JP3832401B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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    • F02M63/0225Fuel-injection apparatus having a common rail feeding several injectors ; Means for varying pressure in common rails; Pumps feeding common rails

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射装置は、内燃機関等へ燃料を供給するために使用され、一般的に、燃料噴射装置本体内を軸線方向に移動可能な噴孔用弁体を具備している。噴孔用弁体は、噴孔を開閉するための先端部と、先端部の反対側に位置する基部とを有し、閉弁時にはこの基部へ制御室内の高燃料圧力が作用している。
【0003】
噴孔用弁体を開閉させるためにアクチュエータが使用されるが、アクチュエータは、直接的に噴孔用弁体を開閉させるのではなく、制御室内に配置された制御弁体を開閉させる。アクチュエータにより押圧されて制御弁体が開弁されれば、制御室内の燃料が燃料タンク等へ戻されて制御室内の燃料圧力が低下し、噴孔用弁体の先端部には依然として高燃料圧力が作用するのに対して噴孔用弁体の基部に作用する圧力が低下することとなり、この圧力差により噴孔用弁体を閉弁方向に付勢する閉弁スプリングに逆らって噴孔用弁体は開弁方向に移動し、噴孔が開放される。
【0004】
一方、アクチュエータの押圧力を無くすことにより制御弁体がスプリング等により閉弁されれば、制御室内へ流入する高圧燃料によって制御室内の燃料圧力が高まり、噴孔用弁体の先端部に作用する燃料圧力と基部に作用する燃料圧力との圧力差がわずかとなると、閉弁スプリングにより噴孔用弁体は閉弁方向に移動し、噴孔が閉鎖される。
【0005】
ところで、燃料噴射装置のアクチュエータとして電歪アクチュエータのように変位量としての伸張量が比較的小さなアクチュエータが使用される場合には、アクチュエータによって直接的に制御弁体を開弁させることは困難であり、一般的には、制御弁体に当接する小径ピストンとアクチュエータに当接する大径ピストンとの間に変位拡大室を設け、この変位拡大室によってアクチュエータの伸張量を拡大させて制御弁体に作用させ、制御弁体を開弁させるようになっている。
【0006】
すなわち、制御弁体を開弁させるためにアクチュエータの伸張により大径ピストンを変位させると、変位拡大室は容積を維持するように小径ピストンを変位させ、それにより、小径ピストンは大きく変位することとなって制御弁体の確実な開弁が可能となる。
【0007】
変位拡大室は、一般的に低圧の燃料により満たされており、理想的には、常に一定容積に維持される。しかしながら、実際には、制御弁体を開弁させるために大径ピストンが変位すると、変位拡大室内の燃料圧力が上昇するために、大径ピストン及び小径ピストン回りの僅かな隙間を介して変位拡大室内の燃料が低圧燃料通路へ漏れ、変位拡大室の容積は徐々に減少してしまう。
【0008】
これを放置すると、小径ピストンの位置ずれが発生し、小径ピストンの変位量は確保することはできても、制御弁体を確実に開弁させることができなくなる。それにより、制御弁体を閉弁させるためにアクチュエータを収縮させて大径ピストンを戻した際には、漏れた分の燃料を低圧燃料通路から変位拡大室内へ補充することが必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−248523号公報には、燃料噴射装置の高圧燃料通路の入口に特別なフィルタを配置することが提案されている。しかしながら、このフィルタによって燃料内の微細な異物を完全に除去することは不可能であり、燃料噴射装置内へは燃料と共に微細な異物が侵入することがある。この微細な異物が、低圧燃料通路から変位拡大室内へ燃料を補充する際に変位拡大室内へ侵入すると、大径ピストン又は小径ピストンの滑らかな摺動を妨げて制御弁体の開閉を不確実なものとしてしまう。
【0010】
