JP3843635B2 - 拡張カテーテル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医療用カテーテルに用いられる構成部材とそれを用いた医療用カテーテルに関するものであり、特に拡張操作を目的とする治療や手術に使用される医療用の拡張カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用カテーテルは体内に挿入されて治療、薬物投与等を行うために使用される。その中でも、体内の奥深く進入させる必要性のある医療用カテーテルは体内の通路にそって抵抗無く進入可能なように、手元の操作が先端に伝わりやすいように、追随性、操作性の良さが求められ、そのために手元である近位部分が剛直に、先端方向である遠位部分が近位部分に比較して柔軟に構成されているのが一般的である。体内で操作性の良さが求められる医療用カテーテルの一つの種類として拡張カテーテルがある。
【0003】
拡張カテーテルは、主に、狭窄、または閉塞した体内通路に対しての体内通路形成療法に用いられるカテーテルであり広く知られた医療用カテーテルである。この治療方法においてカテーテルの拡張体部は、患者の体内通路を経て狭部位中に挿入され、そこで圧力流体を内部に導入することにより拡張され、狭窄、または閉塞した管部を拡張治療する。
【0004】
一般に拡張カテーテルは、チューブ状の本体とその全長に沿った位置に圧力を導入することによって拡張可能であるような拡張体を有する形状をとっている。一般的な拡張カテーテルの構造は図1に示されるような、近位部分がその遠位部分と比較して実質的に剛直に構成された外側チューブ状部材と、その遠位端に接続された拡張体と、外側チューブ状部材の近位端に接続されたアダプター部材と、外側チューブ状部材と拡張体の内部に配置されアダプター部材のポートの一つと連通しているガイドワイヤーを通過させるための内側チューブ状部材から構成される、一般にオーバー・ザ・ワイヤー型と称される構造、または、図2に示されるような、チューブ状部材と、その近位端に接続されたアダプター部材と、チューブ状部材の遠位端に配置された拡張体とから構成され、ガイドワイヤーを通過させるための通路が拡張体遠位端から拡張カテーテル中間部分までに限定されている、一般に高速交換型と称される構造をとっており、両者とも体内の通路にそって抵抗無く進入可能なように、手元の操作が先端に伝わりやすいように、追随性、操作性の良さが求められることから、手元である近位部分が剛直に、先端方向である遠位部分が近位部分に比較して柔軟に構成されているのが普通である。
【0005】
典型的な拡張カテーテルの拡張体を含む遠位先端部分の構造は、図3に示されるように、ガイドワイヤーを通過させるためのルーメンを有するチューブ状部材が拡張体内部を通過しており、拡張体は一方の端である遠位方向端でガイドワイヤー用チューブ状部材と同心的に接続されており、拡張体のもう一方の端、近位方向端が拡張体に圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材と接続されており、そのチューブ内面とガイドワイヤー用チューブ外面による空間により、圧力が導入される空間が形成されている。この場合、拡張体に圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材と、ガイドワイヤー用チューブ状部材に関して、主に両者の相対的位置がずれないように、ガイドワイヤー用チューブ状部材が、圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材内に後退することのないように拡張体の近位方向端付近で固定する手段がとられることもあった。また、図3のように両チューブが同心的に配置されたり、図4のように並行に配置されたり、図5に示されるように同一のチューブ内に圧力導入とガイドワイヤー用のルーメンが形成されている場合もある。
【0006】
拡張カテーテルは主に治療対象の血管などの体内通路に沿って挿入され、治療箇所で拡張体に圧力導入されることで拡張治療が行われる。したがって拡張カテーテルは外径的に細い方が有利であり、特に拡張体部分は使用時に体内での最遠位部に到達するため、その部分の外径が最重要視される。したがって通常の拡張カテーテルは、拡張体部分がその部分の輪郭を最小化するために、カテーテルを構成するチューブの周囲に収縮された状態から折畳まれた状態で提供される。
【0007】
