JP3850737B2 - 空気熱源液化天然ガス気化器 - Google Patents

空気熱源液化天然ガス気化器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化天然ガス(以下、「LNG」と略称する)を各種原料や燃料として利用するために、空気を熱源として昇温気化させる空気熱源液化天然ガス気化器に関する。特に、熱源として用いられる結果、冷却される空気から得られるLNG冷熱利用全般であり、吸気冷却により圧縮動力の削減が期待される空気分離設備、過給器付きガスエンジン発電設備、ガスタービン発電設備、さらに低温空気が直接利用できる冷蔵倉庫事業、冷凍食品事業、低温粉砕事業、人エスキー場などのレジャー施設などが含まれる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、LNGは都市ガスの原料や、火力発電所の燃料などに利用されている。LNGは、天然ガスを産地で−160℃以下に冷却して低温液化させ、LNGタンカなどで運搬され、臨海部に設置されるLNGタンクに受入れられ、LNGタンクから需要に応じて供給される。LNGを使用する際には、海水などを熱源として、気化させて常温まで昇温させている。ただし、海水などをLNG気化の熱源とする方式では、LNGと熱交換して冷却される海水などは、海などに戻してしまうので、LNGが有しているLNG冷熱を有効に利用することができない。
【0003】
本件出願人は、LNGと空気とを直接熱交換してLNG冷熱を有効に利用するために、水分の吸着によって乾燥させた空気を冷却する技術を用いるコンバインドサイクル発電装置についての発明を、特願2000−186829として既に出願している。この出願の発明のための空気の冷却は、特願2000−325909として出願している空気冷却装置を用いて行うことができる。
【0004】
図14に、特願2000−325909で図5として開示している空気冷却装置に基づく空気冷却システムの概略的な構成を示す。外気は処理ファン1によって吸引され、空気予冷器2で予冷されてから、蓄熱回転式熱交換器3に導入される。蓄熱回転式熱交換器3は、シリカを材料とするハニカム構造のロータが回転しながら、ハニカム構造を通る空気から水分を吸着して除湿し、露点を−30℃まで低下させることができる。蓄熱回転式熱交換器3で除湿された空気は、空気深冷器4でLNGと熱交換し、たとえば−30℃〜−100℃程度に冷却される。−160℃のLNGは気化するけれども、常温よりは低温の状態にとどまる。LNGが気化した低温の天然ガス(以下、「NG」と略称する)は、空気予冷器2で導入される外気と熱交換して、外気を5℃程度に冷却するとともに、常温まで昇温する。
【0005】
空気予冷器2で冷却された外気からの水分の除去は、まずエリミネータ5で水分除去が行われ、さらにギアードモータ6によって回転駆動される除湿ロータ7で除湿が行われる。除湿ロータ7は、前述のハニカム構造を有し、中心軸まわりに回転する。除湿ロータ7で中心軸に垂直な表面は、処理ゾーン8と再生ゾーン9と冷却ゾーン10とに区画されている。処理ゾーン8では空気の除湿が行われ、再生ゾーン9では除湿能力の再生が行われる。このため、再生ゾーン9には、プレフィルタ11を通り、再生ヒータ12で加熱された空気などが吹付けられる。冷却ゾーン10では、処理ゾーン8で除湿可能なように冷却する。再生に使用する空気などは、再生ファン13によって吸引され、再生ゾーン9を通過する。LNGは、LNG管路14から空気深冷器4に供給され、空気予冷器2からのNG管路15で気化昇温されたNGを得ることができる。
【0006】
このような空気冷却システムを用いると、外界空気とガスタービンの排ガスあるいは蒸気タービンの排スチームを熱源として用いるLNG気化器を得ることができる。このようなLNG気化器には、特願2000−125191で提案しているような熱交換器を用いることができる。この熱交換器では、LNGを導入する入口ヘッダから分岐した多数のU字曲げ管で構成される複数本の伝熱管に、多孔を有する溝付き薄板を取り付け、フィン効果による伝熱性能を高めることを特徴としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特願2000−125191で提案しているような、多孔を有する溝付き薄板フィンブロックは、加工が困難であることが判明した。このため、空気をLNG気化の熱源として、LNG冷熱を有効に利用するためには、高い伝熱性能を有するフィンブロックの構造を考案する必要がある。
【0008】
次に、図14の空気深冷器4に導入される空気は、露点が−30℃前後となるまで、蓄熱回転式熱交換器3である吸着器によって水分が除去される。そのため、空気深冷器4のフィンには霜が着かなくなり、空気側の差圧が上昇したり、伝熱阻害が生じることはない。一方、吸着器としての蓄熱回転式熱交換器3の処理ゾーン8に入る空気は、水分の吸着器としての性能を充分に発揮させるため、5℃前後に冷却する必要がある。もし空気予冷器2の出口空気温度がその5℃前後の温度以上になると、吸着器としての性能が低下し、処理空気の露点が−30℃以上に上がり、空気深冷器4に霜が着いて、空気深冷器4の差圧が上昇してしまう。そのため、空気深冷器4を出た低温天然ガスを用い、空気予冷器2で空気をある温度範囲内に冷却する必要がある。
