JP3843632B2 - 蛍光ランプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波点灯される蛍光ランプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の高周波点灯される蛍光ランプ装置に用いられる蛍光ランプは、スリム化が進み、T5サイズ(管径約16mm)のものが一般照明用に商品化され、また市場からの要望により高出力化の傾向にある。
【0003】
従来の蛍光ランプは、スリム化にともなって、その内部が高温になっても、水銀蒸気圧を最適に制御し、高い発光効率を得るために、一対の電極のうち、一方の電極長(フィラメントコイルの先端から封止部までの距離)を、他方の電極長よりも10mm〜30mm程度長くして、一方の電極を陽光柱中心方向へ偏置させた構成を有し、安定器が用いられて点灯されていた(実公昭50−35564号公報)。また、このような従来のものは、電極長が長い方の電極側の封止端近傍に最冷部が形成され、密閉形多灯用シーリング器具等に用いることを考慮して、雰囲気(周囲)温度が35℃付近で最大発光効率が得られるように設計されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものをインバータで点灯させると、蛍光ランプに並列接続されたコンデンサを介して電極に常時流れるヒーティング電流の電流値が高いために、電極が過剰に発熱し、最冷部の温度が上昇することにより、水銀蒸気圧が上昇した。その結果、このような従来の蛍光ランプには、雰囲気温度が25℃付近に発光効率のピークが移動するという問題があった。
【0005】
したがって、このような蛍光ランプを密閉形多灯用シ−リングライト器具等に用いた場合のように、雰囲気温度が高くなると、発光効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、最冷部の温度を最適に維持して、高温雰囲気中でも高い発光効率を得る蛍光ランプ装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の蛍光ランプ装置は、両端部に一対の電極が設けられているとともに、一端部の前記電極のフィラメントコイルから管端までの距離が、他端部の前記電極のフィラメントコイルから管端までの距離よりも長い蛍光ランプと、前記蛍光ランプを高周波点灯させる高周波点灯回路とを備えた蛍光ランプ装置であって、前記高周波点灯回路は、ランプ電流および前記ヒーティング電流の合成電流を検出する回路と、前記ヒーティング電流を検出する回路と、前記ヒーティング電流の電流値を制御する制御回路部とを備え、前記蛍光ランプの安定点灯中における、一端部に設けられた前記電極に流れるヒーティング電流は、前記蛍光ランプの一端部に設けられた前記電極側の管端近傍に最冷部を形成する電流値であるとともに、ランプ電流および前記ヒーティング電流の合成電流を検出して、安定点灯に必要なランプ電流に維持されているか否か検出し、前記ランプ電流および前記ヒーティング電流の合成電流を検出する回路および前記ヒーティング電流を検出する回路のそれぞれの出力信号を前記制御回路部に入力してヒーティング電流を所定の電流値に制御する構成を有している。
【0008】
この構成により、電極の過剰な発熱を抑制し、最冷部の温度を最適に維持することができる。
【0009】
また、本発明の蛍光ランプ装置は、前記最冷部の温度が、45℃〜55℃である構成を有している。
【0010】
この構成により、蛍光ランプ内の水銀蒸気圧を最適に維持することができる。
【0011】
さらに、本発明の蛍光ランプ装置は、前記高周波点灯回路が、一対のトランジスタで駆動するインバータ基本構成部と、少なくとも前記蛍光ランプと並列にかつ前記インバータ基本構成部と反対側に接続された予熱コンデンサとを備え、前記トランジスタの導通状態と前記予熱コンデンサのキャパシタンスとの組合せで前記ヒーティング電流が制御される構成を有している。
【0012】
この構成により、電極の過剰な発熱を抑制し、最冷部の温度を最適に維持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0014】
