JP3833308B2 - リモコンエンジンスタータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、遠隔操作によってエンジンを始動する機能を備え、かつ防盗機能としてIDコードを備えた防盗機能付きリモコンエンジンスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来の遠隔操作によるA/T車のエンジン始動装置を示すブロック図であり、図において、1はエンジンスタート釦、エンジン停止釦を有するリモコンエンジンスタータの携帯用送信器、2は携帯用送信器1から送信されたID(アイデンティフィケーション、同一確認)コードを含む送信データを受信するリモコンエンジンスタータの固定用受信器である。また、3は携帯用送信器1のアンテナ、4は固定用受信器2のアンテナである。
【0003】
また、5はコード解読回路であり、固定用受信器2で受信した受信データ中のIDコードを解読し、該IDコードが、IDコードメモリ8に予め登録されているIDコードに一致するか否かを判定するものである。
【0004】
従って、このコード解読回路5は受信データ中からIDコードを抽出するコード抽出回路6と、この抽出したIDコードを、IDコードメモリ8に登録されているIDコードと比較して、一致しているか否かを判定するコード比較回路7とを備えている。
【0005】
また、9はエンジン起動用イグニッションスイッチにキーが差し込まれているか否かを検出するキースイッチ検出回路、10はドアの閉塞を検出するドアスイッチ検出回路、11はパーキングブレーキが引かれていることを検出するパーキングブレーキ検出回路、12はパーキング位置にギアが入っているか否かを検出するパーキングレンジ検出回路、13はボンネットが開いているか否かを検出するボンネットフードスイッチ検出回路、14はエンジンスタータのL端子のHレベル状態を検出するレギュレータL端子検出回路で、これらの各検出出力は後述のエンジン始動信号作成回路15に入力されて、これらの各種出力のすべてについて異常状態にあるか否かが判定される。
【0006】
15は上記各検出回路9〜14からの検出出力に基づいて異常状態が検出されないと判断し、かつ上記コード解読回路5においてIDコードが一致したと判断され、さらに上記携帯用送信器1からエンジン始動指令を示す信号が送信されてきたと判断した場合には、バッテリ信号、イグニッション信号、ACC(アクセサリ)信号、スタータ信号を含むエンジン始動信号を作成してエンジン始動制御回路16に出力するエンジン始動信号作成回路であり、このエンジン始動信号作成回路15、コード解読回路5、エンジン始動制御回路16はマイクロコンピュータで構成されている。
【0007】
また、17は上記エンジン始動制御回路16からの制御出力を受けてエンジンの点火制御をするエンジン点火回路、18はエンジンスタート、エンジン停止の命令内容を指令するF(ファンクション)コードを登録したFコードメモリである。
【0008】
次に上記エンジン始動信号作成回路15、コード解読回路5、エンジン始動制御回路16からなるマイクロコンピュータの作用を図3のフローチャートに基づいて説明する。
すなわち、車両においてイグニッションスイッチがオンされて電源が供給されると、エンジン始動信号作成回路15、コード解読回路5、エンジン始動制御回路16は、作動を開始して、ステップ10からステップ20に進み、固定用受信器2からコード抽出回路6にIDコード、Fコードが供給されたか否かが判断され、受信されていないと判断すると、ステップ20に戻る。
【0009】
また、受信されたと判断するとステップ30に進み、IDコード、Fコードが解読され、ステップ40に進む。ステップ40では、IDコードメモリ8、Fコードメモリ18に記憶されたIDコード、Fコードを読み取ることによってコード比較回路7で比較されてIDコードが正規のIDコードか否かが判断され、正規のIDコードでないと判断されるとステップ20に戻る。
【0010】
また、ステップ40で正規のIDコードであると判断されるとステップ50に進む。ステップ50では、各種検出回路9〜14からの検出出力を入力し、その検出出力が所定のレベルにあるか否か、すなわちエンジン始動の条件が満足されているか否かをステップ60で判断し、満足されて所定のレベルであると判断すると、コード比較回路7からエンジン始動信号作成回路15に対してエンジン始動信号を作成するための指示がなされ、ステップ70でエンジン始動信号が作成され、ステップ80においてバッテリ信号、イグニッション信号、ACC(アクセサリ)信号、スタータ信号が所定の時間の間に順次発生され、エンジン点火回路17に供給される。またステップ60において、エンジン始動条件が満足されず、検出出力が所定のレベルにないと判断すると、ステップ20に戻る。なお、上記ステップ30において、Fコードがエンジン停止を指示する信号であると判断したときには、エンジン始動制御回路16はエンジン点火回路17へのエンジン始動出力を停止せしめる。
