子がガラス基板の面方向と常に平行またはほぼ平行になるモードの液晶表示パネルの黒表示時における漏れ光を減少させるようにする。
【0017】
また、ガラス基板と偏光板との間に位相差板を、位相差板の光軸の向きと、黒表示時の棒状液晶分子の向きと、照明光入射側の偏光板の透過軸方向とが一致するように設けることにより、液晶表示パネルの黒表示時における漏れ光を減少させるようにする。
【0018】
さらに、位相差板のΔnd値、又はガラス基板と偏光板との間にそれぞれ設けられたそれぞれの位相差板のΔnd値の合計が液晶表示パネルの液晶層のΔnd値と同じ又はほぼ同じとすることにより、液晶表示パネルの黒表示時における漏れ光を減少させるようにする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る位相差板の拡大断面構成図であり、同図において、33は透明面状体である透明なベースフィルムであり、TAC(トリアセチルセルロース)から成るものである。32はポリイミド系樹脂又はアルキルシラン系からなる配向膜であり、ベースフィルム33上に薄膜コートされた後、ラビング処理が施されたものである。31はディスコティック液晶分子34のディスク面をベースフィルム33の面方向に対して垂直になるように配向固定して形成された位相差層である。なお、35は、後述するようにディスコティック液晶分子34を固定するためのUV硬化型樹脂液である。
【0021】
ところで、このような位相差板3は、図2に示す製法にて形成される。まず、(a)に示すように100μ厚のベースフィルム33の表面上に後述するようなハイプレチルトタイプの配向膜32をディッピング法によりコートし、次にこれを乾燥、焼成した後、例えば(b)に示すようにラビングローラ5によりラビング処理を行う。なお、(b)の矢印Rはラビング方向を示している。
【0022】
次に、この配向膜32上に、図3に示す一般式で表されるディスコティック液晶のうち1種の単体、またはこれら適宜をブレンドしたものと低粘度透明UV硬化型樹脂液(例えばスリーボンド3070、ロックタイト363等)とをミックスし(配合重量比=1:1〜3:1)、それをディッピングコートする。なお、このような液晶材の側鎖Rについては同図の例以外の各種構造のものでも良く、さらに末端のHをF等各種元素で置換しても良い。
【0023】
次に、このようにディスコティック液晶分子34と透明UV硬化型樹脂液との混合液がディッピングコートされたベースフィルム33を、液晶がネマチック相になる温度にまで昇温する。そして、この昇温により、ディスコティック液晶分子34は、そのディスク面がベースフィルム33の面方向に対して立つと共にそのディスク面の法線方向が(b)の矢印Rに示すラビング方向に倣うように配向するようになる。
【0024】
ここで、配向膜32を構成する樹脂についてはディスコティック液晶種との兼ね合いも有るが、シラン処理したポリイミド系のもの又はアルキルシラン系のもの等、ディスク面がほぼ垂直に立って配向するようなハイプレチルトタイプものを選択するのが好ましい。
【0025】
次に、このコーティングされたディスコティック液晶34とUV硬化型樹脂液35との混合液に、(c)に示すようにUV光を照射し、混合液を硬化させる。そして、このように混合液を硬化させることにより、ディスク面の法線方向がベースフィルム33の面方向に対して垂直になると共に、そのディスク面がラビング方向に倣うように配向したディスコティック液晶34がその配向状態を維持したまま固定される。
【0026】
ここで、このディスコティック液晶34自体は負の1軸異方性を有するため、各ディスコティック液晶34のディスク面の向く方向、つまりラビング方向に沿った方向に負の1軸異方性を有する位相差層31が完成する。
【0027】
なお、このようにして位相差板3を形成する際、Δnとディスコティック液晶層の厚さである位相差層31の厚さdとの積Δnd(リタデーション)が、既述した図13に示す対象とする液晶パネル5のインプレーン型液晶層のΔnd1 の1/2となるように膜厚dを設定(ディスコティック液晶配合比及びディッピングコート条件だし)する。
【0028】
そして、このようにして製作された位相差板3を、既述した図12で示したように両偏光板4の内側(液晶層側)に粘着剤によりそれぞれラミネート装着する。これにより、2枚の位相差板3によるリタデーションは、図13に示すように正の1軸異方性を有する棒状液晶分子10がガラス基板2の面方向と常に平行になるインプレインモードの液晶パネル5の液晶層1のΔnd1 と一致する。
