JP3837184B2 - 静電チャックの保護方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腐食性のプロセス条件下で基板を処理するため、基板を保持して位置決めをするために有用な静電チャックの耐腐食性を向上させるための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセスにおいて、基板の処理のために基板を保持するために静電チャックが用いられる。一般に、静電チャックは、電極をカバーする絶縁体を備えている。典型的には、絶縁体と電極とは、プロセスチャンバの中で固定されるようになっている支持体によって支持される。電極は、電気コネクタによってプロセスチャンバの電源に接続される。電極がチャック上で支持される基板に対するバイアスが与えられれば、反対の電荷が電極及び基板に蓄積する結果、チャックに基板を保持する静電引力が発生する。例えば、Cameron らによる米国特許出願S.N.08/278,787号、Shamouilian らによる米国特許S.N.08/276,735号、並びに、Shamouilian らによる米国特許S.N.08/189,562号には、静電チャックが概説的に記載されている。
【0003】
従来からの静電チャックは、チャック上に保持された基板を冷却するためにクーラントを保持するためのクーラントグルーブも有しており、例えば、Shamouilian らによる米国特許S.N.08/276,735号に記載されているように、クーラントグルーブは絶縁体の中を伸びている。基板がチャック上に保持されれば、基板がこのクーラントグルーブを覆いシールするため、グルーブ内に保持されたクーラントは漏出することはない。基板を冷却することにより、基板の加熱を低減して、その基板からの集積回路チップの収率が高められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
腐食性のプロセス環境下では、従来のチャックは、使用不能となることや寿命が制限されることがある。例えば、チャックの絶縁体がポリイミド等のポリマー誘電材料を備えている場合は、このポリマー誘電体は腐食性のプロセス環境下で腐食され、チャックの耐用寿命を制限することがある。基板のエッチングやプロセスチャンバのクリーニング等の様々な用途に用いられる酸素又はハロゲン含有のガスやプラズマにおいて、ポリマー誘電体の腐食は特に苛酷である。典型的には、ポリマー誘電体のかなりの部分がチャックの上の基板によって覆われ、腐食性の環境から保護されるが、他方、絶縁体の外縁は腐食性のガスの環境に暴露され、そして腐食されるだろう。ポリマー絶縁体は、暴露されればほんの2〜3時間程度(酸素プラズマ環境への暴露では典型的には2〜3時間)で腐食されてしまい、また、絶縁体の1つの点で腐食が進めば電極が露出されることになり、その結果、チャックが短絡して使用不能になる。基板の処理中にチャックが使用不能になれば、基板にダメージを与えることになり、基板上で処理された有価値の集積回路チップの収率を下げてしまうことになる。また、ポリマー誘電体が腐食されることにより形成されるポリマー副生成物はしばしば、チャックの上やプロセスチャンバの壁に堆積され、クリーニングが困難な硬いポリマー堆積物を形成してしまう。
【0005】
従って、静電チャックの耐腐食性を向上して腐食性のプロセス環境において故障率を低減する方法を提供することが望ましい。また、チャック上に保持された基板の均一な冷却を可能にして、集積回路の収率、特に基板外縁からの収率を向上させる方法が望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、このような要求を満たし、腐食環境下で静電チャックの耐腐食性を向上させる。本方法は、基板を静電気よりに保持する能力を有する静電部材を備える静電チャックを用いるものである。この静電部材は、(i)電極と、(ii)電極を覆う絶縁体とを備える。静電部材の支持には支持体が用いられる。支持体の上に、静電部材の周囲を囲むように、バリアが配置される。バリアは、基板を押し退けることなく、静電力で保持されている基板が押し付けられることが可能な接触面を有する弾性ないし復元性の構造体を備えている。基板が、基板の外縁エッジがバリアの接触面と接するように、静電部材の上に配置される。チャックの静電部材に電圧が印加され、基板の外縁エッジをバリアの接触面に押し付けて基板と支持体との間にシールを形成し静電部材が腐食環境に暴露されることを低減するに充分な、静電引力を発生させて、基板を静電的に引き付ける。
【0007】
好ましい態様においては、バリアは、支持体に押し付けられ基板と支持体との間にシールを形成できるような第2の接触面を有している。
【0008】
好ましいバリア構造体は、基板の外縁エッジに弾性ないし復元性的に押し付けられてシールを形成することが可能な環状のリップを有するリングを備えている。好ましくは、バリア構造体は、エラストマーで作製されてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1(a)に示されるように、本発明に従った静電チャック20は、概説的には、(i)電極30と、(ii)電極を覆う絶縁体とを備える静電部材25を備えている。典型的には、腐食性の処理環境、例えば酸素プラズマ等を収容するプロセスチャンバ42の中で、一般にカソード41として知られるプロセス電極に固定されるようになっている支持体40の上で静電部材25が支持される。外縁エッジ50を有するシリコンウエハ等の基板25は、静電部材25の上に静電気により保持される。静電部材25の周囲を囲むように配置されるバリア55は、基板の外縁エッジ50に押し付けられることにより静電部材25の腐食性環境への暴露を低減することが可能な第1の接触面60を備えている。また、典型的には、バリア55が基板45と支持体40との間にシールを形成できるように、バリアは第2の支持面65も備えている。適切なバリア55の構成は、図1に示されるように、静電気により保持されている基板45を外すことなく基板45に弾性的ないし復元性的に押し付けられることが可能な環状リップ68を有するリング66を備えている。
【0010】
図1(a)を参照して、基板のプラズマ処理に適するプロセスチャンバにおける単一のモノポーラー静電チャック20の動作を説明する。尚、このプロセスチャンバ42はチャック20の動作を例示するためのものであり、本発明の範囲を制限するためのものではない。静電チャック20は、チャック20の外周のねじによって、プロセスチャンバ42内のカソード41に固定されている。チャック20の電極30をカソード41の電源ないし電圧供給器(voltage supply)の端子80に電気的に接続させるために、電気接点75を有する電気コネクタ70が用いられる。第1の電源ないし電圧供給器85がチャック20の動作のための電圧を端子80へ与える。この第1の電圧供給器85は、典型的には、約1000〜3000ボルトの高圧DCソースを備え、高圧DCソースは、10MΩの抵抗器を介して高圧読み出しに接続される。回路を流れる電流を制限するために1MΩの抵抗器が具備され、また、交流フィルタとして500pFのキャパシタが具備される。
【0011】
カソード41は、少なくともその一部が、導電性を有しており典型的にはアルミニウムであり、チャンバ42内にプラズマを形成するためのプロセス電極として機能する。カソード41には、第2の電源ないし電圧供給器90が接続され、チャンバ42内の電気的接地面95に対するバイアスをカソード41に与える。第2の電圧供給器は、従来から存在するものであり、典型的には、プロセスチャンバ42のインピーダンスをライン電圧のインピーダンスに整合させるようなRFインピーダンスを有している。RFインピーダンスは、図1(a)に示されているように、交流フィルタとして機能する絶縁キャパシタと共に直列に接続されている。
【0012】
チャック20の動作中、プロセスガスがプロセスガスソース98からプロセスチャンバ42内へと導入され、第2の電圧供給器90が作動して、プロセスチャンバ42内に導入されたプロセスガスからプラズマを生成させる。バリア55の第1の接触面60に基板45の外縁エッジ50が接触するように、基板45がチャック20上に置かれる。第1の電圧供給器85により電極30に基板45に対するバイアスが与えられれば、荷電したプラズマ種が基板45に入射し、基板45と電極30に正反対の電荷が蓄積するため、基板45をチャック20に引き付けてクランプする引力が生じる。この静電引力は、基板45をバリア55に適合するように押し付けて、静電部材25のプロセスチャンバ42内腐食性ガスに対する暴露を低減する。
【0013】
単一のモノポーラー電極30に代えて、チャックは図1(b)に示されるように、2つ以上のバイポーラ電極30a、30bを備えていてもよく、これらは、典型的には、互いに同じ平面を共有し、実質的に等しい静電引力を発生するように実質的にに等しい表面積を有している。図1(b)に示されているように、一方が電極30aの1つに接続され他方の電極30bが大地に(図示の如く)接続されている単一の電圧供給器85によって、バイポーラ電極に電力を供給してもよい。2つの電極30a、30bが正反対の極性に維持される場合、正反対の静電荷が基板45に蓄積し、基板45に電気的バイアスを与える電荷キャリアとして作用する荷電プラズマ種を用いなくとも、基板45はチャック20に保持される。従って、バイポーラ電極の構成は、工程中に荷電プラズマ種が存在しない非プラズマプロセスに有利である。あるいは、電圧供給器85は、2つの電圧ソース(図示されず)を備えていてもよい。この場合、電圧ソースのそれぞれが電極30aと30bの一方に別々に接続され、プラズマステージと非プラズマステージを有するプロセスに有用である。このような構成は、例えば、Shamouilian らによる標題"Electrostatic Chuck with Improved Erosion Resistance"の1995年3月24日出願の米国特許出願番号08/410,449号に記載されている。
