JP3840003B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」と略記する。)に関するものであり、とりわけ、色純度の良い赤色光を発光する有機EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報表示の分野においては、電界発光素子が次世代の表示素子として脚光を浴びている。現在、コンピューター端末機やテレビジョン受像機などの比較的大型の情報表示機器においては、主として、ブラウン管が用いられている。しかしながら、ブラウン管は体積、重量ともに大きく、動作電圧も高いので、民生用機器や携帯性を重視する小形の機器には適さない。小形機器には、もっと薄く、軽量の平板状であって、動作電圧が低く、消費電力の小さいものが必要とされている。現在では、液晶素子が動作電圧が低く、消費電力の比較的小さい点が買われて、多方面で頻用されている。しかしながら、液晶素子を用いる情報表示機器は、見る角度によってコントラストが変わるので、ある角度の範囲で読み取らないと明瞭な表示が得られないうえに、通常、バックライトを必要とするので、消費電力がそれほど小さくならないという問題がある。これらの問題を解決する表示素子として登場したのが有機EL素子である。
【0003】
有機EL素子は、通常、陽極と陰極との間に発光性化合物を含有する発光層を介挿してなり、その陽極と陰極との間に直流電圧を印加して発光層に正孔及び電子をそれぞれ注入し、それらを互いに再結合させることによって発光性化合物の励起状態を作出し、その励起状態が基底状態に戻るときに放出される蛍光や燐光などの発光を利用する発光素子である。有機EL素子は、発光層を形成するに当って、ホスト化合物として適切な有機化合物を選択するとともに、そのホスト化合物に組合せるゲスト化合物(ドーパント)を変更することにより、発光の色調を適宜に変えることができる特徴がある。また、ホスト化合物とゲスト化合物の組合せによっては、発光の輝度と寿命を大幅に向上できる可能性がある。そもそも、有機EL素子は自ら発光する素子なので、これを用いる情報表示機器は視野角依存性がないうえに、バックライトが不要なので、消費電力を小さくできる利点があり、原理的に優れた発光素子であると言われている。
【0004】
ところが、これまで、緑色域で発光する有機EL素子においては、ゲスト化合物の配合による発光効率や発光スペクトルの改善が報告されているけれども、赤色域で発光する有機EL素子においては、未だ効果的なゲスト化合物が見出されていないことから、色純度や輝度のみならず、耐久性においても信頼性においても、依然、不充分な状況にある。例えば、特開平10−6042号公報及び米国特許第4769292号明細書に開示された有機EL素子は、輝度が小さいうえに、発光が純粋な赤色ではないことから、フルカラーを実現するうえでなお問題があると言わざるを得ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
斯かる状況に鑑み、この発明の課題は、色純度の良い赤色光を発光する有機EL素子とその用途を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決すべく、本発明者が鋭意研究し、検索した結果、デヒドロ酢酸に3−ホルミルクマリン骨格を有する化合物を反応させる工程を経由して得ることのできる一連のピラン誘導体は、ホスト化合物としてキノリノール金属錯体を用いる有機EL素子において、ゲスト化合物として、キノリノール金属錯体に対して0.1モル%を上回り、10モル%を下回る量配合すると、色純度の良い赤色光を発光することを見出した。しかも、斯かる有機EL素子は、発光の輝度が大きく、寿命も長いので、表示素子として諸種の情報表示機器において極めて有用であることも見出した。この発明は、新規なピラン誘導体の創製と、その産業上有用な特性の発見に基づくものである。
【0007】
すなわち、この発明は、前記の課題を、発光層におけるホスト化合物としてキノリノール金属錯体を用いる有機EL素子において、ゲスト化合物として、化1で表されるピラン誘導体をキノリノール金属錯体に対して0.1モル%を上回り、10モル%を下回る量配合してなる赤色域で発光する有機EL発光素子を提供することによって解決するものである。
【0008】
【化1】
【0009】