【0009】
図15は、空気予冷器2に導入する低温天然ガスの温度と、空気予冷器2のフィン表面の状況との関係についての実験結果を示す。図15では、(a)で−30℃、(b)で−70℃、(c)で−90℃の結果をそれぞれ示す。(a)の−30℃では着霜は生じないけれども、(b)の−70℃では着霜が生じ、(c)の−90℃では着霜がフィン間を塞ぐように成長していることが判る。
【0010】
夏季などで、導入空気温度が高い場合は、空気深冷器4を出た天然ガスの温度を大幅に下げる必要がある。しかし、空気深冷器4を出た低温天然ガスの温度がある限界値より下がると、フィンに着霜や着氷を生じ、空気側の差圧が上がり、空気流量が減少し、安定運転ができない問題がある。また冬季などで、導入外気の温度が低い場合は、空気深冷器4を出た低温天然ガスで冷却されるため、空気予冷器2の出口空気温度が0℃以下となり、霜層の厚みが増し、安定した運転ができない問題がある。そこで、空気予冷器2に入る空気温度を、年間を通じ、15℃から20℃程度の範囲に制御する必要がある。
【0011】
本発明の目的は、除湿を安定に行うことができる空気熱源液化天然ガス気化器を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、空気を液化天然ガスの有する冷熱で冷却しながら、液化天然ガスを空気によって加熱して気化させる空気熱源液化天然ガス気化器であって、
外気中から導入される空気を冷却する予冷器と、
予冷器で冷却された空気を除湿する除湿器と、
除湿器で除湿された空気をさらに冷却する深冷器とを含み、
深冷器では空気が液化天然ガスと熱交換して、空気が冷却されるとともに液化天然ガスが所定の低温まで昇温気化され、
予冷器では、深冷器で所定の低温まで昇温気化された天然ガスと空気とが熱交換して、空気が所定の温度まで冷却されるとともに天然ガスが昇温され、空気と熱交換する天然ガスには液化天然ガスを混合可能であり、
前記予冷器または前記深冷器のうちの少なくともいずれかは、
前記天然ガスが流れ、多数のU曲げ部を有する複数の伝熱管と、
伝熱管に噴流を与えながら空気を流すように、伝熱管の複数のU曲げ部に差し込まれるフィンブロックとを含むことを特徴とする空気熱源液化天然ガス気化器である。
【0013】
本発明に従えば、外気を除湿器に導入する前に、予冷器で予冷する。除湿器に導入された空気は、除湿され、深冷器で液化天然ガスと熱交換して、さらに冷却される。液化天然ガスは、深冷器での空気との熱交換で気化昇温され、予冷器で空気を予冷する際に、熱交換によってさらに昇温される。予冷器では、空気と熱交換する天然ガスに、液化天然ガスを外気温度に応じて適切な温度となるよう混合して調整することができ、予冷器において着霜や着氷による空気側の圧力損失の増大を生じることが無いように冷却することができる。
【0015】
また、予冷器または深冷器のうちの少なくともいずれかは、多数のU曲げ部を有する複数の伝熱管内に天然ガスを流し、伝熱管の複数のU曲げ部に差し込まれるフィンブロックを含む。フィンブロックは伝熱管に噴流を与えながら空気を流すので、霜や氷が伝熱管やフィンブロックの表面に付着しても、空気の噴流で吹飛ばすことができ、霜や氷の成長を抑えて、低温の空気の流路を塞がずに流すことができる。
【0016】
また本発明で、前記複数の伝熱管は、間隔をあけて縦型に配置されるヘッダ間を連結し、水平面内でU字状の曲げを繰返す同一形状の伝熱管であって、U字状の曲げが上下方向にそろうように配置されることを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、各伝熱管の曲り形状を同一にして、製造を容易化し、製造コストを低減することができる。また均等な熱応力が作用するので、長期使用での疲労問題を解決することができる。伝熱管は上下方向に配置されるので、伝熱管の本数を増加させて液化天然ガスの気化能力を高めても、装置幅は変らないようにすることができる。深冷器では、ヘッダは縦型であるので、ヘッダの下部を液化天然ガスの入口と天然ガスの出口とし、上部から液化天然ガスおよび天然ガスの一部を抜出し、後段予冷器から出る天然ガスと混ぜて前段予冷器に外気との熱交換用に供給することができる。
【0018】
また本発明で、前記複数の伝熱管とヘッダとの組合せは、2組が仮想的な中央面に関して面対称となるように配置され、
該中央面から離れる側端位置のU字状の曲げ部間には、両側の曲げ部間の幅を有する全幅フィンブロックが挿入され、
該中央面に接近する位置のU字状の曲げ部には、該U字状の曲げ部から側端位置までの幅を有する半幅フィンブロックが挿入されることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、U字状の曲げ部が側端位置にある部分には、全幅フィンブロックを挿入することができる。中央面に接近する位置のU字状の曲げ部には、そのU字状の曲げ部から側端位置までの幅を有する半幅フィンブロックを挿入するので、U字状の曲げ部同士が背中合わせ状態になり、フィンブロックがない隙間が生じるけれども、この隙間を通る通路は、次の全幅フィンブロックを通るので、全体的なショートパスの形成を防ぐことができる。
