JP3844950B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
【発明に属する技術分野】
本発明はマイクロ波帯もしくはミリ波帯の無線通信に用いる携帯用無線装置用アンテナに利用する。特に、ビーム走査を行うアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信に用いるアンテナ装置として、アンテナ効率が優れ、低サイドロープ特性が容易に実現できる点で有効であるとして開口面アンテナが用いられている。しかし、ビーム走査を実現する場合には、一次放射器にホーンアンテナ等を用いると機械駆動制御が必要となる。機械駆動の場合には、重量の問題の他にビーム追尾速度に問題がある。
【0003】
これに対し、マイクロストリップアンテナなどで構成される平面アンテナを用いた方式は、電子的なビーム走査が可能となる。電子的にビーム方向を変化させる方法としては、図5に示すようなフェーズドアレー構成(後藤尚久,”図説アンテナ,”電子情報通信学会,pp.313−314,1995.)が一般的に用いられている。ここで符号20a〜20dはアンテナ素子、符号21a〜21dは低雑音増幅器、符号22a〜22dは可変移相器であり、符号23は合成器を示している。
【0004】
この例では、アンテナ素子により受信された電磁波を電気信号に変換し、変換された電気信号を各アンテナ素子毎に設けられた低雑音増幅器および可変移相器によって信号処理し、合成器にて合成して出力するものである。フェーズドアレー構成による電子追尾アンテナはアンテナ全体を薄型に構成できるので、軽量化が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ここで用いられている可変移相器は、高価であり、アンテナ素子数が多い場合にはアンテナ装置全体が非常に高価になってしまうという問題点がある。また、素子数が少ない場合でも構成が複雑となり、製造において調整が困難となる問題点がある。また、本アンテナの構成上、アレーの合成、分配を行う給電回路が必要であり、通常マイクロストリップ線路を用いて給電回路を構成している。
【0006】
しかし、利得を向上させるために、アレー規模を大きくすると給電線路長が長くなり、誘電体損失、放射損失、導体損失などによる損失が大きくなり、アンテナの効率を劣化させることになる。また、このことは周波数が高くなるにつれ大きな問題となる。
【0007】
すなわち、従来のアンテナ装置では、開口面アンテナを用いるとビーム走査を簡易に行うのは難しく、ビーム追尾速度が低速であるという問題点があり、ビーム走査時に利得変動が大きいという問題がある。また、平面アンテナの場合には、可変移相器によるコスト高という問題があり、特にアレー規模が大きくかつ、周波数が高くなると給電回路における電力損失が大きくなるという問題がある。
【0008】
本発明は、このような背景に行われたものであって、安価かつ簡易な構成で高速ビーム走査を実現し、かつ電力損失が少ない電気特性の優れたアンテナ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のアンテナ装置は、アンテナ素子の給電線路にそれぞれ設けられた切替手段により、簡易に放射素子を選択し、装荷した移相手段によってビーム方向を変えることができる。本発明の移相手段は、遅延線を用いた遅延回路であり、従来の可変移相器と比較すると安価である。また、収容する給電線路の数に応じたインピーダンス整合を行う整合手段により、給電回路における電力損失を低減することができる。したがって、安価かつ簡易な構成の高速ビーム走査を実現し、かつ電力損失が少ない電気特性の優れたアンテナ装置を実現することができる。
【0010】
すなわち、本発明はアンテナ素子を縦横に配置することにより、二次元方向にビーム方向を変えることができるアレーアンテナ装置であって、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子が格子状(L×N(N=M/L