JP3836727B2 - ロードセル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の計量機器などに用いられるロードセルに関し、計量技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、計量機等で用いられるロードセルは、一端の固定部と、他端の可動部と、これらの間で上下平行に延びる一対のビーム部とが設けられた中空四角形状の起歪体を用い、前記ビーム部において前記固定部または可動部との連結部近傍で相対的に肉薄状とされた歪発生部としてのノッチ部にそれぞれ歪ゲージを貼り付けた構成で、荷重を負荷することにより、前記可動部が前記固定部に対して相対的に下方に変位することに伴って各歪発生部に圧縮歪または引張歪が生じたときに、これを歪ゲージによって検出することにより、負荷された荷重を測定するようになっている。
【0003】
その場合に、前記複数の歪ゲージは、検出結果を集約するターミナル部に電気配線によって接続されるが、このターミナル部が例えば前記固定部に取り付けられているような場合、可動部側歪ゲージに接続される配線は、例えばビーム部における歪ゲージが設けられた面に配設され、起歪体に沿って延び固定部側歪ゲージの側方を通過してターミナル部に接続される。
【0004】
しかし、この配線がビーム部表面に接して配設されていると、荷重の負荷によって可動部側が下方に変位しようとするときに、前記配線の張力により固定側の歪発生部での歪の発生が著しく阻害される。そして、この結果、起歪体の可撓性が低下し、歪ゲージの感度、及びその時間的変化、ひいてはロードセルの感度やクリープに対し悪影響が生じる。そして、この配線が例えば、接着やコーティング等で拘束されていると、なお一層この影響が顕著となる。
【0005】
また、ターミナル部を固定部側、可動部側の両歪ゲージ間に設けた場合でも、配線が歪ゲージの側方を通過することはなくなるが、配線は少なくとも歪ゲージの近傍を通るから、歪発生部同様に配線の張力による影響が生じ、この問題を十分に解決できない。
【0006】
この不具合に対処し得るものとして、例えば、特開昭55−76922号公報に開示の技術がある。この技術は、可動部側及び固定部側の歪ゲージ間にターミナル部を設け、該ターミナル部とそれぞれの歪ゲージとをビーム部表面から浮かした配線で接続し、これにより、前記張力による影響を軽減するようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロードセルを防水、防湿、防錆仕様のものとする場合、例えば前記ビーム部表面と配線部とを覆うコーティング処理を行なうことがあるが、前記公報に記載の技術の場合、配線部がビーム部の表面から浮いた状態となっているから、コーティング処理の際に引っ掛かって損傷したり、浮いた状態を保ってコーティングするのが困難であったり、もしコーティングできたとしても浮いた配線部の隙間にコーティング剤が介在して歪の発生に影響を与えるのである。
【0008】
そこで、本発明は、起歪体の歪発生部表面に沿って歪ゲージからの配線が通過し、この配線が例えばコーティング等で起歪体に拘束されるような場合にでも、起歪体の可撓性を良好に維持して計量精度の低下を抑制することができるロードセルを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0010】
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、一端の固定部と他端の可動部とを有する起歪体と、該起歪体の歪発生部に固定された少なくとも1つの歪ゲージと、前記起歪体に固定され、前記歪ゲージからの配線を中継する複数のターミナル部と、前記起歪体に沿い、前記歪発生部を通って前記ターミナル部同士を連結する配線と、該配線を前記起歪体に拘束する拘束材とが備えられたロードセルであって、前記配線には、前記歪ゲージの近傍で、一対の山部と谷部とでなる波状の湾曲部が一つの配線について複数設けられていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、起歪体に荷重を負荷することにより歪発生部に歪が生じようとするときに、前記配線が例えばコーティング材等の拘束材で起歪体に拘束されているような場合にでも、配線は前記歪ゲージの近傍で設けられた湾曲部で柔軟に伸縮するので、この状態で生じる配線の張力が効果的に軽減されて、起歪体の歪発生に悪影響を及ぼすことが軽減される。この結果、起歪体の可撓性が良好に維持されて、歪ゲージひいてはロードセルの感度の低下やクリープに対して悪影響を及ぼすことがなくなり、計量精度の低下が抑制される。また、配線は起歪体に沿って配線されているから、コーティングを容易に行なうことができる。
