JP3834868B2 - 潤滑油供給構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッカアームを用いて吸排気弁を開閉駆動する内燃機関(エンジン)の動弁機構に用いて好適の、潤滑油供給構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンの動弁系にロッカシャフト及びロッカアームを設け、このロッカアームをクランクシャフトに連動するカムにより揺動させることで、エンジンの吸排気弁を開閉駆動するようにした、いわゆるロッカアーム式動弁機構が広く知られている。
【0003】
そして、このようなロッカアームを用いた動弁機構において、吸気ロッカアームや排気ロッカアームとは異なるタイミングで作動する補助ロッカアームを設け、この補助ロッカアームを上記吸気ロッカアームや排気ロッカアームと一体に作動しうるように構成することで、吸排気弁の開閉タイミングやリフト量を変更するようにした可変バルブタイミング機構が各種提案,開発されている。
【0004】
このような可変バルブタイミング機構としては、エンジンの運転状態に応じて吸排気弁の開閉タイミングやバルブリフト量を変更してエンジンの出力を向上させながら低燃費化を実現するようにした機構や、アクセルオフ時に排気弁の開閉タイミングを変更してエンジンに負の仕事をさせエンジンブレーキ能力を増大させるようにした排気ブレーキ装置等が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような、吸気弁や排気弁を通常の吸気タイミングや排気タイミングと異なるタイミングで開閉するための機構としては、例えば図9,図10に示すようなものが考えられる。
ここで、図9,図10はともに上述したような可変バルブタイミング機構としての圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ装置を有するエンジンの動弁機構の一例を示す模式図であって、OHC(オーバヘッドカムシャフト)式動弁機構として構成されている。また、このエンジンは、一列方向に複数の気筒を有する多気筒エンジンとして構成されており、このエンジンの動弁機構は、各気筒毎に同様に構成されたものである。
【0006】
さて、図9及び図10において、2は排気弁駆動用ロッカアーム(排気ロッカアーム)、6は吸気弁駆動用ロッカアーム(吸気ロッカアーム)、8は圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ用ロッカアーム(補助ロッカアーム)、22はロッカシャフト、10はカムシャフト、32,36,38はそれぞれ排気カム,吸気カム,補助カムである。
【0007】
なお、以下では、20−1のように符号に−1を付したものを図9中において左側の気筒の動弁機構に用いられる部材、符号に−2を付したものを図9中において右側の気筒の動弁機構に用いられる部材として区別する。また、特に気筒の区別をせずに説明する場合には、このような−1や−2を付さずに表記する。
上記のロッカシャフト22は排気ロッカアーム2と一体に形成されたロッカアーム一体型ロッカシャフトであって、排気ロッカアーム2の揺動に応じてロッカシャフト22も回動するものである。
【0008】
また、このロッカシャフト22は、各気筒毎に分割して設けられており、図9に示すように、ロッカシャフト22−1の一方の端部とロッカシャフト22−2の一方の端部とが、ロッカシャフト支持部24により回転可能に支持されている。そして、各気筒毎にロッカシャフト22がこのように配設されている。
一方、吸気ロッカアーム6はロッカシャフト22に遊嵌されており、吸気ロッカアーム6とロッカシャフト22とは互いに相対回転可能に構成されている。
【0009】
また、補助ロッカアーム8もロッカシャフト22に遊嵌されている。ここで、この補助ロッカアーム8は、エンジン補助ブレーキ用カム(補助カム)38により駆動されるものである。また、この補助カム38は、エンジン補助ブレーキの作動に適したカムプロフィールに形成されており、エンジンの圧縮上死点近傍で補助ロッカアーム8を揺動させるようなカムプロフィールに形成されている。
【0010】
また、この動弁機構には、補助ロッカアーム8と排気ロッカアーム2とを連結させて各ロッカアーム2,8を一体に作動させる連係モードと、補助ロッカアーム8と排気ロッカアーム2とを切り離して排気ロッカアーム2を単独で作動させる非連係モードとを切り換えるための切り換え機構(又はロッカアーム係合機構)30が設けられている。
【0011】
そして、この切り換え機構30の作動を制御することにより、エンジンの通常運転とエンジン補助ブレーキの作動とが切り換えられる。
すなわち、エンジン1の通常運転時には、排気ロッカアーム2と補助ロッカアーム8とを切り離し、排気ロッカアーム2のみで排気弁を駆動する。これにより、排気弁は通常のバルブタイミングで開閉駆動される。
【0012】
また、エンジン補助ブレーキの作動時には、補助ロッカアーム8と排気ロッカアーム2とを連結して一体に作動させ、排気弁を排気ロッカアーム2及び補助ロッカアーム8の両方により駆動する。これにより、排気弁が圧縮上死点近傍においても開弁して、圧縮エネルギを逃がすことで制動力を得ることができる。
なお、切り換え機構30としては、例えば図10に示すようなものが考えられる。すなわち、ロッカシャフト22内に穴部(ピストン室)40を形成するとともに、補助ロッカアーム8における穴部40に対向する位置に係合穴(係合部)46を形成する。そして、上記穴部40に係合ピン(係合用ピストン)42等を嵌挿して、この係合ピン42を流体圧等により進退させることで、補助ロッカアーム8をロッカシャフト22から切り離したり、ロッカシャフト22に連結させたりするのである。
