JP3846090B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置に関し、特に原稿から読み取った画像が文字領域のものであるか中間調の絵柄領域のものであるかを識別し、その識別結果に応じた画像処理をカラー画像データに対して行うT(Text)/I(Image)分離機能を持つ画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像処理装置、例えばディジタルカラー複写機には、原稿から読み取った画像が文字領域のものであるか、中間調の絵柄領域のものであるかを識別し、その識別結果に応じて画像処理パラメータを切り替えるT/I分離機能が設けられている。このT/I分離機能は、一般に2次元で拡大された画像データに対して行うと、拡大作用によるエッジ部のボケなどによって著しく性能が劣化することが知られている。
【0003】
このような不具合を解消するために、拡大/縮小処理を行う機能ブロックをT/I分離部よりも下流に配置することにより、このT/I分離部の識別結果そのものに対しても拡大/縮小処理を行った後各処理ブロックに供給し、それぞれの処理を行うようにした画像処理システムが提案されている(例えば、特開平8−102810号公報参照)。
【0004】
一方、画像メモリを設けて、スキャナーからの読み込み画像を一旦低速度で画像メモリに蓄積し、生産性の向上を目的として、画像メモリへの書き込み速度よりも速い速度で読み出すようにしたカラー画像処理装置が知られている(特許第2501195号公報参照)。このような画像処理装置では、画像メモリ上でローテーションやN‐UPといった加工を受けることが多く、メモリ量の節減のために、あらかじめ縮小処理を行って画像データを蓄積する必要が生じてきた。
【0005】
ここに、ローテーションとは、一例として、縦方向セットの原稿から読み取った画像データを画像メモリ上で横方向セットの原稿の画像データに並び変えて出力する処理のことを言う。また、N‐UPとは、1枚の記録媒体上にN枚の原稿を縮小して印刷出力する処理のことを言う。
【0006】
ところで、ディジタルカラー複写機では一般に、RGBやL* a* b* で画像データを画像メモリに蓄積する方が、メモリ容量の都合から有利である。すなわち、YMCKで画像データを蓄積する場合は、メモリ容量が4色分、YMCK生成回路が4回路分必要となるのに対して、RGBやL* a* b* で画像データを蓄積する場合は、メモリ容量が3色分、YMCK生成回路が1回路分で済むからである。
【0007】
なお、YMCの画像データで画像メモリに蓄積し、Kの画像データについては画像メモリからの出力後に生成する方法も考えられる。ただし、この方法の場合には、T/I分離部の識別結果をメモリに蓄積する必要性や、L* データが黒文字用に使えないといった弊害がでてくることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一方、T/I分離部はL* a* b* の画像データで処理されるのが一般的であるため、特に画像データをRGBで画像メモリに蓄積する場合には、画像メモリをT/I分離部よりも上流に配置した方が有利な場合がある。このため、縮拡部をT/I分離部よりも下流側だけに配置することになり、その結果、ローテーションやN‐UPといった加工の妨げになるという課題があった。
【0009】
また、画像データをL* a* b* で画像メモリに蓄積するとともに、T/I分離の識別信号をもメモリに蓄積するようにした画像処理装置も知られている(特開平4−10765号公報参照)。しかしながら、この画像処理装置では、縮拡部をT/I分離部の上流側だけに配置しているため、2次元に拡大された画像データに対してT/I分離を行うことになり、その識別性能が著しく劣化することになる。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、T/I分離の性能を損なうことなく拡大/縮小に対応でき、しかもローテーションやN‐UPといった機能に対しても最小のメモリサイズで対応可能な画像処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像処理装置は、カラー画像データを入力する入力手段と、この入力手段より入力されたカラー画像データに対して少なくとも縮小処理を選択的に行う第1の処理手段と、この第1の処理手段を経たカラー画像データを蓄積する画像メモリと、第1の処理手段を経たカラー画像データから、そのカラー画像データに基づく画像が文字領域か絵柄領域かを識別する識別手段と、当該識別手段よりも下流側に配置され、画像メモリから出力されるカラー画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に行う第2の処理手段と、この第2の処理手段を経たカラー画像データに対して文字領域/絵柄領域の識別結果に応じた処理を行う信号処理手段と、前記画像メモリ上でのカラー画像データに対するローテーションまたはN−UPを伴う処理の際の縮小時には前記第1の信号処理手段を使って縮小処理を行ない、当該ローテーションまたはN−UPを伴わない縮小時には前記第2の信号処理手段を使って縮小処理を行う制御手段とを備える構成となっている。