L,Nは2以上の整数でL,N<M)に配列されたアレーアンテナであり、それぞれのアンテナ素子に、第一の給電線路と、この第一の給電線路にそれぞれ設けられた第一の遅延線を用いた遅延回路と、前記第一の給電線路にそれぞれ設けられ当該第一の給電線路を接断する第一の切替手段とが接続され、1列のL個の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合する第一の整合手段が接続され、前記L個の第一の給電線路のうち連続するK個(K<L)の第一の給電線路がそれぞれ同時に接続されるように前記第一の切替手段を制御し、L個のアンテナ素子のうちK個のアンテナ素子を順次選択する第一の制御手段を備え、前記第一の整合手段にそれぞれ設けられたN個の第二の給電線路と、この第二の給電線路にそれぞれ設けられた第二の遅延線を用いたN個の遅延回路と、前記第二の給電線路にそれぞれ設けられ当該第二の給電線路を接断するN個の第二の切替手段と、N個の前記第二の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合する第二の整合手段と、前記第二の整合手段にN個の給電線路のうち連続するJ個(J<N)の第二の給電線路が同時に接続されるように前記第二の切替手段を制御し、N個の第二の給電線路のうちJ個の第二の給電線路を順次選択する第二の制御手段とを備え、選択されたK×J個のアンテナ素子のビーム方向が整合するようにあらかじめ各アンテナ素子の遅延量が調整されていることを特徴とするアンテナ装置である。
【0011】
あるいは、本発明のアンテナ装置を多段に接続した構成で、同一ビーム方向の入力を複数の入力端子に同時に入力する際に、隣接した入力端子には入力しないようにすることにより各アンテナ素子間のアイソレーションを高められるため、良好な特性を得ることができる。
【0012】
すなわち、本発明の別の観点は、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子が格子状(L×N(N=M/L L,Nは2以上の整数でL,N<M)に配列されたアレーアンテナであり、それぞれのアンテナ素子に、第三の給電線路と、この第三の給電線路にそれぞれ設けられた第三遅延線を用いた遅延回路とが接続され、L個の前記第三の給電線路が接続され、このL個の前記第三の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合するN個の第三の整合手段と、隣接する前記第三の整合手段にそれぞれ共通に設けられた第四の整合手段と、当該隣接する前記第三の整合手段と前記第四の整合手段とを接続する第四の給電線路と、前記第四の給電線路にそれぞれ設けられ当該第四の給電線路を接断する第三の切替手段と、前記第四の給電線路にそれぞれ設けられた第四の遅延線を用いた遅延回路とを備え、前記第四の整合手段は、二個の前記第四の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合する手段を含み、同一ビームの入力を前記第四の整合手段のいずれか二つに同時に入力する手段を備え、この同時に入力する手段は、隣接する前記第四の整合手段を除いた二つ以上離れた前記第四の整合手段に同一ビームを入力する手段を備え、前記第三の切替手段を制御して前記入力する手段が入力を行う前記第四の整合手段とこの第四の整合手段にかかる隣接する前記第三の整合手段とを同時に接続し、N列のアンテナ素子のうち4×L個のアンテナ素子が同時に接続されるように順次選択する制御手段を備え、選択されたアンテナ素子のビーム方向が整合するようにあらかじめ各アンテナ素子の遅延量が調整されていることを特徴とするアンテナ装置である。
【0013】
また、本発明の別の観点は、開口面アンテナと一次放射器から構成されるアンテナ装置であり、本発明の特徴とするところは、前記一次放射器は、本発明のアンテナ装置を備えたところにある。前記開口面アンテナに修正多焦点パラボラ鏡面を備えることもできる。
【0014】
これにより、広い角度においてビームスキャン時に良好な特性が得られるので、広角にビームスキャンが可能となる。したがって衛星通信もしくは衛星放送受信のための放射パターンを含めた電気特性を良好に取得することができ、従来の可変移相器を用いずに簡略化した構成が可能となり、ビーム走査を簡易構成で実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明実施例および参考例のアンテナ装置を図1ないし図4を参照して説明する。図1は本発明の参考例のアンテナ装置を示す図である。図2は本発明第一実施例のアンテナ装置を示す図である。図3は本発明第二実施例のアンテナ装置を示す図である。図4は本発明第三実施例のアンテナ装置を示す図である。
【0016】
