JP3853630B2 - レールの分岐部における潤滑油供給装置 - Google Patents

レールの分岐部における潤滑油供給装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄道のレールの分岐部(ポイント)におけるトングレールと枕木上の床板との摺動面を潤滑する潤滑油の供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道のレールにおける分岐部は、その方向転換時(転轍作動時)にトングレールが枕木上に固定されている床板上をスライドして切り換え動作が行われるようになっている。
【0003】
上記のようなトングレールの転轍作動時に床板との間における摩擦抵抗を減少してトングレールがスムーズに転轍動作が行われるようその摺動面に潤滑油を供給するようになされている。
【0004】
上記潤滑油の供給手段としては、従来例えばトングレールの転轍作動時にその動きを利用して自動的に潤滑油を供給するようにした潤滑油供給装置(例えば特開平11−293602号公報)が知られている。
【0005】
この公報に記載の潤滑油供給装置は、左右のトングレールに複動型ピストン式給油ポンプの左右に突出するピストンロッドの各端部を連結し、トングレールのいずれの側への移動時にもピストンを摺動させて潤滑油を圧送し、トングレールと床板との間に潤滑油を供給するようになされたものである。
【0006】
一方、給油ポンプから各床板へ潤滑油を給送する配管は、該配管に溶接またはボルト締結されたクランプをトングレールの側面にボルトで固定することにより配管を取り付けるか、あるいは配管の支持ベースを永久磁石で構成し、トングレールに取り付ける際に永久磁石による吸着力、または接着剤の併用によりトングレールに配管を取り付けるもの(実用新案登録第3057111号公報)が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに従来の複動型ピストン式給油装置によるものでは、トングレールの転轍作動時における右行および左行のいずれの方向への動きに対しても給油ポンプから一定量の潤滑油が吐出されるので給油過多となり、潤滑油の給油が過剰になると、潤滑油の無駄が多くなることはもとより、過剰に供給された潤滑油が床板上から道床の砂利に向けて流れ出し、砂利の表面に潤滑油がコーティングされた状態となって砂利同士が滑りやすくなることから車両の通過時の振動により砂利や枕木が陥没するなどの問題を生じ、補修工事が必要となるという問題をもたらす。
【0008】
上記複動型ピストン式給油装置の公報中には、各枕木上の所定のトングレールと床板との摺動面に一定量の潤滑油を噴出するノズルを取り付ける旨の記載がなされてはいるものの、潤滑油の具体的な分配構造に関しては記載がなく、どの程度に一定量を確保するのかは不明である。
【0009】
上記給油装置において潤滑油の過剰供給を避けるため注油量を制限するには、給油ポンプのピストンのストロークを短くするか、あるいはシリンダの内径を小さくすることが考えられるが、ピストンのストロークを短くするには、給油精度を高めるためにトングレールを適正位置に取り付ける必要が生じる。すなわちトングレールの取り付け位置によってはピストンのストロークが変動して給油量が増減することになり、そのため取り付け位置に制限を受けるとともに微調整が必要になるなど、設定作業が複雑になってしまう。
【0010】
またシリンダの内径を小さくする手段では、使用する潤滑油の粘性が大きい故に内径を小さくし過ぎると抵抗が増大し、給油ポンプがスムーズに作動しなくなるばかりでなく、トングレール自体の動きに影響を与え、加えて潤滑油の加圧が必要となって構造が複雑化するという問題を生じる。
【0011】
さらにピストンのストロークを短くしかつシリンダの内径を小さくすることにより弊害としては、装置自体の強度あるいは耐久性に問題を生じるなど、これらにより給油ポンプの仕様を大きく変えることが難しい。
【0012】
これらのほかに上記給油装置では、複動型の油圧シリンダ構造であるため、1個のピストンに対しピストンロッドが両側に2本取り付けられ、その先端を電気的に絶縁するために硬化絶縁樹脂を取り付けなければならず、また先端が左右のトングレールの内面側に軽く接触する程度にピストンロッドの長さを調整して取り付ける必要があり、そのため取り付け時の調整に著しく手数を要するという問題がある。