【0012】
上記構成の画像処理装置において、第1の処理手段は画像メモリの上流に位置し、この第1の処理手段を経たカラー画像データが画像メモリに蓄積される。また、第2の処理手段が第1の処理手段を経た画像データに基づいて文字領域/絵柄領域の識別を行う識別手段の下流に位置することで、画像メモリから出力される画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に行う。そして、制御手段は、処理機能別に第1,第2の処理手段を使い分ける、具体的には、N‐UPやローテーションを伴う処理を行う際の縮小時に第1の処理手段を用い、N‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理を行う際に第2の処理手段を用いる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る画像処理装置においては、画像メモリよりも上流に縮小部を配置し、この前段の縮小部をN‐UPやローテーションを伴う処理の際の縮小時に利用し、さらにT/I分離部の下流にも縮拡部を設け、N‐UPやローテーションを伴わない縮小処理の際は後段の縮拡部を用いる構成を採っている。以下に、その具体的な構成および処理の流れについて説明する。
【0017】
画像入力部11は、例えばRGBのライン(リニア)センサからなるスキャナなどを用いて構成され、このスキャナによって原稿の画像を読み取り、そのアナログ画像情報をA/D(アナログ/ディジタル)変換してRGBの画像データとしてシェーディング補正回路12に供給する。シェーディング補正回路12は、RGBの各画像データに対して、スキャナの各ラインセンサごとの白レベルのバラツキなどを補正する処理を行った後、γ補正回路13を通して前段縮小回路14に供給する。
【0018】
前段縮小回路14は、RGBの各画像データに対して選択的に縮小処理を施した後画像メモリ15に供給する。画像メモリ15は、前段縮小回路14を経たRGBの画像データを各色ごとに対応するメモリ領域に蓄積する。画像メモリ15から読み出されたRGBの画像データは色空間変換回路16に供給される。色空間変換回路16は、RGBの画像データをL* a* b* の画像データに変換し、色補正回路17およびT/I分離回路18に供給する。
【0019】
色補正回路17は、L* a* b* の画像データに対して彩度や色相などの色補正を行った後色空間変換回路19に供給する。色空間変換回路19は、L* a* b* の画像データをYMCKの画像データに変換して後段縮拡回路20に供給する。一方、T/I分離回路18は、L* a* b* の画像データに基づいて画像入力部11で読み取った画像が文字領域のものであるか中間調の絵柄領域のものであるかを識別する処理などを行い、その識別結果を示す識別信号を後段縮拡回路20に供給する。
【0020】
後段縮拡回路20は、YMCKの画像データに対して縮小又は拡大処理を選択的に行った後フィルタ21に供給する。フィルタ21は、後段縮拡回路20を経た画像データに対して、印刷原稿の網点を除去し、見苦しいモアレの発生を防ぐための処理などを行った後γ補正回路22に供給する。γ補正回路22は、フィルタ21を経た画像データに対して画像出力部24に応じたトーンのカーブに変える補正などを施した後スクリーン23に供給する。
【0021】
このフィルタ21、γ補正回路22およびスクリーン23には、T/I分離回路18からの識別信号が後段縮拡回路20を通して供給される。これにより、後段縮拡回路20以降において、文字領域と絵柄領域とで画像処理パラメータを変える処理が行われる。すなわち、文字領域の場合には、フィルタ21では高域強調、γ補正回路22ではHi‐γ、スクリーン23では高線数のパラメータが使われ、また中間調の絵柄領域の場合には、フィルタ21では高域カット、γ補正回路22では45°γ、スクリーン23では低線数のパラメータが使われる。
【0022】
このようにして、文字領域と絵柄領域とで異なる画像処理パラメータで処理が行われたYMCKの画像データは、画像出力部24に供給される。画像出力部24は、例えばディジタルプリンタからなり、画像入力部11で読み取られた後、途中の信号処理系において種々の処理が施されたディジタル画像データを、紙等の記録媒体上に印刷出力する。
【0023】
上記構成の第1実施形態に係る画像処理装置において、システム全体の各構成ブロックの制御は、マイクロコンピュータなどからなるシステムコントローラ25によって、ユーザー・インタフェース26を介して外部から与えられる情報などに基づいて行われる。その一例として、N‐UPやローテーションを伴う処理を行う際の縮小時には、画像メモリ15よりも上流に配置された前段縮小回路14を使用し、またN‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理を行う際には、T/I分離回路18の下流に配置された後段縮拡回路20を使用するように、その切り替え制御が行われる。
