JP3837625B2 - 制御型磁気軸受装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえばターボ分子ポンプなどに使用され、回転体を磁気軸受により非接触支持して回転させる制御型磁気軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の制御型磁気軸受装置として、回転体を非接触支持する複数の電磁石を有する複数組の磁気軸受と、回転体の位置を検出する位置検出装置と、位置検出装置からの位置検出信号に基づいて磁気軸受の各電磁石に供給する励磁電流を制御する電磁石制御装置とを備えているものが知られている。
【0003】
このような磁気軸受装置においては、磁気軸受の電磁石を最適に制御することが重要であり、とくに回転体の曲げ固有振動数に対する安定制御特性(減衰特性)が重要となる。
【0004】
ところが、上記のような従来の磁気軸受装置は、電磁石制御装置における制御はアナログPID制御が主であり、入力信号に対する制御信号を出力するだけの機能しか備えておらず、安定制御特性を判断するような自己診断機能を付加することはきわめて困難であった。
【0005】
この発明の目的は、上記の問題を解決し、安定制御特性の自己診断が可能な制御型磁気軸受装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による制御型磁気軸受装置は、回転体を1つの制御軸方向の両側から挟んで前記制御軸方向の所定の目標位置に非接触支持する1対の電磁石と、前記回転体の前記制御軸方向の位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段からの位置検出信号に基づいて前記1対の電磁石に供給する励磁電流を制御する電磁石制御手段とを備えている制御型磁気軸受装置において、前記回転体を前記制御軸方向に1つの所定の周波数で加振する加振手段が設けられ、前記電磁石制御手段が、前記加振手段により前記回転体を設計上の固有振動数から所定値だけ離れた1つの周波数で加振したときの、前記位置検出信号と前記電磁石の励磁電流値との位相差である位相特性を測定し、この測定結果に基づいて前記回転体の曲げ固有振動数に対する安定制御特性である減衰特性を判定する制御特性判定手段を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
回転体の曲げ固有振動数に対する安定制御特性を調べる場合は、1つの制御軸はラジアル方向の制御軸である。また、回転体の軸方向の振動に対する安定制御特性を調べる場合は、1つの制御軸はアキシアル方向の制御軸である。
【0008】
回転体とこれを1つの制御軸方向の両側から挟む1対の電磁石とからなる系は、質量、ばねおよびダンパよりなる1自由度振動系と等価である。そして、制御型磁気軸受装置においては、各対の電磁石の部分におけるばね定数および減衰係数が所定の値になるように設計されるが、装置の製作誤差や組立誤差、電磁石の特性のばらつきなどにより、ばね定数および減衰係数にばらつきが生じる。この発明は、このような減衰係数のばらつきを調べることにより、磁気軸受の減衰特性を調べて、安定制御特性の良否を判定することを可能にするものである。
【0009】
上記のような振動系の減衰特性を調べる場合、通常は、周波数特性の1つであるゲイン特性を調べるのが普通である。
【0010】
図7は、質量Mおよびばね定数Kが一定である1自由度振動系において、減衰係数Cを変化させたときの系のゲイン特性を表わしており、横軸が周波数、縦軸がゲインを示している。図7から明らかなように、ゲインは、回転体の曲げ固有振動数(この例では約100Hz)において急激に低下し、減衰係数Cが小さくなるほどゲインの低下の度合が大きくなる。したがって、固有振動数におけるゲインを調べることにより、減衰特性を調べることができる。すなわち、回転体を固有振動数で加振して、そのときのゲインを測定し、この測定結果と図7の関係から、そのときの減衰係数を求めて、減衰特性の良否を判定することができる。
【0011】
しかしながら、回転体を設計上の固有振動数だけで加振してゲイン特性を調べたのでは、次に説明するように、上記のようなばね定数のばらつきの影響を受け、減衰特性を正確に調べることができない。
【0012】
