JP2000232575A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2000232575A
JP2000232575A JP11030832A JP3083299A JP2000232575A JP 2000232575 A JP2000232575 A JP 2000232575A JP 11030832 A JP11030832 A JP 11030832A JP 3083299 A JP3083299 A JP 3083299A JP 2000232575 A JP2000232575 A JP 2000232575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縮拡部をT/I分離部よりも下流側だけに配
置すると、ローテーションやN‐UPといった加工の妨
げになり、また縮拡部をT/I分離部の上流側だけに配
置すると、T/I分離の識別性能が著しく劣化する。 【解決手段】 画像入力部11より入力されたカラー画
像データに基づく画像が文字領域のものであるか絵柄領
域のものであるかを識別するT/I分離回路56と、入
力されたカラー画像データを格納する画像メモリ15と
を有し、画像メモリ15から出力される画像データに対
してT/I分離回路56での識別結果に応じた処理を行
う画像処理装置において、縮小回路14を画像メモリ1
5の上流に配置するとともに、縮拡回路20をT/I分
離回路18の下流に配置し、これらを複写機能別に使い
分けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置に関
し、特に原稿から読み取った画像が文字領域のものであ
るか中間調の絵柄領域のものであるかを識別し、その識
別結果に応じた画像処理をカラー画像データに対して行
うT(Text)/I(Image)分離機能を持つ画
像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像処理装置、例えばディジタルカラー
複写機には、原稿から読み取った画像が文字領域のもの
であるか、中間調の絵柄領域のものであるかを識別し、
その識別結果に応じて画像処理パラメータを切り替える
T/I分離機能が設けられている。このT/I分離機能
は、一般に2次元で拡大された画像データに対して行う
と、拡大作用によるエッジ部のボケなどによって著しく
性能が劣化することが知られている。
【0003】このような不具合を解消するために、拡大
/縮小処理を行う機能ブロックをT/I分離部よりも下
流に配置することにより、このT/I分離部の識別結果
そのものに対しても拡大/縮小処理を行った後各処理ブ
ロックに供給し、それぞれの処理を行うようにした画像
処理システムが提案されている(例えば、特開平8−1
02810号公報参照)。
【0004】一方、画像メモリを設けて、スキャナーか
らの読み込み画像を一旦低速度で画像メモリに蓄積し、
生産性の向上を目的として、画像メモリへの書き込み速
度よりも速い速度で読み出すようにしたカラー画像処理
装置が知られている(特許第2501195号公報参
照)。このような画像処理装置では、画像メモリ上でロ
ーテーションやN‐UPといった加工を受けることが多
く、メモリ量の節減のために、あらかじめ縮小処理を行
って画像データを蓄積する必要が生じてきた。
【0005】ここに、ローテーションとは、一例とし
て、縦方向セットの原稿から読み取った画像データを画
像メモリ上で横方向セットの原稿の画像データに並び変
えて出力する処理のことを言う。また、N‐UPとは、
1枚の記録媒体上にN枚の原稿を縮小して印刷出力する
処理のことを言う。
【0006】ところで、ディジタルカラー複写機では一
般に、RGBやL* * * で画像データを画像メモリ
に蓄積する方が、メモリ容量の都合から有利である。す
なわち、YMCKで画像データを蓄積する場合は、メモ
リ容量が4色分、YMCK生成回路が4回路分必要とな
るのに対して、RGBやL* * * で画像データを蓄
積する場合は、メモリ容量が3色分、YMCK生成回路
が1回路分で済むからである。
【0007】なお、YMCの画像データで画像メモリに
蓄積し、Kの画像データについては画像メモリからの出
力後に生成する方法も考えられる。ただし、この方法の
場合には、T/I分離部の識別結果をメモリに蓄積する
必要性や、L* データが黒文字用に使えないといった弊
害がでてくることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、T/I分離部は
* * * の画像データで処理されるのが一般的であ
るため、特に画像データをRGBで画像メモリに蓄積す
る場合には、画像メモリをT/I分離部よりも上流に配
置した方が有利な場合がある。このため、縮拡部をT/
I分離部よりも下流側だけに配置することになり、その
結果、ローテーションやN‐UPといった加工の妨げに
なるという課題があった。
【0009】また、画像データをL* * * で画像メ
モリに蓄積するとともに、T/I分離の識別信号をもメ
モリに蓄積するようにした画像処理装置も知られている
(特開平4−10765号公報参照)。しかしながら、
この画像処理装置では、縮拡部をT/I分離部の上流側
だけに配置しているため、2次元に拡大された画像デー
タに対してT/I分離を行うことになり、その識別性能
が著しく劣化することになる。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、T/I分離の性能を
損なうことなく拡大/縮小に対応でき、しかもローテー
ションやN‐UPといった機能に対しても最小のメモリ
サイズで対応可能な画像処理装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による画像処理装
置は、カラー画像データを入力する入力手段と、この入
力手段より入力されたカラー画像データに対して少なく
とも縮小処理を選択的に行う第1の処理手段と、この第
1の処理手段を経たカラー画像データを蓄積する画像メ
モリと、第1の処理手段を経たカラー画像データから、
そのカラー画像データに基づく画像が文字領域か絵柄領
域かを識別する識別手段と、画像メモリから出力される
カラー画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に行
う第2の処理手段と、この第2の処理手段を経たカラー
画像データに対して文字領域/絵柄領域の識別結果に応
じた処理を行う信号処理手段と、処理機能別に前記第
1,第2の信号処理手段を使い分ける制御手段とを備え
る構成となっている。
【0012】上記構成の画像処理装置において、第1の
処理手段は画像メモリの上流に位置し、この第1の処理
手段を経たカラー画像データが画像メモリに蓄積され
る。また、第2の処理手段が第1の処理手段を経た画像
データに基づいて文字領域/絵柄領域の識別を行う識別
手段の下流に位置することで、画像メモリから出力され
る画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に行う。
そして、制御手段は、処理機能別に第1,第2の処理手
段を使い分ける。すなわち、例えば、N‐UPやローテ
ーションを伴う処理を行う際の縮小時に第1の処理手段
を用い、N‐UPやローテーションを伴わない縮拡処理
を行う際に第2の処理手段を用いる。
【0013】本発明による他の画像処理装置は、カラー
画像データを入力する入力手段と、この入力手段より入
力されたカラー画像データに対して縮小/拡大処理を選
択的に行う縮拡手段と、この縮拡手段を経たカラー画像
データを蓄積する画像メモリと、縮拡手段に入力される
前のカラー画像データから、そのカラー画像データに基
づく画像が文字領域か絵柄領域かを識別する識別手段
と、画像メモリから出力されるカラー画像データに対し
て識別手段の識別結果に応じた処理を行う信号処理手段
とを備える構成となっている。
【0014】上記構成の他の画像処理装置において、縮
拡手段が識別手段と画像メモリの上流において並列的に
位置する。そして、縮拡手段が入力手段より入力された
カラー画像データに対して縮小/拡大処理を選択的に行
い、この縮拡手段を経たカラー画像データが画像メモリ
に蓄積される一方、識別手段が縮拡手段に入力される前
のカラー画像データに基づいて文字領域/絵柄領域の識
別を行う。また、縮拡手段は、処理機能に応じて縮小処
理又は拡大処理を行う。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の第1実施形態に係る画像
処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に
係る画像処理装置においては、画像メモリよりも上流に
縮小部を配置し、この前段の縮小部をN‐UPやローテ
ーションを伴う処理の際の縮小時に利用し、さらにT/
I分離部の下流にも縮拡部を設け、N‐UPやローテー