化1において、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルケニル基、アリール基又は直鎖状若しくは分岐を有するアルキル基を表し、それらのアリール基及びアルキル基は置換基を有していてもよい。R3は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、カルボキシル基から派生する1価基又は直鎖状若しくは分岐を有するアルキル基を表し、そのアルキル基は置換基を有していてもよい。なお、R1及び/又はR2は、それらが結合している窒素原子を含むか、あるいは、その窒素原子とその窒素原子が結合しているベンゼン環をも含んで環状構造を形成していてもよい。
【0010】
また、この発明は、前記の課題を、斯かる有機EL素子を用いる情報表示機器を提供することによって解決するものである。
【0011】
さらにまた、この発明は、前記の課題を、斯かる有機EL素子を用いる発光体を提供することによって解決するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明は、発光層におけるホスト化合物としてキノリノール金属錯体を用いる有機EL発光素子において、ゲスト化合物として、化1で表されるピラン誘導体をキノリノール金属錯体に対して0.1モル%を上回り、10モル%を下回る量配合してなる赤色域で発光する有機EL発光素子に関するものである。
【0013】
化1において、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、アルケニル基、アリール基又は直鎖状若しくは分岐を有するアルキル基を表し、それらのアリール基及びアルキル基は置換基を有していてもよい。R1及び/又はR2がアルキル基である場合の鎖長としては、通常、炭素数20まで、望ましくは、炭素数1乃至18の範囲から選ばれる。個々のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、5−メチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基などが、また、アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基などが挙げられる。アルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコシキ基、カルボキシル基、アルキルカルボキシル基、アルコキシカルボキシル基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、アミノスルホニル基などの有機酸基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フエナントリル基などのアリール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのシクロアルキル基、フェニルメチル基、4−ブチルフェニルメチル基、4−ブトキシフェニルメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−(2−エトキシ)エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−カルボキルシエチル基、2−シアノエチル基、4−スルホキシブチル基、3−スルホキシプロピル基、6−ブロモヘキシル基などの置換アルキル基が挙げられる。なお、R1及び/又はR2は、それらの結合している窒素原子を含んで、例えば、モルホニル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基をはじめとする五員環、六員環などの環状構造を形成するか、あるいは、その窒素原子が結合しているベンゼン環をも含んで五員環、六員環などの環状構造を形成していてもよい。
【0014】
さらに、化1において、R3は水素原子か、あるいは、弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子などのハロゲン原子、シアノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素数6までのアルキル基、カルボキシル基又はアルコキシカルボキシル基、アシル基、アミド基などのカルボキシル基から派生する1価基を表し、そのアルキル基は弗素原子などによる置換基を1又は複数有していてもよい。化1で表されるピラン誘導体としては、例えば、化2乃至化13で表される化合物が挙げられる。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