【0020】
また本発明で、前記除湿器は、冷却状態で水分を吸着し、加温状態で吸着した水分を脱着して、吸着能力を再生可能であり、
前記予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも低いときに、除湿器の再生に用いた排熱により、所定温度まで加温して予冷器に導入する外気予熱手段を、さらに含むことを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも低いときには、外気予熱手段で、除湿器の再生に用いた排熱によって所定温度まで加温して、予冷器に供給する。外気温度が低いときは、予冷器に液化天然ガスの導入をやめ、また外気予熱手段で適切な温度範囲にして、予冷器に供給するため、予冷器出口の空気温度を所定の温度に維持することができ、着霜や着氷による運転阻害を受けることなく効率よく稼働させることができる。
【0022】
また本発明は、前記予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときに、除湿器に導入して除湿する空気に、前記深冷器で冷却された空気の一部を混合させて混合後の空気の温度が予め定める温度となるように調整する予冷空気温度調整手段を、さらに含むことを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、予冷空気温度調整手段によって、予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときに、除湿器に導入して除湿する空気に、前記深冷器で冷却された空気の一部を混合させて混合後の空気の温度が予め定める温度となるように調整し、除湿器を効率よく動作させて、空気を熱源とする液化天然ガスの気化を安定して継続させることができる。
【0024】
また本発明で、前記予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときに、除湿器に導入して除湿する空気の温度が予め定める温度となるように、前記深冷器で空気と熱交換する液化天然ガスの一部をバイパスさせて、前記予冷器で空気と熱交換する天然ガスに混合する量を調整するバイパス調整手段をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、バイパス調整手段によって、予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときに、除湿器に導入して除湿する空気の温度が予め定める温度となるように、深冷器で空気と熱交換する液化天然ガスの一部をバイパスさせて、予冷器で空気と熱交換する天然ガスに混合する量を調整するので、除湿器を効率よく動作させるように空気を冷却して、空気を熱源とする液化天然ガスの気化を安定して継続させることができる。後段予冷器を出た空気の一部を放散させて、深冷器に導入する空気を少なくし、空気を放散させないときよりも、空気をより低い温度まで冷却することができる。
【0026】
また本発明は、前記深冷器を出る低温空気を、内燃機関の空気源として利用し、該内燃機関から出る排熱を前記除湿器の再生熱源に利用することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、深冷器を出る低温空気を、内燃機関の空気源として利用し、ガスタービンやガスエンジンの吸気を冷却して、内燃機関を効率よく稼働させることができる。内燃機関から出る廃熱は、除湿器の再生熱源に利用するので、液化天然ガス気化器も安定かつ効率よく稼働させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である空気熱源LNG気化器20の概略的な構成を示す。外気は、前段予冷器(FPC:Front Pre-Cooler)21および後段予冷器(BPC:Back Pre-Cooler)22を通って、図14の蓄熱回転式熱交換器3と同等な吸着器23に導入される。吸湿器である吸着器23で吸湿された空気は、深冷器24(MAC:Main Air Cooler)でさらに冷却され、深冷空気チャンバ25に集められて、低温空気を利用する冷熱利用設備に供給される。
【0029】
外気を導入する吸引力は、図14の処理ファン1に相当する処理空気ブロワ26によって発生される。処理空気ブロワ26によって吸引される外気は、処理空気ブロワ26自身の周囲を流れ、さらに外気予熱器27を介して前段予冷器21に供給される。外気温がたとえば0℃以下になって低いようなときは、処理空気ブロワ26による昇温と、外気予熱器27に導入される熱とで、外気を予熱することができる。外気予熱器27の熱源としては、吸着器23の再生に使用する廃熱を利用することができる。
【0030】