拡張体に最小限必要な性質としては、十分な耐圧性を有すること、あらかじめ定められた拡張圧力に対する拡張外径の関係を有することであり、さらには拡張時に曲がった体内通路に追随できるように、拡張体の円周方向と軸方向の強度バランスが計算されていることであるが、さらに加えて、折畳まれた時点での輪郭を小さくするために、拡張体の膜厚自体も出来る限り薄い方が好ましい。また、拡張カテーテルは同一病変部において、拡張が複数回行われる場合が多くあるが、その場合は病変への再突入性の観点から拡張治療後に減圧された時点で、拡張体が良好な折り畳み保持性を有していることが別の重要な性質の一つである。また、形状的には拡張体直管部の肉厚は折畳まれたとき小さな外径を有するように、なるべく薄い方が好ましく、直管部の両端の円錐部分の肉厚も同じ理由で加えて再使用時の病変部再突入性を良くするためになるべく薄い方が好ましい。また、治療後の体内通路内より拡張体を容易に取り出すという意味からも、拡張体の良好な折り畳み保持性、形状的な直管部分、円錐部分の薄肉化が同様に重要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように多くの特徴が要求される医療用の拡張カテーテルであるが、チューブ状部材の構造としては、近位部が遠位部に比較して剛直に構成されることが好ましく、それを達成するためには近位部分に剛直な部材を配置し、対して遠位部分に柔軟な材料を配置し、両者を接続する方法が多くとられている。しかし、剛性の異なった部材を接続した場合、その接続箇所で破壊が起こりやすく、特にカテーテルのように細く、長い構造物の場合はその傾向が顕著であることから、それを防ぐために極端に剛性の異なる材料は使用できなかったり、接続部分に補強部材を使用する必要が生じたり、剛性の少しずつ異なる部材を多段階に接続していったり、テーパー状の部材を使用して連続的に剛性を変化させるような工夫をする必要があった。
【0009】
極端に剛性の異なる材料を使用できない場合は、必然的に剛性の近い材料を使用せざるをえないという材料的制限が生じ、また、その結果、所望の操作性が得られないという問題があった。接続部分に補強部材を使用する場合は補強部材によりカテーテルの太さが太くならないように、内部の空間を充分に確保するために補強部材の寸法に注意が必要で、補強部材と剛性な近位部材間の接着部分が非常に硬くなり、カテーテルの操作性が悪くなる場合があった。剛性の少しずつ異なる部材を多段階に接続する方法、テーパー状の部材を使用して連続的に剛性を変化させる方法は優れた方法であるが、作製に多大な労力がかかり、また、安定的な品質の物を作製するのは難しかった。
【0010】
また、拡張体部分に関しては、これまでの拡張カテーテルは病変部の再突入性、治療後の体内通路内からの拡張体取り出し易さという点では不充分であった。それは第一に拡張体は、収縮された状態から折畳まれ、熱処理等によって折り畳み状態を保持記憶させるが、拡張体は高分子材料より構成されており、完全な形状保持、記憶性に劣ることと、特に拡張体内に治療のため高圧が加えられた後には、圧力が高くなればなるほど形状保持性、記憶性は失われるからである。また、拡張体の折り畳み形状保持性、記憶性は、拡張体を構成する材料の厚さに大きく依存し、折畳まれたとき小さな外径を有するようになるべく薄くすると折り畳み形状保持性、記憶性は急激に悪化する。折り畳み形状保持性、記憶性が拡張によって失われた、または弱まった時には、病変部へ再突入性させるために、または体内通路内から取り出すために拡張体を収縮させた場合、拡張体は図6に示されるように平らに折畳まれてウィング形状をとり、最大幅をとることから操作性が悪化する。このことは医師、当業者にはよく知られている現象であり、ウィング形状をとった場合に少しでもその堅さを減らすために拡張体に求められる基本性能を満たした上で、それ自体の材料をなるべく柔らかく薄くするような設計が必要であった。
【0011】
反対に拡張体の折り畳み形状保持性、記憶性を最優先するために拡張体を構成する材料の厚さを必要以上に厚くする事は折畳まれたときの形状が不利になるばかりでなく、直管部の両端の円錐部分も同時に厚くなり、病変部再突入、治療後の体内通路内からの拡張体取り出し易さに関して著しく不利になった。
【0012】
第二に拡張体の折り畳み形状保持性、記憶性が、拡張によって失われた、または弱まった後に収縮された場合、拡張体がウィング形状になることは先に示したとおりであるが、その時に図7に示されるようにウィング形状に加えてカテーテル軸方向に対し直角方向、それに近い角度のしわが形成された状態で収縮されることが多く観られる。その場合、それらのしわが、平らなウィング状を平らなままに、あたかも骨格のように保持するものであるため、病変部再突入性、治療後の体内通路内からの拡張体取り出し易さの観点からは最悪であった。
【0013】
