JP3833617B2 - 発光体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2価の希土類金属あるいは遷移金属を発光中心とする発光体がある。このような発光体の母体材料として、MgAl24、SrAl24、SrMgAl1017、CaAl24、Sr227、CaS、BaAl813、BaMgAl1017などが知られている。上記発光体は、従来、炭酸塩や酸化物など固体の原料を出発物質とした固相法によって合成されている(例えば、非特許文献1〜3を参照)。
【0003】
しかし、固相法では相生成温度が高く、調製に時間がかかる、得られる発光体の粒子径が大きくなる、相の均一性が良好でないといった問題がある。また、発光体の発光強度を向上させるためには、発光中心となる金属の使用量を最適量まで増やす必要があるため、例えば希少金属やユーロピウム(Eu)など一般に高価な金属を発光中心として用いる場合には、製造コストが上昇してしまう。また、固相法では発光体の結晶性を向上させるために複数回焼成する場合もあるといったことが、製造コスト低減の障害となっている。さらに、得られる発光体の熱や真空紫外光に対する化学的安定性について未解決の問題が多く、今後の検討課題が多く残されている。そこでこのような問題を解決するために、これまでにフラックス剤添加、噴霧熱分解法、ゾル−ゲル法などの検討が行なわれている。
【0004】
【非特許文献1】
S. Oshio, T. Matsuoka, S. Tanaka and H. Kobayashi, J. Electrochem. Soc., 145, 3898 (1998).
【0005】
【非特許文献2】
H. Matsui, C. N. Xu, T. Watanabe, M. Akiyama and X. G. Zheng, J. Electrochem. Soc., 147, 4692 (2000).7
【0006】
【非特許文献3】
Y. L. Liu, C. S. Shi, Mat. Res. Bull., 36, 109 (2001).
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フラックス剤添加、噴霧熱分解法、ゾル−ゲル法等のこれまでに検討されている方法でも、前記した問題点の根本的解決には至っていないのが現状である。
【0008】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光強度が強く、熱的かつ化学的安定性の高い発光体の製造方法、ならびに発光体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸を用いた液相からの複合酸化物の合成方法によって、出発原料を原子レベルで均一に混合でき、これによって結晶子径が小さく組成の均一な生成物を得ることができることや、この方法が相生成温度の低下に有効であることに着目した。
【0010】
そしてこれを踏まえ、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、発光体を構成する金属を含む金属塩と、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸とを液相で反応させることで、応力励起発光、紫外励起発光、または真空紫外励起発光における発光強度が強く、また化学的安定性の高い発光体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明にかかる発光体の製造方法は、発光体を構成する金属を含む金属塩、および有機酸を用いるとともに、上記金属塩および有機酸を水に溶解させる溶解工程を含むことを特徴としている。
【0012】
本発明にかかる製造方法は、発光体を構成する金属を含む金属塩および有機酸を水に溶解させ、これらを液相で反応させることによって発光体を得るものである。金属塩を水に溶解させることで、金属塩に含まれる金属イオンおよび有機酸が原子レベルで均一に混合されるので、金属イオンおよび有機酸の混合状態を飛躍的に向上させることによって、相生成温度を低下し、発光体の結晶性を向上させることができる。したがって本製造方法によれば、発光中心として使用する金属の量を減少させた場合でも、応力励起発光、紫外励起発光、または真空紫外励起発光における発光強度が高く維持された発光体を得ることができる。また、金属イオンおよび有機酸が均一に混合されることで発光体の組成が均一となるため、熱的かつ化学的安定性の高い発光体を得ることができる。