吸着器23は、図14の除湿ロータ7の処理ゾーン8、再生ゾーン9および冷却ゾーン10と同様に、ハニカム構造のロータが処理ロータ部28、再生ロータ部29および冷却ロータ部29aに区画される。再生ロータ部29に対しては、再生ブロワ30を設置し、再生空気ヒータ31で加熱された空気を吸引して、吸着器23の再生を行う。再生空気ヒータ31は、冷熱利用設備の一つであるガスエンジンまたはガスタービンなどの内燃機関32からの排熱を利用するが、高温排熱を排熱回収設備33で回収することもできる。
【0031】
気化の対象となるLNGは、LNG管路34から開閉弁35を経て、空気深冷器24に供給され、また開閉弁36を経て前段予冷器21にも供給可能である。深冷器24では、LNGと空気とが熱交換して、空気はたとえば−30℃〜−100℃程度まで冷却され、LNGは気化昇温され、低温のNGとなる。この低温NGは、後段予冷器22に導入されて、空気を冷却する冷熱源となる。後段予冷器22で空気と熱交換するNGは常温付近まで昇温され、前段予冷器21に導入される。前段予冷器21では、開閉弁36を介して供給されるLNGと混合し、冷却する外気の温度を下げることもできる。また外気予熱器27で外気の温度を上げることもできる。
【0032】
本実施形態の前段予冷器21および後段予冷器22は、冷却する外気に含まれる水分を、液状のドレンとしてフィンに付着させ、重力で落下させることが可能な条件で稼働する。外気から分離された水分をドレンとして除去するために、前段予冷器21と後段予冷器22との間には前段ドレン分離器37が設けられ、後段予冷器22と吸着器23との間には後段ドレン分離器38が設けられる。
【0033】
本実施形態の空気熱源LNG気化器20では、[発明が解決しようとする課題]で前述した問題を解決するため、2基の予冷器である前段予冷器21および後段予冷器22で、除湿器23に入る空気の温度が10℃以下となるように調整している。本件発明者等は、図14に示すような空気熱源LNG気化器の空気予冷器2に対し、液体窒素を用いた試験により、空気予冷器2に導入する低温ガスの温度と空気予冷器2を出る空気の温度を制御することで、空気予冷器2のフィン表面に着霜や着氷が生じない運転条件を見い出した。図1に示す本実施形態の空気熱源LNG気化器20では、前段予冷器(FPC)21および後段予冷器(BPC)22の2段階の空気予冷器を設け、広い外気温度の範囲でも、安定な運転条件が得られるようにしている。
【0034】
図2は、本実施形態の空気熱源LNG気化器20の前段予冷器21および後段予冷器22に対して、液体窒素を用いた試験装置での安定運転条件に対する伝熱フィン表面状態を示す。前段予冷器21では、空気の導入量により条件は異なるが、導入窒素ガス温度を−75℃以上、出口空気温度を15℃以上に維持すればよいことが判明した。また後段予冷器22では、導入窒素ガス温度を−60℃以上、出口空気温度を5℃以上に維持すればよいことが判明した。このような温度条件での安定運転においては、前段予冷器21および後段予熱器22の伝熱フィンの表面で水滴39が凝縮する。低温窒素ガスは伝熱管40内を流れるので、流体の違いは伝熱フィンに影響を与えず、伝熱管40内を低温天然ガスが流れる場合でも同様であると考えられる。
【0035】
図3は、上記運転条件を経済的な熱交換器により達成するための構成を示す。図3(a)は、複数の伝熱管40を、両端のヘッダ41,42から分岐させて集合させている状態を示す。各伝熱管40には、多数のU曲げ部43,44がそれぞれ設けられている。図3(b)は、伝熱管40の隣接するU曲げ部43,44間に、フィンブロック45を差込んでいる状態を示す。フィンブロック45が差込まれているのは、U曲げ部43,44の中間にあり、方向が逆向きのU曲げ部である。各U曲げ部43,44にも、図示のフィンブロック45とは逆向きにフィンブロックを差込むことができる。このように、U曲げ部に交互にフィンブロック45を差込むことができる。
【0036】
本実施形態の前段予冷器21、後段予冷器22および深冷器24では、空気側の伝熱性能を高める必要があるので、低温の天然ガスは、多数のU曲げ部43,44を有する複数の伝熱管40内を流れ、空気は、伝熱管40に噴流を与えるために複数のU曲げ部43,44に差し込まれたフィンブロック45内を流れる構造としている。また伝熱管40に高速で空気を吹きつけるようにフィン加工を施し、それを束ねフィンをブロック状としている。前段予冷器21、後段予冷器22および深冷器24として、他の形式の熱交換器を用いることができるのはもちろんである。
【0037】
図4は、(a)でフィンブロック45の外観を示し、(b)でフィン46の外観を示す。図4(b)に示すように、各フィン46は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などの金属板の一方表面側に溝部47および開口部48の周囲を突出させている。前述の実験に使用したフィンブロック45は、800mm×800mmの正方形で厚みが78mmである。フィン46は、大略的に帯状であり、伝熱管40に対して内径16mmの半円状の15本の溝部47を長手方向に沿う両縁側に有し、この溝部47を介して伝熱管40からフィン46に冷熱を伝えている。伝熱管40のピッチは、50mmであり、熱交換器としての空気出口部で着霜・着氷が生じても閉塞しにくい開口幅を与えている。フィン46は、厚みが0.8mmであり、5mmピッチに配列されるよう内径38mmの孔が開孔部48として形成され、開口部48の周囲に、一方表面側に突出する4.2mmの縁49が設けられている。開口部48の縁49は、図4(a)に示すように、開口部48が連続するようにフィン46を重ねたときのスペーサとして働く。この38mmの開孔部48の縁49の効果により、後流側の伝熱管40に熱交前面流速の約4倍の高速気流を吹き付け、多管式熱交換器における邪魔板と同様の効果を持たせることができる。