従って、本発明の目的は、変位拡大室内へ異物の侵入を防止して制御弁体の確実な開閉を維持することができる燃料噴射装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による請求項1に記載の燃料噴射装置は、アクチュエータと、前記アクチュエータの変位量を拡大するための変位拡大室とを具備し、前記変位拡大室は前記変位拡大室への燃料流れのみを許容する逆止弁を有する燃料補充通路によって燃料通路に連通しており、前記燃料補充通路には、前記逆止弁の上流側に絞り部が形成され、前記燃料補充通路の前記絞り部は、燃料噴射装置が設置された際に前記絞り部を流れる燃料流れの方向が上向き又は斜め上向きとなるように形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明による請求項に記載の燃料噴射装置は、請求項に記載の燃料噴射装置において、前記燃料補充通路における前記絞り部の直上流側には燃料淀み空間が形成されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明による請求項に記載の燃料噴射装置は、請求項1又は2に記載の燃料噴射装置において、前記アクチュエータにより変位させられる大径ピストンが前記変位拡大室を介して小径ピストンと対向しており、前記燃料補充通路は、前記大径ピストンの前記アクチュエータ側の周囲部から前記大径ピストンの内部を介して前記変位拡大室へ通じていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1及び2は一般的な燃料噴射装置を示す断面図である。本発明による燃料噴射装置を含めて、このような燃料噴射装置は、例えば、ディーゼルエンジン又は筒内噴射式火花点火内燃機関の気筒内へ直接的に燃料を噴射するために、各気筒共通の蓄圧室において加圧された高圧燃料を噴射するものである。もちろん、このような燃料噴射装置は気筒内以外の例えば吸気ポートへ燃料を噴射するのにも使用可能である。
【0018】
1は燃料噴射装置の本体であり、先端において噴孔2が形成されている。3は高圧燃料通路であり、一端部において蓄圧室等から高圧燃料が供給され、他端部において噴孔2へ連通している。5は噴孔2を開閉するための噴孔用弁体4の摺動孔であり、噴孔用弁体4は、その先端部により噴孔2の上流側において高圧燃料通路3を閉鎖可能となっている。7は噴孔用弁体4を閉弁方向に付勢するための閉弁スプリング6を収納している制御室である。
【0019】
制御室7は、オリフィス8を介して高圧燃料通路3に連通しており、それにより、噴孔用弁体4には、制御室7内に供給された高圧燃料による閉弁方向の押圧力が作用し、また、噴孔2に通じる高圧燃料通路3によって高圧燃料による開弁方向の押圧力も作用している。図1に示す噴孔2の閉鎖時において、噴孔用弁体4の先端側における高圧燃料通路4内の受圧面積より噴孔用弁体4の基端側における制御室7内の受圧面積は大きく、高圧燃料による閉弁方向の押圧力は開弁方向の押圧力より勝っている。
【0020】
13は燃料タンク(図示せず)等へ通じる低圧燃料通路である。また、9はバルブ室であり、高圧燃料通路3と高圧側開口9aを介して直接的に連通していると共に、制御室7ともオリフィス10を介して連通している。また、バルブ室9は低圧側開口9bを介して低圧燃料通路13へも連通している。バルブ室9内には、低圧側開口9bを閉鎖するための制御弁体11が配置されると共に、制御弁体11を閉弁方向に押圧する押圧スプリング12とが配置されている。
【0021】
14は制御弁体11を開弁させるための小径ピストン15の摺動孔であり、この摺動孔14に連通して大径ピストン16の摺動孔17が形成されている。また、この大径ピストン16の摺動孔17に連通してさらに拡径された空間18が形成されており、この空間18内には、大径ピストン16のフランジ部16aが位置している。19は大径ピストン16のフランジ部16aに当接して設置された電歪アクチュエータである。大径ピストン16の摺動孔17と空間18とにより形成される段部と、大径ピストン16のフランジ部16aとの間には、戻しスプリング20が配置され、それにより、大径ピストン16は、電歪アクチュエータ19の収縮時にも電歪アクチュエータ19との当接が維持される。
【0022】
前述したように、図1においては、高圧燃料によって噴孔用弁体4へ作用する閉弁方向の押圧力が開弁方向の押圧力より大きく、噴孔用弁体4は閉弁スプリング6による閉弁方向の押圧力と燃料圧力による押圧力とによって閉弁され噴孔2を閉鎖している。
【0023】
