JP3849601B2 - 分取液体クロマトグラフ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分取液体クロマトグラフ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高速液体クロマトグラフ(以下「HPLC」と略す)を始めとするクロマトグラフ装置を利用して、試料に含まれる複数の成分を分離して採取する、いわゆる分取クロマトグラフが知られている。
【0003】
図5は、HPLCを利用した分取クロマトグラフの構成の一例である。溶離液槽1に貯留されている溶離液(移動相)はポンプ2により吸引され、一定流量で試料導入部3を介してカラム4に流される。試料導入部3において移動相中に注入された試料溶液は移動相に乗ってカラム4に導入され、カラム4を通過する間に時間方向に成分分離されて溶出する。紫外可視分光光度計である検出器(以下「UV検出器」と称す)5はカラム4から溶出する成分を順次検出し、検出信号を信号処理部6へと送る。UV検出器5を通った溶出液はその全量又は一部がフラクションコレクタ8に導入される。信号処理部6はUV検出器5から得られる検出信号に基づいてクロマトグラムを作成し、分取制御部7はそのクロマトグラムに現れるピークに基づいて分取のための制御信号をフラクションコレクタ8に与える。フラクションコレクタ8はその制御信号に基づき電磁弁等を開閉し、溶出液を成分毎に異なるバイアル瓶に分画する。
【0004】
従来、分取クロマトグラフの検出器としては、光学センサにフォトダイオードアレイ検出器を用いた紫外可視分光光度計が一般的に利用されていたが、近年、質量分析計(以下「MS」と略す)が検出器として利用されるようになってきている。MSでは、導入された試料に含まれる各種成分を質量数(質量/電荷)毎に分離して検出するため、たとえ複数の成分が時間的に重なっていた場合でも、質量数に着目することにより、それら成分を分離することができるという利点がある。従って、検出器としてMSを利用した液体クロマトグラフ質量分析装置(以下「LCMS」と略す)により分取を行えば、従来よりも高精度な分取が可能となる。
【0005】
図6は、検出器としてMSを利用した分取液体クロマトグラフの構成の一例である。図5と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。MS9では試料成分をイオン化して検出するため、導入された溶出液は消費されてしまう(つまり、検出器を通った溶出液を分取することは不可能)代わりに、検出に必要な溶出液の量はごく少量でよい。そのため、カラム4とMS9との間にスプリッタ11を設け、LCのカラム4から溶出した試料液のごく一部を分岐させてMS9に導入し、残りをフラクションコレクタ8に導入するという構成を採用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、HPLCでは、従来より、検出器としてMSのほかにUV検出器や蒸発光散乱検出器(以下「ELSD」と称す)などを併用したマルチ検出を行うことも多い。これは、或る検出器が必ずしも全ての成分の検出を行えるわけではないためであり、マルチ検出を採用することにより補完的に成分検出を行い、全体として検出精度を高めたり、検出漏れを少なくしたりすることができるからである。上述したようなフラクションコレクタを用いた分取液体クロマトグラフにおいても、こうしたマルチ検出は有用であると考えられるが、従来の分取液体クロマトグラフ装置では、複数の検出器の検出信号を任意に選択し、選択された検出信号に基づいて分取や分画を行っている。そのため、上記のようなマルチ検出が充分に活用されているものではなかった。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みて成されたものであり、その主たる目的とするところは、マルチ検出を有効に利用することにより、従来よりも一層高い精度で分取・分画が行える分取液体クロマトグラフ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明は、液体クロマトグラフで時間方向に成分分離させた試料を検出器とフラクションコレクタとに導入し、該検出器による検出情報に基づき前記フラクションコレクタで各成分を分画して採取する分取液体クロマトグラフ装置において、前記検出器として質量分析計を含む複数の検出手段を併設し、
a)オペレータが予め後記閾値や論理演算式を設定するための入力設定手段と、
b)前記複数の検出手段による検出信号に基づいてそれぞれクロマトグラムを作成するクロマトグラム作成手段と、
c)該複数のクロマトグラムをそれぞれ前記入力設定手段により設定された閾値と比較し二値信号に変換する信号変換手段と、
d)該複数の二値信号に対して前記入力設定手段により設定された論理演算式に基づく論理演算処理を行う演算処理手段と、