【0013】
ところで、このような動弁機構におけるロッカシャフト22の支持部24としては、図11,図12に示すように、シリンダヘッドに半円筒状の軸受部24Aを設けるとともに、この軸受部24Aの上部にやはり半円筒状のキャップ24Bを設け、この軸受部24Aとキャップ24Bとを図9に示すボルト24C等により締結することで、ロッカシャフト22−1,22−2を支持することが考えられる。
【0014】
この場合、図11や図12に示すように、ロッカシャフト支持部24には、ロッカシャフトの揺動時の焼きつきを防止すべく、通常は潤滑油を供給する潤滑油通路が設けられる。
すなわち、図11〜図13に示すように、軸受部24Aに各ロッカシャフト22−1,22−2に潤滑油を供給する潤滑油通路53を形成するとともに潤滑油通路53と連通する環状溝55を設けて、図11に示す潤滑油通路57や図11に示す潤滑油通路58からロッカシャフト22−1,22−2に潤滑油を供給するのである。なお、図11〜図13において、50はロッカシャフト22−1内の作動油供給路、51は作動流体圧供給通路、52はロッカシャフト22−2内の潤滑油供給路、54はベアリングである。
【0015】
そして、キャップ24Bに、図11に示すような潤滑油通路57を設けた場合には、斜め方向の穴の加工工程1回と縦方向の穴の加工工程1回との計2回の加工工程で潤滑油通路57を形成することができ、これによりロッカシャフト支持部24の製造コストを比較的安価なものとすることができるのである。しかしながら、このような潤滑油通路57では、ブラケット24の全体の高さが高くなってしまい、エンジン全体の高さが高くなり重量が増大してしまうという課題がある。
【0016】
また、図12に示すような潤滑油通路58を設けた場合には、エンジン全体の高さを低くすることができるが、潤滑油通路58を形成するためには、横方向の穴の加工工程1回と縦方向の穴の加工工程2回との計3回の加工工程が必要であり、製造コストが増加するという課題がある。
また、図11〜図13に示すような潤滑油の供給構造では、油穴56A,56Bから供給された作動油は、ロッカシャフト22−1及びロッカシャフト22−2の端部を潤滑した後、ロッカシャフト22−1とロッカシャフト22−2との間の空間80に集まることになる。
【0017】
しかしながら、このような構成では、空間80に溜まった潤滑油が、ロッカシャフト22−1の下方からロッカシャフト22−1内の作動油供給路50に浸入してしまう場合がある。そして、このように作動油供給路50内に潤滑油が浸入すると、作動油供給路50内の油圧が必要以上に高まってしまい切り替え機構30が誤作動してしまうことが考えられる。
【0018】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、1つのブラケットで2つのロッカシャフトを支持して、それぞれのロッカシャフトに潤滑油を供給する潤滑油供給構造において、ブラケットの高さを低く抑制しながら潤滑油の通路の加工に伴う製造コストを低減できるようにするとともに、潤滑油が、可変バルブタイミング機構における作動油供給路に浸入することを確実に防止するようにした、潤滑油供給構造を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の潤滑油供給構造は、シリンダヘッドにシリンダ列方向に沿って各気筒毎にそれぞれ別体に形成されるとともに、該各気筒毎に少なくとも1つのロッカアームと一体となって回動するロッカシャフトと、上記ロッカアームとは異なるタイミングで作動しうる補助ロッカアームとをそなえ、該ロッカシャフトに内装された係合ピンを上記ロッカシャフト内に形成された流体通路を介して供給される作動流体圧により該補助ロッカアームと係脱させることで吸気弁又は排気弁の開閉タイミング及びリフト量を可変させる可変バルブタイミング機構の潤滑油供給構造において、上記各ロッカシャフトのうち隣り合ったロッカシャフト端部を回動自在に保持するブラケットと、該ブラケットの内周面において上記隣り合ったロッカシャフト端部の一方に対向して開口し、上記各ロッカシャフト端部に潤滑油を供給する潤滑油通路と、上記ブラケットに形成され上記ロッカシャフト端部の他方に対向して開口し、上記流体通路と連通する作動流体圧供給通路と、該ブラケットの内周面において上記ロッカシャフト端部の一方の外周側に環状に形成されるとともに該潤滑油通路と接続された環状溝と、該環状溝を介して該潤滑油通路に接続されるとともに、該潤滑油通路の開口及び上記作動流体圧供給通路の開口とは周方向に異なる位置において上記隣り合うロッカシャフトの各端部と対向するように該ブラケットの内周面に形成された油溝と、上記各端部間に形成された空間を上記ロッカシャフトの周方向に覆うとともに、該油溝と該各ロッカシャフト端部との間を連通する油穴、及び該作動流体圧供給通路と該作動油供給路との間を連通する連通孔が各々形成されたスリーブ部材とをそなえていることを特徴としている。
【0020】
また、請求項2記載の本発明の潤滑油供給構造は、上記請求項1記載の構成に加えて、上記ロッカシャフトの中心軸に対して直交する方向から見て、上記油溝の断面形状が円弧状に形成されていることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の潤滑油供給構造は、上記請求項1又は2記載の構成に加えて、上記スリーブ部材が、上記ブラケット内周面に挿入された円筒状ベアリングとして構成され、上記一方のロッカシャフト内には当該一方のロッカシャフトに支持されたロッカアームに潤滑油を供給するための潤滑油供給路が形成され、上記潤滑油通路と該作動流体圧供給通路とに対応する位置に、上記一方のロッカシャフト内に形成された潤滑油供給路及び上記他方のロッカシャフト内に形成された流体通路にそれぞれ連通する連通孔が形成されていることを特徴としている。
