JP3843580B2 - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置、特に半透過反射型液晶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶装置は基本的に受光型の表示装置であるために、暗闇で観察しようとすると、何らかの補助光源が必要である。そこで液晶セル背面にバックライトを配置し、必要に応じて反射型表示と透過型表示を切り替えて使う方式が考案された。これが半透過反射型液晶装置である。
【0003】
従来の半透過反射型液晶装置の構成を図9を用いて説明する。図9において、901は第1の吸収型偏光板、902は位相差フィルム、903は上側ガラス基板、904は透明電極、905は液晶層、906は下側ガラス基板、907は第2の吸収型偏光板、908は半透過反射板、909はバックライトである。半透過反射板908は、例えばパール顔料ビーズを樹脂中に分散したシートであり、入射光量の7割を反射し残りを透過する(別のタイプでは5割を反射し残りを透過する)機能がある。反射型表示と透過型表示の切り替えは、バックライトのオン/オフによって行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の半透過反射型液晶装置には、反射型表示が暗く、単純な反射型液晶装置に比べて5〜7割の明るさしか得られないという課題があった。これはもちろん半透過反射板を利用しているためである。
【0005】
この課題を解決するために、国際公開された国際出願(国際公開の番号:WO97/01788)等では、反射型偏光板を利用して明るい反射型表示と、明るい透過型表示を両立させる方法が提案されている。その構成を図10を用いて説明する。図10において、1001は吸収型偏光板、1002は位相差フィルム、1003は上側ガラス基板、1004は透明電極、1005は液晶層、1006は下側ガラス基板、1007は光散乱板、1008は反射型偏光板、1009は光吸収板、1010はバックライトである。光吸収板には、透過率が50%前後の半透明フィルム等が用いられる。
【0006】
しかしながら、反射型偏光板で反射された光と透過した光は、偏光方向が互いに直交している。従って、このような半透過反射型液晶装置では、反射型表示と透過型表示とで表示が反転する。つまり、反射型表示で白地に黒の表示であったものが、透過型表示では黒地に白の表示になったりするわけである。このような表示の反転は、バックライトに色を付ける等の工夫をすれば、それなりに面白い表示になるが、用途が限定される。一般的には、やはり反転しない透過型表示が望ましい。
【0007】
そこで本発明は、反射型表示の明るさを損なうことなく、しかも反転しない透過型表示を行うことが出来る半透過反射型液晶装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の液晶装置は、少なくとも、第1の吸収型偏光板と、透明電極を備えた一対の基板間に液晶組成物を挟んで成る液晶セルと、第1の反射型偏光板と、第2の吸収型偏光板と、バックライトとを備え、これらを前記の順に配置したことを特徴とする液晶装置であって、前記第1の反射型偏光板は、該第1の反射型偏光板の反射軸方向に振動する光に対して、該光の5%以上45%以下を透過し、それ以外の光を反射し、前記第1の反射型偏光板の反射軸に直交する方向に振動する光に対して、該光の大部分を透過する機能を有してなり、前記第1の反射型偏光板が、該第1の反射型偏光板の反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と直交するように配設されていることを特徴とする。反射軸方向に振動する偏光成分の透過率が5%よりも小さいと、バックライト光の利用効率が悪くなり、消費電力が大きくなる。また同透過率が45%よりも大きいと、反射型表示が暗くなる。より好ましくは、前記第1の反射型偏光板が所定の反射軸方向に振動する偏光成分の5%以上23%以下の光を透過する機能を有することが望ましい。ここで言う透過率とは、白色光によって測定した視感透過率であって、CIE1931XYZ表色系のY刺激値を指す。バックライトが白色光でない場合には、バックライトの色光によって測定した視感透過率を指す。
【0009】
なお吸収型偏光板とは、所定の直線偏光成分を吸収し残りの偏光成分を透過する機能を有する偏光板であって、従来の液晶装置で一般に用いられている偏光板を指す。一方、反射型偏光板とは、所定の直線偏光成分を反射し残りの光を透過する機能を有する偏光板である。例えば、面内に屈折率異方性を有する第一の層と面内に屈折率異方性を有しない第二の層を交互に多数積層して構成される反射型偏光板や、コレステリック液晶高分子と1/4波長板を組み合わせた反射型偏光板が知られている。このように構成したため、請求項1記載の液晶装置は、明るい反射型表示と、表示が反転しない透過型表示を行うことができる。