【0038】
一方、冬季などでは、外気温度が低いために、後段予冷器22の出口温度を5℃以上に維持することができない。そこで、吸着器23の再生に用いた排熱により、外気予熱器27で処理空気ブロワ26を出た外気を予熱する。これによって、吸着器23に導入する空気の温度が0℃以下に下がらないようにすることができる。
【0039】
図5は、図1の空気熱源LNG気化器20を制御するための構成を示す。深冷器24の伝熱面積とLNG流量、導入外気量、外気露点の条件で、深冷器24の出口空気温度は決まる。そこで図5に示す制御システムにより、LNGの処理量に応じて処理空気ブロワ26による外気導入量を制御し、前段予冷器21および後段予冷器22の空気出口部での着霜や着氷の厚みを抑制する。制御システムには、処理空気ブロワ流量調節器50、LNG流量調節器51、再生ブロワ流量調節器52、流量計55、差圧計60,61,62,63,64、および温度計70,71,72,73,74,75,76,77が含まれる。処理空気ブロワ流量調節器50、LNG流量調節器51および再生ブロワ流量調節器52は、相互に接続され、制御情報を共有している。
【0040】
処理空気ブロワ流量調節器50は、流量計55および圧力計と温度計70によって計測される気化されたNGの流量および圧力温度と、処理ロータ部28での入口側と出口側との間で差圧計62によって計測される差圧と、温度計74によって計測される後段予冷器22の出口側での温度とに基づいて、処理空気ブロワ26の外気導入量を制御する。LNG流量調節器51は、差圧計60,61が計測する前段予冷器21および後段予冷器22の差圧と、温度計72,75によって計測される前段予冷器21および後段予冷器22に導入される低温NGの温度に基づき、開閉弁35,36の開閉制御を行う。再生ブロワ流量調節器52は、差圧計63によって計測される吸着器23の再生ロータ部29での入口側と出口側との差圧と、温度計76によって計測される深冷器チャンバ25内の温度とに基づいて、再生ブロワ30の再生空気吸引量を制御する。
【0041】
LNG冷熱利用では、低温粉砕など−100℃以下の空気が必要とされる事業がある。その場合は、後段予冷器22を出た空気の一部を放散することにより深冷器24の出口空気を所定の温度に制御することができる。
【0042】
これまでの空気を熱源とするLNG気化器は、伝熱管やフィンに着霜や着氷が生じるため、別の気化器に切り替え、温水を散水して霜や氷を溶かす必要があった。また、外気が低い場合には、温水を熱源とする気化器を別に設置し、都市ガスを燃やしてLNGを気化させる必要があった。本実施形態の空気熱源LNG気化器20は、深冷器24を出た低温空気を再生型ガスタービンや過給器付きガスエンジンなどの内燃機関32の空気源として利用し、発電効率を高めることができるとともに、内燃機関32を熱源機として、熱源機から出た排熱の一部を除湿器23の再生熱源と空気の予熱に利用することができる。
【0043】
図6は、本発明の実施の他の形態である空気熱源LNG気化器80の概略的な構成を示す。本実施形態で図1の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態でも、図1の実施形態と同様に、液化天然ガスの気化に伴って、低温の空気を得ることができる。本実施形態の前段予冷器81、後段予冷器82および深冷器84には、複数の伝熱管を同一形状とした熱交換器を用いる。各熱交換器のヘッダは縦型で使用する。
【0044】
図7および図8は、図6の深冷器84の概略的な構成を簡略化して示す。図7は主要部分を斜視して示し、図8は主要部分を平面断面視して示す。複数の伝熱管90は、間隔をあけて縦型に配置されるLNG入口ヘッダ91およびLNG出口ヘッダ92間を連結し、水平面内でU字状の曲げを繰返す同一形状の伝熱管である。U曲げ部93,94は交互に繰返され、上下方向にそろうように配置される。前段予冷器81または後段予冷器82も、深冷器84と同様の構造とすることができる。
【0045】
図3に示す伝熱管40でもU曲げ部43で繰返して曲げを繰返す形状は、各伝熱管40で同一であるけれども、縦型のヘッダに接続する部分43aの形状が1組の伝熱管40内で相互に異なる。これに対して、本実施形態の伝熱管90は、全部同一形状とすることができるので、製作が容易になり、製造コストを低減することができる。また均等な熱応力が作用するので、長期使用での疲労問題を解決することができる。伝熱管90は上下方向に配置されるので、伝熱管90の本数を増加させて液化天然ガスの気化能力を高めても、装置幅は変らないようにすることができる。