図8は、質量Mおよび減衰係数Cが一定である1自由度振動系において、ばね定数Kを変化させたときの系のゲイン特性を表わしている。図8から明らかなように、減衰係数Cが一定であっても、ばね定数Kの変化によってゲイン特性が変化し、ゲインが最も低下する周波数(固有振動数)が変化する。これは、ばね定数Kの変化によって固有振動数が変化することによる。そして、このようにばね定数Kのばらつきによって固有振動数がばらつくため、回転体を設計上の固有振動数(この例では100Hz)だけで加振してゲインを測定したのでは、減衰係数Cが一定であっても、ばね定数のばらつきによってゲインの測定値がばらついてしまう。このため、ゲインの測定値からそのときの減衰係数Cを正確に求めることはできない。
【0013】
ゲイン特性による場合でも、図8に示すような固有振動数のばらつきの範囲内において、周波数を細かいピッチで変化させ、各周波数で回転体を加振して、そのときのゲインを測定するようにすれば、そのときの減衰特性を比較的正確に求めることができる。ところが、そのようにすると、回転体を複数の異なる周波数で何度も加振する必要があり、測定が面倒である。
【0014】
本発明者は、回転体を設計上の固有振動数から所定値だけ離れた1つの周波数で加振して、そのときの位相特性を求めることにより、ばね定数Kのばらつきの影響を受けずに、そのときの減衰係数Cを正確に求めることができることを見出だし、この発明を完成した。
【0015】
図9は、質量Mおよび減衰係数Cが一定である系において、ばね定数Kを変化させたときの系の位相特性を表わしており、横軸が周波数、縦軸が位相を示している。図9から明らかなように、設計上の固有振動数(この例では100Hz)を含む幅の狭い周波数範囲においては、減衰係数Cが一定であっても、ばね定数Kのばらつきによって位相もばらつくが、設計上の固有振動数よりも所定値だけ低い周波数たとえば60Hzの点Aでは、ばね定数Kのばらつきにかかわらず、位相はほぼ一定になる。一方、図10は、質量Mおよびばね係数Kが一定である系において、減衰係数Cを変化させたときの系の位相特性を表わしている。図10から明らかなように、図9においてばね定数Kのばらつきにかかわらずに位相がほぼ一定になる上記の点Aにおいて、減衰係数Cの変化によって位相も変化する。したがって、回転体を上記の点Aの1つの周波数で加振して、そのときの位相を測定すれば、この測定結果と図10の関係に基づいて、そのときの減衰係数Cを正確に求めることができ、これに基づいて、磁気軸受の減衰特性の良否の判定ができる。図9および図10より明らかなように、位相特性は、設計上の固有振動数より小さい側と大きい側とで同じような傾向を示す。このため、回転体を設計上の固有振動数より大きい所定の1つの振動数で加振して、上記と同様に減衰特性の良否の判定をすることもできる。
【0016】
この発明の制御型磁気軸受装置によれば、上述のように、安定制御特性の自己診断ができる。しかも、回転体を1つの周波数で加振するだけで、系のばね定数のばらつきにかかわらず、そのときの減衰特性を正確に求めることができ、測定がきわめて簡単である。
【0017】
たとえば、前記電磁石制御手段が、前記位置検出手段からの位置検出信号に基づいて前記1対の電磁石に対する制御電流値を求め、一定のバイアス電流値に対して前記制御電流値を加算および減算した値を前記1対の電磁石に対する励磁電流値として出力するものであり、前記電磁石制御手段に、ソフトウェアプログラムが可能なディジタル処理手段と、不揮発性記憶装置とが設けられ、前記不揮発性記憶装置に、正弦波信号のデータを記憶した正弦波信号テーブルが設けられ、前記ディジタル処理手段に、前記正弦波信号テーブルのデータを前記制御電流値に加算することにより前記回転体を加振する前記加振手段が設けられている
ソフトウェアプログラムが可能なディジタル処理手段としては、たとえば、MPU(マイクロプロセッサ)、ディジタル信号処理プロセッサなどが使用される。この明細書において、ディジタル信号処理プロセッサ(Digital Signal Processor)とは、ディジタル信号を入力してディジタル信号を出力し、ソフトウェアプログラムが可能で、高速実時間処理が可能な専用ハードウェアを指す。なお、以下、これを「DSP」と略すことにする。
【0018】
不揮発性記憶装置としては、たとえば、フラッシュメモリ、EPROMなど、適当なものが使用される。
【0019】
この場合、電磁石制御手段のディジタル処理手段に設けられた加振手段で、不揮発性記憶装置の正弦波信号テーブルに記憶された正弦波信号のデータを制御電流値に加算することにより、回転体を加振することができ、電磁石制御手段の他に別に機械的な加振手段を設ける必要がない。このため、加振手段による磁気軸受装置の構成の複雑化、大型化、コストアップを招くことがない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
