JP3847271B2 - 光ファイバカプラ製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバカプラ製造方法、製造装置、及び光ファイバカプラに関し、特に広帯域多分岐の光ファイバカプラ、その製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを各家庭まで引き込み、高速大容量の通信を実現しようとする動きが活発になってきている。光ファイバを各家庭まで引き込むために、信号を搬送する光を複数の対地に分岐させる多分岐光ファイバカプラが望まれている。とりわけ、3分岐及び4分岐の広帯域光ファイバカプラに対する需要が高まっている。
【0003】
特許文献1に、多分岐の光ファイバカプラの製造方法が開示されている。この方法によると、中心に配置された光ファイバの周囲に複数本の光ファイバを対称的に配置し、これらの光ファイバを加熱しながら一括して延伸することにより光ファイバカプラが作製される。この方法で作製された光ファイバカプラは、適用可能な波長帯域が狭い。このため、現在光通信で用いられている代表的な波長である1.31μmと1.55μmの両方の波長域において、同じ分岐特性を持たせることができない。
【0004】
特許文献2に、多分岐の光ファイバカプラの他の製造方法が開示されている。この方法によると、対向する2つのマスクに形成された複数の貫通孔に光ファイバを通し、マスクを反対方向に回転させて光ファイバを捻り、捻った部分を加熱、融着、延伸させることにより光ファイバカプラが作製される。この方法で作製された光ファイバカプラも、適用可能な波長帯域が狭い。
【0005】
特許文献3に、広帯域多分岐の光ファイバカプラの製造方法が開示されている。この方法によると、1本の大径の光ファイバ、2本の中径の光ファイバ、及び1本の小径の光ファイバを一括して、加熱、融着、延伸させることにより光ファイバカプラが作製される。この光ファイバカプラの各光ファイバは、隣接する2本の光ファイバとのみ融着される。また、その断面は、左右対称の配置にされている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−167041号公報
【特許文献2】
特開平11−72646号公報
【特許文献3】
特開平6−265749号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献3に記載された製造方法においては、外径の異なる3種類の光ファイバを準備しなければならない。さらに、断面が左右対称の配置になるように4本の光ファイバを配置することは困難である。
【0008】
本発明の目的は、広帯域多分岐の光ファイバカプラを容易に製造することが可能な製造方法、及び製造装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によると、1本の第1の光ファイバと、少なくとも2本の第2の光ファイバとを、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように支持する支持部材と、前記支持部材に支持された前記第1及び第2の光ファイバの相互に接触した部分を加熱する加熱手段と、加熱された前記第1及び第2の光ファイバを延伸させる延伸機構とを有し、前記支持部材は、前記第1及び第2の光ファイバの被覆されている部分を固定する少なくとも1対の第1の支持機構と、前記1対の第1の支持機構の内側において、前記第1及び第2の光ファイバのクラッドが露出した部分を、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように装填することができる溝、及び該溝に装填された第1の光ファイバ及び第2の光ファイバを押さえるクランプを含む第2の支持機構とを含む光ファイバカプラ製造装置が提供される。
【0011】
本発明の他の観点によると、(a)一部のクラッドが露出し、その両側に被覆が残されている1本の第1の光ファイバと、少なくとも2本の第2の光ファイバとを準備する工程と、(b)前記第1及び第2の光ファイバ、そのクラッドが露出した部分の両側の被覆が残されている部分を、第1の支持機構のクランプで光ファイバ保持台に押さえつけることにより、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように支持する工程と、(c)前記1対の第1の支持機構の内側において、前記第1及び第2の光ファイバのクラッドが露出した部分を、第2の支持機構の溝に装填してクランプで押さえつけることにより、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように支持する工程と、(d)前記第1及び第2の光ファイバの相互に接触した部分を加熱しながら延伸し、融着させる工程とを有する光ファイバカプラの製造方法が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施例による光ファイバカプラ製造装置の概略図を示す。ある間隔を隔てて配置された光ファイバ保持台1A及び1Bが、4本の光ファイバ10A〜10Dを、それらの融着されるべき部分の側面同士が接触するように保持する。保持台1Aと1Bとの間に、4本の光ファイバ10A〜10Dの融着されるべき部分が配置される。
