JP3833040B2 - パネル用枠体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、写真やポスターなどをディスプレイするために用いられるパネルを構成するボードの辺部に取り付けられて当該ボードと共に当該パネルを構成する枠体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真やポスターなどをディスプレイするために用いられるパネルPにあっては、写真などのディスプレイ対象物Dが貼り込むなどされるボードGの辺部Gaに沿って当該ボードGを縁取るように取り付けられる枠体100を備えたものがある。(図6)
【0003】
図6に示されるように、かかる枠体100は、前記ボードGの一辺部Gaに亙る長さに構成された複数の枠構成体110、110…を当該ボードGのコーナGbにおいて隣り合う辺部Gaに取り付けられる枠構成体110、110と相互に連結させることにより構成されている。それぞれの枠構成体110は底板部111と一対の立ち上がり板部112、112とを備えた断面コ字状に構成されており、かかる一対の立ち上がり板部112、112間にボードGの辺部Gaを入れ込んで当該ボードGの辺部Gaを縁取るように構成されている。また、隣り合う枠構成体110、110相互の前記連結は、前記ボードGのコーナGbに沿うように折り曲げられた板状をなす連結体120の一端側に一方の枠構成体110をビス止めすると共に、当該連結体120の他端側に他方の枠構成体110をビス止めしてなされている。具体的には、前記連結体120の折り曲げ部121を挟んだ一方側と他方側とにそれぞれビスBの軸部Baのねじ付けられるねじ孔122を設けると共に、前記枠構成体110の端部にビスBの軸部Baを外側から入れ込める差し入れ孔113を設け、一方の枠構成体110の底板部111の内側に位置づけられた前記連結体120の一方側に設けたねじ孔122に当該一方の枠構成体110に設けた前記差し入れ孔113を通じてビスBの軸部Baをねじ付けると共に、他方の枠構成体110の底板部111の内側に位置づけられた前記連結体120の他方側に設けたねじ孔122に当該他方の枠構成体110に設けた前記差し入れ孔113を通じてビスBの軸部Baをねじ付け、このねじ付けによって当該連結体120の屈曲外面を枠構成体110の底板部111内面に密着させるようにしてかかる枠構成体110の連結がなされている。(図7)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、かかる枠構成体110と連結体120とのビス止めに当たっては、パネルPの外観性を確保するなどの観点から、前記枠構成体110の底板部111の外側にビスBの頭部Bbが目立った状態で突き出されないように、皿ビスB’(皿頭をもった小ねじ)を使用することが望まれる。
【0005】
ここで、この皿ビスB’を使用する場合、前記枠構成体110の底板部111に当該皿ビスB’の頭部Bb側面の傾斜に倣ったすり鉢状をなす孔壁を持った差し入れ孔113が形成されることになるが、実際は、寸法誤差などの問題から皿ビスB’を締め込み切った状態において前記底板部111の内面側にある差し入れ孔113の穴縁から当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcが若干突き出してしまい、この突き出し分の隙間Sが前記連結体120の屈曲外側の面と当該底板部111の内面間に形成されてしまうことが少なくなかった。(図9)また、こうした隙間Sが形成されてしまうと、かかる連結体120により連結させ合わされる隣り合う枠構成体110、110の接合され合わされる端面間に隙間S’が生じてしまうこととなる。(図10)
【0006】
こうしたことから、従来は前記連結体120の屈曲外側にある前記ねじ孔122の孔口を広げさせる加工を別途施し、この広げられた孔口123に前記皿ビスB’を締め込み切った状態において当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcが納まるようにして、この状態において当該連結体120の屈曲外側にある面と前記底板部111の内面との間に前記隙間Sが生じないようにしていた。(図8)
【0007】
しかるに、枠構成体110の一対の立ち上がり板部112、112間に入れ込まれるボードGの厚さ寸法が小さくなればなるほど、かかる一対の立ち上がり板部112、112間の間隔は狭められることとなり、したがって、前記連結体120の板幅もこれに対応して狭めざるを得ないこととなるが、連結体120に設けた前記ねじ孔122の大きさは皿ビスB’が規格化されていることから一定となるため、この連結体120に設けた当該ねじ孔122の孔口を前記のように広げる加工を施すことには連結体120の強度を確保するなどの観点から自ずから限界がある。
【0008】
こうしたことから、前記枠構成体110の一対の立ち上がり板部112、112間の間隔が一定以上狭い場合、つまり、かかる枠構成体110が取り付けられるボードGの厚さ寸法が比較的小さい場合、やむなく丸ビスB”(丸頭をもった小ねじ)を用いて当該枠構成体110と連結体120とのビス止めをなしていた。(図11)
【0009】