この発明で用いるピラン誘導体は種々の方法で調製することができる。経済性を重視するのであれば、化1に対応するR1、R2及びR3を有する化14で表される3−ホルミルクマリン骨格を有する化合物にデヒドロ酢酸を反応させる工程を経由する方法が好適である。すなわち、先ず、特開平8−95243号公報に記載された方法に準じて化14で表される化合物を調製し、次いで、これにデヒドロ酢酸を加え、非水性溶剤中、例えば、ピペリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジンなどの塩基性触媒の存在下で加熱することによって化1で表されるピラン誘導体を得る。化2乃至化13で表されるピラン誘導体は、いずれも、この方法により所望量を容易に調製することができる。
【0028】
【化14】
【0029】
斯くして得られるピラン誘導体は、通常、使用に先立って、例えば、分液、傾斜、濾過、抽出、濃縮、薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、蒸留、昇華、結晶化などの類縁化合物の精製に用いられる通常一般の方法により精製され、必要に応じて、これらの方法は組合せて適用される。ピラン誘導体の種類や有機EL素子の用途にもよるけれども、この発明においてゲスト化合物として用いるピラン誘導体は、使用に先立って、少なくとも、蒸留、結晶化及び/又は昇華により精製しておくのが望ましい。
【0030】
この発明でいうキノリノール金属錯体は、キノリノール類を配位子とし、有機EL素子においてホスト化合物として用い得る金属錯体全般を包含する。好ましいキノリノール金属錯体としては、8−キノリノール類を配位子とする金属錯体であって、アルミニウム、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、インジウム、リチウム、ガリウム、カルシウムなどの金属か、あるいは、それらの金属の酸化物を中心原子とするものが望ましい。なお、配位子としての8−キノリノール類は、ヒドロキシル基が結合している8位以外の部位に、例えば、弗素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基、さらには、ハロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、カルボン酸エステル基などの置換基を1又は複数有していてもよい。
【0031】
個々のキノリノール金属錯体としては、例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4−メトキシ−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,5−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−クロロ−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−ブロモ−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(5−スルホニル−8−キノリノラート)アルミニウム、トリス(7−プロピル−8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウムオキシドなどのアルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(2−メチル−5−クロロ−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(5−クロロ−8−キノリノラート)亜鉛、ビス(5,7−ジクロロ−8−キノリノラート)亜鉛などの亜鉛錯体、ビス(8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(2−メチル−5−クロロ−8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−キノリノラート)ベリリウム、ビス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノラート)ベリリウム、ビス(5,7−ジクロロ−8−キノリノラート)ベリリウムなどのベリリウム錯体、ビス(8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(2−メチル−5−クロロ−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(3,4−ジメチル−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(4,6−ジメチル−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノラート)マグネシウム、ビス(5,7−ジクロロ−8−キノリノラート)マグネシウムなどのマグネシウム錯体、トリス(8−キノリノラート)インジウムなどのインジウム錯体、トリス(5−クロロ−8−キノリノラート)ガリウムなどのガリウム錯体、ビス(5−クロロ−8−キノリノラート)カルシウムなどのカルシウム錯体などが挙げられるが、これらは単なる例示であって、この発明でいうキノリノール金属錯体は決してこれらに限定されてはならない。