【0024】
上述したように、第1実施形態に係る画像処理装置においては、縮小回路14を画像メモリ15の上流に配置するとともに、縮拡回路20をT/I分離回路18の下流に配置し、前段縮小回路14と後段縮拡回路20を複写機能別に使い分ける、即ちN‐UPやローテーションを伴う処理を行う際の縮小時には前段縮小回路14を使用し、N‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理を行う際には後段縮拡回路20を使用するようにしたことにより、次のような作用効果が得られる。
【0025】
すなわち、縮小回路14を画像メモリ15の上流に配置したことで、あらかじめ縮小処理を行った画像データを画像メモリ15に蓄積することになるため、N‐UPやローテーションといった機能に対しても画像メモリ15のメモリサイズが最小限で済むことになる。また、縮拡回路20をT/I分離回路18の下流に配置したことで、T/I分離後に縮拡処理が行われることになるため、T/I分離の性能を損なうことなく拡大/縮小に対応できることになる。
【0026】
なお、上記第1実施形態に係る画像処理装置では、画像メモリ15にRGBの画像データを蓄積し、その画像メモリ15の後段においてRGBの画像データをL* a* b* の画像データに色空間変換し、このL* a* b* の画像データをT/I分離回路18に供給するとしたが、画像メモリ15の前段でRGBの画像データをL* a* b* の画像データに色空間変換し、このL* a* b* の画像データを画像メモリ15に蓄積し、この画像メモリ15から読み出したL* a* b* の画像データをT/I分離回路18に供給する構成であっても良く、この場合にも同様の作用効果を得ることができる。
【0027】
図2は、本発明の第2実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る画像処理装置においては、画像メモリよりも上流にT/I分離部および縮小部を配置し、この前段の縮小部をN‐UPやローテーションを伴う処理の際の縮小時に利用し、さらに画像メモリの下流にも縮拡部を設け、N‐UPやローテーションを伴わない縮小処理の際は後段の縮拡部を用いる構成を採っている。以下に、その具体的な構成および処理の流れについて説明する。
【0028】
画像入力部31は、例えばRGBのラインセンサからなるスキャナなどを用いて構成され、このスキャナによる原稿の読み取りによって得られるアナログ画像情報をA/D変換し、RGBの画像データとしてシェーディング補正回路32に供給する。シェーディング補正回路32は、RGBの各画像データに対して、スキャナの各ラインセンサごとの白レベルのバラツキなどを補正する処理を行った後、γ補正回路33を通して前段縮小回路34に供給する。
【0029】
前段縮小回路34は、RGBの各画像データに対して縮小処理を選択的に施した後色空間変換回路35に供給する。色空間変換回路35は、前段縮小回路34を経たRGBの画像データをL* a* b* の画像データに変換し、このL* a* b* の画像データを画像メモリ36およびT/I分離回路37に供給する。画像メモリ36は、L* a* b* の画像データを各色ごとに対応するメモリ領域に蓄積する。
【0030】
画像メモリ36から読み出されたL* a* b* の画像データは色補正回路38に供給される。色補正回路38は、L* a* b* の画像データに対して彩度や色相などの色補正を行った後色空間変換回路39に供給する。色空間変換回路39は、L* a* b* の画像データをYMCKの画像データに変換して後段縮拡回路40に供給する。
【0031】
一方、T/I分離回路37は、L* a* b* の画像データに基づいて画像入力部31で読み取った画像が文字領域のものであるか絵柄領域のものであるかを識別する処理などを行い、その識別結果を示す識別信号を出力する。この識別信号は、識別信号メモリ41に一旦蓄積された後、後段縮拡回路40に供給される。ここで、識別信号メモリ41は、画像メモリ36から読み出される画像データに対して、識別信号の同期をとるために設けられたものである。
【0032】
後段縮拡回路40は、YMCKの画像データに対して縮小又は拡大処理を選択的に行った後フィルタ42に供給する。フィルタ42は、後段縮拡大回路40を経た画像データに対して、印刷原稿の網点を除去し、見苦しいモアレの発生を防ぐための処理などを行った後γ補正回路43に供給する。γ補正回路43は、フィルタ42を経た画像データに対して画像出力部45に応じたトーンのカーブに変える補正などを施した後スクリーン44に供給する。
【0033】
このフィルタ42、γ補正回路43およびスクリーン44には、識別信号メモリ41に一旦蓄積されたT/I分離回路37からの識別信号が、後段縮拡回路40を通して供給される。これにより、後段縮拡回路40以降において、文字領域と絵柄領域とで画像処理パラメータを変える処理が行われる。すなわち、文字領域の場合には、フィルタ42では高域強調、γ補正回路43ではHi‐γ、スクリーン44では高線数のパラメータが使われ、また中間調の絵柄領域の場合は、フィルタ42では高域カット、γ補正回路43では45°γ、スクリーン44では低線数のパラメータが使われる。
