JP3852567B2 - 組立コンクリートブロックおよびこれを用いた土木構造物 - Google Patents

組立コンクリートブロックおよびこれを用いた土木構造物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のブロックユニットをスペーサを介し連結部材で緊締して三次元的構造の組立コンクリートブロックとし、これを水底地盤上に据付けて消波能力の優れた土木構造物とすることを目的とした組立コンクリートブロックおよびこれを用いた土木構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来消波又は海岸堤防や河床の洗堀を防止する目的で、方形のコンクリートブロックや、異形コンクリートブロックが多用されており、その形状、重量も様々であって、多くは防波堤や海岸堤防の前面に投入されており、重いものは一個十トンに達するものもある。
【0003】
従来長ブロックユニットと、短ブロックユニットを連結部材で緊締したコンクリートブロック連結体の発明が知られていた(特公平7−42689号公報)。
【0004】
また球形中空体を連結して人工魚礁又は消波構造物とした発明も知られていた(特開昭55−7012号公報)。
【0005】
【発明により解決しようとする課題】
前記従来使用されているコンクリートブロックは、個別である為に波浪により移動し、当初の投入形態を保つ場合が少なく、従って目的とする効果も逐次低減する傾向にある。そこで移動を少なくする為に、形状に工夫を加え(異形)ると共に、大重量(十トン位)にすることも試みられているが、未だ目的を十分達成できない問題点があった。
【0006】
前記長ブロックユニットと、短ブロックユニットを単に連結した屈曲自在な連鎖状構造物は、コンクリートブロック自体の消波性能が小さいので、消波ブロックとしては不十分であった。
【0007】
また球形中空体の立体的連結体(組立コンクリートブロック)は、消波性、連結部材の耐久性などに特徴があるが、防波堤又は海岸堤防の前面に設置するのはよいけれども、前記防波堤等と兼用はできない問題点があった。
【0008】
更に水底に設置した場合に、魚類の養殖場になったり、構造物の根固めなどの両方に有効なコンクリートブロックはなかった。
【0009】
前記従来の大型、大重量コンクリートブロックは、異形であったり、大重量であったりするので、製造場所、運搬及び投入などの取扱いに著しい制約があり、運搬及び投入が困難になる問題点もあった。
【0010】
また大型、大重量コンクリートブロックであっても、波浪により位置を変え、洗堀その他の原因によって、所期の目的が達成できなくなる場合が多く、定期的補修、改修が必要であって永久構造物になり得ない問題点もあった。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
この発明は、長短ブロックユニットを連結部材で組立て、隙間面積の大きい、一体的組立コンクリートブロックとしたので、各ブロックユニットの連結によって無制限に大型、かつ大重量にできると共に、製造組立てが容易であって、成形、運搬、投入その他、従来大型コンクリートブロックに見られるような制約は一切なくなり、前記種々の問題点を悉く解決したのである。
【0012】
更に水底に設置した場合には、空隙が多いことから魚介類の養殖、海藻の繁殖にも有効となった。
【0013】
この発明は、直方体状の短ブロックの上下面の左右両側に、台形状の凸部8、8を設け、前記短ブロック7の前面左右に、截頭円錐状のスペーサ部9、9を設け、該スペーサ部9、9の中間部に横孔11を設けると共に、前記スペーサ部9、9の中央部に連結孔12、12を設けて短ブロックユニット10とし、該短ブロックユニット10の3つを一組とし、その2つを上下にずらして積み上げ、他の1つを斜に配置して、前記一方の短ブロックの凸部8を他方の短ブロックの平面に当接掛止させて正面平行四辺形の配列コンクリートブロックを構成し、該配列コンクリートブロックの線対称形の配列コンクリートブロックも構成し、前記配列コンクリートブロックを交互に複数列重ね合せにし、前記夫々の連結孔に連結部材を挿通して前記重ね合わせた全配列コンクリートブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロックであり、長ブロック1の上下面の左右両側及び中央部に、台形状の凸部2、2を設け、前記長ブロック1の前面左右両側及び中央部に截頭円錐状のスペーサ部3、3を突設し、該スペーサ部