なお、キノリノール金属錯体が分子内に2以上の配位子を有する場合、それらの配位子は互いに同じものであっても異なるものであってもよい。
【0032】
この発明の有機EL素子は、本質的に、ホスト化合物として斯かるキノリノール金属錯体を用いる有機EL素子であって、通常、正電圧を印加する陽極と、負電圧を印加する陰極と、正孔と電子を再結合させ発光を取り出す発光層と、必要に応じて、さらに、陽極から正孔を注入し輸送する正孔注入/輸送層と、陰極から電子を注入して輸送する電子注入/輸送層とを設けてなる単層型及び積層型の有機EL素子が重要な適用対象となる。この発明によるピラン誘導体は、ガラス状態で安定な薄膜を形成するうえに、ホスト化合物を用いる有機EL素子において、有機EL素子の発光を赤色域にシフトさせる性質が顕著であることから、色純度の良い赤色光を目指す有機EL素子のゲスト化合物として極めて有用である。斯かるピラン誘導体とキノリノール金属錯体と組合せて用いるこの発明の有機EL素子は、陰極に対して陽極を高電位にすると、キノリノール金属錯体による波長550nm以下の発光を実質的に伴わない、色純度の良い赤色光を発光する。なお、この発明の有機EL素子において、キノリノール金属錯体及び/又はピラン誘導体が正孔注入/輸送能及び/又は電子注入/輸送能を有するか、あるいは、正孔注入/輸送層用材及び電子注入/輸送層用材の一方が他方の機能を兼備する場合には、電子注入/輸送層又は正孔注入/輸送層を省略することがある。
【0033】
この発明の有機EL素子は、通常、発光層に斯かるキノリノール金属錯体とピラン誘導体をそれぞれ含有せしめて構成され、必要に応じて、2種類以上のキノリノール金属錯体及び/又はピラン誘導体が組合せて用いられる。キノリノール金属錯体に対するピラン誘導体の配合量は、キノリノール金属錯体の種類にもよるけれども、通常、0.1モル%を上回り、かつ、10モル%を下回る範囲、望ましくは、0.5乃至5モル%、さらに望ましくは、1乃至3モル%の範囲が選ばれる。ピラン誘導体の配合比が0.1モル%以下になると、キノリノール金属錯体自体の発光が抑制されず、一方、10モル%以上になると、ピラン誘導体の発光強度が低下するようになる。
【0034】
この発明の有機EL素子は、既述のとおり、単層型にも積層型にも構成することができる。有機EL素子の動作は、本質的に、電子及び正孔を電極から注入する過程、電子及び正孔が固体中を移動する過程、電子及び正孔が再結合し、一重項又は三重項励起子を生成する過程、そして、その励起子が発光する過程からなり、これらの過程は単層型及び積層型有機EL素子のいずれにおいても本質的に異なることがない。しかしながら、単層型有機EL素子においては、発光性化合物の分子構造を変えることによってのみ上記4過程の特性を改善し得るのに対して、積層型有機EL素子においては、各過程において要求される機能を複数の材料に分担させるとともに、それぞれの材料を独立して最適化することができることから、一般的には、単層型に構成するよりも積層型に構成する方が所期の性能を達成し易い。
【0035】
そこで、この発明の有機EL素子につき、積層型有機EL素子を例に挙げてさらに説明すると、図1はこの発明の積層型有機EL素子の概略図であって、図中、1は基板であり、通常、ソーダガラス、バリウムシリケートガラス、アルミノシリケートガラスなどのガラスか、あるいは、プラスチック、セラミックなどの汎用の基板材料が用いられる。望ましい基板材料は透明なガラス及びプラスチックであり、シリコンなどの不透明なセラミックは、透明な電極と組合せて用いられる。
【0036】