ションを伴わない縮小処理の際は後段の縮拡部を用いる
構成を採っている。以下に、その具体的な構成および処
理の流れについて説明する。
【0017】画像入力部11は、例えばRGBのライン
(リニア)センサからなるスキャナなどを用いて構成さ
れ、このスキャナによって原稿の画像を読み取り、その
アナログ画像情報をA/D(アナログ/ディジタル)変
換してRGBの画像データとしてシェーディング補正回
路12に供給する。シェーディング補正回路12は、R
GBの各画像データに対して、スキャナの各ラインセン
サごとの白レベルのバラツキなどを補正する処理を行っ
た後、γ補正回路13を通して前段縮小回路14に供給
する。
【0018】前段縮小回路14は、RGBの各画像デー
タに対して選択的に縮小処理を施した後画像メモリ15
に供給する。画像メモリ15は、前段縮小回路14を経
たRGBの画像データを各色ごとに対応するメモリ領域
に蓄積する。画像メモリ15から読み出されたRGBの
画像データは色空間変換回路16に供給される。色空間
変換回路16は、RGBの画像データをL* * *
画像データに変換し、色補正回路17およびT/I分離
回路18に供給する。
【0019】色補正回路17は、L* * * の画像デ
ータに対して彩度や色相などの色補正を行った後色空間
変換回路19に供給する。色空間変換回路19は、L*
** の画像データをYMCKの画像データに変換し
て後段縮拡回路20に供給する。一方、T/I分離回路
18は、L* * * の画像データに基づいて画像入力
部11で読み取った画像が文字領域のものであるか中間
調の絵柄領域のものであるかを識別する処理などを行
い、その識別結果を示す識別信号を後段縮拡回路20に
供給する。
【0020】後段縮拡回路20は、YMCKの画像デー
タに対して縮小又は拡大処理を選択的に行った後フィル
タ21に供給する。フィルタ21は、後段縮拡回路20
を経た画像データに対して、印刷原稿の網点を除去し、
見苦しいモアレの発生を防ぐための処理などを行った後
γ補正回路22に供給する。γ補正回路22は、フィル
タ21を経た画像データに対して画像出力部24に応じ
たトーンのカーブに変える補正などを施した後スクリー
ン23に供給する。
【0021】このフィルタ21、γ補正回路22および
スクリーン23には、T/I分離回路18からの識別信
号が後段縮拡回路20を通して供給される。これによ
り、後段縮拡回路20以降において、文字領域と絵柄領
域とで画像処理パラメータを変える処理が行われる。す
なわち、文字領域の場合には、フィルタ21では高域強
調、γ補正回路22ではHi‐γ、スクリーン23では
高線数のパラメータが使われ、また中間調の絵柄領域の
場合には、フィルタ21では高域カット、γ補正回路2
2では45°γ、スクリーン23では低線数のパラメー
タが使われる。
【0022】このようにして、文字領域と絵柄領域とで
異なる画像処理パラメータで処理が行われたYMCKの
画像データは、画像出力部24に供給される。画像出力
部24は、例えばディジタルプリンタからなり、画像入
力部11で読み取られた後、途中の信号処理系において
種々の処理が施されたディジタル画像データを、紙等の
記録媒体上に印刷出力する。
【0023】上記構成の第1実施形態に係る画像処理装
置において、システム全体の各構成ブロックの制御は、
マイクロコンピュータなどからなるシステムコントロー
ラ25によって、ユーザー・インタフェース26を介し
て外部から与えられる情報などに基づいて行われる。そ
の一例として、N‐UPやローテーションを伴う処理を
行う際の縮小時には、画像メモリ15よりも上流に配置
された前段縮小回路14を使用し、またN‐UPやロー
テーションを伴わない縮拡処理を行う際には、T/I分
離回路18の下流に配置された後段縮拡回路20を使用
するように、その切り替え制御が行われる。
【0024】上述したように、第1実施形態に係る画像
処理装置においては、縮小回路14を画像メモリ15の
上流に配置するとともに、縮拡回路20をT/I分離回
路18の下流に配置し、前段縮小回路14と後段縮拡回
路20を複写機能別に使い分ける、即ちN‐UPやロー
テーションを伴う処理を行う際の縮小時には前段縮小回
路14を使用し、N‐UPやローテーションを伴わない
縮拡処理を行う際には後段縮拡回路20を使用するよう
にしたことにより、次のような作用効果が得られる。
【0025】すなわち、縮小回路14を画像メモリ15
の上流に配置したことで、あらかじめ縮小処理を行った
画像データを画像メモリ15に蓄積することになるた