【0013】
さらに上記給油装置では、極微量の潤滑油を供給することができないので、給油タンクの容積を大きく必要とし(同公報中の記載では、内径250mm、62リットルとすると高さ1.26m以上)、鉄道会社が定めるレール外部の建築限界に干渉して分岐部の脇に給油タンクを設置することができない。
【0014】
そのため給油タンクをレールから遠く離れた場所(同公報中の記載では20m離間)に設置することが必要となり、その結果、給油タンクと給油ポンプとの間を繋ぐ油圧配管がそれだけ長くなって吸引抵抗が大きくなり、当該ポンプに過大な負荷が掛かって転轍作動に支障をきたす危険性がある。
【0015】
上記危険性を回避するため、給油タンク本体を油圧シリンダとし、その上蓋を重量の大きいものとして錘の機能を持たせ、タンク内の潤滑油を加圧してトングレールの給油ポンプへ送出させる手段が必要となっている。その結果給油タンクの構造が複雑となり、特に給油タンク本体の内面は鏡面加工が必要となって著しく高価になる。そして錘として機能する上蓋の重量は前記公報中の記載によれば70kgにもなり、潤滑油の補給時に上蓋を開ける際にウインチ等の特別な昇降装置が必要となってその作業が容易でないものとなる。そのうえ前述のように長い油圧配管を要するため配管工事費も嵩むなどの問題がある。
【0016】
一方、従来の潤滑油配管の取り付け方では、レールや枕木等の点検時や交換時にいちいちボルトを緩めてレールからクランプを外したり、接着を剥がさなければならず、そのため短時間での作業が要求されるレール交換時などでは大きな問題となっている。
【0017】
本発明は上記従来の技術が有する諸問題を解消することを課題としてなされたもので、レールの分岐部における床板上に均等にかつ必要最小限の潤滑油を的確に供給することができる潤滑油供給装置を提供すること、およびレールに対する潤滑油配管の着脱を容易とし、レールの点検や交換時に迅速な配管の着脱を可能とする潤滑油供給装置を提供することにある。
【0018】
加えて上記の潤滑油配管を利用して床板上に付着した土砂や塵埃類を拭過し、トングレールの転轍動作に支障をきたすことのない潤滑油供給装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本発明は、左右の鉄道レールの分岐部の左右のトングレールが摺動する床板に潤滑油を供給する潤滑油供給装置において、単動ピストン型直押し式給油ポンプを設け、この給油ポンプのピストンロッドを一方のみのトングレールの転轍作動時に直押しされるよう配設し、前記給油ポンプの吐出側に接続される分配器を通じて各床板上へ潤滑油を供給するようにしたことを特徴とする。
【0020】
上記の構成としたことにより、トングレールの1往復で1回の給油がなされるので、潤滑油が過剰に供給されることがなく、潤滑油の過剰供給による従来の種々の弊害を防止することができる。
【0021】
前記供給ポンプの給油口と潤滑油タンクとの間にリリーフ弁を介装し、給油ポンプから吐出される潤滑油の過剰分を潤滑油タンクへ逃がすようにしているため一層潤滑油の過剰供給を防ぐことができる。
【0022】
さらにリリーフ弁の他に分配器内の残圧を脱圧する脱圧弁を設けることにより、分配器への給油をスムーズに行わせることができる。
【0023】
前記給油ポンプの給油口と分配器との間にアキュムレータを介装し、該給油ポンプから吐出される潤滑油を前記アキュムレータ内に蓄圧し、一定圧力に達したとき潤滑油を分配器側へ吐出するようにする態様、前記給油ポンプとアキュムレータとの間にリリーフ弁と脱圧弁とを介装し、該給油ポンプから吐出される潤滑油の過剰分を前記リリーフ弁を通じて排出するとともにその排出油で脱圧弁の開状態を保持して分配器内の脱圧と前記アキュムレータへの潤滑油の再充填を行うようにする態様、前記脱圧弁の開弁状態を保持する絞り弁を備えている態様を含む。
【0024】
一方、請求項7は、鉄道レールの分岐部のトングレールの転轍動作に応じて駆動される給油ポンプによりトングレールが摺動する床板に配管を通じて潤滑油を分配供給する潤滑油供給装置において、トングレールの顎部に嵌着し得る取付部の背部に筒体が垂直姿勢に固着されたクランプ部材と、前記配管に締着具を介して固着され前記筒体内に挿脱自在な軸体を有する差し込み部材とを備え、前記クランプ部材をトングレールに所定の間隔をおいて固着し、前記配管に締着した差し込み部材の軸体を前記クランプ部材の筒体に挿着することによりトングレールに配管を取り付けるようにしたことを特徴とする。
