JP3831751B2 - ねじ端子形コンデンサの接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ねじ端子を有するねじ端子形コンデンサが配線バーにより複数接続されたねじ端子形コンデンサの接続構造に関するものであり、特に、コンデンサのインダクタンスの低減化を図る技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ねじ端子形コンデンサはねじ端子を有するものであり、耐圧を上げるために直列に接続されたり、容量値を増やすために並列に接続されたりと、複数のコンデンサが集合体として使用されることが多い。この時のねじ端子形コンデンサは通常、銅板やアルミ板などの配線バーの両端付近に穴を開けてここにねじ端子をねじ止めして接続されている。
【0003】
ここで、従来のねじ端子形コンデンサの接続構造について、図3の平面図および図4の側面図を参照して説明する。これらの図に示した接続構造では、6個のコンデンサ1〜6が6本の配線バー7によって3直列2並列に接続されている。より具体的には、コンデンサ1のプラス出力端子8がコンデンサ2のマイナス出力端子9に接続され、コンデンサ2のプラス出力端子8がコンデンサ3のマイナス出力端子9に接続され、コンデンサ3のプラス出力端子8がコンデンサ4のプラス出力端子8に接続され、コンデンサ4のマイナス出力端子9がコンデンサ5のプラス出力端子8に接続され、コンデンサ5のマイナス出力端子9がコンデンサ6のプラス出力端子8に接続され、コンデンサ6のマイナス出力端子9がコンデンサ1のマイナス出力端子9に接続されている。なお、コンデンサ1〜6の出力端子8,9はねじ端子から構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子機器の小形化が進む現在、トランスやリアクトルの小形化に寄与する回路の高周波化は不可欠な技術要素となっている。しかし、回路の高周波化を進めていくと、今までは問題とならなかった程度のコンデンサの残留インダクタンスが回路の効率を悪化させる原因となった。そのため、ねじ端子形コンデンサでは、コンデンサ同士を接続する配線バーの残留インダクタンスが問題となっており、これを低減することが課題となっていた。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、残留インダクタンスの低減化を図り、回路の高周波化を進めて電子機器の高効率化に貢献することができるねじ端子形コンデンサの接続構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のねじ端子形コンデンサの接続構造は、
ねじ端子を有するねじ端子形コンデンサが配線バーにより複数接続されたねじ端子形コンデンサの接続構造において、
ねじ端子が設けられた端面と略平行となるように複数の平板状の第一の配線バーを配置して、隣接する複数のコンデンサの異なる極性のねじ端子同士をそれぞれの第一の配線バーによって電気的に接続して、複数のコンデンサが直列接続されたコンデンサ列とし、
このコンデンサ列を複数個用意して、コンデンサ列の一端部でコンデンサ列同士を並列接続配線バーによって並列接続し、
第二の配線バーを、絶縁板を挟んで前記複数の第一の配線バーおよび並列接続配線バーと上下に重ね合わせるように配置するとともに、コンデンサ列の並列接続配線バーが接続されたねじ端子とは反対端のねじ端子と電気的に接続することにより、
第一の配線バーと第二の配線バーを流れる電流が互いに逆方向となるようにしたことを特徴とする。
【0007】
このような構成を有する本発明では、絶縁部材を挟んだ配線バーに流れる電流が逆方向であるため、配線バー同士が互いの残留インダクタンスを相殺することができる。したがって、ねじ端子形コンデンサの残留インダクタンスを小さくすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例について、図1および図2を参照して具体的に説明する。図1は本実施の形態の平面図、図2は本実施の形態の側面図である。なお、図3および図4に示した従来例と同一の部材に関しては同一符号を付し、説明は省略する。
【0009】
(1)構成
本実施の形態に係るねじ端子形コンデンサの接続構造では、6個のコンデンサ1〜6が5枚の長方形の配線バー(第一の配線バー10a、並列接続配線バー10b)および1枚のコ字形の配線バー(第二の配線バー11)によって3直列2並列に接続されている。各コンデンサ1〜6にはプラスおよびマイナスの出力端子8,9(図1に図示)が設けられているが、このうち、コンデンサ2,3,4,5の両出力端子8,9およびコンデンサ1,6のプラス出力端子8は、さらねじ12(図2に図示)から構成されている。コンデンサ1,6のマイナス出力端子9は、さらねじ12のねじ頭よりも高いねじ端子13(図2に図示)から構成されている。
【0010】
図5には、本発明の実施の形態に係るねじ端子形コンデンサの接続構造で、第二の配線バー11を取り外した構造を示す。この図5に示すように、5枚の長方形の配線バー10によって接続される出力端子8,9は、次の5組である。すなわち、(1)コンデンサ1のプラス出力端子8とコンデンサ2のマイナス出力端子9、(2)コンデンサ2のプラス出力端子8とコンデンサ3のマイナス出力端子9、(3)コンデンサ3のプラス出力端子8とコンデンサ4のプラス出力端子8(並列接続配線バー10bによって接続される)、(4)コンデンサ4のマイナス出力端子9とコンデンサ5のプラス出力端子8、(5)コンデンサ5のマイナス出力端子9とコンデンサ6のプラス出力端子8である。つまり、配線バー10にはさらねじ12がねじ止めされていることになる。このとき、さらねじ12のねじ頭は配線バー10に埋設されるようになっている。このような接続によって、コンデンサ1,2,3とコンデンサ4,5,6はそれぞれ直列に接続されたコンデンサ列を形成している。
