JP3853659B2 - 物品取付具およびその位置スペーサ - Google Patents

物品取付具およびその位置スペーサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面構成部材の表面に手摺り等の物品を取付けるための物品取付具およびその位置スペーサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
壁面構成部材の表面に手摺り等の物品を取付ける場合、壁面構成部材が例えば石膏ボードのように脆いものであると、壁面構成部材取付の表面側(物品が位置される側の面)から取付ねじ等によって物品の取付を行ったのでは、物品からの大きな荷重を支承することが不可能となり、採用できないものとなる。このため、壁面構成部材に開口部を形成して、アンカ片をこの開口部より挿通させて壁面構成部材の裏面側に配置して、壁面構成部材の裏面側に密着された状態のアンカ片によって物品からの荷重を支承させることが行われる。
【0003】
従来、開口部に挿通されるアンカ片を利用した物品取付具としては種々のものが提案されているが、壁面構成部材の表面側に配設される取付部材とアンカ片とを、壁面構成部材の開口部を挿通される取付ボルトを介して連結することにより、アンカ片と取付部材とで壁面構成部材を挟持するようにしたものがある。そして、
取付ボルトを有するものの中には、アンカ片にあらかじめ取付ボルトの一端部が連結されて、取付ボルトの基端部を把持しつつアンカ片が壁面構成部材の開口部よりその裏面側へと挿通させる作業を行うようにしたものもある(特開2000−145089号公報、特開2001−241410号公報、特開2001−241418号公報、特開平9−72318号公報、特許第2903313号公報参照)。また、特開2001−32492号公報には、アンカ片のうち壁面構成部材の裏面側に当接される所定面に両面接着テープをあらかじめ貼り付けて、ボルトによる固定を行う前に、上記両面接着テープによってアンカ片を壁面構成部材の裏面にあらかじめ仮固定することも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アンカ片による物品からの荷重の支承は、もっぱらアンカ片が壁面構成部材の裏面側に圧接されることによって受け持たれるようになっている。例えば、アンカ片を壁面構成部材の開口部から上方へ伸びるように配置した場合、壁面構成部材の表面側に配置されて取付ボルトに連結される物品としての例えば手摺りに対して下方への荷重が作用したときは、アンカ片が壁面構成部材の裏面側に圧接されることになり、荷重支承が効果的に行われることになる。この一方、アンカ片が上記のように開口部から上方へ伸びた状態において、手摺りに上方への荷重が作用した場合は、開口部から上方へ伸びるアンカ片には壁面構成部材の裏面側から剥離されるような力を受けるので、この下方への荷重支承を効果的に行うことができないものとなる。
【0005】
このような問題を解消するために、物品に作用する荷重の作用方向というものをあらかじめ想定して、物品への荷重作用方向とは反対方向にアンカ片が伸びるように位置設定される。また、アンカ片を壁面構成部材の開口部を境にして例えば上下の両方向に伸びるように設定して、物品に対して作用する上方向および下方向の両方の荷重をに対しても対応できるようにすることも行われている。
【0006】
以上のような事情をも勘案しつつ、本出願人は、荷重を広い方向で支承できることという観点から、次のような物品取付具を開発した。すなわち、壁面構成部材に形成された開口部を通してその裏面側に挿通されるアンカ片として、第1アンカ片と第2アンカ片とを用い、第1アンカ片を取付ボルトの一端部に当該取付ボルトと一体回転するように取付ける一方、第2アンカ片を第1アンカ片よりも取付ボルトの基端部側において当該取付ボルトに螺合させることなく回転自在に嵌合させる形式のものとしてある。
【0007】
上記の物品取付具によれば、第1アンカ片と第2アンカ片とを互いに取付ボルトの軸方向に重ねた状態で、壁面構成部材の開口部を通してその裏面側に挿通される。取付ボルトを壁面構成部材の開口部の長さ方向(壁面構成部材の厚さ方向)に伸びるようにすることによって、第2アンカ片は重力によって下方に伸びる姿勢とされ、第1アンカ片を取付ボルトの基端部を回動させることにより上方へ伸びる姿勢とすることにより、上下方向に長く伸びるアンカ片構造となる。
【0008】