本発明の参考例は、図1に示すように、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子25と、このアンテナ素子25にそれぞれ設けられた給電線路11と、この給電線路11にそれぞれ設けられた移相手段である遅延回路14と、給電線路11にそれぞれ設けられ当該給電線路11を接断する切替手段であるスイッチ回路12と、N(Nは2以上の整数、N<M)本の給電線路11の同時接続に対してインピーダンス整合する整合手段である合成器13とを備え、N本の給電線路11が合成器13に同時に接続されるようにスイッチ回路12を制御することを特徴とするアンテナ装置である。
【0017】
本発明第一実施例は、図2に示すように、格子状(L×N)に配列されたM(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子25と、このアンテナ素子25にそれぞれ設けられた給電線路11−1と、この給電線路11−1にそれぞれ設けられた遅延回路14−1と、給電線路11−1にそれぞれ設けられ当該給電線路11−1を接断するスイッチ回路12−1と、L(Lは2以上の整数、L<M)本の給電線路11−1の同時接続に対してインピーダンス整合するM/L個の合成器13−1とを備え、M/L個の合成器13−1にL本ずつの給電線路11−1がそれぞれ同時に接続されるようにスイッチ回路12−1を制御し、合成器13−1にそれぞれ設けられた給電線路11−2と、この給電線路11−2にそれぞれ設けられた遅延回路14−2と、給電線路11−2にそれぞれ設けられ当該給電線路11−2を接断するスイッチ回路12−2と、M/L本の給電線路11−2の同時接続に対してインピーダンス整合する合成器13−2とを備え、合成器13−2にM/L本の給電線路11−2が同時に接続されるようにスイッチ回路12−2を制御することを特徴とするアンテナ装置である。
【0018】
本発明第二実施例は、図3に示すように、格子状(L×N)に配列されたM(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子25と、このアンテナ素子25にそれぞれ設けられた給電線路11−1と、この給電線路11−1にそれぞれ設けられた遅延回路11−1と、L(Lは2以上の整数、L<M)本の給電線路11−1が接続されこのL本の給電線路11−1の同時接続に対してインピーダンス整合するM/L個の合成器13−1と、隣接する合成器13−1にそれぞれ共通に設けられた合成器13−2と、当該隣接する合成器13−1と合成器13−2とを接続する給電線路11−2と、給電線路11−2にそれぞれ設けられ当該給電線路11−2を接断するスイッチ回路12と、給電線路11−2にそれぞれ設けられた遅延回路14−2とを備え、合成器13−2は、二本の給電線路11−2の同時接続に対してインピーダンス整合し、同一ビームの入力を合成器13−2のいずれか二つに同時に入力する手段であるビーム選択回路30を備え、ビーム選択回路30は、少なくとも隣接する合成器13−2には、同一ビームの入力を禁止し、ビーム選択回路30が入力を行う合成器13−2とこの合成器13−2に係る隣接する合成器13−1とが同時に接続されるようにスイッチ回路12を制御することを特徴とするアンテナ装置である。
【0019】
本発明第三実施例は、図4に示すように、開口面アンテナ16と一次放射器としての平面アレーアンテナ18から構成されるアンテナ装置において、平面アレーアンテナ18は、本発明第一ないし第二実施例のアンテナ装置を備えたことを特徴とするアンテナ装置である。開口面アンテナ16に修正多焦点パラボラ鏡面を備える。
【0020】
以下では、本発明実施例をさらに詳細に説明する。
【0021】
(参考例)
本発明参考例を図1を参照して説明する。図1(a)は参考例の平面アレー構成である。ここで、符号1はサブアレーアンテナ、符号1a〜10aはサブアレーアンテナの縦の列であり、符号1b〜4bはサブアレーアンテナの横の列を示す。図1(b)は参考例の平面アレー構成の給電回路ブロック図である。ここで、符号11は給電線路、符号12はダイオードスイッチを用いたスイッチ回路、符号13は合成器、符号14は遅延回路、符号25はアンテナ素子であり、符号26は入出力ポートを示している。
【0022】
図1(a)に示すサブアレーアンテナ1の内、数個のサブアレーアンテナ1を1つのブロックとして選択する。図1(a)は、1つのブロックとして4×4素子のサブアレーアンテナ1を選択した例である。図1(b)は縦4素子の場合を示しているが本構成ではどのような素子数にでも対応可能である。
【0023】
