JP3847928B2 - 半導体製造装置及び半導体製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置における気相成長を行う装置に関し、特に、真空排気時にパーティクルの発生や配管等への付着を低減化することができ、歩留まりの向上ならびに膜厚均一性、成長速度を安定化することのできる半導体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置における気相成長装置は、化学反応を利用してウェーハ上に、シリコン、化合物半導体等の結晶膜を成長させる装置であり、例えば、図16に示すような半導体製造装置のようなものがある。図において、反応室1の排気側には、トラップ3及びポンプ2が順に接続配管されている。また、反応室1の反応材料供給側には、リアクタライン4が接続され、エアバルブAV2、質量流量調整器MFC及びエアバルブAV1が順に接続配管されている。なお、エアバルブの黒丸は、開状態、白丸は閉状態を示す。
【0003】
図16(a)は、成膜プロセス時のバルブの状態であり、反応室1内で、気相成長を行う場合には、エアバルブAV1及びAV2を開状態として、反応ガスを反応室1に供給する。成膜終了後は、図16(b)に示すように、エアバルブAV1及びAV2を閉状態として、反応ガスの供給を停止し、反応室1内及びリアクタライン4の真空排気を行う。真空排気は、反応室1及びリアクタライン4に残留している反応ガスを除去するために行うものであり、ポンプ2により真空状態に減圧していわゆる真空引きを行うものである。ポンプ2としては、例えば、ドライポンプ等がある。
【0004】
しかしながら、上述の半導体製造装置では、反応室1及びリアクタライン4が直結しているために、成膜時に副生成物が生じるようなプロセスでは、真空排気時に副生成物がリアクタライン4に逆拡散し、配管内に付着又は堆積してしまうことにより、パーティクル発生の原因となるという問題点がある。
パーティクル発生を実際の適用例により詳細に説明する。
【0005】
図17は、シリコン窒化膜を生成する半導体製造装置の概要構成図である。
反応室1の反応材料供給側には、異なる反応ガスを供給するリアクタライン4a,4b,4c,4d,4fが接続されている。
詳細には、リアクタライン4aは、窒素(pure N2 )を供給するものであり、エアバルブAV1,質量流量調整器MFC1と接続され、更に、エアバルブAV2,エアバルブAV3に分岐し、エアバルブAV2はエアバルブAV20,AV23を介して反応室1に接続され、エアバルブAV3は、エアバルブAV21,AV24を介して反応室1に接続され、反応ガスを供給する。また、リアクタライン4aは、反応ガス供給側で、エアバルブAV1より手前より、エアバルブAV4を介して、リアクタライン4bに接続され、エアバルブAV8を介して、リアクタライン4cに接続され、エアバルブAV12を介して、リアクタライン4dに接続されて反応ガスを供給する。
【0006】
リアクタライン4bは、ジクロルシラン(SiH2Cl2)を供給するものであり、エアバルブAV5,質量流量調整器MFC2と接続され、更に、エアバルブAV6,エアバルブAV7に分岐し、エアバルブAV7は、リアクタライン4aと合流してエアバルブAV20,AV23を介して反応室1に接続され、エアバルブAV6は、排気側のメカニカルブースターポンプ(MBP)の手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0007】
リアクタライン4cは、アンモニア(NH3)を供給するものであり、エアバルブAV9,質量流量調整器MFC3と接続され、更に、エアバルブAV10,エアバルブAV11に分岐し、エアバルブAV11は、リアクタライン4aと合流してエアバルブAV21,AV24を介して反応室1に接続され、エアバルブAV10は、排気側のメカニカルブースターポンプMBPの手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0008】
リアクタライン4dは、水素(H2)を供給するものであり、エアバルブAV13,質量流量調整器MFC4と接続され、更に、エアバルブAV14,エアバルブAV15に分岐し、エアバルブAV15は、リアクタライン4aと合流してエアバルブAV21、AV24を介して反応室1に接続され、エアバルブAV14は、排気側のメカニカルブースターポンプMBPの手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0009】
リアクタライン4eは、窒素(pure N2 )を供給するものであり、エアバルブAV16を介して、リアクタライン4fのエアバルブAV17と質量流量調整器MFC5との間に接続される。
