JP3831909B2 - 管寄せの配管構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラの管寄せに係わり、管寄せと伝熱管の取り付け部の腐食環境下での疲労強度を増すのに好適な管寄せの配管構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボイラの煙道ガスの余熱を利用してボイラ給水を予熱する節炭器入口の管寄せ1は、図4に示すように、ボイラ本体の後方炉内節炭器4下部に配置され、その役割は給水ポンプ(図示しない)から低温の給水を節炭器へ供給する手前で多数の伝熱管に分配するものである。
【0003】
従来の節炭器入口の管寄せでは、図5に示すように、管寄せ1の両端の給水入口ノズル3から管寄せ中央に向かって給水が供給され、管寄せ1の長手方向に沿って多数配列接続されたチューブスタブ、すなわち伝熱管2により給水は分配され、伝熱管2は上方の節炭器へ導設されて加熱される。伝熱管2は、図6に示すように、管寄せ1の外周上部の約90°または約45°の方向に溶接されて延びている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の管寄せ1と伝熱管2との配管構造では、図7に示すように、溶接部分の管寄せ1と伝熱管2の管内表面に、疲労腐食割れが細かく密集して発生することが分かった。
【0005】
その原因を図8の熱応力発生プロセス図により説明する。ボイラ起動時の低温給水の流入と、運転中の飽和水の再循環と煙道ガスからの受熱による対流発生とにより、管寄せ1の外部と内部との温度差に加えて、下部と上部との温度差が生じる。給水の腐食環境下で、管寄せにその温度差によって発生する熱応力がボイラの起動停止毎に繰り返し加わるために、金属疲労と腐食が重なって割れを発生させるものである。
【0006】
管寄せの上下温度差に起因する熱応力は、温度差が存在しても、管寄せ1が上下方向に自由にハンピング(丸く反ること)しさえすれば発生しない。しかし図6のように、節炭器に導設される伝熱管2の始端部が管寄せ1の上部だけに接続されていると、伝熱管2が剛性を持っているために、管寄せ1の熱膨張によるハンピングを拘束することになる。
【0007】
こうして、管寄せ1の上下温度差に比例した熱応力が、管寄せ1と伝熱管2の溶接部に繰り返し加わり、疲労と腐食による割れ発生の危険度が高まることになる。最近はボイラの毎日起動停止(Daily Start Stop,略称DSS)運転が急増しているために、このような管寄せ溶接部の疲労腐食割れ防止対策が急務とされていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、管寄せから、例えば節炭器のような熱交換器に至る伝熱管が、管寄せの中立軸面上の水平な径方向の位置のみで管寄せに接続され、所定の長さ前記水平な径方向に延びた後、熱交換器に向けて導設されたものとしている。
【0009】
さらに、伝熱管は、管寄せの長手方向両側に千鳥状に接続されることが好ましい。
【0010】
また本発明は、上記の管寄せの配管構造を備えたボイラを提供するものである。
【0011】
このように、伝熱管の管寄せへの取付位置を管寄せの中立軸面上の水平な径方向の位置のみとしたことにより、ボイラの運転、特にDSS運転により管寄せ管壁内に温度分布が生じても、管寄せの自由な熱膨張が拘束されることがなく、管寄せと伝熱管の溶接部の疲労腐食割れの原因となる熱応力の発生を抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1、図2、図3に示す。図1は、ボイラ節炭器入口側の管寄せ1に、チューブスタブともいう複数の伝熱管2を取り付けた状態の平面図である。また、図2は、図1のII−II矢視図で、管寄せ1の断面と、それに接続され左右に延びる伝熱管2を示す。図3は、管寄せ1と伝熱管2の溶接部の詳細断面図である。
【0013】
各伝熱管2は、図2のよに、管寄せ1の中立軸を通る水平面上を左右方向に所定の長さ直線状に延びて取り付けられている。また、管寄せ1に対し複数の伝熱管2は、図1のように左右千鳥状の位置に取り付けられている。
【0014】
管寄せ1の管壁内上面と下面に温度分布が生じた場合、管寄せ1が上下方向に湾曲しようとする(ハンピングという)が、これを拘束する位置、例えば図6に示すような上部位置に伝熱管2が取り付けられていると、材料力学の一般理論から、図2に示す管寄せ1の上部(θ=0°)には最大の熱応力が発生する。
【0015】
しかし、本発明のように伝熱管2を管寄せ1の水平な直径方向(θ=90°とθ=270°)に取り付ければ、管寄せ1の中立軸に当るから、熱応力の発生を最小に抑えることができる。伝熱管2は、図2のように、管寄せ1に対し水平方向に所定の長さ直進した後曲げられて、上部の節炭器4の配管に接続される。
【0016】
【発明の効果】
本発明のボイラの管寄せに対する伝熱管の配管構造によれば、ボイラのDSS運転が行われても、管寄せと伝熱管との溶接部における熱応力の発生を最小限に抑えることができるから、従来の配管構造に比較して疲労寿命強度を約3倍にも増大可能であり、ボイラの保守安全性を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による管寄せに伝熱管を取り付けた状態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】図1の管寄せと伝熱管との溶接部の詳細断面図である。
【図4】一般的なボイラの斜視図である。
【図5】従来の管寄せに伝熱管を取り付けた状態を示す立面図である。
【図6】図5のVI−VI矢視断面図である。
【図7】従来の管寄せと伝熱管との溶接部に発生した割れの詳細図である。
【図8】管寄せと伝熱管との溶接部に熱応力が発生するプロセスを示す流れ図である。
【符号の説明】
1 管寄せ
2 伝熱管
3 給水口ノズル
4 節炭器
5 割れ
Claims (4)
- 管寄せと、該管寄せの中立軸面上の水平な径方向の位置のみで該管寄せに接続され、所定の長さ前記水平な径方向に延びた後熱交換器に向けて導設された伝熱管を備えたことを特徴とする管寄せの配管構造。
- 前記伝熱管が、前記管寄せの長手方向両側に千鳥状に接続された請求項1記載の管寄せの配管構造。
- 管寄せと、該管寄せの中立軸面上の水平な径方向の位置のみで該管寄せに接続され、所定の長さ前記水平な径方向に延びた後熱交換器に向けて導設された伝熱管を有する管寄せの配管構造を備えたボイラ。
- 前記伝熱管が、前記管寄せの長手方向両側に千鳥状に接続された請求項3記載のボイラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13219796A JP3831909B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | 管寄せの配管構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13219796A JP3831909B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | 管寄せの配管構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09318294A JPH09318294A (ja) | 1997-12-12 |
JP3831909B2 true JP3831909B2 (ja) | 2006-10-11 |
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ID=15075673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13219796A Expired - Fee Related JP3831909B2 (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | 管寄せの配管構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3831909B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102853512A (zh) * | 2011-10-09 | 2013-01-02 | 浙江三花制冷集团有限公司 | 一种集气管组件及其组合方法和空调系统 |
CN102853511A (zh) * | 2011-10-09 | 2013-01-02 | 浙江三花制冷集团有限公司 | 一种集气管组件及其组合方法和其空调系统 |
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1996
- 1996-05-27 JP JP13219796A patent/JP3831909B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102853512A (zh) * | 2011-10-09 | 2013-01-02 | 浙江三花制冷集团有限公司 | 一种集气管组件及其组合方法和空调系统 |
CN102853511A (zh) * | 2011-10-09 | 2013-01-02 | 浙江三花制冷集团有限公司 | 一种集气管组件及其组合方法和其空调系统 |
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JPH09318294A (ja) | 1997-12-12 |
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