JP3850122B2 - フリーフレーム工法用法面吹付材料及びそれを用いたフリーフレーム工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、法面の地滑り等を防止するために実施するセメントモルタルの法面へのフリーフレーム工法におけるフリーフレーム工法用法面吹付材料及びそれを用いたフリーフレーム工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
法面とは、高速道路、ダム、及び急傾斜地を中心に、例えば切り取りや盛り土によってできた人工的な土の傾斜面をいう。法面はそのままでは自然風化や強雨等により浸食や地滑り等の崩壊を起こすので、法面を保護する必要がある。
【0003】
従来、法面を保護する方法として、法面の地滑り等を防止するために斜面に直にセメントモルタルを吹付ける方法が主流であったが、最近では型枠を組み立て、その中にセメントモルタルを吹付ける方法(フリーフレーム工法)が行われている。フリーフレーム工法を用いる際には、フリーフレームが安定して法面に定着できるように、フリーフレームからなる格子の交点部にアンカーを打ち込むこともある。
【0004】
フリーフレーム工法やプレキャストコンクリートの二次製品を組み上げる方法で使用するセメントモルタルは、一般的には砂とセメントの割合が4:1(重量比)程度で配合したものであり、セメントモルタルそのものの28日後の圧縮強度が40N/mm2 程度の強度発現性を示すものである。しかしながら、実際の施工においては、法面が直射日光に曝されやすく乾燥を受けやすいために空中養生となってしまったり、吹付けたときの圧密効果が小さかったりすることから、吹付セメントモルタルの圧縮強度は15N/mm2 程度と小さいという課題があった。
このような強度発現性の課題を解決するために、吹付セメントモルタルの吹付厚さを50cm程度と厚くしていた。
【0005】
しかしながら、通常、法面という足場が悪いところでは、吹付ロボットのような大きな設備を持ち込めない場合が多く、そのため、人間が吹付ノズルを持ち吹付施工を行う場合が多かった。すると、吹付厚さが厚いとそれだけ、作業性が悪く、作業時間も長く必要とする課題があった。そして、吹付材料を多く使用した場合、それだけ吹付材料のコストが高くなるという課題があった。
又、セメントモルタルの強度発現性が不十分なためにアンカーを定着し、引っ張る際に、セメントモルタルが破壊しアンカーが役に立たなくなるという課題があった。
さらに、長期強度発現性が小さいという課題があった。そのために、長期強度発現性を良くするために、早く硬化する吹付材料が求められていた。
【0006】
吹付材料に急結剤を含有させることが提案されたが、その場合には、早く凝結するために吹付材料が凝結中に直射日光による影響を受けにくく、又、初期強度が大きくなるために小さな型枠でも、少量の吹付材料で大きな初期強度が発現でき、吹付厚さも薄くでき、吹付材料のコストを下げることができるようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フリーフレーム表面の美観を保つために、吹付後にコテ慣らしできる可使時間を有することが求められるようになった。ところが、吹付材料に急結剤を含有させた場合、硬化時間が早くなるために可使時間が短くなり、コテ慣らしができないという課題があった。
【0008】
又、従来は法面全体に吹付けしていたために、雨が降っても水が法面に浸透せずに洪水の原因となるおそれがあった。ところが、雨水を地面に浸透させ、法面に植生等の緑化工を行うために、金網の型枠を格子状に充て、この格子の内側に花や草の種子を吹き付けたり、セメントモルタルを吹き付けたりするフリーフレーム工法が用いられるようになった。このフリーフレーム工法は変形自由で軽量なフリーフレーム(金網からなる型枠)を用いるために、法面に連続した枠を作ることができ、変形した法面に対し法面と型枠が一体となって密着し、作業性が向上して施工期間を短縮できるという長所がある。
【0009】
このフリーフレームは大きな型枠であるために、吹付作業が困難な場所には使用しにくいという課題があった。そこで、吹付作業を容易にするために、吹付け厚さが約15cmと薄い、小さなフリーフレームを使用することが求められるようになった。しかしながら、従来の吹付けセメントモルタルの強度では強度不足のために、アンカーボルトを引っ張るとセメントモルタルが破壊してしまうという課題があった。
そこで、小さなフリーフレームを使用するために、吹付けセメントモルタルの28日強度が30N/mm2 以上であることが求められるようになった。