3、3の間に、夫々横孔4、4を設けると共に、前記各スペーサ部3、3の中央部へ夫々連結孔6、6を設けて組立てコンクリートブロックユニット5を構成し、前記長ブロックユニット5の3つを一組としてその1つを水平にし、他の2つを斜めに配して側面三角形状の配列コンクリートブロックを構成し、この配列コンクリートブロックと線対称形の配列コンクリートブロックも構成し、前記配列コンクリートブロックを交互に複数重ね合わせにし、前記夫々の連結孔に連結部材を挿通して前記重ね合わせた全配列コンクリートブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロックである。
【0014】
次に他の発明は、請求項1記載の短ブロック71つと、請求項2記載の長ブロック12つを一組として、長ブロック1の上部へ長ブロック1をずらして積み上げ、一側へ短ブロックを配して、正面平行四辺形形状のブロックで配列コンクリートブロックを構成し、該平行四辺形形状の配列コンクリートブロックの線対称形の配列コンクリートブロックも構成し、前記配列コンクリートブロックを交互に複数重ね合わせにし、前記夫々の連結孔に連結部材を挿通して前記重ね合わせた全配列コンクリートブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロックであり、請求項1記載の短ブロック2つと、請求項2記載の長ブロック1つを一組とし、前記長ブロックの中央部へ、前記短ブロックを積み上げると共に、一側へ短ブロックを斜に設置して正面台形のブロックを構成し、該正面台形のブロックと線対称形のブロックも構成し、前記2つの正面台形のブロックとの2つを複数重ねて、夫々の連結孔に連結部材を夫々挿通して前記重ねた正面台形のブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロックである。
【0015】
また他の発明は、消波敷設材33上へ、請求項2記載の組立てコンクリートブロックを所定長さに連結し、その底辺を下にして設置し、ついで前記各組立てコンクリートブロックの上部間隙へ、前記組立てコンクリートブロックを、底辺を上にして設置した構造物又は前記底辺上へ他の組立てコンクリートブロックの底辺を重ねて長い構造物としたことを特徴とする組立てコンクリートブロックを用いた土木構造物であり、請求項1又は2記載の短ブロックユニット又は長ブロックユニットの複数を地盤上に敷設し、該短ブロックユニット又は長ブロックユニット上へ、請求項1、2又は3記載の組立てコンクリートブロックを一段又は複数段積み上げて長い構造物としたことを特徴とするコンクリートブロックを用いた土木構造物である。
【0016】
また他の発明は、請求項1又は2記載の短ブロックユニット又は長ブロックユニットの複数を地盤上に敷設し、該短ブロックユニット又は長ブロックユニット上へ、請求項1、2又は3記載の組立てコンクリートブロックを一段又は複数段積み上げて長い構造物の一側又は両側へ補強土石を敷設したことを特徴とするコンクリートブロックを用いた土木構造物である。
【0017】
前記組立コンクリートブロックを2列以上一体的に固定することによって、恰も単一コンクリートブロックの如くになるので、大型・大重量のコンクリートブロックを成形することなく、同一作用効果を奏する大型、大重量コンクリートブロックと同様の作用効果を期待できるのみならず、各ブロックユニットは連結部材で連結されているので、柔構造をなしている。
【0018】
前記組立コンクリートブロックの連結部材の位置は、夫々正三角形の頂点に位置しているので、外力を受けた場合(例えば波浪)に、これに耐え得る力点は連結部材となり、力が均等に分散するので、局部的に許容以上の外力が働くおそれはない。
【0019】
この発明の組立コンクリートブロックは、上下左右に多数の凹凸があり、空隙が頗る多く、消波に好適であり、かつ魚介類の繁殖にもきわめて有効である。
【0020】
この発明の組立コンクリートブロックは、スペーサにより所定の間隔を保持されているから、ブロックユニットの上面に波浪が衝突すると、波はこの面で寸断され、さらにブロックユニットの側面側には、ブロックユニットで形成される外側の三角形とともに、中央に小三角形の開口部が形成され、かつブロックユニット連結孔間の中間にも貫通した横孔が設けられることにより、側面方向から衝突した波は撹拌され、そのエネルギーもよく吸収される。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明は、上下面の左右両側及び中央部に夫々台形の凸部を有し、前面の左右両側及び中央部にスペーサ部を有し、該スペーサ部の中間部に横孔を有すると共に、前記スペーサ部の中央に連結孔を有する直方体状の長ブロックユニットと、上下面の左右両側に夫々台形の凸部を有し、前面の左右両側にスペーサ部を有し、該スペーサ部の中間に横孔を有する直方体状の短ブロックユニットの一方又は両方を用いる組立コンクリートブロックである。