本発明の一実施の形態である蛍光ランプ装置は、図1に示すように、定格電力24Wの蛍光ランプ1と、この蛍光ランプ1を高周波点灯させるインバータ2とを備えている。
【0015】
なお、図1中、3は電源部を示す。
【0016】
蛍光ランプ1は、全長が550mm、管径が16mmのガラスバルブ1aと、このガラスバルブ1aの両端部に設けられた口金1bと、ガラスバルブ1aの両端部内に設けられた電極4,5とを備えている。蛍光ランプ1内には、所定量の水銀とアルゴン等の希ガスとが封入されている。また、蛍光ランプ1の内面には蛍光体が塗布されている。
【0017】
電極4は、タングステン線に電子放射物質を塗布したフィラメントコイル4aと、このフィラメントコイル4aを支持固定している導入線4bと、導入線4bを封入したステム4cとを有している。そして、フィラメントコイル4aから蛍光ランプ1の管端までの距離Aが10mmである。また、電極5は、フィラメントコイル4aと同様のフィラメントコイル5aと、フィラメントコイル5aを支持固定している導入線5bと、導入線5bを封入したステム5cとを有している。そして、フィラメントコイル5aから蛍光ランプ1の管端までの距離Bが30mmである。なお、アーク長は500mmである。また、導入線4b,5bはそれぞれ口金1bに接続されている。さらに、ステム5cは、ステム4cよりもステム長を長くしている。
【0018】
インバータ2は蛍光ランプ1と並列に接続されたコンデンサ6と、蛍光ランプ1に流れるランプ電流と電極5を流れるヒーティング電流との合成電流である線電流の電流値を検出する検出回路部7と、ヒーティング電流の電流値を検出する検出回路部8と、インバータ基本構成部9とを備えている。インバータ基本構成部9は、検出回路部7,8と接続された制御回路部10と、この制御回路部10と接続され、ヒーティング電流を制御するトランジスタ9a,9bとを有している。ヒーティング電流の制御は、トランジスタ9a,9bの導通状態と、コンデンサ6のキャパシタンスとの組合せによってなされる。検出回路部7は、蛍光ランプ1を安定点灯させるために必要なランプ電流が維持されているか否かを検出するものである。検出回路部8は、ヒーティング電流が所定の電流値に維持されているか否かを検出するものである。検出回路部7が検出した線電流の電流値および検出回路部8が検出したヒーティング電流の電流値は、それぞれ信号として制御回路部10へ出力される。出力された信号を入力した制御回路部10は、電極5に流れるヒーティング電流を所定の電流値となるよう、常時トランジスタ9a,9bを制御することにより、ヒーティング電流を制御することができる。
【0019】
このような蛍光ランプ1において、安定点灯中の最冷部は、電極5側のガラスバルブ1a端部の内面(水平点灯では、下方になる側)に形成される。
【0020】
このような蛍光ランプ装置(以下、本発明品という)と、ヒーティング電流を制御しないインバータを備えている点を除いて本発明品と同一構成を有する蛍光ランプ装置(以下、比較品という)とを、電流密度0.19A/cm2以上で水平点灯させて、周囲温度特性を測定したところ、図2に示す結果が得られた。
【0021】
この測定時において、本発明品のヒーティング電流を50mA〜100mAの範囲で制御した。また、同じく、比較品のヒーティング電流は約200mAであった。
【0022】
図2に示すように、本発明品(線a)は、所望どおりに、雰囲気温度が35℃で光出力(発光効率)のピークを得ることができた。一方、比較品(線b)は、光出力のピークが雰囲気温度28℃付近に移動してしまい、雰囲気温度が35℃では光出力相対値が97%程度であった。
【0023】
これは、本発明品では、安定点灯中に流れるヒーティング電流を制御して、その電流値を低くすることによって、比較品に比して、電極が過剰に発熱するのを抑えられて、最冷部の温度上昇を抑制することができ、その結果、水銀蒸気圧を最適に維持することができたためである。また、この測定時、本発明品の安定点灯中の最冷部温度は、45℃〜55℃であった。すなわち、最冷部温度が45℃〜55℃であると、雰囲気温度が35℃で光出力のピークを得ることができる。
【0024】
以上この構成により、高温雰囲気中(35℃)においても、最大の発光効率を得ることができる。したがって、雰囲気温度が常温よりも高くなる密閉形多灯用シーリングライト器具等に用いて点灯させても、最冷部の温度が上昇するのを抑制し、発光管内の水銀蒸気圧を最適に維持することができるので、高い発光効率を得ることができる。