【0013】
また、本発明にかかる発光体の製造方法では、発光中心として、少なくともユーロピウム(Eu)を含む発光体の製造方法も提供する。この方法とは、具体的には、組成式(1)
(Eu1-xA’xyB’1-yAl24 …(1)
または、組成式(2)
(Eu1-xA’x)B’1-yMgAl1017 …(2)
{式中、A’は希土類金属、B’はストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、またはカルシウム(Ca)のいずれかのアルカリ土類金属を示し、0≦x≦0.99、0.001≦y≦0.550である}で表される発光体の製造方法であって、発光体を構成する金属を含む金属塩および有機酸を水に溶解させる溶解工程を含むことを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、発光中心として使用するEuの量を減少させても、応力励起発光、紫外励起発光、または真空紫外励起発光における発光強度が高く維持された発光体を得ることができる。
【0015】
また、本発明にかかる発光体の製造方法は、さらに、上記組成式(1)または(2)中のxが、0<x≦0.99であるときに、溶解工程において、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ネオジム(Nd)、テルビウム(Tb)、プラセオジム(Pr)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)から選ばれる希土類金属を含む金属塩を水に溶解することを特徴としている。
【0016】
これにより、発光中心となるEuの一部を、Dy、La、Gd、Ce、Sm、Y、Nd、Tb、Pr、Er、Tm、Ybのいずれかによって部分置換することで、発光強度の向上した発光体を得ることができる。
【0017】
また本発明にかかる発光体は、有機酸が、リンゴ酸またはクエン酸であることを特徴としている。
【0018】
これによれば、発光強度の向上した発光体を得ることができる。
【0019】
また本発明にかかる発光体は、金属塩が、金属硝酸塩または金属酢酸塩であることを特徴としている。
【0020】
これによれば、金属イオンおよび有機酸を効率よく反応させることができる。
【0021】
また本発明にかかる発光体は、上記いずれかの製造方法によって得られることを特徴としている。
【0022】
このように作製した発光体の結晶性は良い。それゆえ、発光強度が強く、また熱的かつ化学的安定性の高い発光体を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、以下に説明する。本発明にかかる発光体の製造方法は、金属塩、および有機酸を用いる方法である。
【0024】
上記金属塩とは、具体的には、発光体を構成する金属を含む金属塩である。したがって、金属塩としては、発光体の発光中心となる金属を含む金属塩と、発光体の母体材料に含まれる金属を含む金属塩を用いればよく、これらは合成する発光体の種類に応じて適宜設定すればよい。また、金属硝酸塩や金属酢酸塩を、金属塩として使用してもよい。
【0025】
このとき、金属硝酸塩として、一般式(3)
M(NO3X・nH2O…(3)
(式中、Mは金属元素を示し、Xは2または3を示し、nは任意の数を示す)
で表される水和物を含む金属硝酸塩を用いることが好ましい。
【0026】
また、金属酢酸塩としては、一般式(4)
M(CH3COO)X・nH2O…(4)
(式中、Mは金属元素を示し、Xは2または3を示し、nは任意の数を示す)
で表される水和物を含む金属酢酸塩を用いることが好ましい。このような水和物を含む金属硝酸塩または金属酢酸塩は水に溶解し易い。そのため、上記(3)で表される金属硝酸塩、または(4)で表される金属酢酸塩を用いれば、溶解工程を効率よく行なうことができる。
【0027】
例えば、発光中心として、少なくともEuを含み、組成式(1)
(Eu1-xA’xyB’1-yAl24 …(1)、または、組成式(2)
(Eu1-xA’x)B’1-yMgAl1017 …(2)