【0034】
このようにして、文字領域と絵柄領域とで異なる画像処理パラメータで処理が行われたYMCKの画像データは、画像出力部45に供給される。画像出力部45は、例えばディジタルプリンタからなり、画像入力部31で読み取られた後、途中の信号処理系において種々の処理が施されたディジタル画像データを、紙等の記録媒体上に印刷出力する。
【0035】
上記構成の第2実施形態に係る画像処理装置において、システム全体の各構成ブロックの制御は、マイクロコンピュータなどからなるシステムコントローラ46によって、ユーザー・インタフェース47を介して外部から与えられる情報などに基づいて行われる。その一例として、N‐UPやローテーションを伴う処理を行う際の縮小時には、画像メモリ36よりも上流に配置された前段縮小回路34を使用し、またN‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理を行う際には、画像メモリ36の下流に配置された後段縮拡回路40を使用するように、その切り替え制御が行われる。
【0036】
上述したように、第2実施形態に係る画像処理装置では、第1実施形態に係る画像処理装置の場合と同様に、縮小回路34を画像メモリ36の上流に配置するとともに、縮拡回路40をT/I分離回路37の下流に配置し、前段縮小回路34と後段縮拡回路40を複写機能別に使い分けるようにしたことにより、N‐UPやローテーションといった機能に対しても画像メモリ36のメモリサイズが最小限で済むとともに、T/I分離性能を損なうことなく拡大/縮小に対応できることになる。
【0037】
ここで、第1,第2実施形態に係る画像処理装置における縮拡部(図1,図2における前段縮小回路14,34および後段縮拡回路20,40)の使い分けのための処理手順について、図3のフローチャートを用いて説明する。この使い分けの処理は、システムコントローラ25,46によって行われるものとする。
【0038】
先ず、縮小処理が指定されているか否かを判断し(ステップS11)、縮小処理でなければ、画像入力部11/31から入力された画像データに対して前段縮小回路14/34では何ら処理を行わず、RGB/L* a* b* の画像データで画像メモリ15/36に書き込む。続いて、拡大処理が指定されているか否かを判断し(ステップS13)、拡大処理であれば、画像メモリ15/36から読み出し、色空間変換回路19/39でYMCKに変換された画像データに対して後段縮拡回路20/40で拡大処理を行い(ステップS14)、拡大処理でなければそのまま一連の処理を終了する。
【0039】
一方、ステップS11において、縮小処理であると判定した場合は、先ず、ローテーションが指定されているか否かを判断し(ステップS15)、ローテーションでなければ続いて、N‐UPが指定されているか否かを判断する(ステップS16)。ここで、N‐UPでないと判定した場合は、ローテーションでもN‐UPでもなく、単なる縮小処理であることから、前段縮小回路14/34では何ら処理を行わず、RGB/L* a* b* の画像データで画像メモリ15/36に書き込み(ステップS17)、その後画像メモリ15/36から読み出し画像データに対して後段縮拡回路20/40で縮小処理を行う(ステップS18)。
【0040】
ステップS16において、N‐UPであると判定した場合は、画像入力部11/31から入力された画像データに対して前段縮小回路14/34で縮小処理を行い(ステップS19)、その後RGB/L* a* b* の画像データで画像メモリ15/36に対してN‐UP書き込みを行う(ステップS20)。ステップS18又はステップS20の各処理の終了後は、ステップS13を経て一連の処理を終了する。すなわち、N‐UPでは通常、縮小/拡大の処理が不要であることから、後段縮拡回路20/40では何ら処理は行われない。
【0041】
ステップS15において、ローテーションであると判定した場合は続いて、N‐UPが指定されているか否かを判断する(ステップS21)。ここで、N‐UPでないと判断した場合は、ローテーションのみであることから、画像入力部11/31から入力された画像データに対して前段縮小回路14/34で縮小処理を行い(ステップS22)、その後RGB/L* a* b* の画像データで画像メモリ15/36に対してローテーション書き込みを行う(ステップS23)。
【0042】
ステップS21において、N‐UPであると判定した場合は、ローテーションおよびN‐UPの両方の処理であることから、画像入力部11/31から入力された画像データに対して前段縮小回路14/34で縮小処理を行い(ステップS24)、その後RGB/L* a* b* の画像データで画像メモリ15/36に対してローテーションおよびN‐UP書き込みを行う(ステップS25)。ステップS23又はステップS25の各処理の終了後は、ステップS13を経て一連の処理を終了する。
【0043】