本出願人が開発した上述の構造の物品取付具にあっては、2つのアンカ片を所定の展開角度に展開させることが望まれる。例えば、2つのアンカ片を取付ボルトを中心としてほぼ180度の角度をなすような展開状態とする場合、第2アンカ片は自重によって鉛直下方に伸びるので、取付ボルトを壁面構成部材の表面側から回転させつつ、第1アンカ片がほぼまっすぐ上方を向くような姿勢状態とする必要がある。この場合、各アンカ片は壁面構成部材の裏面側に位置されているので、少なくとも第2アンカ片の姿勢状態は、取付ボルトの基端部に設けた目印等の回転位置を参考にして確認せざるを得ないものであった。つまり、第2アンカ片の姿勢状態は、壁面構成部材の表面側に居る作業者からは直接目視できないものとなり、2つのアンカ片の所定展開状態というものを正確に設定することが難しいという問題を生じる。このような問題は、2つのアンカ片が180度以外の角度でもって展開させる場合も同様である。
【0009】
また、2つのアンカ片を、鉛直線に対して所定角度傾斜された所定の取付角度状態とすることも望まれる場合がある。例えば、階段における手摺りの取付に際しては、各アンカ片は、鉛直方向に伸びるのではなく、階段の傾斜方向と直交する方向(鉛直方向に対して傾斜した方向)に伸びるようにすることが望まれる。この場合、第2アンカ片は、そのまままでは、自重によって鉛直下方に伸びる状態となるので、鉛直方向に対して傾斜させて配置することが難しいものとなる。
【0010】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その第1の目的は、2つのアンカ片を確実に所定の展開状態とすることができるようにした物品取付具を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加えて、2つのアンカ片を確実に所望の取付角度でもって配置できるようにした物品取付具を提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記第2の目的を達成するために用いる位置スペーサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
壁面構成部材に形成された開口部より挿通されて該壁面構成部材の裏面側に配置されるアンカ片と該壁面構成部材の表面側に配設される取付部材とを、該開口部を挿通される取付ボルトを介して連結することにより、該アンカ片と該取付部材とで該壁面構成部材を挟持するようにした物品取付具であって、
前記アンカ片として、第1アンカ片と第2アンカ片とが設けられ、
前記第1アンカ片の基端部に前記取付ボルトの先端部が一体回転するように連結され、
前記第2アンカ片の基端部には取付孔が形成されて、該第2アンカ片が前記第1アンカ片よりも前記取付ボルトの基端部側に位置された状態で該取付孔が該取付ボルトに対して螺合されることなく回転自在に嵌合されており、
前記開口部内に挿通される本体部と、該本体部より突出して伸びる規制部と、を有する位置スペーサが設けられ、
前記本体部は、前記取付ボルトが螺合されることなく回転自在に貫通される貫通孔を有し、
前記第1アンカ片と第2アンカ片とが前記取付ボルトを中心にして所定の展開角度でもって展開された状態で、前記本体部を前記開口部内に挿通したとき、前記規制部が該各アンカ片の基端部の各側面に当接される、
ようにしてある。これにより、位置スペーサの本体部を壁面構成部材の開口部内に挿通して、その規制部が各アンカ片の側面に当接した状態となるように取付ボルトの回転位置を調整すれば、自動的に、各アンカ片が所定角度でもって展開された状態が得られることになる。
【0012】
前記第2の目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項2に記載のように、
前記規制部は、前記貫通孔の周方向に間隔をあけて一対設けられており、
前記各アンカ片同士が前記所定の展開角度で展開された状態で、前記本体部を前記開口部内に挿通したとき、前記一対の規制部の一方が該各アンカ片の基端部の一側面に当接され、該一対の規制部の他方が該各アンカ片の基端部の他側面に当接される、
ようにしてある。これにより、位置スペーサの本体部を壁面構成部材の開口部内に挿通して、その一対の規制部がそれぞれ各アンカ片の基端部の側面に当接した状態となるように取付ボルトの回転位置を調整すれば、各アンカ片は所定の展開状態(所定の展開角度)となる。また、両アンカ片同士は、所定の展開状態が維持されたまま、一対の規制部を介して互いに一体回転される状態となり、取付ボルトの回転位置調整によって、各アンカ片を所望の取付角度、例えば鉛直方向に対して傾斜した取付状態とすることができる。
【0013】
上記各解決手法を前提として、次のような解決手法を合わせて採択することができる。すなわち、
前記位置スペーサは、全体的に合成樹脂により形成され、
前記本体部には前記貫通孔と該本体部の外周とを連通させる切欠部が形成されて、該切欠部を通して前記取付ボルトがその径方向から該貫通孔に挿通可能とされている、
ようにすることができる(請求項3対応)。この場合、位置スペーサの製造を例えば射出成形によって簡単かつ安価に行うことができる。また、切欠部を利用して、位置スペーサを取付ボルトに対してその側方から嵌合させることができる。