【0021】
図1は制御型磁気軸受装置の機械的部分の主要部を示す縦断面図、図2は同横断面図、図3はその電気的構成の1例を示すブロック図である。
【0022】
磁気軸受装置は、機械本体(1)およびコントローラ(2)を備えており、コントローラ(2)にパソコン(3)が接続されている。
【0023】
磁気軸受装置は、鉛直円筒状のケーシング(4)の内側で鉛直軸状の回転体(5)が回転する縦型のものである。以下の説明において、回転体(5)の軸方向(鉛直方 向)の制御軸(アキシアル制御軸)をZ軸、Z軸と直交するとともに互いに直交する2つの径方向(水平方向)の制御軸(ラジアル制御軸)をX軸およびY軸とする。
【0024】
機械本体(1)には、回転体(5)を軸方向に非接触支持する1組のアキシアル磁気軸受(6)、回転体(5)を径方向に非接触支持する上下2組のラジアル磁気軸受(7)(8)、回転体(5)の軸方向および径方向の位置を検出するための位置検出部(9)、回転体(5)を高速回転させるためのビルトイン型電動モータ(10)、ならびに回転体(5)の軸方向および径方向の可動範囲を規制して回転体(5)を磁気軸受(6)(7)(8)で支持できなくなったときなどに可動範囲の極限位置において回転体(5)を機械的 に支持する規制手段としての上下2組の保護軸受(11)(12)が設けられている。
【0025】
コントローラ(2)には、センサ回路(13)、磁気軸受駆動回路(14)、インバータ(15)、DSPボード(16)およびシリアル通信ボード(17)が設けられ、DSPボー ド(16)には、ディジタル処理手段としてのDSP(18)、ROM(31)、不揮発性記憶装置としてのフラッシュメモリ(19)、A/D変換器(20)およびD/A変換器(21)が設けられている。コントローラ(2)とパソコン(3)は互いに離れた場所に設置され、フラッシュメモリ(19)とパソコン(3)が通信ボード(17)とケーブル(22)を 介して接続されている。
【0026】
位置検出部(9)は、回転体(5)の軸方向の変位を位置するための1個のアキシアル位置センサ(23)、および回転体(5)の径方向の位置を検出するための上下2組 のラジアル位置センサユニット(24)(25)を備えている。
【0027】
アキシアル磁気軸受(6)は、回転体(5)の下部に一体に形成されたフランジ部(5a)をZ軸方向の両側から挟むように配置された1対のアキシアル電磁石(26a)(26b)を備えている。アキシアル電磁石は、符号(26)で総称する。
【0028】
アキシアル位置センサ(23)は、回転体(5)の下端面にZ軸方向の下側から対向 するように配置され、回転体(5)の下端面との距離(空隙)に比例する距離信号 を出力する。
【0029】
2組のラジアル磁気軸受(7)(8)は、アキシアル磁気軸受(6)の上側において上 下方向に所定の間隔をおいて配置されており、これらの間にモータ(10)が配置されている。上側のラジアル磁気軸受(7)は、回転体(5)をX軸方向の両側から挟むように配置された1対のラジアル電磁石(27a)(27b)、および回転体(5)をY軸方 向の両側から挟むように配置された1対のラジアル電磁石(27c)(27d)を備えている。これらのラジアル電磁石は、符号(27)で総称する。同様に、下側のラジアル電磁石(8)も、2対のラジアル電磁石(28a)(28b)(28c)(28d)を備えている。これ らのラジアル電磁石も、符号(28)で総称する。
【0030】
上側のラジアル位置センサユニット(24)は、上側のラジアル磁気軸受(7)の近 傍に配置されており、X軸方向の電磁石(27a)(27b)の近傍においてX軸方向の両側から回転体(5)を挟むように配置された1対のラジアル位置センサ(29a)(29b) 、Y軸方向の電磁石(27c)(27d)の近傍においてY軸方向の両側から回転体(5)を 挟むように配置された1対のラジアル位置センサ(29c)(29d)を備えている。これらのラジアル位置センサは、符号(29)で総称する。同様に、下側のラジアル位置センサユニット(25)は、下側のラジアル磁気軸受(8)の近傍に配置されており、 2対のラジアル位置センサ(30a)(30b)(30c)(30d)を備えている。これらのラジアル位置センサも、符号(30)で総称する。各ラジアル位置センサ(29)(30)は、回転体(5)の外周面との距離に比例する距離信号を出力する。
【0031】
