JP3723853B2 - 荷重測定装置、及び荷重測定方法 - Google Patents

荷重測定装置、及び荷重測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷重測定装置及び荷重測定方法に係り、特に、小荷重から大荷重まで広い範囲の値の荷重の測定が可能な荷重測定装置及び荷重測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造物等に作用する荷重を測定する装置としては、ロードセル(例えば、特許文献1参照)などが用いられていた。ロードセル(図示せず)は、鋼等の弾性体からなる力検出部材に歪みゲージが貼り付けられて構成されている。ロードセルで荷重を測定する場合には、力検出部材に荷重を作用させ、荷重により力検出部材が変形して生じた歪みの変化を、歪みゲージの電気抵抗値の変化として測定する。
【0003】
次に、歪みゲージについて説明する。図12に示すように、歪みゲージ80は、ゲージベース81と、抵抗部82と、リード線83及び84を有して構成されている。ゲージベース81は、紙、ポリエステル樹脂等の電気絶縁材料からなり、薄膜状に形成されている。抵抗部82は、金属や半導体等からなり、線状又は箔状に形成されている。抵抗部82の長さLGはゲージ長と呼ばれる。歪みゲージ80は、接着剤等により被測定物の表面に貼り付けて使用される。
【0004】
被測定物に外力が加わると、歪みゲージ80の貼り付け位置である被測定物の表面に応力が発生し、これに伴って抵抗部82のゲージ長LGに伸び又は縮み量ΔLが発生する。ΔLとLGの比(ΔL/LG)を「歪み」といい、被測定物の表面に発生する「表面歪み」と等しい。金属等の抵抗は、歪みに比例して変化する。歪みゲージ80の抵抗値をRとし、歪みをε(=ΔL/LG)とし、歪みεによる歪みゲージ80の抵抗値の変化をΔRとすると、下式(1)の関係が成立する。
ΔR/R=K×ε ………(1)
ここに、Kは、比例定数であり、ゲージ率と呼ばれる。
【0005】
また、歪みεと応力σ(荷重を作用面積で除した単位面積当たりの力。単位:Pa パスカル。)との間には、下式(2)の関係が成立する。
σ=E×ε ………(2)
ここに、E(単位:Pa パスカル)は、比例定数であり、弾性係数又はヤング率と呼ばれる。
【0006】
また、歪みゲージ80におけるリード線83及び84は、金属等の導体で形成され、外部の電気回路等との接続に用いられ、上記した歪みゲージ80の抵抗値変化を電圧値等の変化として外部に出力する。
【0007】
なお、上記した歪みゲージ80を4本用いて菱形状に接続し、いわゆる「ホイートストンブリッジ回路」を構成すれば、温度変化の影響の補償や、誤差の消去を行うことができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−209102号公報(第1−12頁、図1−14)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のロードセルのような荷重測定装置においては、力検出部材を構成する弾性体は、荷重の増大につれて以下の挙動を示す。まず、図13に示すように、応力が第1の値σp(以下、「比例限界応力」という)に達すると、上式(2)に示す歪みεと応力σの比例関係が終了し、その後は歪みεと応力σの関係が直線ではなく曲線状となる。その後さらに荷重を増すと応力が増大し、応力が第2の値σE(以下、「弾性限界応力」という)に達した後は、弾性体に生じた歪みは、荷重を除いても零に戻らず残留する。その後、荷重の増大につれて、応力は第3の値σy(以下、「降伏点応力」という)に達し、これ以降は歪みが増大し始め、最終的には破断(図13の点Zを参照)に至る。
【0010】
したがって、小荷重を精度良く計測できる力検出部材の弾性限界応力は小さいため、大荷重を作用させると、弾性限界を越え、極端な場合には力検出部材が破壊する、という問題があった。また、大荷重を計測できる力検出部材の弾性限界応力は大きいが、小荷重を作用させた場合には、発生する歪み値が小さすぎることとなり、測定値が誤差(ノイズ)に埋もれてしまい、精度良い測定が非常に困難となる、という問題があった。したがって、従来の荷重測定装置では、小荷重から大荷重までの広い範囲の値の荷重の精度良い測定を1台の装置で行うことは実際上できなかった。
【0011】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、小荷重から大荷重までの広い範囲の値の荷重の精度良い測定が1台の装置で可能な荷重測定装置、及び荷重測定方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載した荷重測定装置は、
弾性体からなり、一端で固定され他端が自由状態の梁状部材の略中央に荷重が載荷されるようにし、前記自由端の下方又は上方に不動部を設け、当該不動部と前記自由端との間に構造変換用間隙を設けて外力応答体を構成し、前記外力応答体の前記固定端付近の表面に歪みゲージを貼付し、
前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記自由端が前記不動部に接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記自由端が前記不動部に接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記自由端が前記不動部に接触した状態で前記梁状部材の略中央が前記不動部に接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
を特徴とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
また、請求項2に記載した荷重測定装置は、請求項1記載の荷重測定装置において、
弾性体からなり、直線棒状に形成されたN(N:2以上の整数)個の直線部材を互いに平行に第1間隙を配して配置し前記N個の直線部材のうち同じ側で隣接する2個の端部どうしを(N−1)個の接合部材で交互に接合して構成される略U字状又は略S字状若しくは略波形状の外力応答体を備え、
前記直線部材のうち最も外側となる直線部材である最外直線部材を前記梁状部材としその内面の先端となる第1端の付近から前記第1端に対向する他の直線部材の端である第2端の付近へ向けて、又は前記第2端の付近から前記第1端の付近へ向けて、それぞれ突出部が突設されるとともに、前記突出部の先端付近に設けられる第1作用部と、前記第2端又は前記第1端の付近で前記第1作用部に対向する箇所に設けられる第2作用部との間に、前記構造変換用間隙として第2間隙が設けられ、
前記外力応答体の表面に歪みゲージが貼付され、
前記最外直線部材の外面の略中央の各々に同一軸上となり方向が逆となる荷重を作用させ、前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記第1作用部が前記第2作用部に接触した状態で前記最外直線部材の略中央と、隣接する直線部材が互いに接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
を特徴とする。
【0014】
また、請求項3に記載した荷重測定装置は、請求項記載の荷重測定装置において、
前記荷重は圧縮荷重であり、前記荷重が前記第1荷重値未満の場合には、前記最外直線部材と、隣接する直線部材が互いに接近するように変形すること
を特徴とする。
【0015】
また、請求項4に記載した荷重測定装置は、請求項記載の荷重測定装置において、
前記荷重は引張荷重であり、前記荷重が前記第1荷重値未満の場合には、前記最外直線部材と、隣接する直線部材は互いに離れるように変形すること
を特徴とする。
【0016】
また、請求項5に記載した荷重測定装置は、請求項4記載の荷重測定装置において、
前記突出部は略L字状に構成され、前記第1作用部は、前記略L字状の突出部の屈曲端部であり、
前記第2作用部は、前記第1作用部によって係止可能に設置された被係止部であること
を特徴とする。
【0017】
また、請求項6に記載した荷重測定装置は、請求項記載の荷重測定装置において、
前記歪みゲージは、
前記最外直線部材と、前記最外直線部材に隣接する直線部材を接合する接合部材である最外接合部材の表面に貼付されること
を特徴とする。
【0018】
また、請求項7に記載した荷重測定方法は、
弾性体からなり、一端で固定され他端が自由状態の梁状部材の略中央に荷重が載荷されるようにし、前記自由端の下方又は上方に不動部を設け、当該不動部と前記自由端との間に構造変換用間隙を設けて外力応答体を構成し、前記外力応答体の前記固定端付近の表面に歪みゲージを貼付し、
前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記自由端が前記不動部に接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記自由端が前記不動部に接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記自由端が前記不動部に接触した状態で前記梁状部材の略中央が前記不動部に接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