この原因としては、拡張体と、その中を通過しているガイドワイヤーを通過させるためのルーメンを有するチューブ状部材との相対的配置関係が好ましく保たれないことが主因である。すなわち、図3に示されるような、ガイドワイヤー用チューブ状部材が、圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材中に同心的に配置された構造の拡張カテーテルにおいて、拡張カテーテルを体内通路内で押し進め、病変部へ挿入しようと試みる際等に拡張カテーテル先端より軸方向に力がかかり、ガイドワイヤー用チューブ状部材が圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材中に入り込んだ状態になった場合、拡張体の長さに対し内部を通過しているガイドワイヤー用チューブ状部材の長さが短くなり、拡張体の余った長さが、しわを形成することで吸収されざるをえなくなるからである。また、逆に拡張体を高圧で拡張した際は、拡張体は軸方向にも伸び、それにつられて内部を通過しているガイドワイヤー用チューブ状部材にもそれを伸ばそうとする力が働くが、図3に示されるような、ガイドワイヤー用チューブ状部材が圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材中に同心的に配置された構造の拡張カテーテルでは、ガイドワイヤー用チューブ状部材が圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材中より引き出される状態になり、またガイドワイヤー用チューブ状部材が圧力を導入するためのルーメンを有するチューブ状部材内に後退することのないように、拡張体の近位方向端付近で固定する手段がとられる構造の拡張カテーテルや、図4に示されるような、両チューブが並行に配置された構造、図5に示されるような、同一のチューブ内に形成されている構造の拡張カテーテルの場合は、引き出されるのではなく、拡張体中のガイドワイヤー用チューブ状部材が延伸されることから、結果として拡張後に収縮させた時点において、拡張体中でガイドワイヤー用チューブ状部材の長さが余った状態になり、蛇行せざるを得なくなり、ガイドワイヤー摺動悪化の原因となると共に再折り畳みを妨害、しわの発生原因となる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に示される拡張カテーテルは、外側チューブ状部材の遠位端に拡張体を設けて構成され、拡張操作を目的とする治療および手術に使用される拡張カテーテルであって、カテーテル遠位部において前記外側チューブ状部材と拡張体内部を通過し且つ拡張体遠位端と接合したガイドワイヤーを通過させるための内側チューブ状部材を有し、前記外側チューブ状部材は近位部分がその遠位部分と比較して剛直に構成され、弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品を、その弾性体部分が、前記拡張体へ圧力を導入するためのルーメン内で前記外側チューブ状部材の柔軟な遠位部分の近位端であって、剛直な近位部分近傍に位置するように、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延び、線状部分先端で前記内側チューブ状部材と接続するように配置し、カテーテルの組み立て時に前記弾性体を収縮させた状態とし、使用時に前記内側チューブ状部材の遠位部に遠位方向に押し出す力を付与することにより拡張体に軸方向の張力を発生させたことを特徴とする拡張カテーテルであり、剛直な近位部分と柔軟な遠位部分の剛性の不連続性を緩和させることが可能であり、また、柔軟な遠位部分の剛性の連続的調整が可能であるので、使用時の破壊、変形が起こりにくい、操作性に優れた拡張カテーテルが提供される。
【0015】
また、本発明に示される拡張カテーテルは、上記構成を有することから使用時を通じて、特に拡張治療後の再折り畳み時に拡張体の形状を良好に保ち、拡張体内部を通過しているガイドワイヤー用チューブ状部材の形状及び他部材との相対的位置を良好に保つことから操作性に優れた拡張カテーテルを提供し前記課題を解決するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る拡張カテーテルの実施形態を説明する。本発明は拡張カテーテルに関するものであるが、近位部分と遠位部分の剛性が異なっている構造の医療用カテーテルであれば特に拡張カテーテルに限定されず適用することが可能である。
【0017】
本発明で示される近位とは、カテーテルを使用するときに体外に存在する、使用者の手元に向かった方向を示し、拡張カテーテル中では相対的に拡張体と連通した拡張ルーメンにつながっている拡張ポートやガイドワイヤールーメンとつながったポートを有したアダプターに向かった方向を示す。それに対し遠位とは、使用時に体内に存在する、使用者の手元から延びた方向を示し、拡張カテーテル中で相対的に拡張体方向を示す。
【0018】
また、拡張カテーテルの使用時とは、拡張カテーテルが体内に挿入された時点から抜き去られるまでの間を示す。使用時中では、特に拡張体が拡張されて後、収縮される時に拡張体に軸方向の張力が発生していることが拡張体の再折り畳み時形状を良好にし、拡張カテーテルの拡張体を病変部に再突入させる際や治療後に体内通路内からの取り出す際や、一旦体内から抜き去った後に再使用する際に有利であることから好ましい。
【0019】