【0014】
また、静電チャック20は、静電部材25にクーラントグルーブ110を備えていてもよい。クーラントグルーブ110は、基板45を冷却するために熱を基板45から吸収するクーラントを中に保持できるよう、そのサイズと分布が与えられる。典型的には、クーラントグルーブ110は、図2に示されているように、基板45の中心112の下から伸び、また、基板45の外周116の近隣に位置するグルーブチップ114を有する、放射方向及び円周方向の交差するチャンネルのパターンを形成する。クーラントグルーブチップ114と基板45の外周との間のギャップは、好ましくは約10mm未満、更に好ましくは約5mm未満、最も好ましくは約3mm未満であり、このことは、米国特許出願08/369,237(または特願平8−860)に記載されていると同様である。基板45がチャック20上に静電気により保持されたときは、基板45はクーラントグルーブ110を覆ってシールするため、クーラントがグルーブチップ114から漏出しない。図1(a)に示されるように、圧縮ヘリウムのタンク等のクーラントソース118を用いて、供給ライン120を介してクーラントグルーブ110へクーラントが供給される。
【0015】
バリア55のための好ましい構成を、以下に説明する。静電部材25のプロセスチャンバ42内の腐食性ガスへの暴露を低減するために基板45の周りをシールするため、基板45に押し付けられることができる第1の接触面60を有しているならば、バリア55はいかなる構成ないし構造を有していてもよい。バリア55が基板45からの熱流を減少させる熱的絶縁体として作用しない程度に、バリア55の第1の接触面60は充分小さいことが好ましい。第1の接触面60が大きすぎる場合、バリア55が熱的絶縁体として作用し、基板45の外周116の温度が接触面65に近い領域で上昇することが、見出されている。従って、バリアが実質的に熱を絶縁せずに基板45の外周116が約100℃未満、更に好適には約80℃未満の温度に維持されるように、バリア55の第1の接触面60の接触面積は充分小さいことが好ましい。バリア55の第1の接触面60の接触面積は、約100mm2 未満、更に典型的には約300mm2 未満、しばしば約500mm2 未満であることが好ましい。
【0016】
バリア55の第1の接触面60は基板45の外周116の充分近くに配置される事が好ましく、このとき、基板45が冷却される際にグルーブ110内のクーラントにより、基板45の外周116の温度を基板45の中心112の温度と実質的に同等に維持することが可能となる。ここで、「実質的に同等」とは、基板の外周116と中心112の平均温度差が約10℃未満であることを意味し、更に好ましくはこの温度差が7℃未満、最も好ましくは5℃未満である。典型的には、バリア55の第1の接触面60は、基板45の外周116から約10mm以内、更に好ましくは約5mm以内の、基板45の外縁エッジ50と接触する。
【0017】
また、バリア55は、バリアが基板45と支持体40との間のシールを形成できるように支持体40に押し付けられることが可能な第2の接触面も備えている。このバリアの構成により、腐食性の非常に高いプロセス環境に対して有用であることが可能なバリア55を迅速に取り出し及び交換することを容易にする。バリアが支持体40にしっかりと接触してこれをシールするよう、バリア55の第2の接触面65の面積は充分大きく与えられる。典型的には、第2の接触面65の面積は、少なくとも約150mm2 、更に好ましくは約200〜400mm2 である。
【0018】
バリア55は、静電部材25により発生する静電力の作用によってバリアの第1の接触面60に適合してこれをシールすることが可能で、このとき静電力で保持されている基板45を押し退けることがない、弾性的ないし復元性的な構造体を備えている。例えば、添付の図面に示されている如く、適切なバリア55の構成は、静電部材25の周りに1周して配置され且つ静電力により保持されている基板45に対して復元的に押し付けられることが可能な環状のリップ68を有する、リング66を備えている。典型的には、静電部材25には、基板45上の単位面積当たりの静電引力(力/面積)で少なくとも約5トール、更に典型的には10〜70トール、最も典型的には約30〜約50トールの静電引力が作用する。従って、バリア55は、静電部材25が基板45に作用する静電引力に比べて小さな力によっても基板に押し付けられるよう充分な復元性を有することにより、(i) 基板の移動及び押し退けを防止し、且つ(ii)必要な場合に、クーラントがクーラントチップ114から漏出することなく基板45が静電部材25のクーラントグルーブ110のチップ114をシールすることを可能にする。
【0019】
好ましいチャックの構成20では、基板45の外縁エッジ50は、静電部材25を越えて伸びる支持体40の外縁160の上に張り出している。基板45の外縁エッジ50が張り出していることにより、エネルギーの高い(1000eVを越えるエネルギーを有する)プラズマ種の静電部材25の露出している側への衝突の見通し範囲が小さくなるため、静電部材25の耐腐食性が向上する。図2及び図3(a)〜(d)に示されているように、好ましいチャックの構成に適したバリア55は、(i) 支持体40上に置かれたリング形状のベース150と、(ii)ベース150から伸びるアーム155とを備え、アームの少なくとも一部が、基板45の外縁エッジ50に復元性をもって押し付けられることが可能である。図2、図3(a)及び(b)に示されている構成においては、ベース150は、基板45の下に伸びる支持体40の外縁160上に置かれている。図3(c)及び(d)に示されている構成では、カラーレッジ160は、内部にチャンネル175を有し、バリア55のベースには、このチャンネル175の中にフィットするようなサイズが与えられている。図3(d)に示されている構成では、チャンネル175はカラーレッジの側壁180にあり、ベース150には側壁チャンネル175にフィットするようなサイズが与えられている。チャック20の使用中に、バリア55のベース150がチャンネル175にしっかりと保持されて、バリア55の移動又は調心不良(ミスアラインメント)を防止するように、カラーレッジ160にチャンネル175がある事が好ましい。
【0020】
バリア55のリップ68又はアーム155が、リング66又はベース150から外向き且つ上向きに伸びるカンチレバーとして機能することが好ましい。この場合、基板45の外縁エッジ50へのアーム155の押し付けを実質的に小さな第1の接触面60の接触面積で行い、基板45に適切なシールを与えることができるので、このカンチレバーの構成は有利である。例えば、図3(c)は、或るカンチレバーの構成を示し、これは、一方の端部でベース150に付いている傾斜部材200aを備え、この傾斜部材は、第1の接触面60で基板45に適合的に押し付けられる末端205を有している。図3(a)は、傾斜部材200aから伸びる水平部材210を備えるカンチレバーの構成を示しており、この水平部材210の上面が、基板45に適合的に押し付けられる第1の接触面を成す。図3(b)及び(c)では、カンチレバーアーム155は、水平部材210の一方の端部に付いている実質的に垂直な垂直部材215を有しており、この垂直部材215は、基板45に適合的に押し付けられて第1の接触面60を形成するエッジを有している。
【0021】
本発明のバリア55は、耐腐食性を著しく向上させ、チャックの寿命を実質的に長くする。例えば、従来技術のチャックは典型的には酸素プラズマ暴露後約3時間で腐食され使用不能になるのに対し、バリア55を有する本発明のチャック20は、酸素プラズマの暴露に対して500時間故障しない耐腐食性を提供した。更に、バリア55は、チャック20が腐食性のプロセス環境で基板45の保持に用いられた場合に、チャック20上のポリマー反応の副生成物の蓄積も実質的に減少させる。
【0022】
図3(c)及び図3(d)に示されているように、チャック20の周りに円周カラーリング225を用いることにより、チャックの耐腐食性を更に向上差せることが可能である。前述の米国特許08/410,449号に記載されているように、不活性なマスキングガスを静電部材25の外縁へと向けるマスキングガス組立体を用いて、チャック20の耐腐食性を向上することも可能である。
【0023】
チャック20の製造方法を、以下に説明する。
【0024】
(支持体)
一般には、支持体40と基板45の間の熱移動を最大にするよう、基板の形状及びサイズに従って静電部材25の支持に用いられる支持体40の形状及びサイズが与えられる。例えば、基板45がディスク形状の場合は、直円柱状の支持体40が好ましい。典型的には、支持体40は、静電部材25を受容する中心部分と、静電部材25を越えて伸びる外縁160とを有している。支持体40の外縁160は、支持体40がペデスタルに類似するように、支持体40の中心部分からの高さが減少するカラーレッジとしての形状であってもよい。外縁160又は外縁の外周側壁180にチャンネル175が形成されてバリア55を保持することが好ましい。