【0021】
また、請求項4記載の本発明の潤滑油供給構造は、シリンダヘッドにシリンダ列方向に沿って各気筒毎にそれぞれ別体に形成されるとともに、該各気筒毎に少なくとも1つのロッカアームと一体となって回動するロッカシャフトと、上記ロッカアームとは異なるタイミングで作動しうる補助ロッカアームとをそなえ、該ロッカシャフトに内装された係合ピンを上記ロッカシャフト内に形成された流体通路を介して供給される作動流体圧により該補助ロッカアームと係脱させることで吸気弁又は排気弁の開閉タイミング及びリフト量を可変させる可変バルブタイミング機構の潤滑油供給構造において、上記各ロッカシャフトのうち隣り合ったロッカシャフト端部を回動自在に保持するブラケットと、該ブラケットの内周面において上記隣り合ったロッカシャフト端部の一方に対向して開口し、上記各ロッカシャフト端部に潤滑油を供給する潤滑油通路と、上記ブラケットに形成され上記ロッカシャフト端部の他方に対向して開口し、上記流体通路と連通する作動流体圧供給通路と、該ブラケットの内周面において上記ロッカシャフト端部の一方の外周側に環状に形成されるとともに該潤滑油通路と接続された環状溝と、該環状溝を介して該潤滑油通路に接続されるとともに、該潤滑油通路の開口及び上記作動流体圧供給通路の開口とは周方向に異なる位置において上記隣り合うロッカシャフトの各端部と対向するように該ブラケットの内周面に形成された油溝と、上記ブラケット内周面に挿入される円筒状ベアリングと、上記潤滑油通路の開口及び上記作動流体圧供給通路の開口ならびに上記油溝とは周方向に異なる位置であって、且つ、上記円筒状ベアリングに形成され、上記隣り合うロッカシャフトの各端部と対向する位置に大気開放されて形成された凹溝とをそなえていることを特徴としている。
【0022】
また、請求項5記載の本発明の潤滑油供給構造は、上記請求項4記載の構成に加えて、上記凹溝は、上記ロッカシャフト軸線に沿って両端が大気開放されるように形成されていることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
(a)第1実施形態の説明
以下、図面により、本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造について説明する。
まず、本発明が適用される内燃機関(以下、エンジンという)の動弁機構について説明すると、図3〜図5に示すように、このエンジン1はOHC式の動弁機構をそなえており、吸気2弁,排気2弁の4弁式エンジンとして構成されている。
【0024】
このエンジン1のシリンダヘッド28には、図5に示すクランクシャフト26の回転駆動力により回転駆動されるカムシャフト10が配設されており、このカムシャフト10には、エンジン1の通常運転時に適したカムプロフィールに形成された吸気カム36及び排気カム32が設けられている。
また、このエンジン1の動弁機構には、後述する各種ロッカアームを支持するためのロッカシャフト22が設けられている。このロッカシャフト22は、各気筒毎に分割されて構成されており、それぞれ同軸上に配設されている。また、ロッカシャフト22の両端部は、図4に示すロッカシャフト支持部(ブラケット)24によりそれぞれ回転可能に支持されている。
【0025】
一方、図3に示すように、ピストン20の上方には吸気弁18及び排気弁16が配設され、さらに、吸排気弁18,16の上方には、バルブブリッジ14,12が配設されている。そして、2つの吸気弁18,18は、吸気用バルブブリッジ14により同時に開弁駆動されるようになっており、同様に、2つの排気弁16,16は排気用バルブブリッジ12により同時に開弁駆動されるようになっている。
【0026】
なお、図3では、エンジン1の動弁系の機構を分かりやすく説明するためにロッカシャフト22とカムシャフト10とを分離して示している。
ところで、この動弁機構には、可変バルブタイミング機構として、アクセルオフ時等に排気弁の開閉タイミングを変更することでエンジンブレーキ能力を増大させるようにした圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ装置(又は、単に補助ブレーキ装置という)が設けられている。すなわち、ロッカシャフト22には、排気弁駆動用ロッカアーム(排気ロッカアーム)2,ユニットインジェクタ駆動用ロッカアーム(ユニットインジェクタ用ロッカアーム)4及び吸気弁駆動用ロッカアーム(吸気ロッカアーム)6が設けられるとともに、これ以外に圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ用ロッカアーム(補助ロッカアーム)8も設けられている。
【0027】
また、カムシャフト10には、上述した吸気カム36や排気カム32以外にも、補助ロッカアーム8を駆動するエンジン補助ブレーキ用カム(補助カム)38やユニットインジェクタ用ロッカアーム4を駆動するユニットインジェクタ用カム34が配設されている。
なお、各ロッカアーム2,4,6,8のカムシャフト10側の端部には、カム32,34,36,38とロッカアーム2,4,6,8との間の摩擦を低減すべく、カム32,34,36,38に常に接するローラ(ベアリング)2a,4a,6a,8aがそれぞれ設けられている。
【0028】