【0014】
前記第1アンカ片は前記取付ボルトに対して螺合されると共に互いに一体回転されるように仮固定されて、所定以上のトルクを受けたとき該仮固定が破断されて該第1アンカ片が該取付ボルトに対して螺合状態を維持しつつ相対回転可能とされている、
ようにすることができる(請求項4対応)。これにより、取付ボルトを長いものとして、各アンカ片を壁面構成部材の裏面側に位置させる作業を容易なものとすることができる。また、各アンカ片と取付部材とで壁面構成部材を挟持した状態から取付ボルトを強くねじ込んでいくことにより、取付ボルトを、第1アンカ片に対する仮固定を解除して壁面構成部材の裏面側に深く挿入された状態とすることができ、取付ボルトが壁面構成部材の表面側に長く突出したままとなってしまう事態を防止できる。
【0015】
前記第1アンカ片と第2アンカ片とのうち少なくとも第2アンカ片には、前記壁面構成部材の裏面側に当接される所定面において接着材が設けられている、ようにすることができる(請求項5対応)。この場合、接着材によるアンカ片の壁面構成部材への接着力を利用して、アンカ片の支承能力を向上させることができる。また、作業途中においてアンカ片を壁面構成部材の裏面に対して所望位置に仮固定して、その後の作業を容易にする上でも好ましいものとなる。
【0016】
前記第3の目的を達成するが、本発明における物品取付具における位置スペーサにあっては、次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項6に記載のように、
壁面構成部材に形成された開口部より挿通されて該壁面構成部材の裏面側に配置される一対のアンカ片を有する物品取付具に用いられる位置スペーサであって、
前記開口部内に挿通可能とされると共に、該開口部の軸線方向に伸びる貫通孔が形成された本体部と、
それぞれ前記本体部より前記貫通孔の軸線方向一端部側に向けて突出して伸び、前記貫通孔の周方向に間隔を有する一対の規制部と、
を有し、
前記各アンカ片同士が前記壁面構成部材の裏面側において所定の展開角度で展開された状態で、前記本体部を前記開口部内に挿通したとき、前記一対の規制部の一方が該各アンカ片の基端部の一側面に当接され、該一対の規制部の他方が該各アンカ片の基端部の他側面に当接される、
ようにしてある。これにより、請求項2に対応した物品取付具に用いる位置スペーサが提供される。
【0017】
【発明の効果】
請求項1に記載された発明によれば、2つのアンカ片を所望の展開状態に確実に設定することができる。
請求項2に記載された発明によれば、2つのアンカ片を所望の取付角度に確実に設定することができる。
請求項3に記載された発明によれば、取付ボルトに対する位置スペーサの嵌合を容易に行うことができる。
請求項4に記載された発明によれば、2つのアンカ片を壁面構成部材の開口部を通してその裏面側に位置させる作業の容易化と、取付ボルトが壁面構成部材の表面側に長く突出したままとなってしまう事態の防止とを共に満足させることができる。
請求項5に記載された発明によれば、荷重支承能力の向上と、取付作業の容易化とを図ることができる。
請求項6に記載された発明によれば、請求項2に記載された物品取付具において使用される位置スペーサを提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1〜図13において、物品取付具Mは、第1アンカ片1と、第2アンカ片2と、取付ボルト3と、取付部材4とを有する(図1〜図7では図示略で、図13参照)。各アンカ片1、2と取付部材4とで、後述するように壁面構成部材Hを挟持するものである。
【0019】
各アンカ片1と2は、それぞれ数mm厚の剛性に優れた金属材料(例えば鋼板)や合成樹脂(繊維強化された合成樹脂を含む−以下同じ)によって、全体的に細長くかつ湾曲された形状とされている。すなわち、各アンカ片1、2は、全体的に一方向に湾曲された形状とされ、特にその先端部側においては曲がりの度合いが強くなっていて、横方向に大きく曲げられている。そして、取付ボルト3を中心として両アンカ片1と2とを相対回転させて互いに重ね合わせたとき、幅方向においては互いにはみ出ないように整合されるように形状設定されている(ほぼ合同形状に設定)。
【0020】
第1アンカ片1の基端部1eにはねじ孔1aが形成され、このねじ孔1aに取付ボルト3の先端部3fが螺合されている。そして、取付ボルト3の先端部3fに第1アンカ片1が螺合された状態において、取付ボルト3と第1アンカ片1とが仮固定されている。この仮固定は、第1アンカ片1と取付ボルト3とが一体回転するように、かつ所定以上の相対トルクが作用したときには固定解除されるように設定されている。このような仮固定を行うには、例えば、かしめや部分溶接等によって得ることができる。