【0013】
そして、配線は複数の湾曲部でさらに柔軟に伸縮するので、配線の張力をさらに効果的に軽減することができ、前記悪影響がさらに効果的に軽減される。また、湾曲部が例えば一つだけのときと比較して、湾曲部の占有面積が減少し、湾曲部を設けるために必要な起歪体表面の設置スペースが少なくて済む。さらに、伸縮量を複数の湾曲部で分担するため、1つの湾曲部の変位量が少なくてすみ、例えばコーティング等によって配線が変位しにくいような場合にも、湾曲部を設けた効果が有効に機能するのである。
【0014】
次に、請求項に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記湾曲部は前記歪ゲージを挟んで対称に配置されていることを特徴とする。
【0015】
例えば、歪ゲージの片側にだけ配線すると、この配線された側に張力が集中し、この張力により起歪体が左右に偏って歪み、計量精度に影響を与えてしまうことになるが、この発明によれば、前記配線が歪ゲージ固定面の両側を通過し、前記湾曲部が前記歪ゲージを挟んで対称に配置されているから、前記張力が起歪体にほぼ対称に分散され、この結果、起歪体が偏って歪むことがなく、計量精度が良好に維持される。
【0016】
そして、請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記固定部と可動部とを連結するビーム部が上下に複数備えられ、前記歪発生部は前記ビーム部に設けられたノッチ部であることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、ビーム部が上下に複数備えられているから、歪発生部ひいては歪ゲージを複数設けることができ、これにより例えばホイーストンブリッジ等で精度よく検出できるようになり、ロードセルとしての精度が向上する。
【0018】
また、ノッチ部が設けられていないときには、ビーム部全体が歪発生部となって歪が全体に分散されるが、ノッチ部を設けると、歪がこのノッチ部で局所的に発生し、その歪量が大きくなるから、歪ゲージでより効果的に歪を検出することができる。そして、このような大きな歪が発生する場合に、湾曲部がより一層有効に機能する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関連する形態及び本発明の実施の形態を説明する。まず、図1、図2に、本発明に関連する第1の形態に係るロードセル1を示す。このロードセル1の起歪体2は、一端の固定部3と、他端の可動部4と、固定部3と可動部4との間に架設された上下一対のビーム部5,6とを有している。これらのビーム部5,6は、前記固定部3及び可動部4との連結部近傍に肉薄でノッチ状の歪発生部5a,5b,6a,6bを有し、可撓性を有している。
【0020】
起歪体2におけるビーム部5の各歪発生部5a,5bの表面には歪ゲージ7,7がパターン形成されている(もしくは各歪発生部5a,5bの表面に歪みゲージ7を貼り付けてもよい)。これらの歪ゲージ7,7のうち、歪発生部5a上に位置するものは、第1接続ケーブル8,8を介して第1ターミナル部9に接続され、歪発生部5bに位置するものは、一対の第1接続ケーブル8,8を介して第2ターミナル部10に接続されている。これらの第1、第2ターミナル部9,10は、起歪体2における歪ゲージ7,7が設けられた上面2aにそれぞれ貼り付けられている。また、前記第1ターミナル部9は、一対の第2接続ケーブル11,11を介して第2ターミナル部10に接続されている。第1、第2ターミナル部9,10には、例えば柔軟なフレキシブルプリント配線基板などが用いられる。なお、前記第1接続ケーブル8,8は、長さも短く、歪み発生部5a,5bの歪発生に対する影響はほとんどない。
【0021】