を特徴とする。
【0019】
また、請求項8に記載した荷重測定装置は、請求項7記載の荷重測定方法において、
弾性体からなり、直線棒状に形成されたN(N:2以上の整数)個の直線部材を互いに平行に第1間隙を配して配置し前記N個の直線部材のうち同じ側で隣接する2個の端部どうしを(N−1)個の接合部材で交互に接合して構成される略U字状又は略S字状若しくは略波形状の外力応答体を用い、
前記直線部材のうち最も外側となる直線部材である最外直線部材を前記梁状部材としその内面の先端となる第1端の付近から前記第1端に対向する他の直線部材の端である第2端の付近へ向けて、又は前記第2端の付近から前記第1端の付近へ向けて、それぞれ突出部が突設されるとともに、前記突出部の先端付近に設けられる第1作用部と、前記第2端又は前記第1端の付近で前記第1作用部に対向する箇所に設けられる第2作用部との間に、前記構造変換用間隙として第2間隙が設けられ、
前記外力応答体の表面に歪みゲージが貼付され、
前記最外直線部材の外面の略中央の各々に同一軸上となり方向が逆となる荷重を作用させ、前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記第1作用部が前記第2作用部に接触した状態で前記最外直線部材の略中央と、隣接する直線部材が互いに接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
を特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。図1に示すように、この荷重測定装置1Aは、第1直線部材11Aと、第2直線部材12Aと、接合部材13Aと、歪みゲージ80と、載荷用スピンドル23A及び24Aを備えて構成されている。
【0022】
第1直線部材11Aは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第2直線部材12Aは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。第1直線部材11Aと第2直線部材12Aは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19Aが配設されている。
【0023】
また、第1直線部材11Aと第2直線部材12Aのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図1における第1直線部材11Aの左側の端部と、第2直線部材12Aの左側の端部は、接合部材13Aによって接合されている。接合部材13Aは、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。ここに、第1直線部材11Aと、第2直線部材12Aと、接合部材13Aは、全体が略U字状となる外力応答体10Aを構成している。
【0024】
第2直線部材12Aの内面の先端となる第1端14Aの付近からは、第1端14Aに対向する直線部材である第1直線部材11Aの端である第2端15Aの付近へ向けて、突出部16Aが突設されている。図1の場合、第2直線部材12Aは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0025】
また、突出部16Aの先端付近の面17Aは、第1作用部を構成している。また、第2端15Aの付近で第1作用部17Aに対向する箇所の面18Aは、第2作用部を構成している。第1作用部17Aと第2作用部18Aとの間には、第2間隙20Aが配設されている。この第2間隙20Aは、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0026】
また、接合部材13Aの外面には、歪みゲージ80が貼付されている。この場合には、接合部材13Aは、特許請求の範囲における最外接合部材に相当している。歪みゲージ80は、上記の従来例における歪みゲージと同一の構成及び作用を有している。
【0027】
また、第1直線部材11Aの外面の略中央には、雌ネジ孔21Aが形成され、この雌ネジ孔21Aに、載荷用スピンドル23Aの外周の雄ネジが螺合するようになっている。また、第2直線部材12Aの外面の略中央には、雌ネジ孔22Aが形成され、この雌ネジ孔22Aに、載荷用スピンドル24Aの外周の雄ネジが螺合するようになっている。このような構成により、載荷用スピンドル23Aが雌ネジ孔21Aにねじ込まれて取り付けられ、載荷用スピンドル24Aが雌ネジ孔22Aにねじ込まれて取り付けられる。
【0028】
次に、上記した構成の荷重測定装置1Aを用いて荷重を測定する方法について、図1及び図2及び図3を用いて説明する。
【0029】
まず、載荷用スピンドル23A、24Aの各々に、同一軸上となり方向が逆となる荷重、例えば図1ないし図3に示す圧縮荷重Pを作用させる。
【0030】
この場合、圧縮荷重Pが小さく、圧縮荷重がある値(以下、「第1荷重値」という。)未満の値であるうちは、圧縮荷重Pを増加させていくと、図1に示すように、第1作用部17Aと第2作用部18Aが互いに接近するように変形する。また、この場合、最外直線部材である第2直線部材12Aと、隣接する直線部材である第1直線部材11Aが互いに接近するように変形する。
【0031】
その後、圧縮荷重Pをさらに増加させていくと、圧縮荷重Pが第1荷重値となったときに、変形量が第2間隙20Aの値と等しくなる。このため、図2に示すように、第1作用部17Aと第2作用部18Aが互いに接触する。
【0032】
さらにその後、圧縮荷重Pを第1荷重値を越えてさらに増加させていくと、図3に示すように、第1作用部17Aが第2作用部18Aに接触した状態を保ちつつ、第2直線部材12Aの略中央と、隣接する第1直線部材11Aが互いに接近するように変形する。
【0033】
この際、歪みゲージ80は、上記したホイートストンブリッジ回路等(図示せず)を構成しており、電源(図示せず)が接続されるとともに出力端(図示せず)が電圧計(図示せず)に接続され、歪みに対応した電圧が計測される。この電圧の変化から、歪みが算出される。
【0034】
外力応答体10Aの構造は図1ないし図3のように既知であるから、あらかじめ数値計算によって、圧縮荷重Pと歪みとの関係を求めることができる。あるいは、値のわかっている荷重を載荷し、この場合の歪みを測定する予備試験を行ってもよい。これにより、歪みゲージ80からの出力のみによって、圧縮荷重Pを測定することが可能となる。
【0035】
次に、第1実施形態の荷重測定装置1Aの作用原理を、図4を参照しながら説明する。
【0036】
図1ないし図3に示す荷重測定装置1Aにおける外力応答体10Aは、図1ないし図3の左端の接合部材13Aの略中央で切断すれば、2つの梁状部材となることがわかる。このことから、図1の状態(第1作用部17Aと第2作用部18Aが互いに接触していない状態)の構造力学的モデルは、図4(A)に示すような、いわゆる「片持ち梁」が2個、鏡対称状態で接続している、と考えることができる。すなわち、図1における第1直線部材11Aは、左端で固定され、右端が自由状態となっている梁の略中央に荷重Pが作用するような構造力学的モデル(以下、「第1構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。同様にして、第2直線部材12Aも、左端で固定され、右端が自由状態となっている梁の略中央点Cに荷重Pが作用するような構造力学的モデル(以下、「第1構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。
【0037】
この場合、図4(A)の片持ち梁ABの固定端Aにおける曲げモーメントMA1は、荷重をPとし載荷位置を梁の略中央とし固定端からの距離をaとすれば、MA1=P×a(単位:Nm)となる。
【0038】
これに対し、図2及び図3の状態(第1作用部17Aと第2作用部18Aが互いに接触した後の状態)の構造力学的モデルは、図4(B)に示すような、左端が固定され、右端が単純支持された梁が2個、鏡対称状態で接続している、と考えることができる。すなわち、図2及び図3における第1直線部材11Aは、左端で固定され、右端が単純支持状態となっている梁の略中央点C´に荷重Pが作用するような構造力学的モデル(以下、「第2構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。同様にして、第2直線部材12Aも、左端で固定され、右端が単純支持状態となっている梁の略中央点C´に荷重Pが作用するような構造力学的モデル(以下、「第2構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。
【0039】
この場合、図4(B)の「半固定・半単純支持梁」A´B´の固定端A´における曲げモーメントMA2は、荷重をPとし載荷位置を梁の略中央とし固定端からの距離をaとすれば、MA2=3×P×a/8=0.375×P×a(単位:Nm)となる。すなわち、この場合の固定端モーメントMA2は、上記したMA1の約0.4倍となっている。
【0040】