電磁石(26)(27)(28)および位置センサ(23)(29)(30)は、ケーシング(4)に固定 されている。
【0032】
コントローラ(2)のROM(31)には、DSP(18)における処理プログラムなど が格納されている。フラッシュメモリ(19)には、正弦波信号テーブル(32)、磁気軸受(6)(7)(8)の制御パラメータを記憶した制御パラメータテーブル(33)、後述 するバイアス電流値を記憶したバイアス電流値テーブル(34)などが設けられており、正弦波信号テーブルには、正弦波信号のデータが記憶されている。これらのテーブル(32)(33)(34)の内容は、パソコン(3)を用いて書き替えることができる 。
【0033】
センサ回路(13)は、位置検出部(9)の各位置センサ(23)(29)(30)を駆動し、各 位置センサ(23)(29)(30)の出力に基づいて、回転体(5)のZ軸方向の位置、なら びに上下のラジアル位置センサユニット(24)(25)の部分におけるX軸方向およびY軸方向の位置を演算し、その演算結果である位置検出信号をA/D変換器(20)を介してDSP(18)に出力する。
【0034】
DSP(18)は、A/D変換器(20)から入力する回転体(5)の位置の検出値に基 づいて、各磁気軸受(6)(7)(8)の各電磁石(26)(27)(28)に対する励磁電流信号を D/A変換器(21)を介して磁気軸受駆動回路(14)に出力する。そして、駆動回路(14)は、DSP(18)からの励磁電流信号に基づく励磁電流を対応する磁気軸受(6)(7)(8)の電磁石(26)(27)(28)に供給し、これにより、回転体(5)が所定の目標位置に非接触支持される。
【0035】
DSP(18)は、また、モータ(10)に対する回転数指令信号をインバータ(15)に出力し、インバータ(15)は、この信号に基づいて、モータ(10)の回転数を制御する。そして、その結果、回転体(5)が、磁気軸受(6)(7)(8)により目標位置に非接触支持された状態で、モータ(10)により高速回転させられる。
【0036】
位置検出部(9)とセンサ回路(13)により、回転体(5)の各制御軸方向の位置を検出する位置検出手段が構成されている。また、コントローラ(2)のセンサ回路(13)を除く部分により、センサ回路(13)からの位置検出信号に基づいて各磁気軸受(6)(7)(8)の電磁石(26)(27)(28)に供給する励磁電流を制御する電磁石制御手段が構成されている。
【0037】
図4は、コントローラ(2)の構成のうち、上側のラジアル磁気軸受(7)におけるX軸方向の1対のラジアル電磁石(27a)(27b)の制御に関する部分だけを示したものである。次に、図4を参照して、コントローラ(2)による上記の1対のラジア ル電磁石(27a)(27b)の制御について説明する。
【0038】
まず、センサ回路(13)は、上側のラジアル位置センサユニット(24)のX軸方向の1対のラジアル位置センサ(29a)(29b)のうちの一方の出力信号から他方の出力信号を減算することにより、上側のラジアル磁気軸受(7)の部分における回転体(5)のX軸方向の位置すなわち目標位置に対する変位を求め、この変位に比例した変位検出信号ΔXを出力する。センサ回路(13)からの変位検出信号ΔXは、AD変換器(20)によりディジタル値に変換されて、DSP(18)に入力する。DSP(18)は、変位検出信号ΔXに基づいて、たとえばPID演算により、電磁石(27a)(27b)に対する制御電流値Icを演算し、フラッシュメモリ(19)のテーブル(34)に 記憶されているバイアス電流値Ioと上記のように演算した制御電流値Icを加算し、その結果得られた値(Io+Ic)を第1の励磁電流値としてDA変換器(21)に出力するとともに、上記バイアス電流値Ioから上記制御電流値Icを減算し、その結果得られた値(Io−Ic)を第2の励磁電流値としてDA変換器(21)に出力する。第1の励磁電流値(Io+Ic)はDA変換器(21)によりアナログ信号に変換されて、第1の励磁電流信号(Io+Ic)として磁気軸受駆動回路(14)の第1の電力増幅器(35)に供給され、第1の電力増幅器(35)は第1の励磁電流信号(Io+Ic)を増幅し、これに比例する励磁電流を第1の電磁石(27a)に供給する 。第2の励磁電流値(Io−Ic)はDA変換器(21)によりアナログ信号に変換されて、第2の励磁電流信号(Io−Ic)として磁気軸受駆動回路(14)の第2の電力増幅器(36)に供給され、第2の電力増幅器(36)は第2の励磁電流信号(Io− Ic)を増幅し、これに比例する励磁電流を第2の電磁石(27a)に供給する。その結果、回転体(5)の上側のラジアル磁気軸受(7)の部分が、X軸方向の目標位置に支持される。