【0016】
ファイバ保持台1Aの上面に、第1段目クランプ41A、第2段目クランプ42A、第3段目クランプ43A、第4段目クランプ44A、及び第5段目クランプ45Aがこの順番に並んで配置されている。第1段目クランプ41Aが、もう一方のファイバ保持台1Bから最も遠い位置に配置され、第5段目クランプ45Aが、最も近い位置に配置される。同様に、ファイバ保持台1Bの上面に、第1段目クランプ41B、第2段目クランプ42B、第3段目クランプ43B、第4段目クランプ44B、及び第5段目クランプ45Bがこの順番に並んで配置されている。
【0017】
最も外側の第1段目クランプ41A及び41Bは、光ファイバ10Aのジャケット部(被覆されている部分)を固定する。第2段目クランプ42A及び42Bは、光ファイバ10A及び10Bのジャケット部を固定する。第3段目クランプ43A及び43Bは、光ファイバ10A、10B及び10Cのジャケット部を固定する。第4段目クランプ44A及び44Bは、光ファイバ10A〜10Dのジャケット部を固定する。第5段目クランプ54A及び45Bは、4本の光ファイバ10A〜10Dのクラッドを固定する。各クランプの詳細な構成は、図2を参照して後述する。
【0018】
光ファイバ10Bの入力側の一部分が光ファイバリール2に巻かれ、その入力端が、レーザ光源5に接続されている。レーザ光源5は、測定用の基準光信号を光ファイバ10B内に導入する。光ファイバ10Bの出力端が、光検出器6のチャンネルCH2に接続されている。光ファイバ10A、10C、及び10Dの出力端は、それぞれ光検出器6のチャンネルCH1、CH3、及びCH4に接続されている。ここで、光ファイバ10A、10C、及び10Dの出力端は、光ファイバ10Bの出力端と同じ側の端部である。光ファイバ10A、10C、及び10Dの入力端は、解放されている。
【0019】
光検出器6は、チャンネルCH1〜CH4から入力された光信号の強度を測定し、測定結果を制御装置20に送信する。制御装置20は、例えばパーソナルコンピュータで構成される。
【0020】
光ファイバ保持台1Aと1Bとの間に配置された融着されるべき部分の近傍に、ガストーチ23が配置されている。ガスボンベ21からマスフローコントローラ22を経由してガストーチ23に燃焼ガスが供給される。燃焼ガスとして、水素ガスやプロパンガスが用いられる。燃焼ガスが燃焼することにより、融着されるべき部分が加熱され、融着される。光ファイバ保持台1Aと1Bとの間隔を徐々に離すことにより、融着した部分を延伸させることができる。光ファイバ保持台1A及び1Bは、所定の速さで融着した部分を延伸させることができる。
【0021】
マスフローコントローラ22は、制御装置20からの指示によって流量制御を行う。光ファイバ保持台1A及び1Bの延伸動作は、制御装置20からの指示によって制御される。また、光ファイバ保持台1A及び1Bによる延伸長は、所定の周期で制御装置20に送信される。
【0022】
CCDカメラ30が、融着された部分の形状を検出し、その形状がモニタ31に映し出される。
【0023】
図2(A)に、光ファイバ保持台1A及び第1段目クランプ41Aの断面図を示す。光ファイバ保持台1Aの上面に、溝51Aが形成されている。溝51A内に光ファイバ10Aのジャケット部が装填されている。溝51Aの深さは0.175mm、幅は0.3mmであり、光ファイバ10Aのジャケット部の直径は0.25mmである。他の光ファイバ10B〜10Dのジャケット部の直径も0.25mmである。
【0024】
第1段目クランプ41Aの押さえ面にゴム等の弾性部材46Aが取り付けられている。溝51A内に装填された光ファイバ10Aを弾性部材46Aで押さえることにより、光ファイバ10Aを溝51A内に固定することができる。
【0025】
図2(B)に、光ファイバ保持台1A及び第2段目クランプ42Aの断面図を示す。光ファイバ保持台1Aの上面に、溝52Aが形成されている。溝52A内の底に光ファイバ10Aのジャケット部が装填され、その上に光ファイバ10Bのジャケット部が装填されている。溝52Aの深さは0.425mm、幅は0.3mmである。
【0026】
第2段目クランプ42Aの押さえ面にゴム等の弾性部材47Aが取り付けられている。溝52A内に装填された光ファイバ10A及び10Bを弾性部材47Aで押さえることにより、光ファイバ10A及び10Bを溝52A内に固定することができる。
【0027】
図2(C)に、光ファイバ保持台1A及び第3段目クランプ43Aの断面図を示す。光ファイバ保持台1Aの上面に、溝53Aが形成されている。溝53Aの深さは0.6mmである。深さ0.225mmの位置から底までの部分の幅は0.3mmである。深さ0.225mmよりも浅い部分においては、浅くなるに従って溝の幅が広くなるように、溝の側面が斜面とされている。溝53Aの開口部の幅は0.13mmである。