【0025】
支持体40は、典型的には、アルミニウムを機械加工したものであり、直円柱形状を有し、その直径は、典型的には約127〜203mmの範囲である基板45の直径及び約1.5〜2cmの厚さに合うよう、約100〜300mmである。このアルミニウムプレートの上面及び下面は、従来のアルミニウム研磨技術を用いて、プレートの表面粗さが約1ミクロン未満となるまで研磨される。支持体40がカソード41及び支持体40条の基板45に均一に接触して基板45、支持体40及びカソード41の間に有効に熱移動をさせるためには、プレートの表面研磨は不可欠である。研磨後、プレートをよく洗浄して研磨くずを除去する。
【0026】
(絶縁体)
チャック20の静電部材25は、(i)電極30と、(ii) 電極をカバーする絶縁体35とを備えている。絶縁体35は典型的には、ポリイミド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリビニルクロライド、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、フルオロエチレンプロピレンコポリマー類、セルロース、トリアセテート類、シリコーン、ラバー等の、復元性を有するポリマー誘電材料を備えている。ポリイミド等のポリマーを用いた場合、ポリイミドの引っ張り弾性モジュラスによって測定されるポリイミドの復元性は、好ましくは約0.25GPa〜約10GPa、更に好ましくは約1GPa〜約5GPaである。典型的なポリマー絶縁体は、(i) 少なくとも約2、更に好ましくは少なくとも約3の誘電定数と、(ii)約1013Ωcm〜1020Ωcmの範囲の抵抗率と、(iii) 少なくとも約100 volts/mil(3.9 volts/micron)、更に典型的には少なくとも約1000 volts/mil(39 volts/micron)の誘電破壊強度と、を有している。
【0027】
絶縁体35は、電極30を囲うに充分な大きさのサイズが与えられ、更に好ましくは電極30を包囲するに充分な大きさのサイズが与えられる。電極30を電気的に絶縁するために要する絶縁体35の厚さは、絶縁体35の形成に用いるポリマーの電気抵抗率及び誘電定数に従って変化する。静電部材25のクーラントグルーブ110が基板45によって実質的にシールされるように、絶縁体35は、基板45に作用する静電クランピング力の下に基板45に適合するに充分な厚さを有するべきである。ポリマーが約3.5の誘電定数を有している場合は、絶縁体35の厚さは典型的には約10μm〜約500μm、好ましくは約100μm〜約300μmである。
【0028】
基板45が加熱されているプロセスにおいてチャック20を使用可能にするため、ポリマー絶縁体は、50℃を越える温度に耐性を有することが好ましく、また、100℃を越える温度に耐性を有することが更に好ましい。また、処理中に基板45に発生した熱がチャック20を介して消失できるよう、ポリマー絶縁体は高い熱伝導率を有していることが好ましい。充分な熱移動を与えて基板45の過熱を防止するため、絶縁体35の熱伝導率は、少なくとも約0.10 Watts/m/Kであるべきである。
【0029】
また、絶縁体35は、熱伝導度及びプラズマ腐食に対する耐性を高めるため、ダイヤモンド、アルミナ、ジルコニウムボライド、ボロンナイトライド、及びアルミニウムナイトライド等の熱伝導率の高いフィラー材料を備えていてもよい。好ましくは、このフィラー材料は、平均粒径が約10μm未満の粉体であってもよい。典型的には、フィラーは、約10%〜80%体積比、更に典型的には約20%〜50%の体積比で、絶縁体材料に分散している。
【0030】
(電極)
静電部材25の電極30は、典型的には導電性材料製であり、この材料は例えば銅、ニッケル、クロム、アルミニウム、鉄及びこれらの合金を含むメタル等である。典型的には、電極30の厚さは、約0.5μm〜100μm、更に好ましくは約1μm〜約50μmであり、電極が薄いほどチャック20の耐腐食性を向上させる。電極30の形状は、基板45のサイズ及び形状によって変る。例えば、基板45がディスク形状の場合は、電極30が基板45と接触する面積を最大にするため、電極30もディスク形状である。典型的には、電極30の面積は、約200〜約400cm2 、更に典型的には250〜350cm2 である。
【0031】
チャック20の電極30は、様々な構成をとることが可能である。1つの構成では、電極30は、図1(a)に示されている如くユニポーラ電極30として動作可能な、単一のコンティニュアスの又はパターニングされた電極である。また別の構成では、電極30は、図1(b)に示されている如く2つのバイポーラ電極30a、30bを備えている。好ましくは、バイポーラ電極30a、30bのそれぞれが実質的に等しいサイズ及び形状を有している。
【0032】
好ましくは、電極30はメタル層等の導電層として作製され、これには商業的に入手可能な絶縁体材料の絶縁層35が埋め込まれている。図2に示されているように、絶縁層35は、クーラントグルーブ110にクッションを与え且つシールすることを可能にするような弾性が更に高いポリマー製の上絶縁体層35aと、電極30の電気的な絶縁性を最適にするような誘電性が更に高いポリマー製の下絶縁体層35bとを備えていてもよい。多層絶縁体の好ましい構成は、例えば、前出の米国特許出願08/369,237(または特願平8−860)に記載されている。典型的には、各絶縁体層の厚さは、約50μm〜約100μmである。
【0033】
例えば、これに適した商業的に入手可能なポリマーフィルムには、デラウエア州ウィルミントンのDupond de Nemours Co.により製造される「KAPTON」ポリイミドフィルム;日本の鐘淵化学工業により製造される「APIQUEO」;日本の宇部興産により製造される「UPILEX」;日本の日東電工により製造される「NITOMID」;日本の三菱樹脂により製造される「SUPERIOR FILM」等である。
【0034】
絶縁体35の中にグルーブをスタンプし、プレスし、又はパンチすることにより、多層絶縁体の絶縁体層の一方又は双方の中にクーラントグルーブ110が刻まれる。好ましくは、グルーブは、上絶縁層35aのみに刻まれ、グルーブ114のチップが基板45の外縁エッジ116の近くまで伸びている。クーラントグルーブ110の形成後、多層絶縁体及び電極組立体が中心に置かれ、チャック20の支持体40に接着される。絶縁層35aと35bとを合せて接着するためには、従来からの接着剤を使用するが、このとき、接着剤とは、(i) 室温で粘着せず高温で粘着する熱活性型接着剤と、(ii)圧力下で粘着する圧力感知型接着剤とが含まれる。適切な接着剤には、例えば、メタクリレート等のアクリル類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリウレタン類、エポキシ類、シリコーン含有接着剤及びこれらの混合物が含まれる。
【0035】
絶縁体ラミネートを製作する方法は、1994年2月2日にShamouilianらにより出願された標題 "Electrostatic Chuck with Erosion-Resistant Electrode Connection"の米国特許出願番号08/199,916号に概説的に記載されている。
【0036】
静電部材25を作製する別の方法としては、絶縁体層の上に導電性の銅又はアルミニウムの層を備えた多層膜を用いる方法がある。商業的に入手可能な適切な多層膜には、例えば、25〜125μmの厚さのポリイミド膜の上に銅の層が堆積されている、アリゾナ州チャンドラーのロジャーズ社(Rogers Corporation)からの「R/FLEX 1100」膜や、アブレスティク社(Ablestik Corporation)から入手可能なAblestikブランドのアルミニウム充填ポリイミド膜や、ロール、アニール又は電気堆積の銅箔に直接接着(接着剤なしで)されたポリイミドを備えたParalux AP フィルム等が含まれる。第2の絶縁体膜が多層膜の導電層の上に接着され、2つの絶縁体膜の間に導電層が埋め込まれることになる。
【0037】
絶縁体35の中に埋め込まれたパターニング又は節が形成された電極30を有する静電部材は、前述の「R/FLEX 1100」等の導電層を有する多層膜を選択してこの導電層をエッチング、掘削又は切削して所望の節が形成された電極の構成を形成することにより、作製される。電極30のエッチングには、従来からのフォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いることが可能であり、これは、例えば、(i) Silicon Processing for the VLSI Era, Volume 1:Process Technology, Chapter 12,13 and 14, by Stanley Wolf and Rechard N.Tauber, Lattice Press, California(1986)に概説的に記載されるように、デラウエア州ウィルミントンのDupond de Nemours Co.により製造される「RISTON」のパターニングされたフォトレジスト層を導電メタル層の上に形成し、(ii)従来のウェット又はプラズマエッチング技術を用いて、導電性層の露出部分をエッチングする。典型的なウェットケミカルエッチング法では、多層フィルムは、塩化鉄(III)、過硫酸ナトリウム等のエッチャント又は酸若しくは塩基に浸漬される。VLSI Technology, Second Edition,Chapter 5,by S.M.Sze,McGraw-Hill Publishing Company(1988) に一般的に記載されるように、典型的なプラズマエッチングプロセスは、塩素、酸素又はSiCl4 のプラズマを用いて、導電層をエッチングする。残留したフォトレジストは、従来からの酸又は酸素ストリッピングプロセスにより除去できる。エッチングの後、上述のごとく、電極30が絶縁体35内部に埋め込まれるように、パターニングされた電極30の上に第2の絶縁体フィルムが接着される。
