JP3830984B2 - 密閉形開閉器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、配電系統で用いる密閉形の開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
配電系統において装柱された状態で使用される密閉形開閉器は、密閉されたケースと、該ケース内に配置された遮断部とにより構成される。この種の開閉器では、ケース内で事故が発生してケースの内圧が異常上昇すると、ケースが破裂してその破片が飛散し、通行人などに危害を与える恐れがある。そのため、この種の開閉器のケースは、内部事故発生時にその内部のガスを外部に放出させる放圧装置を備えている。
【0003】
図6は従来の密閉形開閉器の要部の構造を示したもので、同図において1は下端が開口したケース本体、2はケース本体の下端の開口部を閉鎖する底板、3はケース本体1の側壁1aの外面に溶接されたボルトである。
【0004】
ケース本体1の下端寄りの部分の内側には断面が逆L字形を呈するパッキン受板4が溶接されている。パッキン受板4とケース本体1の側壁1aとの間にパッキン収容溝5が形成され、該パッキン収容溝5内にパッキン6が収容されている。底板2はその周縁部に起立壁部2aを有し、該起立壁部2aの上端がパッキン6に当接されている。底板2の下面には撓み板7が当接されて、該撓み板7に設けられた孔にボルト3が嵌合され、ボルト3に螺合されたナット8により、撓み板7が底板2とともにパッキン受板4に対して締め付けられている。底板2の起立壁部2aとパッキン受板2aとの間にパッキン6が圧縮された状態で配置され、該パッキン6によりケース1内の気密が保たれている。なおボルト3は合計4個設けられて、ケース本体の相対する2つの側壁にそれぞれ2個ずつ取り付けられ、底板2のパッキン受板4に対する締め付けを均等に行なわせるため、各側壁に取りつけられた2個のボルトは、ケース本体の中心に対して左右対称に配置されている。
【0005】
図示してないが、ケース1内には、真空バルブなどの遮断部と、該遮断部を操作する操作機構とが収納され、遮断部を外部の回路に接続するブッシング端子がケース1の側壁を気密に貫通した状態で取り付けられている。
【0006】
図6に示した開閉器では、パッキン受板4と、パッキン6と、撓み板7と、ボルト3及びナット8とにより、放圧装置が構成されている。
【0007】
上記の開閉器において、ケース内の圧力が上昇すると、撓み板7が撓んで底板2の起立壁部2aとパッキン6との間に隙間を生じさせ、該隙間を通してケース内のガスを外部に放出させる。ケース内で事故が生じることによりケースの内圧が異常上昇したときには、図6に鎖線で示したように、撓み板7の塑性変形が生じて、底板2を下方に大きく変位させるため、底板2の起立壁部2aとパッキン6との間に大きな隙間が生じてケース内のガスを外部に放出させ、ケースの破壊を防止する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の密閉形開閉器では、以下に示すような問題があった。
【0009】
(イ)ケース本体1及び底板2の外に撓み板7を別個に必要とするため部品点数が多くなり、コストが高くなる。
【0010】
(ロ)複数のボルト3を溶接によりケース本体1に取りつける必要があるため、溶接箇所が多くなり、組立工数が多くなる。
【0011】
(ハ)パッキンを均一に締め付けるために、各ボルトに螺合したナットの締め付けトルクの管理を厳密に行なう必要があるため、組立作業性が悪い。
【0012】
(ニ)各ボルトに螺合されたナットの締め付けが適正に行なわれていないと、放圧動作時に底板2とパッキン6との間に均一な隙間を形成することができないため、ガスの放出を円滑に行なわせることができないおそれがある。組立時のナットの締め付け方(組立作業者の技量)により放圧性能が影響を受けるため、信頼性に問題がある。
【0013】
本発明の目的は、部品点数の削減を図り、組立てを簡単にした密閉形開閉器を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、組立て作業者の技量に左右されることなく、常に一定の放圧性能を得ることができる密閉形開閉器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下端が開口したケース本体と、ケース本体の下端の開口部の内側に配置されて該開口部をパッキンを介して気密に閉じる底板とを有するケースと、ケース内に収納された遮断部とを備えた密閉形開閉器に係わるものである。