【0022】
前記長ブロックユニットの上部に、他の長ブロックユニットを半ピッチ(スペーサ部の間隔を1ピッチとして)ずらして重ねると共に、この重ねた長ブロックユニットの左側へ、前記短ブロックユニットを斜め(45度)に配し、(図1(a))、又は重ねた長ブロックユニットの右側へ前記短ブロックユニットを斜め(45度)に配し(図1(b))て、前記連結孔に直角な面を平行四辺形状に構成する。
【0023】
前記図1(a)の平行四辺形状のコンクリートブロックと、前記図1(b)の平行四辺形状のコンクリートブロックとを前後(図1中)に重ね、前記連結孔に連結部材を挿通して、前記コンクリートブロック同士を緊締すれば、この発明の組立コンクリートブロックの一種が構成できる。
【0024】
次に長ブロックユニットの上部中央に短ブロックユニットを重ねると共に、重ねコンクリートブロックの左側に短ブロックユニットを斜めに配置し、又は前記重ねコンクリートブロックの右側に短ブロックユニットを斜めに配置し、前記連結孔に直角な面を台形状に構成する。
【0025】
前記図4(a)の台形状のコンクリートブロックと、前記図4(c)の台形状のコンクリートブロックとを前後(図4中)に重ね、前記連結孔に連結部材を挿通して、前記コンクリートブロック同士を緊締すれば、この発明の組立コンクリートブロックの他種が構成できる。
【0026】
また横置した長ブロックユニットの左側上部に、他の長ブロックユニットの下端側を載せて60度に傾斜させると共に、前記横置した長ブロックユニットの右側(図5中(a))外に、他の長ブロックユニットの下端を置き、60度に傾斜させて、前記横置した長ブロックユニット上に載せた長ブロックユニットを支えて、連結孔に対し直角な面を正三角形状に構成する。
【0027】
前記正三角形状のコンクリートブロック(図5(a))と、線対称のコンクリートブロック(図5(c))とを前後に並べ、前記連結孔に連結部材を挿通して緊締すれば、この発明の組立コンクリートブロックの他種が構成できる。
【0028】
前記平行四辺形状の組立コンクリートブロック又は、台形状の組立コンクリートブロック又は三角状の組立コンクリートブロックを、水底地盤上に設置して消波堤防等(土木構造物)を構築する。
【0029】
前記消波堤防等は、設置場所における波力等の外力に対応して補強基礎等を設置することにより、長期間に亘り有効な土木構造物ができる。
【0030】
【実施例1】
この発明の組立コンクリートブロックの実施例を図1、2、3、6、7に基づいて説明する。直方体状の長ブロック1の上下面(図6(b))の左右両側及び中央部に、台形状の凸部2、2を設け、前記長ブロック1の前面の左右両側及び中央部に截頭円錐状のスペーサ部3、3を突設し、該スペーサ部3、3の間に、夫々横孔4、4(前面に直角)を設けると共に、前記各スペーサ部3、3の中央部へ夫々連結孔6、6を設けてこの発明の長ブロックユニット5を構成する(図6(a))。
【0031】
また直方体状の短ブロック7の上下面(図7(b))の左右両側に、台形状の凸部8、8を設け、前記短ブロック7の前面左右両側に、截頭円錐状のスペーサ部9、9を設け、該スペーサ部9、9の中間部に横孔11を設けると共に、前記スペーサ部9、9の中央部に連結孔12、12を設けて、この発明の短ブロックユニット10を構成する。
【0032】
次にこの発明の組立コンクリートブロックの実施例について説明する。長ブロックユニット5の上へ他の長ブロックユニット5を半ピッチ右側へずらして重ね(図1(a))、この重なった長ブロックユニット5、5の左側へ短ブロックユニット10を斜め(約45度)に配置して、連結孔6、12に直角な面で、平行四辺形状の配列コンクリートブロック14を構成し、この配列コンクリートブロック14と線対称形の平行四辺形状の配列コンクリートブロック14aも構成し、前記配列コンクリートブロック14と14aを、スペーサ部3を挟んで複数列並列させると共に、夫々の連結孔6、6又は6、12へ、連結部材13、13を挿通し、緊締することにより組立コンクリートブロック15を構成した。
【0033】
次に短ブロックユニット10の上へ他の短ブロックユニット10を半ピッチ(連結孔間隔を1ピッチとする)ずらして重ね、ついで二個の短ブロックユニット10、10の左側(図3(a))へ、他の短ブロックユニット10を45度傾斜して設置することにより配列コンクリートブロック16を構成し、該配列コンクリートブロック16の線対称の配列コンクリートブロック16aも構成する。前記配列コンクリートブロック16、16aを交互に複数列重ね合わせ、その連結孔に連結部材13、13を挿通して緊締すれば、平行四辺形状の組立コンクリートブロック17が構成される。
【0034】
前記図1、図3の平行四辺形状組立コンクリートブロック15、17は安定した形状であって、外力に対し強固な、かつ一体的コンクリートブロックである。
【0035】
【実施例2】
この発明の他の実施例を図4、6、7について説明する。この実施例における長ブロックユニット5と、短ブロックユニット10は、実施例1と同一につき、その説明を省略する。前記長ブロックユニット5の上部中央に、短ブロックユニット10を重ねると共に、この重ねたブロックユニットの左側に短ブロックユニット10を傾斜(45度)して配置した配列コンクリートブロック18と、前記重ねたブロックユニットの右側に短ブロックユニット10を傾斜(45度)して配置した配列コンクリートブロック18aとを交互に複数個並列し、前記各配列コンクリートブロック18、18aの同一位置と高さの連結孔6、12、又は12、12に共通の連結部材19を挿通して緊締すれば、前記連結部材19と直角な面が台形状の組立コンクリートブロック20を構成することができる。
【0036】
この組立コンクリートブロック20は、各連結孔の位置が三角形の頂点に位置し、全体として力のバランスが良好であり、波浪のような強い外力を受けても連結部材19が局所的に破断するおそれがなく、耐久性のきわめて大きい組立コンクリートブロック20である。前記連結部材19は、局所的繰り返し応力を受けることが少ないので、破断するおそれがない。
【0037】
【実施例3】
この発明の他の実施例を図5、6について説明する。この実施例における長ブロックユニット5は実施例1と同一に付その説明を省略する。
【0038】
図5(a)において、横置した長ブロックユニット5の左側上部に、他の長ブロックユニット5bの下端を当接し、これを傾斜(60度)させると共に、前記長ブロックユニット5aの右端側に長ブロックユニット5cを左倒しに傾斜(60度)させて、前記長ブロックユニット5bを支えさせ、連結孔に直角な面で正三角形状の配列コンクリートブロック21を構成した。各長ブロックユニットの対応する各連結孔は同一高さとする。
【0039】
次に前記配列コンクリートブロック21と、線対称的な形状の配列コンクリートブロック21aを構成し、前記配列コンクリートブロック21、21aを、スペーサ部を介して交互に複数列に並列させると共に、各同一高さの連結孔へ夫々共通の連結部材22を挿通して緊締固定すれば、複数の配列コンクリートブロック21、21aを一体的に緊締した組立コンクリートブロック25を構成することができる。
【0040】
前記組立コンクリートブロック25の三角形状の連結部材22は、三角形の頂点位置又は辺位置に配置されているので、組立状態における力のバランスが良好で、耐久性が大きく局部的に大きい外力を受けて連結部材が破断するおそれはない。
【0041】
【実施例4】
この発明の土木構造物の実施例を図8について説明する。長ブロックユニット5の複数個を連結部材で横に連結した長コンクリートブロック連結体23a、23b、23Cと、短ブロックユニット10を横に連結した短コンクリートブロック連結体24とを水底地盤26上に敷設し(図8)、前記長コンクリートブロック連結体23bの左端上と、短コンクリートブロック連結体24の上部とへ、平行四辺形状の組立コンクリートブロック17を載置し、長コンクリートブロック連結体23c上へ組立コンクリートブロック15−1、と組立コンクリートブロック15−2を順次積み重ねて、二段に積み上げた土木構造物30とし、該土木構造物30の右側(図8)へ大割石27を敷設し、その上に捨石28を敷設して捨石基礎29を構築したものである。
【0042】
前記実施例において、波浪が矢示31の方向から来た場合に、組立コンクリートブロック17及び組立コンクリートブロック15−1、15−2によって有効に消波されるので、前記土木構造物30その他の捨石基礎29は確実に保持される。
【0043】
【実施例5】
