JP3846421B2 - 金属含有物からの還元金属の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属含有物からの還元金属の製造方法、とくに炉内を水平方向に移動する炉床上に金属含有物を装入し堆積させ、その炉床が移動する間に該金属含有物を加熱還元して還元金属を連続的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼は、一般に転炉か電気炉にて製造されるのが普通である。このうち、電気炉法は、スクラップや還元鉄を、電気エネルギーを使って加熱溶融し、場合によっては、さらに精錬することにより鋼にしている。ただし、近年、スクラップ需給が逼迫していること、およびより高品質の鋼への要求が高くなってきたことから、スクラップに代えて還元鉄を使用する傾向が見られる。
【0003】
こうした要請に応えられるべく開発された還元鉄製造プロセスのひとつとして、水平方向に移動する炉床上に、鉄鉱石と固体還元剤とを装入し、上方から輻射伝熱によって鉄鉱石を加熱, 還元することにより還元鉄を製造する、いわゆる移動炉床炉法が知られている (特許文献1) 。この方法の実施に際して用いられる移動型炉床炉は、図示されているように、炉床が水平に移動する過程で装入原料を加熱できる形式の炉であり、水平に移動する炉床が、図1に示すような環状 (旋回) 移動する形式をとるのが普通であり、この形態の移動型炉床炉を通常、回転炉床炉とも呼んでいる。
【0004】
従来、この回転炉床炉は、図1(a)に示すように、原料の供給側から排出側に向かって、予熱帯10a、還元帯10bおよび冷却帯10dに区画された環状の炉体10を有し、その炉体内には、環状の炉床11が回転移動するように支持してある。その回転する炉床11上には、図1(b)に示すように、例えば鉄鉱石と固体還元剤との混合物からなる原料2が装入される。その原料としては、炭材内装ペレットが好適に用いられる。なお、この炉床11は、表面に耐火物が施工してあるが、たとえば粒状耐火物を堆積させたものであってもよい。そして、この炉体10の上部には、バーナー13を配設し、このバーナー13を熱源として、炉床11上に堆積させた鉄鉱石等の金属含有酸化物を還元剤介在の下に加熱して還元し還元鉄とする。なお、図1において、符号14は原料を炉床上へ装入する装入装置、符号15は還元物を排出する排出装置である。
【0005】
上記の移動型炉床炉の操業に当たって、炉体10内の雰囲気温度は通常、1300℃程度にするのが好適である。そして、還元処理が終了した後の還元生成物は、炉外での酸化防止と、ハンドリングを容易にするために、回転する炉床11上の冷却帯10dにおいて冷却した上で炉外に排出する。
【0006】
なお、従来の移動型炉床炉法 (特許文献1) の操業においては、鉄鉱石と固体還元剤との間で起こる還元反応によって還元を進行させるが、原料層の厚みを薄くし、炉床の移動速度を速くすることで生産性の向上を図っている。
【0007】
ところで、一般的な金属含有物、例えば鉄鉱石は、その産地によって差はあるものの、多くの脈石成分を含み、一方、固体還元剤である石炭、石炭チャー、コークスには多くの灰分が含まれている。そのために、還元反応によってのみ還元鉄を製造しようとすると、製品である還元鉄に多くの脈石が残留することが避けられず、さらには還元剤中の灰分もこの還元鉄中に付着して混入するという問題があった。
【0008】
もし、脈石や灰分を多く含む還元鉄を電気炉に装入すると、脱燐および脱硫を行うためのスラグ塩基度調整用石灰の使用量が多くなり、コストの増加を招くだけでなく、石灰の滓化に必要な熱量増加に伴う電力使用量の増加を余儀なくされるという課題があった。さらに、還元反応のみによって得られた還元鉄というのは、通常、多くの気孔が存在し、そのために大気中に保管すると再酸化される割合が高く、製品品質の低下を招くだけでなく、再酸化時の発熱で火災を起こす危険さえもあった。また、このような還元鉄は、気孔の存在でその見かけ密度が小さく、電気炉で使用する時にスラグ上に浮遊し、溶解精錬がスムーズにできないこともあった。しかも、得られた還元鉄が大きすぎると、電気炉での溶解に時間がかかり、電気炉の生産性を低下させるので、適当な大きさのものにすることが不可欠であった。
【0009】
従って、従来の移動型炉床炉の操業では、できるだけ脈石成分の少ない高品位な鉄鉱石を使用すると共に、還元剤としても灰分の少ないものを使用することが求められていた。しかし、良質の鉄鉱石や良質の石炭資源は不足しているのが実情であり、現実には低品位のものを使用せざるを得ないのが実情である。