一方、噴孔2を開放して燃料噴射を開始するためには、図2に示すように、電歪アクチュエータ19へ電圧を印加して電歪アクチュエータ19を伸張させ、大径ピストン16を押圧して、その摺動孔17内に沿わせて小径ピストン15方向へ変位させる。大径ピストン16の摺動孔17と小径ピストン15の摺動孔14とによって形成される段部近傍は、大径ピストン16と小径ピストン15とによって取り囲まれた変位拡大室21であり、低圧の燃料によって満たされており、大径ピストン16の変位によって、小径ピストン15は、変位拡大室21の容積を維持するように、その摺動孔14に沿って変位させられる。それにより、小径ピストン15の変位量は、大径ピストン16の変位量、すなわち、電歪アクチュエータ19の伸張量に比較して大きくなる。
【0024】
こうして、小径ピストン15は制御弁体11を押圧スプリング12による押圧力に逆らって確実に開弁させ、バルブ室9の低圧側開口9bを開放すると共に、制御弁体11によって高圧側開口9aを閉鎖する。それにより、バルブ室9内の高圧燃料は、低圧燃料通路13を介して燃料タンク等へ戻されるために、バルブ室9と連通する制御室7内の燃料圧力も急激に低下する。制御室7内の燃料圧力が低下すれば、燃料圧力によって噴孔用弁体4へ作用する閉弁方向の押圧力が低下し、閉弁スプリング6による閉弁方向の押圧力を加えても、高圧燃料通路3において噴孔用弁体4へ作用する開弁方向の押圧力の方が大きくなり、噴孔用弁体4は開弁されて噴孔2は開放される。この噴孔用弁体4の開弁中において、バルブ室9の高圧側開口9aが制御弁体11により閉鎖されているために、高圧燃料通路3内の燃料が直接的にバルブ室9を介して低圧燃料通路13へ流出することはなく、高圧燃料通路3内の燃料消費を抑制することができる。
【0025】
次いで、噴孔2を閉鎖して燃料噴射を停止するためには、電歪アクチュエータ19への電圧印加を中止して伸張している電歪アクチュエータ19を収縮させる。それにより、電歪アクチュエータ19による大径ピストン16への押圧力は無くなるが、大径ピストン16は、フランジ部16aに作用する戻しスプリング20の押圧力によって電歪アクチュエータ19との当接を維持して戻される。この時においても変位拡大室21の容積は維持され、小径ピストン15は図1に示す位置まで戻される。それにより、小径ピストン15による制御弁体11への押圧力は無くなり、制御弁体11は、押圧スプリング12によって閉弁されてバルブ室9の低圧側開口9bを閉鎖すると共に高圧側開口9aを開放し、バルブ室9は、直ぐに、高圧側開口9aを介して高圧燃料通路3から供給される高圧燃料によって満たされる。
【0026】
バルブ室9内の高圧燃料は、オリフィス10を介して制御室7へ供給されると共に、制御室7へはオリフィス8を介して高圧燃料通路3からも直接的に高圧燃料が供給され、制御室7も比較的早く高圧燃料によって満たされる。こうして、制御室7を介して噴孔用弁体4へ作用する高圧燃料の閉弁方向の押圧力に閉弁スプリングによる押圧力を加えれば、高圧燃料通路3を介して噴孔用弁体4へ作用する高圧燃料の開弁方向の押圧力より大きくなり、噴孔用弁体4は閉弁される。
【0027】
こうして、電歪アクチュエータ19は、変位量、すなわち、伸張量が比較的小さいものであるが、大径ピストン16と小径ピストン15とによって取り囲まれた変位拡大室21を設けることにより、制御弁体11を確実に開弁させることが可能となる。変位拡大室21は、理想的には、前述したように一定容積に維持されるものであるが、実際には、制御弁体11を開弁させるために大径ピストン16を変位させて小径ピストン15を変位させる際に、変位拡大室21内の燃料圧力が高まり、変位拡大室21内の燃料の一部は、小径ピストン15回りの僅かな隙間を介して低圧燃料通路13へ漏れてしまう。
【0028】
こうして、燃料漏れが発生すると、制御弁体11を閉弁させるために大径ピストン16を戻して小径ピストン15を戻した時に、変位拡大室21の容積が減少し、小径ピストン15の位置がずれてしまう。それにより、小径ピストン15によって制御弁体11を確実に開弁させることができない可能性がある。このような小径ピストン15の位置ずれを防止するためには、小径ピストン15を戻す際に変位拡大室21から漏れた燃料分を低圧燃料通路3から補充することが必要である。
【0029】
図1及び2に示す一般的な燃料噴射装置では、戻しスプリング20が配置された空間18が低圧燃料通路13に連通しており、大径ピストン16の内部には、この空間18に連通して変位拡大室21に開口する燃料補充通路16bが形成されており、燃料補充通路16bの変位拡大室21への開口部には、変位拡大室21への燃料流れのみを許容する逆止弁が配置されている。この逆止弁は、図1及び2に示す燃料噴射装置において、開口部を閉鎖可能な板部材22と、変位拡大室21内から板部材22を閉鎖方向に付勢するスプリング23とにより構成されている。