起歪体2の下面2b側には、上面2a側同様、歪ゲージ7,7と、第1接続ケーブル8,8と、第1ターミナル部9と、第2ターミナル部10とが設けられ、面対称な構成とされている。なお、この場合、ビーム部5をビーム部6と読み替え、歪発生部5a,5bを歪発生部6a,6bと読み替えればよい。以後の説明においても、格段の説明を要するとき以外は、上面2a側の場合で説明する。
【0022】
両第2ターミナル部10,10は、これらを接続するフラットケーブル12と一体的に形成され、該フラットケーブル12の中間部には信号出力ケーブル13が接続されている。
【0023】
これによれば、歪発生部5a上の歪ゲージ7で検出された信号は、第1接続ケーブル8,8、第1ターミナル部9、第2接続ケーブル11,11、第2ターミナル部10、フラットケーブル12、信号出力ケーブル13を介して出力される。また、歪発生部5b上の歪ゲージ7で検出された信号は、第1接続ケーブル8,8、第2ターミナル部10、フラットケーブル12、信号出力ケーブル13を介して出力される。
【0024】
ここで、歪ゲージ7,7、第1接続ケーブル8…8、第1,第2ターミナル部9,10、及び第2接続ケーブル11,11は、ブチルゴムなどの防湿材14でコーティングされている。この結果、これらの部材は、前記防湿材14により起歪体2に拘束された状態となっている。
【0025】
その場合に、前記一対の第2接続ケーブル11,11は、前記起歪体2の歪ゲージ7,7が固定された面2aに沿って長手方向に延び、前記固定部3側の歪発生部5bを通過している。また、固定部3側の歪ゲージ7の近傍で、この歪ゲージ7を挟んで対称に、湾曲部11a,11aを有している。
【0026】
次に、このロードセル1と、図11に示す一従来例としてのロードセル101との比較試験を行なった結果を説明する。なお、このロードセル1と、ロードセル101とは、ロードセル1には第2接続ケーブル11…11に湾曲部11a…11aが設けられているのに対し、ロードセル101には第2接続ケーブル111111に湾曲部が設けられていないという点だけが異なる。なお、各ロードセル1,101の定格荷重はともに10kgである。
【0027】
試験条件
各ロードセル1,101について、その定格荷重(10kg)を1分間印加し、出力値の変化量の初期値に対する割合、すなわちクリープ率を求めた。
【0028】
結果
試験の結果は図3に示す通りであって、ロードセル101では、時刻0sに定格荷重を印加した後、クリープ率が、時刻10sまでに約0.015%(重量で約1.5g)、その後時刻60sまでに約0.02%(重量で約2.0g)に達した。これに対し、ロードセル1では、時刻0sに定格荷重を印加した後、クリープ率はロードセル101よりも緩やかな勾配で徐々に変化し、時刻60sまでに0.005%(重量で約0.5g)になった。
【0029】
すなわち、ロードセル1と、ロードセル101との差異は、前述のように第2接続ケーブルにおける湾曲部の有無だけであるから、ロードセル1のように湾曲部11a…11aを設けることで、クリープ率がロードセル101の約1/4に減少したこととなる。
【0030】
これは、ロードセル101の場合には、荷重の負荷によって可動部104側が下方に変位しようとするときに、前記第2接続ケーブル111,111の張力により主に固定部103側の歪発生部105aでの歪の発生が阻害されることに起因する。つまり、前記第2接続ケーブル111,111の張力により、起歪体102の可撓性が低下し、歪ゲージ107,107、ひいてはロードセル101の感度が落ちる等の悪影響が生じているのである。そして、第2接続ケーブル111,111等がコーティング材114等で拘束されていることにより、一層この影響が顕著となっているのである。
【0031】
これに対し、本発明に関連する第1の形態のロードセル1によれば、起歪体2に荷重を負荷することにより歪発生部5a,5,6a,6に歪が生じようとするときに、前記第2接続ケーブル11,11が防湿材14等で起歪体2に拘束されているような場合にでも、第2接続ケーブル11,11は前記歪ゲージ7の近傍で設けられた湾曲部11a,11aで柔軟に伸縮するので、この状態で生じる第2接続ケーブル11,11の張力が効果的に軽減されて、起歪体2の歪発生に悪影響を及ぼすことが軽減されるのである。この結果、起歪体2の可撓性が良好に維持されて、歪ゲージ7,7ひいてはロードセル1の感度の低下やクリープに対して悪影響を及ぼすことがなくなり、計量精度の低下が抑制される。
