JP3853451B2 - 水圧を利用した自動扉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッドレスシリンダを使用した水圧で開閉する自動扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動扉は、動力源として主として電気を使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電気を使用すると、漏電等により火災の恐れがあり、特に高齢者や身体障害者にとって十分な安全性が確保されているとは言えなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1発明は、内部に水密を保ち摺動可能な磁石を内挿した2つの水平なロッドレスシリンダが互いに直角になるように配置してあり、前記2つのロッドレスシリンダにはそれぞれ前記磁石に対応する環状磁石が外嵌してあり、前記一方の環状磁石には垂直な扉の一端を支持する垂直な軸が固着してあり、他方の環状磁石には前記扉の他端部を支持する垂直な軸が固着してあり、水圧によりロッドレスシリンダ内の磁石が移動すると、扉が垂直姿勢を保ちながら開放又は閉塞方向に移動することを特徴とする水圧を利用した自動扉である。
第2発明は、内部に水密を保ち摺動可能な磁石を内挿した2つの水平なロッドレスシリンダが互いに任意の角度になるように配置してあり、前記2つのロッドレスシリンダにはそれぞれ前記磁石に対応する環状磁石が外嵌してあり、前記一方の環状磁石には垂直な扉の一端を支持する垂直な軸が固着してあり、他方の環状磁石には前記扉の他端部を支持する垂直な軸が固着してあり、水圧によりロッドレスシリンダ内の磁石が移動すると、扉が垂直姿勢を保ちながら開放又は閉塞方向に移動することを特徴とする水圧を利用した自動扉である。
【0005】
【発明の実施の形態】
(第1発明の実施例)
図1は第1発明の水圧を利用した自動扉100を、建物の内側から見た斜視図を示している。コンクリート製の壁50に、鋼製のガイドレール1a、1bが上下に間隔を置いて、それぞれ水平かつ平行に図示しないブラケットで固着されている。
【0006】
また、壁50には滑車2a、2bがガイドレール1aの両端付近の下方に、滑車2c、2dがガイドレール1bの両端付近の上方に回動可能に設けてあり、滑車2a〜2dは同一面上にあり、1本のワイヤ3がたすき掛けしてある。ワイヤ3は、後述するプレート9aに設けた把持部材10aで両端が固定されている。
【0007】
ガイドレール1a、1bの両端には、それぞれストッパ11a〜11d(図1には11a、11bのみ表示)が設けてある。ガイドレール1aの上方の壁50にはロッドレスシリンダ5aが図示しないブラケットで固着されている。また、壁50と直角な壁51に出入口99(図2)が開口しており、出入口99の上方の壁51にはロッドレスシリンダ5bが図示しないブラケットで固着されている。
【0008】
ロッドレスシリンダ5a、5bの内部には、それぞれ水密を保ち摺動可能な磁石4c、4d(図4)が内挿されており、環状磁石4a、4bがロッドレスシリンダ5a、5bにそれぞれ外嵌している。
【0009】
図1に示すように、ロッドレスシリンダ5a、5bのそれぞれの一端5c、5eには後述する配管21、22が接続されており、またロッドレスシリンダ5a、5bのそれぞれの他端5d、5fは配管23で接続されている。
【0010】
扉6の上面の一端部には穴6aが設けてあり、穴6aには環状磁石4aに上端部が固着した垂直な軸7aの下端部が挿入されている。扉6の上面の他端部には長穴6bが設けてあり、長穴6bには環状磁石4bに上端部が固着した垂直な軸7bの下端部が挿入されている。
【0011】
扉6の縦柱6eの上部には図示しない軸が設けてあり、この軸は軸受8aで支持されている。軸受8aはブラケットを介してプレート9aに固着されている。プレート9aには図示しないボルトナットで締付けて固着される把持部材10aが設けてあり、把持部材10aはワイヤ3の両端をそれぞれ把持している。プレート9aには図示しないローラが回転可能に設置されており、このローラはガイドレール1aに沿って回転移動可能となっている。
【0012】
図1の扉6の縦柱6eの下部には図示しない軸が設けてあり、この軸は軸受8bで支持されている。軸受8bはブラケットを介してプレート9bに固着されている。プレート9bには図示しないボルトナットで締付けて固着される把持部材10bが設けてあり、把持部材10bはワイヤ3を把持している。プレート9bには図示しないローラが回転可能に設置されており、このローラは、ガイドレール1bに沿って回転移動可能となっている。