【0010】
このような背景から、移動型炉床炉法の操業にあっては、金属成分と脈石成分とを効果的に分離回収する方法の確立が必要になってきた。すなわち、金属成分と脈石成分を完全に分離するには、還元操業に際して還元鉄と脈石および灰分とを溶融分離することが有効である。つまり、この還元操業に当たって、溶融メタルと溶融スラグを生成させればよいことがわかる。
【0011】
そこで、脈石や灰分の含有率ならびに気孔が少なく、かつ適当な大きさを有する高品質の還元金属を製造することを目指して、金属含有物および固体還元剤を含む原料を、移動型炉床炉の水平移動する炉床上に装入し、その炉床が炉内で移動する間に前記原料を加熱還元すると同時に、少なくとも一度は溶融状態に導くことにより還元金属を製造する方法が、特許文献2として提案されている。
【0012】
【特許文献1】
特開昭63−108188号公報
【特許文献2】
特開2000−292069号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献2に提案された技術によって、脈石や灰分の含有率ならびに気孔が少なく、大きさが適当な高品質の還元金属を製造する方途を開くことができたが、得られた還元金属による炉床損傷の防止と、還元金属の炉からの容易な排出とを実現するための具体的手段が課題として残されていた。
そこで、本発明は、従来技術の抱えている上記課題の解決手段を提案することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
従来技術が抱える上述した課題を解決する方法として、本発明は、金属含有物および固体還元剤を含む原料を、移動型炉床炉の水平移動する炉床上に堆積させた固体還元剤層上に装入し、その炉床が炉内で移動する間に前記原料を加熱還元すると共に、少なくとも一度は溶融状態に導くことによりメタルとスラグを分離して還元金属を製造するに当たり、炉床上に堆積させた固体還元剤層の上面に、複数の凹部を形成すると共に、炉床単位面積当たりの凹部の数N(数)と同単位面積当たりに生産されるメタルおよびスラグの総質量W(kg)との比W/Nを、炉床上に堆積させた固体還元剤層の固体還元剤の粒径に応じて調整することを特徴とする金属含有物からの還元金属の製造方法を提案する。
【0015】
ここで、本発明において用いる上記原料のうち、金属含有物としては、鉄鉱石、Cr鉱石、Ni鉱石、砂鉄、還元鉄粉、製鉄ダスト、ステンレス精錬ダスト、製鉄スラッジなどの鉄分, Ni分, Cr分等の金属を含有するものが用いられる。また、固体還元剤としては、石炭チャー、コークス、一般炭、無煙炭などが使用できる。これらの金属含有物および固体還元剤は、それぞれ単一の種類のものを使用してもよいし、また各々2種類以上のものを混合して使用してもよい。このような金属含有物と固体還元剤とを混合して装入原料とする。
【0016】
装入原料中の固体還元剤の量は50 mass%以下とすることが好ましい。固体還元剤は50 mass%程度混合されていれば、通常の金属含有物の還元なら十分に達成できるからである。なお、この装入原料中には、溶融時に還元金属、灰分の溶融を促進にするために、副原料を添加してもよい。その副原料としては、製鋼スラグ、石灰石、蛍石、蛇紋石、ドロマイトなどが使用できる。
また、この装入原料は、8mm程度以下の粉、あるいはあらかじめブリケットやペレット等の塊状化したものが使用することが好ましい。
【0017】
一方、炉床上に敷きつめる形態で用いられる上記固体還元剤層は、原料中に混合するものと同じ還元剤を使用してもよいし、別種の固体還元剤を使用してもよい。
【0018】
炉床またはその上に形成した上記固体還元剤層の上に装入した原料は、加熱還元され、溶融してメタルとスラグとを生成する。このとき、原料の装入は、伝熱効率を考慮して炉床上のほぼ全表面に均一に堆積させることが好ましい。
【0019】
また、本発明の還元金属を製造する方法の実施に当たっては、以下の構成の回転炉床炉を用いることが有効である。即ち、この回転炉床炉は、水平移動する炉床と、その炉床の上を覆う炉体と、前記炉床上へ金属含有物および固体還元剤等からなる装入物を装入するための装入装置と、炉床上の装入物を加熱する加熱手段と、装入物の加熱によって生成した還元生成物とスラグを冷却する冷却手段と、冷却された還元生成物とスラグを排出する排出手段とを有し、前記装入装置から排出装置に向かう炉体内に、装入物を予熱する予熱帯と、装入物を還元する還元帯と、装入物を溶融, 還元する溶融帯と、そして溶融した還元生成物とスラグとを冷却する冷却帯とを設けてなるものである。