【0028】
溝53A内の底に光ファイバ10Aのジャケット部が装填され、その上に光ファイバ10Bのジャケット部が装填され、その上に光ファイバ10Cのジャケット部が装填されている。2本の光ファイバ10A及び10Bは、幅0.3mmの部分でその位置が拘束される。光ファイバ10Cは、溝53Aの一方の斜面と、光ファイバ10Bとに接触することによって、その位置が拘束される。
【0029】
第3段目クランプ43Aの押さえ面にゴム等の弾性部材48Aが取り付けられている。溝53A内に装填された光ファイバ10A〜10Cを弾性部材48Aで押さえることにより、光ファイバ10A〜10Cを溝53A内に固定することができる。
【0030】
図2(D)に、光ファイバ保持台1A及び第4段目クランプ44Aの断面図を示す。光ファイバ保持台1Aの上面に、溝54Aが形成されている。溝54Aの形状は、第3段目のクランプ部の溝53Aの形状と同一である。
【0031】
溝54A内の底に光ファイバ10Aのジャケット部が装填され、その上に光ファイバ10Bのジャケット部が装填され、その上に光ファイバ10C及び10Dのジャケット部が装填されている。光ファイバ10Cは、溝54Aの一方の斜面と、光ファイバ10Bとに接触することによって、その位置が拘束され、光ファイバ10Dは、溝54Aの他方の斜面と、光ファイバ10Bとに接触することによって、その位置が拘束される。
【0032】
第4段目クランプ44Aの押さえ面にゴム等の弾性部材49Aが取り付けられている。溝54A内に装填された光ファイバ10A〜10Dを弾性部材49Aで押さえることにより、光ファイバ10A〜10Cを溝54A内に固定することができる。
【0033】
図3(A)に、光ファイバ保持台1A及び第5段目クランプ45Aの断面図を示す。光ファイバ保持台1Aの上面に、溝55Aが形成されている。溝55Aの深さは0.268mmである。深さ0.15mmの位置から底までの部分の幅は0.13mmである。深さ0.15mmよりも浅い部分においては、浅くなるに従って溝の幅が広くなるように、側面が斜面とされている。溝55Aの2つの斜面同士のなす角度は90°である。
【0034】
溝55A内の底に、被覆が除去されてクラッドが露出した光ファイバ10Aが装填され、その上にクラッドが露出した光ファイバ10Bが装填されている。その上にクラッドが露出した光ファイバ10C及び10Dが装填されている。光ファイバ10A、10C、及び10Dのクラッドの外径は0.125mmである。光ファイバ10Bは、予備延伸されて細くなっており、そのクラッドの外径は0.125mmの90〜95%(0.1125〜0.11875mm)である。
【0035】
光ファイバ10Aは、溝55Aの幅0.15mmの部分でその位置が拘束される。光ファイバ10Cは、溝55Aの一方の斜面と、光ファイバ10Bとに接触することによって、その位置が拘束される。光ファイバ10Dは、溝55Aの他方の斜面と、光ファイバ10Bとに接触することによって、その位置が拘束される。
【0036】
第5段目クランプ45Aの押さえ面にゴム等の弾性部材50Aが取り付けられている。溝55A内に装填された光ファイバ10A〜10Dを弾性部材50Aで押さえることにより、光ファイバ10A〜10Dを溝55A内に固定することができる。
【0037】
溝55Aでこれらの光ファイバの位置が拘束されることにより、光ファイバ10A、10C、及び10Dの中心が正三角形の頂点に位置し、光ファイバ10Bの中心がこの正三角形のほぼ中心に位置するように、4本の光ファイバが配置される。光ファイバ10A、10C、及び10Dの各々のクラッドの側面が、光ファイバ10Bのクラッドの側面に接触する。光ファイバ10A、10C、及び10Dのクラッドの側面同士は接触しない。図1に示したガストーチ23で加熱される部分においても、図3(A)に示した光ファイバ10A〜10Dのクラッドの配置が維持される。
【0038】
図3(B)に示すように、溝55Aの断面形状を正三角形にしてもよい。これにより、光ファイバ10A、10C、及び10Dの中心が正三角形の頂点に位置し、光ファイバ10Bの中心がこの正三角形のほぼ中心に位置するように、4本の光ファイバを配置することができる。
【0039】
図2(D)に示した第4段目クランプ44Aの位置において、3本の光ファイバ10A、10C、及び10Dの中心が三角形(正三角形でなくてもよい)の頂点に位置し、中心の光ファイバ10Bの中心が、この三角形の内部に位置するように、4本の光ファイバを配置しておくことにより、第5段目クランプ45Aの位置において、3本の光ファイバの中心が正三角形の頂点に位置するように容易に位置決めすることができる。
【0040】