【0025】
本発明品のヒーティング電流を50mA〜100mAに制御したのは次の理由によるものである。
【0026】
すなわち、ヒーティング電流が50mA未満であると、電極の温度が過剰に低くなる。その結果、電極の電子放射物質がスパッタリングにより早期に消耗するので、蛍光ランプ1の寿命が短くなるためである。また、ヒーティング電流が100mAを越えると、蛍光ランプ装置は比較品と同様に、光出力のピークが周囲温度35℃の位置から移動してしまうためである。
【0027】
なお、上記実施の形態では、ランプ電流と電極を流れるヒーティング電流との合成電流である線電流を検出する方法を用いた場合について説明したが、ランプ電圧を検出する方法を用いても、上記効果と同様の効果を得ることができる。
【0028】
また、上記実施の形態では、検出回路部8で検出したヒーティング電流の電流値を制御回路部10へフィードバックする方法を用いた場合について説明したが、ランプの雰囲気温度や、最冷部温度を検出して、それらを制御回路部10へフィードバックする方法を用いても、上記効果と同様の効果を得ることができる。
【0029】
さらに、上記実施の形態では、ヒーティング電流を50mA〜100mAに制御したが、これは蛍光ランプの定格電力によって異なるものである。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、蛍光ランプを高周波点灯した場合でも、電極に流れるヒーティング電流を制御することにより、最冷部の温度を最適に維持して、高温雰囲気中でも高い発光効率を得ることができる蛍光ランプ装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である蛍光ランプ装置の回路図
【図2】本発明品と比較品との周囲温度特性を示す図
【符号の説明】
1 蛍光ランプ
2 高周波点灯回路
4,5 電極
4a,5a フィラメントコイル
7,8 検出回路部
10 制御回路部
Claims (3)
- 両端部に一対の電極が設けられているとともに、一端部の前記電極のフィラメントコイルから管端までの距離が、他端部の前記電極のフィラメントコイルから管端までの距離よりも長い蛍光ランプと、前記蛍光ランプを高周波点灯させる高周波点灯回路とを備えた蛍光ランプ装置であって、前記高周波点灯回路は、ランプ電流および前記ヒーティング電流の合成電流を検出する回路と、前記ヒーティング電流を検出する回路と、前記ヒーティング電流の電流値を制御する制御回路部とを備え、前記蛍光ランプの安定点灯中における、一端部に設けられた前記電極に流れるヒーティング電流は、前記蛍光ランプの一端部に設けられた前記電極側の管端近傍に最冷部を形成する電流値であるとともに、ランプ電流および前記ヒーティング電流の合成電流を検出して、安定点灯に必要なランプ電流に維持されているか否か検出し、前記ランプ電流および前記ヒーティング電流の合成電流を検出する回路および前記ヒーティング電流を検出する回路のそれぞれの出力信号を前記制御回路部に入力してヒーティング電流を所定の電流値に制御することを特徴とする蛍光ランプ装置。
- 前記最冷部の温度は、45℃〜55℃であることを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ装置。
- 前記高周波点灯回路は、一対のトランジスタで駆動するインバータ基本構成部と、少なくとも前記蛍光ランプと並列にかつ前記インバータ基本構成部と反対側に接続された予熱コンデンサとを備え、前記トランジスタの導通状態と前記予熱コンデンサのキャパシタンスとの組合せで前記ヒーティング電流が制御されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の蛍光ランプ装置。
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Family Applications (1)
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1999
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