【0046】
図7に示すように、深冷器84では、LNG入口ヘッダ91は縦型であるので、LNG入口ヘッダ91の下部を液化天然ガスの入口とし、NG出口ヘッダ92の下部を天然ガスの出口とする。LNG入口ヘッダ91の上部から液化天然ガスおよび天然ガスの一部を抜出し、後段予冷器82から出る天然ガスと混ぜて前段予冷器82に、外気との熱交換用に供給することができる。
【0047】
また、図8に示すように、複数の伝熱管90とLNG入口ヘッダ91およびNG出口ヘッダ92との組合せは、2組が仮想的な中央面95に関して面対称となるように配置される。中央面95ではU曲げ部93同士が背中合せ状に接近または接触し、中央面から離れる側端位置のU字状のU曲げ部94同士は対向している。側端位置のU曲げ部94間には、両側のU曲げ部94間の幅を有するフルサイズフィンブロック96が挿入され、中央面95に近い位置のU曲げ部93には、U曲げ部93から側端位置までの幅を有するハーフサイズフィンブロック97が挿入される。フルサイズフィンブロック96およびハーフサイズフィンブロック97の基本的な構成は、図4に示すフィンブロック45と同等である。
【0048】
U曲げ部94が側端位置にある部分には、全幅フィンブロックであるフルサイズフィンブロック96を挿入することができる。フルサイズフィンブロック96の幅は、半幅フィンブロックであるハーフサイズフィンブロック97の2倍程度となる。フルサイズフィンブロック96とハーフサイズフィンブロック97とは、交互に配置される。ハーフサイズフィンブロック97をU曲げ部93に両側方から挿入する位置では、仮想的な中央面95の両側に、フィンブロックのない部分が生じる。しかし、隣接してフルサイズフィンブロック96が配置されているので、中央面95に沿ってショートパスが生じないようにすることができる。
【0049】
図9は、本実施形態の空気熱源LNG気化器80で、気液2相流に対応させている考え方を示す。深冷器84のLNG入口ヘッダ91の上部から、液化天然ガスおよび天然ガスの一部を抜出し、開閉弁36を介して、後段予冷器82から出る天然ガスと混合し、前段予冷器81に導入する。前段予冷器81の入口側のヘッダの下部からは、ドレンを抜出し、ドレンヒータ85で気化させて外気との熱交換で昇温された天然ガスと混合し、常温の天然ガスを得ることができる。なお、本実施形態でも、前段予冷器81、後段予冷器82および深冷器84として、他の形式の熱交換器を用いることができるのはもちろんである。
【0050】
図10は、本発明の実施のさらに他の形態である空気熱源LNG気化器100の概略的な構成を示す。本実施形態で、図1または図6の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。本実施形態では、図1および図6の実施形態で、前段予冷器21,81および後段予冷器22,82として2器の予冷器を用いる代わりに、1基の予冷器(PC:Pre-Cooler)101を用い、設備の簡素化によるコンパクト化と、コストダウンとを図るようにしている。また、処理空気ブロワ26は、吸着器23と深冷器84との間に配置する。これによって、導入空気の約20%相当の処理空気ブロワ26の動力を削減し、運転費と設備費とのコストダウンを図ることができる。
【0051】
予冷器101は、導入空気温度として、年間平均外気温度、たとえば15℃で設計する。このとき、予冷器101の出口温度は5℃となる。予冷器101と吸着器23との間には、ミスト分離器102が配置される。吸着器23の再生ロータ部である再生ゾーンには、140℃に加熱した空気を流す。熱源が不足するときは、補助バーナ103で加熱する。予冷器101で冷却された天然ガスの温度が低すぎるときは、遮断弁104が閉じる。液化天然ガスの流量は、深冷器84で冷却された低温空気の温度が−100℃以下の所定温度となるように、LNG流量調整弁105で調整される。
【0052】
本実施形態では、予冷器101に導入する外気の温度が設計温度よりも高いときに、LNGバイパス弁106および予冷空気温度調整弁107で吸着器23に導入される空気の温度を下げる。外気の温度が設計温度よりも低いときは、再生ブロワ30を出た水分を含む高温空気(50℃)を高温空気導入弁108を介して導入し、液化天然ガス気化能力の低下と予冷器101出口天然ガス温度(5℃)の低下を防ぐ。外気が設計温度よりも高い場合は、高温空気の導入を止め、−100℃以下に冷却した空気を予冷空気温度調整弁107を介して予冷器101とミスト分離器102との間に導入し、LNGバイパス弁106で深冷器バイパスの液化天然ガス量を増加させる。補助バーナ103の燃料は、燃料弁109で調整することができる。吸着器23の再生用の熱源としては、コージェネユニット110からの排熱を有効に利用することができる。
【0053】
図11および図12は、図10の空気熱源LNG気化器100についての配管構成を示す。図11は全体的な構成を示し、図12は主要部分の構成を示す。本実施形態では、吸着器23の入口温度の制御性を向上させている。外気条件が変化しても、導入する空気流量を制御することによって、常にほぼ一定温度5℃に吸着器23の入口温度を維持することができ、深冷器84に入る空気の露点温度を−30℃前後に安定して維持することができる。