【0032】
ところで、例えば第2接続ケーブル11,11を歪ゲージ7…7の片側にだけ配線すると、起歪体2におけるこの配線された側に張力が集中し、この張力により起歪体2が歪む際に左右に偏って歪む。いわゆる四隅誤差を生じてしまう。しかし、本発明に関連する第1の形態のロードセル1によれば、一対の第2接続ケーブル11,11は起歪体2の上下面2a,2bの両側を通過し、湾曲部11a,11aが前記歪ゲージ7,7を挟んで対称に配置されているから、前記張力が起歪体2にほぼ対称に分散され、この結果、起歪体2が偏って歪むことがなく、計量精度が良好に維持される。
【0033】
そして、例えばノッチ部が設けられていないときには、ビーム部全体が歪発生部となって歪が全体に分散されるが、歪発生部5a,5b(ノッチ部)が設けられている場合は、歪がこのノッチ部で局所的に発生し、その歪量が大きくなるから、歪ゲージ7,7でより効果的に歪を検出することができる。そして、このような大きな歪が発生する場合に、湾曲部11a,11aがより一層有効に機能する。
【0034】
また、第2接続ケーブル11,11は、面2aに沿って湾曲しているので、防湿材14によるコーティングも容易に行なうことができ、さらに、防湿等に影響のない範囲でコーティングを薄くすることができ、この結果、コーティングによる歪発生に対する影響を極力排除することができる。
【0035】
また、複数の歪ゲージ7…7が設けられているので、例えばホイーストンブリッジ等で精度よく検出できるようになり、ロードセルとしての精度が向上する。
【0036】
図4に示す本発明の実施の形態に係るロードセル1′は、歪ゲージ7′,7′にそれぞれ接続された第1ターミナル部9′と第2ターミナル部10′とを接続する接続ケーブル11′に、歪発生部5b′における歪ゲージ7′の近傍で一対の山部と谷部とでなる波状の湾曲部11a′…11a′を一つの接続ケーブル11′について複数設けたものであり、その他の構成は前記ロードセル1と同様である。
【0037】
これによれば、接続ケーブル11′,11′は、複数の湾曲部11a′…11a′で、本発明に関連する第1の形態の第2接続ケーブル11,11と比較してさらに柔軟に伸縮できるようになり、この結果、接続ケーブル11′,11′による張力がさらに効果的に軽減され、前記悪影響が一層効果的に軽減される。加えて、前記第1の形態のように湾曲部11a,11aが例えば一つだけのときと比較して、同一の張力に低減させるための湾曲部一つ当りの所要高さが、前記第1の形態のときのa(図2参照)からbに減少し、この結果、湾曲部の占有面積が減少し、湾曲部を設けるために必要な起歪体表面の設置スペースが少なくてすむ。
【0038】
さらに、伸縮量を複数の湾曲部11a′…11a′で分担するため、1つの湾曲部11a′の変位量が少なくてすみ、例えばコーティング等によって接続ケーブル11′,11′が変位しにくいような場合にも、湾曲部11a′…11a′を設けた効果が有効に機能するのである。
【0039】
なお、防湿材14′の層の厚さは、起歪体2の可撓性に影響を与えないような厚さに設定される。以後の本発明に関連する形態においても同様である。
【0040】
図5、図6に示す本発明に関連する第2の形態のロードセル1″は、前記第1の形態におけるロードセル1において、第2接続ケーブル11,11を集約する第2ターミナル部10を、可動部4側の歪ゲージ7と、固定部3側の歪ゲージ7との間に配置し、これに伴い幾つかの変更を加えたものである。
【0041】
すなわち、このロードセル1″は、歪ゲージ7″,7″を第1接続ケーブル8″…8″を介して第1の形態のものよりも小型の第1ターミナル部9″,9″に接続し、該第1ターミナル部9″,9″を第2接続ケーブル11″…11″を介して第2ターミナル部10″,10″に接続したものである。各第2ターミナル部10″,10″は、これらを接続するT字状のフラットケーブル12″と一体的に形成されている。なお、該フラットケーブル12″は、起歪体2″の歪発生に影響を与えないように起歪体2″の側面2″には固定されず、若干弛みを有している。また、第1の実施の形態同様、前記配線類は、防湿材14″,14″でコーティングされている。
【0042】