なお、第1,第2実施形態に係る画像処理装置では、画像メモリ15/36の上流側には縮小処理のみを選択的に行う縮小回路14/34を配置する構成としたが、縮小/拡大処理を選択的に行う縮拡回路を配置するようにすることも可能である。
【0044】
図4は、本発明の第3実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る画像処理装置においては、画像メモリよりも上流にT/I分離部および画像データに対する縮拡部を配置し、さらにT/I分離部の下流には識別信号に対する縮拡部を配置した構成を採っている。以下に、その具体的な構成および処理の流れについて説明する。
【0045】
画像入力部51は、例えばRGBのラインセンサからなるスキャナなどを用いて構成され、このスキャナによる原稿の読み取りによって得られるアナログ画像情報をA/D変換し、RGBの画像データとしてシェーディング補正回路52に供給する。シェーディング補正回路52は、RGBの各画像データに対して、スキャナの各ラインセンサごとの白レベルのバラツキなどを補正する処理を行った後、γ補正回路53を通して色空間変換回路54に供給する。
【0046】
色空間変換回路35は、RGBの画像データをL* a* b* の画像データに変換して画像縮拡回路55およびT/I分離回路56に供給する。画像縮拡回路55は、L* a* b* の画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に施した後、画像メモリ57に供給する。画像メモリ57は、L* a* b* の画像データを各色ごとに対応するメモリ領域に蓄積する。画像メモリ57から読み出されたL* a* b* の画像データは色補正回路58に供給される。色補正回路58は、L* a* b* の画像データに対して彩度や色相などの色補正を行った後色空間変換回路59に供給する。
【0047】
一方、T/I分離回路56は、L* a* b* の画像データに基づいて画像入力部51で読み取った画像が文字領域のものであるか絵柄領域のものであるかを識別する処理などを行い、その識別結果を示す識別信号を出力する。この識別信号は、識別信号縮拡回路60を介して識別信号メモリ41に一旦蓄積される。ここで、識別信号縮拡回路60は、画像メモリ57に書き込まれる画像データに対して、識別メモリ61に書き込まれる識別信号の同期をとるために設けられたものである。この識別信号縮拡回路60の回路規模は、識別信号が文字領域/絵柄領域を識別結果を表わす2値のデータで良いことから、画像縮拡回路55のそれに比べて極めて小さくて済む。
【0048】
色空間変換回路59は、L* a* b* の画像データをYMCKの画像データに変換してフィルタ62に供給する。フィルタ62は、YMCKの画像データに対して、印刷原稿の網点を除去し、見苦しいモアレの発生を防ぐための処理などを行った後γ補正回路63に供給する。γ補正回路63は、フィルタ62を経た画像データに対して画像出力部65に応じたトーンのカーブに変える補正などを施した後スクリーン64に供給する。
【0049】
このフィルタ62、γ補正回路63およびスクリーン64には、識別信号メモリ41に一旦蓄積されたT/I分離回路37からの識別信号が供給される。これにより、YMCKの画像データに対する画像処理において、文字領域と絵柄領域とで画像処理パラメータを変える処理が行われる。すなわち、文字領域の場合には、フィルタ62では高域強調、γ補正回路63ではHi‐γ、スクリーン64では高線数のパラメータが使われ、また中間調の絵柄領域の場合には、フィルタ62では高域カット、γ補正回路63では45°γ、スクリーン64では低線数のパラメータが使われる。
【0050】
このようにして、文字領域と絵柄領域とで異なる画像処理パラメータで処理が行われたYMCKの画像データは、画像出力部65に供給される。画像出力部65は、例えばディジタルプリンタからなり、画像入力部51で読み取られた後、途中の信号処理系において種々の処理が施されたディジタル画像データを、紙等の記録媒体上に印刷出力する。
【0051】
上記構成の第3実施形態に係る画像処理装置において、システム全体の各構成ブロックの制御は、マイクロコンピュータなどからなるシステムコントローラ66によって、ユーザー・インタフェース67を介して外部から与えられる情報などに基づいて行われる。
【0052】
上述したように、第3実施形態に係る画像処理装置では、画像縮拡回路55を画像メモリ57よりも上流においてT/I分離回路56と並列的に配置したことにより、N‐UPやローテーションを伴う処理を行う際の縮小時には、あらかじめ縮小処理を行った画像データを画像メモリ57に蓄積することになるため、N‐UPやローテーションといった機能に対しても画像メモリ57のメモリサイズが最小限で済み、またN‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理を行う際にはその処理がT/I分離と並列的に行われることになるため、T/I分離の性能を損なうことなく拡大/縮小に対応できることになる。
【0053】
