JP3835272B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙等の記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関し、特に後の再利用等のために画像データに対しいったん圧縮などの符号化を施し、その符号化データを復号して画像形成を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像をデジタルデータの形で取り扱うデジタル方式の複写機や複合機、プリンタなどの画像形成装置では、1ページ分の画像データをページバッファ又はページメモリと呼ばれるメモリに展開し、そのメモリの内容をビデオ信号に変換してIOT(Image Output Terminal)(用紙に画像を印刷する装置。プリンタエンジンとも呼ばれる)に供給し、用紙に印刷させる。ところが、近年では高解像度化やカラー化により画像のデータ量が飛躍的に増大しており、ページバッファの大容量化によるコスト上昇が問題となった。これに対する解決策として、従来より、画像データをデータ圧縮してページバッファに書き込み、このページバッファから圧縮データを読み出して伸長しながらビデオ信号に変換し、IOTに供給するという方式がよく知られている。
【0003】
また近年のデジタル画像形成装置では、読み取った原稿の各ページの画像データをハードディスクなどの大容量記憶装置に蓄積し、所望のページ順で読み出して印刷することで、電子ソート処理やN−up印刷(用紙1ページに原稿Nページの画像を並べて印刷する処理)、両面印刷など様々な処理を実現できるものが一般的となっている。この種の画像形成装置でも、ページバッファのコスト削減のため画像データの圧縮を行う装置が多く、大容量記憶装置にも圧縮された画像データが蓄積される。この場合、1ページ分の画像を圧縮してページバッファに書き込み、その1ページ分の圧縮データを1つの単位として大容量記憶装置に蓄積している。また、蓄積された圧縮データは、1ページ分ずつを単位として大容量記憶装置からページバッファにロードされ、伸長されてプリントエンジンに供給される。
【0004】
周知のように、JPEG等の画像圧縮方式では、同じデータ量の画像を同じ圧縮パラメータを用いて圧縮しても、画像の性質によって圧縮データのデータ量が異なる。これに対しページバッファは、コスト上の制限から、一般的な性質の画像を圧縮したときに、1ページ分が収容できるサイズ(容量)に設定されていることが多い。このため、画像の性質が特に悪い(高い圧縮率が得られない)ケースでは、1ページの圧縮データがページバッファに収まらなくなる場合がある。このような場合、従来は、更に高い圧縮率が得られるように圧縮パラメータや圧縮方式を変えて画像データを再圧縮し、圧縮データがページバッファに完全に収まるまで段階的に圧縮率を上げながら再圧縮を繰り返している。JPEG等の画像圧縮方式では、実際に圧縮を行ってみないと最終的な圧縮データのサイズが分からないので、このような試行錯誤的な再圧縮処理が必要になる。
【0005】
圧縮データがページバッファに収まらない場合、これをページバッファから読み出して画像形成すると、情報の一部が欠落した状態で画像形成が行われてしまう。これを避けるため、従来の画像形成装置では、圧縮データがページバッファに完全に収まるのを確認してからIOTによる画像形成処理を開始するよう制御を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の制御方式は、1回目の圧縮で画像が十分に圧縮できない例外的なケースでも確実に正しい画像形成処理を実現できるという点では、有効な制御方式であった。しかしながら、この従来方式は、1回目の圧縮で圧縮データがページバッファに収まる通常の場合でも、圧縮データがページバッファに収まるのを確認してから画像形成処理を開始していたので、原稿読取開始から印刷結果の1ページ目の出力までの時間(FCOTとも呼ばれる)が長くなることを初めとして、印刷生産性・印刷速度の点で改善の余地があった。
【0007】
また周知のように、JPEG等の不可逆変換を伴う圧縮符号化処理では、圧縮率が高くなるほど復号結果の画質が劣化する。近年、画像形成結果の高画質化の要望が高まっているが、従来はどのような入力画像に対しても同じ圧縮条件で圧縮符号化を行っているので、実際に実現できる画質よりも低い画質で印刷される場合があった。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、ユーザのニーズ等に応じ、印刷速度を優先した画像形成処理と印刷結果の画質を優先した画像形成処理を実現することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、入力された画像データを符号化する符号化手段と、この符号化手段により符号化されたデータを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されたデータを復号化し、その復号化結果に応じた画像を所定媒体上に形成する像形成手段と、を備え、前記所定単位の入力画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まることが保証される符号化条件を用いる速度優先モードを備え、この速度優先モードが選択された場合には、前記符号化手段による前記入力画像データの符号化の開始後、その符号化結果が前記第1の記憶手段に収まることが確認されるのを待たずに前記像形成手段に画像形成を開始させる。
【0014】
また別の好適な態様では、画像形成装置は、所定単位の入力画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まるまで、符号化条件を変えて前記符号化手段に符号化を再実行させ、前記第1の記憶手段に前記符号化結果が収まった場合に前記像形成手段に画像形成を実行させる画質優先モードを備え、前記像形成手段によって行われる像形成処理の内容に応じて、前記画質優先モードと前記速度優先モードのうちの一方を選択する第1のモード自動選択手段を備える。
【0015】
また別の好適な態様では、画像形成装置は、所定単位の入力画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まるまで、符号化条件を変えて前記符号化手段に符号化を再実行させ、前記第1の記憶手段に前記符号化結果が収まった場合に前記像形成手段に画像形成を実行させる画質優先モードを備え、入力される複数の画像データの前記符号化手段による符号化結果を後の再利用のために蓄積する、前記第1の記憶手段よりも大容量の第2の記憶手段と、この第2の記憶手段の空き容量に応じて、前記画質優先モードと前記速度優先モードとのうち一方を選択する第2のモード自動選択手段とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す機能ブロック図である。この構成において、IIT(Image Input Terminal)10は、原稿を光学的に読み取るスキャナ機構であり、原稿の画像を示すデジタル信号を出力する。画像圧縮部12は、JPEG等の画像圧縮符号化方式を用いて画像データを圧縮符号化する装置であり、圧縮能力が異なる複数段階の符号化パラメータで圧縮符号化を行うことができる。
【0019】
バッファ14は、圧縮符号化された画像データ(以下「圧縮データ」と呼ぶ)を一時的に保持する記憶手段であり、例えば半導体メモリなどを用いて構成される。バッファ14は、物理的に単体の記憶媒体として構成する必要はなく、例えば汎用のメモリの一部の領域をバッファ14として利用してもよい。画像蓄積部16は、後の再利用に備えて圧縮データを蓄積する記憶装置であり、例えばハードディスク等の比較的大容量の記憶装置を用いて構成される。
【0020】
画像伸長部18は、バッファ14から圧縮データを読み出し、これを伸長復号して画像データに変換する装置である。画像伸長部18は、復号した画像データをビデオ信号の形でIOT20に対して出力する。IOT20は、供給されるビデオ信号に基づき、用紙等の記録媒体上に画像を形成する電子写真方式のプリンタ機構である。
【0021】
制御部22は、以上に説明した各機能モジュール10〜20を全体的に制御する制御機構である。この制御部22は、典型的には、ここで説明する機能・処理手順を記述したプログラムをCPUで実行することにより実現される。
【0022】
UI(ユーザインタフェース)部24は、この画像形成装置に対するユーザの操作指示等の入力の受け付けや、そのための情報表示を行う手段である。UI部24は、例えばコピースタートボタン等のハードウエアボタンや液晶タッチパネル等を含む。液晶タッチパネルには、制御部22によって生成されたGUI(グラフィカルユーザインタフェース)画面が表示され、制御部22のGUIプログラムは、この画面上でユーザが指で触れた位置の情報からそのユーザの入力内容を取得することができる。
【0023】
この本実施形態の画像形成装置は、印刷結果が早く得られるようにする速度優先モードと、より高画質の印刷結果を得るための画質優先モードという動作モードを備える。
【0024】
速度優先モードでは、画像圧縮部12による画像データの圧縮処理に並行して、画像伸長部18による伸長復号処理及びIOT20による画像形成処理を実行する。ただし、圧縮処理と画像形成処理とを単に並行実行するだけでは、例えば1ページの画像データの圧縮結果がバッファ14から溢れる場合などには、正しく印刷できないなどの不具合が生じる。そこで、本実施形態では、速度優先モードの場合、所定単位(例えば1ページ)の画像データの圧縮結果がバッファ14の容量以内に必ず収まる圧縮パラメータを用いて画像圧縮を行うようにする。この速度優先モード用の圧縮パラメータは、理論計算あるいは実験などで求めておき、画像形成装置に設定しておけばよい。このように決めた圧縮パラメータを用いて圧縮することで、圧縮結果がバッファ14に収まることが保証されるので、画像圧縮処理と並行して(復号及び)画像形成処理を開始しても、不具合は生じない。
【0025】
このように速度優先モードでは、所定単位の画像データの圧縮結果がバッファ14の容量内に収まることが保証される圧縮パラメータを用いて画像データを圧縮することで、この圧縮データの一部がバッファ14に格納されると同時に、圧縮データの画像伸長部18への供給を開始し、これに伴ってIOT20による用紙への画像形成処理を開始することが可能になる。この制御は、バッファ14に1ページ分の圧縮結果がバッファ14に完全に収まることを確認してからIOT20を動作させる従来の制御に比べて、画像形成の開始を早めることができるので、1ページ目の印刷結果の出力を早くし、ひいてはジョブ全体の出力完了を早くすることができる。画像伸長及び画像形成の開始タイミングは、より詳細には、伸長及び画像形成による圧縮データの消費速度と圧縮処理による圧縮データの供給速度との兼ね合いで、所定単位(例えば1ページ)分の画像形成処理を最後まで実行できるだけの量の圧縮データがバッファ14に蓄積されたタイミングとすればよい。すなわち、圧縮の方が伸長及び画像形成より速い場合は、事実上圧縮データをバッファ14に格納するのとほぼ同時に伸長及び画像形成を実行することができ、伸長及び画像形成の方が圧縮より速い場合は、バッファ14にある程度圧縮データが蓄積されてから伸長及び画像形成を開始すればよい。
【0026】
なお、原稿のサイズ(A4、B5など)が変われば画像データのデータサイズも変わるので、速度優先モード用の圧縮パラメータも、原稿サイズごとに用意するなどの改善が可能である。
【0027】
一方、画質優先モードでは、速度優先モードよりも圧縮率が低くなる圧縮パラメータで画像圧縮を行う。JPEG等の不可逆圧縮方式では、圧縮率を低くするとデータの劣化が少なくなるので、伸長復号結果の画質はよくなる。ただし圧縮率が低くなるようにした場合、画像データの圧縮結果がバッファ14に収まり切らなくなる場合も出てくる。そこで画質優先モードでは、所定単位分の画像データの圧縮結果がバッファ14に収まるのを確認してから、伸長及び画像形成処理を開始するようにする。そして、圧縮結果がバッファ14からオーバーフローした場合は、より圧縮率が高くなる圧縮パラメータに切り替えて再度その画像データを圧縮し直す。この処理はフォールバック処理と呼ばれる。
【0028】
このような画質優先モードの制御は、基本的には従来の制御と同様である。ただし、本実施形態では速度優先モードを別に設けているので、画質優先モードでは、1回目の圧縮符号化の際の圧縮パラメータとして、従来よりもより高画質が得られる(すなわちより圧縮率が低くなる)パラメータを採用してもよい。この場合、バッファ14のオーバーフローによるフォールバック処理が起こる可能性が高まるが、ユーザが明示的に画質優先モードを選んだ場合は、フォールバックによる処理の遅延の可能性も考慮した上で高画質を選択したと考えられるので、このような高画質向きの圧縮条件を採用しても不都合は少ないと考えられる。
【0029】
以上説明したように、本実施形態では、画像圧縮部12による圧縮符号化処理の処理条件(圧縮パラメータ)を変えるとともに、これに応じて画像伸長部18及びIOT20の処理開始の条件・タイミングを変えることで、速度優先モードと画質優先モードを実現している。
【0030】
次に、図2を参照して、本実施形態の画像形成装置の処理手順を説明する。
【0031】
この手順では、ユーザのコピースタートボタン押下により複写ジョブを開始する際、制御部22は、まず現在のモードの選択状態を判定する(S10)。
【0032】
速度優先モードが選択されている場合は、制御部22は、速度優先モード用の所定の圧縮パラメータを画像圧縮部12に設定して(S12)圧縮符号化処理を開始させ(S14)、圧縮結果の一部がバッファ14に格納されたところでIOT20を起動し、運転状態となったIOT20に対して画像伸長部18による画像伸長結果を供給して画像形成処理を開始する(S24)。この場合、所定単位(例えば1ページ)分の画像データの圧縮結果はバッファ14に必ず収まるので、フォールバックは起こらず、その所定単位分の画像データの印刷が完了する。なお、所定単位分の画像データの圧縮結果がバッファ14に収まったことが分かった時点で、制御部22はその圧縮結果を1つの単位として画像蓄積部16に蓄積する。そして、2部目以降を印刷する場合には、画像蓄積部16から圧縮データをバッファ14上に読み出して、画像形成処理に供する。
【0033】
一方、画質優先モードが選択されている場合は、制御部22は、画質優先モード用の所定の圧縮パラメータを画像圧縮部12に設定して(S16)圧縮符号化処理を開始させ(S18)、バッファ14がオーバーフローしないかどうかを監視する(S20)。所定単位分の画像データの圧縮処理が完了する時点でバッファ14がオーバーフローしていなければ、圧縮結果がバッファ14に収まった(すなわち正しく印刷できる)ことが確認できたことになるので、制御部22は、IOT24を起動し、運転状態となったIOT20に対して画像伸長部18による画像伸長結果を供給して画像形成処理を開始する(S24)。また、これと並行して、バッファ14内の圧縮データを画像蓄積部16に蓄積する処理も行う。ステップS20でバッファ14がオーバーフローしたと判明した場合には、圧縮結果がバッファ14の容量に収まらなかったということなので、制御部22は、より圧縮率が高くなるように圧縮パラメータを変更し(S22)、画像圧縮部12に再度圧縮処理を実行させる(S18)。そして、ステップS20で圧縮結果がバッファ14の容量内に収まると判断されるまで、圧縮パラメータの変更(S22)と再圧縮(S18)を繰り返し、バッファ容量内に収まると判断されると、IOT20を起動して画像形成処理を開始する(S24)。
【0034】
以上説明した画像形成装置において、速度優先又は画質優先のいずれのモードを選択するかは、例えば画像形成装置の使用状況等などに基づき決定し、これをデフォルト値として画像形成装置に設定しておくこともできる。この場合、個々のユーザは、複写の都度モード選択を行わなくてもよい。UI部24は、このデフォルトモード設定のためのユーザインタフェース画面等を提供する。このようなモードのデフォルト値の設定・変更の権限は、例えば画像形成装置を提供する企業のサービスエンジニアや画像形成装置を設置する組織のシステム管理者など、ある程度限られた人のみに限定することも好適である。
【0035】
また、ユーザが個別の事情でデフォルトモードと異なるモードを使いたい場合もあるので、UI部24により、1つのジョブについてモード選択を行うためのユーザインタフェース画面を提供することも好適である。この場合、ユーザがこのモード選択画面を呼び出して速度優先モード又は画質優先モードの選択指示を入力し、コピースタートボタンを押下すると、画像形成装置のADF(自動原稿送り装置)又は原稿読取部(プラテン)にセットされた原稿について、選択されたモードで画像形成処理が行われる。
【0036】
また、画像形成処理の内容に応じ、画像形成装置が速度優先モード又は画質優先モードを自動選択する構成も好適である。例えば、画質があまり要求されないテキスト文書が多いと考えられる白黒画像出力の場合は速度優先モードを自動選択し、画質が要求される写真等が多いと考えられるカラー画像出力の場合は画質優先モードを自動選択するなどの自動選択方式が可能である。また、この画像形成内容に応じたモード自動選択を有効とするか否かを設定するためのユーザインタフェースを、サービスエンジニア(又はシステム管理者)用及び/又は一般ユーザ用に設けることも好適である。なお、画像形成処理の内容については、UI部24からユーザが入力した画像形成条件設定内容(例えば白黒・カラーの選択など)から求めることができる。また、読み取った原稿の画像の状況(例えば白黒かカラーかなど)によって、画像形成装置が画像形成内容を自動決定することもできる。
【0037】
また、画像蓄積部16の空き容量に応じて画像形成装置がモードを自動選択することも好適である。画像蓄積部16が一杯になると、例えば古い蓄積データを廃棄して空き容量を確保するなどの処理が終わるまで画像形成処理をいったん中断するなど処置が必要となり、ユーザを待たせることになる。そこで、画像蓄積部16の空き容量が残り少なくなった場合は、圧縮データのサイズをより小さくすることができる速度優先モードを自動選択することで、そのような事態を極力回避することができる。この画像蓄積部16の空き容量に応じたモード自動選択を有効にするか否かを設定するためのユーザインタフェースを、サービスエンジニア(又はシステム管理者)用及び/又は一般ユーザ用に設けることも好適である。
【0038】
このような方式を利用した図2の手順におけるモード判別(S10)の処理内容の一例を、図3を参照して説明する。
【0039】
この手順では、制御部22は、コピースタートボタンが押下された場合、今回のジョブに対するモード選択の入力がUI部24に対してなされているかどうかを判定し(S30)、モード選択入力がなされていればその入力に従って速度優先モード又は画質優先モードを選択する(S32)。今回のジョブに対するモード選択がなされていない場合は、モードの自動選択が有効(ON)に設定されているか否かを判定し(S34)、無効に設定されている場合(すなわち判定結果がN(否定))は、サービスエンジニア等により設定されたデフォルトのモード設定値が示すモードを選択する(S36)。自動選択が有効と設定されている場合は、所定の基準に従ってモード自動選択処理を実行する(S38)。
【0040】
このモード自動選択処理の一例を図4に示す。この手順では、まず制御部22は、画像蓄積部16の空き容量が十分か否かを判定する(S40)。この判定は、例えば空き容量を所定のしきい値と比較するなどにより行えばよい。ここで、空き容量が十分でないと判定した場合は速度優先モードを自動選択する(S42)。一方、空き容量が十分であると判定した場合、制御部22は、出力対象の画像がカラーか否かを判別する(S44)。そして、カラーでない場合(すなわち白黒の場合)は速度優先モードを自動選択し(S44)、カラーの場合は画質優先モードを自動選択する(S46)。
【0041】
この図4の例は、カラーか白黒かといった画像処理内容に基づくモード自動選択と、画像蓄積部16の空き容量に基づくモード自動選択と、の両方が有効と設定されている場合の処理手順の一例である。もちろん、モード自動選択の手順としては、これ以外にも様々なものが考えられる。
【0042】
以上、本発明の好適な実施の形態を説明した。この実施形態によれば、所定単位の入力画像の圧縮結果がバッファ14に収まるのを待たずにIOT20による画像形成処理を開始する速度優先モードを設けたことにより、出力結果が早く欲しいユーザは、この速度優先モードを選択することで、その希望を満足させることができる。一方、多少出力が遅くなっても高画質の出力結果が欲しいユーザは、画質優先モードを選択することで、より高画質の出力を得ることができる。
【0043】
以上に説明した実施形態では、速度優先モードにおいて、入力される所定単位の画像の圧縮結果が必ずバッファ14に収まるような圧縮パラメータを用いるとしたが、画像形成装置の構成によっては、そのようにすると出力画像の画質が低くなりすぎる場合も考えられる。このような場合は、圧縮結果が必ずバッファ14に収まる場合よりも少し圧縮率が低くなるパラメータを速度優先モードで用いればよい。この場合、速度優先モードでもバッファ14のオーバーフローによる再圧縮処理が必要になる場合が出てくるが、画質優先モードよりも圧縮率が高くなるように設定されているので、そのような事態に至る確率は画質優先モードよりも低くなる。したがって、この場合でも、統計的に見ればユーザの出力指示から実際の印刷結果の出力までの時間は、画質優先モードよりも短くなる。
【0044】
また画質優先モードとして、画像データの圧縮率が異なる複数段階のモードを設け、ユーザが希望の画質レベルに応じたモードを選択できる構成とすることも可能である。
【0045】
また上記の実施形態では、紙等の原稿を光学的に読み取って用紙上に複写する場合を例にとったが、ホストコンピュータから印刷データを受け取って画像形成する画像形成装置の場合にも、上記と同様の制御を適用することが可能である。
(参考例)
画像形成装置は、入力された画像データを符号化する符号化手段と、この符号化手段により符号化されたデータを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されたデータを復号化し、その復号化結果に応じた画像を所定媒体上に形成する像形成手段と、前記符号化手段の符号化条件の異なる画質優先モードと速度優先モードのうち選択されているモードに応じて、前記符号化手段の符号化処理を制御するモード制御手段と、前記モード制御手段で選択されているモードに応じて、前記像形成手段による像形成の開始条件を切り替える切替手段と、を備える。
ここで像形成の開始条件とは、画像形成装置の制御処理において、像形成手段に像形成を開始させてよい場合を判断するための条件であり、例えば、前記画質優先モードが選択されている場合の像形成の開始条件としては、前記入力された画像データを前記符号化手段により符号化した結果が所定の条件を満足する、という開始条件を用いることができる。