【0030】
こうして、電歪アクチュエータ19を収縮させて大径ピストン16が戻される時において、もし、変位拡大室21からの燃料漏れが発生していた場合には、図1に示すように、小径ピストン15が閉弁された制御弁体11に当接した状態で戻された時に、変位拡大室21内の燃料圧力が低圧燃料通路13内の燃料圧力より低下する。この場合には、逆止弁としての板部材22が燃料補充通路16bの開口部を開放して、低圧燃料通路13から低圧燃料が変位拡大室21へ補充される。
【0031】
ところで、蓄圧室等から燃料噴射弁の高圧燃料通路3へ供給される高圧燃料中には、微細な異物が混入していることがあり、例えば、高圧燃料通路3にフィルタ等を配置しても、微細な異物は完全に除去することはできない。それにより、低圧燃料通路13内の低圧燃料には微細な異物が含まれている可能性があり、図1及び2の燃料噴射装置における燃料補充通路16bの構成では、この微細な異物が補充燃料と共に変位拡大室21内へ侵入することがある、変位拡大室21内へ侵入した微細な異物は、大径ピストン16及び小径ピストン15の滑らかな摺動を妨げて制御弁体11の開閉を不確実なものとしてしまう。
【0032】
本発明による燃料噴射装置は、このような微細な異物の変位拡大室への侵入を確実に防止することを意図しており、そのための構成が変位拡大室21近傍の拡大図である図3に示されている。図3に図示されていない部分に関しては、図1及び2に示した一般的な燃料噴射装置と同様であり、また、図3において、前述同様な部材は、同じ参照番号が付されており、説明を省略する。以下、本燃料噴射装置と図1及び2に示した燃料噴射装置との違いについてのみ説明する。
【0033】
本燃料噴射装置の大径ピストン16’は、前述した大径ピストン16と同様に、戻しスプリング20を支持するためのフランジ部16a’を有しているが、電歪アクチュエータ19側の第一周囲部は、小径ピストン15側の第二周囲部に比較して細くされている。この第二周囲部は、大径ピストンとしての大径を維持し、摺動孔17に対して摺動する部分である。大径ピストン16’の略中心部には、燃料補充通路の一部として変位拡大室21への開口部を有する止め孔16b’が形成され、また、燃料補充通路の一部として、第一周囲部から止め孔16b’へ通じるオリフィス16c’が形成されている。こうして止め孔16b’及びオリフィス16c’とによって、変位拡大室21は、低圧燃料通路13に通じる空間18と連通している。燃料補充通路は、前述同様な板部材22及びスプリング23により構成される逆止弁によって、変位拡大室21への開口部が閉鎖されている。
【0034】
本燃料噴射装置においては、燃料補充通路が絞り部としてのオリフィス16c’を有するために、空間18内の燃料は、オリフィス16cを介して非常に高速で燃料補充通路内へ流入することとなる。微細な異物は一般的に金属粉等であり、燃料より大きな比重を有している。それにより、低圧燃料通路13から空間18内へ流入した低圧燃料中に微細な異物が混入していたとしても、微細な異物は空間18内の低速領域又は淀み領域に存在して高速領域には存在しない。こうして、オリフィス16c’へ流入する高速流内には微細な異物が存在することはなく、異物が変位拡大室21へ侵入することはない。
【0035】
また、本燃料噴射装置において、燃料補充通路の一部としてのオリフィス16c’は、燃料噴射装置が内燃機関に取り付けられた時に、図3に示すように、斜め上向きとされている。それにより、比重の大きな異物が、オリフィス16c’内を重力に逆らって上昇することはなく、異物が変位拡大室21へ侵入することはない。本燃料噴射装置は、図3に示す方向で取り付けられ、すなわち、取り付け時において、軸線方向と上下方向とが一致している。しかしながら、軸線方向が上下方向に対して斜めに取り付けられる場合には、少なくとも一つのオリフィス16c’は完全な上方向とされることもある。また、本燃料噴射装置において、燃料補充通路の一部としてオリフィス16c’を上向き又は斜め上向きに形成したが、オリフィスを有さない燃料補充通路の一部を上向き又は斜め上向きに形成しても、比重の大きな異物の変位拡大室21内への侵入を防止することができる。
【0036】
本燃料噴射装置において、空間18内におけるオリフィス16c’の直上流部Sは、流れの存在しない燃料淀み空間であり、比重の大きな異物は、このような燃料淀み空間Sに集合して留まり易い。それにより、空間18内に侵入した微細な異物は、燃料補充通路を介して変位拡大室21へ異物が侵入することはない。
