JP3840306B2 - 直線変換ネジ - Google Patents

直線変換ネジ Download PDF

Info

Publication number
JP3840306B2
JP3840306B2 JP10421497A JP10421497A JP3840306B2 JP 3840306 B2 JP3840306 B2 JP 3840306B2 JP 10421497 A JP10421497 A JP 10421497A JP 10421497 A JP10421497 A JP 10421497A JP 3840306 B2 JP3840306 B2 JP 3840306B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
magnetic
male
female
thrust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10421497A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10299853A (ja
Inventor
広 田中
幸哉 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP10421497A priority Critical patent/JP3840306B2/ja
Publication of JPH10299853A publication Critical patent/JPH10299853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3840306B2 publication Critical patent/JP3840306B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/24Elements essential to such mechanisms, e.g. screws, nuts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F7/00Magnets
    • H01F7/02Permanent magnets [PM]
    • H01F7/0231Magnetic circuits with PM for power or force generation
    • H01F7/0242Magnetic drives, magnetic coupling devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ネジによる磁気送りと機械ネジによる機械送りとを連続させる直線変換ネジに関し、特に磁気ネジの条数を2以上にした際に生じ得る機械ネジのつなぎ目のずれを考慮した直線変換ネジに関する。
【0002】
【従来の技術】
加工機のクランプ、熔接器ガンの押し付け、あるいはビニールや厚紙等の打ち抜き等のような動作を行なうのに、従来から種々の形式を利用した押圧装置が採用されている。
例えば、油圧又は空圧を駆動源とした油圧シリンダ等では、シリンダ内のピストンに圧力を加えることによって、そのピストンに連設された打ち抜きハンマ等の押圧手段に力を伝達する。
また、例えば、電動モータの回転出力を駆動源としたものでは、クランク、トグルリンク、あるいはラックピニオンや送りネジ等の機構を利用し、その電動モータの回転出力を各機構によって直線方向への駆動力に変換し、その機構に連設された押圧手段に力を伝達する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような押圧装置では、押圧手段を加工位置まで送る「送り工程」と押圧手段によって打ち抜き等の加工を行なう「加工工程」とに区別されるが、最終動作を行なう加工工程においてのみ強力な力を必要とするので、上述した油圧や空圧、又は送りネジ等のような機構を利用した構成のものでは次のような点で問題があった。
【0004】
駆動源として油圧や空圧を利用したシリンダでは、押圧手段を直線方向に往復運動させる際にどの位置においても同様に強力な力を有するものが一般的である。つまり、加工対象物に作用しない送り工程と、加工対象物に対して押圧や締め付け等を行なう加工工程とにおいて、押圧手段に移動方向の力を伝達するシリンダ内には常に同様の油圧または空圧が加えられている。そのため、強力な力を必要とする加工工程ではともかく、そのような力を要しない送り工程においては大きなエネルギ損失を伴い、非常にエネルギ効率が悪いものであった。
【0005】
また、駆動源として電動モータを利用したものでは、常に同じ回転数で制御しているため加工速度が遅いものであった。即ち、加工対象物に対して押圧や締め付け等を行なう加工工程では、大きなトルクを必要とするために電動モータの回転数をギヤで落とすかリード角を小さくした駆動が行なわれる。それに対し、加工対象物に作用しない送り工程では、小さなトルクでよいにもかかわらず送りスピードを変えずに送られるために全体として加工に時間がかかるものであった。
【0006】
そこで、本発明は、かかる問題点を解消すべく、駆動源からの回転出力を作業工程に応じた直進運動として出力し、その直進運動出力の切り換えをスムーズに行う直線変換ネジを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の直線変換ネジは、S極及びN極の2本の着磁帯が平行螺旋状に着磁されて1条分のネジを構成する磁気ネジを軸部材表面に複数条着磁して形成した雄磁気ネジ及び、前記軸部材を軸方向に摺動自在に嵌装された円筒体表面に形成された雄機械ネジとを備え、前記雄機械ネジが形成された円筒体が所定の弾性力を有する弾性部材によって軸方向に支持された雄ネジと、前記軸部材が貫通する台部材に形成された貫通孔内に、前記雄ネジに対応する複数条の雌磁気ネジと雌機械ネジとが軸方向に併設された雌ネジとを有し、前記軸部材又は台部材の一方を回転支持し、他方の回転を制限して軸方向に移動可能に支持することで、前記雄磁気ネジと雌磁気ネジの磁力作用及び前記雄機械ネジと雌機械ネジとの螺合によって一方の回転を他方の推力に変換して伝達することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の直線変換ネジは、前記磁気ネジが脱調したときに、前記台部材が、少なくとも前記磁気ネジの1ピッチ分軸方向に移動することを特徴とする。