【0054】
外気温度が高い場合、予冷器101の出口での空気温度は、5℃から10℃に高まる。そこで、予冷器101に入る天然ガスの温度を約−40℃から約−60℃に下げる。たとえば外気温度が40℃であれば、予冷器101の出口で空気は約10℃まで冷却され、さらに深冷器84を出た−100℃以下に冷却された空気を、外気量の10%程度導入することで、吸着器23の処理ロータ部28に入って除湿される空気温度を5℃に維持することができる。
【0055】
図13は、図10に示す空気熱源LNG気化器100の外観を概略的に示す。予冷器101および深冷器84は、図7および図8に示すように、ヘッダを縦型にして、各伝熱管90の曲り形状を同一にしているので、強度を向上させ、メンテナンスがしやすくなり、気液2相流対応のシステムとして分散にも考慮を払うことができる。なお、長さLは10000mm程度、高さHは、3800mm程度、幅Wは2200mm程度として、液化天然ガス15ton/hを気化する能力の設備とすることができる。
【0056】
なお、吸着器23の処理ロータ部28を通る空気は、処理空気ブロワ26で吸引しているので、処理ロータ部28を出る部分で負圧になる。負圧になるため、空気露点温度を維持するためには、気密性を有する除湿ロータユニットと深冷器84のケーシングが要求される。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、外気を除湿器に導入する前に、予冷器で予冷され、除湿器で除湿された空気は、深冷器で液化天然ガスと熱交換して、さらに冷却される。予冷器には、深冷器で気化昇温された天然ガスと、液化天然ガスとを混合して導入することもできるので、外気温度に応じて適切な温度となるように調整し、着霜や着氷が無く、しかも除湿器に適切な温度範囲の空気を導入させることができる。
【0058】
また、予冷器や深冷器では、多数のU曲げ部を有する複数の伝熱管内に天然ガスを流し、伝熱管の複数のU曲げ部に差し込まれるフィンブロックは伝熱管に噴流を与えながら空気を流すので、霜や氷を空気の噴流で吹飛ばして、低温の空気の流路を塞がないようにすることができる。
【0059】
また本発明によれば、各伝熱管の曲り形状を同一にして、製造を容易化し、均等な熱応力が作用するようにして、長期使用での疲労問題を解決することができる。伝熱管は上下方向に配置されるので、本数を増加させて液化天然ガスの気化能力を高めても、装置幅は変らないようにすることができる。
【0060】
また本発明によれば、U字状の曲げ部が側端位置にある部分間には、全幅フィンブロックを挿入することができるので、空気のショートパスを防ぎ、冷却効率を高めることができる。
【0061】
また本発明によれば、予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときには、除湿器に導入して除湿する空気に深冷器で冷却された空気の一部を混合させて混合後の空気の温度が予め定める温度となるように調整し、除湿器を効率よく動作させることができる。
【0062】
本発明によれば、予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときには、除湿器に導入して除湿する空気の温度が予め定める温度となるように、深冷器で空気と熱交換する液化天然ガスの一部をバイパスさせて、予冷器で空気と熱交換する天然ガスに混合する量を調整するので、除湿器を効率よく動作させることができる。
【0063】
また本発明によれば、深冷器を出る低温空気を、内燃機関の空気源として利用して内燃機関を効率よく稼働させ、内燃機関から出る廃熱を除湿器の再生熱源に利用して、液化天然ガス気化器も安定かつ効率よく稼働させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である空気熱源LNG気化器20の概略的な構成を示す配管系統図である。
【図2】図1の実施形態で、安定運転条件での前段予冷器21および後段予冷器22における伝熱フィンの表面状況を示す写真である。
【図3】図1の実施形態で、前段予冷器21、後段予冷器22および深冷器24をそれぞれ構成する熱交換器の外観を示す写真である。
【図4】図3の熱交換器を構成するフィンブロック45およびフィン46の外観をそれぞれ示す写真である。
【図5】図1の空気熱源LNG気化器20を制御するための構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の他の形態である空気熱源LNG気化器80の概略的な構成を示す配管系統図である。
【図7】図6の実施形態で、深冷器84としての熱交換器の構成を簡略化して示す斜視図である。
【図8】図6の実施形態で、深冷器84としての熱交換器の構成を簡略化して示す平面図である。
【図9】図6の実施形態で、気液2相流に対応させる考え方を示す簡略化した配管系統図である。
【図10】本発明の実施のさらに他の形態である空気熱源LNG気化器100の簡略化した配管系統図である。