拡張体の軸方向の張力とは、拡張操作の際の内圧に対する張力とは別であり、特に内圧の有無に関わらず拡張体を近位方向、遠位方向の両端軸方向に引っ張るような力に対する張力を示すものである。以下に説明される本発明の実施例においては、拡張体の近位端が拡張カテーテルのチューブ状部材に固定されており、遠位端はガイドワイヤー用チューブ状部材に接続されているが、ガイドワイヤー用チューブ状部材とそれに連結されている、弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品の線状部分により、ガイドワイヤー通過用チューブの遠位部分をカテーテル遠位方向に押し出す応力が加えられ、拡張体遠位部が拡張カテーテル遠位方向に押し出されるような応力が作用し、拡張体が近位方向、遠位方向の両端に引っ張られるような応力が作用するためそれに対する張力が存在している。その様子は図15に模式的に示される。
【0020】
張力発生方法としては弾性体に蓄えられた応力を、それから延びた線状部分が力伝達体の役割をはたすことによって拡張体に伝えられる。
【0021】
線状部分は、拡張体内部を通過しているガイドワイヤー通過用チューブの遠位部分に接続されることが、応力を拡張体に伝えやすいために好ましい。ガイドワイヤー通過用チューブの遠位部分とは、該チューブの相対的な遠位部分を示し、さらに詳しくは、該チューブの、カテーテル内で拡張体部分と近い部分で接続されることが、ガイドワイヤー通過用チューブがカテーテル内で過度に蛇行し、ガイドワイヤー操作性悪化の原因となるのを防ぐ場合があることから好ましい。
【0022】
弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品は、例えば図8に示されるような形状で表せられる。その形状、材質としては特に制限されないが、弾性体の形状はコイル形状が好ましく、線状部分の形状は少なくとも一部分がテーパー状であることが好ましい。材質は金属製であることが好ましい。
【0023】
また、図16に示されるように、線状部分が、コイル状弾性体の内部を延びて延長された構造も、コイル状弾性体部分が補強、保護されることから好ましい場合がある。
【0024】
弾性体の配置位置としては特に限定されず、拡張体の付近、構成チューブ中の中間部分等、カテーテルの好ましい形状、柔軟性のバランスを達成するように好適に配置されるべきであるが、近位部分と遠位部分の接続部近辺に、その部分の破壊、変形防止のため、また、剛性の不連続性を緩和させるように配置されることが特に好ましい。拡張カテーテルにおいて、拡張体に軸方向の張力を発生させるように用いる場合は、線状部分を拡張カテーテルのガイドワイヤー用チューブに接続することが好ましく、弾性体に応力が発生していることが必要である。弾性体は変位が可能な状態に配置されることが好ましく、チューブ状部材に固定、接続しない方がより好ましい。
【0025】
弾性体の特性としては近位部分と遠位部分の剛性の違いによるその遷移部分の破壊、変形防止に効果的な、また、剛性不連続性を緩和させるような形状的特性、例えばコイル形状であることが好ましい。
【0026】
拡張カテーテルにおいて、拡張体に軸方向の張力を発生させるように用いる場合も、弾性体の特性は、拡張カテーテルの好ましい拡張体への張力、好ましい拡張カテーテルの諸性質、全体のバランスを良好に保つために選択されるべきである。組立後の拡張カテーテルの諸処理、保存などによる拡張カテーテルの形状変化に対応するために、弾性体の変位は1mm以上で組み立てられることが好ましく、拡張体にある程度の張力を発生させるためにその変位により約0.049N(5gf)〜1.96N(200gf)、より好ましくは0.098N(10gf)〜0.49N(50gf)の応力が発生可能な弾性体が好ましい。
【0027】
線状部分の形状、特性としては、拡張体膨張用の流体の流れの妨害とならないような、カテーテル遠位方向の柔軟性を損なわないような形状が選択されるべきであり、遠位方向では外径が0.01mm〜0.15mm、近位方向ではそれより径が大きい、テーパー状に径が大きくなるような形状であることが好ましい。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
本発明による実施形態の一つを図9に示す。ポリカーボネート製のアダプター部分47とその圧力導入ポート49と連通した、近位部分がポリイミド製チューブ状部材46、遠位部分がポリアミドエラストマー製チューブ状部材45より構成された、近位部がその遠位部に比較して剛直に構成されたチューブ状部材の遠位端に拡張体44を配置した。また、アダプター部材のガイドワイヤー入口ポート48に連通するように、前記チューブ状部材と拡張体の内部を通過し、拡張体の遠位端で拡張体と同心的に接合されたガイドワイヤー用チューブ状部材50を配置した。拡張体への圧力を導入するためのルーメンはポリイミド製チューブ状部材46、遠位部分がポリアミドエラストマー製チューブ状部材45より構成された、カテーテルの最外面を形成するチューブ状部材の内側と、ガイドワイヤー用チューブ状部材の外側との間の空間であり、圧力導入ポート49と拡張体内とを連通している。