リアクタライン4fは、3フッ素化塩素(ClF3)を供給するものであり、エアバルブAV17,質量流量調整器MFC5と接続され、更に、エアバルブAV18,エアバルブAV19に分岐し、エアバルブAV19は、エアバルブAV22,AV25を介して反応室1に接続され、エアバルブAV18は、排気側のメカニカルブースターポンプMBPの手前、すなわち反応室1側に接続される。また、反応室1の排気側は、エアバルブAV34,35,36,37,38,39,40,42,43、自動圧力制御装置APCを介して、メカニカルブースターポンプMBP及びドライポンプDPが接続され、更に、エアバルブAV44,45,46を介して各々排気管EXH1,2,3が接続配管される。
【0010】
そして、真空排気を行う場合には、反応室1と直接接続するエアバルブAV20,21,23,24,を開状態のままで、ドライポンプDP1及びメカニカルブースターポンプMBPにより真空引きを行う。
ところで、シリコン窒化膜の生成では、主生成物のSi3N4以外に、低温となると、排気配管等に副生成物としてNH4Clが生じる。このNH4Clは、常温で固体となるため、パーティクルの原因となり、ウエーハ上の素子の歩留まりを低下させる。このため、特に、反応室1からの供給配管であるリアクタライン4や反応室 (チャンバ) 内への逆拡散を防止する必要がある。
【0011】
しかしながら、反応室1と直接接続するエアバルブAV20,21,23,24が開状態となっているために、リアクタライン4a,4b,4c,4dに反応ガスが逆拡散し、パーティクルが発生するという問題点が生じる。
ところで、図18に示すように、Ta2O5,BST,PZT等の液体ソースガスを供給するような場合には、リアクタライン4cにおいて、質量流量調整器MFCの替わりに流量制御ユニットがエアバルブ間に設けられている。
【0012】
液体ソースは、高温気化されて反応ガスとして供給されるが、温度が下がると液化して配管内に付着しやすいという特性がある。特に、リアクタラインでは付着量によって、膜厚均一性、成長速度にばらつきが生じることから、付着物を取り除く必要があり、成膜時以外は、真空排気もしくは真空N2 パージを行うことが望まれる。なお、真空N2 パージとは、真空排気を行いながらN2 を供給し(約1〜3 l/min )することをいう。
【0013】
しかし、反応室1の処理シーケンスによっては、リアクタラインの真空排気ができないという問題点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の従来技術の装置の問題点を解決し、気相成長装置において、反応室からリアクタラインへの副生成物の逆拡散による付着又は堆積を防止し、リアクタラインにおけるパーティクルの発生を防止するような半導体製造装置を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、上述の従来技術の装置の問題点を解決し、気相成長装置において、液体ソースガスを使用するものについては膜厚均一性、成長速度を安定化させるような半導体装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、反応室内を排気可能な排気配管と、反応室に接続され、反応室側より、第2の切り替え弁、反応材料の流量を調整する流量調整器及び第1の切り替え弁を順に配設し、SiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管を含む複数の供給配管と、上記複数の供給配管のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管の上記第2の切り替え弁と上記流量調整器との間にそれぞれ接続され、真空排気を行うポンプに接続された複数のベント配管を備えてなり、
上記第2の切り替え弁を閉状態として、上記反応室と上記反応室に接続された各供給配管との間を遮断し、上記各ベント配管より上記反応室に接続された各供給配管内のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管内の真空排気とNH 3 を供給する供給配管内の真空排気をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする。
また、反応室内を排気可能な排気配管と、反応室に接続され、反応室側より、第2の切り替え弁、反応材料の流量を調整する流量調整器及び第1の切り替え弁を順に配設し、SiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管を含む複数の供給配管と、上記複数の供給配管のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管の上記第2の切り替え弁と上記流量調整器との間にそれぞれ接続され、真空排気を行うポンプに接続された複数のベント配管を備えた半導体製造装置により、基板を処理する半導体製造方法において、
上記反応室内で基板を処理した後、上記第2の切り替え弁を閉状態として、上記反応室と上記上記反応室に接続された供給配管との間を遮断し、上記各ベント配管より上記反応室に接続された各供給配管内のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管の真空排気をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする。