【0010】
請求項2記載の液晶装置は、請求項1記載の液晶装置であって、前記第1の反射型偏光板が、前記第1の反射型偏光板の反射軸方向に振動する光に対して、前記バックライトの発光色と概ね一致している色の光の直線偏光のみを選択的に反射する機能を有してなることを特徴とする。なおバックライトの発光色とは、通常は光源の発光色を指すが、バックライトと第1の反射型偏光板との間にカラーフィルムあるいはカラー偏光板を備えている場合には、これらのフィルムを通過した色を指すことにする。このように構成したため、請求項2記載の液晶装置は、鮮やかなカラーの反射型表示と、同色の透過型表示を行うことができる。
【0011】
請求項3記載の液晶装置は、少なくとも、第1の吸収型偏光板と、透明電極を備えた一対の基板間に液晶組成物を挟んで成る液晶セルと、第1の反射型偏光板と、第2の吸収型偏光板と、バックライトとを備え、これらを前記の順に配置しことを特徴とする液晶装置であって、前記第1の反射型偏光板は、該第1の反射型偏光板の反射軸方向に振動する光に対して、前記バックライトの発光色と異なる色の直線偏光のみを選択的に反射する機能を有してなり、前記第1の反射型偏光板が、該第1の反射型偏光板の反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と直交するように配設されていることを特徴とする。このように構成したため、請求項3記載の液晶装置は、鮮やかなカラーの反射型表示と、別の色ではあるが反転しない明るい透過型表示を行うことができる。
【0012】
請求項4記載の液晶装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載液晶装置であって、さらに第2の反射型偏光板を、該第2の反射型偏光板の反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と平行になるように、前記第2の吸収型偏光板とバックライトの間に配置したことを特徴とする。このように構成したため、請求項4記載の液晶装置は、より明るい透過型表示を行うことができる。
【0013】
請求項5記載の電子機器は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液晶装置を表示装置として搭載したことを特徴とする。このように構成したため、請求項5記載の電子機器は、小さい消費電力で、暗闇でも見える明るい表示を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の請求項1記載の発明に係る液晶装置の構造の要部を示す図である。まず構成を説明する。図1において、101は第1の吸収型偏光板、102は位相差板、103は上側ガラス基板、104は液晶層、105は下側ガラス基板、106は光散乱板、107は反射型偏光板、108は第2の吸収型偏光板、109はバックライトの導光体、110はバックライトの光源、111はITOからなる走査電極、112はITOからなる信号電極である。ここで上側ガラス基板103と下側ガラス基板105の間を広く離して描いてあるが、これは図を明解にするためであって、実際には数μmから十数μmの狭いギャップを保って対向している。なお図示した構成要素以外にも、液晶配向膜や上下ショート防止膜、スペーサーボール、アンチグレア膜、液晶ドライバーIC、駆動回路等の要素も不可欠であるが、これらは本願発明を説明する上で特に必要が無いため、省略した。
【0016】
次に各構成要素について説明する。吸収型偏光板101と108は、所定の直線偏光成分を吸収し、それ以外の偏光成分を透過する機能を有しており、従来の液晶装置で通常に用いられてきたものと同様である。
【0017】
位相差板102は、例えばポリカーボネート樹脂の一軸延伸フィルムであって、特にSTN液晶の着色を補償するために利用される。TN液晶の場合には省略されることが多い。
【0018】
液晶層104は210°〜270°ねじれたSTN液晶組成物から成るが、表示容量が小さい場合には90°ねじれたTN液晶組成物を用いても良い。ねじれ角は上下ガラス基板における配向処理の方向と、液晶に添加するカイラル剤の分量で決定する。
【0019】
光散乱板106には、ビーズを分散したプラスチックフィルムが利用できる。また105と107を直接接着し、その接着層中にビーズを混入して、光散乱板の代わりとしても良い。光散乱板は、反射型偏光板の鏡面反射光を拡散する目的で配置されるが、無くても表示が可能である。またその位置は、105と107の間以外にも、104に接した位置や、101と102の間、101の上面であっても良い。
【0020】