【0029】
次に、位相差板3を偏光板4に装着する際の偏光光学的な条件を図4に示す。同図において、矢印Pは照明光入射側の偏光板(ポラライザー)の透過軸方向、矢印Aは表示光出射側の偏光板(アナライザー)の透過軸方向、Bは分子の2値駆動における一方である黒表示時の棒状液晶分子(正の屈折率異方性を有するもの)の向き、Wは棒状液晶分子の2値駆動における他方である白表示時における向き、Dは2枚の位相差板3の屈折率を合計した屈折率楕円体を表している。
【0030】
ここで、2枚の位相差板3はその光学軸(負の屈折率異方性の方向)は同じ方向を向いており、本実施の形態においては、矢印P方向(照明光入射側の偏光板の透過軸方向)を向くように設定している。そして、このように両側2枚の位相差板3を設定することにより、2枚の位相差板3の合計リタデーション値は、図13に示す液晶層1のΔnd1 に等しくなる。
【0031】
一方、黒表示時の液晶分子の向きBも、このP方向となっており、このように位相差板3を設定した場合、特に黒表示時において液晶層1のリタデーションが位相差板3のリタデーションにより打ち消されるようになるため、どのような視野角においても黒表示時にはクロスニコルでの漏れ光が減少するようになる。
【0032】
さらに、白表示時の広視野角での透過率が低くなるW方向(液晶分子の向いている方向)についても、視野角の増加と共に生じるリタデーションの減少がこの屈折率楕円体Dにより緩和されるため、白表示時の広視野角での透過率低下及び色味シフトとが共に改善されるようになる。
【0033】
なお、図5は、このような位相差板3を、例えばインプレインモードの液晶パネル5の代表的なものである強誘電性液晶パネルに用いた場合の視野角特性を、極座標表示で模式的に表した図であり、図6に示す位相差板を用いなかった場合の視野角特性と比べて強誘電性液晶パネルの視野角特性が向上していることがわかる。なお、図5,6において、図中の数字はコントラストを、θ付数字はパネル法線からの傾き角(視角)を表している。またこれらの図の上下方向は図4のW方向に相当している。
【0034】
一方、図7は、位相差板3を強誘電性液晶パネルに用いた場合の色視野角特性を示したものであり、図8に示す位相差板3を用いなかった場合の色視野角特性と比べると、強誘電性液晶パネルの色視角特性も向上していることがわかる。なお、これら図7、8は、パネルを上下左右方向にθを±60°振った場合の白表示時の色度変化を連続軌跡として表したものである。
【0035】
このように、位相差板3の光学軸と、照明光入射側の偏光板4の透過軸と、黒表示時の液晶分子の向きとを一致させると共に位相差板のΔnd値が液晶層のΔnd値と等しくなるように設定することにより、比較的視野角の狭い白表示時の液晶分子の向いている方向の視野角特性が改善され、全体的によりバランスの取れた視野角特性を得ることができる。
【0036】
なお、これまでの説明においては、位相差板3を強誘電性液晶パネルに応用した場合について述べてきたが、本実施の形態はこれに限らず、例えばインプレインモードのスーパーTFT式の液晶パネルに対しても、全く同様に偏光光学的設定を行うことで同様の視野角特性改善を達成することができる。
【0037】
また、本実施の形態においては配向したディスコティック液晶34の固定のために、UV硬化樹脂35を用いたが、液晶種として融点が70〜80℃以上のものを用いる場合には、UV硬化樹脂35を全く用いないでディスコチィック液晶34のみをベースフィルム33上にコーティングした後ネマチック相まで昇温して配向させた後、降温(急冷が好ましい)させて固化させるように構成しても良い。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0039】
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る位相差板の拡大断面構成図であり、同図において、3Aは透明ベースフィルムをかねるポリカーボネート系樹脂フィルム(以下フィルムという)36を数%図中破線矢印方向に延伸することにより得られる延伸タイプの位相差板であり、この位相差板3Aは、延伸方向に正の1軸異方性を有している。また、37は通常の棒形分子形状のネマチック液晶38を、このフィルム36の面上にホメオトロピック配向した後、固定して形成された位相差層であり、フィルム面に垂直な法線方向に正の1軸異方性を有している。