【0017】
なお、上記の符号は、本実施の形態において説明する図面の符号に対応するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態を示す半導体製造装置の概要構成図であり、図1(a)は、成膜時の状態を示す図、図1(b)は、真空排気時の状態を示す図である。
図に示すように、反応室1の排気側には、ポンプ2bが接続配管されている。また、反応室1の反応材料供給側には、リアクタライン4が接続され、反応室1側より、第2の切り替え弁であるエアバルブAV2、質量流量調整器MFC及び第1の切り替え弁であるエアバルブAV1が順に接続配管されている。
【0019】
更に、ベントライン5が、リアクタライン4のエアバルブAV2と質量流量調整器MFCとの間に接続されている。ベントライン5には、リアクタライン4に接続した側よりエアバルブAV3、ポンプ2aが接続配管されている。
反応室1内において、リアクタライン4から供給された反応材料により、気相成長を行い、化学反応を利用してウェーハ上に、シリコン、化合物半導体等の単結晶膜を成長させる。
【0020】
図1(a)は、成膜プロセスを示すエアバルブの状態を示したものであり、反応室1内で、気相成長を行う場合には、エアバルブAV1及びAV2は開状態として、反応ガスを反応室1に供給する。このとき、ベントライン5のエアバルブAV3は閉状態とする。
次に、成膜終了後に真空排気を行う場合には、図1(b)に示す状態とし、エアバルブAV1及びAV2は閉状態として、反応ガスの供給を停止し、エアバルブAV3は開状態として真空排気を行う。
【0021】
真空排気は、リアクタライン4に残留している反応ガスを除去するために行うものであり、ポンプ2aにより真空状態に減圧していわゆる真空引きを行う。ポンプ2aとしては、例えば、ドライポンプ(DP)、メカニカルブースターポンプ(MBP)等がある。高真空を必要としない場合には、通常は、ドライポンプを使用するのが好適である。真空排気のときには、エアバルブAV1及びAV2が閉状態であるので、反応室1はリアクタライン4と遮断されている状態となり、リアクタライン4と接続されているベントライン5のエアバルブAV3を開状態とすることにより、リアクタライン4に残留している反応ガスを真空引きすることが可能となる。このとき、反応室1は、リアクタライン4と遮断されているため、成膜時に副生成物が生じるプロセスにおいても、反応室1からリアクタライン4に副生成物が逆拡散することがなくなる。このように、本発明では、真空排気時に、逆拡散によるリアクタライン内への副生成物の付着、堆積がなくなり、パーティクルの発生を未然に防止することができる。
【0022】
次に、本発明の第2の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図である。
図2に示すように、反応室1の反応材料供給側には、異なる反応ガスを供給するリアクタライン4a,4b,4c,4d,4fが接続配管されている。
【0023】
詳細には、リアクタライン4aは、窒素(pure N2 )を供給するものであり、エアバルブAV1,質量流量調整器MFC1と接続され、更に、エアバルブAV2,エアバルブAV3に分岐し、エアバルブAV2はエアバルブAV20,AV23を介して反応室1に接続され、エアバルブAV3は、エアバルブAV21,AV24を介して反応室1に接続され、反応ガスを供給する。また、リアクタライン4aは、反応ガス供給側で、エアバルブAV1より手前より、エアバルブAV4を介して、リアクタライン4bに接続され、エアバルブAV8を介して、リアクタライン4cに接続され、エアバルブAV12を介して、リアクタライン4dに接続されて反応ガスを供給する。
【0024】
リアクタライン4bは、ジクロルシラン(SiH2Cl2)を供給するものであり、エアバルブAV5,質量流量調整器MFC2と接続され、更に、エアバルブAV6,エアバルブAV7に分岐し、エアバルブAV7は、リアクタライン4aと合流してエアバルブAV20,AV23を介して反応室1に接続され、エアバルブAV6は、排気側のメカニカルブースターポンプ(MBP)の手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0025】
リアクタライン4cは、アンモニア(NH3)を供給するものであり、エアバルブAV9,質量流量調整器MFC3と接続され、更に、エアバルブAV10,エアバルブAV11に分岐し、エアバルブAV11は、リアクタライン4aと合流してエアバルブAV21,AV24を介して反応室1に接続され、エアバルブAV10は、排気側のメカニカルブースターポンプMBPの手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0026】