【0020】
とくに、この回転炉床炉では、炉床の上面および炉体の内側面はいずれも耐火物で形成し、高温の炉内温度に耐える構造にすることが好ましい。この炉には加熱手段が設けられるが、例えば炉内の炉床上方に燃料ガスや液体燃料等の燃焼バーナーを配設することにより、その燃焼熱により装入物を直接加熱するか、炉体内壁の昇温を導いてその輻射熱で装入物を加熱するものが好ましい。その例としては、炉床や炉壁に設けた電気ヒーターで加熱するなどの方法でもよい。前記した予熱帯、還元帯、溶融帯、冷却帯は、物理的な仕切り等は特に設けなくとも、炉内温度を適宜に調整することで実現してもよいが、溶融帯と冷却帯あるいは還元帯とのそれぞれの境界には、炉体に仕切りを配設しておくことで、溶融帯における高温保持を容易にすることは有効である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明は、金属含有物と固体還元剤を含む原料を、回転炉床炉の回転移動する炉床上に供給し、その炉床が炉内を回転移動する間に加熱還元し、さらには少なくとも一度は溶融させることにより、金属含有物の還元物 (還元生成物) を生成させると同時に、この還元生成物中のメタル分と脈石および灰分からなるスラグとを分離する還元金属の製造方法である。またさらに、生成したメタルおよびスラグの大きさと炉床上の固体還元剤層の粒子径との関係を適正に保つことによって、生成したメタルによる炉床損傷防止と、そのメタルの炉からの有利な排出とを実現するための、還元金属の製造方法である。以下に、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0022】
本発明においては、金属含有物および固体還元剤を含む混合原料(以下、単に「原料」という)を炉床上に装入し、この原料を加熱して還元し、さらには少なくとも一度は溶融させるので、還元生成物中のメタルをスラグから分離した状態で得ることができるようになる。従って、このメタルを電気炉などの原料として使用するとき、スラグの混入がないため、電気炉操業において脱燐や脱硫を行うためのスラグ塩基度調整用石灰の使用量を低減することができる。
【0023】
また、本発明においては、炉床上に固体還元剤の粒子を敷きつめるように供給して固体還元剤層を形成し、その固体還元剤層の上に、前記原料を堆積させる。このような構成にすると、たとえ原料中の固体還元剤が還元反応によって全部消費された後においても、原料中の金属含有物、とくに溶融した金属に対して、今度は炉床上の前記固体還元剤層から炭素源を供給することができるため、還元生成物(メタル)も再酸化するようなことがない。
【0024】
このことは、たとえ炉内の上部に酸化性ガスが滞留していても、原料層や還元生成物層の直上は常に、還元雰囲気になることを意味している。このようにすれば、還元、溶融操作に変動があっても、還元金属を常に安定して製造することができる。また、原料自体に混合物の偏析があって、局部的に原料中の固体還元剤が足りない場合があっても、この原料堆積層直下の固体還元剤層が炭素分を補充できるので、円滑に還元反応を起こさせることができる。
【0025】
さらに、本発明では、還元生成物を炉床上に適当な大きさをもって島状に分散した状態 (点在化) にさせることが好ましい。即ち、溶融した還元生成物が、炉床上で再凝固したあとも、その凝固物が分散した状態を維持し、かつひとつひとつの凝固物の大きさおよび重量の小さい状態となるようにして、これらを炉外に排出する時に容易に排出することができるようにする。また、凝固物が炉外に排出されるとき、炉床に衝撃を加えることになるが、ひとつひとつの凝固物が小さくかつ重量が小さいと、その衝撃力も小さくなり、炉床を傷める機会も少なくなる。
【0026】
なお、炉体には、生成したメタル, スラグの凝固物を炉外へ排出するために、少なくともその凝固物の大きさ以上の排出口、または排出するための排出装置を備えるための開口部が必要で、凝固物が小さければこれらを小さくでき、炉内外のシールが容易にできる。
【0027】
本発明においては、上記固体還元剤層の表面に多数の凹部を形成することにより、上述した還元生成物の点在化に応えられるようにする。というのは、炉床上に形成した固体還元剤層上に装入堆積した原料は、加熱によって還元され、さらには溶融されてメタルとスラグとを生成するが、そのメタルおよびスラグはそれぞれ凝集して粒状化し、その表面張力により前記固体還元剤層表面の各凹部内に移動し、埋没したように収まって、島状に分散した状態となりやすいからである。