図4(A)に示すように、溝55Aを、太い溝55AAと、溝55AAの底面に形成された細い溝55ABとからなる2段構成にしてもよい。細い溝55ABの幅は、光ファイバ10Aの直径とほぼ等しい。細い溝55AB内に光ファイバ10Aが装填され、その位置が拘束される。その上に、光ファイバ10Bが装填される。光ファイバ10Bの中心が、細い溝55ABの開口面と同じ高さに位置するか、または開口面よりも溝55AB側に位置するように、細い溝55ABの深さが設定されている。
【0041】
光ファイバ10C及び10Dは、光ファイバ10Bの外周面と太い溝55AAの側面に接することにより、その位置が拘束される。これにより、4本の光ファイバ10A〜10Dの位置を容易に固定することができる。
【0042】
図4(B)に、5本の光ファイバ10A〜10Eを位置決めするための溝55Aの一例を示す。溝55Aの断面はほぼ正方形とされている。光ファイバ10Aが、溝55Aの底面と一方の側面とに接触し、光ファイバ10Bが、溝55Aの底面と他方の側面とに接触することにより、2本の光ファイバ10A及び10Bの位置が拘束される。
【0043】
中心に配置される光ファイバ10Cが、2本の光ファイバ10A及び10Bの外周面に接触し、その位置が拘束される。光ファイバ10Dが、光ファイバ10Cの外周面と溝55Aの一方の側面とに接触し、光ファイバ10Bが、光ファイバ10Cの外周面と溝55Aの他方の側面とに接触することにより、2本の光ファイバ10D及び10Eの位置が拘束される。これにより、5本の光ファイバ10A〜10Eの位置を容易に固定することができる。
【0044】
図5に、ガストーチ23の断面図を示す。ガストーチ23は、下端が開放され上端が閉じられた円筒状の容器を含んで構成される。燃焼ガス導入管23Aからガストーチ23内の空洞に燃焼ガスが供給される。燃焼ガスが下方に吹き出し、炎60が形成される。光ファイバ10A〜10Dの加熱すべき部分が、炎60の内部を通過する。光ファイバ10A〜10Dを均一に加熱するために、炎60の先端近傍の温度勾配の比較的小さい領域を、光ファイバが通過するように配置することが好ましい。
【0045】
炎60の外径は約10mmであり、ガストーチ23を光ファイバ10A〜10Dの長さ方向に移動させることなく、加熱すべき領域全体を加熱することができる。
【0046】
次に、本発明の実施例による光ファイバカプラの製造方法について説明する。まず、光ファイバカプラの中心に配置される光ファイバ10Bを加熱しながら予備延伸し、そのクラッド径を細くする。例えば、元のクラッド径の90〜95%程度まで細くする。この予備延伸は、図1に示した製造装置に1本の光ファイバ10Bのみを保持して、加熱しながら延伸することにより行うことができる。また、公知の融着延伸装置を用いて予備延伸を行ってもよい。
【0047】
次に、光ファイバ10Aを、図1に示した第1段目クランプ41A及び41Bで固定する。予備延伸した光ファイバ10B、及び第1段目クランプ41A及び41Bで既に固定されている光ファイバ10Aを、第2段目クランプ42A及び42Bで固定する。同様に、3本の光ファイバ10A〜10Cを、第3段目クランプ43A及び43Bで固定し、4本の光ファイバ10A〜10Dを、第4段目クランプ44A及び44Bで固定する。さらに、4本の光ファイバ10A〜10Dのクラッドが露出した部分を、第5段目クランプ45A及び45Bで固定する。
【0048】
レーザ光源5から光ファイバ10Bに、基準光信号を入力する。光検出器6で、光ファイバ10A〜10Dの出力端から出力される光信号の強度を観測しながら、光ファイバ10A〜10Dを加熱し、融着、延伸させる。
【0049】
図6に、延伸時間と出力信号強度との関係を示す。横軸は、延伸時間を単位「秒」で表し、縦軸は出力された光信号の強度を単位「dB」で表す。図中の曲線a〜dは、それぞれ光ファイバ10A〜10Dの出力端から出力された光信号の強度を示す。
【0050】
光ファイバ10A〜10Dを延伸させるに従って、入力信号が与えられている中心の光ファイバ10Bから出力される信号強度が低下し、他の光ファイバ10A、10C、及び10Dから出力される信号強度が大きくなる。図6では、光ファイバ10Bから出力される信号強度が約38dBになったところで延伸が停止されている。このとき、他の3本の光ファイバ10A、10C、及び10Dから出力される信号強度は、それぞれ約18dB、20dB、及び23dBであった。
【0051】
延伸を停止させる時期を制御することにより、4本の光ファイバ10A〜10Dから出力される信号強度をほぼ等しくすることができる。
【0052】
図7(A)、(B)、図8(C)、及び(D)に、上記実施例による方法で作製した4分岐光ファイバカプラの分岐特性を示す。各グラフの横軸は波長を単位「μm」で表し、縦軸は損失を単位「dB」で表す。作製された光ファイバカプラの中心に配置された光ファイバ10Bのクラッド径は、その周囲の光ファイバ10A、10C、及び10Dのクラッド径の90〜95%になる。図7(B)に示した損失の波長依存性が、光信号が入力される中心の光ファイバ10Bのものであり、図7(A)、図8(C)及び(D)に示した損失の波長依存性が、中心の光ファイバに接する3本の光ファイバ10A、10C、及び10Dのものである。