その場合に、このロードセル1″においては、第2接続ケーブル11″,11″は、歪ゲージ7″,7″の側方を通過していないものの、歪発生部5a″,5b″上を通過しているから、歪発生部5a″,5b″で歪が発生した時に第2接続ケーブル11″,11″による張力で歪の発生に影響が生じるので、第2接続ケーブル11″,11″に湾曲部11a″…11a″を設けるのである
なお、図6において、防湿材14″が明確となるようにある厚みで記載しているが、実際にこれだけの厚みとなるわけではない。以後の実施の形態においても同様である。
【0043】
前記本発明の実施の形態と本発明に関連する第1及び第2の形態では、いずれも中空四角形状の起歪体を用いたが、棒状直方体の起歪体を用いてロードセルを構成してもよい。
【0044】
すなわち、図7,図8に示すように、本発明に関連する第3の形態のロードセル21の起歪体22は、一端の固定部23と、他端の可動部24とを有し、この起歪体22全体が可撓性を有する歪発生部とされている。
【0045】
起歪体22における上面22aの表面には歪ゲージ27,27がパターン形成されている(もしくは上面22aの表面に歪ゲージ27を貼り付けてもよい)。これらの歪ゲージ27,27のうち、可動部24側に位置するものは、第1接続ケーブル28,28を介して第1ターミナル部29に接続され、固定部23側に位置するものは、第1接続ケーブル28,28を介して第2ターミナル部30に接続されている。これらの第1、第2ターミナル部29,30は、起歪体22における歪ゲージ27,27が設けられた面22aにそれぞれ貼り付けられている。また、前記第1ターミナル部29は、第2接続ケーブル31,31を介して第2ターミナル部30に接続されている。第1、第2ターミナル部29,30には、例えば柔軟なフレキシブルプリント配線基板などが用いられる。なお、起歪体22の下面22b側は、上面22a側と面対称な構成とされている。
【0046】
両面の第2ターミナル部30,30は、これらを接続するフラットケーブル32と一体的に形成され、該フラットケーブル32の中間部には信号出力ケーブル33が接続されている。
【0047】
ここで、歪ゲージ27,27、第1接続ケーブル28…28、第1,第2ターミナル部29,30、及び第2接続ケーブル31,31は、ブチルゴムなどの防湿材34,34でコーティングされている。この結果、これらの部材は、前記防湿材34,34により起歪体22に拘束された状態となっている。
【0048】
その場合に、前記一対の第2接続ケーブル31,31は、前記起歪体22の歪ゲージ27,27が固定された面22aに沿って長手方向に延び、歪発生部である起歪体22上を通過している。また、歪ゲージ27を挟んで対称に、湾曲部31a,31aを有している。
【0049】
このロードセル21によれば、可動部24側に荷重が負荷されると、起歪体22全体が下方に湾曲することとなるが、上記湾曲部31a,31aにより第2接続ケーブル31,31が柔軟に伸縮するので、第1及び第2の形態同様、第2接続ケーブル31,31の張力が軽減されて歪ゲージ27,27近傍で起歪体22が歪むのが阻害されず、起歪体22の歪発生に悪影響を及ぼすことが軽減される。
【0050】
なお、この第3の形態のロードセル21では、起歪体22の上下両面22a,22bに歪ゲージ27…27等を設けたが、上面22aにのみ設けてもよい。
【0051】
本発明に関連する第4の形態のロードセル41は、第3の形態のロードセル21において、歪ゲージを起歪体の長手方向ほぼ中央に1つだけ設けたものである。
【0052】
すなわち、図9,図10に示すように、この第4の形態のロードセル41の起歪体42は、一端の固定部43と、他端の可動部44とを有し、この起歪体42全体が可撓性を有する歪発生部とされている。
【0053】
起歪体42における上面42aの表面における長手方向ほぼ中央には歪ゲージ47がパターン形成されている(もしくは上面42aの表面に歪ゲージ47を貼り付けてもよい)。この歪ゲージ47は、第1接続ケーブル48,48を介して第1ターミナル部49に接続され、該第1ターミナル部49は、第2接続ケーブル51,51を介して第2ターミナル部50に接続されている。これらの第1、第2ターミナル部49,50は、起歪体42における歪ゲージ47が設けられた面42aにそれぞれ貼り付けられている。なお、起歪体42の下面42b側は、上面42a側と面対称な構成とされている。
【0054】