【0028】
この凹部に移動したメタルおよびスラグは、表面張力の作用によって固体還元剤層上に移動させることができるが、固体還元剤層の粒度が余りに大きく空隙が大きいと、その隙間を抜けて炉床へ滴下する。即ち、図2に固体還元剤層上の溶融物粒(数10mm程度)Lが固体還元剤層Sの空隙を通過する時の模式図を示した。図に示すように、溶融物粒Lは、図2(a)で固体還元剤層S上に浮遊している状態から、図2(b)に示すように、固体還元剤層Sの空隙を通過しようと変形し、この隙間を抜けて炉床へ滴下するのである。
【0029】
ここで、溶融物粒には位置エネルギーと表面エネルギーが作用しており、その総和の小さい方が安定状態になる。基本的には、図2(a)の状態に比べて図2(b)に示す状態は、空隙を通過しようとしていることから重心位置は下がっており、位置エネルギーは小さくなるが、一方で、変形していることから、表面エネルギーの方は増加する。
【0030】
空隙の径が大きいと、溶融物はあまり大きな変形をしなくても空隙に入り込むことになるため、表面エネルギーの増加は少なく、空隙をより通過しやすくなる。特に、溶融物が大きい場合は、重量が増加する分位置エネルギーも増大するだけでなく、図3に示す比較から明らかなように、若干ではあるが重心Wの位置が高く(h)なるので、その分、さらに位置エネルギーが増大する。換言すると、位置エネルギーが低下しようとする作用が強くなるに従って変形し、固体還元剤層の空隙を通過しようとする作用が強くなるのである。
【0031】
また、溶融物の粒径が小さければあまり変形しなくても空隙に入り込むことができるので表面エネルギーの増加は少なく、この場合もまた、空隙をより通過しやすくなる。極端に言えば、溶融物の粒径が空隙より小さければ、変形するまでもなく空隙に入ることができる。
このように、固体還元剤層の空隙への溶融物の浸透に関して、溶融物の大きさと固体還元剤層の空隙の大きさとの間には密接な関係が存在する。なお、固体還元剤層の空隙は、その粒子径が大きければ大きくなる。
【0032】
また、本発明の還元金属の製造方法では、原料を加熱還元し溶融して得られるメタルおよびスラグ(還元生成物)は、近接する固体還元剤層に設けた凹部へ流れ込むことから、凹部へ集合するメタルおよびスラグの量(即ち、メタル粒およびスラグ粒の大きさ)は、単位面積当たり生産されるメタルおよびスラグ量と、メタルおよびスラグが集合する範囲(面積)との積で表すことができる。ここで、メタルおよびスラグが集合する範囲は、凹部の炉床面積当たりの存在頻度の逆数にほぼ比例する。
【0033】
従って、前述の「溶融物の大きさと固体還元剤層の空隙の大きさとの間に関係がある」ということは、「(単位面積当たり生産されるメタルスラグ量)/炉床単位面積当たりの凹部の数)と固体還元剤層の固体還元剤の粒度との間に関係がある」ことと同等である。
【0034】
そこで、発明者らは、中型のガス加熱炉を中心とする実験設備を用い、溶融物の大きさと固体還元剤層の空隙の大きさとの関係が、溶融物の固体還元剤層への浸入挙動へ与える影響について調査した。用いた実験設備は図4に示すようなものであり、試料容器は0.5m×O.5mの有効面積をもつものである。この試料容器に、図5に示すように、粒度を変えた固体還元剤層を30mmの厚さで敷き、表面に凹部を深さ12mmで千鳥足状に設けた。その上に、原料として、鉱石:炭材:石灰石=7:3:1の重量比割合で混合したものを、堆積させた。なお、炉は予め1500℃に加熱し、そこに試料容器を装入し、炉内観察でスラグおよびメタルがマクロ的に分離するまで原料が溶融したことを確認したところで、試料容器を炉外に取り出した。
【0035】
図6は、(単位面積当たり生産されるメタルおよびスラグの量)/(炉床単位面積当たりの凹部の数)と、固体還元剤層の固体還元剤の平均粒度と、さらに生成したメタルおよびスラグの固体還元剤層への浸入の有無との関係を示す。図6における右上部および右下部の領域に、メタルおよびスラグの浸入が見られる。同右下部の領域は、還元初期に生成する粒子径があまりにも小さく、固体炭材層の隙間に転がり落ちる現象によって浸入したものである。一方、同右上部の領域は、前述した原理の下に浸入する部分であり、溶融物の大きさを示す(単位面積当たり生産されるメタルおよびスラグの量)/(炉床単位面積当たりの凹部の数)が大きい方がより浸入しやすく、固体炭材層の粒子径が小さい場合でも浸入が認められた。
【0036】