そこでこの発明は、パネルを構成するボードの厚さ寸法が小さくなっても、このボードの辺部に沿って当該ボードの辺部を一対の立ち上がり板部間に納めて当該辺部に取り付けられる当該パネルの枠体を構成する隣り合う枠構成体相互を、当該隣り合う枠構成体の端部間に亘る連結体を介して、当該連結体に設けられたねじ孔にねじ付けられる軸部を持ち当該枠構成体に設けた差し入れ孔を通じて当該軸部を当該ねじ孔にねじ付ける皿ビスをもって支障無く連結させ合わせることができるようにすることを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明にあっては、パネル用枠体が以下の(1)〜(4)の構成を備えたものとした。
(1)パネルを構成するボードの各辺部を間に納めて当該各辺部に沿ってそれぞれ取り付けられる複数の枠構成体と、このボードのコーナにおいて隣り合う辺部に取り付けられる枠構成体を相互に連結させる連結体とを備える枠体であって、(2)前記複数の枠構成体がそれぞれ、底板部の一面側に前記ボードの辺部を間に納める一対の立ち上がり板部を備えた構成してあると共に、
(3)前記連結体が、前記ボードのコーナに沿って折り曲げられていると共に、折り曲げ部を挟んだ一方側に当該ボードの隣り合う辺部の一方に取り付けられる枠構成体の底板部に透設された皿ビスの軸部の差し入れ孔から差し入れられた当該軸部のねじ込まれるねじ孔を有し、かつ、当該折り曲げ部を挟んだ他方側に当該ボードの隣り合う辺部の他方に取り付けられる枠構成体の底板部に透設された皿ビスの軸部の差し入れ孔から差し入れられた当該軸部のねじ込まれるねじ孔を有しており、
(4)しかも、前記差し入れ孔が前記枠構成体の底板部の内面側に当該枠構成体の長さ方向に沿って形成された溝に連通するように形成されており、前記差し入れ孔を通じて前記ねじ孔に軸部をねじ込まれた皿ビスの頭部側面が当該差し入れ孔の内面に突き当った当該皿ビスの締め込み位置において、この溝に当該皿ビスの軸部の突き出し基部が納まる構成としてあるものとした。
【0011】
かかる構成によれば、前記ボードのコーナを挟んだ当該ボードの隣り合う二つの辺部の一方に取り付けられる枠構成体と、当該二つの辺部の他方に取り付けられる枠構成体とを、それらの前記差し入れ孔からそれぞれ軸部を差し入れられる前記皿ビスの当該軸部を前記連結体のねじ孔にねじ込むことにより、この連結体を介して連結し合わせることができる。そして、このように前記ボードの各辺部に取り付けられる枠構成体を隣り合う枠構成体と相互に連結し合わせることにより、当該ボードの全周を巡る枠体を構成させることができ、これによりパネルを構成させることができる。
【0012】
また、前記連結体に皿ビスの軸部をねじ込み可能な大きさの前記ねじ孔を単純に設けておいた場合であっても、前記溝に当該皿ビスを締め込み切った状態において当該皿ビスの軸部の突き出し基部を収めさせることにより、当該連結体の屈曲外側の面を前記溝の側方にある前記底板部の内面に隙間無く押し付けることができ、かかる連結体と前記枠構成体とをガタつきなく止め合わせることができる。
【0013】
これにより、この実施の形態にあっては、前記皿ビスを締め込み切った位置において当該皿ビスの軸部の突き出し基部を収める加工を前記連結体のねじ孔側に格別に施す必要が無く、かかる連結体を支障無く細幅に構成することができる。従って、この実施の形態によれば、前記一対の立ち上がり板部間の間隔を狭く構成された枠構成体相互の連結を皿ビスをもって支障無くなすことができ、肉厚の薄いボードに対応した枠体を適切に構成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図5に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0015】
なお、ここで図1は、この実施の形態にかかる枠体1を用いて構成されたパネルPの構成の概要を理解しやすいように、当該パネルPを斜視の状態で表して示している。また、図2は、かかるパネルPにディスプレイ対象物Dを貼り込んだ状態を断面にして示している。また、図3は、前記枠体1を構成する隣り合う枠構成体2、2の連結箇所の構成を理解しやすいように、かかる隣り合う枠体1とこれらを連結させる連結体3とを分離して斜視の状態として示している。また、図4は、かかる連結箇所を側方から視た状態で示しており、また、図5は、前記連結体3と枠構成体2との止め付け状態を理解しやすいように当該止め付け部分を断面にして示している。
【0016】
この実施の形態にかかるパネル用枠体1は、写真やポスターなどのシート状をなすディスプレイ対象物Dをディスプレイするために用いられるパネルPを構成するボードGの各辺部Gaに取り付けられて当該ボードGと共に当該パネルPを構成するものである。かかるパネルPにあっては、典型的には前記ボードGの一面に前記ディスプレイ対象物Dを貼り込むなどして、当該ディスプレイ対象物Dが備え付けられるものとされる。
【0017】
かかる枠体1は、前記ボードGの各辺部Gaに、このボードGに前記ディスプレイ対象物Dを備え付けた後、あるいは、備え付けるに先立って、それぞれ取り付けられる複数の枠構成体2、2…と、このように取り付けられる複数の枠構成体2、2…を隣り合う枠構成体2、2相互を連結し合わせることにより全体として一体の枠体1を構成させるようにする連結体3とから構成されている。
【0018】