また、本発明の直線変換ネジは、前記弾性部材は、機械ネジが螺合する力より大きく、磁気ネジが脱調する力以下の弾性力を有するものであることを特徴とする。
【0009】
以上のような構成を有する本発明の直線変換ネジは、前記軸部材又は台部材の一方を直進運動させるべく、前記雄磁気ネジと前記雌磁気ネジとの間の磁力作用による磁気送り及び、前記雄機械ネジと前記雌機械ネジとの螺合による機械送りとが連続して行なわれる。そのため、駆動軸又は台部材の一方の回転によって他方が直進運動する際、磁気送りによる高速移動と機械送りによる推力の大きい移動とが組み合わされ、駆動源からの回転出力を作業工程に応じた直進運動出力として出力することが可能となった。特に、本発明では磁気ネジの条数を増やしたことにより吸引力が強化されて磁力作用による動力の伝達が安定する一方、対応する条の着磁体どうしがずれることで機械ネジのつなぎ目にずれが生じるが、弾性部材に支持された雄機械ネジが軸方向に移動することで、つなぎ目のずれが軸方向の移動によって修正され、機械ネジの衝撃を緩和することで軸方向に連続する直進運動をスムーズに出力することが可能となった。
【0010】
また、本発明の直線変換ネジは、弾性部材の弾勢力が機械ネジが螺合する力より大きいため、螺合する機械ネジに生じる推力によって雄機械ネジが軸方向に移動することなく螺進し、また弾性部材の弾性力は、磁気ネジが脱調する力以下の力を有するので、つなぎ目がずれている場合には、磁気送りによって直進する雌機械ネジに押された雄機械ネジのつなぎ目が合うところまで移動する。従って、つなぎ目のずれが軸方向の移動によって修正され、機械ネジの衝撃を緩和することで軸方向に連続する直進運動をスムーズに出力が可能となった。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る直線変換ネジの一実施の形態について具体的に説明する。図1は、直線変換ネジを備えた電動クランプシリンダを示した断面図である。
電動クランプシリンダ1は、駆動源として駆動モータ2が使用され、その出力軸2aに駆動側スプロケット3が嵌合されている。出力軸2a及び駆動側スプロケット3は、本体フレーム4によって覆われている。
一方、駆動モータ2の回転出力を受ける従動側のシリンダでは、推力シャフト5がボールベアリング6,6によって出力軸2aと平行に回転自在に支持されている。推力シャフト5には被駆動側スプロケット7が固定されている。そして、駆動側スプロケット3と被駆動側スプロケット7との間には、駆動モータ2の回転出力を伝達するタイミングベルト8が張設されている。
【0012】
一方、本体フレーム4には、ブラケット9を介して円筒形状のパイプフレーム10が固定されシリンダが構成されている。そのシリンダ内には、前述した回転自在な推力シャフト5に対し、軸方向に直進運動する推力ナット11及びその推力ナット11に連結された推力ロッド12が装填されている。
推力シャフト5は、パイプフレーム10内に雄ネジが形成され、推力ナット11に形成された雌ネジに係合されている。この軸部材である推力シャフト5及び台部材である推力ネット11に形成されたネジが、本発明の直線変換ネジを構成する。ここで、図2は、本実施の形態の直線変換ネジを示した図である。
【0013】
先ず、推力シャフト5には、円筒磁石50が覆装されて雄磁気ネジ51が形成されている。本実施の形態では、円筒磁石50を推力シャフト5に対して接着剤により固着している。推力シャフト5としては、磁性材料(例えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれらを主成分とする合金その他の化合物等)が使用される。そして、雄磁気ネジ51は、その円筒磁石50の外周面に螺旋状に着磁されたS極着磁帯及びN極着磁帯によって形成される。特に、本実施の形態の磁気ネジには、吸引力を高め保持力を持たせるために2条のものを使用する。
【0014】
2条の磁気ネジとは、N極着磁帯52NとS極着磁帯52Sの組による1条分の第1雄磁気ネジ52と、N極着磁帯53NとS極着磁帯53Sの組による1条分の第2雄磁気ネジ53とが螺旋状に平行に着磁されている。従って、図3(b)に示すように、雄磁気ネジ51の断面には、N極着磁帯52NとN極着磁帯53N及びS極着磁帯52SとS極着磁帯53Sが2カ所づつに形成され、それぞれ180度づつずれた位置に着磁されている。これに対し、1条で着磁された雄磁気ネジ31の断面には、図3(a)に示すようにN極着磁帯32NとS極着磁帯32Sとが1カ所づつに着磁されて形成されている。そのため、2条の磁気ネジでは、吸引し合う着磁帯がずれた場合、円周上の一点に形成された雄機械ネジ雌機械ネジとのつなぎ目が180°ずれることになる。この点については、後述する。
【0015】
また、推力シャフト5には、雄機械ネジ54が係設されている。雄機械ネジ54は、推力シャフト5を軸方向に摺動自在に嵌装した円筒部材表面に形成されたものであり、フランジ付の円筒形状の支持部材55と一体に形成されている。また、この支持部材55と同形の支持部材56が推力シャト5の先端に固定され、支持部材55,56がスプリング57によって連結されている。支持部材55,56の間の距離aは、雄磁気ネジ51の1ピッチ分だけ離されている。