め、N‐UPやローテーションといった機能に対しても
画像メモリ15のメモリサイズが最小限で済むことにな
る。また、縮拡回路20をT/I分離回路18の下流に
配置したことで、T/I分離後に縮拡処理が行われるこ
とになるため、T/I分離の性能を損なうことなく拡大
/縮小に対応できることになる。
【0026】なお、上記第1実施形態に係る画像処理装
置では、画像メモリ15にRGBの画像データを蓄積
し、その画像メモリ15の後段においてRGBの画像デ
ータをL* * * の画像データに色空間変換し、この
* * * の画像データをT/I分離回路18に供給
するとしたが、画像メモリ15の前段でRGBの画像デ
ータをL* * * の画像データに色空間変換し、この
* * * の画像データを画像メモリ15に蓄積し、
この画像メモリ15から読み出したL* * *の画像
データをT/I分離回路18に供給する構成であっても
良く、この場合にも同様の作用効果を得ることができ
る。
【0027】図2は、本発明の第2実施形態に係る画像
処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に
係る画像処理装置においては、画像メモリよりも上流に
T/I分離部および縮小部を配置し、この前段の縮小部
をN‐UPやローテーションを伴う処理の際の縮小時に
利用し、さらに画像メモリの下流にも縮拡部を設け、N
‐UPやローテーションを伴わない縮小処理の際は後段
の縮拡部を用いる構成を採っている。以下に、その具体
的な構成および処理の流れについて説明する。
【0028】画像入力部31は、例えばRGBのライン
センサからなるスキャナなどを用いて構成され、このス
キャナによる原稿の読み取りによって得られるアナログ
画像情報をA/D変換し、RGBの画像データとしてシ
ェーディング補正回路32に供給する。シェーディング
補正回路32は、RGBの各画像データに対して、スキ
ャナの各ラインセンサごとの白レベルのバラツキなどを
補正する処理を行った後、γ補正回路33を通して前段
縮小回路34に供給する。
【0029】前段縮小回路34は、RGBの各画像デー
タに対して縮小処理を選択的に施した後色空間変換回路
35に供給する。色空間変換回路35は、前段縮小回路
34を経たRGBの画像データをL* * * の画像デ
ータに変換し、このL* ** の画像データを画像メ
モリ36およびT/I分離回路37に供給する。画像メ
モリ36は、L* * * の画像データを各色ごとに対
応するメモリ領域に蓄積する。
【0030】画像メモリ36から読み出されたL* *
* の画像データは色補正回路38に供給される。色補
正回路38は、L* * * の画像データに対して彩度
や色相などの色補正を行った後色空間変換回路39に供
給する。色空間変換回路39は、L* * * の画像デ
ータをYMCKの画像データに変換して後段縮拡回路4
0に供給する。
【0031】一方、T/I分離回路37は、L* *
* の画像データに基づいて画像入力部31で読み取った
画像が文字領域のものであるか絵柄領域のものであるか
を識別する処理などを行い、その識別結果を示す識別信
号を出力する。この識別信号は、識別信号メモリ41に
一旦蓄積された後、後段縮拡回路40に供給される。こ
こで、識別信号メモリ41は、画像メモリ36から読み
出される画像データに対して、識別信号の同期をとるた
めに設けられたものである。
【0032】後段縮拡回路40は、YMCKの画像デー
タに対して縮小又は拡大処理を選択的に行った後フィル
タ42に供給する。フィルタ42は、後段縮拡大回路4
0を経た画像データに対して、印刷原稿の網点を除去
し、見苦しいモアレの発生を防ぐための処理などを行っ
た後γ補正回路43に供給する。γ補正回路43は、フ
ィルタ42を経た画像データに対して画像出力部45に
応じたトーンのカーブに変える補正などを施した後スク
リーン44に供給する。
【0033】このフィルタ42、γ補正回路43および
スクリーン44には、識別信号メモリ41に一旦蓄積さ
れたT/I分離回路37からの識別信号が、後段縮拡回
路40を通して供給される。これにより、後段縮拡回路
40以降において、文字領域と絵柄領域とで画像処理パ
ラメータを変える処理が行われる。すなわち、文字領域
の場合には、フィルタ42では高域強調、γ補正回路4
3ではHi‐γ、スクリーン44では高線数のパラメー
タが使われ、また中間調の絵柄領域の場合は、フィルタ
42では高域カット、γ補正回路43では45°γ、ス
