JP3844814B2 - 除雪機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摩擦円板式無段変速機構を有する走行部に、オーガ及びブロアを有する除雪部を連設してなる小型除雪機における、走行部駆動手段、除雪部駆動手段、及び除雪高さ調節手段の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦円板式無段変速機構を有する走行装置に、オーガ及びブロアを有する除雪部を連設してなる小型除雪機は、例えば、実開昭62−145727号公報にて開示されている。摩擦円板式無段変速機構とは、即ち、内燃機関の出力軸に従動回転する円板の表面に、摩擦板の外周端を押圧し、該摩擦板の回転力を走行装置の駆動軸に伝動する構造であって、該摩擦板の該円板表面における押圧位置を、走行変速レバーの回動操作にて、該円板表面の弦方向に変更することにより、走行装置の前後進及び停止操作、及び無段変速操作を行う機構である。
従来は、走行変速レバーにて摩擦板の位置を切り換える際には、摩擦板と円板との間の摺動圧が高いので、両者を離間させるためのレバー(走行クラッチレバー)操作を必要とした。
【0003】
また、このようなクラッチの切り操作をした後、次にクラッチを入れる時、即ち、円板と摩擦板とを押接する時に、該摩擦板が走行停止位置になく、円板が回転したままであると、摩擦板が急に回転を開始することとなり、急発進してしまうこととなる。従来は、これを回避すべく、クラッチの切り操作に連動して円板の回転を停止するよう、内燃機関から円板への伝動用ベルト機構に、該クラッチの切り操作にて伝動用ベルトを押圧、制動するブレーキ機構を設けていた。
【0004】
また、除雪部のオーガ及びブロアの回転駆動軸は、従来、内燃機関の出力軸にベルト伝動機構を介して従動する従動軸の延長となっており、該除雪部のオーガやブロアの駆動を停止するのは、該ベルト伝動機構のテンション操作(テンションプーリーを緩める)によるものだった。
【0005】
また、従来、除雪部を連接する走行伝動部に走行装置(履帯走行装置)の車軸(駆動軸)を軸支し、該車軸を揺動支点として走行伝動部を走行装置に対して上下揺動可能としており、走行伝動部の走行装置に対する上下角度を調節することによって除雪部の対地高さを調節する構造となっている。そして、除雪部の対地高さ調節手段として、走行装置にはフートペダルを設けて、該フートペダルの操作にて走行装置を該走行伝動部に対して揺動させるとともに、何段かに設定した固定段にフートペダルを固定させることにより、走行伝動部に対する走行装置の上下角度を固定し、除雪部の対地高さを設定するものとしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構成の除雪機の中で、まず、走行部の摩擦円板無段変速機構に関する課題は、走行変速レバーの操作時に、必ず円板と摩擦板とを離間させる走行クラッチレバーの操作を必要とし、更に変速操作の後、円板と摩擦板とを接させる操作を必要とするので、一回の変速操作で三回のレバー操作を余儀なくされる。このような煩雑なレバー操作を簡略化し、一回のレバー操作、即ち、クラッチ操作をせずに走行変速レバーの操作のみで変速操作ができるようにすることが課題である。
【0007】
これを実現させるのに解消しなければならない問題は、摩擦板の円板に対する押圧力によるレバーの操作荷重である。従来の走行変速レバーの構造では、円板表面に対する摩擦板の摩擦圧による操作荷重に抗してレバーを操作するのは困難であった。特に、走行変速レバーを高速段から低速段に操作する時には操作荷重が大きく、従来の構造では、クラッチ操作なしで走行変速レバーを操作するのは困難である。
これについて説明すると、走行変速レバーの操作にて円板表面への押圧位置を変更される摩擦板の回転は、円板表面の中心部に近い位置ほど遅く、外周部に近づくほど速くなる。走行速度は、摩擦板の回転速度に比例する。ところで、円板に接触することによる摩擦板の回転方向と円板の回転方向との関係から、摩擦板は、円板表面の中心部から外周部へと摺動しようとする。従って、走行変速レバーを低速段から高速段へと操作する時は操作荷重は軽くなるが、その逆方向の操作荷重は重くなるのである。従って、特に高速段から低速段への操作荷重を回避するためには、走行変速時にクラッチ操作を行うことが避けられなかった。
【0008】
また、その逆の問題点として、円板に押圧する摩擦板は、強制しなければ、自然に円板外周部へと向かい、従って、走行変速レバーも、高速段へと自然に回動しようとする。これが原因となって、従来、無段変速構造とすることができず、走行変速レバーのガイド溝は、何段かの速度設定位置や走行停止位置に対応して何つかの切欠部を設け、これらの切欠部にて走行変速レバーを固定しておかなければならなかった。従って、速度設定が何段かに区切られていて、無段変速のような自由性がなく、また、変速時には、一々、切欠部から走行変速レバーの固定を解除する操作が必要であった。
【0009】
次に、従来の除雪部のオーガ及びブロアに対する動力伝達構造における問題として、動力を断つのは、ベルト伝動機構のテンション操作だったので、ベルトテンションを緩めても、前記伝動軸は空転し、従って、その延長上のオーガ及びブロアの回転駆動軸もともに空転するもので、急停止させることができなかった。
また、従来、クラッチ操作に連動する円板への、伝動用ベルトのブレーキ機構が設けられたものもあるが、これは、ベルトを押圧して制動する構造であるため、制動性が不確実で、停止するまでに時間がかかり、ベルトに傷が付くという欠点があった。また、悪くすると、ベルトが折損したり外れたりする可能性もあり、ブレーキが効かなくなるという欠点もあった。
【0010】
最後に、従来の除雪高さ調節手段における課題を説明する。
まず、フートペダルの操作は、足でペダルを踏み、固定段からペダルを外してロックを解除し、両手でハンドルを上下させながら高さ調節をした後、ペダルから足を外して、別の固定段に固定するという操作を行う。従って、片足の操作となるので、雪で足を取られる危険性があった。また、このような操作では、走行中、即ち、除雪作業をしながらの高さ調節は不可能であった。
【0011】