【0013】
ロッドレスシリンダ5a、5bは、図4に示すように本件出願人の特願平8−196097号に記載の切換バルブ12及び特許第2572546号に記載の開閉バルブ13、14、15と以下に示すように接続されている。
【0014】
ロッドレスシリンダ5a、5bの一端5c、5eは、それぞれ配管21、22で切換バルブ12のAポート12a、Bポート12bと接続されている。
【0015】
切換バルブ12のスプール16a、16bの両側にはバランスピストン17a、17bが設けてあり、また、バランスピストン17aの左方には貫通孔18aを備えたパイロットピストン18が設けてあり、スプール16a、16bに対して左方から作用する水圧は、右方から作用する水圧より大きくなるように構成されている。パイロットピストン18の左方には水路12cが設けられている。
【0016】
図4において、Aポート12aと水路12fは、スプール16a、16bが右方に移動すると連通し、逆に左方に移動すると閉じる。Bポート12bと水路12dは、スプール16a、16bが左方に移動すると連通し、逆に右方に移動すると閉じるように構成されている。また、水路12eは、スプール16a、16bが左方に移動するとAポート12aと連通し、逆に右方に移動するとBポート12bと連通する。
【0017】
開閉バルブ15と水路12cは、配管24で接続されており、また、開閉バルブ15と図示しない水道管は、配管26で接続されている。切換バルブ12の水路12eと配管26は、配管27で接続されており、開閉バルブ13と配管26は、配管28で接続されている。
【0018】
開閉バルブ13、14は、配管29で接続されている。配管24と配管29は配管30で接続されている。配管25の一端は、図示しない貯水タンクに接続されており、配管25の他端は、水路12dと接続されている。
【0019】
開閉バルブ14は、配管25に対して配管32で接続されており、水路12fは、配管25に対して配管31で接続されている。バランスピストン17bは、水路12eと連通する水路12gを通過した水により図4で見て右方から水圧を受ける。
【0020】
図1の扉6には横桁6dが設けてあり、横桁6dには取手6cを水平方向に摺動可能な溝(図示せず)が設置されている。取手6cには、図3に示すように斜面19a、19bを備えた細長いプレート19がねじ20a、20bで取手6cに固着されており、取手6cと一体に図示しない溝の範囲で移動可能となっている。
【0021】
開閉バルブ13は、図9に示すように内部に空間33を形成しており、空間33に水圧が掛かると差圧が発生して突起33bが上昇し、弾性チューブ33aが図10に示すように突起33bで閉じられ、配管28と配管29は連通しなくなる。また、突起33bは上部のローラ33cと一体に上下方向に移動する。開閉バルブ14は、開閉バルブ13と同じ構造である。
【0022】
開閉バルブ15は、釦35c(図4、図7)がローラでない点を除けば開閉バルブ13、14と同じ構造である。図4の開閉バルブ13、14は図1の扉6の横桁6d内に設置されており、開閉バルブ15は、扉6の図1で見て右方の縦柱6f内に設置されている。
【0023】
図3に示すように、開閉バルブ13のローラ33cはプレート19の斜面19aと接触しており、開閉バルブ14のローラ34cは斜面19bと接触している。取手6cを図3で見て左方へ移動させると、斜面19aがローラ33cを押し下げ、図5、図9に示すように弾性チューブ33aが開き、配管28と配管29が連通する。また、取手6cを図3で見て右方へ移動させると、斜面19b(図3)がローラ34cを押し下げ、配管29と配管32が連通する。開閉バルブ13、14は、片方が開くと他方は閉じるようになっている。なお、取手6cと同じ構造の取手を扉6の裏面にも設置しておき、扉6のどちら側からでも操作できるようにしておく。
【0024】
図4の開閉バルブ15は、扉6(図1)が縦柱6f側で異物を噛み込んだり、人や物がぶつかった際に配管24と配管26を連通させ、後述するように安全装置として作用する。
【0025】
次に動作を説明する。配管26には水道の水圧が作用しており、図4に示すように、各開閉バルブ13〜15は、最初はすべて閉じており、ロッドレスシリンダ5a、5b内の磁石4c、4d及び環状磁石4a、4bは、図4で見てそれぞれ右方、下方に位置しており、図1に示すように扉6は閉じている。