【0039】
図5は、図4に示されているコントローラ(2)の部分において、上記のような 通常の制御を行っているときのDSP(18)の動作を機能ブロックで表わしたものである。このときは、DSP(18)は、機能的には、制御電流演算手段(37)および励磁電流演算手段(38)を備えている。制御電流演算手段(37)は、センサ回路(13)からの変位検出信号ΔXをAD変換器(20)でディジタル化した変位検出値ΔXに基づいて、たとえばPID演算により、電磁石(27a)(27b)に対する制御電流値Icを演算する。励磁電流演算手段(38)は、フラッシュメモリ(19)のテーブル(34) に記憶されているバイアス電流値Ioと上記のように演算した制御電流値Icを加算し、その結果得られた値(Io+Ic)を第1の励磁電流値としてDA変換器(21)に出力するとともに、上記バイアス電流値Ioから上記制御電流値Icを減算し、その結果得られた値(Io−Ic)を第2の励磁電流値としてDA変換器(21)に出力する。
【0040】
上記の磁気軸受装置において、パソコン(3)からの指令に基づいて、安定制御 特性の自己診断が行われる。次に、上側のラジアル磁気軸受(7)のX軸方向の1 対のラジアル電磁石(27a)(27b)の部分の自己診断を行う場合を例にとって、DSP(18)の動作について説明する。
【0041】
自己診断を行う場合、設計上の固有振動数、その他の種々の条件を考慮して、回転体(5)を加振する周波数(加振周波数)を決定する。たとえば、前記のよう に、設計上の固有振動数が100Hzであるとし、加振周波数を60Hzとする。そして、パソコン(3)を用いて、フラッシュメモリ(19)の正弦波信号テーブル(32)の内容すなわち正弦波信号のデータを加振周波数に対応したものに書き替え る。
【0042】
一方、自己診断を行う前に、回転体(5)の回転を停止した状態で、コントロー ラ(2)により磁気軸受(6)(7)(8)を制御して、回転体(5)を目標位置に非接触支持 しておく。
【0043】
上記のような準備が終了したならば、パソコン(3)からコントローラ(2)に自己診断指令を出力する。すると、コントローラ(2)は、自己診断を開始する。図6 は、図4に示されているコントローラ(2)の部分において、自己診断を行うとき のDSP(18)の動作を機能ブロックで表わしたものであり、図5と同じ部分には同一の符号を付している。このときは、DSP(18)は、機能的には、制御電流演算手段(37)、加振手段を構成する正弦波信号加算手段(39)、励磁電流演算手段(38)および制御特性判定手段(40)を備えている。
【0044】
パソコン(3)から自己診断指令が出力されると、DSP(18)において、制御電 流演算手段(37)が制御電流値Icを演算して出力する度に、加算手段(39)が、フ ラッシュメモリ(19)のテーブル(32)から正弦波信号のデータSを順に読み込み、これを制御電流演算手段(37)からの制御電流値Icに加算して、新たな制御電流 値Icとし、これを励磁電流演算手段(38)に出力する。そして、励磁電流演算手 段(38)が、バイアス電流値Ioに正弦波信号のデータSを含む制御電流値Icを加算した値(Io+Ic)を第1の励磁電流値としてDA変換器(21)に出力するとともに、バイアス電流値Ioから正弦波信号のデータSを含む制御電流値Icを減算した値(Io−Ic)を第2の励磁電流値としてDA変換器(21)に出力する。このため、1対の電磁石(27a)(27b)に供給される励磁電流は、通常の制御時の励磁電流に正弦波信号が加算されたものとなり、この正弦波信号により、回転体(5)が X軸方向に加振される。そして、このように回転体(5)が加振されている間に、 判定手段(40)が、DSP(18)の入力信号であるAD変換器(20)からの変位検出値ΔXとDSP(18)の出力信号の1つである励磁電流演算回路(38)からの第1の励磁電流値(Io+Ic)の位相差を求め、前記のように、この位相差と図10に示すような関係から、減衰係数を求める。そして、この減衰係数に基づいて、安定制御特性を判定する。あるいは、求められた位相から直接減衰特性の良否を判定する。たとえば、上記の場合、位相のしきい値を2〜3°とし、求めた位相がこのしきい値より大きいときは、減衰特性が良好であると判定する。
【0045】
磁気軸受(6)(7)(8)の他の各対の電磁石(26)(27)(28)についても、同様に、安 定制御特性の自己診断を行うことができる。
