JP3847215B2 - タオルの真空パッキング体とその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タオルを折り畳んでコンパクトに包装した真空パッキング体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タオルを折り畳んでビニル袋などの包装袋に入れ袋中の空気を抜いて包装する真空パッキングタオルが知られている。しかし、真空パッキングの際、袋内の空気を排気するに伴って袋内のタオルの形が変形するとともにタオルと包装袋に皺がよって、美感を損ない商品価値を減殺させる。
【0003】
そこで、その問題を解決するために、幾つかの方法が提案されている。
1つの方法は、縦長矩形で厚みのある板の上に、2つの長辺を上方に折り曲げて板の上面とほぼ同形にした縦長矩形の下段の厚紙を載せ、片方が閉じられていないビニル袋に折り畳んで挿入したタオルを載せる。下段の厚紙と同形で2つの長辺を下方に折り曲げた上段の厚紙を下段の厚紙とビニル袋に挿入されたタオルを覆うように載せて、上段の厚紙の上からプレス器により加圧しながらタオルが挿入されたビニル袋内から管を使って空気を吸引し真空状態にした後、ビニル袋の開口を閉じるというものである(特許第2710035号公報参照)。
【0004】
その方法によれば、板と厚紙でタオルの形状を固定することにより、折り畳んだタオルを形崩れすることなく包装でき、プレス器と真空包装器を併用することによりビニル袋内の空気を均一に吸引するため皺がよらないとされている。
【0005】
折り畳まれたタオルは、場所によってタオル生地の密度が不均一になることは避けられない。上の方法では、包装袋内にはタオル生地より剛性の大きいものを入れていないため、真空パッキングのために包装袋内を排気していくと、内部のタオル生地密度の不均一がそのまま表面に現われ、皺になる。板と厚紙でタオルの形状を固定したとしても内部のタオル生地密度の不均一に伴う皺の発生まで防止することは難しい。
【0006】
このことは、この方法を述べている前記文献に、ビニル袋中のタオルの面上にプラスチックシ−トを挿入することによりタオル織地にビニル袋が入り込むのを防ぐことができ、ビニル袋表面に皺がよらず、より美しく包装できると記載されていることからも窺い知ることができる。かりに、ビニル袋中のタオルの面上にプラスチックシ−トを挿入したとしても、タオル織地にビニル袋が入り込むのを防ぐことができるに留まり、内部のタオル生地密度の不均一に伴う皺の発生を防止することはできない。
【0007】
他の方法は、折り畳まれ、対向する2つの主表面を有するタオル本体と、このタオル本体の少なくとも一方の主表面に面接触して配置されている平板状の補助体と、前記タオル本体と前記補助体との周囲を被覆して、内部が真空に排気されている被覆体とを具備し、前記補助体は、前記被覆体及び前記タオル本体よりも剛性が大きく、前記被覆体よりも厚いものとする方法である(実用新案登録第3078502号公報参照)。
【0008】
その方法によれば、被覆体よりも剛性が大きく、厚さが厚い補助体が、タオル本体の少なくとも一方の主表面に面接触して配置されているので、被覆体の内部を真空排気した場合、平板状の補助体自体は変形しにくく、これに均等にかかった大気圧が、補助体に接触している折り畳みタオルの主表面及び被覆体を均等に押圧し、これらに大きな凹凸が形成されない。従って、見栄えがよく、かつ嵩張ることのない折り畳みタオルを得ることができるとされている。
【0009】
しかし、その方法でも内部のタオル生地密度の不均一に伴って補助体とそれに接触している折り畳みタオルの主表面との間に皺ができることは避けられない。もし補助体として不透明な材質のものを使用すれば、外部から皺は見えないが、タオル自体を外部からみることができなくなるという不都合が生じる。
【0010】