【0038】
(電気コネクタ)
静電部材25は、電気コネクタ70を介して端子80に接続される。好ましくは、電気コネクタ70は、支持体のエッジの周囲ではなく支持体40の中に伸びているため、処理中は基板45が電気コネクタ70をカバーし、コネクタ70がチャンバ42内の腐食性のプロセスガスへ暴露することを低減する。前出の米国特許出願番号08/410,449号に好ましい電気コネクタ70が記載されている。
【0039】
(バリア)
好ましくは、バリア55の少なくとも一部が、腐食性のプロセスガスによる化学的劣化及び腐食に実質的に耐性を有する復元性のポリマーで作製されている。これに適したポリマーは、例えば、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、フルオロエチレン−プロピレン コポリマー 、並びに、シリコーンが挙げられる。
【0040】
好ましい復元性ポリマーにはエラストマーが含まれ、これは例えば、天然ゴム(弾性モジュラスが2500psi)、SBR(2500psi)、アクリレート、ブチル(1000psi)、クロロスルフォネーテッドポリエチレン、EPDM、エピクロロヒドリン、フルオリナーテッドラバー(250psi)、ネオプレン(1000psi)、ニトリル(1500psi)、ポリブタジエン、ポリイソプレン(2500psi)、ポリサルファイド(1400psi)、シリコーン及びウレタン(1200psi)である。報告されているモジュラスの値は、250psiから2500psiまでの範囲にあり典型的には1000から2000psiまでの範囲にあるが、これは、300〜400%の伸び率(elongation)において測定されたものであった。エラストマーについては、Textbook of Polymer Science, Third Edition, Fred W. Billmeyer, John Wiley & Sons, New York, 1984 に一般的に記載されている。商業的に入手可能な好ましい耐腐食性エラストマーには、「VITON」等のハロゲン化エラストマー、弗素含有エラストマー及び「CHEMRAZ−570」パーフルオロエラストマーが含まれ、これら両者は、米国ペンシルバニア州カルプスビルのGreene Tweedより入手可能である。あるいは、デラウエア州ウィルミントンのDupond de Nemours Co.により商業的に入手可能な「TEFLON」が、これに代替可能な材料に含まれる。バリア55は、従来からの射出成形や注型を用いて製造可能である。
【0041】
(チャックの動作)
図1(a)を参照して、プロセスチャンバ42内に基板45を保持するためのチャック20の動作について説明していく。プロセスを実行するにあたって、プロセスチャンバ42は約1〜500mTorrの範囲、更に典型的には約10〜100mTorrの範囲の圧力まで脱気される。シリコンウエハ等の半導体基板45が、ロードロックトランスファチャンバ(図示されず)からチャンバ42へ移送されて、チャンバ42内のチャック20の静電部材25上に置かれる。プロセスチャンバ42内にプロセスガスが導入されるが、プロセスガスのタイプは、基板45がエッチングされるか基板45上に材料を堆積させるかに応じて変る。Silicon Processing for the VLSI Era, Vol.1, Chapter 16, Dry Etching for VLSI, Lattice Press, California(1986) に記載されているように、従来から用いられているエッチャントガスには、例えば、Cl2、BCl3、CCl4、SiCl4、CF4、NF3 及びこれらの混合物が含まれる。
【0042】
次に、第2の電圧供給器90が作動し、カソードにチャンバ42内の接地面95に関するバイアスを与え、基板45のエッチングのためのプラズマをプロセスガスから形成する。第1の電圧供給器85が作動し、電極30に基板45に関するバイアスを与えるに充分な電圧を、電極30に与え、基板45をチャック20に保持するに充分な静電力を発生して、基板45の外縁エッジ116をバリア55の第1の接触面60に対して押し付け基板45と支持体40との間にシールを形成し、チャンバ42内の腐食性の環境への暴露から静電部材25を保護する。
【0043】
プロセス中は、クーラントソース118が、ヘリウムが典型例であるクーラントを静電部材25内のクーラントグルーブ110へ供給する。基板45の下にクーラントが流れることにより、基板45から熱が奪われるため、基板の処理の最中は基板全体の温度が実質的に均一に維持される。
【0044】
本発明の特徴を有する静電チャックは、数々の利点を有している。バリア55は、チャンバ42内の腐食性プロセスガスへの暴露からチャック20の静電部材25を保護することにより、チャック20の耐腐食性を向上させるので、腐食性の環境におけるチャック20の耐用寿命が著しく改善される。更に、チャックが腐食性の環境において基板45の保持に用いられた場合は、バリア55がチャック20上へのポリマー反応副生成物の蓄積を実質的に低減する。また、バリア55が、基板45の均一な冷却を可能にする。
【0045】
特定の好ましい態様を参照して本発明を説明してきたが、いわゆる当業者には別の態様が数多くできることがわかるだろう。例えば、バリアの構成55はここに例示されているが、バリア55は、例えばラバーリングシール等の、当業者に自明な復元性の構造体を備えていてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、静電チャックの耐腐食性が向上し、腐食性のプロセス環境において故障率が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のモノポーラー静電チャックの動作を表す、プロセスチャンバの構成図であり、(b)本発明のバイポーラー静電チャックの使用法を表す、プロセスチャンバの構成図である。
【図2】チャックの周りのバリアを表す、本発明の第1の実施態様のチャック側面断面図である。
【図3】(a)は、本発明の第2の実施態様のチャック側面断面図であり、(b)は、本発明の第3の実施態様のチャック側面断面図であり、(c)は、チャックの周りのカラーを表す本発明の第4の実施態様のチャックの側面断面図であり、(d)は、チャックの周りのカラーを表す本発明の第5の実施態様のチャックの側面断面図である。
【図4】図2に示されるチャックのバリアの上面図である。
【符号の説明】
20…静電チャック、25…静電部材、30…電極、35…絶縁体、40…支持体、41…カソード、42…プロセスチャンバ、50…外縁エッジ、55…バリア、60…第1の接触面、65…第2の支持面、66…リング、68…環状リップ、70…コネクタ、75…接点、80…端子、85…第1の電圧供給器、90…第2の電圧供給器、95…接地面、110…クーラントグルーブ、112…中心、114…グルーブチップ、116…外周、118…クーラントソース、150…ベース、155…アーム、160…カラーレッジ、175…チャンネル、180…側壁、200a…傾斜部材、205…末端、210…水平部材、215…垂直部材、225…円周カラーリング。
【発明の属する技術分野】
本発明は、腐食性のプロセス条件下で基板を処理するため、基板を保持して位置決めをするために有用な静電チャックの耐腐食性を向上させるための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセスにおいて、基板の処理のために基板を保持するために静電チャックが用いられる。一般に、静電チャックは、電極をカバーする絶縁体を備えている。典型的には、絶縁体と電極とは、プロセスチャンバの中で固定されるようになっている支持体によって支持される。電極は、電気コネクタによってプロセスチャンバの電源に接続される。電極がチャック上で支持される基板に対するバイアスが与えられれば、反対の電荷が電極及び基板に蓄積する結果、チャックに基板を保持する静電引力が発生する。例えば、Cameron らによる米国特許出願S.N.08/278,787号、Shamouilian らによる米国特許S.N.08/276,735号、並びに、Shamouilian らによる米国特許S.N.08/189,562号には、静電チャックが概説的に記載されている。
【0003】
従来からの静電チャックは、チャック上に保持された基板を冷却するためにクーラントを保持するためのクーラントグルーブも有しており、例えば、Shamouilian らによる米国特許S.N.08/276,735号に記載されているように、クーラントグルーブは絶縁体の中を伸びている。基板がチャック上に保持されれば、基板がこのクーラントグルーブを覆いシールするため、グルーブ内に保持されたクーラントは漏出することはない。基板を冷却することにより、基板の加熱を低減して、その基板からの集積回路チップの収率が高められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