クリーン44では低線数のパラメータが使われる。
【0034】このようにして、文字領域と絵柄領域とで
異なる画像処理パラメータで処理が行われたYMCKの
画像データは、画像出力部45に供給される。画像出力
部45は、例えばディジタルプリンタからなり、画像入
力部31で読み取られた後、途中の信号処理系において
種々の処理が施されたディジタル画像データを、紙等の
記録媒体上に印刷出力する。
【0035】上記構成の第2実施形態に係る画像処理装
置において、システム全体の各構成ブロックの制御は、
マイクロコンピュータなどからなるシステムコントロー
ラ46によって、ユーザー・インタフェース47を介し
て外部から与えられる情報などに基づいて行われる。そ
の一例として、N‐UPやローテーションを伴う処理を
行う際の縮小時には、画像メモリ36よりも上流に配置
された前段縮小回路34を使用し、またN‐UPやロー
テーションを伴わない縮拡処理を行う際には、画像メモ
リ36の下流に配置された後段縮拡回路40を使用する
ように、その切り替え制御が行われる。
【0036】上述したように、第2実施形態に係る画像
処理装置では、第1実施形態に係る画像処理装置の場合
と同様に、縮小回路34を画像メモリ36の上流に配置
するとともに、縮拡回路40をT/I分離回路37の下
流に配置し、前段縮小回路34と後段縮拡回路40を複
写機能別に使い分けるようにしたことにより、N‐UP
やローテーションといった機能に対しても画像メモリ3
6のメモリサイズが最小限で済むとともに、T/I分離
性能を損なうことなく拡大/縮小に対応できることにな
る。
【0037】ここで、第1,第2実施形態に係る画像処
理装置における縮拡部(図1,図2における前段縮小回
路14,34および後段縮拡回路20,40)の使い分
けのための処理手順について、図3のフローチャートを
用いて説明する。この使い分けの処理は、システムコン
トローラ25,46によって行われるものとする。
【0038】先ず、縮小処理が指定されているか否かを
判断し(ステップS11)、縮小処理でなければ、画像
入力部11/31から入力された画像データに対して前
段縮小回路14/34では何ら処理を行わず、RGB/
* * * の画像データで画像メモリ15/36に書
き込む。続いて、拡大処理が指定されているか否かを判
断し(ステップS13)、拡大処理であれば、画像メモ
リ15/36から読み出し、色空間変換回路19/39
でYMCKに変換された画像データに対して後段縮拡回
路20/40で拡大処理を行い(ステップS14)、拡
大処理でなければそのまま一連の処理を終了する。
【0039】一方、ステップS11において、縮小処理
であると判定した場合は、先ず、ローテーションが指定
されているか否かを判断し(ステップS15)、ローテ
ーションでなければ続いて、N‐UPが指定されている
か否かを判断する(ステップS16)。ここで、N‐U
Pでないと判定した場合は、ローテーションでもN‐U
Pでもなく、単なる縮小処理であることから、前段縮小
回路14/34では何ら処理を行わず、RGB/L*
* * の画像データで画像メモリ15/36に書き込み
(ステップS17)、その後画像メモリ15/36から
読み出し画像データに対して後段縮拡回路20/40で
縮小処理を行う(ステップS18)。
【0040】ステップS16において、N‐UPである
と判定した場合は、画像入力部11/31から入力され
た画像データに対して前段縮小回路14/34で縮小処
理を行い(ステップS19)、その後RGB/L* *
* の画像データで画像メモリ15/36に対してN‐
UP書き込みを行う(ステップS20)。ステップS1
8又はステップS20の各処理の終了後は、ステップS
13を経て一連の処理を終了する。すなわち、N‐UP
では通常、縮小/拡大の処理が不要であることから、後
段縮拡回路20/40では何ら処理は行われない。
【0041】ステップS15において、ローテーション
であると判定した場合は続いて、N‐UPが指定されて
いるか否かを判断する(ステップS21)。ここで、N
‐UPでないと判断した場合は、ローテーションのみで
あることから、画像入力部11/31から入力された画
像データに対して前段縮小回路14/34で縮小処理を
行い(ステップS22)、その後RGB/L* * *
の画像データで画像メモリ15/36に対してローテー
ション書き込みを行う(ステップS23)。
【0042】ステップS21において、N‐UPである
と判定した場合は、ローテーションおよびN‐UPの両
方の処理であることから、画像入力部11/31から入
力された画像データに対して前段縮小回路14/34で
縮小処理を行い(ステップS24)、その後RGB/L
* * * の画像データで画像メモリ15/36に対し
てローテーションおよびN‐UP書き込みを行う(ステ
ップS25)。ステップS23又はステップS25の各
処理の終了後は、ステップS13を経て一連の処理を終
了する。
【0043】なお、第1,第2実施形態に係る画像処理
装置では、画像メモリ15/36の上流側には縮小処理
のみを選択的に行う縮小回路14/34を配置する構成
としたが、縮小/拡大処理を選択的に行う縮拡回路を配
置するようにすることも可能である。
【0044】図4は、本発明の第3実施形態に係る画像
処理装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に
係る画像処理装置においては、画像メモリよりも上流に
T/I分離部および画像データに対する縮拡部を配置
し、さらにT/I分離部の下流には識別信号に対する縮
拡部を配置した構成を採っている。以下に、その具体的
な構成および処理の流れについて説明する。
【0045】画像入力部51は、例えばRGBのライン
センサからなるスキャナなどを用いて構成され、このス
キャナによる原稿の読み取りによって得られるアナログ
画像情報をA/D変換し、RGBの画像データとしてシ
ェーディング補正回路52に供給する。シェーディング
補正回路52は、RGBの各画像データに対して、スキ
ャナの各ラインセンサごとの白レベルのバラツキなどを
補正する処理を行った後、γ補正回路53を通して色空
間変換回路54に供給する。
【0046】色空間変換回路35は、RGBの画像デー
タをL* * * の画像データに変換して画像縮拡回路
55およびT/I分離回路56に供給する。画像縮拡回
路55は、L* * * の画像データに対して縮小/拡
大処理を選択的に施した後、画像メモリ57に供給す
る。画像メモリ57は、L* * * の画像データを各
色ごとに対応するメモリ領域に蓄積する。画像メモリ5
7から読み出されたL** * の画像データは色補正
回路58に供給される。色補正回路58は、L**
* の画像データに対して彩度や色相などの色補正を行っ
た後色空間変換回路59に供給する。
【0047】一方、T/I分離回路56は、L* *
* の画像データに基づいて画像入力部51で読み取った
画像が文字領域のものであるか絵柄領域のものであるか
を識別する処理などを行い、その識別結果を示す識別信
号を出力する。この識別信号は、識別信号縮拡回路60
を介して識別信号メモリ41に一旦蓄積される。ここ
で、識別信号縮拡回路60は、画像メモリ57に書き込
まれる画像データに対して、識別メモリ61に書き込ま
れる識別信号の同期をとるために設けられたものであ
る。この識別信号縮拡回路60の回路規模は、識別信号
が文字領域/絵柄領域を識別結果を表わす2値のデータ
で良いことから、画像縮拡回路55のそれに比べて極め
て小さくて済む。
【0048】色空間変換回路59は、L* * * の画
像データをYMCKの画像データに変換してフィルタ6
2に供給する。フィルタ62は、YMCKの画像データ
に対して、印刷原稿の網点を除去し、見苦しいモアレの
発生を防ぐための処理などを行った後γ補正回路63に
供給する。γ補正回路63は、フィルタ62を経た画像
データに対して画像出力部65に応じたトーンのカーブ
に変える補正などを施した後スクリーン64に供給す
る。
【0049】このフィルタ62、γ補正回路63および
スクリーン64には、識別信号メモリ41に一旦蓄積さ
れたT/I分離回路37からの識別信号が供給される。
これにより、YMCKの画像データに対する画像処理に
おいて、文字領域と絵柄領域とで画像処理パラメータを
変える処理が行われる。すなわち、文字領域の場合に
は、フィルタ62では高域強調、γ補正回路63ではH
i‐γ、スクリーン64では高線数のパラメータが使わ
れ、また中間調の絵柄領域の場合には、フィルタ62で
は高域カット、γ補正回路63では45°γ、スクリー
ン64では低線数のパラメータが使われる。
【0050】このようにして、文字領域と絵柄領域とで
異なる画像処理パラメータで処理が行われたYMCKの
画像データは、画像出力部65に供給される。画像出力
部65は、例えばディジタルプリンタからなり、画像入
力部51で読み取られた後、途中の信号処理系において
種々の処理が施されたディジタル画像データを、紙等の
記録媒体上に印刷出力する。
