JP3852241B2 - 記録シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、記録シートに係り、特に、水性インクを用いて印字を行った場合に、記録シートにブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが生じたり、インクが記録シートの裏面まで達するということがなく、良好な印字が行えると共に、インクが記録シートに速やかに浸透してインクの乾燥も速やかに行われる記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット方式の記録装置が広く利用されるようになり、このような記録装置においては、そのインクに、油性のインクの他に、取り扱いの容易性や安全性等の面から、染料を水性媒体中に溶解させ、或いはカーボンブラック等の顔料を水性媒体中に分散させた水性インクが広く用いられるようになった。
【0003】
ここで、このような水性インクを用いて複写機等に使用されている一般の記録紙に対して印字を行った場合、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが生じたり、インクが記録紙の裏面にまで達する等の問題があった。
【0004】
このため、従来においては、一般にインクジェット専用の記録シートが用いられているが、コストが高く付くという問題があった。
【0005】
そこで、近年においては、複写機等に使用されている一般の記録紙の特性を改質し、ブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが生じたり、インクが記録紙の裏面にまで達するのを防止することが検討されるようになった。
【0006】
そして、このようなインクの滲みや、インクが記録紙の裏面にまで達するのを防止するため、従来より紙に疎水性の化合物であるサイズ剤を添加させる方法が行われている。
【0007】
ここで、紙を製造するにあたり、硫酸バンドを用いてpH6以下の酸性下で抄紙を行う場合、抄紙機が腐食したり、また得られた紙の保存性が悪くなる等の問題があり、このため、近年においては、填料に安価な炭酸カルシウムを用いて、中性或いはアルカリ性で抄紙を行うことが一般に行われている。
【0008】
そして、このように中性或いはアルカリ性で抄紙を行う場合、上記のサイズ剤としては、アルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸を水等の分散媒体に分散させたサイズ剤等が一般に使用されている。
【0009】
しかし、これらのサイズ剤はいずれも高価で、生産コストが高く付くと共に、抄紙時において、例えばプレスロール等に汚れが発生するという問題があり、またこれらのサイズ剤におけるサイズ効果は必ずしも十分ではなく、インクの滲みや、インクが記録紙の裏面にまで達するのを十分に防止することができないという問題があった。
【0010】
また、近年においては、特公平3−79840号公報に示されるように、3価や4価のアルコールとロジンエステル化物を分散相にする水性分散液からなるサイズ剤を用いて抄紙するようにしたものが提案されているが、この場合、サイズ剤を使用する際の抄紙条件、特にpHを適正にコントロールする必要があり、またサイズ性能が低いため、サイズ剤の添加率を高める必要があり、コストが高く付くと共に、抄紙時における発泡や汚れがひどくなるという問題があった。
【0011】
さらに、特開平5−125693号公報、特開平8−3894号公報、特開平8−337997号公報等に示されるように、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸系モノマーとの共重合体を中和した分散剤や、(メタ)アクリルアミド系分散剤等を用いてロジン系物質を分散させて得られるサイズ剤を用いることも提案されているが、いずれも分散安定性やサイズ効果等が十分ではなく、また抄紙時に発泡する等の問題があった。
【0012】
また、上記のようにサイズ剤を紙に添加させた場合、このサイズ剤が紙の隙間に入り込んで、紙におけるインクの浸透性が悪くなり、インクの乾燥が遅くなるという問題もあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この発明における記録シートは、上記のような様々な問題を解決することを課題とするものであり、水性インクを用いて印字を行った場合に、記録シートにブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが生じたり、インクが記録シートの裏面まで達するということがなく、良好な印字が行えると共に、インクが速やかに浸透して、インクが速やかに乾燥されるようにすることを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明における記録シートにおいては、上記のような課題を解決するため、記録シートに前記の化1における構造式(1)で示されるチタン系カップリング剤を塗布又は含浸させるようにしたのである。
【0017】
そして、この発明における記録シートのように、前記の構造式(1)に示されるチタン系カップリング剤を紙に塗布または含浸させると、このカップリング剤における反応性基が紙のセルロースと反応して、これらのカップリング剤における疎水性の有機基が紙の表面に配向すると考えられ、これによりブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが抑制されると共に、インクが記録シートの裏面まで達するのが防止されると考えられる。
【0018】
また、上記のカップリング剤は単分子膜として作用すると考えられ、従来のサイズ剤のように紙の隙間に入り込んで、紙におけるインクの浸透性が悪くなるということがなく、インクが速やかに記録シートの内部に浸透して、インクが速やかに乾燥し、さらに紙のセルロースとカップリング剤における反応性基との結合が共有結合であるため、pHによる影響も少ないと考えられる。
【0019】
ここで、上記のようなカップリング剤を紙に塗布又は含浸させる時期については特に限定されず、例えば、製紙工程の調合段階、サイズプレス時、製紙後において実施することができ、特に、カップリング剤の添加量を少なくしたり、その効果が十分に得られるようにするためには、サイズプレス時や製紙後に行うことが好ましく、また上記のカップリング剤を紙に塗布又は含浸させる方法も特に限定されず、噴霧,浸漬,塗布等の方法を用いることができる。
【0020】
なお、上記のカップリング剤を紙に塗布又は含浸させる量については使用する紙の種類によって異なるが、十分な効果が得られようにするためには、紙に塗布又は含浸させる量を100mg/m2 以上にすることが必要である。
【0021】