さらに他の方法は、折り畳んだ布製品を包装箱内に入れ、その状態で包装箱ごと真空パッキングする方法である(特開平3−289461号公報参照)。
その方法は、真空パッキングされた商品の意匠が包装箱の意匠で決まってしまうため、包装されている布製品を直接みることができないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法は、真空パッキングされた布製品を包装袋を通して外部からみることができるようにし、かつ皺がよることをより効果的に防ぐという観点からは、なお改良の余地があると言わざるを得ない。
【0012】
そこで、本発明は、真空パッキングされたタオルを包装袋を通して外部からみることができるようにするとともに、皺がよることをより効果的に防ぐことを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のタオルの真空パッキング体は、折り畳まれたタオルと、その周囲を被覆し内部が排気されてタオルを封止している通気性のない透光性の合成樹脂製包装袋とを備え、折り畳まれたタオルの内部には台紙が包み込まれており、その台紙は折り畳まれたタオルの主表面形状を規定する形状で、そのタオルより大きな剛性をもつ平板を備えている
なお、「タオル」の語はバスタオルとは異なるものとして扱っている箇所もあるが、特許請求の範囲及び「課題を解決するための手段」の欄では「タオル」の語はバスタオルも含む上位概念の意味で使用している。
【0014】
折り畳まれたタオルの内部にはそのタオルより大きな剛性をもつ平板を備えた台紙が包み込まれているので、真空パッキングのために包装袋内を排気していったとき、折り畳まれたタオルの生地密度不均一にともなって表面に皺が現われることがその台紙により防止される。また、折り畳まれたタオルの外形が変形することも防止される。
【0015】
タオルは台紙の平板に対しては、平板の外側と内側でつながっており、その平板より表面側に存在する布生地の枚数がその反対側に存在する布生地の枚数より少なくなるように折り畳まれている。平板より表面側の布生地の枚数が少ないほど、表面に皺が発生しにくくなり、好都合である。
【0016】
この場合、さらに、台紙は同じ大きさの平板を2つ備え、それらの両平板の一端が側板で連結され、互いにほぼ平行になるように折り曲げられたものであり、タオルはそれらの両平板より表面側に存在する布生地の枚数が両平板間に存在する布生地の枚数より少なくなるように折り畳まれている。これにより、表側も裏側もともに皺のない真空パッキング体とすることができる。
【0017】
さらに、台紙は2つの平板の一方又は両方には両平板を連結している側板と対向する位置に他の側板が一体として設けられていることが好ましい。これにより、折り畳まれたタオルの側面にも皺が現われにくくなり、好都合である。
【0018】
さらに、台紙は2つの平板の一方両平板を連結している側板には内側に折れ曲がった折曲部が設けられていることが好ましい。この折曲部は折り畳まれたタオルの側面が湾曲するなどの変形を防止するとともに、側面で弛んだ布生地を収容して皺の発生を防止する。
【0019】
本発明の製造方法は、包装しようとするタオルより大きな剛性をもち、折り畳まれたタオルの主表面形状を規定する形状で同じ大きさの2つの平板を備え、それらの両平板の一端が製造しようとする真空パッキング体の厚みを規定する側板で連結された台紙を前記タオルの内側に入れ前記台紙の両平板が互いにほぼ平行になり、前記両平板より表面側に存在する布生地の枚数が前記両平板間に存在する布生地の枚数より少なくなり、前記タオルを折り畳んだ状態での主表面形状が前記台紙の前記平板の形状になるように前記タオルを折り畳んだ後、その折り畳んだタオルを前記台紙を包み込んだ状態で通気性のない透光性の合成樹脂製包装袋に入れ、前記包装袋内の空気を排気した後、前記包装袋の開口部を気密を保って封止することを特徴としている。
【0020】
