JP3851414B2 - 反射防止膜材料組成物及びこれを用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種放射線を用いるリソグラフィープロセスにおいて、下地基板からの反射による悪影響の低減に有効な反射防止膜材料組成物、ならびに該反射防止膜材料組成物を利用したレジストパターン形成法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フォトレジストは、半導体ウエファー、ガラス、セラミックもしくは金属等の基板上にスピン塗布法もしくはローラー塗布法で0.5〜2μmの厚みに塗布される。その後、加熱、乾燥し、露光マスクを介して回路パターン等を紫外線等の放射線により焼き付け、必要により露光後ベークを施してから現像して画像が形成される。
さらにこの画像をマスクとしてエッチングすることにより、基板上にパターン状の加工を施す事ができる。代表的な応用分野にはIC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、その他のフォトファブリケーション工程等がある。
【0003】
フォトレジストを用いた半導体の微細加工において、寸法の微細化に伴い基板面からの光反射の防止が重要課題になってきている。従来この目的には吸光剤入りフォトレジストが用いられてきたが、解像力を損なうという問題点があった。そこでフォトレジストと基板の間に反射防止膜(Bottom Anti-Reflective Coating、BARC)を設ける方法が広く検討されるようになってきた。
【0004】
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型が知られている。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とするのに対し、後者は特別の設備を必要としない点で有利とされ、数多くの検討が行われている。例えば特公平7−69611記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
【0005】
有機系反射防止膜用材料として望まれる物性として、放射線に対して大きな吸光度を有すること、フォトレジスト溶剤に不溶であること(フォトレジスト層とのインターミキシングが起こらないこと)、塗布時または加熱乾燥時に反射防止膜材料から上塗りのフォトレジスト中への低分子拡散物が無いこと、フォトレジストに比べて大きなドライエッチング速度を有すること等があり、それらは例えばProc. SPIE, Vol.2195,225-229(1994)にも記載されている。
【0006】
しかしながら前出の特許明細書記載の化合物、あるいは組成物はこれらの要求全てを満たすものではなく、その改良が望まれていた。中でもフォトレジスト塗布時にインターミキシングが起こらない事、またドライエッチング速度に関しフォトレジストに比較して十分速くエッチングできる、即ちエッチング選択比がとりやすい反射防止膜用材料が望まれていた。
また、吸光性基と架橋性基の両方を同一分子内に有する高分子化合物を用いた反射防止膜では、溶剤溶解性が悪化し、溶剤中に該高分子化合物を経時保存していると、その溶液がゲル化したり、溶解物が析出してしまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、光反射防止効果が高く、フォトレジスト層とのインターミキシング(界面混合)が起こらず、加熱乾燥時にフォトレジスト層中への拡散物がなく、フォトレジストに比べて大きなドライエッチング速度を有し、更に解像力及び膜厚依存性に優れ、保存の経時安定性にも優れたフォトレジスト反射防止膜材料組成物及びレジストパターン形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明の上記目的は下記の構成によって達成される。
1) 下記(1)の低分子吸光剤、高分子材料及び溶剤を含むことを特徴とする反射防止膜材料組成物。
(1)低分子吸光剤は、分子量2000以下で、365nm、248nmまたは193nmの少なくともいずれかの波長光に対するモル吸光係数が10000以上であり、且つ架橋反応性または重合反応性の官能基を分子内に2つ以上有する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物である。
【0009】
2) 前記低分子吸光剤に含まれる架橋反応性または重合反応性の官能基が、−CH2 OR基で示される基のうちの少なくとも一つであることを特徴とする上記1)に記載の反射防止膜材料組成物。
(ここで、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20個のアルキル基またはアシル基を表す。)
3) 前記低分子吸光剤に含まれる架橋反応性または重合反応性の官能基が、末端にエポキシ基を有する有機基であることを特徴とする上記1)に記載の反射防止膜材料組成物。
【0010】
4) 前記低分子吸光剤に含まれる架橋反応性または重合反応性の官能基が、
−X−C(R’)=CH2
で示される基のうちの少なくとも一つであることを特徴とする上記1)に記載の反射防止膜材料組成物。
(ここで、R’は水素原子、メチル基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。Xは単結合、炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数1〜20個のアリーレン基、−C(=O)−基、−C(=O)O−基、−O−基、−O−C(=O)−基、あるいはこれら基を2つ以上組み合わせた2価の基を表す。)
【0011】
5) 前記低分子吸光剤の骨格を形成する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物が、ナフタレン環を有することを特徴とする前記1)〜4)のいずれかに記載の反射防止膜材料組成物。
6) 上記1)〜5)のいずれかに記載の反射防止膜材料組成物を使用することを特徴とするレジストパターン形成法。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の反射防止膜材料組成物は高分子量の高分子材料と低分子量の低分子吸光剤とを含む。
【0013】
本発明において、低分子吸光剤の分子量は2000以下、好ましくは1000以下であり、低分子吸光剤の分子量の下限値としては88が好ましい。低分子吸光剤の365nm、248nm、193nmいずれかの波長光に対するモル吸光係数は10000以上、好ましくは20000以上、より好ましくは30000以上200000以下である。