かかる枠構成体2は、それぞれ、前記ボードGの一辺部Ga、つまり、かかるボードGの隣り合うコーナGb、Gb間に亘る長さを備えている。また、かかる枠構成体2はそれぞれ、ボードGの辺部Gaを間に納める間隔を開けて形成された一対の立ち上がり板部21、21を底板部20の一面側に備えた構成としてある。この実施の形態にあっては、かかる枠体1が四角形状に構成されたボードGと組み合わされて前記パネルPを構成するものとしてあり、従ってかかる枠体1が当該ボードGの四つの辺部Gaにそれぞれ取り付けられる四つの枠構成体2、2…から構成されたものとしてある。
【0019】
また、かかる枠構成体2は、前記一対の立ち上がり板部21、21間の間隔を前記ボードGの厚さ寸法とほぼ同じかやや小さくする寸法としてあり、この一対の立ち上がり板部21、21間にボードGの辺部Gaを挟み入れることにより当該ボードGの一つの辺部Gaに亘って当該ボードGを縁取るようにはめ付けられる構成としてある。
【0020】
また、かかる複数の枠構成体2、2…はそれぞれ、前記ボードGのコーナGbを挟んだ当該ボードGの隣り合う二辺部Ga、Gaにそれぞれ取り付けられる隣り合う枠構成体2、2が当該コーナGbにおいて他の枠構成体2の端部との間に隙間を作ることなく接合されるように、その両端部にそれぞれ加工を施された構成としてある。すなわち、この実施の形態にあっては、各枠構成体2、2…はそれぞれ、その端部にある前記底板部20および一対の立ち上がり板部21、21の端面22を、取り付けられるボードGのコーナGbの頂端からボードGの中央に向かう仮想の線分に沿うように傾斜させるように形成されており、隣り合う一方の枠構成体2の傾斜した端面22と隣り合う他方の枠構成体2の傾斜した端面22とを隙間なく突き合わせた状態でこの双方の枠構成体2が連結させ合わされる構成としてある。
【0021】
一方、前記連結体3は、前記ボードGのコーナGbの数に応じて用意されるものであって、この実施の形態にあっては四角形状をなすボードGに対応して、独立した四つの連結体3、3…が使用される。
【0022】
この実施の形態にあっては、かかる連結体3はそれぞれ、前記コーナGbに沿って折り曲げられている板状に構成されている。すなわち、この実施の形態にあっては、かかる連結体3は、前記ボードGのコーナGbにおいて当該ボードGの端面(ボードGの厚さ方向にある面)に屈曲内側にある面を沿わせた状態で位置づけることが可能なように、当該ボードGのコーナGbの頂端を屈曲位置として折り曲げられた構成としてある。また、かかる連結体3はそれぞれ、前記枠構成体2の一対の立ち上がり板部21、21間に納まる板幅を持つように構成してある。
【0023】
そして、この実施の形態にあっては、このように構成される連結体3の折り曲げ部30を挟んだ一方側と他方側とにそれぞれ、皿ビスB’の軸部Baがねじ込まれるねじ孔31が形成されていると共に、前記枠構成体2の端部側にある当該枠構成体2の底板部20にこの底板部20の外側から皿ビスB’の軸部Baを差し入れることが可能な差し入れ孔23が形成してある。そして、前記ボードGのコーナGbを挟んで隣り合う当該ボードGに二つの辺部Ga、Gaにそれぞれ取り付けられる前記枠構成体2が他方の枠構成体2の傾斜した端面22に自らの傾斜した端面22を突き合わせる位置において、この二つの枠構成体2の一方の底板部20の内側に前記折り曲げ部30を挟んだ一方側を位置づけ、かつ、この二つの枠構成体2の他方の底板部20の内側に当該折り曲げ部30を挟んだ他方側を位置づけた前記連結体3の前記折り曲げ部30を挟んだ一方側にあるねじ孔31に差し入れられる皿ビスB’の軸部Baをねじ込むことができるように一方の枠構成体2の差し入れ孔23が位置づけられ、かつ、 かかる折り曲げ部30を挟んだ他方側にあるねじ孔31に差し入れられる皿ビスB’の軸部Baをねじ込むことができるように他方の枠構成体2の差し入れ孔23が位置づけられるように、かかる枠構成体2に当該差し入れ孔23が形成されている。
【0024】
この結果、この実施の形態にあっては、前記ボードGのコーナGbを挟んだ当該ボードGの隣り合う二つの辺部Gaの一方に取り付けられる枠構成体2と、当該二つの辺部Gaの他方に取り付けられる枠構成体2とを、それらの前記差し入れ孔23からそれぞれ軸部Baを差し入れられる前記皿ビスB’の当該軸部Baを前記連結体3のねじ孔31にねじ込むことにより、この連結体3を介して連結し合わせることができる。そして、このように前記ボードGの各辺部Gaに取り付けられる枠構成体2を隣り合う枠構成体2、2と相互に連結し合わせることにより、当該ボードGの全周を巡る枠体1を構成させることができ、これにより前記パネルPを構成させることができる。
【0025】
また、この実施の形態にあっては、前記複数の枠構成体2、2…がそれぞれ、前記底板部20の内面側に当該枠構成体2の長さ方向に沿って形成された溝24を備えている。そして、前記皿ビスB’の軸部Baの差し入れ孔23がこの溝24に連通するように形成してある。また、この溝24を挟んだ両側にあるかかる底板部20の内面に前記ねじ孔31に軸部Baをねじ込んだ皿ビスB’の締め込みによって前記連結体3の屈曲外側の面が押し付けられ、この押し付け位置において当該連結体3により隣り合う二つの枠構成体2がその傾斜した端面22同士を隙間無く突き合わせさせる構成としてある。
【0026】
