JP3839028B2 - Adslモデム装置およびadslモデム変復調選択方法 - Google Patents

Adslモデム装置およびadslモデム変復調選択方法 Download PDF

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Description

本発明は、DSL加入者回線を伝送される信号の変復調を行うADSLモデム装置およびADSLモデム変復調選択方法に係わり、特に複数の異なる変復調方式を適用可能なADSLモデム装置およびADSLモデム変復調選択方法に関する。
ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称ディジタル加入者線)は、加入電話で使用されるメタル回線をディジタルデータの伝送路として使用する通信技術であり、インターネット接続サービス等の様々な通信サービスで用いられている。
ADSLによる通信サービスでは、多数の変調方式およびこれに対応する復調方式(以下、通信モードと総称する。)が各種考案されている。たとえば、ITU−T(International Telecommunication Union-Telecommunication standardization sector:国際電気通信連合の電気通信標準化部門)勧告のG.992.1や、G.992.3あるいはG.992.5で標準化されている各通信モードは、その代表的なものである。このような多数の通信モードの出現によって、ADSL通信で使用されるメタル回線としてのDSL(Digital Subscriber Line)加入者回線の長さや環境に応じた通信モードの選択の自由度が増し、通信速度の向上が図られてきた。
通常、ADSLで使用される通信モデム装置には、予め複数の通信モードが用意されている。そして、接続されるDSL加入者回線の状況に適したもの、すなわち接続されるDSL加入者回線に適用した場合に適切な通信速度を得ることが可能な通信モードを、適宜選択できるようになっている。しかしながら、DSL加入者回線に実際に信号を伝送させて通信速度等の確認を行うトレーニングを実行してみなければ、どの通信モードが適しているかを判断することは難しい。
そこで、相手先の通信モデム装置との信号や情報のやりとりによって、トレーニングを実施すべき通信モードを通信モデム装置で決定してトレーニングを実施することが、従来より行われている(たとえば、特許文献1参照。)。このような従来提案された通信モデム装置では、まずITU−T勧告のG.994.1で定義される搬送波周波数の信号(以下、G.hs―Toneという。)をDSL加入者回線に伝送させて、その信号レベルによってDSL加入者回線の状況を判断するとともに、相手先の通信モデム装置と自装置で共に適用可能な通信モードの確認を行う。そして、相手先の通信モデム装置に対して、トレーニングを行うべき通信モードの選択を要求する。これらの確認や要求は、ITU−T勧告のG.994.1で規定されているメッセージを使用することによって実現される。G.hs―Toneは、たとえばITU−T勧告のG.992.1の付帯規格であるアネックスC(Annex C)やアネックスI(Annex I)の場合、周波数番号“12”と、“14”および“64”の3種類の信号である。これにより、両方の通信モデム装置で適用可能な通信モードの中から、DSL加入者回線の状況に適している可能性のある通信モードがトレーニングを行うべき通信モードとして決定される。そして、トレーニングが成功すると、該当する通信モードを適用して通信が開始されるようになっている。
特開2003−348260号公報(第0038段落〜第0043段落、図2)
ところで、同じDSL加入者回線を使用した通信でも、できるだけ高い通信速度を得たいということが、ユーザの要求として存在する。通信速度が低ければ低いほど、たとえばデータの送信に時間がかかったり、受信しながら再生を行うストリーミングによる音楽データの配信で音声が途切れてしまうといった、様々な問題が発生し易くなるためである。