ここで、ユニットインジェクタ用ロッカアーム4は、図示しないユニットインジェクタを駆動するためのロッカアームであって、ユニットインジェクタ用ロッカアーム4の作動により所定のタイミングで燃料が噴射されるようになっている。
一方、上述の排気ロッカアーム2は、ロッカシャフト22と一体に形成されたロッカシャフト一体型ロッカアームとして構成されており、排気ロッカアーム2に連動してロッカシャフト22自体も回動するようになっている。
【0029】
また、ユニットインジェクタ用ロッカアーム4及び吸気ロッカアーム6は、それぞれロッカシャフト22に対して回転自在に軸支されており、これにより、各ロッカアーム2,4,6は、互いに影響を受けることなく独立して作動するようになっている。
補助ロッカアーム8は、エンジンブレーキの1つとしての圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ装置(以下、単にエンジン補助ブレーキという)を作動させるためのロッカアームであって、ユニットインジェクタ用ロッカアーム4や吸気ロッカアーム6と同様にロッカシャフト22に軸支されている。
【0030】
そして、エンジン補助ブレーキの作動時には、この補助ロッカアーム8を排気ロッカアーム2と一体に作動するように制御して、排気弁16を排気行程時以外の所定のタイミングで開弁させるようになっている。
ここで、圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ装置について簡単に説明すると、このエンジン補助ブレーキは、例えば、以下のように作動するものである。すなわち、吸気行程時には通常通り吸気弁18を開いて吸気を取り入れる。また、圧縮行程時にも通常運転時通り吸気弁18及び排気弁16をともに閉じて、シリンダ内の吸気を圧縮する。
【0031】
そして、圧縮上死点近傍では燃料噴射を停止し、膨張行程に移行する直前に、排気弁16を開いて、圧縮空気を排気弁16を介して排気ポートに排出する。したがって、圧縮行程で圧縮された吸気の反発力はピストン20に作用しなくなり、ピストン20を押し下げる力が取り除かれる。
さらに、圧縮空気を排出した後は、排気弁16を閉じて膨張行程時にシリンダ内を密閉状態にする。これによりピストン20が下降するのを妨げようとする力が発生してエンジンブレーキ力が作用するのである。
【0032】
次に、ピストン20が下死点近傍に達して排気行程に移行すると、通常通り排気弁16を開き、シリンダ内を大気圧近傍にしてピストン20を上昇させようとする力を取り除くのである。この後、ピストン20が上死点近傍に達すると、再び吸気行程を開始する。
そして、このような圧縮行程及び膨張行程でのブレーキ力が連続してピストン20に作用することにより、エンジンブレーキ能力が大幅に増大されるのである。言い換えれば、エンジン1に負の仕事としてポンプ作動を行なわせることにより、車両の運動エネルギを吸収して制動力に変換するのである。
【0033】
ところで、このようにしてエンジン補助ブレーキを作動させるには、排気弁16を通常の作動タイミングとは異なるタイミングで作動させる必要がある。そこで、このエンジン1では、通常のタイミングと異なるタイミングで排気弁16を開弁駆動する補助ロッカアーム8と、エンジン補助ブレーキの作動に適したカムプロフィールに形成されたエンジン補助ブレーキ用カム(補助カム)38とが設けられている。
【0034】
ここで、このエンジン補助カム38は、エンジン補助ブレーキの作動時に、圧縮上死点近傍で補助ロッカアーム8を揺動させて排気弁16を開弁させるようなカムプロフィールに形成されている。
つまり、エンジン1の通常運転時には、排気弁16を排気ロッカアーム2のみで駆動し、エンジン補助ブレーキの作動時には、排気弁16を排気ロッカアーム2及び補助ロッカアーム8の両方により駆動するようになっているのである。
【0035】
このため、エンジン1の動弁機構には、補助ロッカアーム8が排気ロッカアーム2と一体に作動する連係モードと、補助ロッカアーム8が排気ロッカアーム2から切り離されて、単独で作動する非連係モードとを切り換えるための切り換え機構(又はロッカアーム係合機構)30が設けられている。
ここで、上述の切り換え機構30は、例えば特開平6−323113号公報に開示された油圧ピストン機構と略同様に構成されている。すなわち、図2(a),図2(b)に示すように、切り換え機構30は、ロッカシャフト22の直径方向に形成された穴部(ピストン室)40と、この穴部40内を進退しうる係合ピン(係合用ピストン)42と、係合ピン42と略同軸上に配設されたリターンスプリング44とを有して構成されており、係合ピン42は、リターンスプリング44の作用により、図中下方に付勢されている。
【0036】
また、補助ロッカアーム8の所要の位置には、この係合ピン42の上端部が侵入しうる係合穴(係合部)46が形成されている。
一方、上記の穴部40と係合ピン42の下端側との間には空間48が形成されている。また、このエンジン1には、所定の圧力の作動油を供給する油圧供給系(図示省略)が設けられており、ロッカシャフト22内には、油圧供給系からの作動油を上記空間48に供給するための作動油供給路50が形成されている。
【0037】
そして、この空間48に作動油が供給されると、図2(b)に示すように、リターンスプリング44の付勢力に抗して係合ピン42が上方へ移動する。この場合、補助ロッカアーム8の係合穴46と、ロッカシャフト22の穴部40との位置が一致したときに、係合ピン42の上端(先端)が係合穴46に係合して、補助ロッカアーム8とロッカシャフト22とが接続状態となり、補助ロッカアーム8と排気ロッカアーム2とが一体で作動する連係モードとなるのである。