e)該演算結果に基づいて前記フラクションコレクタの動作を制御する分取制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態、及び効果】
本発明に係る分取液体クロマトグラフ装置では、検出手段として質量分析計以外に、例えば紫外可視光分光光度計、蒸発光散乱検出器などを用いることができる。液体クロマトグラフのカラムから溶出する試料液を順番に又は適宜分岐して、上記のような複数の検出手段に導入する。各検出手段では、それぞれの検出方法により試料成分を時間経過に伴って順次検出する。各検出手段による検出信号はいずれもクロマトグラム作成手段に送られ、それぞれ別個のクロマトグラムが作成される。信号変換手段はそれらクロマトグラムをそれぞれ所定の閾値と比較することにより、「0」及び「1」の二値信号に変換する。
【0010】
従って、これら二値信号は、各検出手段において、目的とする成分の有無を示したものとみることができる。演算処理手段は、そうして得られた複数の二値信号に対し、予め決められた論理演算、例えば論理和、論理積、排他的論理和、或いはその組み合わせなどの所定の演算処理を行う。そして、分取制御手段は、その演算結果に基づいてフラクションコレクタにおける分取のタイミングなどを決定し、その動作を制御する。
【0011】
具体的な例を挙げると、複数の二値信号のAND演算を行う場合には、それら複数の検出手段の全てにおいて検出された目的成分に対してのみ演算結果が「1」となるから、その演算結果に基づいて分取を行うことにより、精度の高い、つまり他の成分の混入する可能性の小さい、純度の高い目的成分の分取が可能となる。また、他の例として、複数の二値信号のOR演算を行う場合には、それら複数の検出手段の少なくとも1つにおいて検出された目的成分に対して演算結果が「1」となるから、その演算結果に基づいて分取を行うことにより、クロマトグラムにピークが出現した成分を、漏れなく分画することが可能となる。
【0012】
このように本発明に係る分取液体クロマトグラフ装置によれば、複数の検出手段による溶出液の検出結果を活用して、従来よりも、高い精度な分取・分画が行える。また、例えば目的成分の量が少ない場合には、或る程度他の成分が混じることを許容しつつ、目的成分を廃棄することなく確実に分取・分画を行うことができる。もちろん、それ以外にも様々な目的に適合した分取・分画が行える。
【0013】
なお、複数の検出手段を併用した場合、カラムから出た溶出液が各検出手段に到達するまで時間の相違や、検出手段毎の試料導入から検出信号出力までの時間遅延の相違などのために、上記複数のクロマトグラムにおいて同一成分に対するピークは時間軸方向にずれて出現することが多い。
【0014】
そこで、こうしたずれを補正するために、上記本発明に係る分取クロマトグラフ装置では、
f)前記複数のクロマトグラムに基づいて同一成分に対するピークの時間方向のずれ量を推定する推定手段と、
g)前記信号変換手段による信号変換の前又は後に、前記推定手段によるずれ量を補正する時間補正手段と、
を更に備える構成とすることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、分取・分画をより一層精度よく行うことができる。また、溶出液を流通させる配管等においてこうした時間ずれを補正するのは煩雑で且つコストも要するが、この構成によれば、電気信号上で時間ずれを補正するので、相対的にコストが少なくて済み、しかも正確な補正が可能である。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の一実施例である分取液体クロマトグラフ装置(以下「分取LC」と略す)を、図面を参照して説明する。図1は本実施例の分取LCの要部の構成図である。なお、図5、図6と同一の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
【0017】
この実施例の分取LCでは、カラム4の出口にスプリッタ11が設けられ、カラム4から溶出した試料液はスプリッタ11において所定の分流比率で二流路に分岐され、一方はMS9及びELSD12に送られ、他方はUV検出器5を介してフラクションコレクタ8に送られる。UV検出器5、MS9及びELSD12という3種類の検出器による検出信号は、所定の処理プログラムが搭載されたパーソナルコンピュータ(図中では「PC」と略す)20などで具現化される信号処理部21に入力され、それぞれ検出信号に基づいてクロマトグラムが作成される。これらクロマトグラムは二値信号変換部22に与えられ、それぞれ所定の閾値と比較することによって「0」及び「1」の二値信号に変換される。論理演算部23はその3つの二値信号のうちの少なくとも2つに対して、予め設定された論理演算を実行し、その結果を分取制御部7へと送る。また、入力設定部30はパーソナルコンピュータ20に付設されており、オペレータの操作によって、二値信号変換部22における閾値や論理演算部23における演算式を含む、各種の分析処理条件が入力設定できるようになっている。