しかしながら、従来の提案による通信モデム装置でトレーニングが成功した通信モードは、必ずしもこのようなユーザの要求に適合した通信モードであるとは限らない。インピーダンス不均衡や信号反射等によりG.hs−Toneの信号が減衰して、DSL加入者回線の長さや環境について正しい判断を行うことができない場合があるためである。すなわち、選択された通信モードでトレーニングが成功したとしても、他のトレーニングを行っていない通信モードにより高い通信速度を得られるものが存在している場合があるためである。また、DSL加入者回線の長さや環境について誤った判断を行うことにより適切ではない通信モードが選択され、トレーニングを実施しても失敗し続けてしまうといった事態が起こる恐れもある。
また、たとえばストリーミングによる音楽データの配信サービスを楽しむために下り方向で高い通信速度を得たいというように、上り方向と下り方向のいずれかの通信速度を優先させることをユーザが要求していても、従来の提案ではこのような要求を反映させることができない。
そこで本発明の目的は、ユーザの通信速度に関する要求により良く適合する通信モードを選択することができるADSLモデム装置およびADSLモデム変復調選択方法を提供することにある。
請求項1記載の発明では、(イ)非対称ディジタル加入者線を伝送されるディジタル信号をそれぞれ異なった変復調方式で変復調する複数の変復調手段と、(ロ)これらの変復調手段のそれぞれを使用して非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを行うトレーニング実行手段と、(ハ)このトレーニング実行手段によって実行されたトレーニングの結果を変復調手段のそれぞれに対応付けて格納するトレーニング結果格納手段と、(ニ)双方向通信の通信速度と双方向通信におけるどちらの方向の通信を優先させるかの選択を受け付ける選択受付手段と、(ホ)トレーニング結果格納手段に格納されたそれぞれの結果を読み出してトレーニング実行手段によって実行されたトレーニングの結果のうち、この選択受付手段で選択された方向のそれぞれの通信速度を比較して、最も高い通信速度を得られた変復調手段を特定する変復調手段特定手段と、(へ)この変復調手段特定手段が特定した変復調手段を、双方向通信に使用する変復調手段として選択する変復調手段選択手段とをADSLモデム装置に具備させる。
すなわち請求項1記載の発明では、ADSLモデム装置はそれぞれ異なった変復調方式で変復調を行う複数の変復調手段を備えており、トレーニング実行手段はそれぞれの変復調手段を使用して非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを行う。そして、それぞれのトレーニングの結果として得られた通信速度に関する情報は変復調手段のそれぞれに対応付けて通信速度格納手段に格納される。変復調手段特定手段は、トレーニング結果格納手段に格納されたそれぞれの結果を読み出してトレーニング実行手段によって実行されたトレーニングの結果のうち、この選択受付手段で選択された方向のそれぞれの通信速度を比較して、最も高い通信速度を得られた変復調手段を特定する。変復調手段選択手段は、この特定された変復調手段を、双方向通信に使用する変復調手段として選択する。これにより、自装置で適用可能な複数の変復調方式の中から、たとえば下り方向で高い通信速度を得たい等のユーザの要求により良く適合する変復調方式を選択することができる。
請求項5記載の発明では、(イ)非対称ディジタル加入者線を伝送されるディジタル信号を変復調するための自装置で適用可能な複数の変復調方式について、それぞれを適用して非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを行うトレーニング実行ステップと、(ロ)このトレーニング実行ステップで実行されたトレーニングの結果を変復調方式のそれぞれに対応付けて記憶する通信速度記憶ステップと、(ハ)双方向通信の通信速度と双方向通信におけるどちらの方向の通信を優先させるかの選択を受け付ける選択受付ステップと、(ニ)通信速度記憶ステップで記憶されたそれぞれの結果を読み出してトレーニング実行ステップで実行されたトレーニングの結果のうち、この選択受付ステップで選択された方向のそれぞれの通信速度を比較して、最も高い通信速度を得られた変復調方式を特定する変復調方式特定ステップと、(ホ)この変復調方式特定ステップで特定された変復調方式を、双方向通信に適用する変復調方式として選択する変復調方式選択ステップとをADSLモデム変復調選択方法に具備させる。
すなわち請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明と同一の原理を時間的な処理の特徴として表わしたものである。