2は陽極であり、通常、真空蒸着、化学蒸着(CVD)、スパッタリングなどの方法により、基板1の一側に密着させて、電気的に低抵抗率であって、しかも、全可視領域に亙って光透過率の大きい金属又は電導性化合物を、陽極2における抵抗率が1kΩ/□になるように、厚さ10乃至1,000nm、望ましくは、50乃至500nmに成膜することによって形成される。斯かる伝導材料としては、通常、金、白金、アルミニウム、ニッケルなどの金属、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫と酸化インジウムの混合系(以下、「ITO」と略記する。)などの金属酸化物か、あるいは、アニリン、チオフェン、ピロールなどを反復単位とする電導性オリゴマー又はポリマーが用いられる。このうち、ITOは、低抵抗率のものが容易に得られるうえに、酸を用いてエッチングすることにより、微細パターンを容易に形成できる特徴がある。
【0037】
3は正孔注入/輸送層であり、通常、陽極2におけると同様の方法により、陽極2に密着させて、正孔注入/輸送層用材を厚さ1乃至1,000nmに成膜することによって形成される。正孔注入/輸送層用材としては、陽極2からの正孔注入と輸送を容易ならしめるべく、イオン化電位が小さく、かつ、例えば、104乃至106V/cmの電界下において、少なくとも10-6cm2/V・秒の正孔移動度を発揮するものが望ましい。個々の正孔注入/輸送層用材としては、有機EL素子において汎用される、例えば、芳香族第三級アミン、スチリルアミン、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミン置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体などが挙げられ、必要に応じて、これらは組合せて用いられる。
【0038】
4は発光層であり、通常、陽極2におけると同様の方法により、正孔注入/輸送層3に密着させて、キノリノール金属錯体とこの発明によるピラン誘導体を単層若しくは2層に分離して厚さ10乃至1,000nm、望ましくは、10乃至200nmに成膜することによって形成される。
【0039】
5は電子注入/輸送層であり、通常、陽極2におけると同様の方法により、発光層4に密着させて、電子親和力の大きい有機化合物であって、赤色域の光を吸収しない、例えば、発光層4におけると同様の化合物か、あるいは、ベンゾキノン、アントラキノン、フルオレノンなどの環状ケトン又はその誘導体、シラザン誘導体、さらには、アニリン、チオフェン、ピロールなどを反復単位とする電導性オリゴマー又はポリマーの1又は複数を厚さ10乃至500nmに成膜することによって形成される。複数の電子注入/輸送層用材を用いる場合には、その複数の電子注入/輸送層用材を均一に混合して1層に形成しても、混合することなく、電子注入/輸送層用材ごとに隣接する複数の層に形成してもよい。
【0040】
6は陰極であり、通常、電子注入/輸送層5に密着させて、電子注入/輸送層5において用いられる化合物より仕事関数の低い(通常、6eV以下)、例えば、リチウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、リチウム、銀、銅、アルミニウム、インジウムなどの金属若しくは金属酸化物又は電導性化合物を単独又は組合せて蒸着することによって形成する。陰極6の厚みについては特に制限がなく、電導性、製造コスト、素子全体の厚み、光透過性などを勘案しながら、通常、抵抗率が1kΩ/□以下になるように、10nm以上、望ましくは、50乃至500nmに設定される。なお、陰極6と、有機化合物を含有する電子注入/輸送層5との間に、密着性を高めるために、必要に応じて、例えば、芳香族ジアミン化合物、キナクリドン化合物、ナフタセン化合物、有機シリコン化合物、有機燐化合物などを含んでなる界面層を設けてもよい。
【0041】
このように、この発明の有機EL素子は、基板1上に、陽極2、陰極6、発光層4、さらに、必要に応じて、正孔注入/輸送層3及び電子注入/輸送層5を隣接する層と互いに密着させながら一体に形成することにより得ることができる。各層を形成するに当っては、有機化合物の酸化や分解、さらには、酸素や水分の吸着などを最少限に抑えるべく、高真空下、詳細には、10-5Torr以下で一貫作業するのが望ましい。また、発光層を形成するに当っては、あらかじめ、キノリノール金属錯体とピラン誘導体を所定の割合で混合しておくか、あるいは、真空蒸着における両者の加熱速度を互いに独立して制御することによって、発光層に蒸着させる両者の配合比を調節する。斯くして構築した有機EL素子は、使用環境における劣化を最少限に抑えるべく、素子の一部又は全体を、例えば、不活性ガス雰囲気下で封止ガラスや金属キャップにより封止するか、あるいは、紫外線硬化樹脂などによる保護層で覆うのが望ましい。
【0042】