バックライトとしては、図1に示したような導光板109と光源110の組み合わせが最も一般的である。導光板には拡散板や集光プリズムを積層してもよい。光源には冷陰極管やLED(発光ダイオード)が利用できる。このような導光体と光源の組み合わせの代わりに、面光源であるEL(エレクトロルミネセント)等を利用してもよい。
反射型偏光板107としては、複屈折性の誘電体多層膜を利用した。この複屈折性の誘電体多層膜は、所定の直線偏光成分を反射し、それ以外の偏光成分を透過する機能を有する。このような複屈折性の誘電体多層膜の詳細については、国際公開された国際出願(国際公開の番号:WO97/01788)や、特表平9−506985号公報等に開示されている。
【0021】
次に、反射型偏光板の構造について説明する。図2は、反射型偏光板の構造の要部を説明する図である。反射型偏光板は、基本的に複屈折性の誘電体多層膜であって、二種類の高分子層201と202を交互に積層して成る。二種類の高分子は、一つは光弾性率が大きい材料から、もう一つは光弾性率が小さい材料から選ばれるが、選択の際には両者を延伸したときの常光線の屈折率が概ね等しくなるよう留意する。例えば、光弾性率の大きい材料としてPEN(2,6−ポリエチレン・ナフタレート)を、小さい材料としてcoPEN(70−ナフタレート/30−テレフタレート・コポリエステル)を選ぶことができる。両フィルムを交互に積層し、図2の直交座標系203のx軸方向に約5倍に延伸したところ、x軸方向の屈折率がPEN層において1.88、coPEN層において1.64となった。またy軸方向の屈折率はPEN層でもcoPEN層でもほぼ1.64であった。この積層フィルムにその法線方向から光が入射すると、y軸方向に振動する光の成分はそのままフィルムを透過する。これが透過軸である。一方、x軸方向に振動する光の成分は、PEN層とcoPEN層が、ある一定の条件を満たす場合に限って、反射される。これが反射軸である。その条件とは、PEN層の光路長(屈折率と膜厚の積)と、coPEN層の光路長の和が、光の波長の2分の1に等しいことである。このようなPEN層とcoPEN層を各々数十層以上、出来れば百層以上、厚みにして30μmほど積層させると、反射軸方向に振動する光の成分のほぼ全てを反射させることが出来る。またその層数を変化させることによって、反射率を加減することも出来る。但し、このようにして作成された反射型偏光板は、設計された単一の波長の光でしか偏光能を生じない。より広い波長領域で偏光能を持たせるためには、設計波長が異なる複数の反射型偏光板を軸を揃えて積層する。
【0022】
十分に厚く積層した反射型偏光板は、通常の偏光板+アルミニウム反射板構成の反射偏光手段と比較して、30%以上明るい。その理由は二つある。一つは金属アルミニウムの反射率が90%弱しか無いのに、反射型偏光板は誘電体ミラーであるために所定の直線偏光をほぼ100%反射するからである。もう一つの理由は、通常の吸収タイプの偏光板がヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二色性色素を利用しており、その二色比が必ずしも高くないために、10%以上の光を無駄にしていることである。
【0023】
図3に、実施例1で用いた反射型偏光板の偏光特性を示す。図の横軸は光の波長、縦軸は各軸方向に振動する光の透過率である。301は反射軸方向に振動する光の分光透過率、302は反射軸に直交する方向に振動する光の分光透過率を示す。視感透過率を計算すると、301が約7%、302が約84%であった。実施例1で用いた反射型偏光板は、誘電体多層膜の層数を十分に厚く積層していないために、偏光度が低く、反射軸方向に振動する光が一部透過している。
【0024】
反射型偏光板としては、他にもコレステリック相を呈する液晶ポリマーを、1/4波長板と組み合わせて用いることもできる。このような反射型偏光板の詳細については、特開平8−271892号公報等に開示されている。
【0025】
続いて液晶装置の機能について図4を用いて説明する。図4において、401は第1の吸収型偏光板、402は位相差板、403は上側ガラス基板、405は下側ガラス基板、407は反射型偏光板、408は第2の吸収型偏光板、409はバックライトである。
【0026】
まずバックライト409が発光していない場合、即ち反射型表示の場合を考える。上方より入射した光421と422は、第1の吸収型偏光板401によって直線偏光に変換される。その後、位相差板と液晶セルによって様々に変調されるが、反射型偏光板407に入射する際には、ほぼ直線偏光に戻る。但し液晶セルがオフ状態にある領域411とオン状態にある領域412とでは、その直線偏光は互いに直交している。そこでオフ状態の直線偏光を反射し、オン状態の時の直線偏光を透過するよう、あらかじめ反射型偏光板の軸を配置しておく。オフ状態では、反射型偏光板を反射した直線偏光が、先程と同じ経路を通って上方に出射するため、明表示となる。一方オン状態では、反射型偏光板を透過した直線偏光が、第2の吸収型偏光板408に吸収されるため、暗表示になる。何故ならば、第2の吸収型偏光板の吸収軸が、反射型偏光板の反射軸と直交している(即ち透過軸と平行になっている)からである。液晶セルがオン状態とオフ状態の中間の状態にあるときには、両者が混じり合って中間調表示となる。