ビームを走査するときは、1ブロックとして4×4素子のサブアレーアンテナ1を選択する場合に、最初、ブロック24aの部分のサブアレーアンテナ1a〜4a、1b〜4bの4×4素子を選択する。
【0024】
横方向にビームを走査する場合には、ブロック24b部分のサブアレーアンテナ2a〜5a、1b〜4bを次ぎに選択していく。また各々の列のアンテナ素子25が図1(b)のように遅延回路14を具備しているため、各サブアレーアンテナ1の放射パターンは、平面アンテナの中央部方向にビーム方向を傾けて放射される。各給電線路11が合成器13において整合をとる場合には、各給電線路11はアンテナ素子25と整合をとるため50Ω線路であるので合成器は12.5Ωとして設計し、インピーダンス整合を図る。N個の中から4つのアンテナ素子25を選択する際にダイオードを用いたスイッチ回路12を用い、ON時には導通し、OFF時には装備している50Ω線路にて終端される。
【0025】
なお、本参考例ではスイッチ回路12にダイオードスイッチを用いたものを説明しているが、リレースイッチまたは半導体スイッチ等を用いて構成することもできる。
【0026】
(第一実施例)
本発明第一実施例を図2を参照して説明する。図2(a)は第一実施例の平面アレー構成である。(b)は図2の第一実施例の平面アレー構成の給電回路ブロック図である。図1に示した参考例の構成は、一次元方向のみの素子選択であったが、その構成を図2(b)のように2段重ねることにより二次元方向にも素子選択が可能となる。つまり図2(a)中においてビームを走査するときは、1ブロックとして4×4素子のサブアレーアンテナ1を選択する場合に、最初、ブロック24c部分のサブアレーアンテナ1a〜4a、1b〜4bの4×4素子を選択する。
【0027】
横方向にビ−ムを走査する場合には、ブロック24b部分のサブアレーアンテナ2a〜5a、1b〜4bを次ぎに選択していく。さらに縦方向にビームを走査する場合には、サブアレーアンテナ2a〜5a、2b〜5bを選択する。
【0028】
動作としては図1と同様に各々の列のアンテナ素子25が遅延回路14−1を具備しているため、各素子の放射パターンは、平面アンテナの中央部方向にビーム方向を傾けて放射される。各給電線路11−1が合成器13−1において整合をとる場合には、各給電線路11−1はアンテナ素子25と整合をとるため50Ω線路であるので合成器は12.5Ωとして設計し、インピーダンス整合を図る。
【0029】
N個の中から4素子を選択する際にダイオードスイッチを用いたスイッチ回路12−1を用い、ON時には導通し、OFF時には装備している50Ω線路にて終端される。2段目も同様に構成される。
【0030】
(第二実施例)
本発明第二実施例を図3を参照して説明する。第二実施例では、ビーム選択回路30にて、ビーム#1を選択すると入出力ポート(1)および(3)が選択され、ビーム#2を選択すると入出力ポート(2)および(4)が選択され、ビーム#3を選択すると入出力ポート(3)および(5)が選択される。このようにして、隣接する入出力ポートを避けて入出力が行われるため、各アンテナ素子25間のアイソレーションを高めることができる。
【0031】
(第三実施例)
本発明第三実施例を図4を参照して説明する。符号16は開口面アンテナ、符号17は放射ビーム、符号18は一次放射器としての平面アレーアンテナであり、符号19は支持台を示す。第三実施例のアンテナ装置は、このように平面アレーアンテナ18と開口面アンテナ16とで構成され、使用時には図4(b)のように展開し、携帯時には収納ケースに折りたたみこめる形状になっている。
【0032】
ビーム走査角度が狭い範囲で使用する場合には、開口面アンテナとして、パラボラアンテナを使用するが、ビーム走査角度をさらに広角にする場合には、多焦点パラボラアンテナを選択し、広角ビーム走査可能なアンテナ装置となる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、安価かつ簡易な構成で高速ビーム走査を実現し、かつ電力損失が少ない電気特性の優れたアンテナ装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明参考例のアンテナ装置を示す図。
【図2】 本発明第一実施例のアンテナ装置を示す図。
【図3】 本発明第二実施例のアンテナ装置を示す図。
【図4】 本発明第三実施例のアンテナ装置を示す図。
【図5】 従来技術の一例を示す図。
【符号の説明】
1、1a〜10a、1b〜6b サブアレーアンテナ
11、11−1、11−2 給電線路