リアクタライン4dは、水素(H2)を供給するものであり、エアバルブAV13,質量流量調整器MFC4と接続され、更に、エアバルブAV14,エアバルブAV15に分岐し、エアバルブAV15は、リアクタライン4aと合流してエアバルブAV21、AV24を介して反応室1に接続され、エアバルブAV14は、排気側のメカニカルブースターポンプMBPの手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0027】
リアクタライン4eは、窒素(pure N2 )を供給するものであり、エアバルブAV16を介して、リアクタライン4fのエアバルブAV17と質量流量調整器MFC5との間に接続される。
リアクタライン4fは、3フッ素化塩素(ClF3)を供給するものであり、エアバルブAV17,質量流量調整器MFC5と接続され、更に、エアバルブAV18,エアバルブAV19に分岐し、エアバルブAV19は、エアバルブAV22,AV25を介して反応室1に接続され、エアバルブAV18は、排気側のメカニカルブースターポンプMBPの手前、すなわち反応室1側に接続される。
【0028】
また、反応室1の排気側には、エアバルブAV34,35,36,37,38,39,40,42,43、自動圧力制御装置APCを介して、メカニカルブースターポンプMBP及びドライポンプDPが接続され、更に、エアバルブAV44,45,46を介して排気管EXH1,2,3が各々接続配管される。
ところで、本実施の形態では、エアバルブAV20,23及びエアバルブAV2、7との間に、ベントライン5bが接続され、また、エアバルブ21,24とエアバルブAV3,11,15,19との間にベントライン5aが接続される。ベントライン5a、5bには、ドライポンプ2bが接続配管されて真空排気を行う。
【0029】
ところで、反応室1内にシリコン窒化膜を生成する際、主生成物のSi3N4以外に、低温となると、排気配管等に副生成物としてNH4Clが生じる。このNH4Clは、常温で固体となるため、パーティクルの原因となりウエーハ上の素子の歩留まりを低下させる。このため、反応室1からの供給配管であるリアクタライン4への逆拡散を防止する必要がある。本実施の形態では、反応室1側のエアバルブAV20,21,22,23,24,25を閉状態として、ベントライン5a,5bにより、真空排気をすることにより、反応室1とリアクタラインとが遮断されるため、逆拡散を防止することができる。
【0030】
次に、図2で示したシリコン窒化膜を生成する場合について、図4〜図14により、成膜工程を順に説明する。
図4は、本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、処理前状態のエアバルブの状態を示すものである。 図に示すように、反応室1内を真空排気するために、エアバルブAV20,21,23,24,35,37,38,39,43,44を開状態として、メカニカルブーススターポンプMBP及びドライポンプDPにより真空引きを行い、排気管EXH1より排気を行う。なお、図中、黒丸は開状態、白丸は閉状態を示す。
【0031】
図5は、パージ準備状態のエアバルブの状態を示し、反応室1の真空排気後は、図に示すように、反応材料供給側のエアバルブAV1、2、3及びエアバルブAV20,21、排気系側のエアバルブAV35,38,42,43及び44を開状態とし、リアクタライン4aより、窒素を短時間流すパージ処理を行う。なお、パージとは、窒素を流して、配管内の他のガス等を押し出し窒素雰囲気とすることをいう。
【0032】
図6乃至8は、本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、反応ガス供給準備段階のエアバルブの状態を示す図である。
そして、図6に示すように、更に、リアクタライン4cのエアバルブAV9,10を開状態として、アンモニア(NH3)を反応ガスとして流す準備として、反応ガスの流量を安定させるために、短時間、アンモニアを流して排気を行う。このとき、リアクタライン4aの窒素を供給した状態としているのは、圧力変動をなくすためである。アンモニアの流量が一定化した後、図7に示すように、反応室1内をアンモニア雰囲気とするために、反応材料供給側は、リアクタライン4cのエアバルブAV9、11、21を開状態としてパージを行い、リアクタライン4aのエアバルブAV1,2,3は閉状態として、窒素ガスの供給を停止する。
【0033】
次に、図8に示すように、リアクタライン4bのエアバルブAV5,6を開状態とし、ジクロルシランを反応ガスとして流す準備として、反応ガスの流量を安定させるために、ジクロルシランを短時間流して排気を行う。このとき、リアクタライン4cのアンモニアを供給した状態としているのは、同様に圧力変動をなくすためである。
【0034】
図9乃至11は、本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図である。
ジクロルシランの流量が一定化した後、図9に示すように、リアクタライン4bのエアバルブAV6を閉状態とし、エアバルブAV5,7,20を開状態として、反応室1内において、デポジションを開始させる。デポジションは、反応室1内に、ジクロルシランを供給して、ジクロルシラン及びアンモニアの化学反応により、高温気相中でシリコン窒化膜を成長させるものである。