【0027】
次にバックライトが発光している場合、即ち透過型表示の場合を考える。半透過反射型液晶装置で透過型表示を行う状況では、周囲が十分に暗いと考えられるから、上方からの入射光は無視できる。バックライト409から発せられた光423と424は、第2の吸収型偏光板408によって直線偏光となる。この直線偏光は反射型偏光板407の反射軸方向に振動する光であるから、多くの光が反射されるが、図3に示したように約7%の光が透過する。また反射した光もバックライト表面等で散乱して、その一部が再び反射型偏光板に達するため、結局約18%の光が反射型偏光板を透過することになる。透過した光は反射型表示と同じ経路を通って、明〜暗の表示を行う。
【0028】
従来の国際公開された国際出願(国際公開の番号:WO97/01788)等で開示されている半透過反射型液晶装置では、反射型偏光板の偏光度が高く、しかも第2の吸収型偏光板を設けないか、設けたとしてもその吸収軸が反射型偏光板の反射軸と平行になっていた。従ってバックライトから発せられた光は、反射型偏光板の反射軸と直交する成分のみ透過する。この直線偏光は、外部から入射し反射型偏光板で反射された直線偏光と互いに直交している。従って、従来の液晶装置では、反射型表示と透過型表示とで表示が反転していた。ところが本発明の液晶装置では、バックライトから発せられた光は、反射型偏光板の反射軸と平行の成分のみ透過するから、反射型表示と透過型表示とで表示が反転しない。
【0029】
図5に、透過率が異なる様々な反射型偏光板を利用した際の、明るさを測定した結果を示す。図の横軸は反射型偏光板の反射軸方向に振動する光の透過率、縦軸は明るさであって、501が透過型表示の明るさ、502が反射型表示の明るさである。反射型表示の明るさは、透過率が増えるに伴って直線的に減少するが、透過型表示の明るさは、透過率が増える割合以上に増加する。これは先に説明したように、バックライトを発し反射型偏光板で反射された光が、バックライト表面等で散乱して再利用された効果である。
【0030】
図5の結果から、反射型偏光板の反射軸方向に振動する光の透過率の最適値を判断する。参考のために、市販の半透過反射板の明るさを見てみよう。例えば日東電工株式会社には3種類の半透過反射板P1、P2、P3があるが、その透過の明るさは、それぞれ14.8%、37.5%、34.6%、また反射の明るさは、それぞれ69.0%、55.2%、64.6%である。他社の半透過反射板の明るさも大同小異である。従って透過の明るさは最低15%、反射の明るさは最低55%あれば実用になると言える。図5の結果にこれを当てはめると、反射型偏光板の反射軸方向に振動する光の透過率は5%以上、45%以下が適当であることがわかる。この範囲よりも小さいと、バックライト光の利用効率が悪くなり、消費電力が大きくなる。この範囲よりも大きいと、反射型表示が暗くなる。5%から45%の範囲内で、反射型表示を重視するなら透過率を低めに、透過型表示を重視するなら透過率を高めに設定すればよい。最近の半透過反射型液晶装置は、反射型表示を重視する傾向があるから、より好ましくは5%以上23%以下の光を透過することが望ましい。23%という値は、従来よりも30%以上明るい反射型偏光板を用いて、従来並みの明るさが得られる透過率としてはじき出したものである。
【0031】
(実施例2)
実施例2は、本発明の請求項2記載の発明に係る液晶装置である。その構造は図1に示した実施例1の半透過反射型液晶装置と概ね同様であるが、利用した反射型偏光板と、バックライト光源が異なる。
【0032】
図6に、実施例2で用いた反射型偏光板の偏光特性と、バックライト光源の発光強度の分光特性を示す。図の横軸は光の波長、左側の縦軸は各軸方向に振動する光の透過率、右側の縦軸は相対発光強度である。601は反射軸方向に振動する光の分光透過率、602は反射軸に直交する方向に振動する光の分光透過率を示す(左側縦軸)。この反射型偏光板は、緑色光だけを選択的に反射する。また603はバックライト光源の発光強度の分光特性を示す(右側縦軸)。バックライトには緑色LEDを利用した。このように反射型偏光板の反射色とバックライトの発光色は概ね一致している。
【0033】
反射型偏光板の視感透過率を、バックライト光源を用いて測定したところ、反射軸方向に振動する光に対して約5%、反射軸に直交する方向に振動する光に対して約83%であった。
【0034】
以上のように構成したため、実施例2の液晶装置は、鮮やかな緑色背景に黒色の反射型表示と、同じく緑色背景に黒色の透過型表示を行うことが出来る。