【0040】
次に、このような位相差板3Aの製法について説明する。位相差板3Aを製造する場合は、まず延伸型フィルム36の上にネマチック液晶38と、既述した第1の実施の形態と同様のUV硬化型樹脂液35とをミックスした混合液(配合重量比=1:1〜1:3)をディッピングコートする(図9参照)。
【0041】
次に、このように混合液がディッピングコートされたフィルム36を、図10に示すように金属電極7と透明電極62との間に設置した後、フィルム面に垂直な方向の電界を印可してネマチック液晶38をホメオトロピック配向(面に垂直な配向)させる。なお、同図において、8はフィルム面に垂直な方向の電界を印可するための電源であり、61はガラス基板である。
【0042】
そして、次に、その状態のままこのコート層全面にUV光を照射しホメオトロピック配向した液晶を固定する。ここで、この際のフィルム36と液晶層37のΔndが共に対象となる液晶パネルのインプレーン型液晶層のΔnd1 の1/2となるようにフィルム36の延伸条件及び位相差層37の膜厚及び液晶配合比を調整する。
【0043】
図11は、このようにして製作された位相差板3Aの屈折率特性を示すものであり、同図の(a)の矢印Xはフィルム36の延伸方向を、矢印Zはフィルム面に垂直な方向、つまりネマチック液晶38の配向方向を表している。また、矢印Yはこの両方向に対して垂直な方向になっている。そして、既述したようにフィルム36、液晶層37ともに正の1軸異方性を有しており、これらの屈折率楕円体を図示すると、(b)に示すように直交する2つの楕円体で表される。
【0044】
ここで、これら屈折率楕円体の楕円率は等しいから、それらを合成すると(c)に示すように回転対称軸がY方向を向くディスク状の楕円体となる。つまり位相差板3Aの屈折率特性は、結局延伸方向に直交する方向(Y方向)に負の1軸異方性を有する屈折率特性となる。
【0045】
そして、このようにして製作された位相差板3Aを、既述した図12で示したように両偏光板4の内側(液晶層側)に粘着剤によりそれぞれラミネート装着する。
【0046】
なお、位相差板3Aを偏光板4に装着する際の偏光光学的な条件は、既述した図4と同様とする。ここで、同図において、矢印Pは照明光入射側の偏光板(ポラライザー)の透過軸方向、矢印Aは表示光出射側の偏光板(アナライザー)の透過軸方向、Bは黒表示時の棒状液晶分子の向き、Wは白表示時の棒状液晶分子の向き、Dは2枚の位相差板の合計の屈折率楕円体、即ちフィルム36の位相差と液晶層37の位相差との合成を表している。
【0047】
ここで、2枚の位相差板3Aはその光学軸(負の屈折率異方性の方向)は同じ方向を向いており、矢印P方向(照明光入射側の偏光板の透過軸方向)を向くように設定している。そして、このように両側2枚の位相差板3Aを設定することにより、2枚の位相差板3Aの合計リタデーション値は、図13に示す液晶層1のΔnd1 に等しくなる。また、黒表示時の液晶分子の向きBもこのP方向となっている。
【0048】
そして、このように設定した場合、特に黒表示時において液晶層1のリタデーションが位相差板3Aのリタデーションにより打ち消されるようになるため、どのような視野角に於いても黒表示時にはクロスニコルでの漏れ光が減少するようになる。
【0049】
また、白表示時の広視野角での透過率が低くなるW方向(液晶分子の向いている方向)についても、視野角の増加と共に生じるリタデーションの減少がこの屈折率楕円体D(フィルム36の位相差と液晶層37の位相差の合成)により緩和されるため、白表示時の広視野角での透過率と色味シフトが改善される。
【0050】
このように、本実施の形態に係る構成の位相差板3Aを強誘電性液晶パネルに用いた場合でも、視野角特性は既述した第1の実施の形態と全く同様になり、強誘電性液晶パネルにおいて、さらに著しく視野角特性を向上させることができた。また、色視野角特性についても第1の実施の形態とと全く同様になり、色視野角特性も向上させることができた。
【0051】