一方、推力ナット11は、推力シャフト5が貫通する孔内に円筒磁石60が嵌挿され、その内周面にも2条の雌磁気ネジ61が形成されている。2条の雌磁気ネジは、雄磁気ネジ51と同様にN極着磁帯62NとS極着磁帯62Sの組による1条分の第1雌磁気ネジ62と、N極着磁帯63NとS極着磁帯63Sの組による1条分の第2雌磁気ネジ63とが平行螺旋状に着磁されている。また、その推力ナット11の孔内には螺旋状に1条の溝が切られ雌機械ネジ64が形成されている。
【0016】
推力ナット11は、カップリング12を介して推力ロッド13に一体に形成されている。推力ナット11は、カップリング12に螺着したボルトによって軸方向に支持され、円周方向及び半径方向には貫通孔内に隙間をもって遊嵌されている。これは、推力ロッド13と推力シャフト5とに心ずれが生じても、推力ナット11がカップリング12に対して面ずれすることで、雌機械ネジ64と雄機械ネジ54とがこじれることなく、推力シャフト5と常に心合わせが行われ機械ネジの螺合がスムーズに行われるようにするためである。
一方、推力ロッド13は、カップリング12に螺合して固く締結される。従って、推力ナット11及び推力ロッド13は、軸方向に一体に動作するよう構成されている。パイプフレーム10の先端にはブラケット14が固定され、推力ロッド13がブラケット14を貫通して摺動自在に支持されている。ブラケット14から突出した推力ロッド13先端には取付金具15が固定されている。
【0017】
このような構成からなる本実施の形態の電動クランプシリンダ1は、次のように動作する。
電動クランプシリンダ1は、駆動モータ2が駆動して出力軸2aが回転すると、その回転が駆動側スプロケット3からタイミングベルト8を介して被駆動側スプロケット7へ伝達される。被駆動側スプロケット7へ伝達された回転出力は、直接推力シャフト5の回転となる。このとき、推力シャフト5に与えられる回転は、駆動モータ2の回転出力が駆動側スプロケット3と被駆動側スプロケット7とのギヤ比によって、被駆動側スプロケット7において減速しトルクを増大させたもの(増速しトルクを減少させる場合もある)である。
【0018】
ボールベアリング6,6によって支持された推力シャフト5が回転すると、それに形成された雄磁気ネジ51も同時に回転し、その雄磁気ネジ51が回転することで、これと磁力作用によって吸引し合う雌磁気ネジ61を備えた推力ナット11へ推力が与えられることとなる。
即ち、雄磁気ネジ51のN極着磁帯52N,53Nと雌磁気ネジ61のS極着磁帯62S,63Sが吸引し合い、雄磁気ネジ51のS極着磁帯52S,53Sと雌磁気ネジ61のN極着磁帯62N,63Nとが吸引し合っている。そして、雄磁気ネジ51が回転すれば推力ナット11がその回転に追随しようとするが、取付金具15によって回転の制限された負荷機械(不図示)に取り付けられることで、推力ロッド13及び推力ナット11の回転が制限されている。そのため、雄磁気ネジ51の回転力は、軸方向に移動可能な推力ナット11への推力として伝達される。
【0019】
そこで、推力シャフト5へ所定方向の回転が与えられることによって、推力ナット11が図面左方へ推進する。推力ロッド13が軸方向へ移動することで、取付金具15に結合された不図示の負荷機械へは、磁気ネジの磁力作用により図面左方へ「磁気送り」による直線運動が出力されることとなる。そして、推力ナット11が一定距離図面左方へ直進したところで、その雄機械ネジ64が雄機械ネジ54へ達する。
ところで、磁気送りから機械送りへのスムーズな切り換えには、雌機械ネジ64が雄機械ネジ54に達したところでネジの山と谷とが螺合する必要がある。そのため、本電動クランプシリンダ1は、磁気ネジのピッチに従った推力ナット11の送り量と機械ネジのつなぎ目とが合うよう構成されている。
【0020】
即ち、円周上の一点に位置する雌機械ネジ64端部の谷と雄機械ネジ54端部の山の位置とが、両者が当接する位置において直進する雌機械ネジ64と回転する雄機械ネジ54とで一致する。
従って、雌機械ネジ64が雄機械ネジ54へ達っしたところで両者が螺合し、推力ナット11へは磁気送りによる推力から機械送りによる推力が与えられ、軸方向への直進が引き続き行われる。機械ネジ54,64が螺合すると、ピッチの異なる磁気ネジは脱調し、磁気送りから機械送りへと推力ナット11の直進が切り換えられるためである。
【0021】
ところで、雄機械ネジ54は、支持部材55,56に介在するスプリング57によって支持されているが、このスプリング57は、機械ネジが螺合する力より大きく、磁気ネジが脱調する力以下の弾性力で設定されている。
そのため、通常の動作では、直進してきた雌磁気ネジ64と図示する定位置で回転する雄機械ネジ54とが螺合したならば、スプリング57は軸方向に伸縮することはない。しかしながら、本実施の形態では磁気ネジの保持力を強化すべく2条ネジを採用しているため、磁気ネジに脱調が生じた場合に機械ネジのつなぎ目が180°ずれてしまうことが起こり得る。吸引し合っていた着磁帯の関係が逆になるためである。そのような場合、スプリング57が弾性変形してずれの修正が行われる。
【0022】
先ず、例えば雄磁気ネジ51と雌磁気ネジ61とは、第1雄磁気ネジ52と第1雌磁気ネジ62、第2雄磁気ネジ5と第2雌磁気ネジ6とが、逆極性の着磁帯同士の磁力作用によって吸引し合っている。
そして、脱調することにより、雄磁気ネジ51と雌磁気ネジ61とは、第1雄磁気ネジ52と第2雌磁気ネジ63、第2雄磁気ネジ53と第1雌磁気ネジ62による逆極性の着磁帯同士の磁力作用に変更することとなる。
【0023】
このように磁気ネジの着磁帯の関係が入れ替わった場合、推力ナット11は推力シャフト5の回転に対する軸方向の移動位置が、磁気ネジの1ピッチ分ずれることになる。従って、そのまま固定された雄磁気ネジに向かって推力ナット11が直進したならば、機械ネジ同士が衝突する衝撃は大きく、推力ナット11も雄機械ネジが180°回転するまでの間停止させられることとなり直進運動出力が不安定になる。
そこで、本実施の形態では、雄機械ネジ54が軸方向に距離a(1ピッチ)だけ移動可能に設け、また、その雄機械ネジ54を付勢するスプリング57は磁気ネジが脱調する力以下に設定したことで、この「ずれ」に対処している。
【0024】