ここで、上記の構造式(1)に示すチタン系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリス(ジドデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート等を用いることができる。
【0024】
また、この発明における記録シートに使用する紙の種類は特に限定されず、種々の記録紙及びそのコート紙、クラフト紙等を用いることができ、さらにこの紙に種々の填料、染料、硫酸アルミニウム等の種々の添加剤も必要に応じて添加させることができる。
【0025】
【実施例】
以下、この発明の実施例に係る記録シートについて具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、この発明の実施例に係る記録シートが優れている点を明らかにする。
【0026】
(参考例1)
参考例1においては、カップリング剤として、シラン系カップリング剤であって、下記の化2に示す構造式(2)において、下記の表1に示すように、R1の炭素数が6、R2の炭素数が2になったn−プロピルトリエトキシシランを用い、このn−プロピルトリエトキシシランをイソプロピルアルコールに5重量%溶解させた溶液を調整し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.15g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて参考例1の記録シートを得た。
【化2】
構造式(2)中、R 1 は炭素数が2〜6のアルキル基又は不飽和炭化水素基、R 2 は炭素数が1〜4のアルキル基である。
【0027】
(参考例2,3)
参考例2,3においては、参考例1と同じカップリング剤を用い、上記のように調製した溶液を普通紙に塗布するにあたり、参考例2ではカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるようにし、参考例3ではカップリング剤の塗布量が0.08g/m2 になるようにし、これを乾燥させて参考例2,3の各記録シートを得た。
【0028】
(比較例1)
比較例1においては、カップリング剤として、シラン系カップリング剤であって、下記の表1に示すように、前記の構造式(2)におけるR1の炭素数が4、R2の炭素数が5になったブチルトリペンチルオキシシランを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例1の記録シートを得た。
【0029】
(比較例2)
比較例2においては、カップリング剤として、シラン系カップリング剤であって、下記の表1に示すように、前記の構造式(2)におけるR1の炭素数が8、R2の炭素数が2になったn−オクチルトリエトキシシランを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例2の記録シートを得た。
【0030】
(比較例3)
比較例3においては、カップリング剤を添加させずに、イソプロピルアルコールと水との混合液を普通紙に塗布し、これを乾燥させて比較例3の記録シートを得た。
【0031】
次に、上記のようにして得た参考例1〜3及び比較例1〜3の各記録シートに0.01mlのインクを滴下し、各記録シートにおけるインクの浸透性、滴下されたインクの真円性及びフェザリング性の評価を行い、これらの結果を下記の表1に合わせて示した。
【0032】
ここで、浸透性、真円性及びフェザリング性の評価については、それぞれ処理を行わなかった普通紙と比較した。そして、浸透性については、普通紙と同程度の場合を○、普通紙より遅れる場合を×で示した。また、真円性については、普通紙より優れる場合を○、普通紙と同程度の場合を△、普通紙より悪くなる場合を×で示した。また、フェザリング性については、普通紙より優れる場合を○、普通紙と同程度の場合を△、普通紙より悪くなる場合を×で示した。
【0033】
【表1】
【0034】
この結果から明らかなように、前記の構造式(2)に示した条件を満たすシラン系カップリング剤を塗布した参考例1〜3の各記録シートは、カップリング剤を塗布していない普通紙や比較例3の記録シート及びR2における炭素数が5になって反応性が低下したカップリング剤を塗布した比較例1の記録シートに比べて真円性やフェザリング性が向上し、またR1における炭素数が8になって疎水性が強くなり過ぎたカップリング剤を塗布した比較例2の記録シートのようにインクの浸透性が低下するということもなかった。
【0036】
(参考例4)
参考例4においては、カップリング剤として、アルミニウム系カップリング剤であって、下記の化3に示す構造式(3)において、下記の表2に示すように、R8の炭素数が3、R9の炭素数が2になったジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて参考例4の記録シートを得た。
【化3】
構造式(3)中、R 8 は炭素数が1〜4のアルキル基、R 9 は炭素数が2〜18のアルキル基である。
【0037】
(参考例5)
参考例5においては、カップリング剤として、アルミニウム系カップリング剤であって、下記の表2に示すように、前記の構造式(3)におけるR8の炭素数が3、R9の炭素数が17になったジイソプロポキシアルミニウムステアリルアセトアセテートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて参考例5の記録シートを得た。
【0038】
(比較例4)
比較例4においては、カップリング剤として、アルミニウム系カップリング剤であって、下記の表2に示すように、前記の構造式(3)におけるR8の炭素数が6、R9の炭素数が2になったジヘキソキシアルミニウムエチルアセテートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例4の記録シートを得た。
【0039】
(比較例5)
比較例5においては、カップリング剤として、アルミニウム系カップリング剤であって、下記の表2に示すように、前記の構造式(3)におけるR8 の炭素数が2、R9 の炭素数が20になったジエトキシアルミニウムエイコシルアセテートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例5の記録シートを得た。
【0040】
そして、上記のようにして得た参考例4,5及び比較例4,5の各記録シートについても、上記の参考例1〜3及び比較例1〜3の場合と同様にして、インクの浸透性、滴下されたインクの真円性及びフェザリング性の評価を行い、これらの結果を下記の表2に合わせて示した。
【0041】
【表2】
【0042】