このことから明らかなように、この荷重測定装置1Aの外力応答体10Aは、第1作用部17Aと第2作用部18Aが互いに接触する前の段階と、接触後の段階では、構造力学的モデルが異なるものへ変換され、それに伴い、固定端(図1ないし図3における図の左端)の曲げモーメントが接触前の40%以下に減少するようになっている。歪みの値は、曲げモーメントの値に比例する。したがって、この荷重測定装置1Aの歪みゲージ80からの出力は、第1作用部17Aと第2作用部18Aが互いに接触する前と後とでは、出力値が約60%減少することになる。これは、この荷重測定装置1Aでは、圧縮荷重Pの値が第1荷重値に達すると、それ以上の荷重では、歪みを測定する「感度」が0.4倍に下がる、ということを意味している。
【0041】
このような原理により、本実施形態の荷重測定装置1Aにおける外力応答体10Aの構造は、一端で固定され他端が自由状態の梁の略中央に荷重が載荷される第1構造モデルにおいて、自由端の下方又は上方に不動部を設け、この不動部と自由端との間に第2間隙20Aを設けた機構と略等価である。このため、荷重がある荷重値(第1荷重値)以上となると、自由端の変形量が第2間隙20Aの値と等しくなり、自由端が不動部に接触する。したがって、荷重が第1荷重値以上の場合には、外力応答体10Aの構造系が、一端で固定され他端が単純支持の梁の略中央に荷重が載荷される第2構造モデルに変換される。この場合、構造変換後の構造系の方が、固定端A´付近の曲げモーメント及び歪みが、構造変換前の構造系のときよりも小さい。このため、歪み測定の感度を下げることができ、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。なお、図4(A)の梁構造モデルにおいて、梁ABの自由端Bのたわみが第1間隙20Aの値と等しくなるときの荷重Pが、構造モデルが第2構造モデルに変換するときの荷重Pとなる。また、図4(B)の第2構造モデルにおいて、測定できる荷重Pの最大値は、荷重Pによる応力が梁A´B´の強度以下であるとすると、梁A´B´の中央点C´のたわみが第1間隙19Aの値と等しくなり、梁の中央点C´の下面が下方の不動部の床に接触するときの荷重となる。
【0042】
なお、上記した突出部16Aのかわりに、第1直線部材11Aの内面の先端である第2端15Aの付近から、第2端15Aに対向する直線部材である第2直線部材12Aの端である第1端14Aの付近へ向けて突設される突出部(図示せず)を設けてもよい。この場合には、第1直線部材11Aは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0043】
この場合には、第2端15Aから突設される他の突出部の先端付近の面が、他の第1作用部となる。また、第1端14Aの付近で、前記の他の第1作用部に対向する箇所の面が、他の第2作用部となる。また、他の第1作用部と他の第2作用部との間に配される間隙が、第2間隙となる。
【0044】
(2)第2実施形態
本発明は、上記した第1実施形態以外の他の構成によっても、実現可能である。図5は、本発明の第2実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。また、図6は、第2実施形態の荷重測定装置において載荷により第1作用部と第2作用部が互いに接触した状態を示す図である。
【0045】
図5に示すように、この荷重測定装置1Bは、第1直線部材11Bと、第2直線部材12Bと、接合部材13Bと、歪みゲージ80と、載荷用スピンドル23B及び24Bを備えて構成されている。図1ないし図3の第1実施形態1Aと、図5及び図6の第2実施形態1Bは、第1直線部材と第2直線部材、及び載荷用スピンドルの上下関係が逆になっている。
【0046】
第1直線部材11Bは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第2直線部材12Bは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。第1直線部材11Bと第2直線部材12Bは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19Bが配設されている。
【0047】
また、第1直線部材11Bと第2直線部材12Bのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図5における第1直線部材11Bの左側の端部と、第2直線部材12Bの左側の端部は、接合部材13Bによって接合されている。接合部材13Bは、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。ここに、第1直線部材11Bと、第2直線部材12Bと、接合部材13Bは、全体が略U字状となる外力応答体10Bを構成している。
【0048】
第2直線部材12Bの内面の先端となる第1端14Bの付近からは、第1端14Bに対向する直線部材である第1直線部材11Bの端である第2端15Bの付近へ向けて、突出部16Bが突設されている。この突出部16Bは、略L字状に構成されている。図5の場合、第2直線部材12Bは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0049】
また、略L字状の突出部16Bの先端付近は、第1直線部材11Bの下部へ回り込むように図5の左側へ向けて略直角に屈曲した屈曲端部17Bとなっており、この屈曲端部17Bは、第1作用部を構成している。また、第2端15Bの付近で第1作用部17Bに対向する箇所の面18Bは、第2作用部を構成している。第2作用部18Bは、第1作用部17Bによって係止可能であり、第2作用部18Bは、第1作用部17Bに対して被係止部となっている。第1作用部17Bと第2作用部18Bとの間には、第2間隙20Bが配設されている。この第2間隙20Bは、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0050】
また、接合部材13Bの外面には、歪みゲージ80が貼付されている。この場合には、接合部材13Bは、特許請求の範囲における最外接合部材に相当している。歪みゲージ80は、上記の従来例における歪みゲージと同一の構成及び作用を有している。
【0051】
また、第1直線部材11Bの外面の略中央には、雌ネジ孔21Bが形成され、この雌ネジ孔21Bに、載荷用スピンドル23Bの外周の雄ネジが螺合するようになっている。また、第2直線部材12Bの外面の略中央には、雌ネジ孔22Bが形成され、この雌ネジ孔22Bに、載荷用スピンドル24Bの外周の雄ネジが螺合するようになっている。このような構成により、載荷用スピンドル23Bが雌ネジ孔21Bにねじ込まれて取り付けられ、載荷用スピンドル24Bが雌ネジ孔22Bにねじ込まれて取り付けられる。
【0052】
次に、上記した構成の荷重測定装置1Bを用いて荷重を測定する方法について、図5及び図6を用いて説明する。
【0053】
まず、載荷用スピンドル23B、24Bの各々に、同一軸上となり方向が逆となる荷重、例えば図5及び図6に示す引張荷重Tを作用させる。
【0054】
この場合、引張荷重Tが小さく、圧縮荷重がある値(以下、「第1荷重値」という。)未満の値であるうちは、引張荷重Tを増加させていくと、図5に示すように、第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接近するように変形する。また、この場合、最外直線部材である第2直線部材12Bと、隣接する直線部材である第1直線部材11Bは互いに離れるように変形する。
【0055】
その後、圧縮荷重Pをさらに増加させていくと、引張荷重Tが第1荷重値となったときに、変形量が第2間隙20Bの値と等しくなる。このため、図2に示すように、第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接触する。
【0056】
さらにその後、引張荷重Tを第1荷重値を越えてさらに増加させていくと、図示はしていないが、第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接触した状態を保ちつつ、第2直線部材12Bの略中央と、隣接する第1直線部材11Bは互いに離れるように変形する。
【0057】
この際、歪みゲージ80は、上記したホイートストンブリッジ回路等(図示せず)を構成しており、電源(図示せず)が接続されるとともに出力端(図示せず)が電圧計(図示せず)に接続され、歪みに対応した電圧が計測される。この電圧の変化から、歪みが算出される。
【0058】
外力応答体10Bの構造は図5及び図6のように既知であるから、あらかじめ数値計算によって、引張荷重Tと歪みとの関係を求めることができる。あるいは、値のわかっている荷重を載荷し、この場合の歪みを測定する予備試験を行ってもよい。これにより、歪みゲージ80からの出力のみによって、引張荷重Tを測定することが可能となる。
【0059】
第2実施形態の荷重測定装置1Bの作用原理は、図4における荷重Pのかわりに、逆向き(上向き)の荷重Tが梁の略中央に作用するような構造力学的モデルと略等価である。したがって、曲げモーメントや歪みは、正負の符号が逆となるだけで、絶対値では、同じ挙動を示す。
【0060】