{式中、A’は希土類金属、B’はストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、またはカルシウム(Ca)のいずれかのアルカリ土類金属を示し、0≦x≦0.99、0.001≦y≦0.550である}
で表される発光体を製造する場合には、Xが0の場合には、上記組成式(1)であれば、金属塩として、例えば硝酸ユーロピウム、硝酸ストロンチウム(または、硝酸バリウム、あるいは硝酸カルシウム)、硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウムを用いればよい。また組成式(2)であれば、(1)に加えてさらに硝酸マグネシウムを用いればよい。
【0028】
さらに、組成式(1)または(2)において、0<x≦0.99のときには、Dy、La、Gd、Ce、Sm、Y、Nd、Tb、Pr、Er、Tm、Ybから選ばれる希土類金属を含む金属塩を水に溶解させることが好ましい。これにより発光中心となるEuの一部を置換する(組成式(1),(2)で示されるA’をこのような希土類金属にする)ことで、発光強度の向上した発光体を得ることができる。
【0029】
また上記有機酸とは、特に限定されるものではなく、例えば、リンゴ酸、クエン酸、マロン酸、酒石酸、ポリアクリル酸、マレイン酸を挙げることができる。本実施の形態では、有機酸としてリンゴ酸やクエン酸を用いれば、金属塩と有機酸とを効率よく反応させることができるために好ましい。なお、リンゴ酸の構造は,特に限定されるものではなく、D−リンゴ酸(D体)、L−リンゴ酸(L体)、ラセミ体(DL体)のいずれでも好適に用いることができる。
【0030】
本実施の形態では、溶解工程において上記金属塩および有機酸を水に溶解させた水溶液を得る。このとき水溶液に含まれる金属イオンの質量の和は、0.1%〜100%、好ましくは5%〜50%である。使用する金属塩の、水に対する溶解度以上の金属塩を溶解させると、水溶液中に沈殿が生じてしまい、その結果、金属塩と有機酸との液相反応が十分に行なわれなくなるので、組成の偏析や、反応温度が向上してしまう等の悪影響が生じてしまう。
【0031】
また、水に溶解させる有機酸の濃度は、必要に応じて適宜設定すればよく、後の工程における蒸発乾固時に沈殿が生じるようであれば、有機酸を適宜過剰に入れればよい。本実施の形態では、有機酸を過剰に用いても特に問題が生じることはない。
【0032】
例えば、有機酸としてリンゴ酸を用いる場合には、水溶液中に含まれる有機酸の濃度の下限値は、(水溶液中に含まれる金属イオンのモル数)×(水溶液中に含まれる金属イオンの価数の総和)/2とすることが好ましい。またこの場合の上限値は特に限定されるものではない。
【0033】
有機酸としてクエン酸を用いる場合には、水溶液中に含まれるクエン酸の濃度の下限値は、(水溶液中に含まれる金属イオンのモル数)×(水溶液中に含まれる金属イオンの価数の総和)/3とすることが好ましい。またこの場合の上限値は特に限定されるものではない。
【0034】
このように金属塩と有機酸とを水に溶解させ、これらを室温において、液相で反応させることで、金属塩に含まれる金属イオンと、有機酸とが均一に混合され、またこれらが効率よく反応することで、金属塩に含まれる金属イオンおよび有機酸からなる安定な錯体が合成される。
【0035】
次いで、溶解工程後に水溶液のpH値を調整する。このような調整を行なうことにより、発光体を微細な粒子として得ることができる。
【0036】
このとき、上記pH値を3〜7の範囲内とすることが最も好ましい。本実施の形態において、水溶液のpH値の範囲は非常に重要である。pH値が上記の好ましい範囲を上回ると、水溶液中に沈殿が生じてしまい、次の工程で水溶液を均一にゲル化できないために、不純物相を含まない単一相が得られにくくなり、また発光体の粒子の形状が板状になってしまう。
【0037】
一方、pH値が上記の好ましい範囲を下回ると、得られる発光体の結晶粒子が繊維状に成長しやすくなり、その結果、粒子形状が悪く、また発光体の発光強度が低くなってしまう。なお、pH値の調整は、例えばアンモニアなどのアルカリ溶液を加えることで行なえばよい。
【0038】
pH値の調整後、水溶液中の溶媒を蒸発させて、水溶液全体のゲル化を行なう。溶媒の蒸発は、水溶液をビーカーまたは蒸発皿にいれ、ホットプレート上で加熱して行なえばよい。