以上説明したように本発明では、装置で適用可能な複数の変復調方式のそれぞれについて、非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを行うとともに、その結果を格納しておき、それぞれの結果を読み出して、トレーニングの結果のうち、選択された方向のそれぞれの通信速度を比較して、最も高い通信速度を得られた変復調方式を特定し、これを双方向通信に実際に適用する変復調方式として選択する。したがって、ユーザの要求により良く適合する変復調方式を選択することができる。
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例によるADSLモデム装置が使用される通信システムを表わしたものである。この通信システム101では、ユーザ宅に設置されたADSLモデム装置102と、加入電話の加入者交換局に設置された集合型の通信モデム装置であるDSLAM(Digital Subscriber Line Access Multiplexer)装置103とが、加入電話のメタル回線を利用したDSL加入者回線104によって接続されている。更に、ADSLモデム装置102は通信端末としてのパーソナルコンピュータ105に、DSLAM装置103はインターネット106にそれぞれ接続されている。
ADSLモデム装置102は、パーソナルコンピュータ105からのディジタル信号に対して、加入電話で使用される音声信号よりも高い所定の周波数帯域の信号(以下、ADSL信号という。)への変調を行う。逆に、DSL加入者回線104側からのADSL信号に対しては、元のディジタル信号への復調を行う。DSLAM装置103も同様にインターネット106側からのディジタル信号のADSL信号への変調と、DSL加入者回線104側からのADSL信号の復調を行うようになっている。なお、ADSLモデム装置102側からDSLAM装置103側へとデータが伝送される方向を上り方向、逆方向を下り方向とそれぞれ定義する。
また、DSL加入者回線104には、ユーザ宅内のADSLモデム装置102の近傍と、加入者交換局内のDSLAM装置103の近傍に、図示しないが信号の多重および分離を行うスプリッタがそれぞれ配置されている。そして、これらのスプリッタの間の区間のDSL加入者回線104は、ユーザ宅と加入者交換局との間の加入電話回線としても利用されるようになっている。
図2は、ADSLモデム装置の構成の概要を表わしたものである。ADSLモデム装置102には、DSL加入者回線104の一端とパーソナルコンピュータ105との間に、異なる複数の通信モードを実現する変調回路が実装された変復調部111が設けられている。そして、変復調部111に接続されて、ITU−T勧告のG.994.1で定められた搬送波周波数の信号であるG.hs−Toneを用いた所定の手順(以下、ハンドシェーク手順という。)を実行するハンドシェーク部112が設けられている。また、接続等の各処理の状態を監視するためのタイマ113と、各通信モードでトレーニングを行った際に得た通信速度を格納するメモリ114と、上りと下りのどちらの方向の通信速度を優先させるかをユーザに選択させるインタフェースをとる優先選択表示部115が設けられている。そして、この優先選択表示部115に接続されて、通信に適用すべきであると判定された通信モードを実際に通信に適用するか否かをユーザに選択させるインタフェースをとる速度表示部116が設けられている。優先選択表示部115および速度表示部116は図示しないタッチパネルを備えており、ユーザに選択を促すための情報を表示するとともに、ユーザの選択内容を受け付けることができるようになっている。更に、これらの機能部のそれぞれに接続されて、各種処理や状態の制御を行う制御部117が設けられている。
これらの各機能部は、図示しないCPU(中央処理装置)と制御プログラムを格納したROM(リード・オンリ・メモリ)および作業用メモリであるRAM(ランダム・アクセス・メモリ)により構成されており、制御プログラムをCPUが実行することで各機能部が実現するようになっている。
図3は、ADSLモデム装置における接続までの処理の流れを表わしたものである。ADSLモデム装置102のハンドシェーク部112は、パーソナルコンピュータ105からインターネット106へのリンクアップの要求を受け取る等によって、通信モードの最適化のための手順を実施することが選択されるのを待機する(ステップS121)。通信モード最適化の手順の実施が選択されると(Y)、まず、ハンドシェーク手順をDSLAM装置103との間で実行する(ステップS122)。