【0010】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、急結剤を含有した吹付材料に凝結遅延剤を添加することにより、上記課題を解決できる知見を得て本発明を完成するに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、(1)セメントと細骨材を含有するがカルシウムアルミネートと粗骨材を含有しないことを特徴とする、セメントと細骨材の割合が1:2〜1:5(重量比)、水/セメント比40〜55%のセメントモルタル、(2)カルシウムアルミネートを含有する急結剤をセメント100重量部に対して3〜10重量部、及び(3)凝結遅延剤をセメント100重量部に対して1〜7重量部含有してなり、5〜120分の可使時間を有し、28日後の圧縮強度が25N/mm以上であることを特徴とする急結性セメントモルタルからなるフリーフレーム工法用法面吹付材料を使用してなることを特徴とするフリーフレーム工法であって、(1)のセメントモルタルに(3)の凝結遅延剤を混合してセメントモルタルを調製し、該セメントモルタルを圧送し、セメントモルタルの空気圧送の途中に設けたY字管の一方より、(2)の急結剤を添加して急結性セメントモルタルを調製し、該急結性セメントモルタルをフリーフレームの型枠に吹付けることを特徴とするフリーフレーム工法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を説明する。
【0013】
本発明は、コテ慣らしできる可使時間を有することが目的であり、セメントモルタルに凝結遅延剤を添加することにより、可使時間を長くするものである。
又、本発明は、日射による急激な乾燥による強度低下を改善することが目的であり、セメントモルタルに急結性を与えることにより、乾燥を受ける前にセメントの水和を促進し、セメントモルタルを初期に高強度化するものである。
さらに、フリーフレームのような小さな型枠にも使用することが目的であり、そのために、セメントモルタルに急結性を与えることにより、28日後の圧縮強度が25N/mm2 以上という大きな値が得られるものである。
【0014】
本発明のフリーフレーム工法用法面吹付材料(以下本法面吹付材料という)の可使時間は5〜120分であり、30〜60分が好ましい。5分未満では吹付け後にこて慣らしするための作業時間が取れず、120分を越えるとセメントモルタルが乾燥するために強度発現性が低下したり、セメントモルタルが硬化するまでに次の作業ができずに作業効率が悪くなったりする。
【0015】
本法面吹付材料の28日後の圧縮強度は25N/mm2 以上であり、30〜50N/mm2 が好ましい。25N/mm2 未満では、アンカーを定着して引っ張ったときにセメントモルタルが破壊してしまったり、フリーフレームを大きくしたりしなければならず、経済的に好ましくなかったりするおそれがある。50N/mm2 を越えると強度を発現するために単位セメント量や混和材の量を増やしたり、養生したりしなければならず、経済的にも、施工上も好ましくないおそれがある。
【0016】
なお、本発明の28日後の圧縮強度とは、20℃、湿度80%の環境試験室内で、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性吹付セメントモルタルを吹付け、採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定した材齢28日の圧縮強度をいう。
【0017】
本発明で使用するセメントモルタルとは、セメントと骨材を含有したものをいう。
【0018】
本発明で使用するセメントとは、普通、早強、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、高炉スラグ、及びフライアッシュ等を混合した各種混合セメント、並びに、通常市販されている各種微粒子セメントが挙げられる。これらの中では、経済性や作業性の点で、普通ポルトランドセメントの使用が好ましい。
【0019】
本発明で使用する急結剤は初期に強度発現性を促進させる成分である。急結剤としては、少なくともカルシウムアルミネートを含有する。
【0020】
本発明で使用するカルシウムアルミネートとは、CaO原料やAl23 原料等を混合したものを、キルンで焼成したり、電気炉で溶融したりする等の熱処理をして得られるものをいい、初期にセメントモルタルの凝結を起こさせる急結成分である。
【0021】
カルシウムアルミネートは、CaOをC、Al23 をAとすると、C3 A、C127 、CA、及びCA2 等の鉱物組成で示されるカルシウムアルミネート熱処理物が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用してもよい。又、これらを粉砕したもの、さらに、その他の成分として、ナトリウム、カリウム、及びリチウム等のアルカリ金属を一部含むカルシウムアルミネート等も使用できる。これらの中では、反応活性の点で、非晶質のカルシウムアルミネートが好ましく、C127 組成に対応する熱処理物を急冷した非晶質のカルシウムアルミネートがより好ましい。
又、SiO2 を含有するアルミノケイ酸カルシウム、C127 の1つのCaOをCaF2 等のハロゲン化物で置き換えたC117 ・ CaX2 (Xはフッ素等のハロゲン)、SO3 を含むC4 3 ・ SO3 も同様に使用できる。更に、アルミナセメントも同様に使用できる。
【0022】
カルシウムアルミネートの粒度は、ブレーン値で5000cm2/g 以上が好ましい。5000cm2/g 未満だと急結性や初期強度発現性が低下するおそれがある。
【0023】
急結剤の使用量は、セメント100重量部に対して、1〜20重量部が好ましく、3〜15重量部がより好ましい。1重量部未満では初期強度発現性が向上しにくかったり、法面が日射下に晒された場合に強度発現性が低下したりするおそれがあり、20重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