以上の実験結果から、(単位面積当たり生産されるメタルおよびスラグの量)/(炉床単位面積当たりの凹部の数)と炉床上の固体還元剤層の粒子径との関係を適正に保つことによって、生成したメタルによる炉床損傷防止と、そのメタルの炉からの有利な排出とが実現可能であることが判明したのである。
具体的には、固体還元剤層の粒子径が変化した時や、変化が予想される時に、単位面積当たり生産されるメタル、スラグ量を単位面積当たりに堆積する原料の量、すなわち層厚を調整したり、炉床単位面積当たりの凹部の数を調整するのである。
【0037】
なお、炉床上もしくは固体還元剤層上に装入し堆積させた原料は、加熱−還元の過程において、原料中に含まれている揮発分が排ガス中に移行し、金属酸化物中に含まれる酸素分も固体還元剤によって還元されて排ガス中に移行する。従って、炉床上に残留するのは、メタル(溶融金属分)と、SiO2, Al2O3 などのスラグ(脈石分)および固体還元剤である。
【0038】
次に、本発明の還元鉄製造プロセスの好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。まず、回転移動する炉床上には、原料の装入に先立ち、粒状の固体還元剤を散布堆積させて固体還元剤層を形成する。炉床上に形成されたこの固体還元剤層は、基本的に還元剤の集まりではあるが、金属含有物を混合していないため、操業中に揮発分が失われること以外、ほとんど変化しない。通常、固体還元剤には、灰分が10%程度含まれているが、残部は大半が炭素質物質であり、1000〜1500℃程度の高温にあっても固体状態を維持する。従って、固体還元剤層自体が移動炉床の上面の耐火物に溶着するようなことはない。この意味において、かかる固体還元剤層は炉床上の耐火物の保護層として機能することになる。
【0039】
炉床上に形成した上記固体還元剤層上には、金属含有物と固体還元剤との混合原料、または金属含有物と固体還元剤と副原料との混合原料を、装入し堆積させる。そして、その混合原料は、炉床が回転して炉内を移動する間に加熱され還元されると共に、生成したその還元物がさらに溶融するまでに保持される結果、最終的に生成した溶融還元生成物 (メタル, スラグ) は、固体還元剤層上に設けた凹部に集合して島状に点在した状態になる。このことが、適当な大きさに整粒された還元金属を連続的に製造することにつながるのである。
【0040】
さて、図7(a), (b), (c) および(d) は、上記回転炉床炉における炉床上での混合原料積層構造の例と、還元、溶融までの過程を説明する図である。上述したように、混合原料の装入に先立ち、移動する炉床11上には、まず固体還元剤を敷き詰めて固体還元剤層1を形成するとともに、好ましくはその固体還元剤層1上に複数の凹部1aを形成する (図8) 。次いで、このようにして形成された固体還元剤層1上には原料2を装入し堆積させる。その後、炉体の上方からバーナー13を使って加熱し還元する。その結果、図7(c) に示すように、混合原料2中の金属含有物は共に混合された固体還元剤 (内装炭材) の作用により還元され、スラグおよびメタルを含んだ還元生成物3を生成すると同時に、原料中に含まれる還元剤として用いられた固体還元剤の灰分を主とするスラグを生成する。なお、原料の配合方法および使用する金属含有物、固体還元剤によっても異なるが、該混合原料中の固体還元剤が還元反応により消費されるため、脈石を含んだ還元物および灰分 (還元生成物3) の体積は原料に比べて減少する。
【0041】
ここで、上記混合原料に添加する副原料は、還元物や灰分が溶融する際に、溶融を容易ならしめるために加えられるものであって、製鋼スラグ、石灰石、蛍石、蛇紋岩、ドロマイトなどが好適である。これらは溶融する前までに結晶水の蒸発、一部の分解反応(例えば、石灰石の主成分であるCaCO3 はCaOに熱分解されている)を起こしているものの、固体の状態を維持している。
【0042】
次いで、装入した原料の昇温が進むと、該原料は単に還元されるというだけに止まらず、さらには溶融し、図7(d) に示すように、メタル4およびスラグ5に溶融分離する。このとき、金属含有物と固体還元剤とからなる混合原料、または金属含有物、固体還元剤および副原料を混合した混合原料は、固体還元剤層1の上に点在するため、前記メタル4およびスラグ5は、固体還元剤層1上に生成する。このとき、図7(d) に示すように、固体還元剤層1の表面に凹部1aを形成しておくと、還元生成物であるメタル4およびスラグ5は、溶融物の表面張力および重力の作用によって、固体還元剤層1のいずれかの凹部1a内に自然と移動して収まり、固体還元剤層1上に凹部1a単位ごとに分割された状態となる。いわゆるメタル, スラグの塊りが島状に点在した状態におかれる。その際、前述したように、(単位面積当たり生産されるメタルおよびスラグの量)/(炉床単位面積当たりの凹部の数)と炉床上の固体還元剤層の粒子径との関係を適正に保つことが肝要である。