【0021】
第2アンカ片2は、取付ボルト3に対して、第1アンカ片1よりも取付ボルト3の基端部3e側において、第2アンカ片2の基端部2e(に形成された取付孔2a)が回転自在に嵌合されている。すなわち、第2アンカ片2は、取付ボルト3に対しては螺合されることなく自由に回転自在とされて、第1アンカ片1と取付ボルト3とに対してそれぞれ相対回転可能とされている。
【0022】
各アンカ片1、2は、壁面構成部材Hに形成された開口部11を通して壁面構成部材Hの裏面側に配設されるものであり、取付ボルト3を介して連結されたアンカ片1、2と後述する取付部材4とで壁面構成部材Hを挟持して、アンカ片1、2の壁面構成部材Hへの取付完了状態となる。なお、この取付作業の点については後述する。
【0023】
本発明においては、位置スペーサ8が用いられる。位置スペーサ8は、実施形態では、全体的に合成樹脂による一体成形品とされている。この位置スペーサ8は、本体部8aと、一対の規制部8b、8cとを有する。本体部8aは、ほぼ円筒形とされて、その外径は壁面構成部材Hに形成された開口部11内にほぼがたつきなく嵌合できるような大きさとされている。この本体部8aには、貫通孔8dが形成されている。貫通孔8dの内径は、取付ボルト3の外径よりも若干大きく設定されて、貫通孔8dに取付ボルト3を挿通した状態で、互いに相対回転可能とされている。
【0024】
また、本体部8aには、切欠部8eが形成されている。切欠部8eは、貫通孔8dと本体部8aの外周面とを連通している。切欠部8eに対して、取付ボルト3をその径方向外方側から接近させることにより、取付ボルト3が切欠部8eを通って、貫通孔8dに挿通された状態が可能とされている。より具体的には、切欠部8eの開口幅は、本体部8a外周面に付近においては取付ボルト3の外径よりも大きくされている一方、貫通孔8d付近では取付ボルト3の外径よりも若干小さくなるように形成されている。これにより、切欠部8eに対して、取付ボルト3をその径方向が外方側から押し込んでいったとき、本体部8aが弾性変形して切欠部8eの開口幅が強制的に拡開されて、取付ボルト3は貫通孔8dに嵌合される。切欠部8eを拡開させるような大きな外力が作用しない限り、取付ボルト3の貫通孔8dに対する嵌合状態が維持される。
【0025】
前記規制部8b、8cは、それぞれ、本体部8aから、貫通孔8dの軸線方向に伸びるように突出形成されている。より具体的には、規制部8b、8cは、取付ボルト3の先端部側に向けて(各アンカ片1、2の存在する方向に向けて)伸びるように、本体部8aから突出されている。各規制部8b、8cの突出長さは、実施形態では互いに同じとされている。
【0026】
規制部8b、8cの長さについて説明すると、いま、各アンカ片1、2が壁面構成部材Hの裏面側から若干離間した状態を考える(後述する両面接着テープが壁面構成部材Hの裏面に接触しない余裕の間隔で、1cm〜2cm程度)。この状態で、位置スペーサ8の貫通孔8dに取付ボルト3を挿通した状態で、その本体部8aを開口部11内に挿入する。この挿入状態において、各規制部8b、8cの先端が、少なくとも第1アンカ片1の側面に到達するような長さ、つまり、各規制部8b、8cが各アンカ片1、2の基端部の側面に当接可能な長さとされる。
【0027】
上記規制部8b、8cは、貫通孔8dの周方向に間隔をあけて配置され、実施形態では互いにほぼ180度間隔を有するように配置されている。各規制部8b、8cの相対向する面は、それぞれほぼ平坦面とされて、互いにほぼ平行となるように設定されている。そして、規制部8b、8cの間隔は、各アンカ片1、2の基端部1e、2eの幅よりも若干大きい程度に設定されている。
【0028】
規制部8b、8cの相対向する面は、後述するように、アンカ片1、2の基端部側面に当接されて、アンカ片1、2の取付ボルト3を中心とした自由な回転を規制するものである。このため、規制部8b、8cが当接されるアンカ片1、2の基端部の両側面は、それぞれ、互いにほぼ平行な平坦面となるように形成されている。
【0029】
図4、図5に示すように、貫通孔8dに取付ボルト3を貫通させた状態で、位置スペーサ8を各アンカ片1、2の方向(取付ボルト3の先端部3f方向)に向けて移動させて、一対の規制部8b、8cによって、各アンカ片1、2の基端部1e、2eを挟持した状態とした場合を考える。この状態では、第1アンカ片1と第2アンカ片2とは、互いにほぼ180度反対方向に伸びる所定の展開状態となる(両アンカ片1と2とのなす相対角度がほぼ180度)。この所定の展開状態で、各アンカ片1、2のうち一方が回転された場合、規制部8b、8cを介して他方のアンカ片も同じ角度だけ回転されることとなって、両アンカ片1と2とのなす相対角度は一定のままとなる(上記所定の展開状態の維持)。
【0030】