そして、この実施の形態にあっては、前記差し入れ孔23を通じて前記底板部20の外側から前記ねじ孔31に軸部Baをねじ込まれた皿ビスB’の頭部Bb側面が当該差し入れ孔23の内面に突き当った当該皿ビスB’の締め込み位置において、前記溝24に当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcが納まる構成としてある。
【0027】
この結果、この実施の形態にあっては、前記連結体3に皿ビスB’の軸部Baをねじ込み可能な大きさの前記ねじ孔31を単純に設けておいた場合であっても、前記皿ビスB’を締め込み切った状態において、当該連結体3の屈曲外側の面を前記溝24の側方にある前記底板部20の内面25に隙間無く押し付けることができ、かかる連結体3と前記枠構成体2とをガタつきなく止め合わせることができる。
【0028】
すなわち、前記枠構成体2に設けられる前記差し入れ孔23は、皿ビスB’の頭部Bb側面のテーパに倣ったすり鉢状の孔壁23aを備えるように構成され、この差し入れ孔23の孔壁23aに当該頭部Bb側面が突き当たった位置が皿ビスB’を締め込み切った位置となるが、前記溝24により当該皿ビスB’を締め込み切った位置において前記連結体3の屈曲外側にある面に押し当てられる当該溝24の側方にある前記底板部20の内面25から先に当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bc(つまり、当該軸部Baと頭部Bbとの接合部)が突き出されることはなく、前記皿ビスB’の締め込みによって両面を常に隙間無く押し付けさせることができる。
【0029】
これにより、この実施の形態にあっては、前記皿ビスB’を締め込み切った位置において当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcを収める加工を前記連結体3のねじ孔31側に格別に施す必要が無く、かかる連結体3を支障無く細幅に構成することができる。従って、この実施の形態によれば、前記一対の立ち上がり板部21、21間の間隔を狭く構成された枠構成体2相互の連結を皿ビスB’をもって支障無くなすことができ、肉厚の薄いボードGに対応した枠体1を適切に構成することができる。
【0030】
前記枠構成体2に前記溝24を形成することは、典型的には、この枠構成体2を押し出し成形により形成することにより確保することができる。また、かかる枠構成体2はパネルPを軽量に構成する観点から、一般的にはアルミニウム又はアルミニウム合金により構成される。
【0031】
なお、この実施の形態にあっては、前記溝24は前記差し入れ孔23との連通側を、この連通側にある差し入れ孔23の孔径よりもやや広くすると共に、この連通側から溝24口側に向けて次第に両溝24壁の間隔を狭めるように両溝24壁を傾斜させ、溝24口の幅を前記皿ビスB’の軸部Baの径よりもやや広くさせるように形成されている。これにより、この溝24の両側に前記連結体3の屈曲外側の面が押し当てられる前記底板部20の内面25をできる限り広く確保させることが可能となっている。
【0032】
また、この実施の形態にあっては、前記枠構成体2の一対の立ち上がり板部21、21の間に前記ボードGを入れ込み易くするように、この立ち上がり板部21の突き出し端部の内側隅部21aにアールが付けられている。
【0033】
【発明の効果】
この発明によれば、パネルを構成するボードの厚さ寸法が小さくなっても、このボードの辺部に沿って当該ボードの辺部を一対の立ち上がり板部間に納めて当該辺部に取り付けられる当該パネルの枠体を構成する隣り合う枠構成体相互を、当該隣り合う枠構成体の端部間に亘る連結体を介して、当該連結体に設けられたねじ孔にねじ付けられる軸部を持ち当該枠構成体に設けた差し入れ孔を通じて当該軸部を当該ねじ孔にねじ付ける皿ビスをもって支障無く連結させ合わせて、当該パネルを構成する枠体を適切に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】枠体1を用いたパネルPの斜視構成図
【図2】パネルPの断面構成図
【図3】隣り合う枠構成体2、2の接合箇所を示す分離斜視図
【図4】隣り合う枠構成体2、2の接合箇所を示す側面図
【図5】枠体1の要部断面図
【図6】従来のパネルPの斜視構成図
【図7】従来のパネルPの要部分離斜視図
【図8】従来のパネルPを構成する枠体100の要部断面図
【図9】図8と異なる従来の枠体100の要部断面図
【図10】図9に示される従来例の不都合を示す要部側面図
【図11】図8および図9と異なる従来の枠体100の要部断面図
【符号の説明】
P パネル
G ボード
Ga 辺部
Gb コーナ
1 枠体
2 枠構成体
20 底板部
21 立ち上がり板部
23 差し入れ孔
24 溝
3 連結体
30 折り曲げ部
31 ねじ孔
B’ 皿ビス
Ba 軸部
Bb 頭部
Bc 突き出し基部
【発明の属する技術分野】
この発明は、写真やポスターなどをディスプレイするために用いられるパネルを構成するボードの辺部に取り付けられて当該ボードと共に当該パネルを構成する枠体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真やポスターなどをディスプレイするために用いられるパネルPにあっては、写真などのディスプレイ対象物Dが貼り込むなどされるボードGの辺部Gaに沿って当該ボードGを縁取るように取り付けられる枠体100を備えたものがある。(図6)
【0003】