すなわち、図5及び図6に示す荷重測定装置1Bにおける外力応答体10Bは、図5及び図6の左端の接合部材13Bの略中央で切断すれば、2つの梁状部材となることがわかる。このことから、図5の状態(第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接触していない状態)の構造力学的モデルは、図4(B)に示すような、いわゆる「片持ち梁」が2個、鏡対称状態で接続している、と考えることができる。すなわち、図5における第1直線部材11Bは、左端で固定され、右端が自由状態となっている梁の略中央に荷重Pとは逆方向の荷重T(図示せず)が作用するような構造力学的モデル(以下、「第1構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。同様にして、第2直線部材12Bも、左端で固定され、右端が自由状態となっている梁の略中央に荷重T(図示せず)が作用するような構造力学的モデル(以下、「第1構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。
【0061】
この場合、図4(B)の片持ち梁ABの固定端の曲げモーメントMA1は、荷重をTとし載荷位置を梁の略中央とし固定端からの距離をaとすれば、MA1=−T×a(単位:Nm)となる。
【0062】
これに対し、図6の状態(第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接触した後の状態)の構造力学的モデルは、図4(B)に示すような、左端が固定され、右端が単純支持された梁が2個、鏡対称状態で接続している、と考えることができる。すなわち、図6における第1直線部材11Bは、左端で固定され、右端が単純支持状態(支点の不動部は支点の上方となり、図4(B)とは逆になる。)となっている梁の略中央に荷重Pとは逆方向の荷重T(図示せず)が作用するような構造力学的モデル(以下、「第2構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。同様にして、第2直線部材12Bも、左端で固定され、右端が単純支持状態(支点の不動部は支点の上方となり、図4(B)とは逆になる。)となっている梁の略中央に荷重T(図示せず)が作用するような構造力学的モデル(以下、「第2構造モデル」という。)と略等価である、と考えられる。
【0063】
この場合、図4(B)の「半固定・半単純支持梁」B´B´の固定端の曲げモーメントMA2は、荷重をTとし載荷位置を梁の略中央とし固定端からの距離をaとすれば、MA2=−3×T×a/8=−0.375×T×a(単位:Nm)となる。すなわち、この場合の固定端モーメントMA2は、上記したMA1の約0.4倍となっている。
【0064】
このことから明らかなように、この荷重測定装置1Bの外力応答体10Bは、第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接触する前の段階と、接触後の段階では、構造力学的モデルが異なるものへ変換され、それに伴い、固定端(図5及び図6における図の左端)の曲げモーメントが接触前の40%以下に減少するようになっている。歪みの値は、曲げモーメントの値に比例する。したがって、この荷重測定装置1Bの歪みゲージ80からの出力は、第1作用部17Bと第2作用部18Bが互いに接触する前と後とでは、出力値が約60%減少することになる。これは、この荷重測定装置1Bでは、引張荷重Tの値が第1荷重値に達すると、それ以上の荷重では、歪みを測定する「感度」が0.4倍に下がる、ということを意味している。
【0065】
このような原理により、本実施形態の荷重測定装置1Bにおける外力応答体10Bの構造は、一端で固定され他端が自由状態の梁の略中央に荷重が載荷される第1構造モデルにおいて、自由端の上方に不動部を設け、この不動部と自由端との間に第2間隙20Bを設けた機構と略等価である。このため、荷重がある荷重値(第1荷重値)以上となると、自由端の変形量が第2間隙20Bの値と等しくなり、自由端が上方の不動部に接触する。したがって、荷重が第1荷重値以上の場合には、外力応答体10Bの構造系が、一端で固定され他端が単純支持の梁の略中央に荷重が載荷される第2構造モデルに変換される。この場合、構造変換後の構造系の方が、固定端付近の曲げモーメント及び歪みが、構造変換前の構造系のときよりも小さい。このため、歪み測定の感度を下げることができ、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。なお、図4(A)の梁構造モデルにおいて、梁ABの自由端Bのたわみが第1間隙20Bの値と等しくなるときの荷重Pが、構造モデルが第2構造モデルに変換するときの荷重Pとなる。また、上記した第2構造モデルにおいて、測定できる荷重Tの最大値は、荷重Tによる応力が梁の強度以下であるとすると、梁A´B´の中央点C´のたわみが第1間隙19Bの値と等しくなり、梁の中央点の上面が上方の不動部の天井に接触するときの荷重となる。
【0066】
なお、上記した突出部16Bのかわりに、第1直線部材11Bの内面の先端である第2端15Bの付近から、第2端15Bに対向する直線部材である第2直線部材12Bの端である第1端14Bの付近へ向けて突設される略L字状の突出部(図示せず)を設けてもよい。この場合には、第1直線部材11Bは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0067】
この場合には、第2端15Bから突設される略L字状の他の突出部の先端付近から屈曲する屈曲端部が、他の第1作用部となる。また、第1端14Bの付近で、前記の他の第1作用部に対向する箇所の面が、他の第2作用部となる。また、他の第1作用部と他の第2作用部との間に配される間隙が、第2間隙となる。
【0068】
(3)第3実施形態
本発明は、上記した第1、2実施形態以外の他の構成によっても、実現可能である。図7は、本発明の第3実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【0069】
図7に示すように、この荷重測定装置1Cは、第1直線部材11Cと、第2直線部材12Cと、接合部材13Cと、歪みゲージ80と、載荷用スピンドル23C及び24Cを備えて構成されている。図1ないし図3の第1実施形態1Aと、図7の第3実施形態1Cは、第1直線部材と第2直線部材、及び載荷用スピンドルの上下関係が逆になっている。
【0070】
第1直線部材11Cは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第2直線部材12Cは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。第1直線部材11Cと第2直線部材12Cは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19Cが配設されている。
【0071】
また、第1直線部材11Cと第2直線部材12Cのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図7における第1直線部材11Cの左側の端部と、第2直線部材12Cの左側の端部は、接合部材13Cによって接合されている。接合部材13Cは、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。ここに、第1直線部材11Cと、第2直線部材12Cと、接合部材13Cは、全体が略U字状となる外力応答体10Cを構成している。
【0072】
第2直線部材12Cの内面の先端となる第1端14Cの付近からは、第1端14Cに対向する直線部材である第1直線部材11Cの端である第2端15Cの付近へ向けて、突出部16C1と突出部16C2が突設されている。突出部16C2は、略L字状に構成されている。図7の場合、第2直線部材12Cは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0073】
また、突出部16C1の先端付近の面17C1は、第1作用部を構成している。また、第2端15Cの付近で第1作用部17C1に対向する箇所の面18C1は、第2作用部を構成している。第1作用部17C1と第2作用部18C1との間には、第2間隙20C1が配設されている。この第2間隙20C1は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0074】
さらに、略L字状の突出部16C2の先端付近は、第1直線部材11Cの下部へ回り込むように図7の左側へ向けて略直角に屈曲した屈曲端部17C2となっており、この屈曲端部17C2は、第1作用部を構成している。また、第2端15Cの付近で第1作用部17C2に対向する箇所の面18C2は、第2作用部を構成している。第2作用部18C2は、第1作用部17C2によって係止可能であり、第2作用部18C2は、第1作用部17C2に対して被係止部となっている。第1作用部17C2と第2作用部18C2との間には、第2間隙20C2が配設されている。この第2間隙20C2は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0075】
また、接合部材13Cの外面には、歪みゲージ80が貼付されている。この場合には、接合部材13Cは、特許請求の範囲における最外接合部材に相当している。歪みゲージ80は、上記の従来例における歪みゲージと同一の構成及び作用を有している。
【0076】