【0025】
こうしたことにより、レールの保守や交換時に配管を取り外す際に配管を上方へ持ち上げるだけでレールから外すことができ、迅速に作業を進めることができる。
【0026】
請求項8は、前記床板の幅に相当する横幅を有する板材の下端にフェルト等の拭過部材が取り付けられたブラシ板を設け、このブラシ板の上端部を配管に係止してクランパにより前記ブラシ板を配管に固定することによりトングレールの転轍作動時に床板上を拭過するようにしたことを特徴とする。
【0027】
こうしたことにより、トングレールの転轍作動の都度床板の上面が拭過されるので、床板上に付着した塵埃類を除去することができ、トングレールの円滑な摺動を保証することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。
【0029】
図1は本発明による潤滑油供給装置を適用したレールの分岐部の斜視図を示し、図2は同一部の拡大斜視図を示しており、上記分岐部は左右の本線レール1,1と左右のトングレール2,2とを備え、このトングレール2,2はその先端間が連結部材2aにより結合されていて図示しない回動支点を中心に枕木3,3…の上面に固設されている床板4,4…上を摺動して転轍作動されるようになっている。
【0030】
上記潤滑油供給装置は、図1、図3に示すように一方の本線レール1の外側方で建築限界の外側に設置された潤滑油タンク5と、枕木3上に設置された油圧ポンプユニット6と、各枕木3,3…上の床板4,4…へ潤滑油を分配して送油する分配器7とを備えている。
【0031】
上記油圧ポンプユニット6は、図3に模式的に構成図を示すように単動ピストン型直押し式の給油ポンプ8を有し、この給油ポンプ8のピストンロッド9の先端は一方のトングレール2の側面に向けバネ10により突出習性が与えられ、トングレール2が非転轍時(図3の状態時)には給油ポンプ8のピストン11が後退し、トングレール2の転轍時にはトングレール2によりピストンロッド9が押動されてピストン11が前進(図3において右行)し、潤滑油が一定量吐出されるようになっている。
【0032】
前記給油ポンプ8の給油口8aには配管12が接続され、この配管12はリリーフ弁13を介して前記潤滑油タンク5に接続されるとともに、該タンク5からの流通を許容する逆止弁14を介在した配管15が接続されている。またこの配管15から分岐する配管16は前記分配器7に接続されている。
【0033】
したがってトングレール2の非転轍時には、ピストンロッド9はバネ10による付勢により突出した状態(図3の状態)におかれ、その際に潤滑油タンク5から逆止弁14を通じて給油ポンプ8に潤滑油を吸入する。
【0034】
トングレール2の転轍作動時には、トングレール2の移動によりピストンロッド9が押されてピストン11が図3において右方へ移行し、給油ポンプ8内に吸入されていた潤滑油が配管12、16を通じて吐出され、分配器7へ送られる。またその際に潤滑油が過剰に吐出されたときは、リリーフ弁13が配管18を通じて作用する油圧により開いて過剰分の潤滑油が潤滑油タンク5へ配管19を通じて戻される。
【0035】
図4は他の実施形態を示すもので、小型の密閉タンク20を設け、このタンク20に線路外タンク21が接続されてこの線路外タンク21から密閉タンク20内へ潤滑油の補充が行えるようになっている。
【0036】
給油ポンプ8の給油口8aに接続された配管22が密閉タンク20内に開口され、その途中部に該タンク20内からの流通を許容する逆止弁23が介装されている。
【0037】
上記配管22の前記逆止弁23と給油ポンプ8との間で分岐する配管24にリリーフ弁25と脱圧弁26が分岐配管27,28を通じて接続され、脱圧弁26への分岐配管29,28間には給油ポンプ8側からの流通を許容する逆止弁30が介装されている。そして上記逆止弁30の下流側の配管31は分配器7に接続されている。
【0038】
この実施形態においては、給油ポンプ8による加圧時には脱圧弁26のパイロット圧が等しいため脱圧弁26からの漏れはなく、潤滑油は分配器7へ送られ、それ以上の送油分はリリーフ弁25を通じて密閉タンク20内へ逃がされる。
【0039】