【0043】
このように、還元生成物が固体還元剤層に設けた凹部1a内に分散した状態になれば、メタル, スラグは、各凹部1a単位ごとに分割された適当な大きさになる。しかも、生成したメタルおよびスラグは、その体積が、原料の10〜60%程度しかないため、固体還元剤層中に埋没したように点在し、これらが互いに接することがなくなる。なお、メタルおよびスラグの比重は、固体還元剤層1より大きいため、これらが固体還元剤層1の下に潜り込むことが予想されるが、実際にはメタル、スラグひとつひとつは小さな塊りになり、しかも表面張力の作用によって、固体還元剤層の表面に保持されたままの状態を維持する。
【0044】
このような状態で炉床上に生成したスラグおよびメタルは、冷却帯に達して冷却される。要するに、凝固したメタルおよびスラグは、固体還元剤層の存在によって炉床からは離れた状態にあり、かつ各々が小さな塊りになることから、炉外へは容易に排出することができる。
【0045】
炉床上に上述した固体還元剤層を形成する方法としては、固体還元剤の粒子を一定の厚さになるように敷きつめた固体還元剤層の表面に多数の凹部を形成する方法が基本である。この形成方法は、凹部を確実に形成することができ、しかも容易に形状変更が可能で、凹部の周期性を求める場合に有効である。凹部の形成手段としては、表面に凸部を有するローラやスタンプを固体還元剤層の表面へ押しつける手段などが適宜採用できる。
また、固体還元剤層を炉床上に敷き詰めた後、直ちに原料層(混合粉)を積載したのち、原料層表面から凸部を有するローラーやスタンプを押し付け、固体還元剤層と原料層との界面に凹部を設けてもよい。
【0046】
炉床上に敷きつめた固体還元剤層の役割は、溶融金属への浸炭源、溶融金属へ炭素分を供給し、原料の還元反応を補充すること、ならびに、溶融物と炉床とが直接接触することを防止し、溶融物による炉床の侵食を防止することにある。従って、この固体還元剤層は実質的にこうした作用が確保できる限り、炭材の他に、他の物質を混合してもよい。例えば、この固体還元剤層中にはフラックスを均一に混合したり、その濃度がいずれかの方向へ向って不均一となる傾斜配合になるように混合したり、あるいはこのフラックスを該固体還元剤層の表層にのみ積層させてもよい。原料中に混合したフラックスは、固体還元剤層中のS分を吸収することで、溶融金属中のSを低減するのに有効に働く成分である。
【0047】
上述したような作用効果を有する固体還元剤層は、炉床上に敷きつめる量が少ないと、浸炭、還元による消費によって機能し得ない場合が生じる。たとえ消費しなくても、炉の振動によって炉床上に敷きつめた固体還元剤の層が部分的に無くなることもあり得る。そのため、溶融物と炉床とが直接接触することを防止し、溶融物による炉床の侵食防止をより確実にするために、本発明においては、炉床上に敷きつめる固体還元剤の層厚を5mm以上、好ましくは10mm以上とすることが望ましい。
【0048】
本発明において、金属含有物および固体還元剤を含む原料を、固体還元剤層上に装入堆積させる際、単一種の原料を一定の層厚に積み上げるだけでなく、異種の原料を多段に分けて積層してもよい。たとえば、固体還元剤層の表面に還元がかなり進行した金属含有物に固体還元剤の配合割合いを減じた原料を積層し、さらにその上にそれとは違う金属含有物および固体還元剤からなる原料を積層させた場合においても、問題なく還元金属が得られる。このような装入方法によれば、還元がかなり進行した金属含有物の場合、通常よりも還元が早く進行し、その分、溶融浸炭が速く、それを溶融の起点として上部の層の還元、溶融を促進することになるので、本発明の効果が助勢される。
【0049】
また、原料の装入に当たっては、粒子のパーコレーション作用を利用して、意図的に原料を偏析させ、原料堆積層を例えば下に粒子の大きなものを堆積させ、そして上に小粒子の原料を分布させるように装入してもよい。
ここで、異種の原料を多段に積層する場合としては、単に金属含有物と固体還元剤との配合割合いを変更したものを採用するだけでなく、例えば上層側に高炉乾式集塵ダスト、下層側に鉄鉱石および固体還元剤を含む原料を積層する等、金属含有物および固体還元剤の種類を変更する方法であってもよい。
【0050】