図6に示されるように、かかる枠体100は、前記ボードGの一辺部Gaに亙る長さに構成された複数の枠構成体110、110…を当該ボードGのコーナGbにおいて隣り合う辺部Gaに取り付けられる枠構成体110、110と相互に連結させることにより構成されている。それぞれの枠構成体110は底板部111と一対の立ち上がり板部112、112とを備えた断面コ字状に構成されており、かかる一対の立ち上がり板部112、112間にボードGの辺部Gaを入れ込んで当該ボードGの辺部Gaを縁取るように構成されている。また、隣り合う枠構成体110、110相互の前記連結は、前記ボードGのコーナGbに沿うように折り曲げられた板状をなす連結体120の一端側に一方の枠構成体110をビス止めすると共に、当該連結体120の他端側に他方の枠構成体110をビス止めしてなされている。具体的には、前記連結体120の折り曲げ部121を挟んだ一方側と他方側とにそれぞれビスBの軸部Baのねじ付けられるねじ孔122を設けると共に、前記枠構成体110の端部にビスBの軸部Baを外側から入れ込める差し入れ孔113を設け、一方の枠構成体110の底板部111の内側に位置づけられた前記連結体120の一方側に設けたねじ孔122に当該一方の枠構成体110に設けた前記差し入れ孔113を通じてビスBの軸部Baをねじ付けると共に、他方の枠構成体110の底板部111の内側に位置づけられた前記連結体120の他方側に設けたねじ孔122に当該他方の枠構成体110に設けた前記差し入れ孔113を通じてビスBの軸部Baをねじ付け、このねじ付けによって当該連結体120の屈曲外面を枠構成体110の底板部111内面に密着させるようにしてかかる枠構成体110の連結がなされている。(図7)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、かかる枠構成体110と連結体120とのビス止めに当たっては、パネルPの外観性を確保するなどの観点から、前記枠構成体110の底板部111の外側にビスBの頭部Bbが目立った状態で突き出されないように、皿ビスB’(皿頭をもった小ねじ)を使用することが望まれる。
【0005】
ここで、この皿ビスB’を使用する場合、前記枠構成体110の底板部111に当該皿ビスB’の頭部Bb側面の傾斜に倣ったすり鉢状をなす孔壁を持った差し入れ孔113が形成されることになるが、実際は、寸法誤差などの問題から皿ビスB’を締め込み切った状態において前記底板部111の内面側にある差し入れ孔113の穴縁から当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcが若干突き出してしまい、この突き出し分の隙間Sが前記連結体120の屈曲外側の面と当該底板部111の内面間に形成されてしまうことが少なくなかった。(図9)また、こうした隙間Sが形成されてしまうと、かかる連結体120により連結させ合わされる隣り合う枠構成体110、110の接合され合わされる端面間に隙間S’が生じてしまうこととなる。(図10)
【0006】
こうしたことから、従来は前記連結体120の屈曲外側にある前記ねじ孔122の孔口を広げさせる加工を別途施し、この広げられた孔口123に前記皿ビスB’を締め込み切った状態において当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcが納まるようにして、この状態において当該連結体120の屈曲外側にある面と前記底板部111の内面との間に前記隙間Sが生じないようにしていた。(図8)
【0007】
しかるに、枠構成体110の一対の立ち上がり板部112、112間に入れ込まれるボードGの厚さ寸法が小さくなればなるほど、かかる一対の立ち上がり板部112、112間の間隔は狭められることとなり、したがって、前記連結体120の板幅もこれに対応して狭めざるを得ないこととなるが、連結体120に設けた前記ねじ孔122の大きさは皿ビスB’が規格化されていることから一定となるため、この連結体120に設けた当該ねじ孔122の孔口を前記のように広げる加工を施すことには連結体120の強度を確保するなどの観点から自ずから限界がある。
【0008】
こうしたことから、前記枠構成体110の一対の立ち上がり板部112、112間の間隔が一定以上狭い場合、つまり、かかる枠構成体110が取り付けられるボードGの厚さ寸法が比較的小さい場合、やむなく丸ビスB”(丸頭をもった小ねじ)を用いて当該枠構成体110と連結体120とのビス止めをなしていた。(図11)
【0009】
そこでこの発明は、パネルを構成するボードの厚さ寸法が小さくなっても、このボードの辺部に沿って当該ボードの辺部を一対の立ち上がり板部間に納めて当該辺部に取り付けられる当該パネルの枠体を構成する隣り合う枠構成体相互を、当該隣り合う枠構成体の端部間に亘る連結体を介して、当該連結体に設けられたねじ孔にねじ付けられる軸部を持ち当該枠構成体に設けた差し入れ孔を通じて当該軸部を当該ねじ孔にねじ付ける皿ビスをもって支障無く連結させ合わせることができるようにすることを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明にあっては、パネル用枠体が以下の(1)〜(4)の構成を備えたものとした。