両面の第2ターミナル部50,50は、これらを接続するフラットケーブル52と一体的に形成され、該フラットケーブル52の中間部には信号出力ケーブル53が接続されている。
【0055】
ここで、歪ゲージ47、第1接続ケーブル48,48、第1,第2ターミナル部49,50、及び第2接続ケーブル51,51は、ブチルゴムなどの防湿材54,54でコーティングされている。この結果、これらの部材は、前記防湿材54,54により起歪体42に拘束された状態となっている。
【0056】
ここで、前記一対の第2接続ケーブル51,51は、前記起歪体42の歪ゲージ47が固定された面42aに沿って長手方向に延び、歪発生部である起歪体42上を通過している。また、歪ゲージ47の近傍で湾曲部51a,51aを有している。
【0057】
このロードセル41によれば、可動部24側に荷重が負荷されると、第3の形態のロードセル21同様、起歪体42全体が下方に湾曲することとなるが、上記湾曲部51a,51aにより第2接続ケーブル51,51が柔軟に伸縮するので、第2接続ケーブル51,51の張力が軽減されて歪ゲージ47,47近傍で起歪体42が歪むのが阻害されず、起歪体42の歪発生に悪影響を及ぼすことが軽減される。
【0058】
なお、この第4の形態のロードセル41では、起歪体42の上下両面42a,42bに歪ゲージ47…47を設けたが、上面42aにのみ歪ゲージ47を設けてもよい。
【0059】
なお、本発明の実施の形態及び本発明に関連する第1から第4の形態では、防湿材としてブチルゴムを用いたが、これに限らずシリコーンゴム等でもかまわない。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、起歪体の歪発生部表面に沿って歪ゲージからの配線が通過し、この配線が例えばコーティング等で起歪体に拘束されるような場合にでも、配線に前記歪ゲージの近傍で湾曲部を設けることによって、起歪体の可撓性を良好に維持して計量精度の低下を抑制することができるロードセルを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連する第1の形態に係るロードセルの斜視図である。
【図2】 同じく第1の形態に係るロードセルの平面図である。
【図3】 同じく第1の形態に係るロードセルと一従来例のロードセルとのクリープ率の比較を示すグラフである。
【図4】 本発明の実施の形態に係るロードセルの平面図である。
【図5】 本発明に関連する第2の形態に係るロードセルの平面図である。
【図6】 同じく第2の形態に係るロードセルの側面図である。
【図7】 本発明に関連する第3の形態に係るロードセルの平面図である。
【図8】 同じく第3の形態に係るロードセルの側面図である。
【図9】 本発明に関連する第4の形態に係るロードセルの平面図である。
【図10】 同じく第4の形態に係るロードセルの側面図である。
【図11】 一従来例のロードセルの平面図である。
【符号の説明】
1′ ロードセル
5b′ 歪発生部
7′ 歪ゲージ
9′,10′ 第1及び第2ターミナル(ターミナル部)
11′ 接続ケーブル(配線)
11a′ 湾曲部
14′ 防湿材(拘束材)

Claims (3)

  1. 一端の固定部と他端の可動部とを有する起歪体と、該起歪体の歪発生部に固定された少なくとも1つの歪ゲージと、前記起歪体に固定され、前記歪ゲージからの配線を中継する複数のターミナル部と、前記起歪体に沿い、前記歪発生部を通って前記ターミナル部同士を連結する配線と、該配線を前記起歪体に拘束する拘束材とが備えられたロードセルであって、前記配線には、前記歪ゲージの近傍で、一対の山部と谷部とでなる波状の湾曲部が一つの配線について複数設けられていることを特徴とするロードセル。
  2. 前記湾曲部は前記歪ゲージを挟んで対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロードセル。
  3. 前記固定部と可動部とを連結するビーム部が上下に複数備えられ、前記歪発生部は前記ビーム部に設けられたノッチ部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロードセル。
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