【0046】
コントローラ(2)は、必ずしもパソコンなどのコンピュータに接続されなくて もよい。その場合、望ましくは、コントローラ(2)に操作パネルとLCD(液晶 ディスプレイ)を設け、これらを使用してフラッシュメモリ(19)のテーブル(32)(33)(34)の内容の書き替え、自己診断の指令などができるようにする。
【0047】
上記実施形態では、フラッシュメモリ(19)のテーブル(32)に記憶されている正弦波信号のデータを用いて、DSP(18)の加算手段(39)により、回転体(5)を加 振しているが、加振手段として機械的な加振装置を用いて回転体(5)を加振する ことも可能である。
【0048】
上記実施形態には、回転体(5)が固定部分であるケーシング(4)の内側で回転するインナロータ型の磁気軸受装置を示したが、この発明は、回転体が固定部分の外側で回転するアウタロータ型の磁気軸受装置にも適用できる。
【0049】
また、上記実施形態には、回転体(5)が鉛直に支持される縦型の磁気軸受装置 を示したが、この発明は、回転体が水平に支持される横型の磁気軸受装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施形態を示す磁気軸受装置の機械的部分の主要部の縦断面図である。
【図2】図2は、同横断面図である。
【図3】図3は、同磁気軸受装置の電気的構成の1例を示すブロック図である。
【図4】図4は、図3のコントローラの1対の電磁石に関する部分を示すブロック図である。
【図5】図5は、通常の制御時における図4のDSPの部分の機能を示すブロック図である。
【図6】図6は、自己診断時における図4のDSPの部分の機能を示すブロック図である。
【図7】図7は、質量およびばね定数が一定で減衰係数が変化するときのゲイン特性の1例を示す図である。
【図8】図8は、質量および減衰係数が一定でばね定数が変化するときのゲイン特性の1例を示す図である。
【図9】図9は、質量および減衰係数が一定でばね定数が変化するときの位相特性の1例を示す図である。
【図10】図10は、質量およびばね定数が一定で減衰係数が変化するときの位相特性の1例を示す図である。
【符号の説明】
(2) コントローラ
(5) 回転体
(6) アキシアル磁気軸受
(7)(8) ラジアル磁気軸受
(9) 位置検出部
(13) センサ回路
(18) ディジタル信号処理プロセッサ(DSP)
(19) フラッシュメモリ(不揮発性記憶装置)
(27a)(27b) ラジアル電磁石
(29a)(29b) ラジアル位置センサ
(32) 正弦波信号テーブル
(37) 制御電流演算手段
(38) 励磁電流演算手段
(39) 正弦波信号加算手段(加振手段)

Claims (2)

  1. 回転体を1つの制御軸方向の両側から挟んで前記制御軸方向の所定の目標位置に非接触支持する1対の電磁石と、前記回転体の前記制御軸方向の位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段からの位置検出信号に基づいて前記1対の電磁石に供給する励磁電流を制御する電磁石制御手段とを備えている制御型磁気軸受装置において、
    前記回転体を前記制御軸方向に1つの所定の周波数で加振する加振手段が設けられ、前記電磁石制御手段が、前記加振手段により前記回転体を設計上の固有振動数から所定値だけ離れた1つの周波数で加振したときの、前記位置検出信号と前記電磁石の励磁電流値との位相差である位相特性を測定し、この測定結果に基づいて前記回転体の曲げ固有振動数に対する安定制御特性である減衰特性を判定する制御特性判定手段を備えていることを特徴とする制御型磁気軸受装置。
  2. 前記電磁石制御手段が、前記位置検出手段からの位置検出信号に基づいて前記1対の電磁石に対する制御電流値を求め、一定のバイアス電流値に対して前記制御電流値を加算および減算した値を前記1対の電磁石に対する励磁電流値として出力するものであり、前記電磁石制御手段に、ソフトウェアプログラムが可能なディジタル処理手段と、不揮発性記憶装置とが設けられ、前記不揮発性記憶装置に、正弦波信号のデータを記憶した正弦波信号テーブルが設けられ、前記ディジタル処理手段に、前記正弦波信号テーブルのデータを前記制御電流値に加算することにより前記回転体を加振する前記加振手段が設けられていることを特徴とする請求項1の制御型磁気軸受装置。
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