なお、この位相差板3Aの応用は強誘電性液晶パネル以外に、同じくインプレインモードのスーパーTFT式の液晶パネルに対しても全く同様に偏光光学的設定を行うことで同様の視角特性改善を達成することができる。
【0052】
ところで、これまでの説明においては、位相差板3Aの製造の際、ホメオトロピック配向した液晶38の固定のために、UV硬化樹脂35を用いたが、液晶種として融点が70〜80℃以上のものを用いる場合には、UV硬化樹脂35を全く用いないで液晶材のみをフィルム36上にコーティングした後、ネマチック相まで昇温し、さらに電界により配向させた後、電界印可状態のまま降温(急冷が好ましい)させて固化させるようにしても構わない。
【0053】
また、液晶38をホメオトロピック配向させる手段としては、電界印可を用いたが、この替わりに、アルキルシラン系の配向膜(例えばチッソOSD−E等)を用いてホメオトロピック配向させるようにしても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インプレインモードの液晶表示パネルに光学的に負の1軸異方性を有すると共に光学軸が面方向に平行または略平行である位相差板を設けることにより、液晶表示パネルの黒表示時における漏れ光を減少させることができる。そして、このように、黒表示時における漏れ光を減少させることにより、液晶表示パネルの視野角特性をさらに広視野角化することができ、全体的な視野角特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る位相差板の拡大断面構成図。
【図2】上記位相差板の製法を説明する図。
【図3】前記位相差板の位相差層を形成するディスコティック液晶の一般式を示す図。
【図4】前記位相差板を偏光板に装着する際の偏光光学条件を説明する図。
【図5】上記位相差板を強誘電性液晶パネルに用いた場合の視野角特性を示す図。
【図6】上記位相差板を用いない場合の強誘電性液晶パネルの視野角特性を示す図。
【図7】上記位相差板を強誘電性液晶パネルに用いた場合の色視野角特性を示す図。
【図8】上記位相差板を用いない場合の強誘電性液晶パネルの色視野角特性を示す図。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る位相差板の拡大断面構成図。
【図10】上記位相差板の製法を説明する図。
【図11】上記位相差板の屈折率特性を説明する図。
【図12】従来の位相差板付液晶パネルの断面構成図。
【図13】従来のインプレインモード液晶パネルの断面構成図。
【符号の説明】
2 ガラス基板
3,3A 位相差板
4 偏光板
5 液晶パネル
10 棒状液晶分子
31 位相差層
33 ベースフィルム
34 ディスコティック液晶分子
36 延伸位相差フィルム

Claims (3)

  1. 正の1軸異方性を有する棒状液晶分子を挟持する一対のガラス基板と、前記ガラス基板の外面に配された一対の偏光板とを有する一方、前記棒状液晶分子が前記ガラス基板の面方向と常に平行またはほぼ平行になるモードの液晶表示パネルを備えた液晶装置において、
    前記液晶表示パネルの黒表示時における漏れ光を減少させるようリタデーションの値が前記液晶表示パネルの液晶層のリタデーションの値の1/2の位相差板であって、光学的に負の1軸異方性を有するものであり、その光学軸が面方向に平行または略並行である位相差板を、黒表示時の前記棒状液晶分子の向きと該位相差板の光軸の向きとが一致するように、前記ガラス基板と偏光板との間に、それぞれ設けたことを特徴とする液晶装置。
  2. 前記位相差板を、該位相差板の光軸の向きと、前記棒状液晶分子の向きと、照明光入射側の前記偏光板の透過軸方向とが一致するように前記ガラス基板と偏光板との間に設けたことを特徴とする請求項1記載の液晶装置。
  3. 前記位相差板は光学的に負の1軸異方性を有する位相差板であって、透明面状体上にディスコティック液晶分子を配向固定して位相差層を形成する一方、前記位相差層を形成する際、前記液晶分子は光学軸が前記透明面状体の面方向に平行または略平行となるよう該液晶分子のディスク面が前記面方向に対して垂直また略垂直になるように配向固定されることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶装置。
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