【0035】
ところで、図15の図(a)、(b)及び(c)は、デポジションの状態を示す概要図である。図9に示すように、反応室1の近傍のエアバルブAV20、21、35、38を開状態としているのは、図15(a)に示すように、反応ガスをウェーハの右側から供給して左側へ排気するためである。
その後、図10に示すように、更に、エアバルブAV23,24,37,39を開状態としているのは、図15(b)に示すように、反応ガスをウェーハの両側から供給して、ウェーハの両側より排気するためである。
【0036】
更に、図11に示すように、エアバルブAV23,24,37,39を開状態とし、エアバルブAV20,21,35,38を閉状態としているのは、図15(c)のように反応ガスをウェーハの左側から供給し右側へ排気するためである。このように、反応ガスの流れを図15(a),(b),(c)のように変更しているのは、反応ガスの排気よどみをなくして、ウェーハ上に均一にシリコン窒化膜を生成するためである。
【0037】
図12は、本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、反応ガスを供給し、デポジション後のエアバルブの状態を示す図、図13は、本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、パージ状態のエアバルブの状態を示す図、図14は本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、真空排気状態のエアバルブの状態を示す図である。
【0038】
デポジション後は、図12に示すように、リアクタライン4a及びリアクタライン4cより、エアバルブAV1,2,23及びAV9,11,24を開状態として、窒素及びアンモニアを反応ガスとして、パージを行う。
その後、図13のように、処理前と同様に、リアクタライン4aから窒素ガスを供給して、反応室1のパージを行う。反応室1が窒素雰囲気になった後、真空排気を行う。
【0039】
真空排気は、図14に示すように、反応室1と直接接続するエアバルブAV20,21,22,23,24,25を閉状態とし、ベントライン5a,5bの各エアバルブAV51,52を開状態として、ドライポンプ2bにより真空引きを行う。このとき、反応室1と直接接続するエアバルブAV20,21,22,23,24,25が閉状態となっているために、リアクタラインに反応ガスが逆拡散するようなことがなくなり、パーティクルが発生することを防止することができる。
【0040】
ところで、図3は、本発明の第3の実施の形態を示す液体ソースを供給する場合の半導体製造装置の概要構成図である。図に示すように、Ta2O5,BST,PZT等の液体ソースガスを供給する場合には、リアクタライン4cには、質量流量調整器MFCの替わりに流量制御ユニットFCUがエアバルブAV53とAV54との間に接続される。また、液体ソースの真空排気のために、ベントライン5cがエアバルブAV21,24とエアバルブAV54との間に接続配管される。なお、図3に示したような液体ソースガスを反応ガスを供給する場合には、処理前の真空排気のときに、ベントライン5cのエアバルブAV50を開状態としておく点が、第2の実施の形態の場合と異なる。
【0041】
液体ソースの場合には、高温気化して反応ガスとして供給されるが、温度が下がると液化して配管内に付着しやすいために、付着物を取り除く必要があり、特に、窒素(N2)等の不活性ガスを供給しながらの真空排気が望まれる。このため、本実施の形態では、ベントライン5cを設けて、反応室1とリアクタラインを遮断した状態で、真空排気するようにしたので、反応室1の状態に関係なく、付着物を除去することができる。
【0042】
【発明の効果】
上述したように、本発明は、反応室より排気可能な排気配管と、反応室側より、第2の切り替え弁,反応材料の流量を調整する流量制御調整器及び第1の切り替え弁を順に配設し、反応材料の供給を行う供給配管とを備えてなる半導体製造装置において、上記供給配管の上記第2の切り替え弁と上記流量調整器との間に接続配管され、真空排気を行うポンプに接続されたベント配管を備えてなり、上記第2の切り替え弁を閉状態として、上記反応室と上記供給配管との間を遮断し、上記ベント配管より上記供給配管内の真空排気を行うようにしたので、反応室から供給配管に成膜時に副生成物が生じるプロセスにおいて、供給配管への逆拡散を防止することができ、供給配管内の副生成物の付着、堆積がなくなり、パーティクルの発生を未然に防止することができる。
【0043】
また、反応材料が液体ソースの場合には、液体ソースは、高温気化して反応ガスとして供給されるが、温度が下がると液化して配管内に付着しやすいが、ベント配管を設けて、反応室とリアクタラインを遮断した状態で真空排気するようにしたので、反応室の状態に関係なく、付着物を除去できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す半導体製造装置の概要構成図であり、(a)は成膜時の状態を示す図、(b)は真空排気時の状態を示す図である。