ガイドワイヤー通過用ルーメンはガイドワイヤー用チューブ状部材50の内側の空間であり、アダプター部材のガイドワイヤー入口ポート48とカテーテル遠位端で連通している。コイル状弾性体51とそれから延びた最遠位端の径が0.012mm、近位端の径が0.030mmの線状部分52からなる部品を、そのコイル状弾性体部分が、圧力を導入するためのルーメン内の、相対的にポリアミドエラストマー製チューブ状部材の近位端、ポリイミド製チューブ状部材近傍に、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延びるように配置した。上記のような部品配置の拡張カテーテル用組立体を組み立てた後、拡張体を折り畳み、熱処理により折り畳み性を保持するように記憶させ、エチレンオキサイドガスにより滅菌、拡張カテーテルを作製した。
(実施例2)
本発明による実施形態の一つを図10に示す。ポリカーボネート製のアダプター部分57とその圧力導入ポート58と連通した近位側が金属製チューブ状部材56、遠位側がポリエチレン製チューブ状部材55より構成された、チューブ状部材の遠位端に拡張体54を配置した。また、チューブ状部材55の外側に開口したガイドワイヤー入口ポート62を形成するように、チューブ状部材55と拡張体54の内部を通過し、拡張体の遠位端で拡張体と同心的に接合されたガイドワイヤー用チューブ状部材61を配置した。拡張体への圧力を導入するためのルーメンは金属製チューブ状部材56とポリエチレン製チューブ状部材55より構成された、カテーテルの最外面を形成するチューブ状部材の内側と、ガイドワイヤー用チューブ状部材の外側との間の空間であり、圧力導入ポート58と拡張体内とを連通している。ガイドワイヤー通過用ルーメンはガイドワイヤー用チューブ状部材61の内側の空間であり、チューブ状部材55の外側に開口したガイドワイヤー入口ポート62とカテーテル遠位端で連通している。コイル状弾性体59とそれから延びた最遠位端の径が0.012mm、近位端の径が0.030mmの線状部分60からなる部品を、そのコイル状弾性体部分が、圧力を導入するためのルーメン内の、相対的にポリエチレン製チューブ状部材の近位端、金属製チューブ状部材近傍に、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延びるように配置した。上記のような部品配置の拡張カテーテル用組立体を組み立てた後、拡張体を折り畳み、熱処理により折り畳み性を保持するように記憶させ、エチレンオキサイドガスにより滅菌、拡張カテーテルを作製した。
(実施例3)
本発明による実施形態の一つを図11に示す。ポリカーボネート製のアダプター部分64とその圧力導入ポート66と連通した、近位部分がポリイミド製チューブ状部材63、遠位部分がポリアミドエラストマー製チューブ状部材85より構成された、近位部がその遠位部に比較して剛直に構成されたチューブ状部材の遠位端に拡張体84を配置した。また、アダプター部材のガイドワイヤー入口ポート65に連通するように、前記チューブ状部材と拡張体の内部を通過し、拡張体の遠位端で拡張体と同心的に接合されたガイドワイヤー用チューブ状部材67を配置した。拡張体への圧力を導入するためのルーメンはポリイミド製チューブ状部材63、遠位部分がポリアミドエラストマー製チューブ状部材85より構成された、カテーテルの最外面を形成するチューブ状部材の内側と、ガイドワイヤー用チューブ状部材の外側との間の空間であり、圧力導入ポート65と拡張体内とを連通している。ガイドワイヤー通過用ルーメンはガイドワイヤー用チューブ状部材67の内側の空間であり、アダプター部材のガイドワイヤー入口ポート66とカテーテル遠位端で連通している。コイル状弾性体68とそれから延びた最遠位端の径が0.012mm、近位端の径が0.030mmの線状部分69からなる部品を、そのコイル状弾性体部分が、圧力を導入するためのルーメン内の、相対的にポリアミドエラストマー製チューブ状部材の近位端、ポリイミド製チューブ状部材近傍に位置するように、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延び、線状部分先端でガイドワイヤー用チューブ状部材67と接続するように配置した。上記のような部品配置の拡張カテーテル用組立体を、弾性体に軸方向の応力が発生するように収縮させた状態に組み立てた後、拡張体を折り畳み、熱処理により折り畳み性を保持するように記憶させ、エチレンオキサイドガスにより滅菌、拡張カテーテルを作製した。作製された拡張カテーテルは弾性体部分に発生した応力が線状部分を介してガイドワイヤー用チューブを遠位方向に押し出す作用を有しており、それによって使用時に拡張体に軸方向の張力が発生している拡張カテーテルであった。
(実施例4)