【0024】
本発明で使用する凝結遅延剤とは、セメントモルタルや急結剤の凝結を遅延するものをいう。凝結遅延剤としては、有機酸、アルカリ金属炭酸塩、及びリン酸塩等が挙げられる。これらの中では、強度発現性を阻害しにくい点で、有機酸が好ましい。
【0025】
有機酸としては、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、リンゴ酸、及びこれらのナトリウム塩やカリウム塩等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用してもよい。
アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸リチウム等が挙げられる。又、アルカリ炭酸水素塩を使用してもよい。これらの中では、経済性や溶解性が大きい点で炭酸ナトリウムや炭酸カリウムが好ましい。
リン酸塩としては、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、及びテトラポリリン酸ナトリウム等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用してもよい。又、ナトリウム塩の代わりにカリウム塩を使用してもよい。これらの中では強度発現性を阻害しにくい点でトリポリリン酸ナトリウムが好ましい。
【0026】
凝結遅延剤の使用量は、セメント100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.1重量部未満では作業性が低下し、10重量部を越えると長期強度発現性を阻害するおそれがある。
【0027】
本発明で使用する骨材とは、砂が好ましく、骨材強度が高く、安定性の高いものがより好ましい。
セメントと砂の割合は1:2〜1:5(重量比)程度であればよく、1:4が通常用いられる。
【0028】
本発明で使用する水の量は、水セメント比(W/C)で35〜65%が好ましく、40〜55%がより好ましい。35%未満ではセメントモルタルの流動性が悪く、ポンプ圧送性に支障をきたすおそれがあり、65%を越えると強度発現性が低下するおそれがある。
【0029】
本発明では、セメントモルタルの性状を改善する目的で、減水剤、AE剤、繊維、及び微粉等の各種混和剤や各種混和材を使用してもよい。
減水剤は、モルタルの流動性を改善することができるものであり、ナフタレンスルホン酸塩系ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩系ホルマリン縮合物、及びポリカルボン酸系高分子化合物等を使用することが好ましい。AE剤はモルタルの凍害を防止できるものである。繊維は特にアンカー部のひび割れ防止に有効なものである。微粉等は空隙を埋めて緻密構造を形成し、高強度化を図るものであり、シリカフューム等が使用できる。
【0030】
本法面吹付材料の調製方法と吹付方法は、一般的に行われている方法を使用できる。
例えば、現場プラントや生コン工場でセメントモルタルを調製し、コンクリートポンプでセメントモルタルをポンプ圧送し、途中に設けた混合管の一方より急結剤を圧送し合流混合させ吹付ける方法が挙げられる。
【0031】
本発明のフリーフレーム工法用法面吹付材料を使用したフリーフレーム工法は、一般的に行われている方法が使用できる。
【0032】
まず地山に下鉄筋を設置し、次いで金網であるフリーフォームを設置し、地表側へ設置した上鉄筋をセットし、針金で下鉄筋と上鉄筋を結束して完了する。フリーフォームとしては錆の発生を少なくするために、メッキ鉄線による金網を使用する。その後、フリーフレームに対して法面吹付材料を吹き付け、フリーフレームに吹付けた吹付材料をコテ慣らしして、型枠表面の美観を保つようにする。又、地山の不陸に対する適応性を高めるために、フリーフレームの交点部にアンカーを地山へ挿入して定着させることが好ましい。
【0033】
本発明では、湿式及び乾式いずれの方法でも吹付けできる。
本発明のフリーフレーム工法においては、従来使用の吹付設備等が使用できる。通常、吹付圧力は2〜5kg/cm2、吹付速度は4〜20m3/hである。
吹付設備は吹付けが十分に行われれば、特に限定されるものではなく、例えば、吹付セメントモルタルの圧送にはアリバー社商品名「アリバー280」等が、急結剤の圧送には急結剤圧送装置「ナトムクリート」等が、それぞれ使用できる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例に基づき詳細に説明する。
【0035】
実施例1
セメント:砂=1:4、W/C=50%としたセメントモルタルに、セメント100重量部に対して表1に示す量の凝結遅延剤を混合して吹付セメントモルタルを調製し、これをコンクリート圧送機「アリバー280」により空気圧送した。
吹付セメントモルタルの空気圧送の途中に設けたY字管の一方より、カルシウムアルミネートからなる急結剤を、セメント100重量部に対して表1に示す量となるように、急結剤圧送装置「ナトムクリート」により添加して急結性吹付セメントモルタルを調製した。
この急結性吹付セメントモルタルについて、可使時間、圧縮強度、及び作業性を評価した。結果を表1に示す。
【0036】
(使用材料)