この発明による有機EL素子の使用方法について説明すると、この発明の有機EL素子は、用途に応じて、比較的高電圧のパルス性電圧を間欠的に印加するか、あるいは、比較的低電圧の非パルス性電圧(通常、3乃至50V)を連続的に印加して駆動する。この発明の有機EL素子は、陽極の電位が陰極の電位より高いときにのみ発光する。したがって、この発明の有機EL素子に印加する電圧は直流であっても交流であってもよく、印加する電圧の波形、周期も適宜のものとすればよい。交流を印加すると、この発明の有機EL素子は、原理上、印加する交流の波形及び周期に応じて輝度が増減したり点滅を繰返す。図1に示す有機EL素子の場合、陽極2と陰極3との間に電圧を印加すると、陽極2から注入された正孔が正孔注入/輸送層3を経て発光層4に、また、陰極6から注入された電子が電子注入/輸送層5を経て発光層4にそれぞれ到達する。その結果、発光層4において、正孔と電子の再結合が生じ、それにより生じた励起状態のピラン誘導体から目的とする赤色光が陽極2及び基板1を透過して放出されることとなる。この発明の有機EL素子は、組合せて用いるキノリノール金属錯体とピラン誘導体にもよるけれども、通常、波長600乃至670nm、望ましくは、620乃至660nmの赤色域に発光極大を有する。また、その発光は、xy色度図上において、通常、xが0.50乃至0.72の範囲に、また、yが0.20乃至0.36の範囲にある。
【0043】
この発明の有機EL素子は、赤色域における発光の色純度が良いうえに、発光効率及び耐久性に優れているので、発光体や、情報を視覚的に表示する情報表示機器において多種多様の用途を有する。この発明の有機EL素子を光源とする発光体は、消費電力が小さいうえに、軽量な平板状に構成することができるので、一般照明の光源に加えて、例えば、液晶素子、複写装置、印字装置、電子写真装置、コンピューター及びその応用機器、工業制御機器、電子計測機器、分析機器、計器一般、通信機器、医療用電子計測機器、自動車、船舶、航空機、宇宙船などに搭載する機器、航空機の管制機器、インテリア、看板、標識などの省エネルギーにして省スペースな光源として有用である。この発明の有機EL素子を、例えば、コンピューター、テレビジョン、ビデオ、ゲーム、時計、カーナビゲーション、オシロスコープ、レーダー、ソナーなどの情報表示機器に用いる場合には、単独又は緑色域若しくは青色域で発光する有機EL素子と組合せつつ、必要に応じて、汎用の単純マトリックス方式やアクティブマトリックス方式を適用して駆動する。
【0044】
以下、この発明の実施の形態につき、先ず、参考例において、この発明で用いるピラン誘導体の調製について説明し、次いで、実施例において、そのピラン誘導体を用いる有機EL素子について説明する。
【0045】
【参考例】
〈ピラン誘導体〉
デヒドロ酢酸3.09gと公知の方法により得た化15で表される化合物5.02gをクロロホルム20mlに溶解し、ピペリジン0.2mlを加え、4時間加熱還流した後、反応物を、室温まで冷却し、濃縮して、析出した結晶を濾取した。この結晶を、エタノール/アセトン混液で再結晶したところ、化12で表されるピラン誘導体の暗緑色結晶が1.02g得られた。
【0046】
本例のピラン誘導体の融点は250乃至251℃であり、塩化メチレン中で測定すると、波長522nm及び640nmにそれぞれ吸収極大及び蛍光極大を示した。
【0047】
【化15】
【0048】
なお、参考例において、蛍光極大は、塩化メチレン中、濃度10-7Mに溶解して測定したものである。また、この発明で用いるピラン誘導体は、構造によって原料、反応条件及び収量に若干の違いはあるものの、化12で表されるものも含めて、参考例に記載された方法によるか、あるいは、それらの方法に準じて容易に調製することができる。
【0049】
【実施例】
〈有機EL素子〉
王水蒸気によりパターン化した厚さ100nmの透明ITO電極を有するガラス基板を中性洗剤、純水及びイソプロピルアルコールを用いて超音波洗浄し、煮沸したイソプロピルアルコールから引上げ、乾燥し、紫外線オゾンにより洗浄し、蒸着装置に固定した後、10-7Torrまで減圧した。次いで、ガラス基板における陽極としてのITO電極を有する面に対してN,N´−ビス(3−メチルフェニル)−N,N´−ジフェニル−[1,1´−ビフェニル]−4,4´−ジアミンを厚さ50nmまで蒸着して正孔注入/輸送層を形成した。その後、膜厚センサーでモニターしながら、ホスト化合物としてのトリス(8−キノリノラート)アルミニウム(以下、「Alq3」と略記する)と、参考例の方法により得た化12で表されるピラン誘導体をAlq3に対して1.5モル%になるように、厚さ15nmまで共蒸着して発光層を形成し、さらに、化16で表されるオキサジアゾール誘導体及びAlq3をそれぞれ厚さ20nm及び25nmまで順次蒸着して電子注入/輸送層を形成した後、マグネシウムと銀を厚さ200nmまで共蒸着して陰極を形成した。その後、窒素雰囲気下で、素子全体をガラス板及び紫外線硬化樹脂を用いて封止して有機EL素子を得た。