【0051】上記構成の第3実施形態に係る画像処理装
置において、システム全体の各構成ブロックの制御は、
マイクロコンピュータなどからなるシステムコントロー
ラ66によって、ユーザー・インタフェース67を介し
て外部から与えられる情報などに基づいて行われる。
【0052】上述したように、第3実施形態に係る画像
処理装置では、画像縮拡回路55を画像メモリ57より
も上流においてT/I分離回路56と並列的に配置した
ことにより、N‐UPやローテーションを伴う処理を行
う際の縮小時には、あらかじめ縮小処理を行った画像デ
ータを画像メモリ57に蓄積することになるため、N‐
UPやローテーションといった機能に対しても画像メモ
リ57のメモリサイズが最小限で済み、またN‐UPや
ローテーションを伴わない縮拡処理を行う際にはその処
理がT/I分離と並列的に行われることになるため、T
/I分離の性能を損なうことなく拡大/縮小に対応でき
ることになる。
【0053】特に、画像縮拡回路55を画像メモリ57
の上流側にのみ配置したので、第2実施形態に係る画像
処理装置の場合のように、上流側と下流側の縮拡(縮
小)回路を使い分けるための切り替え制御を行う必要が
ないため、その制御ソフトが不要となり、その分だけソ
フトウェアの負担を軽減できる利点がある。
【0054】しかも、画像縮拡回路55を画像メモリ5
7の上流側にのみ配置したことで、識別信号縮拡回路6
0を追加する必要があるが、この識別信号縮拡回路60
の回路規模は画像データに対する縮拡(縮小)回路に比
べて極めて小さいことから、上流側に縮小回路34、下
流側に縮拡回路40を持つ第2実施形態に係る画像処理
装置に比べて、全体としての回路規模を縮小できるとい
う利点もある。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力されたカラー画像データに基づく画像が文字領域の
ものであるか絵柄領域のものであるかを識別する識別手
段と、入力されたカラー画像データを格納する画像メモ
リとを有し、画像メモリから出力される画像データに対
して文字領域/絵柄領域の識別結果に応じた処理を行う
画像処理装置において、少なくとも縮小処理を行う第1
の処理手段を画像メモリの上流に配置するとともに、縮
小/拡大処理を行う第2の処理手段を識別手段の下流に
配置し、これらを複写機能別に使い分けるようにしたこ
とにより、N‐UPやローテーションといった機能に対
しても画像メモリのメモリサイズが最小限で済むととも
に、文字領域/絵柄領域の分離性能を損なうことなく拡
大/縮小に対応できることになる。
【0056】また、入力されたカラー画像データに基づ
く画像が文字領域のものであるか絵柄領域のものである
かを識別する識別手段と、入力されたカラー画像データ
を格納する画像メモリとを有し、画像メモリから出力さ
れる画像データに対して文字領域/絵柄領域の識別結果
に応じた処理を行う画像処理装置において、縮小/拡大
処理を行う縮拡手段を画像メモリよりも上流において文
字領域/絵柄領域の識別手段と並列的に配置したことに
より、N‐UPやローテーションといった機能に対して
も画像メモリのメモリサイズが最小限で済むとともに、
文字領域/絵柄領域の分離性能を損なうことなく拡大/
縮小に対応できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係る画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【図3】 第1,第2実施形態に係る画像処理装置にお
ける縮拡部の使い分けの処理手順を示すフローチャート
である。
【図4】 本発明の第3実施形態に係る画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,31,51…画像入力部、14,34…前段縮小
回路、15,36,57…画像メモリ、18,37,5
6…T/I分離回路、20,40…後段縮拡回路、2
4,45,65…画像出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C076 AA01 AA19 AA21 AA22 BA03 BA04 BA06 CA10 5C077 LL17 MP06 MP08 PP20 PP27 PP28 PP32 PP36 PP38 PQ08 PQ22 TT06 5C079 HB01 HB08 LA06 LA10 LA31 LA37 MA02 NA10 PA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像データを入力する入力手段