即ち、磁気送りによって直進してきた推力ナット11は、雄機械ネジ54及び雌機械ネジ64の山と谷との関係が180°ずれているために螺合せず、その推力ナット11に働く推力によってスプリング57を圧縮させながら雄機械ネジ54を移動させる。そして、その間に雄機械ネジ54は距離aだけずれるとともに180°回転し、雄機械ネジ54及び雌機械ネジ64の山と谷とが一致することで両者が螺合する。
機械ネジが螺合するとピッチの異なる磁気ネジは脱調し、磁気送りから機械送りへと推力ナット11の直進が切り換えられる。
【0025】
一方、駆動モータ2を逆回転させれば、推力シャフト5には逆方向の回転が与えられる。雄機械ネジ54に螺合した64には図面右方への推力が発生し、推力シャフト11の回転にともなって推力ナット11は機械送りによって右方へ直進することとなる。そして、雌機械ネジ64が雄機械ネジ54から外れると、脱調していた磁気ネジが磁力作用によって吸引され調合することとなる。
即ち、雄磁気ネジ51のN極着磁帯52N,53Nと雌磁気ネジ61のS極着磁帯62S,63Sが吸引し合い、雄磁気ネジ51のS極着磁帯52S,53Sと雌磁気ネジ61のN極着磁帯62N,63Nとが吸引し合い、その磁気送りによって推力ナット11が図面右方へ直進することとなる。
【0026】
ところで、「ずれ」を修正すべくスプリング57が圧縮して螺合した機械ネジは、後退する際(図面右方への移動)には、先ず雄機械ネジ54が回転することで機械送りによって雌機械ネジ64が移動し、その雌機械ネジ64が雄機械ネジ54から外れる。そして、推力ナット11の直進運動が磁気送りに切り換えられることで、フリーになった雄機械ネジ54がスプリング57の弾拡力でもとの位置にまでスライドする。
従って、本実施の形態の電動シリンダでは、このような磁気送り及び機械送りによって推力ナット11には直進運動が与えられ、その推力ナット11に連結された推力ロッド13が固定されたシリンダに対して伸縮することで、取付金具15に取り付けられた負荷機械には直進運動が出力されることとなる。
【0027】
よって、本実施の形態の電動クランプシリンダ1では、推力ナット11は、雄磁気ネジ51と雌磁気ネジ61との磁気送りによって直進運動する。従って、推力ナット11の軸方向に作用する推力は小さいが高速移動が可能となる。
また、駆動モータ2の回転数を一定にしたまま雄磁気ネジ51及び雌磁気ネジ61を構成する着磁体のリードピッチの設定を変えることにより移動速度を調節することができるので、そのリードピッチを大きくすることで高速移動が可能となる。また、推力が小さいので駆動モータ2にかかる負荷が少なくエネルギ損失も少ないため、省エネに大きく寄与する。
【0028】
一方、推力ナット11は、雄機械ネジ54及び雌機械ネジ64の機械送りに切り換えることで、直進する速度は遅くなるものの大きな推力を得ることができる。
従って、この電動クランプシリンダを打ち抜き機等の負荷機械にに使用した場合、加工対象物を打ち抜く加工工程の段階で雄機械ネジ54及び雌機械ネジ64の機械送りを利用し、その加工工程に至るまでの送り工程の段階には、雄磁気ネジ51及び雌磁気ネジ61の磁気送りを利用することで、加工時間の大幅な短縮とともに省エネによる加工を行うことが可能となった。
【0029】
更に、本実施の形態では、磁気送りを安定させるなどのため、雄磁気ネジ51及び雌磁気ネジ61を2条ネジで形成したため、雄機械ネジ54と雌機械ネジ64とのつなぎ目が180°ずれることが起こり得た。しかし、推力シャフト5を摺動自在な雄機械ネジ54を所定のスプリング57で支持するよう構成したため、通常は定位置に位置決めされて雌機械ネジ64との螺合により推力ナット11に推力を発生させるが、磁気ネジにずれが生じた場合にはつなぎ目が合うまで軸方向にスライドするので、無理な負荷がかかることが無くなって機械ネジの耐久性が向上した。また、推力ナット11の直進運動出力がスムーズになった。
【0030】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施の形態では直線変換ネジを電動クランプシリンダに利用したものを示したが、他のクランプ装置や直進運動出力装置に使用可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、S極及びN極の2本の着磁帯が平行螺旋状に着磁されて1条分のネジを構成する磁気ネジを軸部材表面に複数条着磁して形成した雄磁気ネジ及び、軸部材を軸方向に摺動自在に嵌装された円筒体表面に形成された雄機械ネジとを備え、雄機械ネジが形成された円筒体が所定の弾性力を有する弾性部材によって軸方向に支持された雄ネジと、軸部材が貫通する台部材に形成された貫通孔内に、雄ネジに対応する複数条の雌磁気ネジと雌機械ネジとが軸方向に併設された雌ネジとを有し、軸部材又は台部材の一方を回転支持し、他方の回転を制限して軸方向に移動可能に支持することで、雄磁気ネジと雌磁気ネジの磁力作用及び雄機械ネジと雌機械ネジとの螺合によって一方の回転を他方の推力に変換して伝達するよう構成したので、駆動源からの回転出力を作業工程に応じた直進運動として出力し、その直進運動出力の切り換えをスムーズに行う直線変換ネジを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる一実施の形態の直線変換ネジを備えた電動クランプシリンダを示した断面図である。
【図2】 本発明にかかる直線変換ネジの一実施の形態を示した図である。
【図3】 1条及び2条の磁気ネジを示した図である。
【符号の説明】
1 電動クランプシリンダ
2 駆動モータ
5 推力シャフト
11 推力ナット
13 推力ロッド
15 取付金具
50 円筒磁石
51 雄磁気ネジ
52 第1雄磁気ネジ
53 第2雄磁気ネジ
54 雄機械ネジ
55,56 支持部材
57 スプリング
62 第1雌磁気ネジ
63 第2雌磁気ネジ
64 雌機械ネジ
52N,53N,62N,63N N極着磁帯
52S,53S,62S,63S S極着磁帯