できあがる真空パッキング体の表面に皺が発生するのをより有効に防止するために、タオルを折り畳む際、台紙の平板より表面側に存在する布生地の枚数がその反対側に存在する布生地の枚数より少なくなるように折り畳むのである
【0021】
できあがる真空パッキング体の外形をより均一に整えるためには、包装袋内の空気を排気する際、包装袋内に収納されたタオルを平面形状が台紙の平板形状に対応した形状の凹部をもつ枠に入れ、そのタオルの上に蓋を設けて加圧し、包装袋の開口部の側の側面を除いて、そのタオルの上下面及び側面が平坦面になるようにタオルの形状を固定した状態で排気を行うことが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
台紙の材質は厚紙、プラスチック、などの種々のものを使用することができるが、台紙を包み込むように折りたたんだタオルを真空パッキングしたときに形状を保持できるように、包装しようとするタオルより大きな剛性をもつものであれば特に限定されない。
【0023】
台紙の平板の形状はできあがる真空パッキング体の主表面形状を規定するものであり、長方形又は正方形といった矩形が最も一般的な形状であるが、角をなくした矩形、三角形、五角形以上の多角形でもよい。
【0024】
対象となる布製品は、タオル、バスタオルなど広げると平坦なものである
【0025】
折りたたんだタオルを封止する合成樹脂製包装袋は、透光性をもち、通気性がないという性質と、ヒートシール(熱溶着)又は高周波溶着が可能な材質であればよい。そのような材質の合成樹脂としては、ポリエチレンやポリ塩化ビニールなどの単層フィルムのほか、ポリアミド系合成繊維とポリエチレンとを積層したもの、ナイロンフィルムとポリエチレンフィルムをポリエチレン層を介在させて積層したもの、又はナイロンフィルムとポリエチレンフィルムを積層したものなどのラミネートフィルムを用いることもできる。
【0026】
ラミネートフィルムではポリエチレンフィルムが熱融着性をもつため、ポリエチレンフィルム側が内側になるように包装袋を製作する。外側になるナイロンフィルムなどの素材は、通気性を阻止するのに適する。またポリアミド系合成繊維などが外側になるように積層したものは、バスタオルなど大型の布製品を真空パッキングする際に強度を維持する上で好都合である。
【0027】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
図1は真空パッキングにより包装されたタオルを表わしたものである。(A)は斜視図、(B)はそのX−X'線位置での断面図である。
【0028】
2は主表面形状が長方形になるように折りたたまれ真空パッキングされた1枚のタオルであり、その内側にはタオル2の生地より剛性の大きい厚紙にてなる台紙6が包み込まれている。台紙6の平板6a,6bの平面形状は長方形であり、折りたたまれたタオル2の主表面形状は、その台紙6の平板6a,6bの形状に沿った形状となっている。折りたたまれ真空パッキングされたタオル2は厚みを有し、全体として扁平な直方体をしている。
【0029】
4は折り畳まれたタオル2を、台紙6を包み込んだ状態で被覆し、真空パッキングしているポリエチレン製包装袋である。包装袋4は筒状のものの両端が熱融着されて気密を保って封止されており、内部は空気が排気されて真空状態となっている。包装袋内を吸引ポンプにより吸引して排気し、気密封止した状態のものを真空パッキング体と呼んでいる。包装袋4は透明であり、収納されたタオル2の柄や、必要に応じて挿入することがある印刷物などがその包装袋4を通して外部から見ることができる。
【0030】
その断面図を示す図1(B)には、折りたたまれたタオル2の内部に包み込まれた台紙6が断面図として示されている。この台紙6を詳細に示すために、途中段階まで折り曲げた状態の台紙6を斜視図として図2(A)に示す。台紙6は同じ大きさで長方形の2つの平板6a,6bを備えており、これらの平板6a,6bは側板6cで連結されている。側板6cには一方の平板6aとの境界に、この台紙6を折り曲げたときに内側になるように折れ曲がった折れ曲がり部6dが形成されている。また、他方の平板6bには、側板6cと対向する位置に側板6cと平行に他の側板6eが設けられている。
【0031】
この台紙6を内側になるようにしてタオル2で包むように折りたたみ、真空パッキングした状態が図1である。図1の実施例では、台紙6の平板6a,6bよりも表面側にはタオル2の生地が1枚ずつ存在し、平板6aと6bで挟まれた内部空間にはタオル2の生地が2枚以上、例えば6枚が重ねられた状態で収納されている。平板6a,6bの表面側にあるタオル2の生地と内部にある生地は、全て1枚のタオル2でつながっている。この折りたたんだタオル2を、台紙6を包んだ状態で包装袋4に入れ、吸引ポンプのノズルで吸引すると、吸引に伴って包装袋4の内部が排気されていき、平板6a,6bより表面側にあるタオル生地は、内部側に引き込まれるように引っ張る力が作用し、平板6a,6bの表面側ではタオル生地の皺が伸ばされる。
【0032】
また、平板6a,6bの間のタオル生地は、できるだけ密度が均一になるように折り畳むことが好ましいが、幾らかの不均一があってもそのタオル生地不均一に伴ってしわが発生しようとしても表面側に剛生の大きい台紙が存在するため、折り畳んだタオルの表面に皺が現われるのが防止される。
【0033】
台紙6の平板6a,6bは真空パッキングされたタオル2の2つの主表面(上下の平面)の平面形状を規定するものである。側板6cは真空パッキングされたタオル2の厚みを規定する。側板6eも真空パッキングされたタオル2の厚みを規定するのに役立つ。折れ曲り部6dは、真空パッキングする際に、側板6c上にある生地を内側方向に押し込んで側板6c上で生地に皺が残るのを防ぐのに役立つ。
【0034】
図1のように、真空パッキングされたタオル2の外形を扁平な直方体状とするために、後述の製造方法の実施例で説明するように、排気をする際に、包装袋の開口部のある側面を除いて、枠内で上下面と側面の形状を平坦になるように固定しておくのが好ましい。
【0035】
図2(B)は台紙の他の実施例を示したものである。図2(A)の台紙6では折れ曲り部6dは側板6cと平板6aとの境界に設けられているのに対し、図2(B)の台紙7では折れ曲り部6dは側板6cの中央部に長手方向に沿って設けられている。このように、折れ曲り部6dを設けるとしても、その位置は側板6cの端部でもよく、中央部など端部以外の任意の位置であってもよい。
【0036】
また、図2(B)の台紙7では平板6aと6bの両方に側板6eが設けられている。この台紙7は、両側板6e,6eで1つの側面を構成するように折り曲げると、扁平な角筒状となる。
【0037】
図2(B)の台紙7はバスタオルのように大き目の布製品を真空パッキングするのに好都合であるが、図2(A)の台紙6をバスタオル用に使用してもよく、また図2(B)の台紙7を通常のタオル用に使用してもよい。
【0038】
図3、図4にはさらに他の台紙を示す。
図3は図2(A)に示された台紙6の簡略化した形状をもった台紙を示したものである。
図3(A)に示された台紙10は、図2(A)の台紙6に比べて、平板6bに設けられていた側板6eが設けられていない点で異なっている。
【0039】
図3(B)に示された台紙12は、図2(A)の台紙6に比べて、折れ曲り部6dが設けられていない点で相違する。
図3(C)に示された台紙14は、図4(B)の台紙からさらに側板6eが省略されたものである。
図2(B)に示された台紙7も同様にして簡略化することができる。
【0040】
図4(A)に示された台紙16は、長方形の平板1枚からなる最も単純な形状をした参考例である。
図4(B)に示された台紙18は、図4(A)の台紙16の長辺の2辺に側板6cと6eを設けた参考例である。
【0041】
図5は他の実施例における真空パッキングされたタオルの断面形状を示したものであり、図1(B)と同じ切断位置での断面図を示している。この実施例では台紙12が図3(B)に示された簡略化されたものとなっている。
【0042】
図6は参考例の真空パックキングされたタオルの断面形状を示したものであり、図1(B)と同じ切断位置での断面図を示している。この参考例では台紙16は図4(A)に示されるように、長方形の平板1枚からなる最も単純な形状をしたものである。
【0043】
真空パックキングする際、表面側のタオル生地に皺が発生しにくくするためには、台紙の平板よりも内部側のタオル生地の枚数に比べて台紙の平板よりも表面側のタオル生地の枚数の方が少ない方がより効果的であるので、図1及び図5の実施例のように、台紙の平板よりも表面側にはタオル2の生地が1枚だけ存在するようにタオルを折り畳むのが最も好ましい。しかし、それに限らず、台紙の平板よりも表面側にタオル2の生地が2枚以上あってもよい。
【0044】
また、以上の真空パックキング体はタオルやバスタオルを対象としている
【0045】
次に、本発明の真空パッキングタオルの製造工程を図7から図10に基づいて説明する。ただし、ここに示すタオル及びバスタオルの折り畳み方は一例であり、本発明の製造方法は例示の折り畳み方法に限定されるものではない。
図7は図2(A)に示された台紙6を用い、通常のタオルを折り畳む方法を示したものである。
(A)タオル2を横方向に置いたとき、左右に二分する中心線20に対し、一方の側(この場合右側)の中央部に台紙6を置く。台紙6は側板6eが外側になり、折れ曲り部6dが上方向に隆起する方向に広げた状態で置く。
【0046】
(B)台紙6のない側のタオル2の半分(この場合左側)を台紙6上に重なるように折りたたむ。
(C)その折りたたまれたタオルの上下を台紙6の上下の縁に沿って折りたたむ。
(D)更にその折りたたまれたタオルの左右の縁に沿って折りたたむ。
(E)最後に折れ曲り部6dが内側にくるように側板6cにの位置で2つに折り重ねる。
【0047】
図8は図2(B)に示された台紙7を用い、バスタオルを折り畳む方法を示したものである。
(A)バスタオル2を横方向に置いたとき、左右に二分する中心線20に対し、一方の側(この場合右側)の中央部よりやや外側に台紙7を置く。台紙7は左右に側板6e,6eがきて、折れ曲り部6dが上方向に隆起する方向に広げた状態で置く。
【0048】
(B)台紙7のない側のバスタオル2の半分(この場合左側)を台紙7上に重なるように折りたたむ。
(C)その折りたたまれたタオルの上下を台紙7の上下の縁に沿って折りたたむ。
(D)更にその折りたたまれたタオルの左右の縁に沿って折りたたむ。このとき、左側に折り畳まれたタオル部分は長いため右側部分までくる。そのままにして次の(E)に進んでもよい。あるいは図のように、そのはみ出した部分を反対側に折り返してもよい。
(E)最後に折れ曲り部6dが内側にくるように側板6cの位置で2つに折り重ねる。
【0049】
このようにタオルやバスタオルを折り畳んだ状態で図9に示すように、包装袋4に入れる。包装袋4は例えば、ナイロンとポリエチレンを積層したラミネート袋であり、一端(図では下側)が開口した状態に製作されたものを使用する。折りたたまれたタオルやバスタオル2を、内部に台紙6又は7を包み込んだ状態で袋4内に入れる。このままで袋内を排気し、開口部を封止してもよい。吸引ポンプに繋がるノズル30の吸引口は扁平な形状をしており、ヒートシール装置36で包装袋4の開口部を加圧して隙間のない状態としながら、袋4内を排気した後、ノズル30を引き抜き、ヒートシール装置36のヒータで袋4の開口部を融着させて封止する。ヒータに替えて高周波融着を行なってもよい。
【0050】
折りたたまれたタオル又はバスタオルの内側には台紙が入っているため、台紙の形状に沿って真空パッキングされるが、全体の形状を扁平な直方体状によりきれいに仕上げるためには図10に示されるような枠を利用するのが好ましい。
【0051】
図10に示された真空パッキング方法では、図10(A)に示されるように、凹部の形状が台紙の平板形状よりやや大きめの枠32を使用する。この枠32は台紙よりやや大きめの底板の周囲3辺に側板が設けられており、一方の側面が開口した形状となっている。その枠32の凹部内に、台紙を包み込んで折りたたんだタオル2を包装袋4に入れたものをおく。このとき、包装袋4の開口部が枠32の開口部から外に出るように向ける。
【0052】
次に、図10(B)に示されるように、包装袋4の開口部から吸引ノズル30を差し込む。そして、包装袋4の上から枠32の凹部に沿った形状の押え板34で包装袋4上から加圧し、ノズル30で袋内を排気する。このとき包装袋4内の排気とともに板34により加圧することにより、枠32と板34によって包装袋4内に収容されたタオル2の外形形状が扁平な直方体形状に固定される。
【0053】
包装袋4内が排気された後、枠32から出ている包装袋4の開口部を、図8で説明したように、ヒートシール装置36のヒータで融着して封止する。
枠32と押え板34は木製、プラスチック製、金属製など、折りたたまれたタオルの形状を固定できる強度をもつものであれば、特に材質は限定されない。
【0054】
【発明の効果】
本発明の真空パッキング体は、折り畳まれたタオルを通気性のない透光性の合成樹脂製包装袋によりパッキングされているので真空パッキングされたタオルを包装袋を通して外部からみることができ、また、折り畳まれたタオルの内部にはそのタオルより大きな剛性をもつ平板を備えた台紙が包み込まれているので、形状が一定していて、しかも皺もよりにくい。
【0055】
タオルは台紙の平板より表面側に存在する布生地の枚数がその反対側に存在する布生地の枚数より少なくなるように折り畳まれているので、台紙の平板より表面側のタオルに皺がより少なくなり、よりきれいに真空パッキングすることができる。
【0056】
本発明の製造方法では、包装しようとするタオルより大きな剛性をもつ平板を備えている台紙をタオルの内側に入れ、その台紙に沿ってタオルを折り畳んだ状態で合成樹脂製包装袋に入れて真空パッキングするので、一定した形状の真空パッキング体を容易に製造することができる。
【0057】
タオルを折り畳む際、台紙の平板より表面側に存在する布生地の枚数がその反対側に存在する布生地の枚数より少なくなるように折り畳んでおいて包装袋内の空気を排気するので、台紙の平板より表面側の生地の皺が伸ばされて真空パッキング体をよりきれいに仕上げることができる。
【0058】
また、包装袋内の空気を排気する際、包装袋内に収納されたタオルを平面形状が台紙の平板形状に対応した凹部をもつ枠に入れ、そのタオルの上に蓋を設けて加圧し、包装袋の開口部の側の側面を除いて、そのタオルの上下面及び側面が平坦面になるようにタオルの形状を固定した状態で排気を行うようにすれば、表面も側面も平坦に整えられた真空パッキング体を容易に仕上げることができる。
【0059】
本発明の効果を示すために、図11に実施例と比較例の真空パッキングタオルを画像で示す。
(B)は比較例として、内部に台紙を入れないで、折り畳んだバスタオルをナイロンとポリエチレンを積層したラミネート袋に入れ、図10に示されている枠32と押え板34を用いて外形を固定しながら真空パッキングしたものである。外形は一応矩形をしているが、皺が多く発生している。
それに対し、(A−1)と(A−2)は実施例を表わしたものである。
【0060】
(A−1)は図2(B)の台紙を包み込むようにバスタオルを折り畳み、図10に示されている枠32と押え板34を用いて外形を固定しながら真空パッキングしたものである。外形がきれいな矩形に整えられているとともに、表面の皺もほとんどみられない。
【0061】
(A−2)は図2(B)の台紙を包み込むようにバスタオルを折り畳み、図10に示されている枠32と押え板34を用いないで、図9にしめされるように特に外形を固定することなく真空パッキングしたものである。この場合も外形がきれいな矩形に整えられているとともに、表面の皺もほとんどみられない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は一実施例の真空パッキングタオルを表わす斜視図、(B)はそのX−X'線位置での断面図である。