【0026】
扉6を開くため、取手6cに手を掛けて少し左方へ力を入れる。このとき、図3に示す斜面19aはローラ33cを押圧し、配管28と配管29が連通する。図5に示すように、水圧は配管26、28、開閉バルブ13、配管29、30、24及び水路12cを介して切換バルブ12のスプール16a、16bを図5に示すように右方へ移動させる。
【0027】
図5に示すように水路12eとBポート12bが連通し、配管26、27、水路12e、Bポート12b及び配管22を介して水圧がロッドレスシリンダ5bに一端5e側から作用するため、磁石4d及び環状磁石4bが他端5f側へ移動する。
【0028】
ロッドレスシリンダ5b内の水は、磁石4dに押し出され、配管23を介してロッドレスシリンダ5a内に他端5d側から流入し、また、磁石4cの図4で見て左方にある水は磁石4cに押し出され、配管21、Aポート12a、水路12f、配管31及び配管25を介して図示しない貯水タンクへ流出する。
【0029】
図1の環状磁石4aに設けた軸7aと環状磁石4bに設けた軸7bが扉6をそれぞれロッドレスシリンダ5a、5bの長さ方向に押圧し、扉6は図8に示すような奇跡を描きながら図2に示すように開く。
【0030】
このとき、図1に示すワイヤ3がプレート9a、9bのそれぞれの把持部材10a、10bで保持されているため、扉6の上部と下部にほぼ同じ力が作用し、プレート9a、9bに設けた図示しないローラがガイドレール1a、1bに沿って滑らかに回転移動し、扉6は円滑に開動作する。
【0031】
取手6c(図3)を左方へ少し押した後、開閉バルブ13は水圧の作用で突起33bが上昇して配管28と配管29が遮断され、切換バルブ12(図5)のスプール16a、16bの左方には水道の水圧が作用しなくなるが、図5の配管24、30、29、水路12c及びパイロットピストン18の貫通孔18a内の水は出口がなく、閉じ込められた状態となる。したがって、スプール16a、16bは図5に示すように切換バルブ12内の右端に移動したままであり、扉6(図2)は全開状態を保持する。
【0032】
人又は貨物が通過した後、扉6を閉じる際は、取手6c(図2、図3)に手を掛けて右方へ少し力を入れる。このとき、図3に示す斜面19bはローラ34cを押圧し、配管29と配管32が連通し、図5の配管24、30、29等に閉じこめられた水は、開閉バルブ14、配管32及び配管25を介して図示しない貯水タンクへ流出する。
【0033】
図5のスプール16a、16bの左方に水圧が作用しなくなるため、スプール16a、16bは切換バルブ12内を左方へ移動し、図4に示すように、配管26、27、水路12e、Aポート12a及び配管21が連通し、水道の水圧がロッドレスシリンダ5aの一端5c側から作用し、磁石4c等を図5で見て右方へ押圧し、図4に示すように磁石4c等は右方へ移動する。
【0034】
磁石4cの右側の水は、磁石4cに押圧されて配管23を介してロッドレスシリンダ5bに他端5f側から流入し、磁石4dを図5で見て下方へ押圧し、図4に示すように磁石4dは下方へ移動する。磁石4dの下側の水は磁石4dに押圧されて配管22、Bポート12b、水路12d及び配管25を介して図示しない貯水タンクへ流出し、図1に示すように扉6は閉じる。
【0035】
開閉バルブ13は図4に示すように水圧の作用で常時閉じている。扉6の閉動作中に図1、図3に示す縦柱6fの右端部6g(詳しくは後述する。)に人や障害物が衝突すると、図3、図4の開閉バルブ15が開き、配管26、開閉バルブ15、配管24を介して水道の水圧がスプール16a、16bに図4で見て左側から作用し、スプール16a、16bは右方へ移動する。
【0036】
このとき、図5に示すように水路12eはBポート12bと連通し、水路12eとAポート12aは遮断されるため、ロッドレスシリンダ5a、5b内のそれぞれの磁石4c、4dは、図5に示す位置まで移動し、図2に示すように扉6は全開する。
【0037】
開閉バルブ15(図3)は、右端部6gに1つ設けているだけであるが、右端部6gの高さ方向のどの部分に障害物等が衝突しても、確実に開閉バルブ15が開くように、図7に示すようにヒンジ部材6hが開閉バルブ15に設けられている。
【0038】