【0037】
本燃料噴射装置では、上向き又は斜め上向きに形成されたオリフィス16c’の直上流側に燃料淀み空間Sを設けているために、非常に効果的に変位拡大室21への異物の侵入を防止することができる。しかしながら、空間18は、燃料補充通路の一部と考えることができ、例えば、燃料補充通路がオリフィスを有さない場合において、燃料補充通路における大径ピストン内部に燃料淀み空間だけを設けても、この燃料淀み空間内に異物を留めることができ、変位拡大室21への侵入を十分に防止することができる。
【0038】
本燃料噴射装置では、従来同様に、燃料補充通路の主な部分を大径ピストン16’に形成したが、これは本発明を限定するものではなく、例えば、燃料補充通路は、低圧燃料通路から直接的に変位拡大室21へ通じるものとしても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明による燃料噴射装置は、変位拡大室が変位拡大室への燃料流れのみを許容する逆止弁を有する燃料補充通路によって燃料通路に連通しており、燃料補充通路には、逆止弁の上流側に絞り部が形成され、燃料補充通路の絞り部は、燃料噴射装置が設置された際に絞り部を流れる燃料流れの方向が上向き又は斜め上向きとなるように形成されている。それにより、燃料補充通路の絞り部へは高速の燃料が流入することとなるために、燃料より比重の大きな異物は、絞り部の直上流側において、高速領域ではなく低速領域又は淀み領域に存在し易く、絞り部より下流側へは侵入することはない。こうして、変位拡大室への異物の侵入は防止され、制御弁体の確実な開閉を維持することができる。
【0040】
また、燃料補充通路の絞り部は、燃料噴射装置が設置された際に絞り部を流れる燃料流れの方向が上向き又は斜め上向きとなるように形成されている。それにより、燃料より比重の大きな異物は、燃料流れの方向が上向き又は斜め上向きとなるようにされた絞り部を通過し難く、この絞り部より下流側へは侵入することはない。こうして、変位拡大室への異物の侵入は防止され、制御弁体の確実な開閉を維持することができる。
【0041】
また、本発明によるもう一つの燃料噴射装置は、燃料補充通路における絞り部の直上流側に、燃料淀み空間を有している。それにより、燃料より比重の大きな異物は、燃料淀み空間に集合して留まり易く、燃料淀み空間より下流側へ侵入することはない。こうして、変位拡大室への異物の侵入は防止され、制御弁体の確実な開閉を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料噴射停止時における一般的な燃料噴射装置を示す概略縦断面図である。
【図2】燃料噴射実施時における図1の燃料噴射装置の概略縦断面図である。
【図3】本発明による燃料噴射装置を示す変位拡大室近傍の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…本体
2…噴孔
3…高圧燃料通路
4…噴孔用弁体
13…低圧燃料通路
15…小径ピストン
16,16’…大径ピストン
16b’…止め孔
16c’…オリフィス
19…電歪アクチュエータ
21…変位拡大室

Claims (3)

  1. アクチュエータと、前記アクチュエータの変位量を拡大するための変位拡大室とを具備し、前記変位拡大室は前記変位拡大室への燃料流れのみを許容する逆止弁を有する燃料補充通路によって燃料通路に連通しており、前記燃料補充通路には、前記逆止弁の上流側に絞り部が形成され、前記燃料補充通路の前記絞り部は、燃料噴射装置が設置された際に前記絞り部を流れる燃料流れの方向が上向き又は斜め上向きとなるように形成されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記燃料補充通路における前記絞り部の直上流側には燃料淀み空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記アクチュエータにより変位させられる大径ピストンが前記変位拡大室を介して小径ピストンと対向しており、前記燃料補充通路は、前記大径ピストンの前記アクチュエータ側の周囲部から前記大径ピストンの内部を介して前記変位拡大室へ通じていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。
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