(1)パネルを構成するボードの各辺部を間に納めて当該各辺部に沿ってそれぞれ取り付けられる複数の枠構成体と、このボードのコーナにおいて隣り合う辺部に取り付けられる枠構成体を相互に連結させる連結体とを備える枠体であって、(2)前記複数の枠構成体がそれぞれ、底板部の一面側に前記ボードの辺部を間に納める一対の立ち上がり板部を備えた構成してあると共に、
(3)前記連結体が、前記ボードのコーナに沿って折り曲げられていると共に、折り曲げ部を挟んだ一方側に当該ボードの隣り合う辺部の一方に取り付けられる枠構成体の底板部に透設された皿ビスの軸部の差し入れ孔から差し入れられた当該軸部のねじ込まれるねじ孔を有し、かつ、当該折り曲げ部を挟んだ他方側に当該ボードの隣り合う辺部の他方に取り付けられる枠構成体の底板部に透設された皿ビスの軸部の差し入れ孔から差し入れられた当該軸部のねじ込まれるねじ孔を有しており、
(4)しかも、前記差し入れ孔が前記枠構成体の底板部の内面側に当該枠構成体の長さ方向に沿って形成された溝に連通するように形成されており、前記差し入れ孔を通じて前記ねじ孔に軸部をねじ込まれた皿ビスの頭部側面が当該差し入れ孔の内面に突き当った当該皿ビスの締め込み位置において、この溝に当該皿ビスの軸部の突き出し基部が納まる構成としてあるものとした。
【0011】
かかる構成によれば、前記ボードのコーナを挟んだ当該ボードの隣り合う二つの辺部の一方に取り付けられる枠構成体と、当該二つの辺部の他方に取り付けられる枠構成体とを、それらの前記差し入れ孔からそれぞれ軸部を差し入れられる前記皿ビスの当該軸部を前記連結体のねじ孔にねじ込むことにより、この連結体を介して連結し合わせることができる。そして、このように前記ボードの各辺部に取り付けられる枠構成体を隣り合う枠構成体と相互に連結し合わせることにより、当該ボードの全周を巡る枠体を構成させることができ、これによりパネルを構成させることができる。
【0012】
また、前記連結体に皿ビスの軸部をねじ込み可能な大きさの前記ねじ孔を単純に設けておいた場合であっても、前記溝に当該皿ビスを締め込み切った状態において当該皿ビスの軸部の突き出し基部を収めさせることにより、当該連結体の屈曲外側の面を前記溝の側方にある前記底板部の内面に隙間無く押し付けることができ、かかる連結体と前記枠構成体とをガタつきなく止め合わせることができる。
【0013】
これにより、この実施の形態にあっては、前記皿ビスを締め込み切った位置において当該皿ビスの軸部の突き出し基部を収める加工を前記連結体のねじ孔側に格別に施す必要が無く、かかる連結体を支障無く細幅に構成することができる。従って、この実施の形態によれば、前記一対の立ち上がり板部間の間隔を狭く構成された枠構成体相互の連結を皿ビスをもって支障無くなすことができ、肉厚の薄いボードに対応した枠体を適切に構成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図5に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0015】
なお、ここで図1は、この実施の形態にかかる枠体1を用いて構成されたパネルPの構成の概要を理解しやすいように、当該パネルPを斜視の状態で表して示している。また、図2は、かかるパネルPにディスプレイ対象物Dを貼り込んだ状態を断面にして示している。また、図3は、前記枠体1を構成する隣り合う枠構成体2、2の連結箇所の構成を理解しやすいように、かかる隣り合う枠体1とこれらを連結させる連結体3とを分離して斜視の状態として示している。また、図4は、かかる連結箇所を側方から視た状態で示しており、また、図5は、前記連結体3と枠構成体2との止め付け状態を理解しやすいように当該止め付け部分を断面にして示している。
【0016】
この実施の形態にかかるパネル用枠体1は、写真やポスターなどのシート状をなすディスプレイ対象物Dをディスプレイするために用いられるパネルPを構成するボードGの各辺部Gaに取り付けられて当該ボードGと共に当該パネルPを構成するものである。かかるパネルPにあっては、典型的には前記ボードGの一面に前記ディスプレイ対象物Dを貼り込むなどして、当該ディスプレイ対象物Dが備え付けられるものとされる。
【0017】
かかる枠体1は、前記ボードGの各辺部Gaに、このボードGに前記ディスプレイ対象物Dを備え付けた後、あるいは、備え付けるに先立って、それぞれ取り付けられる複数の枠構成体2、2…と、このように取り付けられる複数の枠構成体2、2…を隣り合う枠構成体2、2相互を連結し合わせることにより全体として一体の枠体1を構成させるようにする連結体3とから構成されている。
【0018】
かかる枠構成体2は、それぞれ、前記ボードGの一辺部Ga、つまり、かかるボードGの隣り合うコーナGb、Gb間に亘る長さを備えている。また、かかる枠構成体2はそれぞれ、ボードGの辺部Gaを間に納める間隔を開けて形成された一対の立ち上がり板部21、21を底板部20の一面側に備えた構成としてある。この実施の形態にあっては、かかる枠体1が四角形状に構成されたボードGと組み合わされて前記パネルPを構成するものとしてあり、従ってかかる枠体1が当該ボードGの四つの辺部Gaにそれぞれ取り付けられる四つの枠構成体2、2…から構成されたものとしてある。
【0019】
また、かかる枠構成体2は、前記一対の立ち上がり板部21、21間の間隔を前記ボードGの厚さ寸法とほぼ同じかやや小さくする寸法としてあり、この一対の立ち上がり板部21、21間にボードGの辺部Gaを挟み入れることにより当該ボードGの一つの辺部Gaに亘って当該ボードGを縁取るようにはめ付けられる構成としてある。