【0018】
なお、周知のように、MS9では時間経過に伴ってマススペクトルを繰り返し得ることができるから、全ての検出イオンに対するクロマトグラム、つまりトータルイオンクロマトグラムを作成することができるほかに、或る特定の質量数におけるクロマトグラム、つまりマスクロマトグラムを作成することもできる。従って、二値信号に変換するクロマトグラムはトータルイオンクロマトグラムとマスクロマトグラムのいずれでもよいが、通常は前者を利用し、或る特定の目的に対しては後者を利用するとよい。
【0019】
また、UV検出器5では時間経過に伴って吸光スペクトルを繰り返し得ることができるから、例えば各吸光スペクトルで最大値を抽出してそれを時間方向に並べてクロマトグラムを作成することができるし、そのほかに、或る波長に着目してその吸光度を時間方向に並べてクロマトグラムを作成することもできる。
【0020】
次に、上記構成を有する本実施例の分取LCの動作を図2及び、図3を参照しつつ説明する。ここでは、まず、分画したい試料をカラム4に導入して予備的な分析を行うことによって分画のタイミングを決定し、その後に同試料を再度カラム4に導入してフラクションコレクタ8で実際の分画を行うものとする。図2及び図3はそれぞれ、この分取LCにおいて、分画のタイミングを決定するための動作の一例を示す波形図であり、(A)〜(D)の波形については図2、図3で共通である。
【0021】
上述したように、信号処理部21では、UV検出器5、MS9及びELSD12の3つの検出器による検出信号に基づいて3種類のクロマトグラムが作成されるが、各検出器はその検出方法が異なるため、同じ溶出液を検出しているとしても、各クロマトグラムに出現するピークの形状や高さは異なる(但し、ここでは時間方向のずれは考えない)。例えば、いま、上記予備的な分析の結果として、1つのクロマトグラムは図2(A)、他のクロマトグラムが図2(C)に描くように得られたものとする。
【0022】
両クロマトグラムは全体としては類似した形状にあるものの、ピークの高さや拡がりなどが相違する。そこで、オペレータはこのような波形を見ながら、それぞれのクロマトグラムに対して適宜の閾値TH1、TH2を設定する。例えば、図2(A)及び(C)中に記載したように閾値TH1、TH2が設定されたものとすると、二値信号変換部22では、クロマトグラムを構成するデータをその閾値TH1、TH2と比較することによって、図2(B)及び(D)に示すような二値信号に変換する。これら二値信号においては、「0」がピーク無し、「1」がピーク有りを示しているとみることができる。
【0023】
オペレータが両クロマトグラムで共にピークが現れている期間について分取を行うことを意図した場合、論理演算式として[AND]を設定する。すると、論理演算部23では、図2(B)及び(D)に示すような二値信号に対してAND演算を実行し、図2(E)に示すような出力を得る。すなわち、この出力で「1」となっている期間が、上記両クロマトグラムで共にピークが現れていると判断された期間である。このような指示信号を受けた分取制御部7は、引き続いて実際に分取を行う際に、図2(F)に示すようなタイミングで成分aa及び成分bbをそれぞれ別のバイアル瓶に分取するように、フラクションコレクタ8の動作を制御する。これにより、成分aa及び成分bbを高い精度で分取することができる。
【0024】
一方、オペレータが両クロマトグラムにピークが現れている成分全てを分取することを意図した場合、論理演算式として[OR]を設定する。すると、論理演算部23では、図3(B)及び(D)に示すような二値信号に対してOR演算を実行し、図3(E)に示すような出力を得る。すなわち、この出力で「1」となっている期間が、上記両クロマトグラムの少なくともいずれか一方にピークが現れていると判断された期間である。このような指示信号を受けた分取制御部7は、引き続いて実際に分取を行う際に、図3(F)に示すようなタイミングで成分aa、成分bb、成分cc、成分dd及び成分eeをそれぞれ別のバイアル瓶に分取するように、フラクションコレクタ8の動作を制御する。これにより、全成分を漏れなく分取することができる。
【0025】
なお、説明を簡単にするために上記説明では2つのクロマトグラムのみ利用しているが、もちろん、3つのクロマトグラムを利用することができるし、演算式も任意に設定することが可能であるから、オペレータの意図によって様々な分取・分画が可能である。
【0026】