給油ポンプ8の往動時には、脱圧弁26の給油ポンプ8側のパイロット圧が「0」となるため脱圧弁26が作動して分配器7内の圧力が解放(脱圧)され、分配器7内に潤滑油が支障なく再充填される。
【0040】
冬季などにおいて潤滑油の粘性が高くなった場合、給油ポンプ8から分配器7までの配管長が長くかつ細いため給油ポンプ8が復動してポンプ吐出圧が「0」になってもなお分配器7内の圧力低下に遅れをきたすことが起こり、このようなとき給油ポンプ8の再充填が完了しても分配器7内への潤滑油の再充填が完了しないため、給油ポンプ8から送油したとき分配器7からの吐出ができなくなる可能性がある。
【0041】
このようなことを想定した上記図4の実施形態によれば、脱圧弁26を追加したことにより、給油ポンプ8を再充填しても分配器7に圧力ブロックが生じないので分配器7内の再充填を問題なく行うとができる。
【0042】
なおこの実施形態では、密閉タンク20を用いているので、分配器7から吐出した分の油量は線路外タンク21から補充され、線路内に入ることなく安全に作業を行うことができる。
【0043】
なお図4において前記図3と共通する部分にはこれと同一符号を付すに留める。
【0044】
図5はアキユムレータ32を用いた場合の実施形態を示すもので、給油ポンプ8の給油口8aに接続された配管33に該給油ポンプ8側からの流通を許容する逆止弁34を介してアキユムレータ32が接続され、このアキユムレータ32の吐出側の配管35が分配器7に接続されている。
【0045】
前記逆止弁34より上流側で分岐する配管36は、給油ポンプ8側からの流通を阻止する逆止弁37を介して潤滑油タンク38内に導かれ、前記逆止弁34より後流側で分岐してリリーフ弁39および脱圧弁40が接続されている。そしてリリーフ弁39と脱圧弁40との分岐配管41と潤滑油タンク38との間には絞り弁42が介装されている。
【0046】
前記アキユムレータ32は給油ポンプ8の吐出量の数回分の容量を有する油室43を有し、この油室43の満杯後(満杯時の圧力は約1kg/cmにバネ44の圧力を設定)給油ポンプ8の作動で配管内の圧力が分配器7内のバネを撓ませるまで昇圧(約15〜18kg/cm)して給油するようになされており、給油後さらに昇圧してリリーフ圧(約20kg/cm)になった時点でリリーフ弁39が開き、潤滑油はタンク38内に逃げるようになっている。
【0047】
このリリーフ弁39から吐出される潤滑油は絞り弁42によって絞られるので、圧力が「0」まで下らず、その間脱圧弁40パイロット圧として作用し、脱圧弁40を作動させてアキユムレータ32と分配器7との間の脱圧を行ない、アキユムレータ32内の潤滑油もバネ44により押し出されて再度のアキユムレートに備える。
【0048】
なお上記のように脱圧弁40が作動しても、リリーフ弁39の上流側の逆止弁45の作用によりこの逆止弁45以降の油圧は直ちには「0」にならず、絞り弁42からの微量吐出による時間遅れにより脱圧弁40の開放状態を所定時間維持することができる。
【0049】
図6〜図9は、トングレール2にそって配設される配管46の取り付け部の一実施形態を示すもので、トングレール2の顎部2bに嵌着し得るよう側面視コ字状に屈曲形成された取付部48の背部に筒体49が垂直姿勢に溶接等により固着されたクランプ部材50と、金属板からなる帯状材をU字形に折曲して配管46を抱持する締着具51の上片51aおよび下片51bの端部寄りに挿通するボルト等からなる軸体52を有する差し込み部材53とで構成され、上記軸体52は前記筒体49に可及的密に挿入し得る外径および長さを有しており、この軸体52はボルトの頭部54とナット55とで図7(B)のように配管46に取り付けられる。
【0050】
前記クランプ部材50の取付部48は、その上片48aに固定用ボルト56が螺挿され、下片48bの上面にはトングレール2の顎部2bの下面に噛合して滑り止め効果を持たせるための凹凸57が形成されており、この取付部48を図8に示すようにトングレール2の顎部2bに嵌めて固定用ボルト56を締着することによりクランプ部材50がトングレール2に強固に固定される。
【0051】
したがってクランプ部材50を上記のようにしてトングレール2の顎部2bに所要のピッチをもって固定し、配管46には差し込み部材53をその締着具51により前記クランプ部材50の取り付けピッチに合わせて図7(B)に示すように固着する。
【0052】