ハンドシェーク手順では、ハンドシェーク部112は下り方向に伝送されるG.hs−Toneの周波数成分を変復調部111と連携して判別し、その信号レベルによりDSL加入者回線の長さや状況を判断するようになっている。このG.hs−Toneは、たとえばITU−T勧告のG.992.1の付帯規格であるアネックスCやアネックスIの場合、周波数番号“12”と、“14”および“64”の3種類の信号となっている。このように、一時的にハンドシェーク手順を行うことによってトレーニングを行うべき通信モードが一旦決定されるとともに、DSLAM装置103とADSLモデム装置102の両方で共通して適用可能な通信モードの確認を行うことができる。そして、トレーニングを実行する処理に移行する(ステップS123)。
図4は、ADSLモデム装置におけるトレーニング実行処理の流れを表わしたものであり、図3のステップS123に対応するものである。図3のステップ122のハンドシェーク手順でトレーニングを行う通信モードが決定された場合は(ステップS141:Y)、ハンドシェーク部112はその通信モードを変復調部111へ伝達する。変復調部111は、伝達された通信モードを適用して、ITU−T勧告のG.992.1で規定されているトレーニングをDSLAM装置103との間で実施する(ステップS142)。このトレーニングでは、DSLAM装置103との間で信号を送受信することによって周波数帯域を細かく分割した帯域ごとに一定時間に伝送するビット数の割り当てを行う。そして、最終的にこれらの割り当てられたビット数の合計として、通信速度が決定されるようになっている。トレーニングが終了すると、一旦回線を切断する。
トレーニングが成功した場合には(ステップS143:Y)、制御部117は変復調部111が行ったトレーニングで得られた通信速度を、制御部117を経由して、通信モードに対応付けて速度情報としてメモリ114に格納する(ステップS144)。一時的なノイズ等による影響を考慮して、トレーニングが失敗した場合であっても予め設定された所定回数を上限として同じ通信モードでトレーニングを繰り返すようになっている。したがって、トレーニングが失敗し(ステップS143:N)、同じ通信モードについてのトレーニング回数が所定回数未満の場合には(ステップS145:Y)、ステップS142へ戻ってトレーニングを繰り返し実施する。なお、タイマ113内は、トレーニング回数のカウントや、接続を行う際の時間の監視およびタイムアウトになったときの処理移行の指示を行うようになっている。そして、トレーニングを試行する際の回数の上限値や、接続を試行する際の時間の上限値は、予め任意に設定できるようになっている。
一方、同じ通信モードについてのトレーニング回数が所定回数に達した場合には(ステップS145:N)、回線異常と判断し、使用した通信モードがDSL加入者回線104の状況に適していないと判定する。したがって、他の通信モードについてのトレーニングに移行するために、トレーニングを実施していない適用可能な通信モードが存在しているかどうかを確認する(ステップS146)。適用可能な通信モードは、前記したように図2のステップS122で実行されたハンドシェーク手順で既に確定されている。トレーニングを実施していない適用可能な通信モードがまだ存在している場合には(Y)、その中から次にトレーニングを行うべき通信モードを決定し(ステップS147)、ステップS142へ戻って新たに決定された通信モードでトレーニングを実施する。なお、次の通信モードのトレーニングのシーケンスに移行する度に、回線の切断と再接続を行う。
また、図3のステップ122のハンドシェーク手順でトレーニングを行う通信モードが決定されなかった場合にも(ステップS141:N)、ステップS146へ進む。そして、トレーニングを実施していない適用可能な通信モードが存在している場合には(Y)、同様にしてステップS147で通信モードを決定し、トレーニングを実施する(ステップS142)。
ステップS141からステップS147を繰り返して最終的に適用可能な通信モードの全てについてトレーニングの実施が終了すると(ステップS146:N)、処理を終了し(エンド)、図3のステップS124へと進む。