ところで、上記実施例では、各検出信号から作成されるクロマトグラムの時間軸方向のずれを考慮していないが、実際には、溶出液の流通する配管の太さ、長さ、流速、流量などによって、カラム4の出口を発した溶出液が各検出器5、6、12に導入されるまでの時間にはばらつきが生じる。もちろん、配管経路の構成によってこの時間のばらつきをなくすことは可能ではあるが、構成が複雑になってしまいコストを引き上げる要因となる。また、溶出液の到達時間のばらつきを完全になくしたとしても、各検出器における検出時の時間遅延のばらつきもあり得る。そこで、こうした時間のずれを考慮した、他の実施例による分取LCの構成を図4に示す。
【0027】
図4では、スプリッタ11以前の部分については図1と同じであるので省略している。この構成では、信号処理部21からの信号を受けて各クロマトグラムの相互の時間ずれを算出する時間ずれ量算出部24と、二値信号変換部22の後段に配置され、時間ずれ量算出部24からの信号を受けて各二値信号にそれぞれ適宜の遅延を与える時間ずれ調整部25とが追加されている。
【0028】
この分取LCで分取・分画を行うには、まず、上述したような予備的分析の際に、時間ずれ量算出部24は複数のクロマトグラムにおいて同一成分(好ましくは標準試料に含まれる既知の成分)に対するピークの出現時刻の相違から、時間ずれ量を求め、記憶する。そして、その時間ずれ量の情報を時間ずれ調整部25に与えると、時間ずれ調整部25ではその時間ずれを補正するため、時間的に先行しているクロマトグラムに対応する二値信号を所定時間だけ遅延させる。これによって、複数の二値信号は成分の検出という観点からみたときの時間が揃い、論理演算を正確に行うことができる。なお、時間ずれの補正は二値信号でなくクロマトグラムで行ってもよいが、一般には、二値信号で行ったほうが簡単である。
【0029】
なお、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行えることは明らかである。例えば、上記実施例では、パーソナルコンピュータ20で各種の信号処理及び演算処理を実行しているが、これらは専用の装置において同様の機能を達成するように構成できることは明らかである。また、上記実施例では、UV検出器5、MS9、ELSD12はそれぞれ従来知られている装置を用いているが、例えば、本出願人が特願2001−181093号で提案しているように、複数の検出器を統合して、それぞれの検出信号を並行に得ることができるようにした構成を採用してもよい。更にまた、検出器の種類についても上記記載のものに限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による分取LCの要部の構成図。
【図2】 本分取LCにおいて分画のタイミングを決定するための動作の一例を示す波形図。
【図3】 本分取LCにおいて分画のタイミングを決定するための動作の一例を示す波形図。
【図4】 本発明の他の実施例による分取LCの要部の構成図。
【図5】 従来の分取LCの一例を示す構成図。
【図6】 従来の分取LCの一例を示す構成図。
【符号の説明】
1…溶離液槽
2…ポンプ
3…試料導入部
4…カラム
5…UV検出器
7…分取制御部
8…フラクションコレクタ
9…MS(質量分析計)
11…スプリッタ
12…ELSD(蒸発光散乱検出器)
20…パーソナルコンピュータ
21…信号処理部
22…二値信号変換部
23…論理演算部
24…時間ずれ量算出部
25…時間ずれ調整部
30…入力設定部
Claims (2)
- 液体クロマトグラフで時間方向に成分分離させた試料を検出器とフラクションコレクタとに導入し、該検出器による検出情報に基づき前記フラクションコレクタで各成分を分画して採取する分取液体クロマトグラフ装置において、前記検出器として質量分析計を含む複数の検出手段を併設し、
a)オペレータが予め後記閾値や論理演算式を設定するための入力設定手段と、
b)前記複数の検出手段による検出信号に基づいてそれぞれクロマトグラムを作成するクロマトグラム作成手段と、
c)該複数のクロマトグラムをそれぞれ前記入力設定手段により設定された閾値と比較し二値信号に変換する信号変換手段と、
d)該複数の二値信号に対して前記入力設定手段により設定された論理演算式に基づく論理演算処理を行う演算処理手段と、
e)該演算結果に基づいて前記フラクションコレクタの動作を制御する分取制御手段と、
を備えることを特徴とする分取液体クロマトグラフ装置。 - f)前記複数のクロマトグラムに基づいて同一成分に対するピークの時間方向のずれ量を推定する推定手段と、
g)前記信号変換手段による信号変換の前又は後に、前記推定手段によるずれ量を補正する時間補正手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の分取液体クロマトグラフ装置。
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