また、第1直線部材11Cの外面の略中央には、雌ネジ孔21Cが形成され、この雌ネジ孔21Cに、載荷用スピンドル23Cの外周の雄ネジが螺合するようになっている。また、第2直線部材12Cの外面の略中央には、雌ネジ孔22Cが形成され、この雌ネジ孔22Cに、載荷用スピンドル24Cの外周の雄ネジが螺合するようになっている。このような構成により、載荷用スピンドル23Cが雌ネジ孔21Cにねじ込まれて取り付けられ、載荷用スピンドル24Cが雌ネジ孔22Cにねじ込まれて取り付けられる。
【0077】
上記した第3実施形態の荷重測定装置1Cは、第1実施形態の荷重測定装置1Aと第2実施形態の荷重測定装置1Bを合体させた構成を有しており、その作用も、第1実施形態の荷重測定装置1Aと第2実施形態の荷重測定装置1Bの両者の機能を併せ持っている。したがって、この第3実施形態の荷重測定装置1Cを用いれば、上記した第1実施形態の荷重測定装置1Aの荷重測定方法と、第2実施形態の荷重測定装置1Bの荷重測定方法の両方を1台の装置で行うことができ、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。
【0078】
(4)第4実施形態
本発明は、上記した第1ないし第3実施形態以外の他の構成によっても、実現可能である。図8は、本発明の第4実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【0079】
図8に示すように、この荷重測定装置1Dは、第1直線部材11Dと、第2直線部材12Dと、第3直線部材33Dと、接合部材13D1及び13D2と、2つの歪みゲージ80、80と、載荷用スピンドル23D及び24Dを備えて構成されている。
【0080】
第1直線部材11Dは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第2直線部材12Dは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第3直線部材33Dは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。第1直線部材11Dと第2直線部材12Dは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19D1が配設されている。また、第2直線部材12Dと第3直線部材33Dは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19D2が配設されている。
【0081】
また、第1直線部材11Dと第2直線部材12Dのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図8における第1直線部材11Dの左側の端部と、第2直線部材12Dの左側の端部は、接合部材13D1によって接合されている。接合部材13D1は、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。また、第2直線部材12Dと第3直線部材33Dのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図8における第2直線部材12Dの右側の端部と、第3直線部材33Dの右側の端部は、接合部材13D2によって接合されている。接合部材13D2は、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。ここに、第1直線部材11Dと、第2直線部材12Dと、接合部材13D1と、第3直線部材33Dと、接合部材13D2は、全体が略S字状となる外力応答体10Dを構成している。
【0082】
第1直線部材11Dの内面の先端となる第1端14D1の付近からは、第1端14D1に対向する直線部材である第2直線部材12Dの端である第2端15D1の付近へ向けて、突出部16D1が突設されている。また、第3直線部材33Dの内面の先端となる第1端14D2の付近からは、第1端14D2に対向する直線部材である第2直線部材12Dの端である第2端15D2の付近へ向けて、突出部16D2が突設されている。図8の場合、第1直線部材11D及び第3直線部材33Dは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0083】
また、突出部16D1の先端付近の面17D1は、第1作用部を構成している。また、第2端15D1の付近で第1作用部17D1に対向する箇所の面18D1は、第2作用部を構成している。第1作用部17D1と第2作用部18D1との間には、第2間隙20D1が配設されている。この第2間隙20D1は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0084】
また、突出部16D2の先端付近の面17D2は、第1作用部を構成している。また、第2端15D2の付近で第1作用部17D2に対向する箇所の面18D2は、第2作用部を構成している。第1作用部17D2と第2作用部18D2との間には、第2間隙20D2が配設されている。この第2間隙20D2は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0085】
また、接合部材13D1の外面、及び接合部材13D2の外面には、それぞれ歪みゲージ80が貼付されている。この場合には、接合部材13D1及び13D2は、特許請求の範囲における最外接合部材に相当している。歪みゲージ80は、上記の従来例における歪みゲージと同一の構成及び作用を有している。
【0086】
また、第1直線部材11Dの外面の略中央には、雌ネジ孔21Dが形成され、この雌ネジ孔21Dに、載荷用スピンドル23Dの外周の雄ネジが螺合するようになっている。また、第3直線部材33Dの外面の略中央には、雌ネジ孔22Dが形成され、この雌ネジ孔22Dに、載荷用スピンドル24Dの外周の雄ネジが螺合するようになっている。このような構成により、載荷用スピンドル23Dが雌ネジ孔21Dにねじ込まれて取り付けられ、載荷用スピンドル24Dが雌ネジ孔22Dにねじ込まれて取り付けられる。
【0087】
上記した第4実施形態の荷重測定装置1Dは、3個の直線部材の端部を交互に接合部材で接合し、外力応答体が全体として略S字状となるように構成したものである。この第4実施形態の荷重測定装置1Dは、第1実施形態の荷重測定装置1Aと同様の原理により、圧縮荷重Pの測定が可能となっており、圧縮荷重Pがある荷重値(第1荷重値)以上となると、機械的な作用(メカニズム)が働いて外力応答体10Dの構造系が変換され、歪み測定の感度を下げることができ、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。
【0088】
(5)第5実施形態
本発明は、上記した第1ないし第4実施形態以外の他の構成によっても、実現可能である。図9は、本発明の第5実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【0089】
図9に示すように、この荷重測定装置1Eは、第1直線部材11Eと、第2直線部材12Eと、第3直線部材33Eと、接合部材13E1及び13E2と、2つの歪みゲージ80、80と、載荷用スピンドル23E及び24Eを備えて構成されている。
【0090】
第1直線部材11Eは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第2直線部材12Eは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第3直線部材33Eは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。第1直線部材11Eと第2直線部材12Eは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19E1が配設されている。また、第2直線部材12Eと第3直線部材33Eは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19E2が配設されている。
【0091】
また、第1直線部材11Eと第2直線部材12Eのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図9における第1直線部材11Eの左側の端部と、第2直線部材12Eの左側の端部は、接合部材13E1によって接合されている。接合部材13E1は、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。また、第2直線部材12Eと第3直線部材33Eのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図9における第2直線部材12Eの右側の端部と、第3直線部材33Eの右側の端部は、接合部材13E2によって接合されている。接合部材13E2は、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。ここに、第1直線部材11Eと、第2直線部材12Eと、接合部材13E1と、第3直線部材33Eと、接合部材13E2は、全体が略S字状となる外力応答体10Eを構成している。
【0092】