図3に戻って説明を続ける。次に、優先選択表示部115は上り方向と下り方向のどちらの通信速度を優先させる形で通信モードを決定するかについて、ユーザの選択を受け付ける(ステップS124)。具体的には、ユーザに対して選択を促すための情報をタッチパネルに表示させ、ユーザの操作によって上り優先または下り優先のいずれかがユーザによって選択されると、その選択内容を速度表示部116へと伝達するようになっている。
選択内容が下り方向の通信速度を優先させるものであった場合には(ステップS125:Y)、速度表示部116はステップS123でメモリ114に格納された速度情報のうち、各通信モードについてトレーニングで得られた下り方向の通信速度を比較する。そして、下り方向で最も高い通信速度を得られた通信モードを特定し、これを最適化された通信モードとしての最適化通信モードに決定する(ステップS126)。ここで、速度表示部116は最適化通信モードを以降の通信に適用する通信モードとして固定するか否かについて、ユーザの選択を受け付ける(ステップS127)。具体的には、まず、メモリ114に格納された通信モードのうち、最適化通信モードの名称やトレーニングで得られた上り方向および下り方向の通信速度等の情報をタッチパネルに表示させる。これにより、ユーザが最適化通信モードの詳細を確認できる。また、ユーザに最適化通信モードを適用するか否かの選択を促す情報を表示させ、ユーザの操作によっていずれかが選択されるようになっている。
一方、選択内容が上り方向の通信速度を優先させるものであった場合には(ステップS125:N)、速度表示部116はステップS123でメモリ114に格納された速度情報のうち、各通信モードについてトレーニングで得られた上り方向の通信速度を比較する。そして、上り方向で最も高い通信速度を得られた通信モードを、最適化通信モードに決定する(ステップS128)。そして、ステップS127へ進み、速度表示部116が最適化通信モードを以降の通信に適用する通信モードとして固定するか否かの選択をユーザに対して促すための情報をパーソナルコンピュータ105に送信し、選択を受け付ける(ステップS127)。
最適化通信モードを通信に適用することが選択された場合には(ステップS129:Y)、速度表示部116は、変復調部111に最適化通信モードを適用させてトレーニングを実行させ、変復調部111とDSL装置103はその最適化通信モードを実際に適用してそれぞれ変調および復調を開始する(ステップS130)。これによりパーソナルコンピュータ105はインターネット106に接続され、処理を終了する(リターン)。ステップS130の前に、確認のために最適化通信モードで再度トレーニングを実施してその結果をみて判断するか、あるいはそのまま最適化通信モードを固定化するか、いずれかを選択するようにしてもよい。
一方、最適化通信モードを通信に適用しないことが選択された場合、あるいはタイムアウトになった場合には(ステップS129:N)、ステップS122へ戻って各通信モードについて再度トレーニングを実施して、その結果を基に再びユーザに判断を促すようにする。あるいは、トレーニングを再実施せずにそのまま処理を終了するようにしてもよい。
以上説明したように本実施例によれば、ADSLモデム装置102とDSLAM装置103の両方に適用可能な全ての通信モードについて、強制的にトレーニングを実施するとともに得られた速度情報をメモリ114に格納する。そして、ユーザが上りと下りのどちらの方向の通信速度を優先させるかの選択を受け付け、各通信モードの選択された方向の通信速度を比較して最も高い速度を得られた通信モードを最適化通信モードとして決定し、これを適用して接続を開始する。これにより、たとえば音楽データをダウンロードするために下り方向でできるだけ高い速度が得られれば良いとユーザが要求しているときに、下り方向で最も高い通信速度を得られる通信モードを選択するというようなことが可能となる。また、たとえば画像データを添付した電子メールを送信するために上り方向でできるだけ高い速度が得られれば良いとユーザが要求しているときに、上り方向で最も高い通信速度を得られる通信モードを選択するというようなことが可能となる。すなわち、従来のG.hs−Toneを用いた通信モード最適化のアルゴリズムを補完して、ユーザの通信速度に関する要求により良く適合する通信モードを選択し、決定することができる。したがって、1つ1つの通信モードについて手動で通信速度を調査していくというような負担をユーザにかけることなく、より迅速に適切なモードを選択することができる。