本発明の他の好適実施形態としては、装入原料中に、ZnやPbの如き揮発性の高い金属元素を含有させることがとりわけ有効である。というのは、原料に含まれるこれらZn, Pbは加熱で極めて容易に蒸気化して排ガス中に移行する。そこで、かかるZn, Pb蒸気含有排ガスに、水噴霧等の急冷処理などを加えることで、Zn、Pb分を効果的に回収することが可能になる。もし、原料中に鉄やCr、Niなどが含まれる場合、これらは炉床上に残留することから、 (Zn, Pb) 分と (Fe, Cr, Ni) 分との分離が自然とできるようになる。従って、このような原料を用いた場合には、良質のZn, Pb製造用原料、あるいはFe, Cr, Ni製造用原料を得ることができる。
なお、排ガスの温度、酸素分圧によっては、前記Zn, Pbが再酸化し、固体状態になることもあるが、これは粒子径が非常に小さく、いずれにしても排ガスに乗って炉外に排出される。
【0051】
移動型炉床炉の加熱に当たっては、バーナー燃焼による方法を採用することができる。バーナーには天然ガス、コークス炉ガス、重油などの燃料、空気、酸素などの助燃剤が供給されるが、この燃料または助燃剤は炉からの排ガスとの熱交換によって予熱することで、バーナーへの燃料の供給を減少、すなわち製造エネルギー原単位を低下させることが可能である。
【0052】
また、本発明においては、炉内に装入した混合原料は、還元後に溶融される。そのためには、耐火物、炉体構造はその高温に耐えうるものにする必要がある。これには設備コストの上昇を伴う。原料の還元は高温であるほど速いが、溶融するほどの高温にしなくても実用的な還元速度は確保できる。一方、溶融を行うゾーンが必要以上に短いと、溶融に必要な滞留時間を確保するために移動型炉床炉の水平移動する炉床の移動速度を低下させ、炉内での滞留時間が結果的に長くなり、生産性を下げてしまう。すなわち、生産性の維持と設備コストの抑制の両者の点から溶融を行うゾーンの長さを適正に選択する。
【0053】
なお、メタル、スラグの炉外の排出の際、排出装置、方法によっては、メタル、スラグだけでなく固体還元剤層の全部または一部が排出される。また、実質的にメタル、スラグだけを排出することも可能である。移動型の回転炉床炉の操業において、固体還元剤が一部排出、または実質的に排出されない場合は、固体還元剤が炉床に残されたまま原料供給部に移動する。この時、原料供給部では消費した分だけ固体還元剤を供給する。
【0054】
【実施例】
この実施例では、直径2.2 mの移動型炉床の上面に、アルミナ系の耐火物を施工した水平に回転移動する炉床と、この炉床上方にバーナーを配設してなり、これらを環状の炉体で覆った、図9に示す回転炉床炉を用いて、以下の操業を行った。
図9に示すように、上記回転炉炉床は、予熱帯10a、還元帯10b、溶融帯10cおよび冷却帯10dに区画されている。また、この回転炉炉床の上には、鉄含有物と固体還元剤から主としてなる原料を装入し堆積させて原料層2を形成する。なお、この設備のうち、図1に示した符号と同じ符号は同様の構成を示す。また、符号17は、還元鉄を冷却して取り出すために排出口前に配設した冷却器である。
【0055】
なお、排出については、炉床上のメタルおよびスラグと固体還元剤層との全量を炉外に排出した。排出した混合物は、篩によってメタルおよびスラグと固体還元剤とに分離し、固体還元剤は再度固体還元剤層として用いた。
【0056】
また、この実施例において、炉の供給口における原料の装入堆積方法は、装入装置14により金属含有物および固体還元剤などの原料を、図10に示した原料積層例に示す条件で、回転炉床11上に堆積させた。なお、この例では、固体還元剤層の表面に形成する凹部は、固体還元剤層を形成した後に、表面に凸部のあるローラーを押し付けることで形成した。
金属含有物としては、脈石分(SiO2、Al2O3 等) を7%以上含有する、表1に示す成分組成の鉄鉱石を用い、そして固体還元剤は灰分を6〜11%含有する、表2に示す成分組成で篩によって粒度を調整したものを用いた。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
(操業例1)
この操業における、固体炭材層の粒度の変化の代表例を、図11に示す。このような変動が認められる条件下で、同一の凸部のあるローラー(48個/m2)を用い、同一の原料層の層厚(15mm)で操業を行ったところ、排出装置に過負荷が検知され、操業を停止した。詳しく状況を調査したところ、メタルが固体還元剤層に浸入し、炉床まで達し、そこで凝固炉床と固着していたためであった。
【0060】