本発明による実施形態の一つを図12に示す。ポリカーボネート製のアダプター部分74とその圧力導入ポート75と連通した近位側が金属製チューブ状部材73、遠位側がポリエチレン製チューブ状部材72より構成された、すなわち、近位部分と遠位部分の剛性が異なっており、近位部がその遠位部に比較して剛直に構成されたチューブ状部材の遠位端に拡張体70を配置した。また、チューブ状部材72の外側に開口したガイドワイヤー入口ポート78を形成するように、チューブ状部材72と拡張体70の内部を通過し、拡張体の遠位端で拡張体と同心的に接合されたガイドワイヤー用チューブ状部材79を配置した。拡張体への圧力を導入するためのルーメンは金属製チューブ状部材73とポリエチレン製チューブ状部材72より構成された、カテーテルの最外面を形成するチューブ状部材の内側と、ガイドワイヤー用チューブ状部材の外側との間の空間であり、圧力導入ポート75と拡張体内とを連通している。ガイドワイヤー通過用ルーメンはガイドワイヤー用チューブ状部材79の内側の空間であり、チューブ状部材72の外側に開口したガイドワイヤー入口ポート78とカテーテル遠位端で連通している。コイル状弾性体76とそれから延びた最遠位端の径が0.012mm、近位端の径が0.030mmの線状部分77からなる部品を、そのコイル状弾性体部分が、圧力を導入するためのルーメン内の、相対的にポリエチレン製チューブ状部材の近位端、金属製チューブ状部材近傍に位置するように、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延び、線状部分先端でガイドワイヤー用チューブ状部材79と接続するように配置した。上記のような部品配置の拡張カテーテル用組立体を、弾性体に軸方向の応力が発生するように収縮させた状態に組み立てた後、拡張体を折り畳み、熱処理により折り畳み性を保持するように記憶させ、エチレンオキサイドガスにより滅菌、拡張カテーテルを作製した。作製された拡張カテーテルは弾性体部分に発生した応力が線状部分を介してガイドワイヤー用チューブを遠位方向に押し出す作用を有しており、それによって使用時に拡張体に軸方向の張力が発生している拡張カテーテルであった。
【0029】
本発明の実施例1、3は、カテーテル外側チューブ状部材の近位部にポリイミド部材を用い、遠位部にポリアミドエラストマー部材を用いて作製されたが、接続箇所に特に他の補強を必要とせずに、使用時においてキンクや座屈等の破壊、変形が起こりにくいカテーテルであった。また、ポリイミド部材最遠位からポリアミドエラストマー部材の遠位方向にかけて剛性が連続的に変化していくため操作性に優れたカテーテルであった。
【0030】
本発明の実施例2、4は、カテーテル外側チューブ状部材の近位部に金属部材を用い、遠位部にポリエチレン部材を用いて作製されたが、接続箇所に特に他の補強を必要とせずに、使用時においてキンクや座屈等の破壊、変形が起こりにくいカテーテルであり、また、金属部材最遠位からポリエチレン部材の遠位方向にかけて剛性が連続的に変化していくため操作性に優れたカテーテルであった。
【0031】
また、図13に示す実験系において、公称値3.0mmの拡張カテーテルに6atmの内圧を導入し、拡張体を1分間拡張させた後、陰圧をかけて収縮させた状態の拡張カテーテル拡張体部分を、比較的太い径(内径3.5mm)の管82内から細径管(内径2.0mm)81内に進入させた場合に拡張カテーテルに発生した荷重を測定した。本発明による上記実施例2、4は拡張後に収縮された場合、拡張体の軸方向に張力が発生しているため、拡張体に、カテーテル軸に直角方向のしわが発生せず、しかもカテーテル軸に平行な折れを伴って収縮されることから両方共10例中10例で細径管中に拡張体部分が進入可能であった。
【0032】
実施例と同じ拡張体を搭載しているが、拡張体に張力が発生していない市販の拡張カテーテル(比較例)は、拡張後に収縮された場合、折り畳み形状が安定せず、図7に示されるような軸方向に直角のしわが発生する場合が観られ、10例中5例で細径管中に進入不可能であった。
【0033】
また、図14に示すように進入可能な場合であっても本発明の実施例3、4では、拡張体の円筒部分が細径管に進入する際の抵抗値(発生荷重)は小さいが、比較例では拡張体の円筒部分が細径管に進入する時点から実施例と比較して、より大きな抵抗が発生することが示された。
【0034】
以上のような本発明の拡張カテーテル3、4は、拡張治療を目的とした拡張後に収縮される際にも、拡張体に軸方向に張力が発生しているため、カテーテル軸方向に直角方向のしわが発生せず、しかもカテーテル軸に平行な折れを伴って収縮されることから、病変部再突入性、治療後の体内通路内からの拡張体取り出し易さに優れており、拡張カテーテルとして極めて好ましい性質を有していた。