図4、図5は、上記所定の展開状態において、アンカ片1、2がほぼ鉛直方向に沿って互いに上下反対方向に伸びる状態を示す(第1アンカ片1が上方へ伸び、第2アンカ片が下方へ伸びる状態)。また、図6、図7は、図4、図5の状態から、取付ボルト3を70度程度回転させた状態を示す。この図6、図7において、鉛直方向線が符号Eで示される。
【0031】
取付ボルト3の基端部3eには、特に図1に示すように、その基端面に開口するようにして、六角レンチ等の回転工具が係合可能な係合孔3dが形成されている。なお、係合孔3dの断面形状は、回転工具が相対回転不能に係合される異形状であれば、四角形等適宜の形状を採択し得るものである。
【0032】
各アンカ片1、2のうち、壁面構成部材Hの裏面側に臨む側となる所定面1g、2gには、あらかじめ両面接着テープ9あるいは10が貼り付けられている(特に図1参照)。各両面接着テープ9、10は、回転抵抗力付与手段および剥離防止手段となるもので、施工前の状態では、両面接着テープ9、10の一方の接着面がアンカ片1、2の所定面1g、2g(壁面構成部材Hの裏面側を向くことになる面)にあらかじめ接着されており、他方の接着面は剥離紙によって覆われている。そして、施工直前に剥離紙がはがされて、他方の接着面が露出される。
【0033】
図1に示すように、第1アンカ片1の所定面1gに接着された両面接着テープ9は、その長手方向略中間部のみに位置するように小さい面積とされている。これに対して、第2アンカ片2の所定面2gに接着された両面接着テープ10は、その長手方向略中間部から先端付近にまで伸びる大きな面積を有するようにされている。
【0034】
第2アンカ片2のうち、両面接着テープ10が接着された所定面2gとは反対側の面には、複数の突起部2bが形成されている(図5参照)。より具体的には、突起部2bは合計4個形成されて、各アンカ片1と2とを重合させたときに、第1アンカ片1の両面接着テープ9を跨いで、2つの突起部2bが取付ボルト3に近い側に位置され、残りの2つの突起部2bが取付ボルト3よりも遠い側に位置されている。なお、突起部2bは、実施形態では、金属板からなる第2アンカ片2をプレス成形するときに合わせて成形されている。
【0035】
各突起部2bの突出高さは同一で、第1アンカ片1に接着された両面接着テープ9の厚さよりも幾分高くなるように形成されている。すなわち、各アンカ片1と2とを取付ボルト3の軸方向に重合させたときに、両アンカ片1と2との間に両面接着テープ9の厚さよりも大きい所定間隙が形成され、この所定間隙内に第1アンカ片1の両面接着テープ9が位置される。すなわち、各突起部2bに囲まれた空間(凹部とみることもできる)に、第1アンカ片1の両面接着テープ9が位置されることになる。
【0036】
各突起部2bは、第1アンカ片1と第2アンカ片2とを取付ボルト3を中心として相対回転させたときに、各突起部2bと第1アンカ片1の両面接着テープ9とが相互に干渉しないように位置設定されている。換言すれば、取付ボルト3を中心とした突起部2bの移動軌跡(回動軌跡)が、両面接着テープ9の移動軌跡(回動軌跡)とずれた位置関係となるように設定されている。
【0037】
次に、図8〜図10を参照しつつ、物品取付具Mの壁面構成部材Hに対する取付手法について説明するが、その取付前の準備として、両面接着テープ9、10の剥離紙がはがされる。
【0038】
上述の事前準備が完了した後、まず、2つのアンカ片1、2を互いに重なるようにした状態として、アンカ片1、2をその先端部側から開口部11内に挿入させる。両アンカ片1と2とを重ね合わせたとき、突起部2bによって、第1アンカ片1の両面接着テープ9が第2アンカ片2に接触しないようにされる。この状態から、2つのアンカ片1、2をねじり込むようにしてさらに開口部11内に深く挿入していく。この挿入の際、アンカ片1、2の湾曲形状設定によって、アンカ片が直線の場合に比して、壁面構成部材Hの裏面側に小さな間隔しかなくても挿入が可能である。このようにして2つのアンカ片1、2の開口部11内への挿通が進んで、やがてアンカ片1、2は、完全に開口部11を通り抜けることになる。
【0039】
各アンカ片1、2が開口部11を完全に通り抜けた状態では、第2アンカ片2はその自重によって、鉛直下方を向く姿勢状態となる。この状態から、取付ボルト3の基端部3eを回転させて、第1アンカ片1が上方に伸びる姿勢状態とし(第1アンカ片1と第2アンカ片2とがほぼ180度の角度をなす所定の展開状態)、この状態が図8に示される。
【0040】
第1アンカ片と第2アンカ片2とがほぼ上下方向に伸びた図8の状態において、位置スペーサ8を、その切欠部8eを利用して、貫通孔8dに嵌合させる(図1、図8に、嵌合完了前の状態が示される)。貫通孔8dに対する取付ボルト3の嵌合を行った後、位置スペーサ8を取付ボルト3に沿って移動させて、その本体部8aを開口部11内に挿入していく(図9参照)。なお、位置スペーサ8が開口部11に嵌合された状態では、開口部11の中心と取付ボルト3の軸心とがほぼ一致した状態となる。