Claims (3)

  1. S極及びN極の2本の着磁帯が平行螺旋状に着磁されて1条分のネジを構成する磁気ネジを軸部材表面に複数条着磁して形成した雄磁気ネジ及び、前記軸部材を軸方向に摺動自在に嵌装された円筒体表面に形成された雄機械ネジとを備え、前記雄機械ネジが形成された円筒体が所定の弾性力を有する弾性部材によって軸方向に支持された雄ネジと、
    前記軸部材が貫通する台部材に形成された貫通孔内に、前記雄ネジに対応する複数条の雌磁気ネジと雌機械ネジとが軸方向に併設された雌ネジとを有し、
    前記軸部材又は台部材の一方を回転支持し、他方の回転を制限して軸方向に移動可能に支持することで、前記雄磁気ネジと雌磁気ネジの磁力作用及び前記雄機械ネジと雌機械ネジとの螺合によって一方の回転を他方の推力に変換して伝達することを特徴とする直線変換ネジ。
  2. 請求項1に記載の直線変換ネジにおいて、
    前記磁気ネジが脱調したときに、前記台部材が、少なくとも前記磁気ネジの1ピッチ分軸方向に移動することを特徴とする直線変換ネジ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の直線変換ネジにおいて、
    前記弾性部材は、機械ネジが螺合する力より大きく、磁気ネジが脱調する力以下の弾性力を有するものであることを特徴とする直線変換ネジ。
JP10421497A 1997-04-22 1997-04-22 直線変換ネジ Expired - Fee Related JP3840306B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10421497A JP3840306B2 (ja) 1997-04-22 1997-04-22 直線変換ネジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10421497A JP3840306B2 (ja) 1997-04-22 1997-04-22 直線変換ネジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10299853A JPH10299853A (ja) 1998-11-13
JP3840306B2 true JP3840306B2 (ja) 2006-11-01