腐食性のプロセス環境下では、従来のチャックは、使用不能となることや寿命が制限されることがある。例えば、チャックの絶縁体がポリイミド等のポリマー誘電材料を備えている場合は、このポリマー誘電体は腐食性のプロセス環境下で腐食され、チャックの耐用寿命を制限することがある。基板のエッチングやプロセスチャンバのクリーニング等の様々な用途に用いられる酸素又はハロゲン含有のガスやプラズマにおいて、ポリマー誘電体の腐食は特に苛酷である。典型的には、ポリマー誘電体のかなりの部分がチャックの上の基板によって覆われ、腐食性の環境から保護されるが、他方、絶縁体の外縁は腐食性のガスの環境に暴露され、そして腐食されるだろう。ポリマー絶縁体は、暴露されればほんの2〜3時間程度(酸素プラズマ環境への暴露では典型的には2〜3時間)で腐食されてしまい、また、絶縁体の1つの点で腐食が進めば電極が露出されることになり、その結果、チャックが短絡して使用不能になる。基板の処理中にチャックが使用不能になれば、基板にダメージを与えることになり、基板上で処理された有価値の集積回路チップの収率を下げてしまうことになる。また、ポリマー誘電体が腐食されることにより形成されるポリマー副生成物はしばしば、チャックの上やプロセスチャンバの壁に堆積され、クリーニングが困難な硬いポリマー堆積物を形成してしまう。
【0005】
従って、静電チャックの耐腐食性を向上して腐食性のプロセス環境において故障率を低減する方法を提供することが望ましい。また、チャック上に保持された基板の均一な冷却を可能にして、集積回路の収率、特に基板外縁からの収率を向上させる方法が望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、このような要求を満たし、腐食環境下で静電チャックの耐腐食性を向上させる。本方法は、基板を静電気よりに保持する能力を有する静電部材を備える静電チャックを用いるものである。この静電部材は、(i)電極と、(ii)電極を覆う絶縁体とを備える。静電部材の支持には支持体が用いられる。支持体の上に、静電部材の周囲を囲むように、バリアが配置される。バリアは、基板を押し退けることなく、静電力で保持されている基板が押し付けられることが可能な接触面を有する弾性ないし復元性の構造体を備えている。基板が、基板の外縁エッジがバリアの接触面と接するように、静電部材の上に配置される。チャックの静電部材に電圧が印加され、基板の外縁エッジをバリアの接触面に押し付けて基板と支持体との間にシールを形成し静電部材が腐食環境に暴露されることを低減するに充分な、静電引力を発生させて、基板を静電的に引き付ける。
【0007】
好ましい態様においては、バリアは、支持体に押し付けられ基板と支持体との間にシールを形成できるような第2の接触面を有している。
【0008】
好ましいバリア構造体は、基板の外縁エッジに弾性ないし復元性的に押し付けられてシールを形成することが可能な環状のリップを有するリングを備えている。好ましくは、バリア構造体は、エラストマーで作製されてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1(a)に示されるように、本発明に従った静電チャック20は、概説的には、(i)電極30と、(ii)電極を覆う絶縁体とを備える静電部材25を備えている。典型的には、腐食性の処理環境、例えば酸素プラズマ等を収容するプロセスチャンバ42の中で、一般にカソード41として知られるプロセス電極に固定されるようになっている支持体40の上で静電部材25が支持される。外縁エッジ50を有するシリコンウエハ等の基板25は、静電部材25の上に静電気により保持される。静電部材25の周囲を囲むように配置されるバリア55は、基板の外縁エッジ50に押し付けられることにより静電部材25の腐食性環境への暴露を低減することが可能な第1の接触面60を備えている。また、典型的には、バリア55が基板45と支持体40との間にシールを形成できるように、バリアは第2の支持面65も備えている。適切なバリア55の構成は、図1に示されるように、静電気により保持されている基板45を外すことなく基板45に弾性的ないし復元性的に押し付けられることが可能な環状リップ68を有するリング66を備えている。
【0010】
図1(a)を参照して、基板のプラズマ処理に適するプロセスチャンバにおける単一のモノポーラー静電チャック20の動作を説明する。尚、このプロセスチャンバ42はチャック20の動作を例示するためのものであり、本発明の範囲を制限するためのものではない。静電チャック20は、チャック20の外周のねじによって、プロセスチャンバ42内のカソード41に固定されている。チャック20の電極30をカソード41の電源ないし電圧供給器(voltage supply)の端子80に電気的に接続させるために、電気接点75を有する電気コネクタ70が用いられる。第1の電源ないし電圧供給器85がチャック20の動作のための電圧を端子80へ与える。この第1の電圧供給器85は、典型的には、約1000〜3000ボルトの高圧DCソースを備え、高圧DCソースは、10MΩの抵抗器を介して高圧読み出しに接続される。回路を流れる電流を制限するために1MΩの抵抗器が具備され、また、交流フィルタとして500pFのキャパシタが具備される。
【0011】
カソード41は、少なくともその一部が、導電性を有しており典型的にはアルミニウムであり、チャンバ42内にプラズマを形成するためのプロセス電極として機能する。カソード41には、第2の電源ないし電圧供給器90が接続され、チャンバ42内の電気的接地面95に対するバイアスをカソード41に与える。第2の電圧供給器は、従来から存在するものであり、典型的には、プロセスチャンバ42のインピーダンスをライン電圧のインピーダンスに整合させるようなRFインピーダンスを有している。RFインピーダンスは、図1(a)に示されているように、交流フィルタとして機能する絶縁キャパシタと共に直列に接続されている。
【0012】
チャック20の動作中、プロセスガスがプロセスガスソース98からプロセスチャンバ42内へと導入され、第2の電圧供給器90が作動して、プロセスチャンバ42内に導入されたプロセスガスからプラズマを生成させる。バリア55の第1の接触面60に基板45の外縁エッジ50が接触するように、基板45がチャック20上に置かれる。第1の電圧供給器85により電極30に基板45に対するバイアスが与えられれば、荷電したプラズマ種が基板45に入射し、基板45と電極30に正反対の電荷が蓄積するため、基板45をチャック20に引き付けてクランプする引力が生じる。この静電引力は、基板45をバリア55に適合するように押し付けて、静電部材25のプロセスチャンバ42内腐食性ガスに対する暴露を低減する。
【0013】
単一のモノポーラー電極30に代えて、チャックは図1(b)に示されるように、2つ以上のバイポーラ電極30a、30bを備えていてもよく、これらは、典型的には、互いに同じ平面を共有し、実質的に等しい静電引力を発生するように実質的にに等しい表面積を有している。図1(b)に示されているように、一方が電極30aの1つに接続され他方の電極30bが大地に(図示の如く)接続されている単一の電圧供給器85によって、バイポーラ電極に電力を供給してもよい。2つの電極30a、30bが正反対の極性に維持される場合、正反対の静電荷が基板45に蓄積し、基板45に電気的バイアスを与える電荷キャリアとして作用する荷電プラズマ種を用いなくとも、基板45はチャック20に保持される。従って、バイポーラ電極の構成は、工程中に荷電プラズマ種が存在しない非プラズマプロセスに有利である。あるいは、電圧供給器85は、2つの電圧ソース(図示されず)を備えていてもよい。この場合、電圧ソースのそれぞれが電極30aと30bの一方に別々に接続され、プラズマステージと非プラズマステージを有するプロセスに有用である。このような構成は、例えば、Shamouilian らによる標題"Electrostatic Chuck with Improved Erosion Resistance"の1995年3月24日出願の米国特許出願番号08/410,449号に記載されている。
【0014】
また、静電チャック20は、静電部材25にクーラントグルーブ110を備えていてもよい。クーラントグルーブ110は、基板45を冷却するために熱を基板45から吸収するクーラントを中に保持できるよう、そのサイズと分布が与えられる。典型的には、クーラントグルーブ110は、図2に示されているように、基板45の中心112の下から伸び、また、基板45の外周116の近隣に位置するグルーブチップ114を有する、放射方向及び円周方向の交差するチャンネルのパターンを形成する。クーラントグルーブチップ114と基板45の外周との間のギャップは、好ましくは約10mm未満、更に好ましくは約5mm未満、最も好ましくは約3mm未満であり、このことは、米国特許出願08/369,237(または特願平8−860)に記載されていると同様である。基板45がチャック20上に静電気により保持されたときは、基板45はクーラントグルーブ110を覆ってシールするため、クーラントがグルーブチップ114から漏出しない。図1(a)に示されるように、圧縮ヘリウムのタンク等のクーラントソース118を用いて、供給ライン120を介してクーラントグルーブ110へクーラントが供給される。