こうしたのち配管46に固着された差し込み部材53の軸体52をクランプ部材50の筒体49にその上部から差し込むことにより配管46をトングレール2にそって取り付けることができ、車両の通過時等により振動を受けても軸体52が抜け出すことはない。
【0053】
配管46のメンテナンス時に等トングレール2から配管46を取り外す必要があるときは、配管46を持って上方へ引き上げれば、差し込み部材53の軸体52がクランプ部材50の筒体49から抜けるので簡単に取り外すことができる。
【0054】
またトングレール2の交換時等には、クランプ部材50の固定用ボルト56を緩めるだけでクランプ部材50をトングレール2の顎部2bから外すことができる。
【0055】
図9は、トングレール2の基部側に取り付けるクランプ部材50を例示するもので、前記取付部48に基板58が溶接等により固着され、この基板58に先端にトングレール2の反対側の顎部2cに掛止する係合部59を有するネジ軸60が挿通され、前記係合部59を顎部2cに掛止してナット61を締め込むことによりトングレール2を挟持し、取付部48の固定用ボルト56と協働してクランプ部材50が強固に取り付けられるようにしたものである。
【0056】
図10は、トングレール2の転轍作動に応じて床板4上を拭過し、床板4の上面に付着した土砂や塵埃類を除去するブラシ板62を示すもので、床板4の幅に相当する横幅を有する板材の下端にフエルトなどの拭過部材63が取り付けられ、上端は図10(A)にみられるように一部(中央部)に切欠部62aが形成されており、この切欠部62aを除いた部分の上端は配管46に掛合するよう下向きの円弧状をなすようカールされている。上記切欠部62aの部分には図10(C)、(D)に示すように配管46に巻き付けてボルト64で締着するバンド状のクランパ65(例えばホースバンド)が設けられている。
【0057】
このクランパ65のバンド65aを配管46に締着することによりそのクランパ65の基部下端が前記切欠部62aの下底部62bに当たってブラシ板62が押し上げられることなく配管46に取り付けられるようになっている。
【0058】
したがって上記クランパ65により配管46にブラシ板62を取り付ければ、下端の拭過部材63が床板4の上面に接し、トングレール2の転轍作動の都度拭過部材63が移動することによって床板4の上面が清掃され、トングレール2の転轍時の摺動をよりスムーズに行わせることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、極端に少ない転轍回数の分岐部においても必要な量の潤滑油を確実に供給することができる。また給油ポンプを往復動させる作動系に減速機構(特願2001−2316号)を介装することができるので、部品の交換だけでその分岐部における最適給油量を得る構成とすることができる。
【0060】
請求項7によれば、潤滑油供給用配管をトングレールに確実に取り付けることができ、かつレールに対する配管の着脱が容易に行えるので、レールや枕木の点検、交換の作業を容易迅速に行なうことができる。
【0061】
請求項8によれば、ブラシ板を配管に掛止するだけで取り付けることができ、トングレールの転轍作動の都度床板の上面を確実に拭過してトングレールの摺動を保証することができるとともに、ブラシ板は配管の任意の位置に取り付けることができるので、バラツキの大きい枕木上の床板の位置に合わせやすい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するレールの分岐部の一例を示す斜視図。
【図2】同、一部の拡大図。
【図3】本発明による潤滑油供給装置の一実施形態を示す構成図。
【図4】同、他の実施形態を示す構成図。
【図5】同、さらに他の実施形態を示す構成図。
【図6】配管取り付け用のクランプ部材における取付部の側面図。
【図7】同、差し込み部材を示し、(A)は配管への取り付け前の状態、(B)は取り付け後の状態を示す側面図。
【図8】クランプ部材をトングレールに取り付けた状態を示す側面図。
【図9】クランプ部材の他の例を示すトングレールに取り付けた状態の側面図。
【図10】ブラシ板を示し、(A)はブラシ板の正面図、(B)は(A)のA−A断面図、(C)はクランパにより外れ止めした状態の正面図、(D)は側面図。
【符号の説明】
1 本線レール
2 トングレール
3 枕木
4 床板
5,38 潤滑油タンク
6 油圧ポンプユニット