【0020】
また、かかる複数の枠構成体2、2…はそれぞれ、前記ボードGのコーナGbを挟んだ当該ボードGの隣り合う二辺部Ga、Gaにそれぞれ取り付けられる隣り合う枠構成体2、2が当該コーナGbにおいて他の枠構成体2の端部との間に隙間を作ることなく接合されるように、その両端部にそれぞれ加工を施された構成としてある。すなわち、この実施の形態にあっては、各枠構成体2、2…はそれぞれ、その端部にある前記底板部20および一対の立ち上がり板部21、21の端面22を、取り付けられるボードGのコーナGbの頂端からボードGの中央に向かう仮想の線分に沿うように傾斜させるように形成されており、隣り合う一方の枠構成体2の傾斜した端面22と隣り合う他方の枠構成体2の傾斜した端面22とを隙間なく突き合わせた状態でこの双方の枠構成体2が連結させ合わされる構成としてある。
【0021】
一方、前記連結体3は、前記ボードGのコーナGbの数に応じて用意されるものであって、この実施の形態にあっては四角形状をなすボードGに対応して、独立した四つの連結体3、3…が使用される。
【0022】
この実施の形態にあっては、かかる連結体3はそれぞれ、前記コーナGbに沿って折り曲げられている板状に構成されている。すなわち、この実施の形態にあっては、かかる連結体3は、前記ボードGのコーナGbにおいて当該ボードGの端面(ボードGの厚さ方向にある面)に屈曲内側にある面を沿わせた状態で位置づけることが可能なように、当該ボードGのコーナGbの頂端を屈曲位置として折り曲げられた構成としてある。また、かかる連結体3はそれぞれ、前記枠構成体2の一対の立ち上がり板部21、21間に納まる板幅を持つように構成してある。
【0023】
そして、この実施の形態にあっては、このように構成される連結体3の折り曲げ部30を挟んだ一方側と他方側とにそれぞれ、皿ビスB’の軸部Baがねじ込まれるねじ孔31が形成されていると共に、前記枠構成体2の端部側にある当該枠構成体2の底板部20にこの底板部20の外側から皿ビスB’の軸部Baを差し入れることが可能な差し入れ孔23が形成してある。そして、前記ボードGのコーナGbを挟んで隣り合う当該ボードGに二つの辺部Ga、Gaにそれぞれ取り付けられる前記枠構成体2が他方の枠構成体2の傾斜した端面22に自らの傾斜した端面22を突き合わせる位置において、この二つの枠構成体2の一方の底板部20の内側に前記折り曲げ部30を挟んだ一方側を位置づけ、かつ、この二つの枠構成体2の他方の底板部20の内側に当該折り曲げ部30を挟んだ他方側を位置づけた前記連結体3の前記折り曲げ部30を挟んだ一方側にあるねじ孔31に差し入れられる皿ビスB’の軸部Baをねじ込むことができるように一方の枠構成体2の差し入れ孔23が位置づけられ、かつ、 かかる折り曲げ部30を挟んだ他方側にあるねじ孔31に差し入れられる皿ビスB’の軸部Baをねじ込むことができるように他方の枠構成体2の差し入れ孔23が位置づけられるように、かかる枠構成体2に当該差し入れ孔23が形成されている。
【0024】
この結果、この実施の形態にあっては、前記ボードGのコーナGbを挟んだ当該ボードGの隣り合う二つの辺部Gaの一方に取り付けられる枠構成体2と、当該二つの辺部Gaの他方に取り付けられる枠構成体2とを、それらの前記差し入れ孔23からそれぞれ軸部Baを差し入れられる前記皿ビスB’の当該軸部Baを前記連結体3のねじ孔31にねじ込むことにより、この連結体3を介して連結し合わせることができる。そして、このように前記ボードGの各辺部Gaに取り付けられる枠構成体2を隣り合う枠構成体2、2と相互に連結し合わせることにより、当該ボードGの全周を巡る枠体1を構成させることができ、これにより前記パネルPを構成させることができる。
【0025】
また、この実施の形態にあっては、前記複数の枠構成体2、2…がそれぞれ、前記底板部20の内面側に当該枠構成体2の長さ方向に沿って形成された溝24を備えている。そして、前記皿ビスB’の軸部Baの差し入れ孔23がこの溝24に連通するように形成してある。また、この溝24を挟んだ両側にあるかかる底板部20の内面に前記ねじ孔31に軸部Baをねじ込んだ皿ビスB’の締め込みによって前記連結体3の屈曲外側の面が押し付けられ、この押し付け位置において当該連結体3により隣り合う二つの枠構成体2がその傾斜した端面22同士を隙間無く突き合わせさせる構成としてある。
【0026】
そして、この実施の形態にあっては、前記差し入れ孔23を通じて前記底板部20の外側から前記ねじ孔31に軸部Baをねじ込まれた皿ビスB’の頭部Bb側面が当該差し入れ孔23の内面に突き当った当該皿ビスB’の締め込み位置において、前記溝24に当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcが納まる構成としてある。
【0027】
この結果、この実施の形態にあっては、前記連結体3に皿ビスB’の軸部Baをねじ込み可能な大きさの前記ねじ孔31を単純に設けておいた場合であっても、前記皿ビスB’を締め込み切った状態において、当該連結体3の屈曲外側の面を前記溝24の側方にある前記底板部20の内面25に隙間無く押し付けることができ、かかる連結体3と前記枠構成体2とをガタつきなく止め合わせることができる。
【0028】