【図11】図10の空気熱源LNG気化器100の全体的な構成を示す配管系統図である。
【図12】図10の空気熱源LNG気化器100の主要部分の配管系統図である。
【図13】図10の空気熱源LNG気化器100の外観を示す簡略化した斜視図である。
【図14】先願で提案している空気熱源LNG気化器の概略的な構成を示す図である。
【図15】図11の空気熱源LNG気化器で、空気予冷器2について冷却条件と着霜・着氷状態との実験結果の例を示す写真である。
【符号の説明】
20,80,100 空気熱源LNG気化器
21,81 前段予冷器
22,82 後段予冷器
23 吸着器
24,84 深冷器
26 処理空気ブロワ
27 外気予熱器
28 処理ロータ部
29 再生ロータ部
29a 冷却ロータ部
30 再生ブロワ
31 再生空気ヒータ
32 内燃機関
33 排熱回収設備
35,36 開閉弁
40,90 伝熱管
43,44,93,94 U曲げ部
45 フィンブロック
46 フィン
47 溝部
48 開口部
50 処理空気ブロワ流量調節器
51 LNG流量調節器
52 再生ブロワ流量調節器
85 ドレンヒータ
91 LNG入口ヘッダ
92 NG出口ヘッダ
95 中央面
96 フルサイズフィンブロック
97 ハーフサイズフィンブロック
101 予冷器
106 LNGバイパス弁
107 予冷空気温度調節弁
108 高温空気導入弁

Claims (7)

  1. 空気を液化天然ガスの有する冷熱で冷却しながら、液化天然ガスを空気によって加熱して気化させる空気熱源液化天然ガス気化器であって、
    外気中から導入される空気を冷却する予冷器と、
    予冷器で冷却された空気を除湿する除湿器と、
    除湿器で除湿された空気をさらに冷却する深冷器とを含み、
    深冷器では空気が液化天然ガスと熱交換して、空気が冷却されるとともに液化天然ガスが所定の低温まで昇温気化され、
    予冷器では、深冷器で所定の低温まで昇温気化された天然ガスと空気とが熱交換して、空気が所定の温度まで冷却されるとともに天然ガスが昇温され、空気と熱交換する天然ガスには液化天然ガスを混合可能であり、
    前記予冷器または前記深冷器のうちの少なくともいずれかは、
    前記天然ガスが流れ、多数のU曲げ部を有する複数の伝熱管と、
    伝熱管に噴流を与えながら空気を流すように、伝熱管の複数のU曲げ部に差し込まれるフィンブロックとを含むことを特徴とする空気熱源液化天然ガス気化器。
  2. 前記複数の伝熱管は、間隔をあけて縦型に配置されるヘッダ間を連結し、水平面内でU字状の曲げを繰返す同一形状の伝熱管であって、U字状の曲げが上下方向にそろうように配置されることを特徴とする請求項1記載の空気熱源液化天然ガス気化器。
  3. 前記複数の伝熱管とヘッダとの組合せは、2組が仮想的な中央面に関して面対称となるように配置され、
    該中央面から離れる側端位置のU字状の曲げ部間には、両側の曲げ部間の幅を有する全幅フィンブロックが挿入され、
    該中央面に接近する位置のU字状の曲げ部には、該U字状の曲げ部から側端位置までの幅を有する半幅フィンブロックが挿入されることを特徴とする請求項2記載の空気熱源液化天然ガス気化器。
  4. 前記除湿器は、冷却状態で水分を吸着し、加温状態で吸着した水分を脱着して、吸着能力を再生可能であり、
    前記予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも低いときに、除湿器の再生に用いた排熱により、所定温度まで加温して予冷器に導入する外気予熱手段を、さらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気熱源液化天然ガス気化器。
  5. 前記予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときに、除湿器に導入して除湿する空気に、前記深冷器で冷却された空気の一部を混合させて混合後の空気の温度が予め定める温度となるように調整する予冷空気温度調整手段を、さらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気熱源液化天然ガス気化器。
  6. 前記予冷器に導入される外気の温度が予め定める温度範囲よりも高いときに、除湿器に導入して除湿する空気の温度が予め定める温度となるように、前記深冷器で空気と熱交換する液化天然ガスの一部をバイパスさせて、前記予冷器で空気と熱交換する天然ガスに混合する量を調整するバイパス調整手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気熱源液化天然ガス気化器。
  7. 前記深冷器を出る低温空気を、内燃機関の空気源として利用し、該内燃機関から出る排熱を前記除湿器の再生熱源に利用することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の空気熱源液化天然ガス気化器。
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