また、決定された最適化通信モードについての情報がユーザに対して表示され、実際に通信に適用するか否かをユーザが選択することができるため、ユーザの要求をより的確に反映して通信モードの選択を行うことができる。さらに、それぞれの通信モードについて所定回数まではトレーニングが失敗しても繰り返してトレーニングを実施するため、一時的なノイズ等の影響によって最適であるはずの通信モードがトレーニング失敗となってしまう可能性を低減させることができる。
<発明の変形例>
以上説明した第1の実施例では、優先させる通信方向の選択を受け付ける処理を各通信モードについてのトレーニングを実施した後に行うとしたが、変形例として各トレーニングの前に行う場合を説明する。
図5は、本発明の変形例によるADSLモデム装置における接続までの処理の流れを表わしたものであり、第1の実施例の図3と対応するものである。図3と同一部分には同一のステップ番号を付しており、これらについての説明を省略する。ADSLモデム装置102のハンドシェーク部112は、通信モード最適化の手順の実施が選択されると(ステップS121:Y)、まず、図3のステップS124と同様に上りと下りのどちらの通信方向を優先させるかの選択を受け付ける(ステップS224)。そして、図3と同様にハンドシェーク手順をDSLAM装置103との間で実行し(ステップS122)、各通信モードについてトレーニングを実施する(ステップS123)。
このようにトレーニングの前に優先させる通信方向を選択しておくことによって、たとえば優先させる方向に重点を置いたトレーニングを実施したり、それぞれのトレーニングで得られた通信速度のうち優先させる方向のみのデータをメモリ114に格納するということが可能となる。
以上説明した第1の実施例と変形例では、ADSLモデム装置とDSLAM装置の両方に適用可能という条件を満たした通信モードについてのみトレーニングを実施するとしたが、自装置で適用可能な通信モードの全てについてトレーニングを実施するようにしてもよい。また、それぞれの通信方向に最低通信速度を設定しておき、両方向の通信速度がそれぞれ最低通信速度以上という条件を満たす通信モードの中で優先させる方向の通信速度を比較したり、最高速度ではなく任意に設定した値に最も近い通信速度を得た通信モードを最適化通信モードに決定する等、ユーザの要求に応じた通信速度に関する他の各種条件を設定して各通信モードの比較を行うこともできる。更に各通信モードでのトレーニング結果を全て表示し、その中からユーザが通信に適用する通信モードを選択できるようにしてもよい。
また、優先させる方向が選択されてから該当する方向の通信速度を比較するようにしたが、先に上り方向と下り方向のそれぞれで比較を行っておき、それぞれの方向についての最適化通信モードを先に決定しておくようにしてもよい。また、一旦適用が決定された最適化通信モードを固定して、以降のリンクアップでは通信モード最適化の手順を省略してこの固定された最適化通信モードを適用するようにしたり、更にこの固定される期間を任意に設定できるようにしてもよい。更に、優先選択表示部や速度表示部はタッチパネルを使用して情報の表示や選択内容の受け付けを行うとしたが、他の表示手段や入力手段を用いてもよく、たとえばパーソナルコンピュータの表示機能や入力機能を利用するようにしてもよい。この場合には、これらの装置部とパーソナルコンピュータとの間でデータの送受信を行うようにし、パーソナルコンピュータに予めこれらの装置部から受け取った情報を表示するとともにユーザの選択を受け付けてこれを返送するためのソフトウェアをインストールしておく。
なお、ADSLモデム装置とDSLAM装置との両方に適用可能な通信モードを確認するためにITU−T勧告のG.994.1で定義されるハンドシェーク手順を実行するとしたが、使用可能な通信モードを他の特定の装置に伝達し、他の特定の装置側によって使用する通信モードを指定されるような他の手順にも適用できるのは当然である。更に、トレーニングはITU−T勧告G.992.1に規定されたトレーニングを行うとしたが、通信速度を判別できる他のトレーニングを行ってもよい。更に、ADSLモデム装置の通信の相手はDSLAM装置以外のADSL通信で使用される通信モデム装置であってもよいことは当然である。