この結果から明らかなように、前記の構造式(3)に示した条件を満たすアルミニウム系カップリング剤を塗布した参考例4,5の各記録シートは、カップリング剤を塗布していない普通紙や、R8における炭素数が6になって疎水性が低下したカップリング剤を塗布した比較例4の記録シートに比べて真円性やフェザリング性が向上し、またR9における炭素数が20になって疎水性が強くなり過ぎたカップリング剤を塗布した比較例4の記録シートのようにインクの浸透性が低下するということもなかった。
【0043】
(実施例1)
実施例1においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがアルカノイルオキシ基でR6の炭素数が17になったステアロイルオキシ基からなるイソプロピルトリステアロイルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例1の記録シートを得た。
【0044】
(実施例2)
実施例2においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがアルカノイルオキシ基でR6の炭素数が7になったイソオクタノイルオキシ基からなるイソプロピルトリイソオクタノイルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例2の記録シートを得た。
【0045】
(実施例3)
実施例3においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがアルキルフェニルオキシ基でR7の炭素数が3になったクミルオキシ基からなるイソプロピルトリクミルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例3の記録シートを得た。
【0046】
(実施例4)
実施例4においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがパイロホスフォノキシ基でR6の炭素数が8になったジオクチルパイロホスフォノキシ基からなるイソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例4の記録シートを得た。
【0047】
(実施例5)
実施例5においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがジアルキルホスフォノ基でR6の炭素数が8になったジオクチルホスフォノ基からなるイソプロピルトリス(ジオクチルホスファイト)チタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例5の記録シートを得た。
【0048】
(実施例6)
実施例6においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがジアルキルホスフォノ基でR6の炭素数が12になったジドデシルホスフォノ基からなるイソプロピルトリス(ジドデシルホスファイト)チタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例6の記録シートを得た。
【0049】
(実施例7)
実施例7においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがアルキルフェニルスルホニルオキシ基でR6の炭素数が12になったドデシルフェニルスルホニルオキシ基からなるイソプロピルトリドデシルフェニルスルホニルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて実施例7の記録シートを得た。
【0050】
(比較例6)
比較例6においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがアルカノイルオキシ基でR6の炭素数が5になったヘキサノイルオキシ基からなるイソプロピルトリヘキサノイルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例6の記録シートを得た。
【0051】
(比較例7)
比較例7においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が3、Xがアルカノイルオキシ基でR6の炭素数が19になったエイコサノイルオキシ基からなるイソプロピルトリエイコサノイルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例7の記録シートを得た。
【0052】
(比較例8)
比較例8においては、カップリング剤として、チタン系カップリング剤であって、下記の表3に示すように、前記の構造式(1)におけるR5の炭素数が6、Xがアルカノイルオキシ基でR6の炭素数が7になったオクタノイルオキシ基からなるヘキシルトリオクタノイルチタネートを用い、上記の参考例1と同様にしてこのカップリング剤の溶液を調製し、この溶液を普通紙にカップリング剤の塗布量が0.5g/m2 になるように塗布し、これを乾燥させて比較例8の記録シートを得た。
【0053】
そして、上記のようにして得た実施例1〜7及び比較例6〜8の各記録シートについても、上記の参考例1〜3及び比較例1〜3の場合と同様にして、インクの浸透性、滴下されたインクの真円性及びフェザリング性の評価を行い、これらの結果を下記の表3に合わせて示した。
【0054】
【表3】
【0055】
この結果から明らかなように、前記の構造式(1)に示した条件を満たすチタン系カップリング剤を塗布した実施例1〜7の各記録シートは、カップリング剤を塗布していない普通紙や、R6の炭素数が5になって疎水性が低下したカップリング剤を塗布した比較例6の記録シート、R5の炭素数が6になって反応性が低下したカップリング剤を塗布した比較例8の記録シートに比べて真円性やフェザリング性が向上し、またR6の炭素数が19になって疎水性が強くなり過ぎたカップリング剤を塗布した比較例7の記録シートのようにインクの浸透性が低下するということもなかった。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明における第1〜第3の記録シートにおいては、前記の構造式(1)に示されるチタン系カップリング剤を紙に塗布または含浸させたため、これによりブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲みが抑制されると共に、インクが記録シートの裏面まで達するのが防止され、さらに上記の各カップリング剤が従来のサイズ剤のように紙の隙間に入り込んで、紙におけるインクの浸透性が悪くなるとことがなく、インクが速やかに記録シートの内部に浸透して、インクが速やかに乾燥されるようになった。
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