7 分配器
8 給油ポンプ
13,25,39 リリーフ弁
20 密閉タンク
21 線路外タンク
26,40 脱圧弁
32 アキユムレータ
46 配管
48 取付部
49 筒体
50 クランプ部材
51 締着具
52 軸体
53 差し込み部材
62 ブラシ板
63 拭過部材
65 クランパ

Claims (8)

  1. 左右の鉄道レールの分岐部の左右のトングレールが摺動する床板に潤滑油を供給する潤滑油供給装置において、単動ピストン型直押し式給油ポンプを設け、この給油ポンプのピストンロッドを一方のみのトングレールの転轍作動時に直押しされるよう配設し、前記給油ポンプの吐出側に接続される分配器を通じて各床板上へ潤滑油を供給するようにしたことを特徴とするレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  2. 前記給油ポンプの給油口と潤滑油タンクとの間にリリーフ弁が介装され、該給油ポンプから吐出される潤滑油の過剰分を潤滑油タンクへ逃すようになされている請求項1記載のレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  3. 左右の鉄道レールの分岐部の左右のトングレールが摺動する床板に潤滑油を供給する潤滑油供給装置において、単動ピストン型直押し式給油ポンプを設け、この給油ポンプのピストンロッドを一方のみのトングレールの転轍作動時に直押しされるよう配設し、前記給油ポンプの給油口と各床板へ潤滑油を給配する分配器との間に、過剰分の潤滑油を逃がすリリーフ弁と、分配器内の圧力を脱圧する脱圧弁とを介装したことを特徴とするレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  4. 左右の鉄道レールの分岐部の左右のトングレールが摺動する床板に潤滑油を供給する潤滑油供給装置において、単動ピストン型直押し式給油ポンプを設け、この供給ポンプのピストンロッドを一方のみのトングレールの転轍作動時に直押しされるよう配設し、前記給油ポンプの給油口と各床板へ潤滑油を給配する分配器との間にアキュムレータを介装し、給油ポンプから吐出される潤滑油を前記アキュムレータに蓄圧し、一定圧力に達したとき潤滑油を分配器側へ吐出するようにしたことを特徴とするレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  5. 前記給油ポンプとアキュムレータとの間に、リリーフ弁と脱圧弁とを介装し、該給油ポンプから吐出される潤滑油の過剰分を前記リリーフ弁を通じて排出するとともにその排出油で脱圧弁の開状態を保持して分配器内の脱圧と前記アキュムレータへの潤滑油の再充填を行うようになされている請求項4記載のレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  6. 前記脱圧弁の開弁状態を保持する絞り弁を備えている請求項5記載のレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  7. 鉄道レールの分岐部のトングレールの転轍動作に応じて駆動される給油ポンプによりトングレールが摺動する床板に配管を通じて潤滑油を分配供給する潤滑油供給装置において、トングレールの顎部に嵌着し得る取付部の背部に筒体が垂直姿勢に固着されたクランプ部材と、前記配管に締着具を介して固着され前記筒体内に挿脱自在な軸体を有する差し込み部材とを備え、前記クランプ部材をトングレールに所定の間隔をおいて固着し、前記配管に締着した差し込み部材の軸体を前記クランプ部材の筒体に挿着することによりトングレールに配管を取り付けるようにしたことを特徴とするレールの分岐部における潤滑油供給装置。
  8. 鉄道レールの分岐部のトングレールの転轍動作に応じて駆動される給油ポンプによりトングレールが摺動する床板に配管を通じて潤滑油を分配供給する潤滑油供給装置において、前記床板の幅に相当する横幅を有する板材の下端にフェルト等の拭過部材が取り付けられたブラシ板を設け、このブラシ板の上端部を配管に係止してクランパにより前記ブラシ板を配管に固定することによりトングレールの転轍作動時に床板上を拭過するようにしたことを特徴とするレールの分岐部における潤滑油供給装置。
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