【0011】
また、第二の配線バー11と接続する出力端子は、コンデンサ1,6のマイナス出力端子9(ねじ端子13)である。コンデンサ1,6のマイナス出力端子9,9はコンデンサ列の一端に配置されており、この第二の配線バー11によって、マイナス出力端子同士が並列接続されている。なお、コンデンサ列の他端側では、並列接続用配線バー10bによってプラス出力端子同士が並列接続されている。このような配線バー10,11は電流が逆方向に流れるようになっており、所定の間隙をあけて上下に重ね合わされている。さらに、配線バー10,11の間隙には絶縁板であるカプトン14(500μm厚)が配線バー10,11に密着するように挟まれている。そして、これらの第一の配線バー10a、第二の配線バー11は、ねじ端子が設けられた端面とほぼ平行となるように配置されている。
【0012】
(2)作用効果
このような構成を有する本実施の形態の作用は次の通りである。すなわち、配線バー10はさらねじ12のねじ頭を埋設しているため、配線バー10,11はカプトン14を挟んで密着している。このとき、配線バー10,11には電流が逆方向に流れるようになっているため、ねじ端子形コンデンサ1〜6が動作するとき、配線バー10,11は互いの残留インダクタンスを相殺することができる。したがって、ねじ端子形コンデンサ1〜6は残留インダクタンスを低減化することができる。残留インダクタンスの低減化の度合いとしては、幅20mm厚さ2.0mmのアルミニウム製の配線バーを例にとると、2本の配線バーが重なり合わない場合のインダクタンスが約1.35nH/mmであるのに対して、2本の配線バーが重なり合った場合のインダクタンスは約0.138nH/mmとなり、残留インダクタンスをほぼ10分の1にまで低減化することが可能となる。この結果、ねじ端子形コンデンサ1〜6を高周波化を進めた回路に組込むことができ、電子機器の高効率化に寄与することができる。
【0013】
(3)他の実施の形態
なお、本発明は以上のような実施の形態に限定されるものではなく、電流が逆方向に流れる配線バー同士が絶縁部材を挟んで重ね合わされているのであれば、複数のねじ端子形コンデンサが直列に接続される場合の接続構造であっても、同様の作用効果を得ることができる。なお、上記の実施の形態では配線バー10にさらねじ12のねじ頭が埋設された場合について述べたが、ねじ頭が埋設される構成であれば、さらねじに限定しない。
【0014】
【発明の効果】
以上述べたような本発明によれば、電流が逆方向に流れる配線バー同士を、絶縁部材を挟んで重ね合せるといった極めて簡単な構成によって、残留インダクタンスの低減化を図ることができ、回路の高周波化を進めて電子機器の高効率化に寄与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の平面図。
【図2】 図1の側面図。
【図3】 従来のねじ端子形コンデンサの接続構造の平面図。
【図4】 図3の側面図。
【図5】 本発明の実施の形態より、第二の配線バーおよび絶縁板を除去した平面図。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6 コンデンサ
7 配線バー
8 プラス出力端子
9 マイナス出力端子
10a 第一の配線バー
10b 並列接続用配線バー
11 第二の配線バー
12 さらねじ
13 ねじ端子
14 カプトン(絶縁板)
Claims (1)
- ねじ端子を有するねじ端子形コンデンサが配線バーにより複数接続されたねじ端子形コンデンサの接続構造において、
ねじ端子が設けられた端面と略平行となるように複数の平板状の第一の配線バーを配置して、隣接する複数のコンデンサの異なる極性のねじ端子同士をそれぞれの第一の配線バーによって電気的に接続して、複数のコンデンサが直列接続されたコンデンサ列とし、
このコンデンサ列を複数個用意して、コンデンサ列の一端部でコンデンサ列同士を並列接続配線バーによって並列接続し、
第二の配線バーを、絶縁板を挟んで前記複数の第一の配線バーおよび並列接続配線バーと上下に重ね合わせるように配置するとともに、コンデンサ列の並列接続配線バーが接続されたねじ端子とは反対端のねじ端子と電気的に接続することにより、
第一の配線バーと第二の配線バーを流れる電流が互いに逆方向となるようにしたことを特徴とするねじ端子形コンデンサの接続構造。
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JP16682396A JP3831751B2 (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | ねじ端子形コンデンサの接続構造 |
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Family Applications (1)
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JP16682396A Expired - Fee Related JP3831751B2 (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | ねじ端子形コンデンサの接続構造 |
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1996
- 1996-06-05 JP JP16682396A patent/JP3831751B2/ja not_active Expired - Fee Related
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