そこで、固体還元剤層を回転炉で使用する30分前に、その一部(リサイクルした固体還元剤も含む)をサンプリングし、自動篩によって粒度を測定するようにし、その値によって、原料層の厚みを変え、単位面積当たり生産されるメタルおよびスラグ量を変えることで炉内で生成される溶融物の大きさを調整するようにした。具体的には、図12(a)に示すような粒度変化が検知され、それに従い原料層の厚みを図12(b)に示すように変化させた。原料層の厚みは、図13に示すように、原料2の装入装置14aを昇降機14bにて上下させ、装入装置14aの供給口と固体還元剤層1との隙間を変えることで調整した。この方法を採用することによって、安定的な操業が実現した。
【0061】
(操業例2)
また、前記の操業において、固体還元剤(炭材)の銘柄を変えたところ、それまでの使っていた銘柄に比べて新しく使用する固体還元剤(炭材)の粒度が大きかったため、前例と同様にサンプリングした粒度に従い、装入装置14aの供給口と固体還元剤層1との隙間を狭めることで(単位面積当たりのスラグ、メタル量)/(炉床単位面積当たりの凹部の数)を減少するように調整したが、平均の厚みが9mmと余りに薄くなりすぎた。この状態によって、装入装置14aからの原料(混合粉)の出が悪く原料が安定的に供給できなくなった。
【0062】
そこで、図13に示すように、凸部の頻度が96個/m2であるローラーRを用いて、同様の操業を行った。すなわち、炉床単位面積当たりの凹部の数を増加させることで、(単位面積当たり生産されるスラグ、メタル量)/(炉床単位面積当たりの凹部の数)を減少させた。この方法によって凹部に集合するメタル、スラグ量(すなわち、メタル粒、スラグ粒の大きさ)を減少させたところ、原料層の厚みは平均で15mm程度でもメタルスラグの固体還元剤層への浸入もなく、また装入装置14aからの原料の出も安定し、問題のない操業が可能になった。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、簡便な設備を用いながらも、金属含有物と固体還元剤とから、脈石、灰分の混入がない還元鉄、すなわち電気炉等で精錬する際の原料として評価の高い還元金属を得ることができる。また、生成したメタルおよびスラグによる、設備の損傷を回避することができ、さらに、生成したメタルが粒状でハンドリングが極めて容易であることから、電気炉の原料として好適な還元金属を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動型炉床炉の説明図である。
【図2】溶融物が固体還元剤間に浸入する様子の説明図である。
【図3】溶融物の大小における差異の説明図である。
【図4】実験に用いた設備を示す模式図である。
【図5】実験における固体還元剤槽の積み付けを示す模式図である。
【図6】溶融物の存在頻度と固体還元剤の粒径との関係を示す図である。
【図7】本発明に適合する炉床上への原料積みつけ状態と還元生成物を溶融したときの変化の説明図である。
【図8】本発明に適合する移動炉床上に固体還元剤層を介して原料が炉床に直接接触しないように点在させて積みつける方法の説明図である。
【図9】実施例で用いた移動型炉床炉の説明図である。
【図10】実施例で採用した原料の積層条件の説明図である。
【図11】実施例における固体還元剤の粒度変化を示す図である。
【図12】実施例における固体還元剤の粒度変化と原料層圧の変化を示す図である。
【図13】実施例における原料層圧の調整または固体還元剤の粒度調整の手法を説明する図である。
【符号の説明】
1 固体還元剤層
1a 凹部
2 混合原料
2a 混合粉
3 還元生成物
4 メタル
5 スラグ
10 炉体
10a 予熱帯
10b 還元帯
10c 溶融帯
10d 冷却帯
11 炉床
13 バーナー
14 装入装置
15 排出装置
17 冷却器
Claims (1)
- 金属含有物および固体還元剤を含む原料を、移動型炉床炉の水平移動する炉床上に堆積させた固体還元剤層上に装入し、その炉床が炉内で移動する間に前記原料を加熱還元すると共に、少なくとも一度は溶融状態に導くことによりメタルとスラグを分離して還元金属を製造するに当たり、炉床上に堆積させた固体還元剤層の上面に、複数の凹部を形成すると共に、炉床単位面積当たりの凹部の数N(数)と同単位面積当たりに生産されるメタルおよびスラグの総質量W(kg)との比W/Nを、炉床上に堆積させた固体還元剤層の固体還元剤の粒径に応じて調整することを特徴とする金属含有物からの還元金属の製造方法。
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