【図2】本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図である。
【図3】本発明の実際の適用例を示す液体ソースを供給する場合の半導体製造装置の概要構成図である。
【図4】本発明の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、処理前状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図5】パージ準備状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図6】反応ガス供給準備段階のエアバルブの状態を示す図である。
【図7】同じく反応ガス供給準備段階のエアバルブの状態を示す図である。
【図8】同じく反応ガス供給準備段階のエアバルブの状態を示す図である。
【図9】反応ガスを供給し、デポジション状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図10】同じく反応ガスを供給し、デポジション状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図11】同じく反応ガスを供給し、デポジション状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図12】反応ガスを供給し、デポジション後のエアバルブの状態を示す図である。
【図13】パージ状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図14】真空排気状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図15】(a)、(b)及び(c)は本発明のデポジションの状態を示す概要図である。
【図16】従来の半導体製造装置の概要構成図であり、(a)は成膜時の状態を示す図、(b)は、真空排気時の状態を示す図である。
【図17】従来の実際の適用例を示すシリコン窒化膜を生成するための半導体製造装置の概要構成図であり、真空排気状態のエアバルブの状態を示す図である。
【図18】従来の実際の適用例を示す液体ソースを供給する場合の半導体製造装置の概要構成図である。
【符号の説明】
1 反応室
2a,2b ポンプ
4 リアクタライン(供給配管)
5 ベントライン(ベント配管)
AV1,AV2,AV3 エアバルブ(切り替え弁)
MFC 質量流量調整器(流量調整器)
Claims (2)
- 反応室内を排気可能な排気配管と、反応室に接続され、反応室側より、第2の切り替え弁、反応材料の流量を調整する流量調整器及び第1の切り替え弁を順に配設し、SiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管を含む複数の供給配管と、上記複数の供給配管のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管の上記第2の切り替え弁と上記流量調整器との間にそれぞれ接続され、真空排気を行うポンプに接続された複数のベント配管を備えてなり、
上記第2の切り替え弁を閉状態として、上記反応室と上記反応室に接続された各供給配管との間を遮断し、上記各ベント配管より上記反応室に接続された各供給配管内のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管内の真空排気とNH 3 を供給する供給配管内の真空排気をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする半導体製造装置。 - 反応室内を排気可能な排気配管と、反応室に接続され、反応室側より、第2の切り替え弁、反応材料の流量を調整する流量調整器及び第1の切り替え弁を順に配設し、SiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管を含む複数の供給配管と、上記複数の供給配管のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管の上記第2の切り替え弁と上記流量調整器との間にそれぞれ接続され、真空排気を行うポンプに接続された複数のベント配管を備えた半導体製造装置により、基板を処理する半導体製造方法において、
上記反応室内で基板を処理した後、上記第2の切り替え弁を閉状態として、上記反応室と上記上記反応室に接続された供給配管との間を遮断し、上記各ベント配管より上記反応室に接続された各供給配管内のうちSiH 2 Cl 2 を供給する供給配管とNH 3 を供給する供給配管の真空排気をそれぞれ行うようにしたことを特徴とする半導体製造方法。
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