【0038】
また、作動油の供給を断つと、図2(a)に示すように、上述のリターンスプリング44の付勢力により係合ピン42が下方に移動して、係合ピン42が係合穴46から離脱する。この場合は、補助ロッカアーム8はロッカシャフト22から切り離されて排気ロッカアーム2とは連係しない非連係モードとなる。
そして、エンジン1の通常運転時は、補助ロッカアーム8をロッカシャフト22から切り離して、排気ロッカシャフト2からの駆動力により通常の排気タイミングで排気弁16を開弁駆動させるようになっている。
【0039】
また、エンジン補助ブレーキを作動させる場合は、切り換え機構30を制御して、補助ロッカアーム8をロッカシャフト22と一体に作動させ、排気弁16を圧縮上死点近傍でも開弁駆動させるようになっているのである。
ところで、図9を用いて説明したように、隣接する気筒のロッカシャフト22−1,22−2の隣り合う端部は、1つのロッカシャフト支持部24により支持されている。ここで、ロッカシャフト支持部24は、シリンダヘッド28に形成された半円筒状の軸受部24Aと、半円筒状のキャップ24Bとから形成されており、この軸受部24Aとキャップ24Bとを図9に示すボルト24C等により締結することで、ロッカシャフト22−1,22−2を支持するようになっている。
【0040】
なお、以下では、20−1のように符号に−1を付したものを図9中において左側の気筒の動弁機構に用いられる部材、符号に−2を付したものを図9中において右側の気筒の動弁機構に用いられる部材として区別する。また、特に気筒の区別をせずに説明する場合には、このような−1や−2を付さずに表記する。
図1に示すように、軸受部24Aには、ロッカシャフト22−1内の作動油供給路50に連通するシリンダヘッド側作動油供給路(作動流体圧供給通路)51と、ロッカシャフト22−2内に形成された潤滑油供給路52に連通するとともに、各ロッカシャフト22−1,22−2の外周側に潤滑油を供給するシリンダヘッド側潤滑油供給路(潤滑油通路)53が形成されている。
【0041】
ここで、上記のロッカシャフト22−2内に形成された潤滑油供給路52は、ロッカシャフト22−2と、このロッカシャフト22−2に支持されたロッカアーム4,6,8との間の摺動抵抗を低減すべく設けられたものであり、ロッカシャフト22−2と各ロッカアーム4,6,8との間に潤滑油を供給するようになっている。なお、このような潤滑油供給路52は、他の気筒のロッカシャフト22についても同様に設けられている。
【0042】
また、図1に示すように、ロッカシャフト支持部24の内周面側には、円筒状ベアリング(スリーブ部材)54が嵌挿されており、シリンダヘッド側作動油供給路51及びシリンダヘッド側潤滑油供給路53と対向する位置には、それぞれ油穴51A,53Aが形成されている。
これにより、ロッカシャフト22−1内の係合ピン42用の制御油圧は、シリンダヘッド側作動油供給路51から油穴51Aを介して作動油供給路50に供給され、ロッカシャフト22−2と各ロッカアーム4,6,8との間の潤滑油は、シリンダヘッド側潤滑油供給路53,油穴53A及び潤滑油供給路52を介して供給されるのである。
【0043】
なお、ロッカシャフト支持部24の内周面側にこのような円筒状ベアリング54を介装することで、摩擦抵抗を低減してロッカシャフト22が滑らかに回転するようにしているのである。
ところで、このようにベアリング54を設けた場合でも、ベアリング54とロッカシャフト22−1,22−2との間に潤滑油を供給する必要がある。特に、ロッカシャフト22には、吸気弁18や排気弁16のバルブスプリングの付勢力が常時作用しており、これにより、ロッカシャフト22には、下方から上方に力が作用するのである。したがって、各ロッカシャフト22とベアリング54との当接部のうち、当接部の上方には比較的大きな力が加わることになり、摩擦力が大きくなるのである。
【0044】
そこで、本発明では、図1に示すように、ロッカシャフト支持部24に環状溝55を形成して、シリンダヘッド側潤滑油供給路53から供給された潤滑油を上部からロッカシャフト22に供給するようになっているのである。
詳しくは、ロッカシャフト支持部24のキャップ24Bの内周面に上記環状溝55と連通し、各ロッカシャフト22−1,22−2の端部に跨がる幅を有する油溝56が形成されており、環状溝55に供給された作動油は、この油溝56に供給されるようになっている。また、このベアリング54の上部であって、各ロッカシャフト22−1,22−2の端部に対向する位置には、油穴56A,56Bが形成されている。
【0045】
これにより、シリンダヘッド側潤滑油供給路53から供給された潤滑油は、環状溝55,油溝56及び油穴56A,56Bを介して、各ロッカシャフト22−1,22−2の端部の上方から供給されるのである。
なお、この油溝56の形状は、簡単な加工により形成できるように円弧状に形成されている。すなわち、このような円弧状の油溝56であれば、キャップ24Bの内周面を切削加工等により、1回の加工で形成することができ、製造コストや作業工数を低減することができるようになるのである。
【0046】
本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造は、上述のように構成されているので、エンジン補助ブレーキの作動時には、以下のようにして切り換え機構30に制御油圧が供給される。すなわち、この制御油圧は、ロッカシャフト支持部24の軸受部24Aに形成されたシリンダヘッド側作動油供給路51から油穴51Aを介して、ロッカシャフト22−1に形成された作動油供給路50に供給される。