    と、 前記入力手段より入力されたカラー画像データに対して
    少なくとも縮小処理を選択的に行う第1の処理手段と、 前記第1の処理手段を経たカラー画像データを蓄積する
    画像メモリと、 前記第1の処理手段を経たカラー画像データから、その
    カラー画像データに基づく画像が文字領域か絵柄領域か
    を識別する識別手段と、 前記画像メモリから出力されるカラー画像データに対し
    て縮小/拡大処理を選択的に行う第2の処理手段と、 前記第2の処理手段を経たカラー画像データに対して前
    記識別手段の識別結果に応じた処理を行う信号処理手段
    と、 処理機能別に前記第1,第2の信号処理手段を使い分け
    る制御手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記識別手段は、前記画像メモリに蓄積
    された後のカラー画像データに基づいて文字領域/絵柄
    領域の識別を行うことを特徴とする請求項1記載の画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記入力手段からはRGBの画像データ
    が入力され、かつこのRGBの画像データが前記画像メ
    モリに蓄積されるようになっており、 前記識別手段は、前記画像メモリから出力されかつRG
    BからL* * * へ色空間変換された画像データに基
    づいて文字領域/絵柄領域の識別を行うことを特徴とす
    る請求項2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記識別手段は、前記画像メモリに蓄積
    される前のカラー画像データに基づいて文字領域/絵柄
    領域の識別を行うことを特徴とする請求項1記載の画像
    処理装置。
  5. 【請求項5】 前記入力手段からはRGBの画像データ
    が入力され、かつRGBからL* * * へ色空間変換
    された画像データが前記画像メモリに蓄積されるように
    なっており、 前記識別手段は、L* * * の画像データに基づいて
    文字領域/絵柄領域の識別を行うことを特徴とする請求
    項4記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記識別手段から出力される識別信号を
    蓄積する識別信号メモリを有することを特徴とする請求
    項3,4又は5記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 カラー画像データを入力する入力手段
    と、 前記入力手段より入力されたカラー画像データに対して
    縮小/拡大処理を選択的に行う第1の縮拡手段と、 前記第1の縮拡手段を経たカラー画像データを蓄積する
    画像メモリと、 前記第1の縮拡手段に入力される前のカラー画像データ
    から、そのカラー画像データに基づく画像が文字領域か
    絵柄領域かを識別する識別手段と、 前記画像メモリから出力されるカラー画像データに対し
    て前記識別手段の識別結果に応じた処理を行う信号処理
    手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記入力手段からはRGBの画像データ
    が入力され、かつRGBからL* * * へ色空間変換
    された画像データが前記第1の縮拡手段に供給されるよ
    うになっており、 前記識別手段は、L* * * の画像データに基づいて
    文字領域/絵柄領域の識別を行うことを特徴とする請求
    項7記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記識別手段から出力される識別信号に
    対して縮小/拡大処理を行う第2の縮拡手段と、この第
    2の縮拡手段を経た前記識別信号を蓄積する識別信号メ
    モリとを有することを特徴とする請求項7又は8記載の
    画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100444609C (zh) * 2006-05-12 2008-12-17 北京中星微电子有限公司 一种图像缩放装置

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