更に、従来の手段では、走行装置と除雪部とが一体となって、除雪高さが設定した高さで固定されてしまうため、例えば地面の石等の障害物に乗り上げて、走行装置及び除雪部が上を向いてしまうと、除雪高さが設定高さよりも高くなって、除雪残りが生じ、更にそのまま走行すると、走行装置は、除雪残りの雪の上に乗り上げて、その後は、その状態のままで除雪作業をすることとなり、一層大量の除雪残りを生じさせることとなる。これを回避するためには、乗り上げた時点で一旦後進させ、地面上の障害物を除去してから前進に切り換えて、除雪残りの雪を除雪したり、また、全般に渡る除雪作業を何度も繰り返し行ったりするということが必要である。いずれにしても、除雪高さが、走行装置の上下の傾きで変動してしまい、短時間で確実な除雪作業を阻んでいたのである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来の除雪機における以上のような課題を解決するため、次のような手段を用いる。
【0013】
請求項1においては、内燃機関の出力軸に従動回転する円板(34)の表面に、摩擦板(35)の外周端を押圧し、該摩擦板(35)の回転力を走行装置の駆動軸(11)に伝動する構造であって、該摩擦板(35)の該円板(34)表面における押圧位置を、走行変速レバー(18)の回動操作にて、該円板(34)表面の弦方向に変更することにより、走行装置の前後進及び停止操作、及び無段変速操作を行う摩擦板式無段変速機構を有する除雪機において、走行停止設定位置である該円板(34)の中心の押圧位置へ向けて、該摩擦板(35)が戻る方向に付勢する付勢バネ(45・45)を連結し、該走行変速レ バー(18)の変速操作に際して、該円板(34)と摩擦板(35)とを離間する操作をせずに、前記走行変速レバー(18)の操作のみで変速、或いは進行方向の切換操作と、無段変速操作を可能とし、更に、該円板(34)表面における該摩擦板(35)の押圧部分の中の、該走行停止設定位置に、該円板(34)と独立して回転自在の空転盤(85a)を設けたものである。
【0014】
請求項2においては、請求項1記載の除雪機において、走行クラッチレバー(21)によるクラッチ切り操作にて、該円板(34)と摩擦板(35)とを離間させるクラッチ機構を設け、該クラッチの切り操作にて該摩擦板(35)が、前記付勢バネ(45・45)の付勢力にて該走行停止設定位置である円板(34)の中心に復帰すべく構成したものである。
【0015】
請求項3においては、請求項1記載の除雪機において、走行変速レバー(18)を回動操作して、前後進及び停止の切換、及び走行変速を行うガイド溝(A)を、前部を前進域(F)、後部を後進域、前後中間部を停止域(N)と設定し、該ガイド溝(A)の停止域(N)に、該前進域(F)より後方回動した該走行変速レバー(18)が押当する左右方向の押当部(Aa)と、該後進域より前方回動した該走行変速レバー(18)が押当する左右方向の押当部(Ab)とを設け、該後進域の前部を低速後進域(LR)、後部を高速後進域(HR)とし、両域の境界に、該低速後進域(LR)より該高速後進域(HR)に向けて後方回動した該走行変速レバー(18)が押当する左右方向の押当部(Ac)を設けたものである。
【0016】
請求項4においては、請求項1記載の除雪機において、内燃機関の出力軸と除雪部のオーガ及びブロアの回転駆動軸との間に設けたベルトテンション式のクラッチ機構を設け、該クラッチの切り操作に連動して、該回転駆動軸を制動する多盤式ブレーキ機構を設けたものである。
【0017】
請求項5においては、請求項1記載の除雪機において、本体部の前後途中部にクローラ式走行装置(16)の前部の駆動軸(11)を支点として、クローラ式走行装置(16)の後部を上下揺動可能に支持し、該本体部の後部に形成するハンドル(4)に設けた除雪高さ調節レバー(19)より、該クローラ式走行装置(16)後端の連結部材(78)に、摺動ロッド(79)を摺動自在に連結するとともに、該連結部材(78)と摺動ロッド(79)付設のストッパーピンとの間に押しバネ(80)を介装したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、添付の図面より説明する。
図1は除雪機の全体側面図、図2は同じくエンジン部、ハンドル部、及びシュート部を除いた状態の全体平面図、図3は除雪機の走行部における摩擦円板無段変速機構を示す側面断面図、図4は除雪機のスプライン軸37より駆動軸11までの走行伝動機構と除雪伝動機構を示す側面一部断面図、図5は除雪機の走行伝動機構と除雪伝動機構を示す平面断面図、図6は除雪機の走行伝動機構における円板34の中心部に配設する空転機構部分の平面断面図、図7は除雪機の走行伝動機構を示す後面図、図8は除雪機の除雪伝動機構を示す前面図、図9はブレーキプーリー63と除雪従動軸62との間の多盤クラッチ機構の側面断面図、図10は操作ボックス5付近の斜視図、図11は走行変速レバー18のガイド溝Aの平面図、図12は除雪高さ調節レバー19のガイド溝Bの平面図、図13は走行変速レバー18の連結機構を示す側面図、図14は図13中の回動支点軸50部分の平面図、図15は除雪高さ調節レバー19の連結機構を示す側面図、図16は走行装置が上方傾斜した場合の除雪高さの保持の様子を示す除雪機の側面略図、図17は走行装置が下方傾斜した場合の除雪高さの保持の様子を示す除雪機の側面略図である。
【0019】
まず、図1、図2、及び図3等より除雪機の全体概略構成を説明する。
本体部の前部には除雪部が連接されており、除雪部の外観は、最前部に雪掻き用のオーガを覆う除雪カバー8を配し、その後部にはブロア73を内設するブロアカバー6を連接し、該ブロアカバー6の上部より上方に、モーターケース7aを介して排雪シュート7を突設している。本体部は本体カバー1にて覆われており、その上部にエンジン載置台2を配設して、その上にエンジンEを搭載するものとなっている。また、該エンジンEの出力軸は前方に配し、その出力軸を覆うように、該本体カバー1の前上部に出力軸カバー3を配設している。本体カバー1の後端より後方には、左右のハンドル4・4を延設しており、両ハンドル4・4間に各種レバーを配する操作ボックス5が配設されている。
【0020】
また、本体部の本体カバー1を左右に貫通して軸支される駆動軸11の左右端をクローラフレーム12に軸支し、各軸端には駆動スプロケット13を固設し、一方、本体部とは独立して、左右の従動スプロケット15・15間に後部フレーム14が横設され、同一側の駆動スプロケット13と従動スプロケット15にクローラ16を巻装し、クローラ式走行装置を形成している。該走行装置は、駆動軸11を揺動軸として、本体部に対して上下揺動可能となっている。このように本体部は走行装置に対して上下角度を調節可能となっている。また、除雪部における除雪カバー8の下端には、アーム9を取り付け、その先端に除雪高さ調整ローラー10を枢支して、これを接地させるものである。
【0021】
ここで、操作ボックス5及びハンドル4に配設されるレバー類について図10乃至図12等より説明する。
操作ボックス5には、アクセルレバー17、走行変速レバー18、除雪高さ調節レバー19、及びシュート調節レバー20が設けられている。アクセルレバー17はエンジンEの回転数の増減を行うものであり、走行変速レバー18は後記の本体カバー1内に設けられる摩擦円板式無段変速機構を調節して、前後進切換や走行停止、そして変速操作を行う。
【0022】
操作ボックス5における走行変速レバー18案内用のガイド溝Aについて、図11より説明する。該ガイド溝Aは、平面視にて前後略直線状で、その前後中間部において、略コの字状の曲折部を設けている。その曲折部の前端の左右方向の溝部分を、中立域Nとしており、それより前方のガイド溝A前端までの前後方向の直線状部を前進域Fとし、また、該中立域Nより後方の曲折部の後端までの部分を低速後進域LRとし、ガイド溝A後端までの前後方向の直線状部分を高速後進域HRとしている。また、ガイド溝Aの前端は前進最高速位置MF、後端は後進最高速位置MRとしている。
【0023】
該停止域Nにおいて、図11の如く、左右方向の押当部Aa・Abを設けており、また、低速後進域LRと高速後進域HRとの境界において、該低速後進域LRの後端部分に左右方向の押当部Acを設けている。該押当部Aaには、前進域Fにあった走行変速レバー18を後方回動した場合にこれに押当して、該走行変速レバー18を停止域Nに停止させる。これにより、走行変速レバー18が、前進域Fから一気に後進域に入らないようにして、前進から後進への急な切換が回避されるようにしている。また、逆に該押当部Abには、低速後進域LRにある走行変速レバー18を前方回動させた場合にこれが押当するものであり、低速後進域LRにある走行変速レバー18が一気に前進域F内に入らないようにして、やはり後進から前進への急な切換を回避している。即ち、前後進切換の際には、押当部AaまたはAbに押当して、必ず一旦、走行変速レバー18が停止域Nにて停止し、左右方向の回動操作を経てからでないと、前進域Fまたは低速後進域LRには切り換わらないようにしており、除雪機は、進行方向を切り換える時に一旦、停止状態となって、安全性が確保されるのである。
【0024】
そして、高速後進域HRより低速後進域LRに移行する場合には、ガイド溝Aが滑らかに形成されていることにより、円滑に走行変速レバー18が低速後進域LRに入るが、その逆に、低速後進域LRより高速後進域HRに向けて、走行変速レバー18を後方回動させると、押当部Acに押当し、該高速後進域HRに入るまでに、一旦、低速後進状態にて待機する。これにより、走行変速レバー18が、低速後進域LRから高速後進域HRに一気に切り換えられるのが回避され、低速後進状態から急に高速後進状態となって、ハンドル操作する運転者に危害が及ばないようにしている。
【0025】
次に、操作ボックス5における除雪高さ調節レバー19案内用のガイド溝Bについて説明する。
除雪高さ調節レバー19は、図12図示のような前後方向のガイド溝B内にて回動可能となっており、前端と後端、また両端間に、左右方向の切欠部を形成して、何段かの除雪高さ設定段Ba・Bb・Bc・Bdを設けており、これらの除雪高さ設定段Ba〜Bdに除雪高さ調節レバー19をロック可能としている。従来、除雪高さの調節は、フートペダルによるもので、片足になって操作する等、危険を伴っていたが、本実施例では、除雪高さ調節レバー19の手動操作で、除雪高さの設定が可能であり、また、従来不可能であった除雪作業中(走行中)の除雪高さの切換操作も可能である。
【0026】
シュート調節レバー20は、図10の如く、前後左右に回動するレバーとなっており、前後方向に回動することで、上部排雪シュート7bが上下揺動して、排雪高さを調節するものであり、左右方向に調節すると、排雪シュート7の基部に設けたモーターケース7a内に内設するモーターを回転し、これにウォームを介して連結される排雪シュート7を水平方向に回動して、排雪方向を設定するのである。
【0027】
左右のハンドル4のグリップ部4aの上には、図10の如く、上下回動可能にそれぞれ走行クラッチレバー21と除雪クラッチレバー22が配設されており、これらはデッドマンクラッチ機構であって、通常は上方回動状態で、それぞれクラッチが切れた状態となっており、ハンドル4のグリップ部4aとともに握って下方に回動した状態にすると、クラッチが入った状態になる。
【0028】
以上のレバー類の操作に基づく各作動部(例えば摩擦円板式無段変速機構や除雪伝動機構等)における作動、また、作動部との連結構造については、各作動部の説明の中で説明する。
【0029】
次に、走行伝動機構について、図1乃至図7より説明する。
前記の如くエンジンEの前部に配設される出力軸カバー3の中にて、図3等の如く、エンジンEの出力軸に駆動プーリー23が環設されており、その後部に走行駆動プーリー23aを、前部に除雪駆動プーリー23bを形成している。本体カバー1の内側面には、テンションプーリー軸ブラケット24が固設されていて、テンションプーリー軸25が軸支されており、図3や図5の如く、該テンションプーリー軸25を共有して、後方には走行テンションプーリー27を具備する走行テンションアーム26を、前方には除雪テンションプーリー59を具備する除雪テンションアーム58を枢支している。走行テンションアーム26は、本体カバー1の底部に突設するバネ受け部材29に対してテンションバネ28を連結してベルト押圧側に付勢されている。そして、該走行駆動プーリー23aの下方位置にて、本体カバー1内に走行従動プーリー31を軸支しており、該走行駆動プーリー23aと該走行従動プーリー31との間には走行伝動ベルト30を巻装し、該走行テンションプーリー26にて該走行伝動ベルト30を押圧して、テンションを付与している。
【0030】
図6の如く、軸受33にて前後貫通状に回転軸32が回転自在に軸支されており、該回転軸32の前端には走行従動プーリー31を、後端には円板34を固設している。また、該円板34の中心部より該回転軸32の前後途中部にかけて、空転部材85嵌入用の孔を設けており、該回転軸32における孔内に、ブッシュ83を、該円板34と該回転軸32との間を貫通する孔内にベアリング84を内嵌している。空転部材85は、空転盤85a、空転部85b、空転軸部85cを一体状に形成する部材であり、該空転軸部85cを該ブッシュ83内に、該空転部85bを該ベアリング84内に回転自在に嵌入する。なお、該ベアリング84及び空転部材85の位置ずれ防止のため、該空転部85b及びベアリング84の前後にC型止め輪86を配設している。こうして、空転部材85が回転軸32及び円板34の回転とは独立して回転自在となり、即ち、円板34に対して、空転盤85aが独立して回転自在となっている。
【0031】
該本体カバー1内において、該円板34の後方には、スプライン軸37が横設軸支されている。該スプライン軸37には、円板状の摩擦板35を、該スプライン軸37の軸芯方向に摺動自在にスプライン嵌合にて環設しており、更に、摩擦板35の該スプライン軸37上に外装されるボス部に、ベアリングを介して、連結環36を回動自在に環設している。該摩擦板35の外周には摩擦部材35aが貼設されていて、この外周部を円板34の表面に押接する。円板34の回転に伴い、これに押接する摩擦板35が回転すると、これと一体状にスプライン軸37が回転するものである。
【0032】
図4、図5、及び図7の如く、該スプライン軸37の左端には、ギア軸38を嵌合しており、本体カバー1より外側に突設している。本体カバー1の左外側面には、図2及び図4の如く、ギアカバー39を取り付けており、この中に、該ギア軸38が内設されている。一方、図4及び図7の如く、該ギアカバー39内にて、スプライン軸37付設のギア軸38の前方位置にてカウンター軸40が軸支されており、第一カウンターギア40aと第二カウンターギア40bとを一体状に付設している。また、該ギアカバー39内の下部には、前記駆動軸11が軸支されており、該駆動軸11に駆動ギア41が環設されている。該ギアカバー39内にて、カウンター軸40の第一カウンターギア40aが、該ギア軸38に噛合し、また、第二カウンターギア40bが該駆動ギア41に噛合している。こうして、スプライン軸37の回転が駆動軸11に伝動される。なお、この伝動構造だと、スプライン軸37の回転方向と駆動軸11との回転方向は同一となる。
【0033】
一方、本体カバー1内の上方位置にて、前後方向に走行変速軸42が軸支されている。走行変速軸42は、前記の走行変速レバー18の操作に伴って回動するものであり(該走行変速レバー18との連結構造については後述する。)、図3及び図7の如く、その途中部より、後面視L字形の摩擦板連結アーム43を突設し、その先端にスベリ子43aを付設して、該スベリ子43aを該連結環36の溝36aに嵌入する。該円板34の回転に伴って、摩擦板35及びスプライン軸37が回転しても、該連結環36は、該摩擦板35に対してベアリングを介して取り付けられているので、回転しない。
【0034】
該摩擦板35と該連結環36は、前記の如く、該スプライン軸37の軸芯方向即ち、左右方向に摺動可能となっている。走行変速レバー18の操作に伴う該走行変速軸42の回動と一体状に該摩擦板連結アーム43が回動すると、スベリ子43aを内嵌する連結環36がそれに伴ってスプライン軸37上を摺動し、これと一体に摩擦板35も摺動する。図7の如く、摩擦板35は、スプライン軸37上を、中央の走行停止設定位置N’を介して、右側の前進最高速位置F’より左側の後進最高速位置R’まで摺動する。摩擦板35が走行停止設定位置N’の時は、摩擦板35(摩擦部材35a)は、図6図示の該円板34の中心に配設した空転盤85aに押圧しており、円板34の回転に関わらず、空転盤85aは回転せず、従って、これに押圧する摩擦板34も回転しない。そして、摩擦板35が該スプライン軸37に沿い、走行停止設定位置N’より左右側に摺動し、円板34自体の表面に押圧すると、該摩擦板35に回転力が付与され、更に、該走行停止設定位置N’からの距離に比例して、回転速度は早くなるのである。
【0035】
ところで、摩擦板35に加わる円板34の回転力は、円板34の外周向きの、即ち、摩擦板35にとっては、中立位置N’から外側へと離れる向きに働く。従って、摩擦板35を円板34に押圧したまま(即ち、走行クラッチを切らないまま)低速側から高速側へと摩擦板35を摺動するのは、低荷重ですむが、その逆向きは荷重が大きくなる。そこで、高速側から低速側への摩擦板35の摺動荷重の軽減を図るべく、走行変速軸42を、該摩擦板35が走行停止設定位置N’になる向きに付勢する。そのため、図3及び図7の如く、該走行変速軸42よりバネアーム44を突設し、本体カバー1の左右側面にバネ受け46・46を突設して、両バネ受け46に対しバネ45・45を連結する。摩擦板35が円板34に当接せず、自由にスプライン軸37上を摺動する状態の場合、両バネ45・45の付勢力にて、摩擦板35は、自然に中立位置N’に位置するようになる。
【0036】
走行変速軸42は本体カバー1の後端より後方に突出して、その後端に連結アーム47を固設している。該連結アーム47先端には、連結ロッド48の下端を枢支しており、その上端は走行変速レバー18に連結される。
この連結機構について、図13及び図14より説明する。
該連結ロッド18の上端は、操作ボックス5の下部にて、図14の如く、回動板49の途中部に枢支されている。該回動板49は、回動支点軸50を支点として上下回動し、また、走行変速レバー18の基端を左右回動可能に枢支するレバー枢支部49aを設けている。走行変速レバー18の前後回動に伴って、回動板49が回動支点軸50を支点として上下回動し、また、中立位置N付近における走行変速レバー18の左右動に対しては、回動板49のレバー枢支部49aにてレバー基端が左右回動するものであって、回動板49そのものの回動には支障はない。なお、回動支点軸50においては、座金50aを環設し、該回動板49と座金50aとの間に挟み込むように、摩擦部材50bを介装して、該回動板49のトルクを調節するようにしている。このようなレバー基端の回動トルクの調節構造は、シュート調節レバー20にも応用されている。こうして、走行変速レバー18の操作にて、摩擦板35がスプライン軸37上を摺動し、円板34との押圧位置を変更して、スプライン軸37の回転速度や向きを変更し、走行装置の駆動軸11の回転速度及び向きを変更するものとなっている。
【0037】
前記バネ45・45の付勢力による高速段から低速段への走行変速レバー18の操作荷重の低減により、円板34に押圧したまま、摩擦板35を、スプライン軸37上を摺動させることが可能となっている。従って、変速操作に際して、後記の走行クラッチレバー21の切り操作を必要とせず、走行変速レバー18の操作のみで変速、或いは進行方向の切換操作を行うことができるのであり、また、変速様態としては、無段変速操作を可能とするのである。
【0038】
ここで、走行クラッチ機構について説明する。図3、図5、及び図6の如く、スプライン軸37の前方には円板回動支点軸51が横設軸支されており、該円板回動支点軸51にボス部材52が外嵌されていて、前記軸受33が、該ボス部材52に、保持アーム53を介して固設されている。該ボス部材52には、走行クラッチアーム54の基端が固設されている。該走行クラッチアーム54の途中部からは、バネ55を本体カバー1の底部に設けるバネ受け部56に連結して、該走行クラッチアーム54を下向きに付勢している。
更に、該走行クラッチアーム54の先端からは、本体カバー1上部のアウターワイヤ受け57を介して、片方のハンドル4のグリップ部4aに付設する走行クラッチアーム21に対してワイヤを連結しており、該走行クラッチレバー21を切り操作する(グリップ部4aから手を離して、該走行クラッチレバー21を上方に回動させる)とワイヤが上方に引っ張られ、これに連れて走行クラッチアーム54の先端が上方に回動し、この回動に伴って、ボス部材52、軸受33、及び円板34が一体状に回動し、摩擦板35と円板34とが離間する。これにより、スプライン軸37への動力伝達が絶たれるのである。
【0039】
また、クラッチ切り操作に際しては、円板34より離間した摩擦板35は、バネ45・45の付勢力により、走行停止設定位置N’に復帰しようとする。このバネ45・45の付勢力は、走行変速レバー18のリンク機構中の摩擦部材50bの制動力に勝るので、走行変速レバー18は停止域Nに復帰し、それとともに摩擦板35も走行停止設定位置N’に復帰する。
従って、次にクラッチ入り操作をした場合に、摩擦板35は、まず、空転盤85aに押接することとなり、急激に摩擦板35が回転しはじめるのを回避し、急発進が防止され、安全性が確保されている。
【0040】
次に、除雪部への伝動機構(除雪伝動機構)について、図4、図5、図8乃至図10等にて説明する。
前記の如く、駆動プーリー23に除雪駆動プーリー23bが形成されており、また、除雪テンションアーム58が配設されている。該除雪テンションアーム58は、図5や図8の如く、本体カバー1の内側面に突設したバネ受け部材61にテンションバネ60を連結して、ベルト押圧側に付勢されている。更に、本体カバー1内に、除雪従動軸62が前後方向に軸支され、これにクラッチプーリー63がベアリングを介して回転自在に環設されている。該クラッチプーリー63において、該除雪駆動プーリー23bの下方位置となる部分には、除雪従動プーリー63aを形成しており、また、内部には、多盤クラッチ72a・72b(総称して多盤クラッチ72)を係合していて、該多盤クラッチ72と該クラッチプーリー63とが一体状に回転可能となっている。除雪駆動プーリー23bより除雪従動プーリー63aには除雪伝動ベルト64が巻装され、除雪テンションアーム58に枢支される除雪テンションプーリー59が該除雪伝動ベルト64に押圧して、テンションを付与する。
【0041】
ブレーキプーリー63の回転軸である除雪従動軸62は、図4の如く、ブロアカバー6の中に入軸され、ブロア73の回転軸となっている。これに除雪駆動延長軸74が連接されて、その先端にウオーム74aが環設されており、図4及び図8の如く、ウォームボックス75内にて、オーガ回転軸76に付設するウォームホイル76aに噛合している。オーガ回転軸76は、除雪カバー8内に横設軸支されており、該オーガ回転軸76には、図1、図2、図4の如く、雪掻板77が放射状に環設され、雪掻き用のオーガを形成している。こうして、ベルト伝動にて除雪従動軸62が回転駆動するとともに、除雪部のブロア73及びオーガ(76・77)が回転駆動する。
【0042】
ところで、従来、除雪部のオーガ及びブロアの回転駆動への伝動遮断は、前記の除雪テンションプーリー59と除雪伝動ベルト64とを離間させるテンションクラッチ構造となっていた。即ち、除雪クラッチレバー22の操作にて除雪テンションアーム58をテンションバネ60に抗して回動させ、除雪伝動ベルト64を緩めるのである。しかし、これでは、除雪従動軸62は空回りし、すぐにはブロア及びオーガは回転を停止しない。また、通常時にはベルト(除雪伝動ベルト64)と離間しており、クラッチ切り操作に連動して、ベルトに押接する構造のブレーキ機構を設けた場合には、制動性が安定せず、やはり制動までにブロアやオーガの回転駆動は急には停止しない。このようなブロアやオーガの空転状態は危険性を伴う。また、後者のブレーキ機構の場合には、駆動状態のベルトにブレーキを押圧することから、ベルトの折損等を引き起こしやすくなっている。
【0043】
そこで、除雪部の動力伝達を停止すると直ちに除雪部のブロア及びオーガを停止できるように、図4や図9の如く、クラッチプーリー63内にて、該クラッチプーリー63と除雪従動軸62との間に、多盤クラッチ機構(クラッチが切れるとともにブレーキがかかる機構)を介設している。まず、クラッチプーリー63内において、該除雪従動軸62にスプライン嵌合して、多盤クラッチ72aに対峙するよう、クラッチ受動板70を環設固定している。また、多盤クラッチ72bを挟むように、フリクションプレート71a・71b(総称してフリクションプレート71)を配設している。更に、該クラッチ受動板70の前方において、該除雪従動軸62は、クラッチブラケット67に回動自在及び摺動自在に遊嵌されており、更にその前方において、固定カム部材66に回動自在に遊嵌されている。該固定カム部材66は、本体カバー1内にて位置固定されている。
【0044】
該クラッチブラケット67と該クラッチ受動板70との間には、押しバネ68を連結しており、また、該クラッチブラケット67より、該クラッチ受動板70及びフリクションプレート71a・71bを貫通するように、摺動部材69を後方に延設しており、該摺動部材69の後端に止め部69aを設けている。クラッチ入り時においては、該押しバネ68の付勢力にて、該クラッチブラケット67及び摺動部材69が前方(図9中左側)に付勢されており、該摺動部材69の止め部69aがフリクションプレート71及び多盤クラッチ72を前方(図9中左側)に押しており、クラッチ受動板70・多盤クラッチ72a・フリクションプレート71a・多盤クラッチ72b・フリクションプレート71bを密着状態にしている。このことで、クラッチ受動板70とクラッチプーリー63とが一体状なり、該クラッチ受動板70と除雪従動軸62とが一体であることから、クラッチプーリー63と除雪従動軸62とが一体に回転するものである。
【0045】
前記固定カム部材66の後面には、傾斜状のカム面が設けられており、また、該固定カム部材66の該除雪従動軸62を遊嵌するボス部分上に、可動カム部材65が、回動可能に係合されている。該可動カム部材65の前端には、該固定カム部材66後面の傾斜状カム面に対して、該可動カム部材65の回動により係合・離間するカム面を設けている。該可動カム部材65は、図8の如く、バネ65aにて、クラッチOFF状態に向けて付勢されており、前記除雪クラッチレバー22との間にワイヤが連結されている。なお、本実施例では、除雪テンションアーム58と除雪クラッチレバー22とをワイヤ連結しておらず、該除雪テンションプーリー59は、除雪クラッチレバー22の操作には連動しない常時テンションとなっている。
【0046】
除雪クラッチレバー22をON操作する(ハンドル4のグリップ部4aとともに除雪クラッチレバー22を握る)と、可動カム部材65が、図8中の矢印の如く、ワイヤに引かれてクラッチON状態に回動し、固定カム部材66と可動カム部材65とのカム面が係合して、可動カム部材65後面に付設するブレーキシュー65bが、クラッチブラケット67と離間し、クラッチ受動板70、フリクションプレート71及び多盤クラッチ72を介して、クラッチプーリー63と除雪従動軸62とは一体状になっている。なお、該クラッチブラケット67は、多盤クラッチ72aに密着するクラッチ受動板70が回転するのに伴って、摺動部材69を介して一体状に回転する。
【0047】
一方、該除雪クラッチレバー22をOFF操作する(手を離して、該除雪クラッチレバー22aを上方に回動させる)と、可動カム部材65が、バネ65bの付勢力にて図8中の二点鎖線位置に回動するとともに、カム面が離間して、後方即ち図9中右側に向けて摺動する。これにより、該可動カム部材65の後面に付設するブレーキシュー65bが該クラッチブラケット67を押圧し、該クラッチブラケット67を制動する。これにより、摺動部材69を介して一体回動するクラッチ受動板70が制動されることとなる。また、同時に、ブレーキシュー65bに押されて、該クラッチブラケット67は、押しバネ68の前方への付勢力に抗して、後方、即ち図9中左向きに摺動するので、該摺動部材69は後方、即ち図9中右側向きに摺動し、このため、該クラッチ受動板70と該摺動部材69の止め部69aとの間の距離が広がり、クラッチ受動板70、フリクションプレート71、及び多盤クラッチ72の間が離間して、クラッチプーリー63と除雪従動軸62との間の伝動が断たれる。こうして、該クラッチプーリー63より除雪従動軸62への伝動が断たれると同時に、該クラッチ受動板70の制動により、該除雪従動軸62が制動され、除雪部のブロア73及びオーガ(76・77)が空回りすることなく駆動停止するのである。そして、除雪従動軸62を制動しても、クラッチプーリー63が空転状態に保持されることで、除雪伝動ベルト64には制動負荷がかからず、ベルトの折損等を回避できる。
【0048】
次に、前記の除雪高さ調節レバー19の操作による走行装置の接地押圧機構について、図3、図6、図10、図12、図15乃至図17等より説明する。
該除雪高さ調節レバー19は、垂直状に配する摺動ロッド79に連結されている。即ち、図15のように、回動支点軸82を支点として前後回動する回動板81に枢支部81aを設けて、該枢支部81aに除雪高さ調節レバー19の基端を左右回動可能に枢支するものである。これは、前記の(図13図示の)回動板49を介して走行変速レバー18を連結ロッド48に連結する構成と同様である。
【0049】
該摺動ロッド79は、走行装置の後部フレーム14に固設された連結部材78に設けた貫通孔を摺動自在に貫通している。該連結部材78の上方において、該摺動ロッド79には、押しバネ80が螺装され、該押しバネ80の上端は該摺動ロッド79に摺動自在に環設されたストッパーリング80aに連結され、その下端は連結部材78に当接するようになっていて、また、該押しバネ80に巻装される形で、該ストッパーリング80aと該連結部材78との間にて、該摺動ロッド79に摺動自在にストッパーカラー80bを環設している。従って、押しバネ80の圧縮により、ストッパーリング80a・連結部材78間は、該ストッパーカラー80bが該ストッパーリング80aに当接するのを限度として収縮する。
【0050】
また、該摺動ロッド79において、該連結部材78より上方において、ストッパーピン79aを突設しており、該連結部材78より下方において、その下端付近にストッパー座金79bを環設している。該ストッパーリング80aの該摺動ロッド79に対する上方摺動限界は、該ストッパーピン79aに当接する位置であり、該ストッパーカラー80bの下方摺動限界は、該連結部材78上端に当接する位置であり、更に、該連結部材78の該摺動ロッド79に対する下方摺動限界は、その下端が該ストッパー座金79bに当接する位置である。従って、押しバネ80の復元力により、ストッパーリング80a・ストッパーカラー80b間は、該連結部材78が該ストッパー座金79bに当接するのを限度として伸長可能である。
【0051】
該摺動ロッド79は、該除雪高さ調節レバー19の回動操作に伴って上下動するものであり、ガイド溝Bの前端に向けて回動するほど、下方に移動する。該摺動ロッド79の移動に伴って、これと一体のストッパーピン79aが移動し、該ストッパーピン79aとの間に押しバネ80を介装する連結部材78が、該ストッパーピン79aとともに上下動する。該連結部材78は走行装置と一体であるが、該走行装置は、駆動軸11を支点として、本体部(除雪部)に対して上下揺動可能であり、該連結部材78の上下動に伴って、該走行装置は、駆動軸11を支点に本体部に対して上下揺動する。
そして、該除雪高さ調節レバー19を、ガイド溝Bにおけるいずれかの除雪高さ設定段Ba〜Bdに固定することで、該連結部材78の上下高さが設定され、即ち、走行装置の、駆動軸11を支点としての本体部に対する上下角度が設定される。この上下角度の設定が、即ち、除雪高さの設定となるのである。除雪高さ調節レバー19を、ガイド溝B前端の除雪高さ設定段Baに固定すると、本体部前方の除雪部は、駆動軸11を支点に、走行装置に対して最も下向きの角度になり、除雪高さは最も低く設定される。
また、該除雪高さ調節レバー19を、ガイド溝B後端の除雪高さ設定段Bdに固定すると、該除雪部は、駆動軸11を支点として、走行装置に対して最も上向きの角度になり、非除雪状態となる。非除雪作業時の走行時等には、除雪高さ設定段Bdに設定するとよい。また、除雪高さ設定段Ba・Bb・Bcにおいて、押しバネ80の復元力により、摺動ロッド79を介してハンドル4に上方向きの押上力がかかり、駆動軸11を上下揺動支点として、該駆動軸11よりも前方に位置する除雪部には逆に下向きの力がかかることとなる。これが、除雪部の接地押圧力となるのである。
【0052】
本実施例の除雪高さ調節機構で従来と異なるのは、従来は走行装置と本体部とが一体状となっていたのに対し、走行装置が本体部(除雪部)に対して揺動可能な状態が保持されることで、除雪高さが保持される点である。例えば図16の如く、除雪高さ調節レバー19を除雪高さ設定段Baに固定し、除雪高さをHと設定した場合において、路上の石Sに乗り上げて走行装置前部が上方に傾斜したとする。従来の除雪機であれば、走行装置と本体部(除雪部)とが、フートペダルを介して一体状となっているので、この場合に、本体部及び除雪部も上向きになり、除雪残りが生じてしまうが、本実施例の場合には、走行装置と一体状に連結部材78が下方揺動するのに対し、摺動ロッド79は、該連結部材78に対して摺動自在であり、更に、押しバネ80が、連結部材78の下方揺動に伴って伸長するため、該連結部材78の下方揺動には追随しない。更に、摺動ロッド79は復元力をなおも保持しているので、除雪部の接地押圧力は保持され、浮き上がることはない。こうして、走行装置が石Sに乗り上げた状態となっても、除雪高さHが保持されるのである。
【0053】
また、図17の如く、走行装置の後部が石に乗った状態で、その前部が下向きになった状態においては、連結部材78が走行装置とともに上方揺動しても、押しバネ80が圧縮され、やはり摺動ロッド79は該連結部材78に追随せず、また、押しバネ80の復元力にて、除雪部には接地押圧力がかかったままの状態となっており、この場合にも除雪高さHは保持されるのである。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、除雪機を以上のように構成したので、次のような効果を奏する。
即ち、走行伝動部に採用する摩擦円板式無段変速機構について、請求項1の如く構成したので、本来、円板の中心から外周側への回転力がかかり、低速位置側から高速位置側へと摺動傾向を有する摩擦板を、該摩擦板が回転停止する該円板への押圧位置に向けて付勢することで、高速側から低速側への摩擦板の摺動荷重が低減する。
従って、円板に押圧したままで摩擦板を摺動する操作が可能となり、走行変速や走行方向の切換の際に、走行クラッチの入り切り操作を行う必要がなくなり、操作が容易化し、誤操作も回避される。
また、逆に、円板に押圧する摩擦板が低速側から高速側に摺動する傾向があることにより、走行変速レバーを固定しなければ、走行変速レバーも低速側から高速側へと回動しようとするので、無段変速機構でありながら、実際には何段かの設定段にレバーを固定するようにせざるを得なかったが、高速側から低速側に摩擦板を付勢することにより、この低速側から高速側への走行変速レバーの回動傾向を相殺し、これにより、走行変速レバーをどの変速位置にしても、その位置でレバーが位置固定されるので、本来の無段変速操作が可能となるのである。
【0055】
また、このような摩擦円板式無段変速機構を採用した除雪機において、円板の中心位置に空転盤を設けた構造により、摩擦板を走行停止設定位置にした時に、摩擦板は円板には追随せずに回転停止したままの空転盤に押圧することで、直ちに回転を停止し、走行装置は直ちに駆動停止する。一方、円板は動力伝達されて、空転盤と無関係に空転し、走行停止に際して、内燃機関より円板への伝動機構に無理な力がかかることがなく、該伝動機構の破損や摩耗等を回避できる。
【0056】
更に、このような摩擦円板式無段変速機構を採用した除雪機において、請求項2の如く構成することで、高速走行状態でクラッチ切り操作をしても、摩擦板と円板との離間にて、摩擦板が付勢力にて走行停止位置に復帰するため、次にクラッチ入り操作をする際に、摩擦板は、走行停止位置の状態で円板に押圧することとなり、摩擦板は急に回転せず、従って、急発進を回避することができ、安全である。
【0057】
また、請求項3の如く構成することで、走行変速レバーは、前進域より後方回動した際、或いは低速後進域から前方回動する際に、必ず押当部に押当して、停止域にて停止するので、前進状態から後進状態に、或いは後進状態から前進状態に一気に切り換わることがなく、安全である。また、低速後進状態から高速後進状態に切換える際も、レバーが押当して、一気に高速になることがなく、急に除雪機が高速後進して作業者に衝突する危険性を回避できる。
【0058】
また、請求項4の如く構成したので、除雪部のオーガ及びブロアの回転駆動を停止する際に、クラッチ操作をすると、同時にベルト伝動機構の従動軸も制動されて回転停止するので、これらの除雪部の駆動部材が空回りせず、直ちに駆動停止し、安全性が向上する。
【0059】
そして、請求項5の如く構成したので、走行装置が路面上の石等の障害物に乗り上げて上下揺動しても、該摺動ロッドは摺動自在で、該走行装置の連結部の上下揺動に追随せず、従って、本体部及び除雪部も、該走行装置の上下揺動に追随しない。更に、押しバネにより、走行装置の揺動に関わらず、本体部後部のハンドルには、摺動ロッドを介して上方押上力が付与され、その分、上下揺動支点である走行装置の前端部より前方にある除雪部には、下方押圧力が付与され、これが接地押圧力として保持されるので、走行装置の上下揺動に際して、除雪部に接地押圧力がなくなって雪面から除雪部が浮き上がるということもない。従って、路面の凹凸に関わらず、除雪高さを一定に保持でき、除雪作業の効率を向上させるものであり、また、除雪高さの設定に際しては、除雪高さ調節レバーを手動にて操作するものであり、雪面上にて片足でペダルを操作する従来の除雪高さ設定操作と違って安全であり、また、除雪作業中(走行中)にも除雪高さの切換操作ができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 除雪機の全体側面図である。
【図2】 同じくエンジン部、ハンドル部、及びシュート部を除いた状態の全体平面図である。
【図3】 除雪機の走行部における摩擦円板無段変速機構を示す側面断面図である。
【図4】 除雪機の、スプライン軸37より駆動軸11までの走行伝動機構と、除雪伝動機構を示す側面一部断面図である。
【図5】 除雪機の走行伝動機構と除雪伝動機構を示す内部平面図である。
【図6】 除雪機の走行伝動機構における円板34の中心部に配設する空転機構部分の平面断面図である。
【図7】 除雪機の走行伝動機構を示す後面図である。
【図8】 除雪機の除雪伝動機構を示す前面図である。
【図9】 ブレーキプーリー63と除雪従動軸62との間の多盤クラッチ機構の側面断面図である。
【図10】 操作ボックス5付近の斜視図である。
【図11】 走行変速レバー18のガイド溝Aの平面図である。
【図12】 除雪高さ調節レバー19のガイド溝Bの平面図である。
【図13】 走行変速レバー18の連結機構を示す側面図である。
【図14】 図13中の回動支点軸50部分の平面図である。
【図15】 除雪高さ調節レバー19の連結機構を示す側面図である。
【図16】 走行装置が上方傾斜した場合の除雪高さの保持の様子を示す除雪機の側面略図である。
【図17】 走行装置が下方傾斜した場合の除雪高さの保持の様子を示す除雪機の側面略図である。
【符号の説明】
E エンジン
1 本体カバー
4 ハンドル
5 操作ボックス
A ガイド溝
B ガイド溝
11 従動軸
13 駆動スプロケット
14 後部フレーム
15 従動スプロケット
16 クローラ
18 走行変速レバー
19 除雪高さ調節レバー
21 走行クラッチレバー
22 除雪クラッチレバー
34 円板
35 摩擦板
36 連結環
42 走行変速軸
43 摩擦板連結アーム
44 バネアーム
45 バネ
46 バネ受け部材
47 連結アーム
48 連結ロッド
62 除雪従動軸
63 クラッチプーリー
63a 除雪従動プーリー
64 除雪伝動ベルト
65 可動カム部材
65a ブレーキシュー
66 固定カム部材
67 クラッチブラケット
68 押しバネ
69 摺動部材
70 クラッチ受動板
71 フリクションプレート
72 多盤クラッチ
73 ブロア
74 除雪駆動延長軸
76 オーガ回転軸
77 雪掻板
78 連結部
79 摺動ロッド
79a ストッパーピン
79b ストッパー座金
80 押しバネ
80a ストッパーリング
80b ストッパーカラー
85 空転部材
85a 空転盤
85b 空転部
85c 空転軸部

Claims (5)

  1. 内燃機関の出力軸に従動回転する円板(34)の表面に、摩擦板(35)の外周端を押圧し、該摩擦板(35)の回転力を走行装置の駆動軸(11)に伝動する構造であって、該摩擦板(35)の該円板(34)表面における押圧位置を、走行変速レバー(18)の回動操作にて、該円板(34)表面の弦方向に変更することにより、走行装置の前後進及び停止操作、及び無段変速操作を行う摩擦板式無段変速機構を有する除雪機において、
    走行停止設定位置である該円板(34)の中心の押圧位置へ向けて、該摩擦板(35)が戻る方向に付勢する付勢バネ(45・45)を連結し、該走行変速レバー(18)の変速操作に際して、該円板(34)と摩擦板(35)とを離間する操作をせずに、前記走行変速レバー(18)の操作のみで変速、或いは進行方向の切換操作と、無段変速操作を可能とし、
    更に、該円板(34)表面における該摩擦板(35)の押圧部分の中の、該走行停止設定位置に、該円板(34)と独立して回転自在の空転盤(85a)を設けたことを特徴とする除雪機。
  2. 請求項1記載の除雪機において、走行クラッチレバー(21)によるクラッチ切り操作にて、該円板(34)と摩擦板(35)とを離間させるクラッチ機構を設け、該クラッチの切り操作にて該摩擦板(35)が、前記付勢バネ(45・45)の付勢力にて該走行停止設定位置である円板(34)の中心に復帰すべく構成したことを特徴とする除雪機。
  3. 請求項1記載の除雪機において、走行変速レバー(18)を回動操作して、前後進及び停止の切換、及び走行変速を行うガイド溝(A)を、前部を前進域(F)、後部を後進域、前後中間部を停止域(N)と設定し、該ガイド溝(A)の停止域(N)に、該前進域(F)より後方回動した該走行変速レバー(18)が押当する左右方向の押当部(Aa)と、該後進域より前方回動した該走行変速レバー(18)が押当する左右方向の押当部(Ab)とを設け、該後進域の前部を低速後進域(LR)、後部を高速後進域(HR)とし、両域の境界に、該低速後進域(LR)より該高速後進域(HR)に向けて後方回動した該走行変速レバー(18)が押当する左右方向の押当部(Ac)を設けたことを特徴とする除雪機。
  4. 請求項1記載の除雪機において、内燃機関の出力軸と除雪部のオーガ及びブロアの回転駆動軸との間に設けたベルトテンション式のクラッチ機構を設け、該クラッチの切り操作に連動して、該回転駆動軸を制動する多盤式ブレーキ機構を設けたことを特徴とする除雪機。
  5. 請求項1記載の除雪機において、本体部の前後途中部にクローラ式走行装置(16)の前部の駆動軸(11)を支点として、クローラ式走行装置(16)の後部を上下揺動可能に支持し、該本体部の後部に形成するハンドル(4)に設けた除雪高さ調節レバー(19)より、該クローラ式走行装置(16)後端の連結部材(78)に、摺動ロッド(79)を摺動自在に連結するとともに、該連結部材(78)と摺動ロッド(79)付設のストッパーピンとの間に押しバネ(80)を介装したことを特徴とする除雪機。
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