【0047】
これにより、係合ピン42がリターンスプリング44の付勢力に抗して駆動され、係合ピン42が補助ロッカアーム8の係合穴46に係合して、補助ロッカアーム8がロッカシャフト22と一体に形成された排気ロッカアーム2と一体に作動する状態となる。そして、補助カム38により補助ロッカアーム8が駆動されると、排気ロッカアーム2も駆動され、排気弁16が開弁駆動されることになる。
【0048】
なお、上述したように、補助カム38のプロフィールは、ピストン20が圧縮上死点近傍にあるときに、補助ロッカアーム8を揺動させるように形成されており、これにより、排気弁16が圧縮上死点近傍で所定量だけ開弁して、圧縮空気を開放してエンジン1に負の仕事をさせるのである。
また、シリンダヘッド側潤滑油供給路53及び油穴53Aを介して潤滑油供給路52に潤滑油が供給され、ロッカシャフト22−2と各ロッカアーム4,6,8との間の潤滑が行なわれる。
【0049】
さらに、シリンダヘッド側潤滑油供給路53から供給された潤滑油は、環状溝55を通ってロッカシャフト支持部24の上部のキャップ24Bに形成された油溝56に供給され、油穴56A,56Bを介して各ロッカシャフト22−1,22−2の端部の上方を潤滑する。
そして、この油溝56を円弧状に形成することで、簡単な加工でこの油溝56を形成できるようなる。すなわち、このような円弧状の油溝56であれば、キャップ24Bの内周面を切削加工等により、1回の加工工程で形成することができ、製造コストや作業工数を低減することができるようになるのである。
【0050】
また、本発明によれば、キャップ24Bに図11に示すような斜め方向の穴(潤滑油通路)57を設けた場合に比べて、キャップ24Bの高さを低くすることができ、これによりエンジン全体の高さを抑え、エンジンの重量を軽量化できるという利点も有している。また、図11に示すような潤滑油通路57では、通路57を形成するには、最低2回の加工工程が必要であるが、本構造によれば、このような加工工程を1回にすることができ、製造コストや作業工数を低減できるのである。
【0051】
さらに、本発明によれば、キャップ24Bに図11に示すような潤滑油通路58を設ける場合に比べて、やはり加工工程を低減することができ、やはり製造コストや作業工数を低減できるのである。すなわち、図11に示す潤滑油通路58では最低3回の作業工程が必要であるが、本構造によれば、このような加工工程を1回にすることができる。また、図11に示す潤滑油通路では、ベアリング54の油穴と潤滑油通路58との位置を正確に合わせる必要があるが、本構造によれば、油穴56A,56Bに対する油溝56の厳密な寸法管理も不要となり、やはりコストを低減することができるのである。
(b)第2実施形態の説明
次に、本発明の第2実施形態としての潤滑油供給構造について説明すると、この第2実施形態は、上述の第1実施形態に対して、ベアリング(スリーブ部材)54の構成のみが異なって形成されたものであり、これ以外は第1実施形態と同様のものである。
【0052】
ところで、第1実施形態において、図1に示すような潤滑油供給構造では、油穴56A,56Bから供給された作動油は、ロッカシャフト22−1及びロッカシャフト22−2の端部を潤滑した後、ロッカシャフト22−1とロッカシャフト22−2との間の空間80に集まることになる。そして、空間80に溜まった潤滑油は、ロッカシャフト22−1,22−2とベアリング54との間の隙間等から外部に排出される。
【0053】
しかしながら、このような構成では、空間80に溜まった潤滑油が、ロッカシャフト22−1の下方から、ロッカシャフト22−1内の作動油供給路50に浸入してしまう場合がある。そして、このように作動油供給路50内に潤滑油が浸入すると、作動油供給路50内の油圧が必要以上に高まってしまい切り替え機構30が誤作動してしまうことが考えられる。
【0054】
そこで、この第2実施形態では、図6〜図8に示すように、ベアリング54の内周面にロッカシャフト軸線方向に沿って凹溝70を形成しているのである。この凹溝70の両端は、図6,図8に示すように、ロッカシャフト支持部24の外部に開口しており、油穴56A,56Bを介して供給される潤滑油は、凹溝70の両端からロッカシャフト支持部24の外部に排出されるようになっている。そして、これによりロッカシャフト22−1とロッカシャフト22−2との間の空間80に潤滑油が溜まることを防止するようになっている。
【0055】
したがって、潤滑油がロッカシャフト22−1の下側の隙間から作動油供給路50に浸入することを防止でき、切り替え機構30の誤作動を防止することができるのである。
本発明の第2実施形態としての潤滑油供給構造は、上述のように構成されているので、エンジン補助ブレーキの作動時には、以下のようにして切り換え機構30に制御油圧が供給される。すなわち、この制御油圧は、ロッカシャフト支持部24の軸受部24Aに形成されたシリンダヘッド側作動油供給路51から油穴51Aを介して、ロッカシャフト22−1に形成された作動油供給路50に供給されるのである。
【0056】
これにより、係合ピン42がリターンスプリング44の付勢力に抗して駆動され、係合ピン42が補助ロッカアーム8の係合穴46に係合して、補助ロッカアーム8がロッカシャフト22と一体に形成された排気ロッカアーム2と一体に作動する状態となる。そして、補助カム38により補助ロッカアーム8が駆動されると、排気ロッカアーム2も駆動され、排気弁16が開弁駆動されることになる。これにより、排気弁16が圧縮上死点近傍で所定量だけ開弁して、圧縮空気を開放してエンジン1に負の仕事をさせるのである。
