JP3842883B2 - 比較電極の圧力補償構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高圧下でも使用できるようにした比較電極の圧力補償構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン濃度等測定用電極の比較電極においては電極内部液とサンプル液の圧力との均衡を保つために、従来、例えば図8(A)〜(C)に示すような構成が採られることがある。図8(A)では、外筒aの内部に内筒bを設け、その内筒b内に充填した内部液cに比較電極内極dを浸漬させ、その内筒bの下部に液絡部eを設け、その内筒bの上側部に内部液cを補充するためと圧力補償用とを兼ねた開口fを設けており、図8(B)では、内部液cが充填されている筒体gの上側部に内部液cの液面調整用のサイフォンhを一体的に分岐形成している。また、図8(C)では、比較電極内部を密閉状態に形成し、空気層が内部に残らないように筒体i内に内部液cを充填している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述した図8(A),(B)に示すものでは、筒構造が複雑化してコスト高になる難点があり、また、図8(C)に示すものでは、長期間の使用により内部液bの電解質濃度が低下し、かつ、圧力変化がある場合には、電位変動を生じ、また温度変化により空気層が発生して圧力補償ができなくなる難点があった。
【0004】
一方、圧力補償手段が設けられていない従来の比較電極では、例えば、図4の(1),(2),(3)に示されるように、圧力の変化に伴う液間電位の変動が顕著に認められる。従って、水深を変化させて測定する場合や水深の深い場所での測定等では、圧力補償が必須の要件となる。
【0005】
本発明はこのような実情に鑑みてなされ、高圧下においても圧力補償をおこなうことのできる構成簡易な比較電極の圧力補償構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
すなわち、請求項1に記載の発明では、貫通孔を形成して、その貫通孔に液絡部材を充填している内部液補充口栓と圧力補償用パッキンとをそれぞれ異なる部位に設けた単一の帯状体を比較電極筒体に被着させてなることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明では、内部液補充口栓と圧力補償用パッキンとをそれぞれ異なる部位に設けた単一の帯状体を隔膜式イオン電極の比較電極筒体に被着させてなることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の比較電極の圧力補償構造の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はたとえばpHを測定するための複合電極の断面図、図2はその要部拡大断面図で、これらの図において、符号1は外筒(比較電極筒体)、2はその外筒1の下部に外嵌被着させた略半円弧状の帯状体で、弾力性を有する例えばシリコンゴム形成体よりなり、外筒1に開設した内部液補充口11に密嵌される栓突部(内部液補充口栓)21と、外筒1に開設した圧力補償用孔12に嵌合対応するように薄肉円形状に形成した圧力補償用のパッキン部22とをそれぞれ異なる部位に一体的に形成し、その栓突部21には貫通孔を設けて例えば軟質セラミック材よりなる液絡部材23を貫通装入している。このような帯状体2は、その内面に接着剤を塗着して、外筒1の溝部13(図3(A)参照)に被着させることによって容易に取り付けることができる。なお、その液絡部材23は交換が可能であり、また、その帯状体2は図3(B)に示すようにリング状に形成してもよい。
【0009】
その他の部分について説明すると、外筒1の内部には、ガラス管よりなる内筒3が設けられ、その内筒3と外筒1の間にパッキン4,5で画成される空間6には、比較電極内部液7が充填され、その比較電極内部液7内に比較電極内極8が設けられている。一方、内筒3の底部が感応部31となっており、その内筒3の内部には測定電極内部液9が充填され、その測定電極内部液9内に測定電極内極10が設けられている。なお、13はコネクタ、14はコネクタカバー、15はプラグネジである。
【0010】
上述した帯状体2は比較電極内部液7の補充機能、液絡機能および圧力補償機能を具備しているので、部品点数が少なく、構成が簡易化されコストの低減が可能となる。そして、その圧力補償構造により、水圧の変化に応じてパッキン部22が内方に弾性変形することで、比較電極内部液7と周囲のサンプル液との間での圧力均衡状態が形成されるため、圧力変化を生じても安定した測定電位を得ることができ、水深を変化させて測定する場合や水深の深い所での測定においても安定した測定電位(液間電位)を得ることができる。本実施形態の圧力補償構造では、図4の(4)に示すように、圧力の変化に伴う液間電位の変動はほとんど認められないことが確認されている。
【0011】
図5はNO3 - イオン等のイオン濃度を測定するためのイオン濃度測定用電極に本発明の比較電極の圧力補償構造を適用した例を示し、外筒1と帯状体2は前記実施形態と同様に形成されるが、内筒3内の測定電極内極は図示を省略している。
【0012】
図6および図7はNH4 + , HNO3 - イオンを測定する隔膜式イオン電極の隔膜に圧力補償構造を適用した例で、外筒1は図1等に示す実施形態と同様に形成され、また、帯状体2に形成される栓突部21には液絡部材23は設けられていない。この隔膜式イオン電極では、pH感応ガラス膜32が隔膜33を介して比較電極内部液7内に設けられ、隔膜33を通過したNH3 ,CO2 ガスによる内部液pH変化から前記イオン濃度を求めるものである。この場合はパッキン部22が隔膜33の張り強度を一定にする働きをし精度良い測定が可能となる。なお、本発明の比較電極の圧力補償構造は複合電極だけでなく、比較電極単体にも適用できるのはいうまでもない。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明では、内部液補充口栓と圧力補償用パッキンとをそれぞれ異なる部位に設けた単一の帯状体を比較電極筒体に被着させるので、内部液補充機能と圧力補償機能を単一の部材で具備させることができ、部品点数が少なく構造を簡素化できコスト安となり、圧力変化が生じても安定した測定電位が得られる。しかも、内部液補充口栓に形成した貫通孔に液絡部材を充填するので、単一の部材で、内部液補充機能と圧力補償機能に加えて液絡機能をも具備させることができ、さらに部品点数が少なくなり、より一層構造の簡素化とコスト安を実現することができ、また、液絡部材の交換も容易となる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、内部液補充機能と圧力補償機能を単一の部材で具備させることができ、部品点数が少なく構造を簡素化できコスト安となり、パッキン部が隔膜の張り強度を一定にする働きをし圧力変化が生じても安定した測定電位が得られることから、精度良い測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の比較電極の圧力補償構造の一実施形態を示す構成図である。
【図2】 同要部拡大断面図である。
【図3】 (A)は同帯状体の斜視図、(B)は同別の帯状体の斜視図である。
【図4】 従来の圧力補償機能なしのイオン濃度等測定用電極と、本発明の比較電極の圧力補償構造を具備したイオン濃度等測定用電極の圧力変化に伴う液間電位の変化を比較して示すグラフである。
【図5】 同異なる実施形態を示すイオン濃度測定用電極の構成図である。
【図6】 同別の実施形態を示すイオン濃度測定用電極の構成図である。
【図7】 同要部拡大断面図である。
【図8】 (A)〜(C)は従来の比較電極の圧力補償構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1…比較電極筒体(外筒)、2…帯状体、21…内部液補充口栓、22…圧力補償用のパッキン部、23…液絡部材。
Claims (2)
- 貫通孔を形成して、その貫通孔に液絡部材を充填している内部液補充口栓と圧力補償用パッキンとをそれぞれ異なる部位に設けた単一の帯状体を比較電極筒体に被着させてなることを特徴とする比較電極の圧力補償構造。
- 内部液補充口栓と圧力補償用パッキンとをそれぞれ異なる部位に設けた単一の帯状体を隔膜式イオン電極の比較電極筒体に被着させてなることを特徴とする比較電極の圧力補償構造。
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1997
- 1997-11-06 JP JP32041097A patent/JP3842883B2/ja not_active Expired - Fee Related
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