この発明の土木構造物の他の実施例を図9、10に基づいて説明する。図9は左右水位が同等の堤防であって、水底地盤32上へ鋼材よりなる格子状の消波敷設材33を所定面積(堤防の床面積)に亘って敷設し、前記消波敷設材33上へ三角形状の組立コンクリートブロック20a、20b、20cを底辺を下にして設置し、ついで組立コンクリートブロック20a、20b、20cの間へ、底辺を上にした組立コンクリートブロック20d、20eの底辺上へ、組立コンクリートブロック20f、20gを底辺を下にして重ね合わせ、該組立コンクリートブロック20f、20gの間へ割石34を充填すると共に、その上部へ場所打のコンクリート盤36を設置してこの発明の土木構造物35を構成した。図9中37、37は消波敷設材33の左右に設置した大割石よりなる補強構造物、38、38は、長ブロックユニット又は短ブロックユニットを連結部材で連結した連結コンクリートブロックである。
【0044】
前記土木構造物35は、その左右(図9)地盤付近を、補強構造物37、37及び連結コンクリートブロック38で補強されているので、波浪の大きい港湾の堤防であっても、耐久性が著しく大きい。
【0045】
次に図10の土木構造物40は、水底地面39を基礎割石41で補強して水底基礎42を構築し、この水底基礎42上に三角形状の組立コンクリートブロック20h、20iを、底辺を下にして設置し、該組立コンクリートブロック20h、20iの間へ、底辺を上にした組立コンクリートブロック20jを嵌挿設置したものである。図中43、43aは水面、44、45は、前記土木構造物40の左右(図10)水底地盤上へ設置した補強土石である。
【0046】
前記図10の実施例によれば干満のある海岸(港湾)において、用いられる通水性堤防であり、三角状空間46その他の空間(例えばスペーサ部によるもの)などによって波浪のエネルギーを有効に吸収するので、消波効果が大きい。
【0047】
【発明の効果】
この発明の組立コンクリートブロックは、比較的小さいブロックユニットを平行四辺形状、台形状又は三角形状に組み立てて所望大きさ重量のコンクリートブロックに構成できる効果がある。従って製造及び取扱い容易なコンクリートブロックから、従来取扱い困難と考えられていたような大型の組立コンクリートブロックを構成し、容易に設置できる効果がある。
【0048】
また多数の空隙のある大型コンクリートブロックを容易に得ることができる効果がある。次に前記のような組立コンクリートブロックを水底地盤上へ設置することにより、消波能力及び耐久性が大きく、かつ魚類の養殖及び海藻の繁殖に適する魚礁としても優れており消波と魚礁とを兼用させることもできるなどの諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明の平行四辺形状組立コンクリートブロックの実施例の正面図。
(b)同じく他の実施例の正面図。
【図2】(a)同じく図1(a)の側面図。
(b)同じく一部にスペーサ部を介装しなくて当接した部分を含む実施例の側面図。
【図3】(a)同じく短ブロックユニットを用いた平行四辺形状組立コンクリートブロックの実施例の正面図。
(b)同じく(a)の側面図。
(c)同じく他の実施例の正面図。
【図4】(a)同じく台形状の組立コンクリートブロックの実施例の正面図。
(b)同じく(a)の側面図。
(c)同じく他の実施例の正面図。
【図5】(a)同じく三角形状の組立コンクリートブロックの実施例の正面図。
(b)同じく(a)の側面図。
(c)同じく他の実施例の正面図。
【図6】(a)同じく長ブロックユニットの実施例の斜視図。
(b)同じく正面図。
(c)同じく(b)中A−A断面図。
(d)同じく(b)中B−B断面図。
【図7】(a)同じく短ブロックユニットの実施例の斜視図。
(b)同じく正面図。
【図8】同じく平行四辺形状の組立コンクリートブロックを用いた土木構造物の実施例の一部を省略した正面図。
【図9】同じく三角形状の組立コンクリートブロックを積層した土木構造物の実施例の一部を省略した正面図。
【図10】同じく他の実施例の一部を省略した正面図。
【符号の説明】
1 長ブロック
2 凸部
3 スペーサ部
4 横孔
5 長ブロックユニット
6 連結孔
7 短ブロック
8 凸部
9 スペーサ部
10 短ブロックユニット
11 横孔
12 連結孔
13 連結部材
14 配列コンクリートブロック
15、15a、17 組立コンクリートブロック
16、16a 配列コンクリートブロック
18、18a 配列コンクリートブロック
19 連結部材
20 組立コンクリートブロック
21、21a 配列コンクリートブロック