【0039】
その後、上記前駆体粉末を200℃前後で加熱することで、ゲル化によって得られる試料を加熱乾燥させる。本実施形態では、上記蒸発および加熱乾燥を「蒸発乾固」という。このように蒸発乾固することで、粉末試料が得られる。本実施の形態では、この粉末試料を、以下、「前駆体粉末」という。
【0040】
さらに、得られた前駆体粉末を、還元雰囲気(例えば、アルゴン希釈の4%水素雰囲気)中で焼成する。このときの焼成温度は特に限定されるものではなく、1000℃〜1500℃の範囲内とすればよい。また焼成時間は、2時間〜5時間とすればよい。この焼成によって、発光体を得ることができる。
【0041】
本実施の形態によれば、発光体を金属イオンと有機酸とを原子レベルで均一に混合させ、これらを効率よく反応させることで、相生成温度を低下することができるとともに、得られる発光体の結晶性を向上させることができる。そのため本実施の形態によれば、発光中心として用いる金属の量を減少させた場合でも、応力励起発光、紫外励起発光、または真空紫外励起発光における発光強度が高く維持された発光体を得ることができる。また、前記したように原子レベルでの混合によって発光体の組成を均一とすることで、熱的かつ化学的安定性の高い発光体を得ることができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例および比較例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
〔実施例1〕
<リンゴ酸法(Eu10%)>
硝酸ユーロピウム2.4水和物0.005モル、硝酸バリウム0.0475モル、硝酸マグネシウム6水和物0.05モル、硝酸アルミニウム9水和物0.5モル、DLリンゴ酸1.275モルを蒸留水250mLに加えて完全に溶解するまで攪拌した。その後アンモニア25mLを加え、水溶液のpH値を3.0に調整した。
【0044】
次いで、100℃で水溶液を加熱し溶媒を蒸発させてゲル化を行なった後、さらに200℃で加熱乾燥することで水溶液を蒸発乾固することで、前駆体粉末を得た。
【0045】
得られた前駆体粉末を乳鉢でよく粉砕した後、1100℃で2時間、空気中において焼成した。その後アルゴン希釈の4%水素雰囲気中で、1300℃〜1500℃で、2時間〜5時間焼成を行なうことで、組成式BaMgAl1017:Eu2+で表され、発光中心の10%をEuが占める発光体(以下、この発光体を「BAM」という)を得た。
【0046】
得られたBAMの結晶構造解析をX線回折分析により行なった。その結果を図1に示す。同図(c)が、水素雰囲気中、1300℃で焼成することで得られたBAMのX線回折分析の結果を示している。また比較のために、同図(a)に、固相法による1300℃での焼成によって得られたBAMのX線回折分析の結果を示す。
【0047】
図1(a)に示すように、固相法によって得られたBAMは不純物相{図1(a)中、不純物は「×」で示している}を多く含んでいる。これに対し、同図(c)に示すように、本実施例により得られたBAMは、不純物を含まない単一相となっている。なお、図1(a)のBAMに含まれる不純物相は、図1(b)に示すように、1500℃で焼成して始めて減少した。
【0048】
これにより、本実施例によれば、固相法に比べて200℃以上、BAMの相生成温度を低下することができることがわかる。
【0049】
〔実施例2〕
<クエン酸法(Eu10%)>
硝酸ユーロピウム2.4水和物0.005モル、酢酸バリウム0.0475モル、硝酸マグネシウム6水和物0.05モル、硝酸アルミニウム9水和物0.5モル、クエン酸1水和物1.275モルを蒸留水250mLに加えて完全に溶解するまで攪拌した。その後アンモニアを加えてpH値を3.0に調整した後、実施例1と同様に蒸発乾固を行い、前駆体粉末を得た。
【0050】
そして得られた前駆体粉末を乳鉢でよく粉砕した後、1100℃で2時間、空気中において焼成した。その後アルゴン希釈の4%水素雰囲気中で、1300℃〜1500℃で2時間〜5時間焼成を行なうことでBAMを得た。
【0051】
得られたBAMの結晶構造解析をX線回折分析により行なった。その結果を図1(d)に示す。図1(d)は、アルゴン希釈4%水素雰囲気中、1300℃で焼成することで得られたBAMのX線回折分析の結果を示している。