【0053】
光通信に使用される波長1.31μmと1.55μmにおける損失の差は、0.2〜0.4dB程度であり、2つの波長域において、ほぼ同等の分岐特性が得られていることがわかる。また、波長1.31μmから1.55μmまでの広範囲の波長域において、損失の変動が少ないことがわかる。図7及び図8に示した損失の波長依存性のグラフでは、波長が約1.38μmの位置に小さな吸収が現れている。これは、光ファイバの加熱時に光ファイバ内に取り込まれた水酸基による吸収と考えられる。
【0054】
上記実施例のように、光ファイバカプラの中心に配置する光ファイバを、融着前に予備延伸し、クラッド径を細くしておいたこと、及び中心の光ファイバの周囲に配置される3本の光ファイバ同士が接触しない構成としたことにより、分岐特性の波長依存性が小さくなっていると考えられる。なお、2本の光ファイバの一方を細くしておくことにより、波長依存性の少ない2分岐光ファイバカプラが得られることは、OKAMOTO, Journal of Lightwave Technology, Vol.8, No.5, MAY 1990, p.678-683に理論的な考察がなされている。
【0055】
上記実施例では、光ファイバの長さ方向に炎を移動させることなく、炎の位置を固定して光ファイバを加熱している。炎を、光ファイバの長さ方向に往復移動させながら加熱を行うと、折り返し点における加熱が過剰になり、この部分のクラッドが局所的に細くなってしまいやすい。局所的に細くなると、分岐特性の波長依存性が大きくなってしまう。上記実施例のように、炎の外径を大きくし、その位置を固定して加熱を行うことにより、光ファイバの局所的な細径化を防止し、広帯域の光ファイバカプラを得ることができる。
【0056】
図9(A)に、光ファイバを加熱するための加熱装置の他の構成例を示す。光ファイバ10A〜10Dの加熱すべき部分を、被加熱部材71が取り囲んでいる。被加熱部材71は、例えばセラミックで形成され、内部に円柱状の空洞73を画定する。この空洞73の側面に、その中心軸に平行な方向に延在し、空洞73内と外部の空間とを連通させるスリット74が形成されている。光ファイバ10A〜10Dがスリット74を通過して、空洞73内に配置される。
【0057】
ガストーチ72が被加熱部材71を加熱する。被加熱部材71が加熱されることにより、光ファイバ10A〜10Dが間接的に加熱される。
【0058】
被加熱部材71で光ファイバ10A〜10Dを取り囲むことにより、光ファイバ10A〜10Dをより均一に加熱することができる。
【0059】
図9(B)に、加熱装置のさらに他の構成例を示す。この加熱装置は、光ファイバの加熱すべき部分の周囲に配置された3個のトーチ80A〜80Cを含む。3個のトーチは、光ファイバ10A〜10Dに向かって炎を吹き付ける。例えば、トーチ80Aは、光ファイバ10Aと10Cとの間の空間に炎を吹き付け、トーチ80Bは、光ファイバ10Cと10Dとの間の空間に炎を吹き付け、トーチ80Cは、光ファイバ10Aと10Dとの間の空間に炎を吹き付ける。
【0060】
このように、加熱すべき部分の周囲に3個のトーチ80A〜80Cを配置することにより、光ファイバ10A〜10Dをより均一に加熱することができる。配置するトーチの数は3個に限らず、2個でもよいし、4個以上でもよい。
【0061】
図9(C)に、加熱装置のさらに他の構成例を示す。セラミックヒータ82の内部に円柱状の空洞83が形成されている。セラミックヒータ82に、空洞83と外部の空間とを連通させるスリット84が形成されている。光ファイバ10A〜10Dが、スリット84を通過して、空洞83内に配置される。セラミックヒータ82を加熱することにより、空洞83内の光ファイバ10A〜10Dを加熱することができる。
【0062】
図10に、図9(C)に示したセラミックヒータを用いて作製した4分岐光ファイバカプラの分岐特性の波長依存性を示す。曲線CH1が、中心の光ファイバからの出力(損失)を示し、他の3本の曲線CH2〜CH4が、周囲の光ファイバからの出力(損失)を示す。波長依存性の小さな、ほぼ等分岐の光ファイバカプラが得られていることがわかる。
【0063】
図7及び図8に示した光ファイバカプラの分岐特性においては、波長約1370nmの近傍に損失の小さなピークが現れていた。このピークは、融着時に光ファイバ内に取り込まれた水酸基に起因するものと考えられる。セラミックヒータを用いる場合には、水酸基が発生しないため、分岐特性にこのようなピークは現れていない。
【0064】
上記実施例では、中心の光ファイバのクラッド径が元のクラッド径の90〜95%程度になるように予備延伸を行った。予備延伸時の加熱装置としてヒータを用い、予備延伸長を0.2mmにすることにより、波長依存性の小さな光ファイバカプラが得られた。予備延伸長を0.2mmにすると、クラッド径は元のクラッド径(125μm)の97.6〜99.2%(122〜124μm)になる。一般に、融着時に、バーナによる加熱ではなく、電気ヒータによる加熱を行う場合には、中心の光ファイバのクラッド径が元のクラッド径の97.6〜99.2%になるように予備延伸を行っても、光ファイバカプラの波長依存性を小さくすることができる。なお、中心の光ファイバのクラッド径が元のクラッド径の95〜99.2%になるように予備延伸を行っても、光ファイバカプラの波長依存性を小さくすることが可能である。