Family

ID=14374718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10421497A Expired - Fee Related JP3840306B2 (ja) 1997-04-22 1997-04-22 直線変換ネジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3840306B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210242764A1 (en) * 2020-01-31 2021-08-05 Massachusetts Institute Of Technology Magnetic transmission

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210242764A1 (en) * 2020-01-31 2021-08-05 Massachusetts Institute Of Technology Magnetic transmission
US11695315B2 (en) * 2020-01-31 2023-07-04 Massachusetts Institute Of Technology Magnetic transmission

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10299853A (ja) 1998-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7562594B2 (en) Electric actuator capable of converting rotational motion to a linear motion
KR100245960B1 (ko) 크랭크 기구
US4883130A (en) Dual speed transmission for automatic assembly machine
CN108945564B (zh) 一种自动扎带工具的工作头
CN107257894B (zh) 高速杆型线性致动器
KR101639688B1 (ko) 공작 기계의 전기 구동 장치 및 방법
CN1821620A (zh) 自限位直线致动器
JPH02129449A (ja) リニアアクチュエータ装置
KR101013864B1 (ko) 병렬 로봇용 다단 신축 포드
JP3840306B2 (ja) 直線変換ネジ
KR100918619B1 (ko) 롤러 스크류 방식의 리니어 액츄에이터
CN216382532U (zh) 动力流切换装置
JP2011158084A (ja) 増力電動アクチュエータ
CN212096414U (zh) 机器人关节机构
JP3100913B2 (ja) 直線変換ネジ及び直線変換ネジを用いた直線変換装置
EP1079145A2 (en) Ball Screw
CN2179801Y (zh) 电火花线切割机床的丝筒非移动式走丝机构
CN112719957A (zh) 一种薄壁圆筒件夹具
CN114215883B (zh) 动力流切换方法
CN212944814U (zh) 一种弯管机上的送料夹紧机构及弯管机
CN1086970C (zh) 攻丝装置的正反转换向机构
CN215919658U (zh) 夹紧旋转机构
JP3122367B2 (ja) 磁気ネジ搬送装置
CN209925548U (zh) 一种自锁式花键套
KR100414989B1 (ko) 스크류를 이용한 이송장치

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090811

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees