JP3835093B2 - 密閉形鉛蓄電池 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、密閉形鉛蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
密閉形鉛蓄電池は安価で信頼性が高いという特徴を有するため、無停電電源装置や自動車用バッテリーなどに広く使用されている。最近、これらに用いられる密閉形鉛蓄電池の軽量化が強く要求されている。
【0003】
密閉形鉛蓄電池を軽量化するには、正極板又は負極板に用いられている活物質の利用率を高くすることによって、活物質量を低減する手法が有効である。なお、密閉形鉛蓄電池は一般的に、正極活物質に比べて負極活物質の利用率が低く、正極活物質量に対して余分の負極活物質量を充填しないと、十分な放電容量が得られないという問題点がある。そして、この傾向は高率放電時に著しいことも知られている。そこで、負極活物質中にカーボンやグラファイトなどの電気化学的に安定で、導電性を有する炭素粉末を添加する手法を用いることによって、負極活物質の利用率を高くする検討がされてきた。
【0004】
なお、密閉形鉛蓄電池用のペースト式負極板は、集電体として鉛合金製の格子体を用い、該格子体にペースト状の活物質を塗着し、熟成・乾燥して作製するのが一般的である。しかしながら、通常得られるような一般的な炭素粉末をペースト状活物質に添加しても、満足できるような負極活物質の利用率の向上が認められていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、最適な炭素粉末を負極活物質に含有させることによってその利用率を向上させ、軽量な密閉形鉛蓄電池を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、第一の発明は、鉛粉を主成分とするペースト状活物質を、鉛合金製の集電体に充填して作製するペースト式負極板を用いる密閉形鉛蓄電池において、前記ペースト状活物質は、前記鉛粉に対して平均粒子径が0.1μm以下のアセチレンブラックを0.2〜2.0質量%含有するものであることを特徴としている。
【0007】
第二の発明は、前記第一の発明のペースト状活物質中に、前記鉛粉に対して、さらに平均粒子径が1μm以上のグラファイトを0.05〜0.2質量%含有させることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.負極板用ペースト状活物質の作製
一酸化鉛を70〜80質量%含む鉛粉を3kg、該鉛粉質量に対してリグニン粉末を0.4質量%、硫酸バリウム粉末を1質量%、濃度が35質量%の希硫酸を173ml、適量の水を加えて混練し、負極用のペースト状活物質を作製した。本発明では、この負極用のペースト状活物質に、後述するアセチレンブラックやグラファイトなどの炭素粉末を添加して再び混練する。そして、JIS規格の針入度測定装置(離合社製)を用いて、それぞれの負極用ペースト状活物質について針入度の測定を行い、適量の水を添加することによりその針入度を80〜120mm-1に調整した。なお、炭素粉末の平均粒子径の測定には、レーザー回折式粒度分布測定装置(LA-500、堀場製作所製)を用いた。
【0009】
2.密閉形鉛蓄電池の作製
作製した負極用ペースト状活物質を、w109mm × 1140mm × t2.0mmの鉛−カルシウム合金製の格子体に充填し、40℃、湿度98質量%の大気中で24h熟成し、72h乾燥させて未化成の負極板を作製した。一方、正極板としては、従来から使用しているものを用いた。
【0010】
作製した負極板が3枚と正極板が2枚とを、ガラス繊維製のリテーナを介して積層して極板群を組み立て、該極板群をABS製の電槽に組み込み、比重が1.21(20℃)の希硫酸電解液を注入する。その後、充電量が250%、化成時間が88h、周囲温度が60℃の条件で電槽化成をして、30Ah-2Vの密閉形鉛蓄電池を作製した。
【0011】
3.密閉形鉛蓄電池の放電容量試験
作製した密閉形鉛蓄電池は、3Aで放電(25℃、放電終止電圧:1.8V)して、初期の放電容量を測定して異常がないことを確認する。そして、この密閉形鉛蓄電池を解体して正極板が2枚、負極板が1枚の構成要素とする、負極板の容量が支配する密閉形鉛蓄電池に組み直して、該負極板の放電容量を測定する試験を行った。
【0012】
25℃の雰囲気で、1.5A(0.05CA)の電流値で放電容量に対して120%を充電し、0.1CAの電流値放電(放電終止電圧1.8V)することを計4サイクル行い、放電容量が安定する4サイクル目の放電容量を測定し、該放電容量と負極活物質の充填量との関係から負極活物質の利用率を求めた。
【0013】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0014】
(実施例1、2、比較例1、2)
上記した負極板用のペースト状活物質に、平均粒子径がそれぞれ0.05μm、0.10μm、0.15μmのアセチレンブラックを鉛粉に対して1質量%添加した負極板と、アセチレンブラックを添加しない負極板とを作成して実験した。前記した手法で負極板用活物質の利用率及び放電容量を測定した結果を表1に示す。
【0015】
表1より、平均粒子径が0.1μm以下のアセチレンブラックを用いると、負極活物質の利用率が高く、少ない負極活物質量でも同程度の放電容量を得ることができるため優れていることがわかる。
【0016】
【表1】
【0017】
(比較例1、3、実施例1、3、4)
平均粒子径が0.05μmのアセチレンブラックを用い、上記した鉛粉に対して、それぞれ0.1、0.2、1.0、2.0、5.0質量%添加した負極板用のペースト状活物質を用いて負極板を作成して実験した。前記した手法で負極用活物質の利用率を測定した結果を表2に示す。
【0018】
表2から、鉛粉に対して0.2〜2.0質量%のアセチレンブラックを添加すると、負極活物質の利用率が高く、少ない負極活物質量でも同程度の放電容量を得ることができるため好ましいことがわかる。
【0019】
【表2】
【0020】
(実施例3、5〜7)
上記した鉛粉に対して、平均粒子径が0.05μmのアセチレンブラックを0.2質量%、平均粒子径がそれぞれ0.5、1、2μmの3種類のグラファイトを0.1質量%添加した負極板用のペースト状活物質を用いて負極板を作成して実験した。そして、前記した手法で負極活物質の利用率を測定した結果を表3に示す。
【0021】
表3から、平均粒子径が1μm以上のグラファイトを添加すると、少ない負極活物質量でも同程度の放電容量を得ることができるため好ましいことがわかる。
【0022】
【表3】
【0023】
(実施例6、8〜10)
上記した鉛粉に対して、平均粒子径が0.05μmのアセチレンブラックを0.2質量%、平均粒子径が1μmのグラファイトをそれぞれ0.02、0.05、0.1、0.2質量%添加した負極板用のペースト状活物質を用いて負極板を作成して実験した。そして、前記した手法で負極活物質の利用率を測定した結果を表4に示す。
【0024】
表4から、鉛粉に対してグラファイトを0.05〜0.2質量%添加すると、少ない負極活物質量でも同程度の放電容量を得ることができるため好ましいことがわかる。本発明を用いた(実施例8〜10)では、従来使用していた(比較例1)に比べると、鉛粉の質量を約2割程度減らすことができるため、材料費の低減及び密閉形鉛蓄電池の軽量化において優れたものである。
【0025】
【表4】
【0026】
【発明の効果】
上述したように本発明を用いると、負極活物質の利用率を高くすることができるため、負極板に用いる鉛粉量を低減できる。その結果、密閉形鉛蓄電池の軽量化が可能となるため工業上優れたものである。
Claims (2)
- 鉛粉を主成分とするペースト状活物質を、鉛合金製の集電体に充填して作製するペースト式負極板を用いる密閉形鉛蓄電池において、前記ペースト状活物質は、前記鉛粉に対して平均粒子径が0.1μm以下のアセチレンブラックを0.2〜2.0質量%含有するものであることを特徴とする密閉形鉛蓄電池。
- 前記ペースト状活物質は、前記鉛粉に対して平均粒子径が1μm以上のグラファイトを0.05〜0.2質量%含有するものであることを特徴とする請求項1記載の密閉形鉛蓄電池。
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