特に、画像縮拡回路55を画像メモリ57の上流側にのみ配置したので、第2実施形態に係る画像処理装置の場合のように、上流側と下流側の縮拡(縮小)回路を使い分けるための切り替え制御を行う必要がないため、その制御ソフトが不要となり、その分だけソフトウェアの負担を軽減できる利点がある。
【0054】
しかも、画像縮拡回路55を画像メモリ57の上流側にのみ配置したことで、識別信号縮拡回路60を追加する必要があるが、この識別信号縮拡回路60の回路規模は画像データに対する縮拡(縮小)回路に比べて極めて小さいことから、上流側に縮小回路34、下流側に縮拡回路40を持つ第2実施形態に係る画像処理装置に比べて、全体としての回路規模を縮小できるという利点もある。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力されたカラー画像データに基づく画像が文字領域のものであるか絵柄領域のものであるかを識別する識別手段と、入力されたカラー画像データを格納する画像メモリとを有し、画像メモリから出力される画像データに対して文字領域/絵柄領域の識別結果に応じた処理を行う画像処理装置において、少なくとも縮小処理を行う第1の処理手段を画像メモリの上流に配置するとともに、縮小/拡大処理を行う第2の処理手段を識別手段の下流に配置し、N‐UPやローテーションを伴う処理を行う際の縮小時に第1の処理手段を用い、N‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理を行う際に第2の処理手段を用いるようにしたことにより、N‐UPやローテーションといった機能に対しても画像メモリのメモリサイズが最小限で済むとともに、文字領域/絵柄領域の分離性能を損なうことなく拡大/縮小に対応できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 第1,第2実施形態に係る画像処理装置における縮拡部の使い分けの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第3実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,31,51…画像入力部、14,34…前段縮小回路、15,36,57…画像メモリ、18,37,56…T/I分離回路、20,40…後段縮拡回路、24,45,65…画像出力部
Claims (6)
- カラー画像データを入力する入力手段と、
前記入力手段より入力されたカラー画像データに対して少なくとも縮小処理を選択的に行う第1の処理手段と、
前記第1の処理手段を経たカラー画像データを蓄積する画像メモリと、
前記第1の処理手段を経たカラー画像データから、そのカラー画像データに基づく画像が文字領域か絵柄領域かを識別する識別手段と、
前記識別手段よりも下流側に配置され、前記画像メモリから出力されるカラー画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に行う第2の処理手段と、
前記第2の処理手段を経たカラー画像データに対して前記識別手段の識別結果に応じた処理を行う信号処理手段と、
前記画像メモリ上でのカラー画像データに対するローテーションまたはN−UPを伴う処理の際の縮小時には前記第1の信号処理手段を使って縮小処理を行ない、当該ローテーションまたはN−UPを伴わない縮小時には前記第2の信号処理手段を使って縮小処理を行う制御手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記識別手段は、前記画像メモリに蓄積された後のカラー画像データに基づいて文字領域/絵柄領域の識別を行う
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記入力手段からはRGBの画像データが入力され、かつこのRGBの画像データが前記画像メモリに蓄積されるようになっており、
前記識別手段は、前記画像メモリから出力されかつRGBからL* a* b* へ色空間変換された画像データに基づいて文字領域/絵柄領域の識別を行う
ことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。 - 前記識別手段は、前記画像メモリに蓄積される前のカラー画像データに基づいて文字領域/絵柄領域の識別を行う
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記入力手段からはRGBの画像データが入力され、かつRGBからL* a* b* へ色空間変換された画像データが前記画像メモリに蓄積されるようになっており、
前記識別手段は、L* a* b* の画像データに基づいて文字領域/絵柄領域の識別を行う
ことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。 - 前記識別手段から出力される識別信号を蓄積する識別信号メモリを有する
ことを特徴とする請求項3,4又は5記載の画像処理装置。
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