22 連結部材
25 組立コンクリートブロック
30、35、40 土木構造物

Claims (7)

  1. 直方体状の短ブロックの上下面の左右両側に、台形状の凸部8、8を設け、前記短ブロック7の前面左右に、截頭円錐状のスペーサ部9、9を設け、該スペーサ部9、9の中間部に横孔11を設けると共に、前記スペーサ部9、9の中央部に連結孔12、12を設けて短ブロックユニット10とし、該短ブロックユニット10の3つを一組とし、その2つを上下にずらして積み上げ、他の1つを斜に配置して、前記一方の短ブロックの凸部8を他方の短ブロックの平面に当接掛止させて正面平行四辺形の配列コンクリートブロックを構成し、該配列コンクリートブロックの線対称形の配列コンクリートブロックも構成し、前記配列コンクリートブロックを交互に複数列重ね合せにし、前記夫々の連結孔に連結部材を挿通して前記重ね合わせた全配列コンクリートブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロック。
  2. 長ブロック1の上下面の左右両側及び中央部に、台形状の凸部2、2を設け、前記長ブロック1の前面左右両側及び中央部に截頭円錐状のスペーサ部3、3を突設し、該スペーサ部3、3の間に、夫々横孔4、4を設けると共に、前記各スペーサ部3、3の中央部へ夫々連結孔6、6を設けて組立てコンクリートブロックユニット5を構成し、前記長ブロックユニット5の3つを一組としてその1つを水平にし、他の2つを斜めに配して側面三角形状の配列コンクリートブロックを構成し、この配列コンクリートブロックと線対称形の配列コンクリートブロックも構成し、前記配列コンクリートブロックを交互に複数重ね合わせにし、前記夫々の連結孔に連結部材を挿通して前記重ね合わせた全配列コンクリートブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロック。
  3. 請求項1記載の短ブロック71つと、請求項2記載の長ブロック12つを一組として、長ブロック1の上部へ長ブロック1をずらして積み上げ、一側へ短ブロックを配して、正面平行四辺形形状のブロックで配列コンクリートブロックを構成し、該平行四辺形形状の配列コンクリートブロックの線対称形の配列コンクリートブロックも構成し、前記配列コンクリートブロックを交互に複数重ね合わせにし、前記夫々の連結孔に連結部材を挿通して前記重ね合わせた全配列コンクリートブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロック。
  4. 請求項1記載の短ブロック2つと、請求項2記載の長ブロック1つを一組とし、前記長ブロックの中央部へ、前記短ブロックを積み上げると共に、一側へ短ブロックを斜に設置して正面台形のブロックを構成し、該正面台形のブロックと線対称形のブロックも構成し、前記2つの正面台形のブロックとの2つを複数重ねて、夫々の連結孔に連結部材を夫々挿通して前記重ねた正面台形のブロックを一体的に緊締したことを特徴とする組立てコンクリートブロック。
  5. 消波敷設材33上へ、請求項2記載の組立てコンクリートブロックを所定長さに連結し、その底辺を下にして設置し、ついで前記各組立てコンクリートブロックの上部間隙へ、前記組立てコンクリートブロックを、底辺を上にして設置した構造物又は前記底辺上へ他の組立てコンクリートブロックの底辺を重ねて長い構造物としたことを特徴とする組立てコンクリートブロックを用いた土木構造物。
  6. 請求項1又は2記載の短ブロックユニット又は長ブロックユニットの複数を地盤上に敷設し、該短ブロックユニット又は長ブロックユニット上へ、請求項1、2又は3記載の組立てコンクリートブロックを一段又は複数段積み上げて長い構造物としたことを特徴とするコンクリートブロックを用いた土木構造物。
  7. 請求項1又は2記載の短ブロックユニット又は長ブロックユニットの複数を地盤上に敷設し、該短ブロックユニット又は長ブロックユニット上へ、請求項1、2又は3記載の組立てコンクリートブロックを一段又は複数段積み上げて長い構造物の一側又は両側へ補強土石を敷設したことを特徴とするコンクリートブロックを用いた土木構造物。
JP2001249496A 2001-08-20 2001-08-20 組立コンクリートブロックおよびこれを用いた土木構造物 Expired - Fee Related JP3852567B2 (ja)

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