【0041】
図9の状態から、一対の規制部8b、8cによって各アンカ片1、2の各基端部1e、2eが挟むことが可能となるるように、取付ボルト3をその基端部側から回転位置を調整する。一対の規制部8bが各アンカ片1と2の基端部1e、2eの一側面に当接され、他方の規制部8cが各アンカ片1と2の基端部1e、2eの他側面に当接された状態で、各アンカ片1と2とは、所定の展開状態が確保される(図10)。なお、一対の規制部8b、8cによって各アンカ片1、2の基端部1e,2eを挟むように位置スペーサ8を深く挿入しようとしても、両アンカ片1と2との相対角度が所望の展開状態に対応していないときは、規制部8bあるいは8cの少なくとも一方の先端面がいずれかのアンカ片1、2の板面に当接して、深く挿入することはできないものである。換言すれば、位置スペーサ8が所定以上深く挿入されたことが、一対の規制部8b、8cによって各アンカ片1、2の基端部1e、2eを挟持した状態であることの確認ともなる。
【0042】
各アンカ片1、2が、例えば図4、図5に示すようにほぼ鉛直方向に伸びるような取付角度が所望の取付角度であるときは、アンカ片1、2の展開状態および取付角度ともに所望のものとなっているので(図10の状態)、取付ボルト3の基端部3eを手前に引っ張ることにより、両面接着テープ9、10を壁面構成部材Hの裏面に接着させる。これにより、各アンカ片1、2は、所望の展開状態で、かつ所望の取付角度となった状態で、壁面構成部材Hに仮固定される(図12)。両面接着テープ9、10を利用した仮固定が行われた後は、取付ボルト3から手を離しても、アンカ片1、2が壁面構成部材Hの裏面側に不用意に落下してしまう事態が防止される。
【0043】
図7に示すように、各アンカ片1、2が鉛直方向Eに対して傾斜した取付角度状態が所望の取付角度状態であるときは、図10の状態から取付ボルト3の回転位置を調整して、第1アンカ片1が、図7に示すように、鉛直方向Eに対して傾斜された位置となるようにする。このとき、前述したように、取付ボルト3の回転つまり第1アンカ片1の回転に応じて、規制部8b、8cを介して第2アンカ片2も第1アンカ片1と同じ角度だけ回転されることになる。つまり、第1アンカ片1と第2アンカ片2との所望の展開状態(実施形態では各アンカ片1と2とがほぼ180度の相対角度をなす展開状態)が、位置スペーサ8の規制部8b、8cによって維持されつつ、第1アンカ片1と第2アンカ片2とは取付ボルト3と一体となって回転されることになる。図6、図7に示すような所望取付角度となった後は、取付ボルト3を手前に引っ張って、両面接着テープ9、10を利用した仮固定が行われる。
【0044】
ここで、壁面構成部材Hの厚さが、本体部8aの厚さよりも大きいときは、図11に示すように、厚さ調整用のスペーサ7を別途用いることが好ましい。このスペーサ7は、例えば合成樹脂により形成されて、壁面構成部材Hの厚さの相違つまり開口部11の長さの相違に対応するもので、位置スペーサ8よりも取付ボルト3の基端部3e側において、当該取付ボルト3に取付けられる。すなわち、スペーサ7は、壁面構成部材Hの厚さに対応した厚さとされ、その外径は開口部11の内径とほぼ同径とされて当該開口部11に嵌合される。スペーサ7は、その中心部に、取付ボルト3が挿通される挿通孔7aを有するが、取付ボルト3に対して取付、取外しを容易に行えるように、周方向に切欠部7bが形成されて、この切欠部7bを利用して取付ボルト3からの取外し、取付けが行われる。
【0045】
なお、切欠部7bの開口幅は取付ボルト3の直径よりも幾分小さくされて、取付け、取外しの際は、弾性変形を利用して切欠部7bの開口幅を広げることにより行われる。また、同形状で厚さの異なるスペーサを追加していくことで、壁面構成部材Hの厚さが異なる場合に適応させてもよい。
【0046】
両面接着テープ9、10を利用した仮固定が行われた後は、図13に示すように、取付ボルト3の基端部3eに、開口部11のより大径のフランジ状の連結部材21、ワッシャ22を嵌合させた後、取付ボルト3に螺合したロックナット23を締め付けて、連結部材21を壁面構成部材Hの表面に圧接させる。上記連結部材21とロックナット23とが、実質的に取付部材4を構成する。各アンカ片1、2と取付部材4とによって壁面構成部材Hがしっかりと挟持される。なお、上記連結部材21の外周面には、後述する物品取付のために雄ねじ部21aが形成されている。
【0047】
次に、取付ボルト3の基端部3eに形成された係合孔3dに回転工具をあてがって、取付ボルト3に対して第1アンカ片1に対して螺合が進む状態への回転力を与える。これにより、第1アンカ片1と取付ボルト3との仮固定が解除され、さらなる取付ボルト3への回転力付与によって、取付ボルト3は壁面構成部材Hの裏面側へと奥深く進行して、壁面構成部材Hの表面側への突出長さが小さくされる(図12の状態から図13の状態への移行)。