第2直線部材12Eの内面の先端となる第1端14E1の付近からは、第1端14E1に対向する直線部材である第1直線部材11Eの端である第2端15E1の付近へ向けて、突出部16E1が突設されている。突出部16E1は、略L字状に構成されている。また、第2直線部材12Eの内面の先端となる第1端14E2の付近からは、第1端14E2に対向する直線部材である第3直線部材33Eの端である第2端15E2の付近へ向けて、突出部16E2が突設されている。突出部16E2は、略L字状に構成されている。図9の場合、第1直線部材11E及び第3直線部材33Eは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0093】
また、略L字状の突出部16E1の先端付近は、第1直線部材11Eの下部へ回り込むように図9の左側へ向けて略直角に屈曲した屈曲端部17E1となっており、この屈曲端部17E1は、第1作用部を構成している。また、第2端15Eの付近で第1作用部17E1に対向する箇所の面18E1は、第2作用部を構成している。第2作用部18E1は、第1作用部17E1によって係止可能であり、第2作用部18E1は、第1作用部17E1に対して被係止部となっている。第1作用部17E1と第2作用部18E1との間には、第2間隙20E1が配設されている。この第2間隙20E1は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0094】
また、略L字状の突出部16E2の先端付近は、第3直線部材33Eの下部へ回り込むように図9の右側へ向けて略直角に屈曲した屈曲端部17E2となっており、この屈曲端部17E2は、第1作用部を構成している。また、第2端15Eの付近で第1作用部17E2に対向する箇所の面18E2は、第2作用部を構成している。第2作用部18E2は、第1作用部17E2によって係止可能であり、第2作用部18E2は、第1作用部17E2に対して被係止部となっている。第1作用部17E2と第2作用部18E2との間には、第2間隙20E2が配設されている。この第2間隙20E2は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0095】
また、接合部材13E1の外面、及び接合部材13E2の外面には、それぞれ歪みゲージ80が貼付されている。この場合には、接合部材13E1及び13E2は、特許請求の範囲における最外接合部材に相当している。歪みゲージ80は、上記の従来例における歪みゲージと同一の構成及び作用を有している。
【0096】
また、第1直線部材11Eの外面の略中央には、雌ネジ孔21Eが形成され、この雌ネジ孔21Eに、載荷用スピンドル23Eの外周の雄ネジが螺合するようになっている。また、第3直線部材33Eの外面の略中央には、雌ネジ孔22Eが形成され、この雌ネジ孔22Eに、載荷用スピンドル24Eの外周の雄ネジが螺合するようになっている。このような構成により、載荷用スピンドル23Eが雌ネジ孔21Eにねじ込まれて取り付けられ、載荷用スピンドル24Eが雌ネジ孔22Eにねじ込まれて取り付けられる。
【0097】
上記した第5実施形態の荷重測定装置1Eは、3個の直線部材の端部を交互に接合部材で接合し、外力応答体が全体として略S字状となるように構成したものである。この第5実施形態の荷重測定装置1Eは、第2実施形態の荷重測定装置1Bと同様の原理により、引張荷重Tの測定が可能となっており、引張荷重Tがある荷重値(第1荷重値)以上となると、機械的な作用(メカニズム)が働いて外力応答体10Eの構造系が変換され、歪み測定の感度を下げることができ、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。
【0098】
(6)第6実施形態
本発明は、上記した第1ないし第5実施形態以外の他の構成によっても、実現可能である。図10は、本発明の第6実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【0099】
図10に示すように、この荷重測定装置1Fは、第1直線部材11Fと、第2直線部材12Fと、第3直線部材33Fと、接合部材13F1及び13F2と、2つの歪みゲージ80、80と、載荷用スピンドル23F及び24Fを備えて構成されている。
【0100】
第1直線部材11Fは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第2直線部材12Fは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。また、第3直線部材33Fは、鋼等の弾性体からなり、直線棒状に形成されている。第1直線部材11Fと第2直線部材12Fは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19F1が配設されている。また、第2直線部材12Fと第3直線部材33Fは、互いに平行となるように配置され、両者の間には第1間隙19F2が配設されている。
【0101】
また、第1直線部材11Fと第2直線部材12Fのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図10における第1直線部材11Fの左側の端部と、第2直線部材12Fの左側の端部は、接合部材13F1によって接合されている。接合部材13F1は、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。また、第2直線部材12Fと第3直線部材33Fのうち、同じ側で隣接する2個の端部どうし、図10における第2直線部材12Fの右側の端部と、第3直線部材33Fの右側の端部は、接合部材13F2によって接合されている。接合部材13F2は、鋼等の弾性体からなり、弧状に形成されている。ここに、第1直線部材11Fと、第2直線部材12Fと、接合部材13F1と、第3直線部材33Fと、接合部材13F2は、全体が略S字状となる外力応答体10Fを構成している。
【0102】
第2直線部材12Fの内面の先端となる第1端14F1の付近からは、第1端14F1に対向する直線部材である第1直線部材11Fの端である第2端15F1の付近へ向けて、突出部16F11突出部16F12とが突設されている。突出部16F12は、略L字状に構成されている。また、第2直線部材12Fの内面の先端となる第1端14F2の付近からは、第1端14F2に対向する直線部材である第3直線部材33Fの端である第2端15F2の付近へ向けて、突出部16F21と突出部16F22が突設されている。突出部16F22は、略L字状に構成されている。図10の場合、第1直線部材11F及び第3直線部材33Fは、特許請求の範囲における最外直線部材及び梁状部材に相当している。
【0103】
また、突出部16F11の先端付近の面17F11は、第1作用部を構成している。また、第2端15F1の付近で第1作用部17F11に対向する箇所の面18F11は、第2作用部を構成している。第1作用部17F11と第2作用部18F11との間には、第2間隙20F11が配設されている。この第2間隙20F11は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0104】
また、略L字状の突出部16F12の先端付近は、第1直線部材11Fの下部へ回り込むように図10の左側へ向けて略直角に屈曲した屈曲端部17F12となっており、この屈曲端部17F12は、第1作用部を構成している。また、第2端15F1の付近で第1作用部17F12に対向する箇所の面18F12は、第2作用部を構成している。第2作用部18F12は、第1作用部17F12によって係止可能であり、第2作用部18F12は、第1作用部17F12に対して被係止部となっている。第1作用部17F12と第2作用部18F12との間には、第2間隙20F12が配設されている。この第2間隙20F12は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0105】
また、突出部16F21の先端付近の面17F21は、第1作用部を構成している。また、第2端15F2の付近で第1作用部17F21に対向する箇所の面18F21は、第2作用部を構成している。第1作用部17F21と第2作用部18F21との間には、第2間隙20F21が配設されている。この第2間隙20F21は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0106】
また、略L字状の突出部16F22の先端付近は、第3直線部材33Fの下部へ回り込むように図10の右側へ向けて略直角に屈曲した屈曲端部17F22となっており、この屈曲端部17F22は、第1作用部を構成している。また、第2端15F2の付近で第1作用部17F22に対向する箇所の面18F22は、第2作用部を構成している。第2作用部18F22は、第1作用部17F22によって係止可能であり、第2作用部18F22は、第1作用部17F22に対して被係止部となっている。第1作用部17F22と第2作用部18F22との間には、第2間隙20F22が配設されている。この第2間隙20F22は、特許請求の範囲における構造変換用間隙に相当している。
【0107】
また、接合部材13F1の外面、及び接合部材13F2の外面には、それぞれ歪みゲージ80が貼付されている。この場合には、接合部材13F1及び13F2は、特許請求の範囲における最外接合部材に相当している。歪みゲージ80は、上記の従来例における歪みゲージと同一の構成及び作用を有している。