【0065】
上記実施例では、中心の光ファイバの周囲に3個の光ファイバを融着した4分岐の光ファイバカプラについて説明したが、周囲に配置する光ファイバの本数をn本(nは2以上の整数)にし、n+1分岐の光ファイバカプラを作製することも可能である。この場合には、中心の光ファイバの周囲に配置されるn本の光ファイバの各々のクラッドの側面が中心の光ファイバのクラッドの側面に接触し、周囲の光ファイバのクラッド同士は接触しないように配置される。光ファイバカプラの断面において、周囲のn本の光ファイバの中心が正n角形の頂点に位置するように配置することが好ましい。
【0066】
光ファイバカプラの分岐数が変わると、中心の光ファイバの好ましいクラッド径も変わると思われる。中心の光ファイバの予備延伸量の異なる種々の光ファイバカプラを製造し、その分岐特性の波長依存性を測定することにより、予備延伸量の好適値を見つけることができる。
【0067】
中心の光ファイバの予備延伸量が大きくなると、そのクラッドが細くなる。中心の光ファイバの融着すべき部分のクラッドが細くなると、中心の光ファイバと周囲の光ファイバとの側面同士が接触しにくくなる。このような場合には、複数本の光ファイバを相互に平行に保持した状態で、捻りを加えることにより、容易に接触させることができる。特に、ヒータで加熱を行う場合に、中心の光ファイバのクラッド径が元のクラッド径の95%以下である場合に、光ファイバ同士が接触しにくくなる。この場合には、捻りを加えることが有効である。
【0068】
上記実施例では、光ファイバカプラの中心に位置する光ファイバを予備延伸させて融着したが、本願発明者らは、融着の程度を制御することにより、予備延伸させることなく同径の4本の光ファイバを融着させて、波長依存性の小さい光ファイバカプラを作製できることを見出した。以下、予備延伸しないで光ファイバカプラを製造する方法について説明する。
【0069】
同径の4本の光ファイバを用いた光ファイバカプラにおいて、融着度を小さくすると、光ファイバカプラの分岐特性の波長依存性が小さくなることがわかった。ここで、融着前の光ファイバのクラッド径をR、融着している2本の光ファイバの中心間距離をSとしたとき、融着度をR/Sで定義する。
【0070】
図11(A)に、融着度R/Sが1.05、融着部分の長さが20mmの4分岐光ファイバの分岐特性の波長依存性を示す。参考のために、図11(B)に、融着度R/Sが1.43、融着部分の長さが17mmの4分岐光ファイバの分岐特性の波長依存性を示す。曲線CH1が、中心の光ファイバの出力(損失)を示し、他の3本の曲線CH2〜CH4が、周囲の光ファイバの出力(損失)を示す。波長1200nm〜1600nmの範囲において、融着度が小さい場合には、分岐特性の波長依存性が小さく、中心の光ファイバを予備延伸した場合と同等の特性が得られている。これに対し、融着度が大きい場合には、波長依存性が強いことがわかる。
【0071】
波長依存性を小さくするために、融着度R/Sを1<R/S≦1.25とすることが好ましい。融着度を小さくするためには、融着時の加熱温度を低くすればよい。例えば、ヒータで加熱する場合には、ヒータの温度を1300〜1500℃程度にすればよい。
【0072】
また、光ファイバカプラの融着度を小さくすると、分岐特性の波長依存性を小さくすることができるが、融着部分が短い場合には、中心の光ファイバからの出力が他の光ファイバからの出力に比べて大きくなり、等分岐の光ファイバカプラが得られない。分岐特性の波長依存性を小さくし、かつ等分岐にするためには、融着度を小さくするとともに、融着部分を長くすることが好ましい。
【0073】
図11(C)に、融着度R/Sが1.05、融着部分の長さが17mmの4分岐光ファイバの分岐特性の波長依存性を示す。融着度が小さいため、図11(B)の場合に比べて分岐特性の波長依存性が小さくなっているが、中心の光ファイバからの出力が他の光ファイバの出力よりも大きく(損失が小さく)なり、等分岐になっていない。
【0074】
例えば、融着度R/Sを1.05とした場合において、融着部分を17mmにしたときには、等分岐にならなかったが、融着部分を20mmにすると、ほぼ等分岐になった。波長依存性の小さな等分岐の光ファイバカプラを作製するためには、一般的に、融着度R/Sを1<R/S≦1.25とし、融着部分の長さを20mm以上とすることが好ましい。
【0075】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、中心の光ファイバを予備延伸し、その周囲に複数の光ファイバを配置して融着、延伸することにより、広帯域の多分岐光ファイバカプラが作製される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例による光ファイバカプラの製造装置の概略図である。