また、別の例の画像形成装置は、入力された画像データを符号化する符号化手段と、この符号化手段により符号化されたデータを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されたデータを復号化し、その復号化結果に応じた像を所定媒体上に形成する像形成手段と、前記符号化手段の符号化条件の異なる画質優先モードと速度優先モードのうち選択されているモードに応じて前記符号化手段の符号化処理を制御するモード制御手段と、前記モード制御手段で選択されているモードに応じて、前記像形成手段による像形成の開始タイミングを切り替える切替手段とを備える。
ここで、前記入力される画像データは所定単位に区分されて入力され、前記切替手段は、前記画質優先モードが選択されている場合は、前記所定単位の画像データを前記符号化手段により符号化した結果が前記第1の記憶手段に収まると判断されたタイミングで前記像形成手段に当該所定単位に対する像形成を開始させ、前記速度優先モードが選択されている場合は、前記所定単位の画像データについて前記符号化手段による符号化処理と並行して前記像形成手段に像形成を開始させるようにしてもよい。
また、前記速度優先モードでは、所定単位ごとに入力される画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まるように圧縮されることを保証される符号化条件を用い、前記画質優先モードでは、前記速度優先モードよりもデータの圧縮率が低くなる符号化条件を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の画像形成装置の全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】 実施形態の装置の処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 モード選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】 自動モード選択の手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 IIT、12 画像圧縮部、14 バッファ、16 画像蓄積部、18
画像伸長部、20 IOT、22 制御部。
Claims (3)
- 入力された画像データを符号化する符号化手段と、
この符号化手段により符号化されたデータを記憶する第1の記憶手段と、
この第1の記憶手段に記憶されたデータを復号化し、その復号化結果に応じた画像を所定媒体上に形成する像形成手段と、
を備え、
所定単位の入力画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まることが保証される符号化条件を用いる速度優先モードを備え、
この速度優先モードが選択された場合には、前記符号化手段による前記入力画像データの符号化の開始後、その符号化結果が前記第1の記憶手段に収まることが確認されるのを待たずに前記像形成手段に画像形成を開始させる、
画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
所定単位の入力画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まるまで、符号化条件を変えて前記符号化手段に符号化を再実行させ、前記第1の記憶手段に前記符号化結果が収まった場合に前記像形成手段に画像形成を実行させる画質優先モードを備え、
前記像形成手段によって行われる像形成処理の内容に応じて、前記画質優先モードと前記速度優先モードのうちの一方を選択する第1のモード自動選択手段、
を備える画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
所定単位の入力画像データの前記符号化手段による符号化結果が前記第1の記憶手段に収まるまで、符号化条件を変えて前記符号化手段に符号化を再実行させ、前記第1の記憶手段に前記符号化結果が収まった場合に前記像形成手段に画像形成を実行させる画質優先モードを備え、
入力される複数の画像データの前記符号化手段による符号化結果を後の再利用のために蓄積する、前記第1の記憶手段よりも大容量の第2の記憶手段と、
この第2の記憶手段の空き容量に応じて、前記画質優先モードと前記速度優先モードとのうち一方を選択する第2のモード自動選択手段と、
を備える画像形成装置。
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