【0108】
また、第1直線部材11Fの外面の略中央には、雌ネジ孔21Fが形成され、この雌ネジ孔21Fに、載荷用スピンドル23Fの外周の雄ネジが螺合するようになっている。また、第3直線部材33Fの外面の略中央には、雌ネジ孔22Fが形成され、この雌ネジ孔22Fに、載荷用スピンドル24Fの外周の雄ネジが螺合するようになっている。このような構成により、載荷用スピンドル23Fが雌ネジ孔21Fにねじ込まれて取り付けられ、載荷用スピンドル24Fが雌ネジ孔22Fにねじ込まれて取り付けられる。
【0109】
上記した第6実施形態の荷重測定装置1Fは、3個の直線部材の端部を交互に接合部材で接合し、外力応答体が全体として略S字状となるように構成したものである。この第6実施形態の荷重測定装置1Fは、第2実施形態の荷重測定装置1Cと同様の原理により、圧縮荷重Pと引張荷重Tの両方の測定が可能となっており、圧縮荷重P又は引張荷重Tがある荷重値(第1荷重値)以上となると、機械的な作用(メカニズム)が働いて外力応答体10Fの構造系が変換され、歪み測定の感度を下げることができ、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。
【0110】
なお、本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではない。上記した各実施形態や例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0111】
例えば、上記各実施形態においては、接合部材として、弧状に形成された部材を例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、接合部材は隣接する2個の直線部材を接合できればよく、直線状の部材であってもよい。したがって、外力応答体全体としては、略U字状の構成のほか、略コ字状の構成であってもよい。あるいは、外力応答体全体としては、略S字状の構成のほか、隅角部が略直角状の略S字状の構成であってもよい。あるいは、外力応答体全体としては、隅角部が滑らかな略波形状の構成のほか、隅角部が略直角状の略波形状の構成であってもよい。
【0112】
上記した実施形態においては、外力応答体として、直線部材2個と接合部材1個により全体として略U字状となるもの、及び直線部材3個と接合部材2個により全体として略S字状となるものを例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、外力応答体は、他の構成、例えば、直線部材N(N:2以上の整数)個と接合部材(N−1)個により全体として略波形状となるものであってもよい。この場合には、外力応答体は、直線棒状に形成されたN(N:2以上の整数)個の直線部材を互いに平行に第1間隙を配して配置し、前記N個の直線部材のうち同じ側で隣接する2個の端部どうしを(N−1)個の接合部材で交互に接合して構成される略U字状又は略S字状若しくは略波形状の外力応答体となり、前記直線部材のうち最も外側となる直線部材である最外直線部材の内面の先端となる第1端の付近から前記第1端に対向する他の直線部材の端である第2端の付近へ向けて、又は前記第2端の付近から前記第1端の付近へ向けて、それぞれ突出部が突設されるとともに、前記突出部の先端付近に設けられる第1作用部と、前記第2端又は前記第1端の付近で前記第1作用部に対向する箇所に設けられる第2作用部との間に、第2間隙が設けられることとなる。
【0113】
また、上記各実施形態においては、荷重が載荷用スピンドルによって載荷される例について説明したが、本発明はこれには限定されず、載荷方法は、他の方法でもよい。例えば、ボルトによりスピンドルを直線部材に固定する方法でもよい。また、圧縮荷重の場合には、凹部にスピンドル状の部材を挿入するだけでも載荷は可能である。
【0114】
上記各実施形態により、圧縮荷重と引張荷重の測定が可能である。また、剪断力は、例えば長方形状の部材の底辺を固定し、上辺に水平力として圧縮荷重又は引張荷重を載荷すればよい。また、ねじりモーメントは、軸が回転しないように固定し軸中心線のまわりのモーメントとなるように軸の所定箇所に圧縮荷重又は引張荷重を載荷すればよい。したがって、上記各実施形態で説明した圧縮荷重測定、あるいは引張荷重測定を応用することにより、本発明の荷重測定装置又は荷重測定方法を用いて、剪断力やねじりモーメントも測定することができる。
【0115】
なお、上記した荷重測定装置における第1荷重値や、全体としての最大測定荷重値は、各部材の材質(強度、弾性係数など)、各部材の寸法(部材長さ、断面積、断面2次モーメントなど)、第1間隙の値、第2間隙の値、などを適宜に設定することにより、所望の値のものを得ることができる。
【0116】
上記した本発明の原理より、本発明は、上記した実施形態以外の構造によっても実現可能である。すなわち、図11(A)に示すように、鋼等の弾性体からなり、一端(固定端43G)が強固な床又は壁等からなる不動部45Gで固定され、他端44Gが自由状態となっている曲がり梁状の梁状部材41Gの略中央に圧縮荷重Pが載荷されるようにし、自由端44Gの下方に不動部46Gを設け、当該不動部46Gと自由端44Gとの間に構造変換用間隙47Gを設けて外力応答体10Gを構成し、外力応答体10Gの固定端43G付近の表面に歪みゲージ80を貼付するように構成してもよい。このように構成すれば、荷重Pが第1荷重値未満の場合には自由端44Gが不動部46Gに接近するように変形し、圧縮荷重Pが第1荷重値と等しくなった場合には自由端44Gが不動部46Gに接触し、圧縮荷重Pが第1荷重値を越えた場合には自由端44Gが不動部46Gに接触した状態で梁状部材41Gの略中央が不動部48Gに接近するように変形するように構成し、歪みゲージ80の出力から圧縮荷重Pの値を測定することができる。
【0117】
また、本発明は、上記した実施形態以外の構造によっても実現可能である。すなわち、図11(B)に示すように、鋼等の弾性体からなり、一端(固定端43H)が強固な床又は壁等からなる不動部45Hで固定され、他端44Hが自由状態となっている直線梁状の梁状部材41Hの略中央に圧縮荷重Pが載荷されるようにし、自由端44Hの下方に不動部46Hを設け、当該不動部46Hと自由端44Hとの間に構造変換用間隙47Hを設けて外力応答体10Hを構成し、外力応答体10Hの固定端43H付近の表面に歪みゲージ80を貼付するように構成してもよい。このように構成すれば、圧縮荷重Pが第1荷重値未満の場合には自由端44Hが不動部46Hに接近するように変形し、圧縮荷重Pが第1荷重値と等しくなった場合には自由端44Hが不動部46Hに接触し、圧縮荷重Pが第1荷重値を越えた場合には自由端44Hが不動部46Hに接触した状態で梁状部材41Hの略中央が不動部48Hに接近するように変形するように構成し、歪みゲージ80の出力から圧縮荷重Pの値を測定することができる。
【0118】
また、本発明は、上記した実施形態以外の構造によっても実現可能である。すなわち、図11(C)に示すように、鋼等の弾性体からなり、一端(固定端43J)が強固な床又は壁等からなる不動部45Jで固定され、他端44Jが自由状態となっている曲がり梁状の梁状部材41Jの略中央に引張荷重Tが載荷されるようにし、自由端44Jの上方に不動部46Jを設け、当該不動部46Jと自由端44Jとの間に構造変換用間隙47Jを設けて外力応答体10Jを構成し、外力応答体10Jの固定端43J付近の表面に歪みゲージ80を貼付するように構成してもよい。このように構成すれば、荷重Tが第1荷重値未満の場合には自由端44Jが不動部46Jに接近するように変形し、引張荷重Tが第1荷重値と等しくなった場合には自由端44Jが不動部46Jに接触し、引張荷重Tが第1荷重値を越えた場合には自由端44Jが不動部46Jに接触した状態で梁状部材41Jの略中央が不動部48Jに接近するように変形するように構成し、歪みゲージ80の出力から引張荷重Tの値を測定することができる。
【0119】
また、本発明は、上記した実施形態以外の構造によっても実現可能である。すなわち、図11(D)に示すように、鋼等の弾性体からなり、一端(固定端43K)が強固な床又は壁等からなる不動部45Kで固定され、他端44Kが自由状態となっている直線梁状の梁状部材41Kの略中央に引張荷重Tが載荷されるようにし、自由端44Kの上方に不動部46Kを設け、当該不動部46Kと自由端44Kとの間に構造変換用間隙47Kを設けて外力応答体10Kを構成し、外力応答体10Kの固定端43K付近の表面に歪みゲージ80を貼付するように構成してもよい。このように構成すれば、引張荷重Tが第1荷重値未満の場合には自由端44Kが不動部46Kに接近するように変形し、引張荷重Tが第1荷重値と等しくなった場合には自由端44Kが不動部46Kに接触し、引張荷重Tが第1荷重値を越えた場合には自由端44Kが不動部46Kに接触した状態で梁状部材41Kの略中央が不動部48Kに接近するように変形するように構成し、歪みゲージ80の出力から引張荷重Tの値を測定することができる。