【0011】
次に、動作について説明する。このエンジン始動装置では、車両所有者専用のIDコードを有するエンジン始動信号を、エンジンスタート釦の操作によって携帯用送信器1から送信すると、これがアンテナ3、4を通じて固定用受信器2で受信され、コード解読回路5内のコード抽出回路6にて上記特定のIDコード、Fコードが抽出される。
この抽出されたIDコード、Fコードは、IDコードメモリ8及びFコードメモリ18の夫々に登録された基準のIDコード及びFコードとコード比較回路7で比較され、一致した場合には、上記キースイッチ検出回路9〜レギュレータL端子検出回路14の各検出出力が正常状態、エンジン始動条件を満足していることを示していることを条件に、エンジン始動指令がエンジン始動信号作成回路15に入力される。
【0012】
このため、エンジン始動信号作成回路15はエンジン始動制御回路16に対しバッテリ信号と共に、イグニッション信号、ACC(アクセサリ)信号、スタータ信号を出力し、これらの出力に基づいてエンジン始動制御回路16はエンジン点火回路17にエンジン点火信号を出力してエンジンを点火駆動することとなる。また携帯用送信器1からエンジン停止を指示する信号がIDコードと共に固定用受信器2に送信されてコード比較回路7でIDコードが正規のもので、かつエンジン停止を指示する正規の信号であると判断されると、エンジン点火回路17へのエンジン始動信号の出力を停止する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のA/T車のリモコンエンジンスタータにあっては、例えばパーキングレンジ検出回路12が、リミットスイッチ等の簡単な構成のスイッチであるために、このA/T車のリモコンエンジンスタータをマニュアル車に取り付け、パーキングレンジ検出回路12に接続する端子を電源ライン(またはアースライン)に接続することによってA/T車用のリモコンエンジンスタータをマニュアル車に簡単に取り付けられてしまうので、大変危険な状態を作り出す恐れがあった。
【0014】
そこで、この発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、マニュアル車への取り付けが容易にできないA/T車専用のリモコンエンジンスタータを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るリモコンエンジンスタータは、エンジン始動開始を指示する信号を受信器が送信器から受けたときに、少なくともギアがエンジン始動を可能とする位置にセットされている場合にのみ、エンジン始動信号を作成するマイクロコンピュータを備えてなるリモコンエンジンスタータにおいて、前記マイクロコンピュータは受信器が車両に取り付けられ、最初にエンジンが始動され、かつギアがパーキング位置、またはニュートラル位置に入れられるまで、または離脱されるまではスリープ状態を維持し、ギアがパーキング位置、またはニュートラル位置に入れられるか、または離脱されるかにより、前記ギア位置を検出する検出回路の出力レベルの反転によってスリープ状態が解除されることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は図3に示したエンジン始動信号作成回路15、コード解読回路5、エンジン始動制御回路16を構成するマイクロコンピュータのフローチャートに対応するこの発明のフローチャートを示すもので、図3に示したものに対して破線で示した部分Aが追加されているので、その部分についてのみ以下に説明する。
【0017】
(1)まず、リモコンエンジンスタータを最初に車両に取り付けた場合、リモコンエンジンスタータは、電源を接続して、携帯用送信器1からエンジン始動信号を送信しても作動しない状態になっているので、接続端子をA/T車の所定の位置、すなわち図2に示す如く取り付けた場合について以下に説明する。
ステップ100は、エンジン始動信号作成回路15、コード解読回路5、エンジン始動制御回路16を構成するマイクロコンピュータが給電されることによってこのマイクロコンピュータがパワーオンリセットされたか否かが判断され、パワーオンリセットされていないと判断されると、ステップ100に戻り、またパワーオンリセットされていると判断されるとステップ110に進む。ステップ110では、マイクロコンピュータのスリープ状態が解除されているか否かが判断され、解除されていると判断すると、ステップ20に進み、図3において説明した作動に移行する。
【0018】