12、12−1、12−2 スイッチ回路
13、13−1、13−2、23 合成器
14、14−1、14−2 遅延回路
16 開口面アンテナ
17 放射ビーム
18 平面アレーアンテナ
19 支持台
20a〜20d、25 アンテナ素子
21a〜21d 低雑音増幅器
22a〜22d 可変移相器
24a〜24d ブロック
26 入出力ポート
27 多焦点アンテナ
30 ビーム選択回路
Claims (4)
- M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子が格子状(L×N(N=M/L L,Nは2以上の整数でL,N<M)に配列されたアレーアンテナであり、
それぞれのアンテナ素子に、
第一の給電線路と、
この第一の給電線路にそれぞれ設けられた第一の遅延線を用いた遅延回路と、
前記第一の給電線路にそれぞれ設けられ当該第一の給電線路を接断する第一の切替手段と
が接続され、
1列のL個の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合する第一の整合手段が接続され、
前記L個の第一の給電線路のうち連続するK個(K<L)の第一の給電線路がそれぞれ同時に接続されるように前記第一の切替手段を制御し、L個のアンテナ素子のうちK個のアンテナ素子を順次選択する第一の制御手段を備え、
前記第一の整合手段にそれぞれ設けられたN個の第二の給電線路と、
この第二の給電線路にそれぞれ設けられた第二の遅延線を用いたN個の遅延回路と、
前記第二の給電線路にそれぞれ設けられ当該第二の給電線路を接断するN個の第二の切替手段と、
N個の前記第二の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合する第二の整合手段と、
前記第二の整合手段にN個の給電線路のうち連続するJ個(J<N)の第二の給電線路が同時に接続されるように前記第二の切替手段を制御し、N個の第二の給電線路のうちJ個の第二の給電線路を順次選択する第二の制御手段と
を備え、
選択されたK×J個のアンテナ素子のビーム方向が整合するようにあらかじめ各アンテナ素子の遅延量が調整されている
ことを特徴とするアンテナ装置。 - M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子が格子状(L×N(N=M/L L,Nは2以上の整数でL,N<M)に配列されたアレーアンテナであり、
それぞれのアンテナ素子に、
第三の給電線路と、
この第三の給電線路にそれぞれ設けられた第三遅延線を用いた遅延回路と
が接続され、
L個の前記第三の給電線路が接続され、このL個の前記第三の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合するN個の第三の整合手段と、
隣接する前記第三の整合手段にそれぞれ共通に設けられた第四の整合手段と、
当該隣接する前記第三の整合手段と前記第四の整合手段とを接続する第四の給電線路と、
前記第四の給電線路にそれぞれ設けられ当該第四の給電線路を接断する第三の切替手段と、
前記第四の給電線路にそれぞれ設けられた第四の遅延線を用いた遅延回路と
を備え、
前記第四の整合手段は、二個の前記第四の給電線路の同時接続に対してインピーダンス整合する手段を含み、
同一ビームの入力を前記第四の整合手段のいずれか二つに同時に入力する手段を備え、
この同時に入力する手段は、隣接する前記第四の整合手段を除いた二つ以上離れた前記第四の整合手段に同一ビームを入力する手段を備え、
前記第三の切替手段を制御して前記入力する手段が入力を行う前記第四の整合手段とこの第四の整合手段にかかる隣接する前記第三の整合手段とを同時に接続し、N列のアンテナ素子のうち4×L個のアンテナ素子が同時に接続されるように順次選択する制御手段を備え、
選択されたアンテナ素子のビーム方向が整合するようにあらかじめ各アンテナ素子の遅延量が調整されている
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 開口面アンテナと一次放射器から構成されるアンテナ装置において、
前記一次放射器は、請求項1または2記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とするアンテナ装置。 - 前記開口面アンテナに修正多焦点パラボラ鏡面を備えた請求項3記載のアンテナ装置。
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