【図2】 実施例による光ファイバカプラの製造装置の第1段〜第4段のクランプ部分の断面図である。
【図3】 実施例による光ファイバカプラの製造装置の第5段クランプの断面図である。
【図4】 実施例による光ファイバカプラの製造装置の第5段クランプの他の構成例を示す断面図である。
【図5】 実施例による光ファイバカプラの製造装置のガストーチの断面図である。
【図6】 光ファイバ延伸長と、出力信号強度との関係を示すグラフである。
【図7】 実施例による光ファイバカプラの損失の波長依存性を示すグラフである。
【図8】 実施例による光ファイバカプラの損失の波長依存性を示すグラフである。
【図9】 加熱装置の他の構成例を示す図である。
【図10】 セラミックヒータを用いて融着させた光ファイバカプラの分岐特性の波長依存性を示すグラフである。
【図11】 (A)は、融着度が小さく融着部分の長い光ファイバカプラの分岐特性の波長依存性を示すグラフであり、(B)は、融着度が大きく融着部分の長い光ファイバカプラの分岐特性の波長依存性を示すグラフであり、(C)は、融着度が小さく融着部分の短い光ファイバカプラの分岐特性の波長依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ファイバ保持台
2 光ファイバリール
5 レーザ光源
6 光検出器
10A〜10D 光ファイバ
20 制御装置
21 ガスボンベ
22 マスフローコントローラ
23、72、80A〜80C ガストーチ
30 CCDカメラ
31 モニタ
41A〜45A、41B〜45B クランプ
51A〜55A 溝
46A〜50A 弾性部材
60 炎
71 被加熱部材
73、83 空洞
74、84 スリット
82 セラミックヒータ

Claims (13)

  1. 1本の第1の光ファイバと、少なくとも2本の第2の光ファイバとを、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように支持する支持部材と、
    前記支持部材に支持された前記第1及び第2の光ファイバの相互に接触した部分を加熱する加熱手段と、
    加熱された前記第1及び第2の光ファイバを延伸させる延伸機構と
    を有し、
    前記支持部材は、
    前記第1及び第2の光ファイバの被覆されている部分を固定する少なくとも1対の第1の支持機構と、
    前記1対の第1の支持機構の内側において、前記第1及び第2の光ファイバのクラッドが露出した部分を、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように装填することができる溝、及び該溝に装填された第1の光ファイバ及び第2の光ファイバを押さえるクランプを含む第2の支持機構と
    を含む光ファイバカプラ製造装置。
  2. 前記第2の光ファイバは3本であり、
    前記第2の支持機構の溝は、浅くなるに従って幅が広くなるように側面が傾斜した部分と、それよりも深い等幅の部分とを含む請求項1に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  3. 前記第2の光ファイバのうち1本の位置が、前記溝の等幅の部分で拘束され、前記第2の光ファイバの他の1本の位置が、前記溝の傾斜した一方の側面で拘束され、前記第2の光ファイバの残りの1本の位置が、前記溝の傾斜した他方の側面で拘束される請求項2に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  4. 前記第2の光ファイバは3本であり、
    前記第2の支持機構の溝は、光ファイバを装填する相対的に太い部分と、該太い部分の底面に形成され、該太い部分よりも細い部分とを含む請求項1に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  5. 前記第2の光ファイバのうち1本は、前記溝の細い部分に装填されてその位置が拘束され、前記第1の光ファイバは、その中心が、前記溝の細い部分の開口面と同じ高さか、または該細い部分内に位置するように装填されてその位置が拘束され、前記第2の光ファイバの残りの2本は、前記溝の太い部分の側面と前記第1の光ファイバの側面に接することによりその位置が拘束される請求項4に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  6. 前記第2の光ファイバは3本であり、
    前記第2の支持機構の溝は正三角形の断面を有する請求項1に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  7. 前記3本の第2の光ファイバの中心が、仮想的な正三角形の頂点に位置し、前記第1の光ファイバの中心が、該仮想的な正三角形の中心に位置するように該第1及び第2の光ファイバが装填される請求項6に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  8. 前記第2の光ファイバは4本であり、