開閉バルブ15のロッド35dはヒンジ部材6hを貫通している。釦35cの面6iとヒンジ部材6hの面6jは図示しないボルトナットで一体に固着されており、ヒンジ部材6hの面6kと扉6の右端部6gの面6mは図示しないボルトナットで固着されており、ゴム製の干渉部材6nを介してヒンジ部材6hの面6jの高さ方向のどの箇所に障害物等が衝突しても、ヒンジ部材6hは開閉バルブ15の釦35cを確実に引き込み、突起35bを図3で見て左方へ移動させて弾性チューブ35aを開き、図4に示す配管26と配管24を連通させ、扉6(図2)を開く。ヒンジ6hの慣性のために、水圧のみでは突起35bが弾性チューブ35aを閉じることができない場合には、ヒンジ6hの間のロッド35dにコイルばねを設けて調整してもよい。
【0039】
軸7aが平面図である図8で見て左方へ移動するので、扉6の向きが扉6’、扉6”で示すように左方に傾き、軸7bは長穴6bの内周部分を摺動しながら、図8(平面図)で見て扉6を上方へ移動させる。
【0040】
ロッドレスシリンダ5a、5b(図4)内の磁石4c、4dがそれぞれ同じ速さで移動するため、図8の軸7a、7bも同じ速さでそれぞれ移動する。したがって図8において、軸7bの移動距離L1〜L4と軸7aの移動距離S1〜S4はそれぞれ等距離となっている。
【0041】
以上のように、第1発明の実施例においては、取手6cに扉6を開閉させるスイッチを設けた構造を示したが、開閉スイッチは扉6の前後の床に設けてもよい。この場合、図4に代えて図6の配管を採用する。
【0042】
図6では、図4の開閉バルブ13と同じ機能を奏する開閉バルブ130を配管26と配管30の間に開閉バルブ13と並列に設置する。図4の開閉バルブ14の代わりに後述する絞り弁36を設置する。
【0043】
図6に示すように、配管26と開閉バルブ13は配管28を介して連通しており、開閉バルブ13と絞り弁36は、配管29、37を介して連通している。配管26と開閉バルブ130は、配管280を介して連通しており、開閉バルブ130は、配管290、37を介して絞り弁36と連通している。
【0044】
配管37の絞り弁本体38との接続部分は、絞り弁36の弁体36bと同芯であり、絞り弁本体38に形成した弁座38aと弁体36bの隙間を介して、配管37と配管32が連通している。
【0045】
絞り弁36の弁体36bと弁座38aの隙間を調整し、配管37から配管32、25への水の流出量を調整する。
【0046】
図6にはロッドレスシリンダ5a、5bを記載していないが、配管21、22及びロッドレスシリンダ5a、5bは図4と同様に接続されている。
【0047】
図6において、開閉バルブ13を開くと、配管26、28、開閉バルブ13、配管29、30、24、水路12cを介して切換バルブ12のスプール16a、16bに左側から水道の水圧が作用し、スプール16a、16bは右方へ移動し、水路12eとBポート12bが連通し、水道の水圧が配管26、27、水路12e、Bポート12b、配管22を介して伝達され、図6には示していないが、ロッドレスシリンダ5a、5b内の各磁石4c、4dは図5に示す位置へ移動し、扉6は開く。
【0048】
開閉バルブ13は水道の水圧の作用ですぐに閉じてしまい、水路12c、配管24、30、29、290、37内にある水は、絞り弁36の弁体36bと弁座38aの間から徐々に流出し、配管32、25から図示しない貯水タンクに貯水される。
【0049】
絞り弁36から水が流出するにつれてスプール16a、16bの左側に掛かっている水圧が小さくなるため、やがてスプール16a、16bは切換バルブ12内を左方へ移動し、水路12eはBポート12bと連通しなくなり、代わりにAポート12aと連通し、ロッドレスシリンダ5a、5b内の各磁石4c、4dは図4に示す位置へ移動し、扉6は閉じる。扉6が全開になってから閉じるまでの時間は、絞り弁36から水が流出する速さで制御することができる。
【0050】
また、開閉バルブ130(図6)を開いても開閉バルブ13を開いた時と同じように切換バルブ12の各水路が連通又は遮断され、扉6は全開になり、絞り弁36から水が流出して所定の時間が経過した後に扉6は閉じる。
【0051】
開閉バルブ13、130を扉6(図1)の両側の床に配置し、開閉バルブ13、130の上に剛性を有するマットを敷き、マット上に人や貨物が載ると扉6の開動作及び閉動作が開始されるようにすると、扉6を通過する際に意識してスイッチを押さなくても扉6の開閉動作を円滑にかつ安全に行うことができる。
【0052】
開閉バルブ13、130は壁に設置してもよく、また、電気式のセンサやリモコンを使用して開閉バルブ13、130を開き、扉6を開いてもよい。
【0053】