【0052】
1300℃で焼成をした場合、図1(a)に示すように、固相法によって得られたBAMは不純物相を多く含むのに対し、本実施例により得られたBAMは同図(d)に示すように不純物相を含まない単一相となっている。
【0053】
このことから、本実施例によれば、固相法に比べて200℃以上、BAMの相生成温度を低下させることができることがわかる。
【0054】
〔実施例3〕
<リンゴ酸法(Eu5%)>
用いる硝酸ユーロピウムの量を減少させる以外は実施例1と同様にして、発光中心の5%をEuが占めるBAMを得た。
【0055】
〔比較例1〕
<固相法(Eu10%)>
固相法により、発光中心の10%をEuが占めるBAMを調製し、そしてアルゴン希釈4%水素雰囲気中、1500℃で5時間焼成を行なったが、BAMの単一相を形成することができず、不純物相の共存するBAMが得られた。またこの場合には、フラックスを用いなければBAMの単一相を形成することができなかった。
【0056】
〔比較例2〕
<固相法(Eu5%)>
固相法により、発光中心の5%をEuが占めるBAMを得た。
【0057】
A. 紫外励起発光強度について
蛍光分光光度計を用い、波長330nmの紫外領域における実施例1〜3および比較例1,2によって得られたBAMそれぞれの発光特性を評価した。図2に、得られた発光スペクトルの測定結果を示す。
【0058】
また、実施例1〜3および比較例1,2のBAMそれぞれの、450nm付近での最大発光強度の測定値を表1に示す。なお、表1では、比較例1で得られたBAMの発光強度を100%として換算した。また、実施例1〜3、比較例1,2すべてのBAMは、1500℃で2時間、アルゴン希釈の4%水素雰囲気中で焼成したものである。
【0059】
【表1】
Figure 0003833617
【0060】
表1からわかるように、Euが10%の場合、紫外領域においてはクエン酸法によるBAMが最も高い発光強度を示し、この強度は、固相法と比べて42%以上向上している。また、リンゴ酸法の場合でも、固相法と比べて約25%、BAMの発光強度が向上した。一方、Euが5%の場合、固相法とリンゴ酸法とを比較すると、固相法に比べてリンゴ酸法のほうが、発光強度は40%以上高くなることがわかった。
【0061】
B. 真空紫外励起発光強度について
波長147nmの真空紫外光で、実施例1〜3、および比較例1,2によって得られたBAMの発光スペクトルを図3に示す。図3(a)は、実施例1,2および比較例1によって得られたBAMの発光スペクトルを示し、(b)は実施例3および比較例2によって得られたBAMの発光スペクトルを示している。
【0062】
また450nm付近の最大発光強度の測定値を表1にまとめた。なお、発光強度は比較例1のBAMの発光強度を100%して換算した。実施例1〜3、比較例1,2すべてのBAMは、1500℃で2時間、アルゴン希釈の4%水素雰囲気中で焼成したものである。
【0063】
表1からわかるように、Eu10%のときを比較すると、真空紫外領域では紫外領域に比べ、固相法によって得られたBAMは比較的良好な特性を示し、固相法、リンゴ法、クエン酸法ともに同程度の発光強度を示すことがわかった。
【0064】
しかしながら、リンゴ酸法によれば、Eu5%のときでも、Eu10%のときと同程度の高い発光強度を示していた。このことから、リンゴ酸法はコスト削減に大きく貢献できると期待されるといえる。
【0065】
C. 応力励起発光強度について
実施例1〜3および比較例1,2によって得られるBAMの応力励起発光強度について、次の方法により調べた。
【0066】
まず、0.5gのBAMの粉末試料と室温硬化透明樹脂2.0gとを混合することにより、20mm角のブロック体試験片を作成した。
【0067】
次に、材料試験器を用いて、一定速度で試験片に1MPaの応力を加えたときに、応力励起による発光特性を評価した。表1に発光強度の比較結果を示す。
【0068】
表1からわかるように、固相法と比べて、リンゴ酸法またはクエン酸法で得られたBAMのほうが、発光強度が高いことがわかる。
【0069】
D. 発光中心となるEuを部分置換したときの発光体の発光強度について