一方、ステップ110でマイクロコンピュータのスリープ解除がされていないと判断されると、マイクロコンピュータをスリープ状態にセットし、ステップ120に進む。ステップ120ではエンジン始動がなされているか否か、すなわちエンジン始動信号作成回路15においてエンジン始動信号が作成されたか否かが判断され、エンジン始動信号が作成されていないと判断するとステップ100に戻る。またエンジン始動信号が作成されていると判断されると、ステップ130に進み、パーキングブレーキ検出回路11(またはニュートラル検出スイッチ)から検出信号を入力し、ギアがパーキング位置に投入されて、出力レベルが反転していると判断すると、ステップ140でマイクロコンピュータのスリープ状態をリセットして、通常の動作、すなわちステップ20に移行する。また検出出力レベルが反転していない場合にはステップ100に戻る。
以降は、図3において説明したものと同一フローチャートに従って作動する。
【0019】
(2)リモコンエンジンスタータを車両に取り付けた後について説明する。
ステップ110においてマイクロコンピュータのスリープ状態が解除されていると判断されるので、ステップ20に進み、通常作動に移行する。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、マニュアル車への取付けの困難なリモコンエンジンスタータを得ることができ、誤組み付けを防止することができるという効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すリモコンエンジンスタータのマイクロコンピュータのフローチャートである。
【図2】リモコンエンジンスタータの全体システムを説明するための回路ブロック図である。
【図3】図2のマイクロコンピュータのフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯用送信器
6 コード抽出回路
7 コード比較回路
8 IDコードメモリ
9 キースイッチ検出回路
10 ドアスイッチ検出回路
11 パーキングブレーキ検出回路
12 パーキングレンジ検出回路
13 ボンネットフードスイッチ検出回路
14 レギュレータL端子検出回路
15 エンジン始動信号作成回路
16 エンジン始動制御回路
Claims (1)
- エンジン始動開始を指示する信号を受信器が送信器から受けたときに、少なくともギアがエンジン始動を可能とする位置にセットされている場合にのみ、エンジン始動信号を作成するマイクロコンピュータを備えてなるリモコンエンジンスタータにおいて、前記マイクロコンピュータは受信器が車両に取り付けられ、最初にエンジンが始動され、かつギアがパーキング位置、またはニュートラル位置に入れられるまで、または離脱されるまではスリープ状態を維持し、ギアがパーキング位置、またはニュートラル位置に入れられるか、または離脱されるかにより、前記ギア位置を検出する検出回路の出力レベルの反転によってスリープ状態が解除されることを特徴とするリモコンエンジンスタータ。
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JP21860896A JP3833308B2 (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | リモコンエンジンスタータ |
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Publications (2)
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JPH1061537A JPH1061537A (ja) | 1998-03-03 |
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JP21860896A Expired - Fee Related JP3833308B2 (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | リモコンエンジンスタータ |
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US6249739B1 (en) | 1999-08-31 | 2001-06-19 | Intel Corporation | Operating vehicular processor-based systems |
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1996
- 1996-08-20 JP JP21860896A patent/JP3833308B2/ja not_active Expired - Fee Related
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