【0120】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る荷重測定装置、及び荷重測定方法によれば、弾性体からなり、一端で固定され他端が自由状態の梁状部材の略中央に荷重が載荷されるようにし、自由端の下方又は上方に不動部を設け、当該不動部と自由端との間に構造変換用間隙を設けて外力応答体を構成し、外力応答体の固定端付近の表面に歪みゲージを貼付するように構成したので、荷重が第1荷重値未満の場合には自由端が不動部に接近するように変形させ、荷重が第1荷重値と等しくなった場合には自由端が不動部に接触させ、荷重が第1荷重値を越えた場合には自由端が不動部に接触した状態で梁状部材の略中央が不動部に接近するように変形させ、歪みゲージの出力から荷重の値を測定することができる。この場合、小荷重から大荷重まで、広いダイナミック・レンジで荷重測定を行うことができる、という利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【図2】第1実施形態の荷重測定装置において載荷により第1作用部と第2作用部が互いに接触した状態を示す図である。
【図3】第1実施形態の荷重測定装置において載荷により第1作用部と第2作用部が互いに接触した状態で第2直線部材の略中央と第1直線部材が互いに接近するように変形している状態を示す図である。
【図4】本発明に係る荷重測定装置の作用原理を説明する概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【図6】第2実施形態の荷重測定装置において載荷により第1作用部と第2作用部が互いに接触した状態を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の第4実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の第5実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の第6実施形態である荷重測定装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態である荷重測定装置における外力応答体の構成を示す図である。
【図12】従来の歪みゲージの構成を示す図である。
【図13】弾性体の応力と歪みの関係を示す概念図である。
【符号の説明】
1A〜1K 荷重測定装置
10A〜10K 外力応答体
11A〜11F 第1直線部材
12A〜12F 第2直線部材
13A〜13F2 接合部材
14A〜14F2 第1端
15A〜15F2 第2端
16A〜16F22 突出部
17A〜17F22 第1作用部
18A〜18F22 第2作用部
19A〜19F2 第1間隙
20A〜20F22 第2間隙
21A〜21F 第1雌ネジ孔
22A〜22F 第2雌ネジ孔
23A〜23F 載荷用スピンドル
24A〜24F 載荷用スピンドル
33D〜33F 第3直線部材
41G〜41K 梁状部材
42G、42J 直線部
43G〜43K 固定端
44G〜44K 自由端
45G〜45K 不動部
46G〜46K 不動部
47G〜47K 構造変換用間隙
48G〜48K 不動部
80 歪みゲージ
81 ゲージベース
82 抵抗部
83、84 リード線
P 圧縮荷重
T 引張荷重
Z 破断点

Claims (8)

  1. 弾性体からなり、一端で固定され他端が自由状態の梁状部材の略中央に荷重が載荷されるようにし、前記自由端の下方又は上方に不動部を設け、当該不動部と前記自由端との間に構造変換用間隙を設けて外力応答体を構成し、前記外力応答体の前記固定端付近の表面に歪みゲージを貼付し、
    前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記自由端が前記不動部に接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記自由端が前記不動部に接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記自由端が前記不動部に接触した状態で前記梁状部材の略中央が前記不動部に接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
    を特徴とする荷重測定装置。
  2. 請求項1記載の荷重測定装置において、
    弾性体からなり、直線棒状に形成されたN(N:2以上の整数)個の直線部材を互いに平行に第1間隙を配して配置し前記N個の直線部材のうち同じ側で隣接する2個の端部どうしを(N−1)個の接合部材で交互に接合して構成される略U字状又は略S字状若しくは略波形状の外力応答体を備え、
    前記直線部材のうち最も外側となる直線部材である最外直線部材を前記梁状部材としその内面の先端となる第1端の付近から前記第1端に対向する他の直線部材の端である第2端の付近へ向けて、又は前記第2端の付近から前記第1端の付近へ向けて、それぞれ突出部が突設されるとともに、前記突出部の先端付近に設けられる第1作用部と、前記第2端又は前記第1端の付近で前記第1作用部に対向する箇所に設けられる第2作用部との間に、前記構造変換用間隙として第2間隙が設けられ、
    前記外力応答体の表面に歪みゲージが貼付され、
    前記最外直線部材の外面の略中央の各々に同一軸上となり方向が逆となる荷重を作用させ、前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記第1作用部が前記第2作用部に接触した状態で前記最外直線部材の略中央と、隣接する直線部材が互いに接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
    を特徴とする荷重測定装置。
  3. 請求項記載の荷重測定装置において、
    前記荷重は圧縮荷重であり、前記荷重が前記第1荷重値未満の場合には、前記最外直線部材と、隣接する直線部材が互いに接近するように変形すること
    を特徴とする荷重測定装置。
  4. 請求項記載の荷重測定装置において、
    前記荷重は引張荷重であり、前記荷重が前記第1荷重値未満の場合には、前記最外直線部材と、隣接する直線部材は互いに離れるように変形すること
    を特徴とする荷重測定装置。
  5. 請求項4記載の荷重測定装置において、
    前記突出部は略L字状に構成され、前記第1作用部は、前記略L字状の突出部の屈曲端部であり、
    前記第2作用部は、前記第1作用部によって係止可能に設置された被係止部であること
    を特徴とする荷重測定装置。
  6. 請求項記載の荷重測定装置において、
    前記歪みゲージは、
    前記最外直線部材と、前記最外直線部材に隣接する直線部材を接合する接合部材である最外接合部材の表面に貼付されること
    を特徴とする荷重測定装置。
  7. 弾性体からなり、一端で固定され他端が自由状態の梁状部材の略中央に荷重が載荷されるようにし、前記自由端の下方又は上方に不動部を設け、当該不動部と前記自由端との間に構造変換用間隙を設けて外力応答体を構成し、前記外力応答体の前記固定端付近の表面に歪みゲージを貼付し、
    前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記自由端が前記不動部に接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記自由端が前記不動部に接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記自由端が前記不動部に接触した状態で前記梁状部材の略中央が前記不動部に接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
    を特徴とする荷重測定方法。
  8. 請求項7記載の荷重測定方法において、
    弾性体からなり、直線棒状に形成されたN(N:2以上の整数)個の直線部材を互いに平行に第1間隙を配して配置し前記N個の直線部材のうち同じ側で隣接する2個の端部どうしを(N−1)個の接合部材で交互に接合して構成される略U字状又は略S字状若しくは略波形状の外力応答体を用い、
    前記直線部材のうち最も外側となる直線部材である最外直線部材を前記梁状部材としその内面の先端となる第1端の付近から前記第1端に対向する他の直線部材の端である第2端の付近へ向けて、又は前記第2端の付近から前記第1端の付近へ向けて、それぞれ突出部が突設されるとともに、前記突出部の先端付近に設けられる第1作用部と、前記第2端又は前記第1端の付近で前記第1作用部に対向する箇所に設けられる第2作用部との間に、前記構造変換用間隙として第2間隙が設けられ、
    前記外力応答体の表面に歪みゲージが貼付され、
    前記最外直線部材の外面の略中央の各々に同一軸上となり方向が逆となる荷重を作用させ、前記荷重が第1荷重値未満の場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接近するように変形し、前記荷重が前記第1荷重値と等しくなった場合には前記第1作用部と前記第2作用部が互いに接触し、前記荷重が前記第1荷重値を越えた場合には前記第1作用部が前記第2作用部に接触した状態で前記最外直線部材の略中央と、隣接する直線部材が互いに接近するように変形するように構成し、前記歪みゲージの出力から前記荷重の値を測定すること
    を特徴とする荷重測定方法。
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