実施例1で得られるBAMと、発光中心のEuの一部がErで置換されるようにする以外は、実施例1と同様にして得られた▲1▼BaMgAl1017:Eu2+,Er1%、およびEuの一部がTbで置換されるようにする以外は、実施例1と同様にして得られた▲2▼BaMgAl1017:Eu2+:Tb3%を合成し、それぞれの発光体の紫外励起発光、真空紫外励起発光、応力発光それぞれの強度について調べた。その結果を表2に示す。なお、表2では、比較例1で得られたBAMの発光強度を100%として換算している。
【0070】
【表2】
Figure 0003833617
【0071】
表2に示すように、発光中心となるEuの一部を他の希土類金属を含むことで、発光特性が向上することがわかる。なお、表2に示す以外の希土類金属を用いて、Euの部分置換を行なっても、同様に発光特性が向上するという結果が得られた。
【0072】
〔実施例4〕
本発明にかかるリンゴ酸法によって、組成式SrAl24:Eu(1%)で表される発光体(SAO)を得た。そして得られた発光体の発光強度を測定した。その結果を図4に示す。
【0073】
〔比較例3〕
固相法により、組成式SrAl24:Eu(1%)で表される発光体(SAO)を得た。そして得られた発光体の発光強度を測定した。その結果を図4に示す。
【0074】
図4から明らかなように、リンゴ酸法によって得られた発光体(SAO)の強度は、固相法によって得られた発光体(SAO)の発光強度よりも、発光強度が50%以上高いことがわかった。
【0075】
E. 発光体の安定性について
一般的には、BAMを酸素共存雰囲気中において500℃以上で熱処理すると、BAMの発光中心となるEu2+がEu3+に酸化されるために、発光強度が低下することが知られている。通常ではこの減少を「熱劣化」という。
【0076】
一方、実際のプロセスの中では酸素共存雰囲気中での熱処理は必要な場合が多く、例えば塗布法で発光層を作製するプロセスに酸化雰囲気中での熱処理が不可欠であり、熱劣化は実用化上において極めて重要な問題となっている。
【0077】
そこで、実施例1,2および比較例1で、アルゴン希釈4%水素雰囲気中で焼成後に得られた発光体を、空気中で900℃で熱処理することにより、劣化試験を行なった。その結果を表3に示す。なお、発光強度は表1の劣化試験前の発光強度に対する相対として、それぞれの試料についてその維持率を換算した。
【0078】
【表3】
Figure 0003833617
【0079】
固相法により調製したBAMは劣化試験後、試験前に比べて5%程度の発光強度しか示さないのに対し、リンゴ酸法により得られるBAMには、固相法と比較して約61%、また、クエン酸法の場合は、約53%と、比較的高い発光特性を示した。このように、固相法に比べて、リンゴ酸法あるいはクエン酸法によれば、発光体の発効強度向上のみならず、固相法に比べて熱的に安定な発光体が得られることが見出された。
【0080】
【発明の効果】
本発明の発光体の製造方法は、以上のように、発光体を構成する金属を含む金属塩、および有機酸を用いるとともに、上記金属塩および有機酸を水に溶解させる溶解工程を含む構成である。
【0081】
それゆえ、発光中心として使用する金属の量を減少させた場合でも、応力励起発光、紫外励起発光、または真空紫外励起発光における発光強度が高く維持された発光体を得ることができる。また、金属イオンおよび有機酸が均一に混合されることで発光体の組成が均一となるため、熱的かつ化学的安定性の高い発光体を得ることができるという効果を奏する。
【0082】
本発明の発光体の製造方法は、以上のように、発光中心として、少なくともユーロピウム(Eu)を含み、組成式(1)
(Eu1-xA’xyB’1-yAl24 …(1)
または、組成式(2)
(Eu1-xA’x)B’1-yMgAl1017 …(2)
{式中、A’は希土類金属、B’はストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、またはカルシウム(Ca)のいずれかのアルカリ土類金属を示し、0≦x≦0.99、0.001≦y≦0.550である}で表される発光体の製造方法であって、
発光体を構成する金属を含む金属塩および有機酸を水に溶解させる溶解工程を含む構成である。
【0083】
それゆえ、発光中心として使用するEuの量を減少させても、応力励起発光、紫外励起発光、または真空紫外励起発光における発光強度が高く維持された発光体を得ることができるという効果を奏する。