【0016】
本発明においては、ケース本体の下端に複数のケース本体側撓み部を一体に設ける。底板には複数のケース本体側撓み部にそれぞれ対応する複数の底板側撓み部を一体に設けておき、各底板側撓み部を対応するケース本体側撓み部に重合させる。
【0017】
そして、互いに重合されたケース本体側撓み部と底板側撓み部とを貫通させて設けたボルト嵌合孔にボルトを嵌合させ、このボルトと該ボルトに螺合したナットとにより両撓み部を締結し、底板をケース本体に対して固定する。
【0018】
上記ケース本体側撓み部及び底板側撓み部はケース内の圧力が上昇したときに撓み得る形状に形成しておき、ケース内の圧力が許容値を超えたときに両撓み部が変形して底板とケース本体の下端の開口部との間に放圧用の隙間を形成するように各撓み部の強度を設定しておく。
【0019】
また各ボルト嵌合孔とボルトとの嵌合によりパッキンの圧縮量を適正な範囲に規制するように各ボルト嵌合孔の位置を設定しておく。
【0020】
上記ケース本体側撓み部は例えば舌片状に形成して、ケース本体の下端から下方に突出させた状態で設けるのが好ましい。また底板側撓み部は、同じく舌片状に形成して、底板の周縁部から下方に突出した状態で設けるのが好ましい。
【0021】
【作用】
上記のように、ケースの内圧が上昇したときに変形するケース本体側撓み部及び底板側撓み部をそれぞれケース本体及び底板に一体に設けて、該ケース本体側撓み部及び底板側撓み部をボルト及びナットで締結することにより底板をケース本体に取り付けるようにすると、ケースの内圧が上昇したときにケース本体側撓み部及び底板側撓み部を変形させて底板とケース本体との間にガスを放出させるための隙間を形成することができる。
【0022】
上記のように構成すると、ケース本体側撓み部及び底板側撓み部に設けられたボルト嵌合孔とボルトとの嵌合により、パッキンの圧縮量が決まり、ナットの締め付け力はパッキンの圧縮量に影響を与えない。そのため、組立作業者の技量の如何に係わりなく常にパッキンを均一に圧縮して、一定の放圧性能を得ることができ、信頼性を向上させることができる。
【0023】
また上記のように、ケース本体及び底板にそれぞれケース本体側撓み部及び底板側撓み部を一体に形成して、両撓み部をボルト及びナットにより締結する構造にすると、部品点数を削減することができる上に、放圧装置を構成するために面倒な溶接作業を必要としないため、コストの低減を図ることができる。
【0024】
更に、ケース本体側撓み部及び底板側撓み部を舌片状に形成して、両撓み部をそれぞれケース本体の下端及び底板の周縁部から下方に突出させた状態で設けると、ケースの内圧の上昇によりケース本体側撓み部及び底板側撓み部が塑性変形したときに、底板とケース本体との間に十分に大きな隙間を形成することができるため、ガスの放出を容易に行なわせることができる。
【0025】
【実施例】
図1及び図2は本発明の実施例の構造を示したもので、これらの図において、11はケース本体、12はケース本体11の下端の開口部の内側に配置されて該開口部を閉鎖する底板であり、ケース本体11と底板12とにより開閉器のケース10が構成されている。
【0026】
ケース本体11は、ほぼ直方体状に形成されて下端が開口した箱状部分11Aと、該箱状部分11Aの下端から水平方向に張り出したパッキン当接部11Bと、パッキン当接部11Bの外端部から下方に直角に折れ曲ったスカート部11Cとを一体に有している。スカート部11Cは、ケース本体11の下端開口部の周縁部の全体に亘るように設けられていて、その横断面がケース本体の箱状部分11Aの横断面と相似な長方形状を呈するように形成され、スカート部11Cの相対する長辺部11C1,11C2のそれぞれの長手方向の両端部から下方に突出させた状態で、合計4個の舌片状のケース本体側撓み部11Dが設けられている。
【0027】
ケース本体の箱状部分11Aの天井部11A1は雨水の流下を容易にするように切妻形に形成されている。ケース本体の箱状部分11Aの長辺側の側壁(箱状部分の横断面の長辺に沿う側壁)11A2,11A3にはそれぞれブッシング取り付け孔11a,11bが3個ずつ横方向(水平方向)に並べた状態で設けられ、これらのブッシング取り付け孔11a及び11bを気密に貫通させた状態で3相分のブッシング13及び14が取り付けられている。