【0035】
(実施例3)
実施例3は、本発明の請求項3記載の発明に係る液晶装置である。その構造は図1に示した実施例1の半透過反射型液晶装置と概ね同様であるが、利用した反射型偏光板と、バックライト光源が異なる。また利用した反射型偏光板は実施例3と同じものである。
【0036】
図6に、実施例3で用いた反射型偏光板の偏光特性と、バックライト光源の発光強度の分光特性を示す。図の横軸は光の波長、左側の縦軸は各軸方向に振動する光の透過率、右側の縦軸は相対発光強度である。601は反射軸方向に振動する光の分光透過率、602は反射軸に直交する方向に振動する光の分光透過率を示す(左側縦軸)。この反射型偏光板は、緑色光だけを選択的に反射する。また604はバックライト光源の発光強度の分光特性を示す(右側縦軸)。バックライトには赤色LEDを利用した。このように反射型偏光板の反射色は、バックライトの発光色と異なっている。
【0037】
以上のように構成したため、実施例3の液晶装置は、鮮やかな緑色背景に黒色の反射型表示と、鮮やかな赤色背景に黒色の透過型表示を行うことが出来る。またこの透過型表示は、反射型偏光板が偏光能を持たない波長領域で行われるため、大変明るいという特徴がある。
【0038】
(実施例4)
上記実施例で説明した液晶装置は、カラー表示を行うことも可能である。実施例4は、本発明の請求項4記載の発明に係る液晶装置であるが、特にカラー表示を行う場合の構成について説明する。
【0039】
まず構成を説明する。図7において、701は第1の吸収型偏光板、702は位相差板、703は上側ガラス基板、704は液晶層、705は下側ガラス基板、706は光散乱板、707は第1の反射型偏光板、708は第2の吸収型偏光板、709は第2の反射型偏光板、710は導光板、711は光源であり、上側ガラス基板703上にはカラーフィルタ712と、ITOからなる走査電極713を設け、下側ガラス基板705上にはITOからなる信号電極714を設けた。ここで上側ガラス基板703と下側ガラス基板705の間を広く離して描いてあるが、これは図を明解にするためであって、実際には数μmから十数μm程度のギャップしかない。また、図7は液晶装置の一部を示しているため、3本の走査電極と3本の信号電極が交差して出来る3×3のマトリクス、即ち9ドット分しか図示していないが、実際にはさらに多くのドットを有する。
【0040】
カラーフィルタ712は加法混色の三原色である赤色(図中「R」で示した)と緑色(図中「G」で示した)と青色(図中「B」で示した)の3色から成り、モザイク状に配列した。またその色は、通常の透過型カラー液晶装置で用いられるものよりも、ずっと淡く明るいものを利用した。なお、ここでは単純マトリクス方式の液晶装置を例として挙げたが、アクティブマトリクス方式の液晶装置を採用しても、本発明の効果に変わりはない。
【0041】
第1の反射型偏光板やバックライトは、実施例1と同じものを同じ配置で利用した。第2の反射型偏光板には、第1の反射型偏光板よりも偏光度が高いものを、その反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と平行になるように配置した。このように構成したことによって、バックライトから発せられた光の半分は第2の反射型偏光板で反射され、バックライト表面で散乱されて再利用されるため、明るい透過型表示が出来る。
【0042】
(実施例5)
本発明の請求項5記載の電子機器の例を3つ示す。本発明の液晶装置は、様々な環境で用いられ、しかも低消費電力が必要とされる携帯機器に適している。
【0043】
図8(a)は携帯電話であり、本体801の前面上方部に表示部802が設けられる。携帯電話は、屋内屋外を問わずあらゆる環境で利用される。しかも、少なくともスタンバイ状態で200時間以上、電池がもつことが必要である。従って携帯電話に利用される表示装置は、消費電力が小さい反射型表示をメインに、必要に応じて補助光を利用した透過型表示ができる半透過反射型液晶装置が最も望ましい。本発明の液晶装置は、反射型表示でも透過型表示でも従来の半透過反射型液晶装置より明るく、鮮やかである。
【0044】
図8(b)はウォッチであり、本体803の中央に表示部804が設けられる。ウォッチ用途における重要な観点はファッション性である。本発明の液晶装置は、バックライトの色を変えることによって、反射型表示の見やすさを損なうことなしに、色とりどりの透過型表示が楽しめる。外装のイメージに合わせて、様々なカラー表示が行えることは、デザイン上有利である。
【0045】