【0048】
以上の取付完了状態において、アンカ片1、2は、壁面構成部材Hの裏面側に圧接されるような方向の荷重は勿論のこと、剥離される方向の荷重、さらには壁面構成部材Hの裏面に沿って摺動(回転方向)される方向の荷重をも支承することができ、広い方向に渡っての荷重支承能力が大きなものとなる。ちなみに、図13の取付完了状態において、図示を略す物品からの荷重が下方向のときは、上方に向けて伸びる第1アンカ片1が壁面構成部材Hの裏面側に圧接される方向の力を受けて荷重支承が十分に行われ、これに加えて、下方に向けて伸びる第2アンカ片2は壁面構成部材Hの裏面側から剥離される方向の力を受けるが、第2アンカ片2は両面接着テープ9の接着作用によって剥離することが規制されるので、この分荷重支承能力が従来よりも大きくなる(このため両面接着テープ10を、その面積を大としかつ第2アンカ片2の少なくとも先端部に位置するように設定してある)。
【0049】
次に、図13を参照しつつ、物品としての手摺り35を固定する一例について説明する。手摺り35は、その端部にフランジ部35aを有し、このフランジ部35aに抜け止めされた状態で固定具36が手摺り35の端部に回転自在に嵌合されている。固定具36は、キャップ状に形成されて、その内面に雌ねじ部36aが形成されており、この雌ねじ部36aが、連結部材21の外周に形成された雄ねじ部21aに螺合される。なお、手摺り35のうち少なくともフランジ部35a側の端部は筒状とされて、固定具36を連結部材21に奥深く螺合させたときに、ロックナット23が手摺り35内に挿入状態とされる。
【0050】
以上実施形態について説明したが、物品としては、手摺りに限らず、照明器具等の各種電気製品等、壁面構成部材Hへの取付を行うことが要求される種々のものとすることができる。また、第1アンカ片1と取付ボルト3との仮固定を行わないようにすることもできる(常時一体回転)。第1アンカ片1、第2アンカ片2の形状は、開口部11を挿通可能な適宜の形状を選択できる。接着材としては、面接着テープ9、10の他、接着剤特に速乾性の2液硬化型の接着剤を用いることもできる。また、接着材は、第2アンカ片2のみに用いるようにしてもよく、あるいは接着材を全く用いないようにすることもできる。
【0051】
取付ボルト3を利用した物品の固定手法は、実施形態に示すような連結部材21を利用する場合に限らず、例えば、ブラケットやハンガーのような物品をその背面部を保持部として直接取付ボルト3に固定する等、適宜の手法を選択できるものである。取付部材4としては、種々の形式のものを採択することができ、例えば複数の部材に分割した形式でなく、例えば連結部材21を取付ボルト3に螺合される形式として、1つの部材のみによって構成することもできる。
【0052】
位置スペーサ8は、合成樹脂製に限らず、金属等適宜の材質で形成することができる。また、規制部8b、8cは、アンカ片1、2への当接面が1つの面とされる場合に限らず、2つのアンカ片1、2の所望相対角度(所望展開状態)に対応して、所定角度をなす2つの連続した面によって構成することもできる。例えば両アンカ片1と2とが例えば90度の相対角度をなすときが所望の展開状態であるときは、一対の規制部8b、8cのうち一方の規制部が90度の角度をゆうする2つの当接面を有して各アンカ片1、2の基端部の一側面に当接され、他方の規制部が270度の角度をなす2つの当接面を有して各アンカ片1、2の基端部の他側面に当接されるようにすればよい。規制部8b、8cは、そのいずれか一方のみを設けるようにすることもできる。
【0053】
本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供すること、および本発明の主要構成要素となる部品の提供をも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、2つのアンカ片が壁面構成部材の裏面側に位置させた状態で、取付ボルトに位置スペーサを嵌合させようとしている状態を示す一部断面斜視図。
【図2】位置スペーサの一例を示す斜視図。
【図3】位置スペーサを図2とは反対方向から見た斜視図。
【図4】位置スペーサによって2つのアンカ片を所望展開状態にすると共に、2つのアンカ片がほぼ鉛直方向に伸びる状態を示す側面図。
【図5】図4の右側面図。
【図6】2つのアンカ片が鉛直方向線に対して傾斜して伸びる状態を示すもので、図4に対応した側面図。
【図7】図6の右側面図。
【図8】図1の状態から、位置スペーサを取付ボルトに嵌合させる直前の状態を示す一部断面斜視図。
【図9】図8の状態から、取付ボルトに嵌合された位置スペーサを壁面構成部材の開口部内に深く挿入していく状態を示す一部断面斜視図。