【0015】
バリア55のための好ましい構成を、以下に説明する。静電部材25のプロセスチャンバ42内の腐食性ガスへの暴露を低減するために基板45の周りをシールするため、基板45に押し付けられることができる第1の接触面60を有しているならば、バリア55はいかなる構成ないし構造を有していてもよい。バリア55が基板45からの熱流を減少させる熱的絶縁体として作用しない程度に、バリア55の第1の接触面60は充分小さいことが好ましい。第1の接触面60が大きすぎる場合、バリア55が熱的絶縁体として作用し、基板45の外周116の温度が接触面65に近い領域で上昇することが、見出されている。従って、バリアが実質的に熱を絶縁せずに基板45の外周116が約100℃未満、更に好適には約80℃未満の温度に維持されるように、バリア55の第1の接触面60の接触面積は充分小さいことが好ましい。バリア55の第1の接触面60の接触面積は、約100mm2 未満、更に典型的には約300mm2 未満、しばしば約500mm2 未満であることが好ましい。
【0016】
バリア55の第1の接触面60は基板45の外周116の充分近くに配置される事が好ましく、このとき、基板45が冷却される際にグルーブ110内のクーラントにより、基板45の外周116の温度を基板45の中心112の温度と実質的に同等に維持することが可能となる。ここで、「実質的に同等」とは、基板の外周116と中心112の平均温度差が約10℃未満であることを意味し、更に好ましくはこの温度差が7℃未満、最も好ましくは5℃未満である。典型的には、バリア55の第1の接触面60は、基板45の外周116から約10mm以内、更に好ましくは約5mm以内の、基板45の外縁エッジ50と接触する。
【0017】
また、バリア55は、バリアが基板45と支持体40との間のシールを形成できるように支持体40に押し付けられることが可能な第2の接触面も備えている。このバリアの構成により、腐食性の非常に高いプロセス環境に対して有用であることが可能なバリア55を迅速に取り出し及び交換することを容易にする。バリアが支持体40にしっかりと接触してこれをシールするよう、バリア55の第2の接触面65の面積は充分大きく与えられる。典型的には、第2の接触面65の面積は、少なくとも約150mm2 、更に好ましくは約200〜400mm2 である。
【0018】
バリア55は、静電部材25により発生する静電力の作用によってバリアの第1の接触面60に適合してこれをシールすることが可能で、このとき静電力で保持されている基板45を押し退けることがない、弾性的ないし復元性的な構造体を備えている。例えば、添付の図面に示されている如く、適切なバリア55の構成は、静電部材25の周りに1周して配置され且つ静電力により保持されている基板45に対して復元的に押し付けられることが可能な環状のリップ68を有する、リング66を備えている。典型的には、静電部材25には、基板45上の単位面積当たりの静電引力(力/面積)で少なくとも約5トール、更に典型的には10〜70トール、最も典型的には約30〜約50トールの静電引力が作用する。従って、バリア55は、静電部材25が基板45に作用する静電引力に比べて小さな力によっても基板に押し付けられるよう充分な復元性を有することにより、(i) 基板の移動及び押し退けを防止し、且つ(ii)必要な場合に、クーラントがクーラントチップ114から漏出することなく基板45が静電部材25のクーラントグルーブ110のチップ114をシールすることを可能にする。
【0019】
好ましいチャックの構成20では、基板45の外縁エッジ50は、静電部材25を越えて伸びる支持体40の外縁160の上に張り出している。基板45の外縁エッジ50が張り出していることにより、エネルギーの高い(1000eVを越えるエネルギーを有する)プラズマ種の静電部材25の露出している側への衝突の見通し範囲が小さくなるため、静電部材25の耐腐食性が向上する。図2及び図3(a)〜(d)に示されているように、好ましいチャックの構成に適したバリア55は、(i) 支持体40上に置かれたリング形状のベース150と、(ii)ベース150から伸びるアーム155とを備え、アームの少なくとも一部が、基板45の外縁エッジ50に復元性をもって押し付けられることが可能である。図2、図3(a)及び(b)に示されている構成においては、ベース150は、基板45の下に伸びる支持体40の外縁160上に置かれている。図3(c)及び(d)に示されている構成では、カラーレッジ160は、内部にチャンネル175を有し、バリア55のベースには、このチャンネル175の中にフィットするようなサイズが与えられている。図3(d)に示されている構成では、チャンネル175はカラーレッジの側壁180にあり、ベース150には側壁チャンネル175にフィットするようなサイズが与えられている。チャック20の使用中に、バリア55のベース150がチャンネル175にしっかりと保持されて、バリア55の移動又は調心不良(ミスアラインメント)を防止するように、カラーレッジ160にチャンネル175がある事が好ましい。
【0020】
バリア55のリップ68又はアーム155が、リング66又はベース150から外向き且つ上向きに伸びるカンチレバーとして機能することが好ましい。この場合、基板45の外縁エッジ50へのアーム155の押し付けを実質的に小さな第1の接触面60の接触面積で行い、基板45に適切なシールを与えることができるので、このカンチレバーの構成は有利である。例えば、図3(c)は、或るカンチレバーの構成を示し、これは、一方の端部でベース150に付いている傾斜部材200aを備え、この傾斜部材は、第1の接触面60で基板45に適合的に押し付けられる末端205を有している。図3(a)は、傾斜部材200aから伸びる水平部材210を備えるカンチレバーの構成を示しており、この水平部材210の上面が、基板45に適合的に押し付けられる第1の接触面を成す。図3(b)及び(c)では、カンチレバーアーム155は、水平部材210の一方の端部に付いている実質的に垂直な垂直部材215を有しており、この垂直部材215は、基板45に適合的に押し付けられて第1の接触面60を形成するエッジを有している。
【0021】
本発明のバリア55は、耐腐食性を著しく向上させ、チャックの寿命を実質的に長くする。例えば、従来技術のチャックは典型的には酸素プラズマ暴露後約3時間で腐食され使用不能になるのに対し、バリア55を有する本発明のチャック20は、酸素プラズマの暴露に対して500時間故障しない耐腐食性を提供した。更に、バリア55は、チャック20が腐食性のプロセス環境で基板45の保持に用いられた場合に、チャック20上のポリマー反応の副生成物の蓄積も実質的に減少させる。
【0022】
図3(c)及び図3(d)に示されているように、チャック20の周りに円周カラーリング225を用いることにより、チャックの耐腐食性を更に向上差せることが可能である。前述の米国特許08/410,449号に記載されているように、不活性なマスキングガスを静電部材25の外縁へと向けるマスキングガス組立体を用いて、チャック20の耐腐食性を向上することも可能である。
【0023】
チャック20の製造方法を、以下に説明する。
【0024】
(支持体)
一般には、支持体40と基板45の間の熱移動を最大にするよう、基板の形状及びサイズに従って静電部材25の支持に用いられる支持体40の形状及びサイズが与えられる。例えば、基板45がディスク形状の場合は、直円柱状の支持体40が好ましい。典型的には、支持体40は、静電部材25を受容する中心部分と、静電部材25を越えて伸びる外縁160とを有している。支持体40の外縁160は、支持体40がペデスタルに類似するように、支持体40の中心部分からの高さが減少するカラーレッジとしての形状であってもよい。外縁160又は外縁の外周側壁180にチャンネル175が形成されてバリア55を保持することが好ましい。
【0025】
支持体40は、典型的には、アルミニウムを機械加工したものであり、直円柱形状を有し、その直径は、典型的には約127〜203mmの範囲である基板45の直径及び約1.5〜2cmの厚さに合うよう、約100〜300mmである。このアルミニウムプレートの上面及び下面は、従来のアルミニウム研磨技術を用いて、プレートの表面粗さが約1ミクロン未満となるまで研磨される。支持体40がカソード41及び支持体40条の基板45に均一に接触して基板45、支持体40及びカソード41の間に有効に熱移動をさせるためには、プレートの表面研磨は不可欠である。研磨後、プレートをよく洗浄して研磨くずを除去する。
【0026】
(絶縁体)
チャック20の静電部材25は、(i)電極30と、(ii) 電極をカバーする絶縁体35とを備えている。絶縁体35は典型的には、ポリイミド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリビニルクロライド、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、フルオロエチレンプロピレンコポリマー類、セルロース、トリアセテート類、シリコーン、ラバー等の、復元性を有するポリマー誘電材料を備えている。ポリイミド等のポリマーを用いた場合、ポリイミドの引っ張り弾性モジュラスによって測定されるポリイミドの復元性は、好ましくは約0.25GPa〜約10GPa、更に好ましくは約1GPa〜約5GPaである。典型的なポリマー絶縁体は、(i) 少なくとも約2、更に好ましくは少なくとも約3の誘電定数と、(ii)約1013Ωcm〜1020Ωcmの範囲の抵抗率と、(iii) 少なくとも約100 volts/mil(3.9 volts/micron)、更に典型的には少なくとも約1000 volts/mil(39 volts/micron)の誘電破壊強度と、を有している。