図8(c)は携帯情報機器であり、本体805の上側に表示部806、下側に入力部807が設けられる。携帯情報機器は、表示部の前面にタッチ・キーを設けることが多いため、表示が暗くなりがちである。従って、従来は反射型液晶装置か、透過型液晶装置が主に用いられていた。しかしながら前者は暗闇で見えず、後者は消費電力が大きくて電池寿命が短くなるという問題があった。本発明の液晶装置はこのような用途にも適しており、低パワーで明るい表示ができ、バックライトを点ければ暗闇で見ることも可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、反射型表示の明るさを損なうことなく、しかも反転しない透過型表示を行うことが出来る半透過反射型液晶装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における液晶装置の構造の要部を示す図である。
【図2】本発明の実施例1で用いた反射型偏光板の構造の要部を示す図である。
【図3】本発明の実施例1で用いた反射型偏光板の偏光特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例1における液晶装置の機能を説明する図である。
【図5】本発明の実施例1において、透過率が異なる様々な反射型偏光板を利用した際の、明るさを測定した結果を示す図である。
【図6】本発明の実施例2及び実施例3で用いた反射型偏光板の偏光特性と、バックライト光源の発光強度の分光特性を示す図である。
【図7】本発明の実施例4における液晶装置の構造の要部を示す図である。
【図8】本発明の実施例5における電子機器の、外観を示す図である。(a)携帯電話、(b)ウォッチ、(c)携帯情報機器。
【図9】従来の半透過反射型液晶装置の構造の要部を示す図である。
【図10】国際公開された国際出願(国際公開の番号:WO97/01788)等で開示されている、従来の半透過反射型液晶装置の構造の要部を示す図である。
【符号の説明】
101 第1の吸収型偏光板
102 位相差板
103 上側ガラス基板
104 液晶層
105 下側ガラス基板
106 光散乱板
107 (第1の)反射型偏光板
108 第2の吸収型偏光板
109 バックライトの導光体
110 バックライトの光源
111 走査電極
112 信号電極
201 光弾性率が大きい材料の層
202 光弾性率が小さい材料の層
203 直交座標系、x軸方向が延伸方向

Claims (5)

  1. 少なくとも、第1の吸収型偏光板と、透明電極を備えた一対の基板間に液晶組成物を挟んで成る液晶セルと、第1の反射型偏光板と、第2の吸収型偏光板と、バックライトとを備え、これらを前記の順に配置したことを特徴とする液晶装置であって、
    前記第1の反射型偏光板は、該第1の反射型偏光板の反射軸方向に振動する光に対して、該光の5%以上45%以下を透過し、それ以外の光を反射し、前記第1の反射型偏光板の反射軸に直交する方向に振動する光に対して、該光の大部分を透過する機能を有してなり、
    前記第1の反射型偏光板が、該第1の反射型偏光板の反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と直交するように配設されている
    ことを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1記載の液晶装置であって、
    前記第1の反射型偏光板が、前記第1の反射型偏光板の反射軸方向に振動する光に対して、前記バックライトの発光色と概ね一致している色の光の直線偏光のみを選択的に反射する機能を有してなる、
    ことを特徴とする液晶装置。
  3. 少なくとも、第1の吸収型偏光板と、透明電極を備えた一対の基板間に液晶組成物を挟んで成る液晶セルと、第1の反射型偏光板と、第2の吸収型偏光板と、バックライトとを備え、これらを前記の順に配置しことを特徴とする液晶装置であって、
    前記第1の反射型偏光板は、該第1の反射型偏光板の反射軸方向に振動する光に対して、前記バックライトの発光色と異なる色の直線偏光のみを選択的に反射する機能を有してなり、
    前記第1の反射型偏光板が、該第1の反射型偏光板の反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と直交するように配設されている
    ことを特徴とする液晶装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載液晶装置であって、さらに第2の反射型偏光板を、該第2の反射型偏光板の反射軸が前記第2の吸収型偏光板の吸収軸と平行になるように、前記第2の吸収型偏光板とバックライトの間に配置した
    ことを特徴とする液晶装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液晶装置を表示装置として搭載したことを特徴とする電子機器。
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