【図10】図9の状態から位置スペーサの一対の規制部によって2つのアンカ片を所望展開状態に保持した状態を示す一部断面斜視図。
【図11】厚さ調整用のスペーサを示すもので、図10に対応した一部断面斜視図。
【図12】両面接着テープによって各アンカ片を壁面構成部材の裏面に接着した状態を示す側面断面図。
【図13】2つのアンカ片と取付部材とによって壁面構成部材を挟持すると共に、取付部材に対する物品の取付例を示す側面断面図。
【符号の説明】
1:第1アンカ片
1a:ねじ孔
1e:基端部
2:第2アンカ片
2a:取付孔
2e:基端部
3:取付ボルト
3e:基端部
3f:先端部
4:取付部材
8:位置スペーサ
8a:本体部
8b:規制部
8c:規制部
8d:貫通孔
8e:切欠部
9:両面接着テープ
10:両面接着テープ
11:開口部
21:連結部材(取付部材)
21b:雄ねじ部
23:ロックナット(取付部材)
35:手摺り(物品)
M:物品取付具
H:壁面構成部材

Claims (6)

  1. 壁面構成部材に形成された開口部より挿通されて該壁面構成部材の裏面側に配置されるアンカ片と該壁面構成部材の表面側に配設される取付部材とを、該開口部を挿通される取付ボルトを介して連結することにより、該アンカ片と該取付部材とで該壁面構成部材を挟持するようにした物品取付具であって、
    前記アンカ片として、第1アンカ片と第2アンカ片とが設けられ、
    前記第1アンカ片の基端部に前記取付ボルトの先端部が一体回転するように連結され、
    前記第2アンカ片の基端部には取付孔が形成されて、該第2アンカ片が前記第1アンカ片よりも前記取付ボルトの基端部側に位置された状態で該取付孔が該取付ボルトに対して螺合されることなく回転自在に嵌合されており、
    前記開口部内に挿通される本体部と、該本体部より突出して伸びる規制部と、を有する位置スペーサが設けられ、
    前記本体部は、前記取付ボルトが螺合されることなく回転自在に貫通される貫通孔を有し、
    前記第1アンカ片と第2アンカ片とが前記取付ボルトを中心にして所定の展開角度でもって展開された状態で、前記本体部を前記開口部内に挿通したとき、前記規制部が該各アンカ片の基端部の各側面に当接される、
    ことを特徴とする物品取付具。
  2. 請求項1において、
    前記規制部は、前記貫通孔の周方向に間隔をあけて一対設けられており、
    前記各アンカ片同士が前記所定の展開角度で展開された状態で、前記本体部を前記開口部内に挿通したとき、前記一対の規制部の一方が該各アンカ片の基端部の一側面に当接され、該一対の規制部の他方が該各アンカ片の基端部の他側面に当接される、
    ことを特徴とする物品取付具。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記位置スペーサは、全体的に合成樹脂により形成され、
    前記本体部には前記貫通孔と該本体部の外周とを連通させる切欠部が形成されて、該切欠部を通して前記取付ボルトがその径方向から該貫通孔に挿通可能とされている、
    ことを特徴とする物品取付具。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記第1アンカ片は前記取付ボルトに対して螺合されると共に互いに一体回転されるように仮固定されて、所定以上のトルクを受けたとき該仮固定が破断されて該第1アンカ片が該取付ボルトに対して螺合状態を維持しつつ相対回転可能とされている、
    ことを特徴とする物品取付具。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記第1アンカ片と第2アンカ片とのうち少なくとも第2アンカ片には、前記壁面構成部材の裏面側に当接される所定面において接着材が設けられている、ことを特徴とする物品取付具。
  6. 壁面構成部材に形成された開口部より挿通されて該壁面構成部材の裏面側に配置される一対のアンカ片を有する物品取付具に用いられる位置スペーサであって、
    前記開口部内に挿通可能とされると共に、該開口部の軸線方向に伸びる貫通孔が形成された本体部と、
    それぞれ前記本体部より前記貫通孔の軸線方向一端部側に向けて突出して伸び、前記貫通孔の周方向に間隔を有する一対の規制部と、
    を有し、
    前記各アンカ片同士が前記壁面構成部材の裏面側において所定の展開角度で展開された状態で、前記本体部を前記開口部内に挿通したとき、前記一対の規制部の一方が該各アンカ片の基端部の一側面に当接され、該一対の規制部の他方が該各アンカ片の基端部の他側面に当接される、
    ことを特徴とする物品取付具における位置スペーサ。
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