    記第2の光ファイバのうち1本が、前記第2の支持機構の溝の底面と一方の側面とに接することにより、その位置が拘束され、前記第2の光ファイバのうち他の1本が、該溝の底面と他方の側面とに接することにより、その位置が拘束され、前記第1の光ファイバが、前記溝の底面に接する2本の第2の光ファイバの側面に接することにより、その位置が拘束され、前記第2の光ファイバのうち他の1本が、前記第1の光ファイバと該溝の一方の側面に接することにより、その位置が拘束され、前記第2の光ファイバの残りの1本が、前記第1の光ファイバと該溝の他方の側面に接することにより、その位置が拘束される請求項1に記載の光ファイバカプラ製造装置。
  9. (a)一部のクラッドが露出し、その両側に被覆が残されている1本の第1の光ファイバと、少なくとも2本の第2の光ファイバとを準備する工程と、
    (b)前記第1及び第2の光ファイバ、そのクラッドが露出した部分の両側の被覆が残されている部分を、第1の支持機構のクランプで光ファイバ保持台に押さえつけることにより、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように支持する工程と、
    (c)前記1対の第1の支持機構の内側において、前記第1及び第2の光ファイバのクラッドが露出した部分を、第2の支持機構の溝に装填してクランプで押さえつけることにより、該第1の光ファイバの側面に、該第2の光ファイバの各々の側面が接触し、該第2の光ファイバの側面同士は接触しないように支持する工程と、
    (d)前記第1及び第2の光ファイバの相互に接触した部分を加熱しながら延伸し、融着させる工程と
    を有する光ファイバカプラの製造方法。
  10. 前記第2の光ファイバは3本であり、
    前記第2の支持機構の溝は、浅くなるに従って幅が広くなるように側面が傾斜した部分と、それよりも深い等幅の部分とを含み、前記工程cにおいて、該第2の支持機構の溝の等幅の部分に、前記第2の光ファイバのうち1本を装填し、前記第1の光ファイバを、該等幅の部分に装填された第2の光ファイバの上に配置し、前記第2の光ファイバの他の1本を、前記第1の光ファイバと前記溝の傾斜した一方の側面に接触させ、前記第2の光ファイバの残りの1本を、前記第1の光ファイバと前記溝の傾斜した他方の側面に接触させ、該第1及び第2の光ファイバを該溝内に押し付けることにより、その位置を拘束する請求項9に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  11. 前記第2の光ファイバは3本であり、
    前記第2の支持機構の溝は、光ファイバを装填する相対的に太い部分と、該太い部分の底面に形成され、該太い部分よりも細い部分とを含み、前記工程cにおいて、該第2の支持機構の溝の細い部分に、前記第2の光ファイバのうち1本を装填し、前記第1の光ファイバを、該細い部分に装填された第2の光ファイバの上に装填し、前記第2の光ファイバの他の1本を、前記溝の太い部分の一方の側面と前記第1の光ファイバの側面に接触させ、前記第2の光ファイバの残りの1本を、前記溝の太い部分の他方の側面と前記第1の光ファイバの側面に接触させ、該第1及び第2の光ファイバを該溝内に押し付けることにより、その位置を拘束する請求項9に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  12. 前記第2の光ファイバは3本であり、
    前記第2の支持機構の溝は、正三角形の断面を有し、前記工程cにおいて、該第2の支持機構の溝内に、前記3本の第2の光ファイバの中心が、仮想的な正三角形の頂点に位置し、前記第1の光ファイバの中心が、該仮想的な正三角形の中心に位置するように該第1及び第2の光ファイバを装填し、該第1及び第2の光ファイバを該溝内に押し付けることにより、その位置を拘束する請求項9に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  13. 前記第2の光ファイバは4本であり、
    前記工程cにおいて、前記第2の光ファイバのうち1本を、前記第2の支持機構の溝の底面と一方の側面とに接触させ、他の1本を、該溝の底面と他方の側面とに接触させ、前記第1の光ファイバを、前記溝の底面に接する2本の第2の光ファイバの側面に接触させ、前記第2の光ファイバのうち他の1本を、前記第1の光ファイバと該溝の一方の側面に接触させ、前記第2の光ファイバの残りの1本を、前記第1の光ファイバと該溝の他方の側面に接触させ、該第1及び第2の光ファイバを該溝内に押し付けることにより、その位置を拘束する請求項9に記載の光ファイバカプラの製造方法。
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