【0028】
一方のブッシング13の中心導体13aには遮断部を構成する真空バルブ15の固定側の端子が接続されている。真空バルブ15は可動側の端子を兼ねる操作ロッド15aを有していて、該操作ロッド15aには、1対の駒16,16が所定の間隔をあけて固定され、ケース本体11に支持された操作軸17に取り付けられた駆動レバー18の先端が駒16,16の間に挿入されている。駆動レバー18の先端には、操作ロッド15aを嵌合させる孔または切り欠きが設けられていて、該孔または切り欠きを介して駆動レバー18と操作ロッド15aとが結合されている。操作軸17は、ケース本体の本体部分11Aの短辺側の側壁11A4,11A5にそれぞれ取り付けられた軸受(図示せず。)により支持されている。操作軸17の一端17aは、ケース本体の側壁11A4側から外部に導出され、ケース外に導出された操作軸17の一端17aに操作レバー19が取り付けられている。真空バルブ15の操作軸15aは可撓導体19を介してブッシング14の中心導体14aに接続されている。
【0029】
ケース本体11の箱状部分11Aの側壁11A2〜11A5の下端の内面には、帯板状のパッキン受板20が溶接されている。パッキン当接部11Bにゴムなどからなるパッキン21が当接され、パッキン受板20によりパッキン21の内側への逃げが防止されるとともに、パッキンの圧縮量が許容範囲に収まるように規制されるようになっている。
【0030】
なお図示してないが、ケース内には、電磁石などを駆動源として操作軸17を操作する電動操作機構が収納されている。該電動操作機構または前記操作レバー19により操作軸17が回転させられると、駆動レバー18が回動して真空バルブ15の操作ロッド15aを変位させ、これにより真空バルブ15を開路状態または閉路状態にする。
【0031】
底板12は、長方形状の底壁部12Aと、該底壁部12Aの周縁部から垂直上方に起立した起立壁部12Bと、起立壁部12Bの上端から外側に水平に張り出したパッキン当接部12Cと、パッキン当接部12Cの周縁部から下方に折り返された折り返し部12Dとを一体に有しており、起立壁部12Bとパッキン当接部12Cと折り返し部12Dとにより、底板の外枠部12Eが形成されている。底板の起立壁部12B、張り出し部12C及び折り返し部12Dからなる外枠部12Eは、底壁部12Aの周縁部の全体に亘るように設けられていて、折り返し部12Dの相対する長辺部のそれぞれの長手方向の両端には、ケース本体側撓み部11Dに対応する位置からそれぞれ下方に突出した合計4個の舌片状の底板側撓み部12Fが設けられている。底板側撓み部12Fは、ケース本体側撓み部11Dと同形状に形成されていて、ケース本体側撓み部11D及び底板側撓み部12Fの対応するものどうしが相互に重合された状態で配置される。
【0032】
ケース本体側撓み部11D及び底板側撓み部12Fをそれぞれ貫通させた状態で、互いに整合し得るボルト嵌合孔11D1及び12F1が設けられ、これらのボルト嵌合孔に嵌合させたボルト22と、該ボルトに螺合されたナット23とにより、重合された撓み部11D,12Fが締結されている。このように、ケース側撓み部11D及び底板側撓み部12Fを締結した状態で、底板の外枠部12Eのパッキン当接部12Cがパッキン21に当接して、該パッキン21の各部をケース本体側のパッキン当接部11Bに対して均一に押圧するように、かつパッキン21の圧縮量が適正な範囲に収まるように、ボルト嵌合孔11D1及び12F1の位置が設定されている。
【0033】
本実施例では、ケース本体側撓み部11D及び底板側撓み部12Fを締結して底板12をケース本体11に取り付けた状態で底板側のパッキン当接部12Cとケース本体側のパッキン当接部11Bとの間に形成される間隙の大きさd(図2及び図5参照)によりパッキン21の圧縮量が決まる。パッキン当接部間の間隙の大きさdは、ケース本体及び底板の加工精度によりある程度ばらつく。本実施例では、このばらつきが通常の範囲にあるときには底板側のパッキン当接部12Cがパッキン受板20に当接せず、かつパッキン当接部12Cがパッキン受板20に当接した状態でもパッキンの圧縮量が許容限界以下に収まるように、パッキン受板20の取り付け位置が設定されている。
【0034】
また本実施例では、図3に示したように、ケース本体側撓み部11Dに設けるボルト嵌合孔11D1を横方向(水平方向)に長い長孔として、ケース本体及び底板の加工精度にある程度のばらつきがある場合でも底板12をケース本体11に組みつけることができるようにしている。