すなわち、前記枠構成体2に設けられる前記差し入れ孔23は、皿ビスB’の頭部Bb側面のテーパに倣ったすり鉢状の孔壁23aを備えるように構成され、この差し入れ孔23の孔壁23aに当該頭部Bb側面が突き当たった位置が皿ビスB’を締め込み切った位置となるが、前記溝24により当該皿ビスB’を締め込み切った位置において前記連結体3の屈曲外側にある面に押し当てられる当該溝24の側方にある前記底板部20の内面25から先に当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bc(つまり、当該軸部Baと頭部Bbとの接合部)が突き出されることはなく、前記皿ビスB’の締め込みによって両面を常に隙間無く押し付けさせることができる。
【0029】
これにより、この実施の形態にあっては、前記皿ビスB’を締め込み切った位置において当該皿ビスB’の軸部Baの突き出し基部Bcを収める加工を前記連結体3のねじ孔31側に格別に施す必要が無く、かかる連結体3を支障無く細幅に構成することができる。従って、この実施の形態によれば、前記一対の立ち上がり板部21、21間の間隔を狭く構成された枠構成体2相互の連結を皿ビスB’をもって支障無くなすことができ、肉厚の薄いボードGに対応した枠体1を適切に構成することができる。
【0030】
前記枠構成体2に前記溝24を形成することは、典型的には、この枠構成体2を押し出し成形により形成することにより確保することができる。また、かかる枠構成体2はパネルPを軽量に構成する観点から、一般的にはアルミニウム又はアルミニウム合金により構成される。
【0031】
なお、この実施の形態にあっては、前記溝24は前記差し入れ孔23との連通側を、この連通側にある差し入れ孔23の孔径よりもやや広くすると共に、この連通側から溝24口側に向けて次第に両溝24壁の間隔を狭めるように両溝24壁を傾斜させ、溝24口の幅を前記皿ビスB’の軸部Baの径よりもやや広くさせるように形成されている。これにより、この溝24の両側に前記連結体3の屈曲外側の面が押し当てられる前記底板部20の内面25をできる限り広く確保させることが可能となっている。
【0032】
また、この実施の形態にあっては、前記枠構成体2の一対の立ち上がり板部21、21の間に前記ボードGを入れ込み易くするように、この立ち上がり板部21の突き出し端部の内側隅部21aにアールが付けられている。
【0033】
【発明の効果】
この発明によれば、パネルを構成するボードの厚さ寸法が小さくなっても、このボードの辺部に沿って当該ボードの辺部を一対の立ち上がり板部間に納めて当該辺部に取り付けられる当該パネルの枠体を構成する隣り合う枠構成体相互を、当該隣り合う枠構成体の端部間に亘る連結体を介して、当該連結体に設けられたねじ孔にねじ付けられる軸部を持ち当該枠構成体に設けた差し入れ孔を通じて当該軸部を当該ねじ孔にねじ付ける皿ビスをもって支障無く連結させ合わせて、当該パネルを構成する枠体を適切に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】枠体1を用いたパネルPの斜視構成図
【図2】パネルPの断面構成図
【図3】隣り合う枠構成体2、2の接合箇所を示す分離斜視図
【図4】隣り合う枠構成体2、2の接合箇所を示す側面図
【図5】枠体1の要部断面図
【図6】従来のパネルPの斜視構成図
【図7】従来のパネルPの要部分離斜視図
【図8】従来のパネルPを構成する枠体100の要部断面図
【図9】図8と異なる従来の枠体100の要部断面図
【図10】図9に示される従来例の不都合を示す要部側面図
【図11】図8および図9と異なる従来の枠体100の要部断面図
【符号の説明】
P パネル
G ボード
Ga 辺部
Gb コーナ
1 枠体
2 枠構成体
20 底板部
21 立ち上がり板部
23 差し入れ孔
24 溝
3 連結体
30 折り曲げ部
31 ねじ孔
B’ 皿ビス
Ba 軸部
Bb 頭部
Bc 突き出し基部
Claims (1)
- パネルを構成するボードの各辺部を間に納めて当該各辺部に沿ってそれぞれ取り付けられる複数の枠構成体と、このボードのコーナにおいて隣り合う辺部に取り付けられる枠構成体を相互に連結させる連結体とを備える枠体であって、
前記複数の枠構成体がそれぞれ、底板部の一面側に前記ボードの辺部を間に納める一対の立ち上がり板部を備えた構成してあると共に、
前記連結体が、前記ボードのコーナに沿って折り曲げられていると共に、折り曲げ部を挟んだ一方側に当該ボードの隣り合う辺部の一方に取り付けられる枠構成体の底板部に透設された皿ビスの軸部の差し入れ孔から差し入れられた当該軸部のねじ込まれるねじ孔を有し、かつ、当該折り曲げ部を挟んだ他方側に当該ボードの隣り合う辺部の他方に取り付けられる枠構成体の底板部に透設された皿ビスの軸部の差し入れ孔から差し入れられた当該軸部のねじ込まれるねじ孔を有しており、
しかも、前記差し入れ孔が前記枠構成体の底板部の内面側に当該枠構成体の長さ方向に沿って形成された溝に連通するように形成されており、前記差し入れ孔を通じて前記ねじ孔に軸部をねじ込まれた皿ビスの頭部側面が当該差し入れ孔の内面に突き当った当該皿ビスの締め込み位置において、この溝に当該皿ビスの軸部の突き出し基部が納まる構成としてあることを特徴とするパネル用枠体。
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