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品、比重3.16
砂:細骨材、新潟県糸魚川市姫川産川砂、表乾状態、比重2.65
カルシウムアルミネート:C127 組成に対応するもの、非晶質、ブレーン値6050cm2/g
凝結遅延剤▲1▼:市販のクエン酸
【0037】
(測定方法)
可使時間:急結性吹付セメントモルタルを調製してから、ASTM C 403−65 Tのプロクター貫入抵抗試験法に準じて測定し、プロクター貫入抵抗試験値が500psiとなるまでの時間を可使時間とした。
28日後の圧縮強度:20℃、湿度80%の環境試験室内で、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性吹付セメントモルタルを吹付け、採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で材齢28日後に測定した。
日射下の圧縮強度:気温30℃の夏場晴天時、地表の温度が50〜60℃になる直射日光下で、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性吹付セメントモルタルを吹付けて屋外へ放置し、採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で材齢28日後に測定した。
作業性:幅10cm×長さ40cm×厚さ10cmの型枠に急結性吹付セメントモルタルを吹付け、型枠の表面をコテで慣らして綺麗に成型し、コテ慣らしの作業性を評価した。手に力を入れなくても容易に成型できた場合を○とし、力を入れて成型した場合を△し、力を入れても成型できない場合を×とした。
【0038】
【表1】
Figure 0003850122
【0039】
実施例2
W/Cを表2に示す量とし、セメント100重量部に対して表2に示す量の凝結遅延剤を混合して吹付セメントモルタルとし、急結剤を、セメント100重量部に対して表2に示す量を添加して急結性吹付セメントモルタルとし、可使時間、圧縮強度、及びアンカー定着性試験を測定したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0040】
(測定方法)
アンカー定着性試験:幅30cm×厚さ30cmのフリーフレームを十字状に交叉させて法面に配置し、フリーフレームの交点部にアンカーボルトを打ち込んで固定した。その後、フリーフレームの型枠に急結性吹付セメントモルタルを吹付け、材齢28日後に油圧ジャッキでアンカーボルトを引っ張り、その時のアンカーボルトの定着性を確認した。ひび割れが生じない場合を○とし、ひび割れが少し生じたが急結性吹付セメントモルタルが剥離しない場合を△とし、ひび割れがかなり生じて急結性吹付セメントモルタルが剥離した場合を×とした。
【0041】
【表2】
Figure 0003850122
【0042】
実施例3
セメント100重量部と表3に示す量の凝結遅延剤を混合して吹付セメントモルタルとし、急結剤を、セメント100重量部に対して10重量部添加したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0043】
(使用材料)
凝結遅延剤▲2▼:市販の炭酸カリウム
【0044】
【表3】
Figure 0003850122
【0045】
実施例4
セメント100重量部と凝結遅延剤3重量部を混合して吹付セメントモルタルとし、急結剤を、セメント100重量部に対して表4に示す量を添加したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0046】
(測定方法)
1日後の圧縮強度:材齢1日後に測定したこと以外は、28日後の圧縮強度と同様に行った。
【0047】
【表4】
Figure 0003850122
【0048】
【発明の効果】
本法面吹付材料を使用することにより、初期にセメントの水和が促進され、高強度化するので、乾燥による強度低下がなく、優れた本法面吹付材料が得られる。又、強度発現性が大きいので従来の吹付け厚さより薄くすることができる。従って、作業時間が短縮され、作業者の負担も減るので効率の良いフリーフレーム工法を施工できる。

Claims (1)

  1. (1)セメントと細骨材を含有するがカルシウムアルミネートと粗骨材を含有しないことを特徴とする、セメントと細骨材の割合が1:2〜1:5(重量比)、水/セメント比40〜55%のセメントモルタル、(2)カルシウムアルミネートを含有する急結剤をセメント100重量部に対して3〜10重量部、及び(3)凝結遅延剤をセメント100重量部に対して1〜7重量部含有してなり、5〜120分の可使時間を有し、28日後の圧縮強度が25N/mm以上であることを特徴とする急結性セメントモルタルからなるフリーフレーム工法用法面吹付材料を使用してなることを特徴とするフリーフレーム工法であって、(1)のセメントモルタルに(3)の凝結遅延剤を混合してセメントモルタルを調製し、該セメントモルタルを圧送し、セメントモルタルの空気圧送の途中に設けたY字管の一方より、(2)の急結剤を添加して急結性セメントモルタルを調製し、該急結性セメントモルタルをフリーフレームの型枠に吹付けることを特徴とするフリーフレーム工法。
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