本発明の一実施例によるADSLモデム装置が使用される通信システムを表わしたシステム構成図である。 本実施例によるADSLモデム装置の構成の概要を表わした構成図である。 本実施例によるADSLモデム装置における接続までの処理の流れを表わした流れ図である。 本実施例によるADSLモデム装置におけるトレーニング実行処理の流れを表わした流れ図である。 本発明の変形例によるADSLモデム装置における接続までの処理の流れを表わした流れ図である。
符号の説明
101 通信システム
102 ADSLモデム装置
103 DSLAM装置
104 DSL加入者回線
105 パーソナルコンピュータ
106 インターネット
111 変復調部
112 ハンドシェーク部
113 タイマ
114 メモリ
115 優先選択表示部
116 速度表示部
117 制御部

Claims (5)

  1. 非対称ディジタル加入者線を伝送されるディジタル信号をそれぞれ異なった変復調方式で変復調する複数の変復調手段と、
    これらの変復調手段のそれぞれを使用して前記非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを行うトレーニング実行手段と、
    このトレーニング実行手段によって実行されたトレーニングの結果を前記変復調手段のそれぞれに対応付けて格納するトレーニング結果格納手段と、
    前記双方向通信の通信速度と双方向通信におけるどちらの方向の通信を優先させるかの選択を受け付ける選択受付手段と、
    前記トレーニング結果格納手段に格納されたそれぞれの結果を読み出して前記トレーニング実行手段によって実行されたトレーニングの結果のうち、この選択受付手段で選択された方向のそれぞれの通信速度を比較して、最も高い通信速度を得られた変復調手段を特定する変復調手段特定手段と、
    この変復調手段特定手段が特定した変復調手段を、前記双方向通信に使用する変復調手段として選択する変復調手段選択手段
    とを具備することを特徴とするADSLモデム装置。
  2. 前記トレーニング実行手段は、トレーニングが成功するまであらかじめ定めた所定回数の範囲内で同じ変復調手段を使用してトレーニングを繰り返し実行することを特徴とする請求項1記載のADSLモデム装置。
  3. 通信の相手先の装置と自装置で共に適用可能な変復調方式を特定する変復調方式特定手段を更に具備し、
    前記トレーニング実行手段は、前記複数の変復調手段のうち、この変復調方式特定手段が特定した変復調方式で変復調を行う全ての変復調手段についてトレーニングを行う手段であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のADSLモデム装置。
  4. 前記変復調手段選択手段が選択した変復調手段を使用して、前記非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを再度行うトレーニング再実行手段を更に具備することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載のADSLモデム装置。
  5. 非対称ディジタル加入者線を伝送されるディジタル信号を変復調するための自装置で適用可能な複数の変復調方式について、それぞれを適用して前記非対称ディジタル加入者線を使用した双方向通信のトレーニングを行うトレーニング実行ステップと、
    このトレーニング実行ステップで実行されたトレーニングの結果を前記変復調方式のそれぞれに対応付けて記憶する通信速度記憶ステップと、
    前記双方向通信の通信速度と双方向通信におけるどちらの方向の通信を優先させるかの選択を受け付ける選択受付ステップと、
    前記通信速度記憶ステップで記憶されたそれぞれの結果を読み出して、前記トレーニング実行ステップで実行されたトレーニングの結果のうち、この選択受付ステップで選択された方向のそれぞれの通信速度を比較して、最も高い通信速度を得られた変復調方式を特定する変復調方式特定ステップと、
    この変復調方式特定ステップで特定された変復調方式を、前記双方向通信に適用する変復調方式として選択する変復調方式選択ステップ
    とを具備することを特徴とするADSLモデム変復調選択方法。
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