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明に示される拡張カテーテルは、外側チューブ状部材の遠位端に拡張体を設けて構成され、拡張操作を目的とする治療および手術に使用される拡張カテーテルであって、カテーテル遠位部において前記外側チューブ状部材と拡張体内部を通過し且つ拡張体遠位端と接合したガイドワイヤーを通過させるための内側チューブ状部材を有し、前記外側チューブ状部材は近位部分がその遠位部分と比較して剛直に構成され、弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品を、その弾性体部分が、前記拡張体へ圧力を導入するためのルーメン内で前記外側チューブ状部材の柔軟な遠位部分の近位端であって、剛直な近位部分近傍に位置するように、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延び、線状部分先端で前記内側チューブ状部材と接続するように配置し、カテーテルの組み立て時に前記弾性体を収縮させた状態とし、使用時に前記内側チューブ状部材の遠位部に遠位方向に押し出す力を付与することにより拡張体に軸方向の張力を発生させたことを特徴とする拡張カテーテルであることから、使用時においてキンクや座屈等の破壊、変形が起こりにくいカテーテルであり、また、近位部から遠位部にかけて剛性を連続的に変化させることが可能なため、操作性に優れたカテーテルを提供することができる。
【0036】
また、本発明に示される拡張カテーテルは、拡張体に軸方向の張力が発生した状態に組み立てられた、または使用時に軸方向の張力が発生していることを特徴とした拡張カテーテルであり、拡張体を張力のかかっていないガイドワイヤー用チューブ状部材と接続後、ガイドワイヤー用チューブ状部材に軸方向の張力を発生させ組み立てられる拡張カテーテルであることから使用時を通じて特に拡張治療後の再折り畳み時に拡張体の形状を良好に保ち、拡張体内部を通過しているガイドワイヤー用チューブ状部材の形状及び他部材との相対的位置を良好に保つことから操作性に優れた拡張カテーテルを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のオーバー・ザ・ワイヤー型拡張カテーテルの構造を示す断面模式図である。
【図2】従来の高速交換型拡張カテーテルの構造を示す断面模式図である。
【図3】従来の拡張カテーテルの拡張体を含む遠位部分の構造を示す模式図である。
【図4】従来の拡張カテーテルの拡張体を含む遠位部分の構造を示す模式図である。
【図5】従来の拡張カテーテルの拡張体を含む遠位部分の構造を示す模式図である。
【図6】拡張カテーテルのウィング形状を示す模式図である。
【図7】拡張体に軸方向に直角のしわが発生している様子を示す模式図である。
【図8】本発明に係るコイル状弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品の一例を示す模式図である。
【図9】本発明に係る拡張カテーテルの構造の一例を示す断面模式図である。
【図10】本発明に係る拡張カテーテルの構造の一例を示す断面模式図である。
【図11】本発明に係る拡張カテーテルの構造の一例を示す断面模式図である。
【図12】本発明に係る拡張カテーテルの構造の一例を示す断面模式図である。
【図13】拡張カテーテルの拡張体部分を細径管に進入させる実験を示す模式図である。
【図14】拡張カテーテルの拡張体部分を細径管に進入させる実験において細径管進入時に拡張カテーテルに発生した荷重を示す図である。
【図15】本発明に係る拡張カテーテルの拡張体を含む遠位部分構造の一例を示す断面模式図である。
【図16】本発明に係るコイル状弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 拡張体
2 圧力伝達用ルーメンを形成するチューブ状部材遠位側
3 圧力伝達用ルーメンを形成するチューブ状部材近位側
4 アダプター
5 アダプターの圧力導入ポート
6 アダプターガイドワイヤーポート
7 X線不透マーカー
8 ガイドワイヤー用チューブ状部材
9 拡張体
10 芯材
11 ガイドワイヤー入口ポート
12 圧力伝達用ルーメンを形成する外側チューブ状部材遠位側
13 圧力導入ルーメン
14 アダプター
15 アダプター圧力導入ポート
16 X線不透マーカー
17 圧力伝達用ルーメンを形成する外側チューブ状部材近位側
18 ガイドワイヤールーメン
19 ガイドワイヤー用チューブ状部材
20 ガイドワイヤー用チューブ状部材
21 拡張体
22 圧力伝達用ルーメンを形成するチューブ状部材
23 ガイドワイヤー通過用ルーメン
24 X線不透マーカー
25 圧力導入ルーメン
26 ガイドワイヤー用チューブ状部材
27 拡張体
28 圧力伝達用ルーメンを形成するチューブ状部材
29 圧力導入ルーメン
30 X線不透マーカー
31 ガイドワイヤー用チューブ状部材
32 拡張体
33 圧力伝達用ルーメンとガイドワイヤー通過用ルーメンを形成するチューブ状部材
34 圧力導入ルーメン
35 ガイドワイヤー通過用ルーメン
36 X線不透マーカー
37 拡張体(ウィング形状)
38 拡張体(ウィング形状)
39 ガイドワイヤー用チューブ状部材
40 拡張体
41 拡張体に発生した軸方向にほぼ直角なしわ