【0057】
また、シリンダヘッド側潤滑油供給路53及び油穴53Aを介して潤滑油供給路52に潤滑油が供給され、ロッカシャフト22−2と各ロッカアーム4,6,8との間の潤滑が行なわれる。
さらに、シリンダヘッド側潤滑油供給路53から供給された潤滑油は、環状溝55を通ってロッカシャフト支持部24の上部のキャップ24Bに形成された油溝56に供給され、油穴56A,56Bを介して各ロッカシャフト22−1,22−2の端部の上方を潤滑する。
【0058】
そして、油穴56A,56Bを介して供給される潤滑油は、空間80に溜まることなく、凹溝70の両端からロッカシャフト支持部24の外部に排出される。したがって、潤滑油がロッカシャフト22−1の下側の隙間から作動油供給路50に浸入することを防止でき、切り替え機構30の誤作動を防止することができるのである。
【0059】
なお、ロッカシャフト支持部24やロッカシャフト22をアルミ合金等で構成することで、ベアリング54を不要とすることができるが、この場合は、ロッカシャフト支持部24の軸受部24Aの内周面に、上述の凹溝70と同様の凹溝を設ければよい。
また、本発明は、上述したような圧縮圧開放型エンジン補助ブレーキ装置にのみ適用されるものではなく、ロッカシャフトが気筒毎に分割されるとともに、ロッカシャフトの支持部から潤滑油と制御油圧とを供給するような構造のものに広く適用することができる。
【0060】
また、上述の油溝56の形状は円弧状のものに限定されるものではなく、1回の加工工程で形成できるようなものであれば、他の形状のものでもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の潤滑油供給構造によれば、比較的簡素な構成で潤滑油通路を形成することができる。また、ブラケットの高さを低く抑えることができ、これによりエンジンの重量を低減することができるのである。
【0062】
また、請求項2記載の本発明の潤滑油供給構造によれば、1回の製造工程で油溝を形成することができるという利点がある。これにより、潤滑油の供給路の加工に伴う作業工数や製造コストを低減することができる。
また、請求項3記載の本発明の潤滑油供給構造によれば、円筒状ベアリングが、ベアリングとしての機能とスリーブの機能とを兼用させることができ、部品点数やコストを低減することができる。
【0063】
また、請求項4記載の本発明の潤滑油供給構造は、潤滑油がロッカシャフトとブラケットとの隙間から流体通路に浸入することを防止でき、可変バルブタイミング機構の誤作動を確実に防止することができる。また、円筒状ベアリングが、ベアリングとしての機能とスリーブの機能とを兼用させることができ、部品点数やコストを低減することができる。
【0064】
また、請求項5記載の本発明の潤滑油供給構造は、潤滑油を確実に排出することができるとともに、凹溝の加工を容易なものとすることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造における要部の構成を示す模式的な断面図であって、図9におけるK−K矢視断面に相当する断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造が適用される可変バルブタイミング機構の作動を説明するための模式図であって、(a)はその非作動時の状態を示す図、(b)その作動時の状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造が適用される内燃機関の動弁機構を示す模式的な斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造が適用される内燃機関のシリンダヘッドを示す模式的な上面図である。
【図5】本発明の第1実施形態としての潤滑油供給構造が適用される内燃機関の模式的な断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態としての潤滑油供給構造における要部の構成を示す模式的な斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態としての潤滑油供給構造における要部の構成を示す模式的な断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態としての潤滑油供給構造における要部の構成を示す模式的な断面図である。
【図9】可変バルブタイミング機構の構成を示す模式図である。
【図10】可変バルブタイミング機構の構成のを示す模式的な断面図であって、図9におけるY−Y矢視断面図である。
【図11】可変バルブタイミング機構における潤滑油供給構造の一例を示す模式的な断面図であって、図9におけるK−K矢視断面図である。
【図12】可変バルブタイミング機構における潤滑油供給構造の他の例を示す模式的な断面図であって、図9におけるK−K矢視断面図である。
【図13】可変バルブタイミング機構における潤滑油供給構造の他の例を示す模式的な断面図であって、図12におけるL−L矢視断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気弁駆動用ロッカアーム又は排気ロッカアーム
4 ユニットインジェクタ駆動用ロッカアーム(ユニットインジェクタ用ロッカアーム)
6 吸気弁駆動用ロッカアーム又は吸気ロッカアーム
8 圧縮開放型エンジン補助ブレーキ用ロッカアーム
2a,4a,6a,8a ローラ(ベアリング)
2b,6b アジャストスクリュー
10 カムシャフト
12 排気バルブブリッジ
14 吸気バルブブリッジ
16 排気弁
16A バルブシート
18 吸気弁