扉6が閉鎖する際、扉6の右端部6g(図1)に人や物が衝突すると、図4に示すロッドレスシリンダ5bの磁石4dから環状磁石4bが外れ、扉6はフリーとなり、人や通過物に損傷を与えない。フリーとなった扉6は、環状磁石4bが磁石4dの位置にくるように移動させると磁力の作用で互いに引き合い、元に戻る。
【0054】
また、扉6の閉鎖が完全に完了する直前に小さな異物や人の指等を挟み込むと、図8に示す軸7a側の扉6の端部(図1の扉6の左端部)が、プレート9a、9bに対して直角に近い角度となるため、磁石4dから環状磁石4bが外れないが、その場合には、扉6の右端部6g(図1、図3)に設置した開閉バルブ15の釦35c(図7)が押圧されて、図6に示す配管26が配管24と連通し、切換バルブ12のスプール16a、16bが右方へ移動し扉6は開く。開閉バルブ15は、やがて水道の水圧の作用で自然に閉鎖され、開いた扉6は再度閉じる。
【0055】
図1の軸7bを環状磁石4bから取り外せるように固定しておくと、断水時には軸7bを取り外し、扉6(図1)を軸7aを中心に回動させて開閉することができる。また、図4において、バルブ付きの配管で配管21と配管22をつなぐと、断水時にバルブを開くことにより、ロッドレスシリンダ5a、5b内に水があっても扉6(図1)を開閉させることができる。
【0056】
各配管のうち、壁50、51等に埋設される部分には塩化ビニル製パイプで保護することにより建物に浸水しない。また、塩化ビニル製パイプを使用すると、水漏れを早期に発見することができる。図4の配管26にスプリンクラーを設けると、火災発生時にはスプリンクラーから水を噴出させて消火に当たることも可能である。
【0057】
(第2発明の実施例)
第2発明を適用した自動扉は、第1発明の自動扉100と構成はほとんど同じであるが、ロッドレスシリンダ5a、5bが形成する角度が第1発明では直角であったところ、第2発明の自動扉では鋭角又は鈍角にすることにより、図1の壁50と壁51が直角でない場合においても対応させることができる。
【0058】
【発明の効果】
従来の電気式自動扉は、電気接点が高温多湿の影響を受け、頻繁に故障していたが、第1〜第2発明の水圧を利用した自動扉は、電気回路がないため、このような不具合は発生せず、また、電気スパークが自動扉の潤滑油に引火することにより火災が発生する恐れもなく安全である。また、第1〜第2発明の自動扉は、ガス雰囲気中に設置しても、スパークによる爆発の危険性がなく安全である。
【0059】
第1〜第2発明の自動扉は、動力に電気を使用しないので、停電時でも開閉可能である。また、水道の水圧を使用すると、電動機や油圧ポンプ等が不要なので、発熱により発火することがなく安全である。
【0060】
断水時には、環状磁石をロッドレスシリンダ内の磁石と引き離す(スリップさせる)ことにより簡単に手動で開けることができる。安全装置を外すことにより長期間の断水でも手動で開閉することができる。
【0061】
動力に水道の水圧を使用すると、扉を開閉するためのコストがほとんどかからず、電気を使用するよりも安価である。水道の水圧を使用すると、電動機や減速機及び油圧ポンプ等による騒音が発生せず静かである。火災時には、配管から水が漏れ出させることにより消火の一助とすることが可能である。
ロッドレスシリンダを使用しているので、摺動するパッキン等が摩耗してもロッドレスシリンダから水が外部に漏れ出すことはない。
油を使用しないため、配管の継手等から多少の水漏れが起こっても、大した実害は発生しない。
消耗部品が安価であり、メンテナンスコストがあまりかからず、経済的である。
水道の水圧以外にも、加圧ポンプで加圧した水を使用することができ、水道の配管がない場所においても第1〜第2発明を適用することができる。
【0062】
回転式扉では、扉の回転移動する空間に物を置くことができないが、第1発明を適用すると、従来の回転式扉よりも扉が移動する際の扉が占める空間が小さいため、従来は利用できなかった空間を有効に利用することができる。また、車椅子で通過する際に、移動する扉に干渉しにくくなり、身障者にとって安全性が向上する。
【0063】
第2発明を適用すると、出入口と側方の壁が直角でなくても回転式の扉を設置することができる。すなわち、出入口と側方の壁が鋭角又は鈍角(180度を含む。)を形成していても第2発明の自動扉は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1発明の自動扉(閉状態)の斜視図である。