42 コイル状弾性体部分
43 線状部分
44 拡張体
45 ポリアミドエラストマー
46 ポリイミド製チューブ状部材
47 アダプター
48 ガイドワイヤー用ポート
49 圧力導入ポート
50 ガイドワイヤー用チューブ状部材
51 コイル状弾性体
52 線状部分
54 拡張体
55 ポリエチレン製チューブ状部材
56 金属製チューブ状部材
57 アダプター
58 圧力導入ポート
59 コイル状弾性体
60 線状部分
61 ガイドワイヤー用チューブ状部材
62 ガイドワイヤー入口ポート
63 ポリイミド製チューブ状部材
64 アダプター
65 ガイドワイヤー用ポート
66 圧力導入ポート
67 ガイドワイヤー用チューブ状部材
68 コイル状弾性体
69 線状部分
70 拡張体
72 ポリエチレン製チューブ状部材
73 金属製チューブ状部材
74 アダプター
75 圧力導入ポート
76 コイル状弾性体
77 線状部分
78 ガイドワイヤー入口ポート
79 ガイドワイヤー用チューブ状部材
80 ガイドワイヤー
81 細径管(内径2.0mm)
82 比較的太い径の管(内径3.5mm)
83 カテーテル拡張体部
84 拡張体
85 ポリエチレン製チューブ状部材
86 拡張体
87 ガイドワイヤー用チューブ状部材
88 コイル状弾性体から延びた線状部分
89 コイル状弾性体
90 線状部分
91 線状部分(コイル状弾性体の内部を延びて延長された部分)

Claims (13)

  1. 外側チューブ状部材の遠位端に拡張体を設けて構成され、拡張操作を目的とする治療および手術に使用される拡張カテーテルであって、カテーテル遠位部において前記外側チューブ状部材と拡張体内部を通過し且つ拡張体遠位端と接合したガイドワイヤーを通過させるための内側チューブ状部材を有し、前記外側チューブ状部材は近位部分がその遠位部分と比較して剛直に構成され、弾性体とそれから延びた線状部分からなる部品を、その弾性体部分が、前記拡張体へ圧力を導入するためのルーメン内で前記外側チューブ状部材の柔軟な遠位部分の近位端であって、剛直な近位部分近傍に位置するように、線状部分が弾性体部分より遠位側に向かって延び、線状部分先端で前記内側チューブ状部材と接続するように配置し、カテーテルの組み立て時に前記弾性体を収縮させた状態とし、使用時に前記内側チューブ状部材の遠位部に遠位方向に押し出す力を付与することにより拡張体に軸方向の張力を発生させたことを特徴とする拡張カテーテル。
  2. 前記外側チューブ状部材とその遠位端に接続された拡張体と外側チューブ状部材の近位端に接続されたアダプター部材と、外側チューブ状部材と拡張体の内部に配置されアダプター部材のポートの一つと連通しているガイドワイヤーを通過させるための内側チューブ状部材から構成される請求項1に記載の拡張カテーテル。
  3. 前記外側チューブ状部材とその近位端に接続されたアダプター部材と外側チューブ状部材の遠位端に配置された拡張体とから構成され、ガイドワイヤーを通過させるための通路が拡張体遠位端からカテーテル中間部分までに限定されている請求項1に記載の拡張カテーテル。
  4. 前記弾性体の材料が金属製である請求項1から3何れかに記載の拡張カテーテル。
  5. 前記弾性体がコイル状である請求項1から3何れかに記載の拡張カテーテル。
  6. 前記線状部分の少なくとも1部分がテーパー形状であることを特徴とする請求項1から3何れかに記載の拡張カテーテル。
  7. 前記線状部分が、前記弾性体の一方の端で接続され、そこから弾性体の軸方向に、弾性体から離れた方向へ延びて延長されていると共に、弾性体の軸方向に、弾性体の方向へも延びて延長されていることを特徴とする請求項1から3何れかに記載の拡張カテーテル。
  8. 前記線状部分が、前記コイル状弾性体の内部を延びて延長されていることを特徴とする請求項5または7に記載の拡張カテーテル。
  9. 前記拡張体を拡張させた後に収縮させる時に拡張体の軸方向に対し直角方向またはそれに近い角度のしわ発生を抑制する機能を有することを特徴とする請求項2または3に記載の拡張カテーテル。
  10. 軸方向の張力が、拡張体内部を通過しているガイドワイヤー通過用チューブの遠位部分をカテーテル遠位方向に押し出す応力が加えられることによって発生することを特徴とした請求項1に記載の拡張カテーテル。
  11. 前記弾性体の変位により発生する応力が0.049N以上1.96N以下である請求項1に記載の拡張カテーテル。
  12. 前記弾性体の変位により発生する応力が0.098N以上0.49N以下である請求項1に記載の拡張カテーテル。
  13. 前記拡張カテーテルの遠位端部で、前記拡張体を張力のかかっていないガイドワイヤー通過用のチューブ状部材と接続後、ガイドワイヤー通過用のチューブ状部材に軸方向の張力を発生させて組み立てられる請求項1に記載の拡張カテーテル。
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