【0035】
本発明においては、ケース本体側撓み部11D及び底板側撓み部12Fが、ケース10の内圧が上昇したときに撓み得る形状(上記の実施例では舌片状)に形成されていて、ケース内の圧力が許容値を超えたときに両撓み部が塑性変形して底板12とケース本体11の下端の開口部との間に放圧用の隙間が形成されるように各撓み部の強度が設定されている。
【0036】
本実施例では、ケース本体側撓み部11Dと底板側撓み部12Fとボルト22及びナット23により、放圧装置が構成されている。
【0037】
本実施例の密閉形開閉器は、例えばそのケース本体11の天井部11A1に溶接した取り付け金具(図示せず。)により、底板12を下方に向けた状態で(ケース本体11の下端の開口部を下方に向けた状態で)電柱に取り付ける。
【0038】
事故の発生がない定常時には、図1、図2及び図5(A)に示したように、舌片状の撓み部11D及び12Fがほぼ垂直方向に向いた状態にあって、パッキン21によりケース10内が気密に保持されている。
【0039】
ケース内で地絡事故または短絡事故が生じた場合には、アークの発生によりケース内の圧力が異常上昇するため、図4及び図5(B)に示したように底板12が下方に押されるとともに、撓み部11D及び12Fが外側に開くように塑性変形して、底板12の外枠部12Eとケース本体11の下端との間にガス放出用の隙間D(図5参照)が形成される。従ってケース内のガスは図5(B)に矢印で示したように隙間Dを通して外部に流出し、ケース10の爆発が防止される。
【0040】
放圧動作が行なわれた状態では、底板12が下方に変位するとともに、撓み部11D及び12Fが変形した状態にあるので、電柱に取り付けられている密閉形開閉器を下から観察することにより、放圧動作が行なわれたことを容易に確認することができる。
【0041】
本発明においては、ケース本体側撓み部のボルト嵌合孔と底板側撓み部のボルト嵌合孔とを合わせて、両者をボルト及びナットにより締結した際に、底板側のパッキン当接部とケース本体側のパッキン当接部との間の距離が一義的に決まるため、各撓み部に設けるボルト嵌合孔の位置の精度さえ管理しておけば、ボルト及びナットの締め付け力の如何に係わりなく、パッキンの圧縮量を常に適正な範囲に収めることができる。従って、底板をケース本体に組み付ける際に、ボルトの締め付けトルクを厳密に管理することが不要になり、組み立て作業性及び品質の安定性を高めることができる。また放圧性能が組み立て作業者の技量に左右されることがないので、信頼性を高めることができる。
【0042】
各撓み部は、ケースの内圧が上昇したときに最終的に塑性変形して底板とケース本体との間にガス放出用の隙間を形成するように設ければよいが、上記の実施例のように、ケース本体側撓み部11Dをケース本体の下端から下方に突出させた状態で設けるとともに、底板側撓み部12Fを底板の周縁部から下方に突出した状態で設けると、撓み部が塑性変形した際に底板とケース本体との間に十分に大きなガス放出用の隙間Dを形成できるため、ガスの放出を円滑に行なわせて防爆効果を高めることができる。
【0043】
以上、本発明の好ましいと思われる実施例を説明したが、本明細書に開示した発明の主な実施態様を挙げると下記の通りである。
【0044】
(1) 下端が開口したケース本体と、前記ケース本体の下端の開口部の内側に配置されて該開口部をパッキンを介して気密に閉じる底板とを有するケースと、前記ケース内に収納された遮断部とを備えた密閉形開閉器において、
前記ケース本体の下端寄りの部分に前記パッキンを当接させる面を有するパッキン当接部が該ケース本体と一体に形成され、
前記底板は前記パッキン当接部に対向する外枠部を一体に有していて、該外枠部と前記パッキン当接面との間に前記パッキンが挟みこまれた状態で配置され、
前記ケース本体の下端に複数のケース本体側撓み部が一体に設けられ、
前記底板には前記複数のケース本体側撓み部にそれぞれ対応する複数の底板側撓み部が一体に設けられて各底板側撓み部が対応するケース本体側撓み部に重合され、
互いに重合されたケース本体側撓み部と底板側撓み部とを貫通させて設けられたボルト嵌合孔に嵌合されたボルトと該ボルトに螺合されたナットとにより両撓み部が締結されて前記底板がケース本体に固定され、