【0027】
絶縁体35は、電極30を囲うに充分な大きさのサイズが与えられ、更に好ましくは電極30を包囲するに充分な大きさのサイズが与えられる。電極30を電気的に絶縁するために要する絶縁体35の厚さは、絶縁体35の形成に用いるポリマーの電気抵抗率及び誘電定数に従って変化する。静電部材25のクーラントグルーブ110が基板45によって実質的にシールされるように、絶縁体35は、基板45に作用する静電クランピング力の下に基板45に適合するに充分な厚さを有するべきである。ポリマーが約3.5の誘電定数を有している場合は、絶縁体35の厚さは典型的には約10μm〜約500μm、好ましくは約100μm〜約300μmである。
【0028】
基板45が加熱されているプロセスにおいてチャック20を使用可能にするため、ポリマー絶縁体は、50℃を越える温度に耐性を有することが好ましく、また、100℃を越える温度に耐性を有することが更に好ましい。また、処理中に基板45に発生した熱がチャック20を介して消失できるよう、ポリマー絶縁体は高い熱伝導率を有していることが好ましい。充分な熱移動を与えて基板45の過熱を防止するため、絶縁体35の熱伝導率は、少なくとも約0.10 Watts/m/Kであるべきである。
【0029】
また、絶縁体35は、熱伝導度及びプラズマ腐食に対する耐性を高めるため、ダイヤモンド、アルミナ、ジルコニウムボライド、ボロンナイトライド、及びアルミニウムナイトライド等の熱伝導率の高いフィラー材料を備えていてもよい。好ましくは、このフィラー材料は、平均粒径が約10μm未満の粉体であってもよい。典型的には、フィラーは、約10%〜80%体積比、更に典型的には約20%〜50%の体積比で、絶縁体材料に分散している。
【0030】
(電極)
静電部材25の電極30は、典型的には導電性材料製であり、この材料は例えば銅、ニッケル、クロム、アルミニウム、鉄及びこれらの合金を含むメタル等である。典型的には、電極30の厚さは、約0.5μm〜100μm、更に好ましくは約1μm〜約50μmであり、電極が薄いほどチャック20の耐腐食性を向上させる。電極30の形状は、基板45のサイズ及び形状によって変る。例えば、基板45がディスク形状の場合は、電極30が基板45と接触する面積を最大にするため、電極30もディスク形状である。典型的には、電極30の面積は、約200〜約400cm2 、更に典型的には250〜350cm2 である。
【0031】
チャック20の電極30は、様々な構成をとることが可能である。1つの構成では、電極30は、図1(a)に示されている如くユニポーラ電極30として動作可能な、単一のコンティニュアスの又はパターニングされた電極である。また別の構成では、電極30は、図1(b)に示されている如く2つのバイポーラ電極30a、30bを備えている。好ましくは、バイポーラ電極30a、30bのそれぞれが実質的に等しいサイズ及び形状を有している。
【0032】
好ましくは、電極30はメタル層等の導電層として作製され、これには商業的に入手可能な絶縁体材料の絶縁層35が埋め込まれている。図2に示されているように、絶縁層35は、クーラントグルーブ110にクッションを与え且つシールすることを可能にするような弾性が更に高いポリマー製の上絶縁体層35aと、電極30の電気的な絶縁性を最適にするような誘電性が更に高いポリマー製の下絶縁体層35bとを備えていてもよい。多層絶縁体の好ましい構成は、例えば、前出の米国特許出願08/369,237(または特願平8−860)に記載されている。典型的には、各絶縁体層の厚さは、約50μm〜約100μmである。
【0033】
例えば、これに適した商業的に入手可能なポリマーフィルムには、デラウエア州ウィルミントンのDupond de Nemours Co.により製造される「KAPTON」ポリイミドフィルム;日本の鐘淵化学工業により製造される「APIQUEO」;日本の宇部興産により製造される「UPILEX」;日本の日東電工により製造される「NITOMID」;日本の三菱樹脂により製造される「SUPERIOR FILM」等である。
【0034】
絶縁体35の中にグルーブをスタンプし、プレスし、又はパンチすることにより、多層絶縁体の絶縁体層の一方又は双方の中にクーラントグルーブ110が刻まれる。好ましくは、グルーブは、上絶縁層35aのみに刻まれ、グルーブ114のチップが基板45の外縁エッジ116の近くまで伸びている。クーラントグルーブ110の形成後、多層絶縁体及び電極組立体が中心に置かれ、チャック20の支持体40に接着される。絶縁層35aと35bとを合せて接着するためには、従来からの接着剤を使用するが、このとき、接着剤とは、(i) 室温で粘着せず高温で粘着する熱活性型接着剤と、(ii)圧力下で粘着する圧力感知型接着剤とが含まれる。適切な接着剤には、例えば、メタクリレート等のアクリル類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリウレタン類、エポキシ類、シリコーン含有接着剤及びこれらの混合物が含まれる。
【0035】
絶縁体ラミネートを製作する方法は、1994年2月2日にShamouilianらにより出願された標題 "Electrostatic Chuck with Erosion-Resistant Electrode Connection"の米国特許出願番号08/199,916号に概説的に記載されている。
【0036】
静電部材25を作製する別の方法としては、絶縁体層の上に導電性の銅又はアルミニウムの層を備えた多層膜を用いる方法がある。商業的に入手可能な適切な多層膜には、例えば、25〜125μmの厚さのポリイミド膜の上に銅の層が堆積されている、アリゾナ州チャンドラーのロジャーズ社(Rogers Corporation)からの「R/FLEX 1100」膜や、アブレスティク社(Ablestik Corporation)から入手可能なAblestikブランドのアルミニウム充填ポリイミド膜や、ロール、アニール又は電気堆積の銅箔に直接接着(接着剤なしで)されたポリイミドを備えたParalux AP フィルム等が含まれる。第2の絶縁体膜が多層膜の導電層の上に接着され、2つの絶縁体膜の間に導電層が埋め込まれることになる。
【0037】
絶縁体35の中に埋め込まれたパターニング又は節が形成された電極30を有する静電部材は、前述の「R/FLEX 1100」等の導電層を有する多層膜を選択してこの導電層をエッチング、掘削又は切削して所望の節が形成された電極の構成を形成することにより、作製される。電極30のエッチングには、従来からのフォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いることが可能であり、これは、例えば、(i) Silicon Processing for the VLSI Era, Volume 1:Process Technology, Chapter 12,13 and 14, by Stanley Wolf and Rechard N.Tauber, Lattice Press, California(1986)に概説的に記載されるように、デラウエア州ウィルミントンのDupond de Nemours Co.により製造される「RISTON」のパターニングされたフォトレジスト層を導電メタル層の上に形成し、(ii)従来のウェット又はプラズマエッチング技術を用いて、導電性層の露出部分をエッチングする。典型的なウェットケミカルエッチング法では、多層フィルムは、塩化鉄(III)、過硫酸ナトリウム等のエッチャント又は酸若しくは塩基に浸漬される。VLSI Technology, Second Edition,Chapter 5,by S.M.Sze,McGraw-Hill Publishing Company(1988) に一般的に記載されるように、典型的なプラズマエッチングプロセスは、塩素、酸素又はSiCl4 のプラズマを用いて、導電層をエッチングする。残留したフォトレジストは、従来からの酸又は酸素ストリッピングプロセスにより除去できる。エッチングの後、上述のごとく、電極30が絶縁体35内部に埋め込まれるように、パターニングされた電極30の上に第2の絶縁体フィルムが接着される。
【0038】
(電気コネクタ)
静電部材25は、電気コネクタ70を介して端子80に接続される。好ましくは、電気コネクタ70は、支持体のエッジの周囲ではなく支持体40の中に伸びているため、処理中は基板45が電気コネクタ70をカバーし、コネクタ70がチャンバ42内の腐食性のプロセスガスへ暴露することを低減する。前出の米国特許出願番号08/410,449号に好ましい電気コネクタ70が記載されている。
【0039】
(バリア)
好ましくは、バリア55の少なくとも一部が、腐食性のプロセスガスによる化学的劣化及び腐食に実質的に耐性を有する復元性のポリマーで作製されている。これに適したポリマーは、例えば、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、フルオロエチレン−プロピレン コポリマー 、並びに、シリコーンが挙げられる。