【0084】
本発明の発光体の製造方法は、以上のように、さらに、上記組成式(1)または(2)中のxが、0<x≦0.99であるときに、溶解工程において、Dy、La、Gd、Ce、Sm、Y、Nd、Tb、Pr、Er、Tm、Ybから選ばれる希土類金属を含む金属塩を水に溶解させる構成である。
【0085】
それゆえ、発光強度が向上した発光体を得ることができるという効果を奏する。
【0086】
本発明の発光体の製造方法は、以上のように、有機酸が、リンゴ酸またはクエン酸である構成である。
【0087】
それゆえ、発光強度の向上した発光体を得ることができるという効果を奏する。
【0088】
本発明の発光体の製造方法は、以上のように、金属塩が、金属硝酸塩または金属酢酸塩である構成である。
【0089】
それゆえ、金属イオンおよび有機酸を効率よく反応させることができるという効果を奏する。
【0090】
本発明の発光体は、以上のように、上記いずれかの製造方法によって得られるものである。
【0091】
このように作製した発光体の結晶性は良い。それゆえ、発光強度が強く、また熱的かつ化学的安定性の高い発光体を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例によって得られたBAMのX線回折パターンを示す図である。
【図2】本実施例1〜3、および比較例1,2によって得られたBAMそれぞれの、紫外領域における発光強度を示す図である。
【図3】本実施例1〜3、および比較例1,2によって得られたBAMそれぞれの、真空紫外領域における発光強度を示す図である。
【図4】実施例4で得られたSAO、比較例3で得られたSAOそれぞれの、紫外領域における発光強度を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 発光中心として、少なくともユーロピウム(Eu)を含み、組成式(1)
    (Eu 1−x A’ B’ 1−y Al …(1)
    または、組成式(2)
    (Eu 1−x A’ )B’ 1−y MgAl 10 17 …(2)
    {式中、A’は希土類金属、B’はストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、またはカルシウム(Ca)のいずれかのアルカリ土類金属を示し、0≦x≦0.99、0.001≦y≦0.550である}
    で表される発光体の製造方法であって、
    当該発光体を構成する金属を含む金属塩および有機酸を水に溶解させる溶解工程
    当該溶解工程によって得られた水溶液のpHを3〜7の範囲内に調整する工程、および
    当該pHが調整された水溶液を加熱してゲル化を行なう工程、
    を含むことを特徴とする発光体の製造方法。
  2. さらに、上記組成式(1)または(2)中のxが、0<x≦0.99であるときに、溶解工程において、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ネオジム(Nd)、テルビウム(Tb)、プラセオジム(Pr)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)から選ばれる希土類金属を含む金属塩を水に溶解することを特徴とする請求項1に記載の発光体の製造方法。
  3. 有機酸が、リンゴ酸またはクエン酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光体の製造方法。
  4. 有機酸としてリンゴ酸を用いる場合には、水溶液中に含まれる有機酸の濃度の下限値を、(水溶液中に含まれる金属イオンのモル数)×(水溶液中に含まれる金属イオンの価数の総和) / 2とし、
    有機酸としてクエン酸を用いる場合には、水溶液中に含まれる有機酸の濃度の下限値を、(水溶液中に含まれる金属イオンのモル数)× ( 水溶液中に含まれる金属イオンの価数の総和 )/ 3とすることを特徴とする請求項3に記載の発光体の製造方法。
  5. 金属塩が、金属硝酸塩または金属酢酸塩であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光体の製造方法。
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