前記ケース本体側撓み部及び底板側撓み部は前記ケース内の圧力が上昇したときに撓み得る形状に形成されていて、前記ケース内の圧力が許容値を超えたときに両撓み部が塑性変形して前記底板とケース本体の下端の開口部との間に放圧用の隙間が形成されるように各撓み部の強度が設定され、
各ボルト嵌合孔とボルトとの嵌合により前記パッキンの圧縮量が適正な範囲に規制されるように各ボルト嵌合孔の位置が設定されていることを特徴とする密閉形開閉器。
【0045】
(2) 下端が開口したケース本体と、前記ケース本体の下端の開口部の内側に配置されて該開口部をパッキンを介して気密に閉じる底板とを有するケースと、前記ケース内に収納された遮断部とを備えた密閉形開閉器において、
前記ケース本体の下端寄りの部分に前記パッキンを当接させる面を有するパッキン当接部が該ケース本体と一体に形成され、
前記底板は前記パッキン当接部に対向する外枠部を一体に有していて、該外枠部と前記パッキン当接面との間に前記パッキンが挟みこまれた状態で配置され、前記ケース本体の下端から下方に突出させた状態で複数の舌片状のケース本体側撓み部が該ケース本体と一体に設けられ、
前記底板の周縁部から下方に突出した状態で前記複数のケース本体側撓み部にそれぞれ対応する複数の舌片状の底板側撓み部が該底板と一体に設けられて各底板側撓み部が対応するケース本体側撓み部に重合され、
互いに重合されたケース本体側撓み部と底板側撓み部とを貫通させて設けられたボルト嵌合孔に嵌合されたボルトと該ボルトに螺合されたナットとにより両撓み部が締結されて前記底板がケース本体に固定され、
前記ケース内の圧力が許容値を超えたときに前記ケース本体側撓み部及び底板側撓み部が塑性変形して前記底板とケース本体の下端の開口部との間に放圧用の隙間が形成されるように各撓み部の強度が設定され、
各ボルト嵌合孔とボルトとの嵌合により前記パッキンの圧縮量が適正な範囲に規制されるように各ボルト嵌合孔の位置が設定されていることを特徴とする密閉形開閉器。
【0046】
(3) 前記ボルト嵌合孔は横方向(水平方向)に長い長孔の形状に形成されていることを特徴とする上記(1)項または(2)項に記載の密閉形開閉器。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ケースの内圧が上昇したときに変形するケース本体側撓み部及び底板側撓み部をそれぞれケース本体及び底板に一体に設けて、該ケース本体側撓み部及び底板側撓み部をボルト及びナットで締結することにより底板をケース本体に取り付けるようにしたので、ケースの内圧が上昇したときにケース本体側撓み部及び底板側撓み部を変形させて底板とケース本体との間にガスを放出させるための隙間を形成することができ、ケースの内圧の異常上昇が生じたときにケースが爆発するのを防ぐことができる。
【0048】
本発明によれば、ケース本体側撓み部及び底板側撓み部に設けられたボルト嵌合孔とボルトとの嵌合によりパッキンの圧縮量が決まるようにして、ナットの締め付け力がパッキンの圧縮量に影響を与えないようにしたので、組立作業者の技量の如何に係わりなく常にパッキンを均一に圧縮して、一定の放圧性能を得ることができ、信頼性を向上させることができる。
【0049】
また本発明によれば、ケース本体及び底板にそれぞれケース本体側撓み部及び底板側撓み部を一体に形成して、両撓み部をボルト及びナットにより締結する構造にしたので、部品点数を削減することができる上に、放圧装置を構成するために面倒な溶接作業を必要とせず、コストの低減を図ることができる。
【0050】
特に請求項2に記載した発明によれば、ケース本体側撓み部及び底板側撓み部を舌片状に形成して、両撓み部をそれぞれケース本体の下端及び底板の周縁部から下方に突出させた状態で設けたので、ケースの内圧の上昇によりケース本体側撓み部及び底板側撓み部が塑性変形したときに、底板とケース本体との間に十分に大きな隙間を形成して、ガスの放出を容易に行なわせることができ、防爆効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した側面縦断面図である。
【図2】図1の実施例の正面図である。
【図3】本発明の実施例で用いるケース本体側撓み部を拡大して示した正面図である。
【図4】本発明の実施例の放圧動作時の状態を内部に収納する機器を省略して示した横断面図である。
【図5】(A)は本発明の実施例の正常時の要部の状態を示した正面図である。(B)は本発明の実施例の放圧動作時の要部の状態を示した正面図である。
【図6】従来の密閉形開閉器の要部の構造を示した断面図である。