【図2】 第1発明の自動扉(開状態)の斜視図である。
【図3】 図1の扉の取手部の縦断正面略図である。
【図4】 第1、第2発明の自動扉を駆動させる配管系統図である。
【図5】 第1、第2発明の自動扉を駆動させる配管系統図である。
【図6】 第1〜第2発明の自動扉を駆動させる別の配管系統図である。
【図7】 図3のVII−VII断面図である。
【図8】 第1発明の自動扉の軌跡を示す平面図である。
【図9】 図4の開閉バルブの拡大縦断正面図(開状態)である。
【図10】 図4の開閉バルブの拡大縦断正面図(閉状態)である。
【符号の説明】
4a、4b 環状磁石
4c、4d 磁石
5a、5b ロッドレスシリンダ
7a、7b 軸
61 第1扉
62 第2扉
Claims (2)
- 内部に水密を保ち摺動可能な磁石を内挿した2つの水平なロッドレスシリンダが互いに直角になるように配置してあり、
前記2つのロッドレスシリンダにはそれぞれ前記磁石に対応する環状磁石が外嵌してあり、
前記一方の環状磁石には垂直な扉の一端を支持する垂直な軸が固着してあり、
他方の環状磁石には前記扉の他端部を支持する垂直な軸が固着してあり、
水圧によりロッドレスシリンダ内の磁石が移動すると、扉が垂直姿勢を保ちながら開放又は閉塞方向に移動することを特徴とする水圧を利用した自動扉。 - 内部に水密を保ち摺動可能な磁石を内挿した2つの水平なロッドレスシリンダが互いに任意の角度になるように配置してあり、
前記2つのロッドレスシリンダにはそれぞれ前記磁石に対応する環状磁石が外嵌してあり、
前記一方の環状磁石には垂直な扉の一端を支持する垂直な軸が固着してあり、
他方の環状磁石には前記扉の他端部を支持する垂直な軸が固着してあり、
水圧によりロッドレスシリンダ内の磁石が移動すると、扉が垂直姿勢を保ちながら開放又は閉塞方向に移動することを特徴とする水圧を利用した自動扉。
Priority Applications (1)
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JP34980496A JP3853451B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 水圧を利用した自動扉 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34980496A JP3853451B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 水圧を利用した自動扉 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10184186A JPH10184186A (ja) | 1998-07-14 |
JP3853451B2 true JP3853451B2 (ja) | 2006-12-06 |
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ID=18406233
Family Applications (1)
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JP34980496A Expired - Lifetime JP3853451B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 水圧を利用した自動扉 |
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JP (1) | JP3853451B2 (ja) |
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KR102621510B1 (ko) * | 2021-10-15 | 2024-01-04 | 이상호 | 자동개폐식 도어가 장착된 산소챔버 |
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1996
- 1996-12-27 JP JP34980496A patent/JP3853451B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH10184186A (ja) | 1998-07-14 |
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