【0050】
【化16】
【0051】
対照として、化12で表されるピラン誘導体につき、Alq3に対するピラン誘導体の配合比を0.1モル%及び10モル%に変更した以外は、上記と同様にして2種類の有機EL素子を作製した。斯くして得られた有機EL素子につき、常法にしたがって発光特性を試験した。図2に示すのは、ゲスト化合物として化12で表されるピラン誘導体を1.5モル%含んでなる有機EL素子の電界発光スペクトルである。
【0052】
化12で表されるピラン誘導体を1.5モル%含んでなる本例の有機EL素子は、陰極に対して陽極を高電位にすると、波長600乃至670nmの赤色域、詳細には、波長650nm付近に発光極大を有する赤色光をもたらした。直流を印加すると、4V前後から発光が確認され、13V付近で最高輝度に達した。発光は安定して持続し、発光開始から100時間経過した時点においても部分的暗黒部(ダークスポット)は観察されなかった。また、図2の電界発光スペクトルに見られるとおり、ピラン誘導体を1.5モル%用いる有機EL素子においては、Alq3による波長550nm以下の発光が全く観察されなかった。
【0053】
これに対して、化12で表されるピラン誘導体を0.1モル%用いる対照の有機EL素子は、輝度が有意に低いうえに、Alq3の発光が抑制されず、肉眼観察によると、発光は橙色に近かった。また、ピラン誘導体を10モル%用いる対照の有機EL素子は、Alq3の発光こそ観察されなかったものの、輝度が50%以下に低下していた。
【0054】
【発明の効果】
叙上のとおり、この発明は新規なピラン誘導体の創製と、その産業上有用な特性の発見に基づくものである。発光層に斯かるピラン誘導体とキノリノール金属錯体を配合してなるこの発明の有機EL素子は、キノリノール金属錯体による波長550nm以下の発光を実質的に伴わないことから、赤色域における発光の色純度が良い。また、この発明の有機EL素子は発光効率と耐久性にも優れているので、照明一般における光源としての発光体や、情報を視覚的に表示する多種多様の情報表示機器において極めて有利に用いることができる。
【0055】
斯くも顕著な作用効果を奏するこの発明は、斯界に貢献すること誠に多大な、意義のある発明であると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による有機EL素子の概略図である。
【図2】この発明による有機EL素子の電界発光スペクルである。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 正孔注入/輸送層
4 発光層
5 電子注入/輸送層
6 陰極
Claims (7)
- 発光層におけるホスト化合物としてキノリノール金属錯体を用いる有機電界発光素子において、ゲスト化合物として、化1で表されるピラン誘導体をキノリノール金属錯体に対して0.1モル%を上回り、10モル%を下回る量配合してなる赤色域で発光する有機電界発光素子。
- キノリノール金属錯体が8−キノリノール類を配位子とし、中心原子がアルミニウム、亜鉛、ベリリウム、マグネシウム、インジウム、リチウム、ガリウム及びカルシウムから選ばれる金属か、あるいは、それらの金属の酸化物である請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 陽極、発光層及び陰極とともに、必要に応じて、正孔注入/輸送層及び/又は電子注入/輸送層を設けてなる構造を有し、その発光層に、キノリノール金属錯体とともに、ピラン誘導体をキノリノール金属錯体に対して0.1モル%を上回り、10モル%を下回る量配合してなる請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
- 赤色域の発光の発光極大が波長600乃至670nmの範囲にある請求項1、2又は3に記載の有機電界発光素子。
- キノリノール金属錯体が実質的に発光しない請求項1、2、3又は4に記載の有機電界発光素子。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いる情報表示機器。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いる発光体。
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