なお、一般にフォトレジスト照射光には365nm、248nmまたは193nmの波長光を使用することが多く、フォトレジスト工程の中で形成する反射防止膜のモル吸光係数は、これらの波長光に対して高い程好ましい。これらの波長光に対するモル吸光係数が10000未満であると反射防止膜を形成しても十分な反射防止効果が現れず好ましくない。
ここで、365nm、248nm、193nmいずれかの波長光に対するモル吸光係数(ε)は、水あるいは有機溶剤に低分子吸光剤を溶解させた後、その溶液の吸光度をUV分光光度計で測定したのち、Beerの式により測定することができる。
【0014】
このような低分子吸光剤は、構造的には特定の芳香環またはヘテロ芳香環を含有するとよい。すなわち、π電子共役系を母核構造とするクロモフォア(発色団)を有しているとよい。芳香族炭素の数は少ない方が好ましい。芳香族炭素の数が多いとドライエッチング速度が遅くなる傾向があり、好ましくない。芳香族炭素の数は、好ましくは6以上18以下、更に好ましくは6以上14以下である。
【0015】
低分子吸光剤の骨格を形成する芳香環の例にはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環が挙げられ、ヘテロ芳香環の例にはチオフェン環、フラン環、ピロール環、イミダゾイル環、イソチアゾイル環、ピラゾイル環、イソキサゾイル環、インドール環、インダゾール環等の酸素、窒素、イオウ原子を環内に有する5〜14員のヘテロ芳香環が挙げられる。このなかでも膜屈折率を上げられるチオフェン環等イオウ原子を含むものが好ましい。
上記芳香環またはヘテロ芳香環の中でもベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環が好ましい。特に、ナフタレン環が好ましい。
【0016】
低分子吸光剤はこのような芳香環またはヘテロ芳香環に、架橋反応性または重合反応性の官能基を分子内に2つ以上、好ましくは3以上8以下、より好ましくは4以上6以下有する。低分子吸光剤が有するそのような官能基としては、−CH2 OR基が好ましい。−CH2 OR基中のRは、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基または炭素数1〜20個のアシル基を表し、これらは置換基を有していてもよい。
炭素数1〜20個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル−ヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられる。
炭素数1〜20個のアシル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
−CH2 OR基として具体的には、−CH2 OH基、−CH2 OCH3 基、−CH2 OC2 H5 基、−CH2 OCOCH3 基などが挙げられる。
【0017】
また、架橋反応性又は重合反応性の官能基としては、末端にエポキシ基を含む有機基も好ましい。末端にエポキシ基を含む有機基として、次のような例を挙げることができる。
【0018】
【化1】
【0019】
更に架橋反応性又は重合反応性の官能基として−X−C(R’)=CH2 で表すことができる基も好ましい。式中、R’は水素原子、メチル基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
Xは単結合、炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数6〜20個のアリーレン基、−C(=O)−基、−C(=O)−O−基、−O−基、−O−C(=O)−基、あるいはこれら基を2以上組み合わせた2価の基を表す。
上記炭素数1〜20個のアルキレン基として具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ペンチレン基、シクロヘキシレン基、2−ヒドロキシエチレン基、クロロエチレン基等を挙げることができる。上記炭素数6〜20個のアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、フェナンスリレン基等を挙げることができる。
このような官能基としては、好ましくはアクリロイル基またはメタクリロイル基、スチリル基、ビニルエーテル基、ビニルケトン基を挙げることができる。
【0020】
上記の芳香環またはヘテロ芳香環は、上記のような官能基以外に、架橋性でもなく重合性でもない例えば次のような置換基を有していてもよい。具体的には、例えば炭素数1〜20の有機基を挙げることができる。有機基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基を挙げることができる。有機基の他にも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基などを挙げることができる。更に−SR4 あるいは−NR5 R6 として表すことのできる基、あるいはR5 とR6 と窒素原子とが一体になって環状を形成しているモルホリノ基を挙げることができる。ここで、R4 は炭素数が1〜20個の炭化水素基を表す。R5 、R6 は各々水素原子又は炭素数1〜20個の炭化水素基を表し、互いに同じであっても異っていてもよい。
【0021】
−SR4 で示す式中のR4 としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ラウリル基、n−ステアリル基が好ましく、ドライエッチング速度を低下させない意味でメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の非環状の炭素数1〜6の炭化水素基、2−ヒドロキシエチル基、アリル基、2,3−ジクロロプロピル基、2,3−ジブロモプロピル基は特に好ましい。同一分子中の複数のR4 は必ずしもすべて同じでなくてもよく、異なるものが複数まざっていてもよい。
【0022】
−NR5 R6 で示す式中のR5 、R6 としては各々メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基が好ましく、モルホリノ基も好適である。
【0023】
上記のような低分子吸光剤は一般に室温保存中は安定している。130℃〜200℃に加熱すると、高分子材料側の反応性の官能基と及び/又は低分子吸光剤同志で、架橋反応または重合反応を起こす。従って、所定の基板に高分子材料と組み合わせて塗布して加熱すると硬化して基板上で反射防止膜を形成し、低分子吸光剤は高分子材料ネットワークに導入される。これによって発色成分がフォトレジスト膜の中に浸透してマスク画像を歪める等の従来ありがちだった不測のインターミキシングが防止される。また低分子吸光剤はフォトレジスト照射光に対して高いモル吸光係数を有し、反射光を防止する効果も高い。
【0024】
上記のような低分子吸光剤は例えば次のような方法で合成することができる。−CH2 OR基を有する低分子吸光剤は、水酸基もしくはアミノ基(アルキル置換アミノ基も可)を芳香環上に有する化合物又はヘテロ芳香環化合物をアルカリ性条件下、ホルマリンと反応させることにより、−CH2 OH基を導入する。その後アルコール(ROH)存在下、酸触媒とともに加熱し−CH2 OR基に変換することにより合成できる。
【0025】
末端にエポキシ基を有する有機基を有する低分子吸光剤は、水酸基もしくはカルボキシル基を有する芳香環あるいはヘテロ芳香環化合物を塩基性触媒存在下エピクロルヒドリンと反応させることにより合成できる。
【0026】
−X−C(R’)=CH2 基を有する低分子吸光剤は、水酸基もしくはアミノ基を有する芳香環又はヘテロ芳香環化合物を塩基性触媒存在下、(メタ)アクリル酸クロリドと反応させる、あるいはカルボキシル基を含有する芳香環又はヘテロ芳香環化合物を塩基性触媒存在下、グリシジル(メタ)アクリル酸クロリドと反応させることにより合成できる。
【0027】
このような方法などで合成でき、本発明の反射防止膜材料組成物で使用できる低分子吸光剤としては、具体的には例えば下記のものを挙げることができる。
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】
【化5】
【0032】
これら吸光性低分子化合物の反射防止膜材料組成物中の含有量は、全固形分に対して2〜60重量%、好ましくは5〜40重量%である。
【0033】
本発明の反射防止膜材料組成物は、上記のような低分子吸光剤と共に以下のような高分子材料を含む。
高分子材料としては、溶剤に可溶であり、また上述の低分子吸光剤との間で加熱時に架橋反応が起こるものが好ましい。
更に、ノボラック樹脂等のレジストに用いられるバインダーよりも速くドライエッチングされる高分子材料が好ましい。
【0034】
そのような高分子材料としては、例えばポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミド、ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸アミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、酢酸ポリビニル等を挙げることができる。ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。コポリマーの場合、ランダム重合体、ブロック重合体、グラフト重合体いずれでもよい。
またポリウレタン、ポリエステル、ポリウレア、ポリエーテル、ポリイミドなど主鎖内にヘテロ原子を有するポリマーも挙げることができる。これらはドライエッチング速度を高める働きがあって好ましい。
【0035】
このような重合体を形成するモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類など、付加重合性不飽和結合を有する化合物を挙げることができる。
【0036】
具体的には、例えばアクリル酸エステル類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートなど)、アリールアクリレート(例えばフェニルアクリレート、ヒドロキシフェニルアクリレートなど);
【0037】
メタクリル酸エステル類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい。)メタクリレート(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2、2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなど)、アリールメタクリレート(例えばフェニルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレートなど);
【0038】
アクリルアミド類、例えばアクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基などがある。)、N−アリールアクリルアミド(アリール基としては例えばフェニル基、トリル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、カルボキシフェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,N−アリールアクリルアミド(アリール基としては例えばフェニル基などがある。)、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミドなど;
【0039】
メタクリルアミド類、例えばメタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基などがある。)、N−アリールメタクリルアミド(アリール基としてはフェニル基、ヒドロキシフェニル基、カルボキシフェニル基などがある。)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル基、ブチル基などがある。)、N,N−ジアリールメタクリルアミド(アリール基としてはフェニル基などがある。)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなど;
アリル化合物、例えばアリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリルなど)、アリルオキシエタノールなど;
【0040】
ビニルエーテル類、例えばアルキルビニルエーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテルなど)、ビニルアリールエーテル(例えばビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルなど);
【0041】
ビニルエステル類、例えばビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニル、サルチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラクロル安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニルなど;
【0042】
スチレン類、例えばスチレン、アルキルスチレン(例えばメチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレンなど)、アルコキシスチレン(例えばメトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレンなど)、ハロゲンスチレン(例えばクロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレンなど)、ヒドロキシスチレン(例えば4−ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルスチレン、4−ヒドロキシ−3−メトキシスチレン、4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシベンジル)スチレンなど)、カルボキシスチレン;
【0043】
クロトン酸エステル類、例えばクロトン酸アルキル(例えばクロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、グリセリンモノクロトネートなど);
イタコン酸ジアルキル類(例えばイタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなど);マレイン酸あるいはフマール酸のジアルキルエステル類(例えばジメチルマレレート、ジブチルフマレートなど)又はモノアルキルエステル類;
【0044】
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等がある。その他にも共重合可能な付加重合性の不飽和化合物であればよい。これらはいずれも単独で用いられてもよく、組み合わされて用いられてもよい。
このようなモノマーを重合させてなる上記の高分子材料は、低分子吸光剤側の官能基に対応する反応性の官能基を例えばその側鎖に置換して有する。
【0045】
低分子吸光剤側の官能基と対応する反応性の高分子材料側の官能基とは、例えば低分子吸光剤側の官能基が−CH2 OR基の場合、−OH基、あるいは−OH基の2位、4位が空位の芳香環基を挙げることができる。低分子吸光剤側の官能基が−X−C(R’)=CH2 基である場合、アルコール性−OH基、フェノール性−OH基、カルボキシル基を挙げることができる。低分子吸光剤側の官能基がエポキシ基を含む有機基の場合、アリル基、アクリル基、メタクリル基、スチリル基などを例として挙げることができる。
【0046】
低分子吸光剤との反応性を有する官能基が置換した繰り返し構造単位の含有量は、高分子材料全体中で10〜99重量%、好ましくは30〜97重量%、更に好ましくは40〜90重量%であるとよい。
【0047】
上記の高分子材料は、その分子内にさらに吸光性基を有していてもよい。そのような吸光性の基の例としてはたとえば、特開平6−118631、特開平6−1186565、特開平8−245126、特開平8−208631、特開平8−276573に記載のポリマーで使用している例を挙げることができる。このような吸光性基を有していると、低分子吸光剤とともに反射防止作用を高めて好ましい。
このような吸光性基の高分子材料中の含有量としては、高分子材料全体中で30重量%以下、好ましくは20重量%以下であるとよい。
【0048】
このような高分子材料はその主鎖中の繰り返し単位中にも架橋反応性の基を置換していてもよい。例えば下記式で示されるような繰り返し単位を挙げることができる。
【0049】
一般式(I)
【化6】
【0050】
一般式(II)
【化7】
【0051】
上記式(I)中、R2 は水素原子、メチル基、塩素原子、臭素原子、シアノ基を表す。Aは、末端に−CH2 OH基あるいは−CH2 OR7 基、−CH2 OCOCH3 基を有する有機官能基を表す。−CH2 OR7 中のR7 は炭素数が1から20個までの炭化水素基を表す。
Aで表した有機官能基としては、好ましくは、−CONHCH2 OH基、−CONHCH2 OCH3 基、−CH2 OCOCH3 基、−C6 H4 CH2 OH基、−C6 H4 CH2 OCH3 基、または−CONHC(CH3 )2 CH2 COCH3 基をホルマリンと反応させた基を挙げることもできる。
【0052】
上記式(II)中、R2 は上記と同義であり、Bとしては末端にエポキシ基を有する有機官能基である。末端に導入すると好ましいエポキシ基の例としては、以下のような式で例示することができる。
【0053】
【化8】
【0054】
上記一般式(I)又は式(II)で示される繰り返し構造単位の高分子中の含有量としては、全モノマー単位に対して5〜30モル%が好ましく、より好ましくは10〜20モル%である。
上記のような高分子材料の中でも本発明では特に、溶剤に可溶であり、ノボラック樹脂等レジスト層に用いられるバインダーよりも速くドライエッチングされる素材が好ましい。
【0055】
低分子吸光剤と共に溶剤中に併存する高分子材料の分子量は、使用する溶剤、要求される溶液粘度、要求される膜形状等により変動はあるが、重量平均として1000〜1000000、好ましくは2000〜300000、さらに好ましくは3000〜200000である。
このような高分子材料の組成物中の含有量としては、通常、固形分100重量部中、5〜20重量部、好ましくは8〜15重量部の範囲がよい。
本発明の反射防止膜材料は、例えばシリコン基板などの上に塗布し、その上にフォトレジスト層を塗布して用いる。上塗りするフォトレジストとの界面混合(インターミキシング)を更に防ぐ意味で、更に熱架橋剤を混合するとよい。
【0056】
上記の低分子吸光剤とともに用いるさらなる熱架橋剤として(A)をさらに含有することも可能である。
(A)メチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれた少なくとも一つの置換基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物もしくはウレア化合物
【0057】
(A)成分に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が置換している数は、メラミン化合物の場合2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
【0058】
これらのメチロール基含有化合物はいずれもメラミン、グリコールウリル、グアナミンあるいはウレアを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の塩基性触媒存在化でホルマリンと反応させることにより得られる。
【0059】
また、アルコキシメチル基含有化合物は上記メチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下加熱することにより得られる。アシロキシメチル基含有化合物はメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在化アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
【0060】
以下、これらの上記置換基を有する化合物の具体例を挙げる。メラミン化合物として、例えばヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物などが挙げられる。
【0061】
グアナミン化合物として、例えばテトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物などが挙げられる。
【0062】
グリコールウリル化合物としては、例えばテトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個がアシロキシメチル化した化合物またはその混合物等が挙げられる。
【0063】
ウレア化合物としては、例えばテトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物またはその混合物、テトラメトキシエチルウレアなどが挙げられる。
【0064】
また、本発明の組成物中には、重合性基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基等)を2つ以上含有する多官能性モノマーを添加してもよい。
このような多官能性モノマーは非常に多く知られており、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールグリセロールトリ(メタ)アクリレート等が市販されている。
これらの(A)成分及び多官能性モノマー等の補助的な熱架橋剤の本発明の組成物中の含有量は、固形分に対して好ましくは2〜40重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
【0065】
低分子吸光剤として、式 −X−C(R’)=CH2 で示すことのできる官能基を有する化合物を使用した場合は、熱重合開始剤と暗重合抑制剤を添加してもよい。熱重合開始剤としては種々のペルオキシ型開始剤やアゾ型開始剤が用いられ、いずれも分解温度が塗布温度以上、架橋用後加熱温度以下であることが好ましい。熱重合開始剤の添加量としては、本発明の組成物の全固形分に対して0.05〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量%である。
【0066】
暗重合抑制剤としては種々のフェノール系化合物が用いられ、メトキシフェノール、ハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等が例として挙げられる。暗重合抑制剤の添加量としては、本発明の組成物の全固形分に対して0.01〜0.5重量%が好ましく、より好ましくは0.03〜0.3重量%である。
【0067】
本発明の反射防止膜材料組成物には、必要に応じてさらなる吸光剤、接着助剤、界面活性剤を添加することが可能である。
上記組成物に添加する吸光剤としては例えば、「工業用色素の技術と市場」(CMC出版)や、染料便覧(有機合成化学協会編)に記載の市販の吸光剤を挙げることができる。
例えば、C.I.Disperse Yellow 1,3,4,5,7,8,13,23,31,49,50,51,54,60,64,66,68,79,82,88,90,93,102,114及び124、C.I.Disperse Orange 1,5,13,25,29,30,31,44,57,72及び73、C.I.Disperse Red 1,5,7,13,17,19,43,50,54,58,65,72,73,88,117,137,143,199及び210、C.I.Disperse Violet 43、C.I.Disperse Blue 96、C.I.Fluorescent Brightening Agent 112,135及び163、C.I.Solvent Orenge 2及び45、C.I.Solvent Red 1,3,8,23,24,25,27及び49、C.I.Pigment Green 10、C.I.Pigment Brown 2等を好適に用いることができる。吸光剤は通常、反射防止膜材料組成物100重量部に対し、50重量部以下、好ましくは30重量部以下の割合で配合される。
【0068】
接着助剤は、主に、基板あるいはレジストと反射防止膜材料組成物の密着性を向上させ、特にエッチング工程においてレジストが剥離しないようにするための目的で添加される。具体例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフエニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン等のクロロシラン類、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフエニルジメトキシシラン、フエニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリン)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール等のシラザン類、ビニルトリクロロシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン類、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、ウラゾールチオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン等の複素環状化合物や、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア等の尿素、又はチオ尿素化合物を挙げることができる。
これらの接着助剤は、反射防止膜材料組成物100重量部に対し、通常10重量部未満、好ましくは5重量部未満の割合で配合される。
【0069】
本発明の反射防止膜材料組成物には、ストリエーシヨン等の塗布性を更に向上させるために、界面活性剤を配合する事ができる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF301,EF303,EF352(新秋田化成(株)製)、メガフアツクF171,F173(大日本インキ(株)製)、フロラードFC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンSー382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)等のフツ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の内、特にフッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤が好ましい。
【0070】
これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0071】
本発明の反射防止膜材料組成物は、高分子材料と低分子吸光剤とを溶剤中に含む。高分子材料などを含む溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2ーヒドロキシプロピオン酸エチル、2ーヒドロキシー2ーメチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2ーヒドロキシー3ーメチルブタン酸メチル、3ーメトキシプロピオン酸メチル、3ーメトキシプロピオン酸エチル、3ーエトキシプロピオン酸エチル、3ーエトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、又は2種以上の組み合わせで使用される。
【0072】
更に、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。
【0073】
これらの溶剤の中ではプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルが安全性の観点から好ましい。
【0074】
上記の溶剤は、通常、固形分100重量部に対し、70〜95重量部が好ましく、より好ましくは80〜92重量部の範囲で用いるとよい。
【0075】
本発明の上記のフォトレジスト反射防止膜材料組成物は通常、次のようにして用いる。すなわち、上記反射防止膜材料組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透明基板等)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法によって塗布する。次いで得られた塗膜とともにこの基板を加熱し、高分子材料と低分子吸光剤とを反応させて架橋または重合して反射防止膜材料組成物を硬化させ、好ましくは膜厚0.01〜3.0μmの反射防止膜を作成する。加熱温度は80〜250℃、加熱時間は1〜120分間である。このようにして得られた反射防止膜上にフォトレジストを塗布し、所定のマスクを通して露光する。ここで露光光源としては、水銀のg線(435nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)等が挙げられる。
次いで必要に応じて加熱(PEB:Post Exposure Bake)し、現像液を用いて現像する。次いでリンスし、乾燥してフォトレジストパターンを基板上に得る。
【0076】
本発明において、反射防止膜の上に塗布されるフォトレジストとしては,ネガ、ポジ型いずれも使用出来るが、ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルからなるポジ型レジスト、光酸発生剤と酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーからなる化学増幅型レジスト、もしくはアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤と酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物からなる化学増幅型レジスト、もしくは光酸発生剤と酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物からなる化学増幅型レジストがあり、例えば富士ハントマイクロエレクトロニクス社製FHi−620BC、ARCH−2が挙げられる。
【0077】
本発明の反射防止膜材料組成物を使用した場合、ポジ型フオトレジスト組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジーn−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
【0078】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示して本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合成例1
具体例(1)で示した低分子吸光剤を合成した。
4−ヒドロキシベンズアルデヒド122gと4−ヒドロキシアセトフェノン136gをエタノール600mlに溶解させた。そこへメタンスルホン酸10gを添加し65℃で6時間反応させた。そこへ蒸留水2リットルを添加し黄褐色結晶140gを得た。これをメタノール400mlに溶かした後、水酸化ナトリウム40gとホルマリン水溶液(37%)200mlを添加した。45℃にて6時間反応させた後酢酸により中和をし、そこへ蒸留水を添加することにより目的物を得た。収率は52%、365nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε365 )は2.4×104 だった。
【0079】
合成例2
具体例(5)で示した低分子吸光剤を合成した。
上記合成例1で得たビスメチロール体50gをメタノール1000mlに溶解し、そこへ硫酸5gを添加、50℃で4時間反応させた。炭酸バリウムを用いて中和した後、塩を漉過により除去した。エバポレータを用いて濃縮の後、蒸留水を添加して目的物を析出させた。収率は65%、365nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε365 )は2.4×104 だった。
【0080】
合成例3
具体例(9)で示した低分子吸光剤を合成した。
マロン酸ジメチル132gと2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド138gをメタノール700mlに溶解させた。そこへメタンスルホン酸10gを添加し60℃で6時間反応させた。そこへ蒸留水を添加し、析出した結晶を漉過した。結晶はそのままエチレングリコール2リットルに溶解させ、硫酸10gを添加した後100℃で8時間反応させた。蒸留水を加え、ジオール体を析出させた。収率は74%だった。
ピリジン中でエピクロルヒドリンを用いてグリシジル化し目的物を得た。収率は63%、365nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε365 )は2.0×104 だった。
【0081】
比較例1に使用する吸光剤の合成
低分子吸光剤を置換したアクリル系重合体を次のように合成した。
4’−(3−メチル−4−メトキシシンナモイル)フェニルアクリレート18gとメタクリル酸4.5gとメタクリル酸グリシジル9gをDMF60gに溶解させた後、反応液を65℃に加温し、同時に反応液中に窒素を30分ながした。重合開始剤としてV−65(和光純薬(株)製品) 50mgを2時間ごとに3回添加した。反応物は蒸留水1リットル中に再沈することにより粉体として回収した。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は9000であった。
【0082】
〔実施例1〕
合成例1〜3で得た本発明の化合物2.0gにバインダーとして(4−ヒドロキシスチレン)/(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)/(メチルメタクリレート)共重合体(重合比60/20/20、重量平均分子量4.8×104 )3.0gを用い、これらをプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解させ10%溶液とした後、孔径0.10μmのテフロン製ミクロフィルターを用いて漉過し、反射防止膜材料組成物を調製した。これをスピナーを用い、シリコンウエファー上に塗布した。真空密着式ホットプレート上で170℃3分間加熱し、反射防止膜を形成した。比較例1の化合物はプロピレングリコールメチルエーテルアセテートには不溶なため、プロピオン酸エトキシエチルに溶解させ、他のバインダーは加えずに同様にしてサンプルを調整した。
【0083】
上記反射防止膜の膜厚は全て0.17μmにそろえた。ついでこれらの反射防止膜をレジストに使用する塗布溶剤例えばγ−ブチロラクトン、プロピオン酸エトキシエチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートに浸漬し、その溶剤に不溶である事を確認した。
【0084】
得られた反射防止膜上にポジ型フォトレジストとしてFHi−620BC(フジハントエレクトロニクステクノロジー(株)製品)を塗布した後(レジスト膜厚0.85μm)、縮小投影露光装置(ニコン(株)製NSR−2005i9C)を用い露光した(365nmの波長光)後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間現像し、30秒間乾燥した。このようにして得られたシリコンウエファー上のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察して、限界解像力および膜厚依存性を調べた。また365nmの膜吸光度とドライエッチング速度も評価した。
【0085】
ここで、365nmの膜吸光度は石英板上に反射防止膜材料組成物を塗布、加熱乾燥して膜を形成し、それを(株)島津製作所性分光光度計UV−240により測定した。
【0086】
限界解像力は膜厚0.85μmにおいて、0.50μmのマスクパターンを再現する露光量における限界解像力を意味する。
膜厚依存性は膜厚の違いが解像力に及ぼす影響を評価するもので、レジスト膜厚0.85μmにおける解像力と膜厚0.87μmにおける解像力の比により評価した。この値が1.0に近い程、すなわち依存性は低いほど好ましい。
ドライエッチング速度は、シリコンウエファー上に反射防止膜材料組成物を塗布、加熱乾燥して膜を形成し、それを日本真空技術(株)製CSE−1110によりCF4 /O2 条件下で測定した。
また反射防止膜材料を溶解した溶液を50℃で72時間保管し、その後溶液の状態を観察することにより、保存の経時安定性を調べた。
結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
表1に示すように、比較例1の吸光性基と架橋性基を同一にもつ高分子化合物では、溶剤溶解性や経時安定性に問題があり、本発明が優れている事が判る。また本発明は、膜吸光度、解像力、膜厚依存性にも優れ、ドライエッチング速度も大きく優れた反射防止膜材料組成物であることがわかる。
【0089】
合成例4
具体例(4)で示した吸光剤を合成した。
9,10−ビス(クロロメチル)アントラセン27.5gをアセトン200mlに溶解させた後、そこへ2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール11gを添加した。少量ずつに分けてトリエチルアミン11gを添加したのち温度を50℃まで上げ、2時間反応させた。蒸留水500mlを添加し生成物を析出させた。生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより生成した。収率は41%、248nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε248 )は9.9×104 だった
【0090】
合成例5
具体例(8)で示した吸光剤を合成した。
上記合成例4で得たビスメチロール体10gをメタノール100mlに溶解し、そこへ硫酸0.5gを添加、50℃で4時間反応させた。炭酸バリウムを用いて中和した後、塩を漉過により除去した。エバポレータを用いて濃縮の後、蒸留水を添加して目的物を析出させた。収率は73%、248nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε248 )は9.9×104 だった。
【0091】
合成例6
具体例(12)で示した吸光剤を合成した。
9,10−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン23.8gをジメチルアセトアミド100mlに溶かした。そこへエピクロルヒドリン10gを添加しピリジン存在化反応させて目的物を得た。収率は67%、248nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε248 )は9.6×104 だった。
【0092】
合成例7
具体例(16)で示した吸光剤を合成した。
9,10−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン23.8gをジメチルアセトアミド100mlに溶かした。そこへアクリル酸クロリド11gを添加しピリジン存在化反応させて目的物を得た。収率は83%、248nmの波長光に対してのモル吸光係数(ε248 )は9.6×104 だった。
【0093】
比較例2に使用する重合体の合成
低分子吸光剤を置換したアクリル系重合体を次のように合成した。
9−ヒドロキシメチルアントラセン(ε248 9.8×104 、248nm)208g、トリエチルアミン101gとハイドロキノン1gをDMF1リットルに溶解させた。そこに塩化アクリロイル90gを反応液液温が30℃を超えないようにして2時間かけて滴下した。蒸留水2リットルを添加し、析出した粗結晶を漉過により集めた。粗結晶はエタノール−水にて再結晶した。収率は75%だった。
得られたアクリルモノマー7gとメチルアクリレート12gをDMF60gに溶解させた後、反応液を65℃に加温し、同時に反応液中に窒素を30分ながした。重合開始剤としてV−65(和光純薬(株)製品) 50mgを2時間ごとに3回添加した。反応物は蒸留水1リットル中に再沈することにより粉体として回収した。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は4000であった。
【0094】
〔実施例2、比較例2、比較例3〕
合成例4〜7で得た本発明の化合物2.0gに、合成例4〜6にはバインダーとして(4−ヒドロキシスチレン)−(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)−(メチルメタクリレート)共重合体(重合比60/20/20、重量平均分子量4.8×104 )3.0gを、合成例7にはバインダーとして(アリルメタクリレート)−(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)−(メチルメタクリレート)共重合体(重合比40/20/40、重量平均分子量5.9×104 )3.0gと熱重合開始剤としてV−19(和光純薬(株)製品)0.05gと、暗重合禁止剤としてハイドロキノン0.01gを用い、これらをプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解させ10%溶液とした後、孔径0.10μmのテフロン製ミクロフィルターを用いて漉過し、反射防止膜材料組成物溶液を調製した。
比較例2は上記合成した高分子材料と、架橋剤としてヘキサメトキシメチルメラミン1.0gをプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解させ同様にしてサンプルを調整した。
比較例3は、上記本発明の吸光剤に代えて、モル吸光係数が10000に満たない、3,5−ビス(ヒドロキシメチル)−4−ヒドロキシ−アセトフェノン((ε248 は0.8×104 )を使用し、バインダーとしては上記合成例4〜6に使用したものを用いて、上記と同様にサンプル調整した。
【0095】
これらをスピナーを用い、シリコンウエファー上に塗布した。真空密着式ホットプレート上で170℃3分間加熱し、反射防止膜を形成した。同様にして比較例の化合物からも反射防止膜を形成した。これら反射防止膜の膜厚は0.17μmである。
【0096】
次いでこの反射防止膜をレジストに使用する溶剤例えばγ−ブチロラクトン、プロピオン酸エトキシエチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートに浸漬し、その溶剤に不溶であることを確認した。
得られた反射防止膜上にKrFエキシマーレーザー用ポジ型フォトレジストとしてARCH−2(フジハントエレクトロニクステクノロジー(株)製品)を塗布した後(膜厚0.85μm)、縮小投影露光装置(ニコン(株)製NSR−2005i9C)を用い露光(248nmの波長)した後、露光後加熱として、110℃で60秒処理した後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間現像し、30秒間乾燥した。このようにして得られたシリコンウエファー上のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察して、限界解像力および膜厚依存性を調べた。また248nmの膜吸光度とドライエッチング速度も評価した。
【0097】
ここで、248nmの吸光度は石英板上に反射防止膜材料組成物を塗布、加熱乾燥して膜を形成し、それを(株)島津製作所性分光光度計UV−240により測定した。
限界解像力、膜厚依存性、ドライエッチング速度は上記と同じである。
KrFエキシマーレーザー(248nm)露光での評価の結果を表2に示した。
結果を表2に示す。
【0098】
【表2】
【0099】
表2の結果から、本発明は、低分子吸光剤が吸光性と架橋性を合わせ持つ為、各々別に添加した比較例2に比べて架橋剤で希釈されない分、膜吸光度が高くでき、これにより本発明の反射防止膜材料組成物は膜吸光度が高く、フォトレジストの限界解像力向上、および基板からの反射光低減による定在波起因の感度の膜厚依存性が低減しているのがわかる。また本発明はドライエッチング速度も大きく優れた反射防止膜で有ることがわかる。
【0100】
【発明の効果】
本発明の反射防止膜材料組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法により、反射光防止効果が高く、フォトレジスト層とのインターミキシングが起こらず、しかも加熱乾燥時にフォトレジスト中への拡散物がなく、フォトレジストに比べて大きなドライエッチング速度を有し、画像解像力にも優れ、膜厚依存性に優れ、組成物として保存性にも優れ、所定の基板上に微細な画像を精密に描くことができる。
Claims (3)
- 下記(1)の低分子吸光剤、高分子材料及び溶剤を含むことを特徴とする反射防止膜材料組成物。
(1)低分子吸光剤は、分子量2000以下で、365nm、248nmまたは193nmの少なくともいずれかの波長光に対するモル吸光係数が10000以上であり、且つ架橋反応性または重合反応性の官能基を分子内に2つ以上有する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物である。
ここで、架橋反応性または重合反応性の官能基は、下記(A)〜(C)のいずれかの基である。
(A)−CH 2 OR基(ここで、Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20個のアルキル基またはアシル基を表す。)
(B)末端にエポキシ基を有する有機基
(C)−X−C(R’)=CH 2 で示される基(ここで、R’は水素原子、メチル基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。Xは単結合、炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数1〜20個のアリーレン基、−C(=O)−基、−C(=O)O−基、−O−基、−O−C(=O)−基、あるいはこれら基を2つ以上組み合わせた2価の基を表す。) - 前記低分子吸光剤の骨格を形成する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物が、ナフタレン環を有することを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜材料組成物。
- 請求項1または2に記載の反射防止膜材料組成物を使用することを特徴とするレジストパターン形成方法。
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