【符号の説明】
10 ケース
11 ケース本体
11B パッキン当接部
11D ケース本体側撓み部
11D1 ボルト嵌合孔
12 底板
12C パッキン当接部
12E 底板の外枠部
12F 底板側撓み部
12F1 ボルト嵌合孔
15 真空バルブ(遮断部)
22 ボルト
23 ナット
Claims (2)
- 下端が開口したケース本体と、前記ケース本体の下端の開口部の内側に配置されて該開口部をパッキンを介して気密に閉じる底板とを有するケースと、前記ケース内に収納された遮断部とを備えた密閉形開閉器において、
前記ケース本体の下端に複数のケース本体側撓み部が一体に設けられ、
前記底板には前記複数のケース本体側撓み部にそれぞれ対応する複数の底板側撓み部が一体に設けられて各底板側撓み部が対応するケース本体側撓み部に重合され、
互いに重合されたケース本体側撓み部と底板側撓み部とを貫通させた状態で設けられたボルト嵌合孔に嵌合されたボルトと該ボルトに螺合されたナットとにより両撓み部が締結されて前記底板がケース本体に固定され、
前記ケース本体側撓み部及び底板側撓み部は前記ケース内の圧力が上昇したときに撓み得る形状に形成されていて、前記ケース内の圧力が許容値を超えたときに両撓み部が変形して前記底板とケース本体の下端の開口部との間に放圧用の隙間を形成するように各撓み部の強度が設定され、
各ボルト嵌合孔とボルトとの嵌合により前記パッキンの圧縮量が適正な範囲に規制されるように各ボルト嵌合孔の位置が設定されていることを特徴とする密閉形開閉器。 - 下端が開口したケース本体と、前記ケース本体の下端の開口部の内側に配置されて該開口部をパッキンを介して気密に閉じる底板とを有するケースと、前記ケース内に収納された遮断部とを備えた密閉形開閉器において、
前記ケース本体の下端から下方に突出させた状態で複数の舌片状のケース本体側撓み部が該ケース本体と一体に設けられ、
前記底板の周縁部から下方に突出した状態で前記複数のケース本体側撓み部にそれぞれ対応する複数の舌片状の底板側撓み部が該底板と一体に設けられて各底板側撓み部が対応するケース本体側撓み部に重合され、
互いに重合されたケース本体側撓み部と底板側撓み部とを貫通させた状態で設けられたボルト嵌合孔に嵌合されたボルトと該ボルトに螺合されたナットとにより両撓み部が締結されて前記底板がケース本体に固定され、
前記ケース内の圧力が許容値を超えたときに前記ケース本体側撓み部及び底板側撓み部が塑性変形して前記底板とケース本体の下端の開口部との間に放圧用の隙間を形成するように各撓み部の強度が設定され、
各ボルト嵌合孔とボルトとの嵌合により前記パッキンの圧縮量が適正な範囲に規制されるように各ボルト嵌合孔の位置が設定されていることを特徴とする密閉形開閉器。
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ID=15732245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16128794A Expired - Lifetime JP3830984B2 (ja) | 1994-07-13 | 1994-07-13 | 密閉形開閉器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3830984B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5187763B2 (ja) * | 2009-03-26 | 2013-04-24 | 株式会社ダイヘン | 開閉器 |
DE102010015674A1 (de) * | 2010-04-21 | 2011-10-27 | Wabco Gmbh | Ein Gehäuse mit einem Verformungsbereich zum Druckausgleich sowie eine Anordnung eines Dichtungselements in dem Gehäuse |
-
1994
- 1994-07-13 JP JP16128794A patent/JP3830984B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0831275A (ja) | 1996-02-02 |
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