20 ピストン
22 ロッカシャフト
22A ロッカシャフト中心軸線
24 ブラケットとしてのロッカシャフト支持部
24A 軸受部
24B キャップ
24C ボルト
26 クランクシャフト
28 シリンダヘッド
30 ロッカアーム係合機構としての油圧ピストン機構
32 排気カム
34 ユニットインジェクタ駆動用カム
36 吸気カム
38 圧縮開放型エンジンブレーキ用カム
40 穴部(ピストン室)
42 係合ピン
44 リターンスプリング
46 係合穴(係合部)
48 空間
50 作動油供給路
51 シリンダヘッド側作動油供給路(作動流体圧供給通路)
51A,53A 油穴
52 潤滑油供給路
53 シリンダヘッド側潤滑油供給路(潤滑油通路)
54 円筒状ベアリング(スリーブ部材)
55 環状溝
56 油溝
57,58 潤滑油通路
56A,56B 油穴
60 バルブシート
70 凹溝
80 空間

Claims (5)

  1. シリンダヘッドにシリンダ列方向に沿って各気筒毎にそれぞれ別体に形成されるとともに、該各気筒毎に少なくとも1つのロッカアームと一体となって回動するロッカシャフトと、
    上記ロッカアームとは異なるタイミングで作動しうる補助ロッカアームとをそなえ、
    該ロッカシャフトに内装された係合ピンを上記ロッカシャフト内に形成された流体通路を介して供給される作動流体圧により該補助ロッカアームと係脱させることで吸気弁又は排気弁の開閉タイミング及びリフト量を可変させる可変バルブタイミング機構の潤滑油供給構造において、
    上記各ロッカシャフトのうち隣り合ったロッカシャフト端部を回動自在に保持するブラケットと、
    該ブラケットの内周面において上記隣り合ったロッカシャフト端部の一方に対向して開口し、上記各ロッカシャフト端部に潤滑油を供給する潤滑油通路と、
    上記ブラケットに形成され上記ロッカシャフト端部の他方に対向して開口し、上記流体通路と連通する作動流体圧供給通路と、
    該ブラケットの内周面において上記ロッカシャフト端部の一方の外周側に環状に形成されるとともに該潤滑油通路と接続された環状溝と、
    該環状溝を介して該潤滑油通路に接続されるとともに、該潤滑油通路の開口及び上記作動流体圧供給通路の開口とは周方向に異なる位置において上記隣り合うロッカシャフトの各端部と対向するように該ブラケットの内周面に形成された油溝と、
    上記各端部間に形成された空間を上記ロッカシャフトの周方向に覆うとともに、該油溝と該各ロッカシャフト端部との間を連通する油穴、及び該作動流体圧供給通路と該作動油供給路との間を連通する連通孔が各々形成されたスリーブ部材と、
    をそなえていることを特徴とする、潤滑油供給構造。
  2. 上記ロッカシャフトの中心軸に対して直交する方向から見て、
    上記油溝の断面形状が円弧状に形成されていることを特徴とする、請求項1記載の潤滑油供給構造。
  3. 上記スリーブ部材が、上記ブラケット内周面に挿入された円筒状ベアリングとして構成され、
    上記一方のロッカシャフト内には当該一方のロッカシャフトに支持されたロッカアームに潤滑油を供給するための潤滑油供給路が形成され、
    上記潤滑油通路と該作動流体圧供給通路とに対応する位置に、上記一方のロッカシャフト内に形成された潤滑油供給路及び上記他方のロッカシャフト内に形成された流体通路にそれぞれ連通する連通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の潤滑油供給構造。
  4. シリンダヘッドにシリンダ列方向に沿って各気筒毎にそれぞれ別体に形成されるとともに、該各気筒毎に少なくとも1つのロッカアームと一体となって回動するロッカシャフトと、
    上記ロッカアームとは異なるタイミングで作動しうる補助ロッカアームとをそなえ、
    該ロッカシャフトに内装された係合ピンを上記ロッカシャフト内に形成された流体通路を介して供給される作動流体圧により該補助ロッカアームと係脱させることで吸気弁又は排気弁の開閉タイミング及びリフト量を可変させる可変バルブタイミング機構の潤滑油供給構造において、
    上記各ロッカシャフトのうち隣り合ったロッカシャフト端部を回動自在に保持するブラケットと、
    該ブラケットの内周面において上記隣り合ったロッカシャフト端部の一方に対向して開口し、上記各ロッカシャフト端部に潤滑油を供給する潤滑油通路と、
    上記ブラケットに形成され上記ロッカシャフト端部の他方に対向して開口し、上記流体通路と連通する作動流体圧供給通路と、
    該ブラケットの内周面において上記ロッカシャフト端部の一方の外周側に環状に形成さ れるとともに該潤滑油通路と接続された環状溝と、
    該環状溝を介して該潤滑油通路に接続されるとともに、該潤滑油通路の開口及び上記作動流体圧供給通路の開口とは周方向に異なる位置において上記隣り合うロッカシャフトの各端部と対向するように該ブラケットの内周面に形成された油溝と、
    上記ブラケット内周面に挿入される円筒状ベアリングと、
    上記潤滑油通路の開口及び上記作動流体圧供給通路の開口ならびに上記油溝とは周方向に異なる位置であって、且つ、上記円筒状ベアリングに形成され、上記隣り合うロッカシャフトの各端部と対向する位置に大気開放されて形成された凹溝と、
    をそなえていることを特徴とする、潤滑油供給構造。
  5. 上記凹溝は、上記ロッカシャフト軸線に沿って両端が大気開放されるように形成されていることを特徴とする、請求項4記載の潤滑油供給構造
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