【0040】
好ましい復元性ポリマーにはエラストマーが含まれ、これは例えば、天然ゴム(弾性モジュラスが2500psi)、SBR(2500psi)、アクリレート、ブチル(1000psi)、クロロスルフォネーテッドポリエチレン、EPDM、エピクロロヒドリン、フルオリナーテッドラバー(250psi)、ネオプレン(1000psi)、ニトリル(1500psi)、ポリブタジエン、ポリイソプレン(2500psi)、ポリサルファイド(1400psi)、シリコーン及びウレタン(1200psi)である。報告されているモジュラスの値は、250psiから2500psiまでの範囲にあり典型的には1000から2000psiまでの範囲にあるが、これは、300〜400%の伸び率(elongation)において測定されたものであった。エラストマーについては、Textbook of Polymer Science, Third Edition, Fred W. Billmeyer, John Wiley & Sons, New York, 1984 に一般的に記載されている。商業的に入手可能な好ましい耐腐食性エラストマーには、「VITON」等のハロゲン化エラストマー、弗素含有エラストマー及び「CHEMRAZ−570」パーフルオロエラストマーが含まれ、これら両者は、米国ペンシルバニア州カルプスビルのGreene Tweedより入手可能である。あるいは、デラウエア州ウィルミントンのDupond de Nemours Co.により商業的に入手可能な「TEFLON」が、これに代替可能な材料に含まれる。バリア55は、従来からの射出成形や注型を用いて製造可能である。
【0041】
(チャックの動作)
図1(a)を参照して、プロセスチャンバ42内に基板45を保持するためのチャック20の動作について説明していく。プロセスを実行するにあたって、プロセスチャンバ42は約1〜500mTorrの範囲、更に典型的には約10〜100mTorrの範囲の圧力まで脱気される。シリコンウエハ等の半導体基板45が、ロードロックトランスファチャンバ(図示されず)からチャンバ42へ移送されて、チャンバ42内のチャック20の静電部材25上に置かれる。プロセスチャンバ42内にプロセスガスが導入されるが、プロセスガスのタイプは、基板45がエッチングされるか基板45上に材料を堆積させるかに応じて変る。Silicon Processing for the VLSI Era, Vol.1, Chapter 16, Dry Etching for VLSI, Lattice Press, California(1986) に記載されているように、従来から用いられているエッチャントガスには、例えば、Cl2、BCl3、CCl4、SiCl4、CF4、NF3 及びこれらの混合物が含まれる。
【0042】
次に、第2の電圧供給器90が作動し、カソードにチャンバ42内の接地面95に関するバイアスを与え、基板45のエッチングのためのプラズマをプロセスガスから形成する。第1の電圧供給器85が作動し、電極30に基板45に関するバイアスを与えるに充分な電圧を、電極30に与え、基板45をチャック20に保持するに充分な静電力を発生して、基板45の外縁エッジ116をバリア55の第1の接触面60に対して押し付け基板45と支持体40との間にシールを形成し、チャンバ42内の腐食性の環境への暴露から静電部材25を保護する。
【0043】
プロセス中は、クーラントソース118が、ヘリウムが典型例であるクーラントを静電部材25内のクーラントグルーブ110へ供給する。基板45の下にクーラントが流れることにより、基板45から熱が奪われるため、基板の処理の最中は基板全体の温度が実質的に均一に維持される。
【0044】
本発明の特徴を有する静電チャックは、数々の利点を有している。バリア55は、チャンバ42内の腐食性プロセスガスへの暴露からチャック20の静電部材25を保護することにより、チャック20の耐腐食性を向上させるので、腐食性の環境におけるチャック20の耐用寿命が著しく改善される。更に、チャックが腐食性の環境において基板45の保持に用いられた場合は、バリア55がチャック20上へのポリマー反応副生成物の蓄積を実質的に低減する。また、バリア55が、基板45の均一な冷却を可能にする。
【0045】
特定の好ましい態様を参照して本発明を説明してきたが、いわゆる当業者には別の態様が数多くできることがわかるだろう。例えば、バリアの構成55はここに例示されているが、バリア55は、例えばラバーリングシール等の、当業者に自明な復元性の構造体を備えていてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、静電チャックの耐腐食性が向上し、腐食性のプロセス環境において故障率が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のモノポーラー静電チャックの動作を表す、プロセスチャンバの構成図であり、(b)本発明のバイポーラー静電チャックの使用法を表す、プロセスチャンバの構成図である。
【図2】チャックの周りのバリアを表す、本発明の第1の実施態様のチャック側面断面図である。
【図3】(a)は、本発明の第2の実施態様のチャック側面断面図であり、(b)は、本発明の第3の実施態様のチャック側面断面図であり、(c)は、チャックの周りのカラーを表す本発明の第4の実施態様のチャックの側面断面図であり、(d)は、チャックの周りのカラーを表す本発明の第5の実施態様のチャックの側面断面図である。
【図4】図2に示されるチャックのバリアの上面図である。
【符号の説明】
20…静電チャック、25…静電部材、30…電極、35…絶縁体、40…支持体、41…カソード、42…プロセスチャンバ、50…外縁エッジ、55…バリア、60…第1の接触面、65…第2の支持面、66…リング、68…環状リップ、70…コネクタ、75…接点、80…端子、85…第1の電圧供給器、90…第2の電圧供給器、95…接地面、110…クーラントグルーブ、112…中心、114…グルーブチップ、116…外周、118…クーラントソース、150…ベース、155…アーム、160…カラーレッジ、175…チャンネル、180…側壁、200a…傾斜部材、205…末端、210…水平部材、215…垂直部材、225…円周カラーリング。
Claims (13)
- (i)基板を静電力により保持することが可能な静電部材と(ii)静電部材を支持するための支持体とを備える静電チャックの、腐食性の環境における耐腐食性を向上させる方法であって、
(a)基板を押し退けることなく、静電力で保持されている基板が押し付けられることが可能な接触面を有する弾性ないし復元性の構造体を備えるバリアを、静電部材の周りを囲むように支持体上に配置するステップと、
(b)基板の外縁エッジがバリアの接触面と接触するよう、静電部材の上に基板を置くステップと、
(c)静電部材に電圧を印加して、基板の外縁エッジがバリアの接触面に対して押し付けられるに充分な静電力で基板を静電力により引き付け、基板と支持体との間にシールを形成して、静電部材の腐食性の環境への暴露を低減するステップと
を有する方法。 - 基板に弾性的に押し付けられることが可能な環状のリップを有するリングをバリアが備える請求項1に記載の方法。
- ステップ(c)が、静電部材に電圧を印加して、環状のリップが基板に弾性的且つ適合的にシールするに充分な静電力で基板を引き付ける工程を有する請求項2に記載の方法。
- 静電部材が更に、基板の下でクーラントを保持するための、基板の外縁エッジに近接するチップを有するクーラントグルーブを備え、
ステップ(c)が、静電部材に電圧を印加して、環状のリップが基板に弾性的且つ適合的にシールするに充分な静電力で基板を引き付け、クーラントグルーブのチップからクーラントが実質的に漏出しない工程を有する請求項2に記載の方法。 - ステップ(c)において、少なくとも約5トールの面積当たり静電力(力/面積)で基板を引き付けるに充分な電圧が静電部材に印加される請求項1に記載の方法。
- 基板が中心と外縁とを備え、基板が加熱されている際に基板の中心と外周との温度差が約10℃未満となるように、バリアの接触面は、基板の外縁に充分近く配置された充分に小さい接触面積を有する請求項1に記載の方法。
- バリアの接触面の接触面積が約100mm2未満である請求項6に記載の方法。
- バリアの接触面の実質的全体が基板の外周から約10mm以内で基板と接触する請求項6に記載の方法。
- 支持体の外縁が基板の外縁の下に延伸し、且つ、バリアが(i)ベースと(ii)ベースから延伸するアームとを備え、
ステップ(a)が、バリアのアームが基板の方へ延伸するように、バリアのベースを支持体上に配置する工程を有する請求項1に記載の方法。 - 支持体が、チャンネルを自身に有する外縁側壁を備え、
ステップ(a)が、バリアのアームが基板の法へ延伸するように、バリアのベースを支持体のチャンネル内に配置する工程を有する請求項9に記載の方法。 - 基板と支持体との間に適合してシールを形成することが可能な、弾性的且つ柔軟な材料を、バリアが備える請求項1に記載の方法。
- 腐食性のプロセスガスによる腐食に対して実質的に耐性を有するエラストマーをバリアが備える請求項11に記載の方法。
- バリアがハロゲン化エラストマー製である請求項12に記載の方法。
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