【図2】 (A),(B)はそれぞれ本発明で使用する台紙の例を示す斜視図である。
【図3】 (A),(B),(C)はそれぞれ本発明で使用する台紙の他の例を示す斜視図である。
【図4】 (A),(B)はそれぞれ台紙の参考例を示す斜視図である。
【図5】 他の実施例の真空パッキングタオルを表わす断面図である。
【図6】 参考例の真空パッキングタオルを表わす断面図である。
【図7】 一実施例の真空パッキングタオルを製造する際のタオルの折り畳み方法の一例を示す工程図である。
【図8】 他の実施例の真空パッキングタオルを製造する際のタオルの折り畳み方法の一例を示す工程図である。
【図9】 折り畳んだタオルを収納した包装袋の開口部を封止する方法の一例を示す平面図である。
【図10】 折り畳んだタオルを収納した包装袋の開口部を封止する方法の好ましい実施例を示す工程斜視図である。
【図11】 真空パッキングタオルの外形と皺の状態を示す画像であり、(A−1)と(A−2)は実施例、(B)は比較例である。
【符号の説明】
2 タオル
4 包装袋
6,7,12,14 台紙
6a,6b 台紙の平板
6c,6e 側板
6d 台紙の折れ曲がり部
30 吸引ノズル
32 枠
34 押え板
36 ヒートシール装置

Claims (5)

  1. 折り畳まれたタオルと、その周囲を被覆し内部が排気されて前記タオルを封止している通気性のない透光性の合成樹脂製包装袋とを備えた真空パッキング体において、
    折り畳まれた前記タオルの内部には台紙が包み込まれており、
    前記台紙は折り畳まれた前記タオルの主表面形状を規定する形状で、前記タオルより大きな剛性をもつ同じ大きさの2つの平板を備え、それらの両平板の一端が側板で連結され、それらの両平板が互いにほぼ平行になるように折り曲げられたものであり、
    前記タオルは前記両平板の外側にある布生地と両平板間の内部にある布生地がつながっており、前記両平板の外側にある布生地の枚数が内部側にある布生地の枚数より少なくなるように折り畳まれていることを特徴とする真空パッキング体。
  2. 前記台紙の2つの前記平板の一方又は両方には前記側板と対向する位置に他の側板が一体として設けられている請求項に記載の真空パッキング体。
  3. 前記台紙の両平板を連結している側板には内側に折れ曲がった折曲部が設けられている請求項又はに記載の真空パッキング体。
  4. 包装しようとするタオルより大きな剛性をもち、折り畳まれたタオルの主表面形状を規定する形状で同じ大きさの2つの平板を備え、それらの両平板の一端が製造しようとする真空パッキング体の厚みを規定する側板で連結された台紙を前記タオルの内側に入れ前記台紙の両平板が互いにほぼ平行になり、前記両平板より表面側に存在する布生地の枚数が前記両平板間に存在する布生地の枚数より少なくなり、前記タオルを折り畳んだ状態での主表面形状が前記台紙の前記平板の形状になるように前記タオルを折り畳んだ後、
    その折り畳んだタオルを前記台紙を包み込んだ状態で通気性のない透光性の合成樹脂製包装袋に入れ、
    前記包装袋内の空気を排気した後、前記包装袋の開口部を気密を保って封止することを特徴とする真空パッキング体の製造方法。
  5. 前記包装袋内の空気を排気する際、前記包装袋内に収納されたタオルを平面形状が前記台紙の前記平板形状に対応した形状の凹部をもつ枠に入れ、前記タオルの上に蓋を設けて加圧し、前記包装袋の開口部の側の側面を除いて、前記タオルの上下面及び側面が平坦面になるように前記タオルの形状を固定した状態で排気を行う請求項に記載の製造方法。
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