JP3829170B2 - ガス溶存液状媒体の生産システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素、酸素のようなガス溶存液状媒体の生産方法およびガス溶存液状媒体の生産システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
水の還元技術において、水に水素を溶解した水素還元水を利用して例えば加工食品の加工時の加熱に伴う食材の褐変や加工臭の発生を防止して高品質化することが考えられている。この水素還元水の応用は、加工食品の高品質化に止まらず、長期保存時の食品の腐敗防止を可能にし、さらにビール、酒、茶、果汁、その他の飲料等の変質防止に用いられるアスコルビン酸塩などの抗酸化剤の添加を省くことが可能になる。
【0003】
また、生体の活性酸素は各種の病気の発生を助長することが知られており、前記水素還元水は生体生理学でも活性水素の利用の観点から注目されている。
【0004】
さらに、前記水素還元水は食品以外の鉄鋼産業、コンクリート産業での鉄鋼、コンクリートの酸化防止に応用されている。
【0005】
ところで、本発明者は回分式(バッチ式)で溶液を脱気した後にこの溶液に水素を飽和させ、溶液に還元性を与える「食品等の還元性水素水とその製造方法並びに製造装置」を発明し、出願して特開平8−56632号公報として公開されている。
【0006】
また、本発明者は分子レベルで水分子を個化させ、洗浄能力を高める技術で、用水を連続的に飽和水素水に変換する「洗濯水、風呂水等へ供給する飽和水素水大量連続供給装置」を発明し、出願して特開2000−354696)として公開されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの発明はいずれも酸化・還元電位に着目して水素量を制御することは行われていなかった。
【0008】
本発明は、例えば水のような液状媒体からpHのようなその液状媒体本来の性質を維持したまま、適切な酸化還元電位に高精度で制御されたガス溶存液状媒体を連続的かつ大量に生産することが可能なガス溶存液状媒体の生産方法およびガス溶存液状媒体の生産システムを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガス溶存液状媒体の生産システムは、下部に処理されるべき液状媒体が供給される供給口および水素ガス溶存液状媒体を排出させる排出口を有する密閉耐圧容器と、
前記密閉耐圧容器内に供給された前記液状媒体を撹拌するための撹拌手段と、
前記密閉耐圧容器底部に挿入された水素供給ノズルと、
前記水素供給ノズルに水素ガスを供給するための水素供給源と、
前記水素供給ノズルと前記水素供給源との間に介装され、水素ガスの供給流量を制御するための水素ガス流量制御手段と、
前記密閉耐圧容器の排出口に連結され、この密閉耐圧容器で生産された目的とする酸化・還元レンジを有する水素ガス溶存液状媒体を回収するための排出管と、
前記密閉耐圧容器近傍の前記排出管部分に設けられた圧力調整手段と、
前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に配置され、この排出管を流通する水素ガス溶存液状媒体の酸化還元電位を計測するための計測手段と、
前記計測手段からの計測信号が入力され、その計測信号に基づいて前記水素ガス流量制御手段に流量制御信号を出力するための中央演算処理装置と
を具備し、
前記計測手段は、前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に連結され、この排出管を流通する水素ガス溶存液状媒体の一部を連続的に採取するための採取管と、この採取管に連通された中空の酸化・還元電位セルと、このセルに接続され、このセル内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管と、前記セル内に挿入され、前記採取管から導入された水素ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位を計測するための白金電極および比較電極とを有することを特徴とするものである。
【0012】
本発明に係る別のガス溶存液状媒体の生産システムは、下部に処理されるべき液状媒体が供給される供給口および酸素ガス溶存液状媒体を排出させる排出口を有する密閉耐圧容器と、
前記密閉耐圧容器内に供給された前記液状媒体を撹拌するための撹拌手段と、
前記密閉耐圧容器底部に挿入された酸素供給ノズルと、
前記酸素供給ノズルに酸素ガスを供給するための酸素供給源と、
前記酸素供給ノズルと前記酸素供給源との間に介装され、酸素ガスの供給流量を制御するための酸素ガス流量制御手段と、
前記密閉耐圧容器の排出口に連結され、この密閉耐圧容器で生産された目的とする酸化・還元レンジを有する酸素ガス溶存液状媒体を回収するための排出管と、
前記密閉耐圧容器近傍の前記排出管部分に設けられた圧力調整手段と、
前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に配置され、この排出管を流通する酸素ガス溶存液状媒体の酸化還元電位を計測するための計測手段と、
前記計測手段からの計測信号が入力され、その計測信号に基づいて前記酸素ガス流量制御手段に流量制御信号を出力するための中央演算処理装置と
を具備し、
前記計測手段は、前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に連結され、この排出管を流通する酸素ガス溶存液状媒体の一部を連続的に採取するための採取管と、この採取管に連通された中空の酸化・還元電位セルと、このセルに接続され、このセル内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管と、前記セル内に挿入され、前記採取管から導入された酸素ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位を計測するための白金電極および比較電極とを有することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係るさらに別のガス溶存液状媒体の生産システムは、下部に処理されるべき液状媒体が供給される供給口およびガス溶存液状媒体を排出させる排出口を有する密閉耐圧容器と、
前記密閉耐圧容器内に供給された前記液状媒体を撹拌するための撹拌手段と、
前記密閉耐圧容器底部に挿入された水素供給ノズルおよび酸素供給ノズルと、
前記水素供給ノズルに水素ガスを供給するための水素供給源と、
前記酸素供給ノズルに酸素ガスを供給するための酸素供給源と、
前記水素供給ノズルと前記水素供給源との間に介装され、水素ガスの供給流量を制御するための水素ガス流量制御手段と、
前記酸素供給ノズルと前記酸素供給源との間に介装され、酸素ガスの供給流量を制御するための酸素ガス流量制御手段と、
前記密閉耐圧容器の排出口に連結され、この密閉耐圧容器で生産された目的とする酸化・還元レンジを有するガス溶存液状媒体を回収するための排出管と、
前記密閉耐圧容器近傍の前記排出管部分に設けられた圧力調整手段と、
前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に配置され、この排出管を流通するガス溶存液状媒体の酸化還元電位を計測するための計測手段と、
前記計測手段からの計測信号が入力され、その計測信号に基づいて前記水素ガス流量制御手段または前記酸素ガス流量制御手段に流量制御信号を出力するための中央演算処理装置と
を具備し
前記計測手段は、前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に連結され、この排出管を流通するガス溶存液状媒体の一部を連続的に採取するための採取管と、この採取管に連通された中空の酸化・還元電位セルと、このセルに接続され、このセル内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管と、前記セル内に挿入され、前記採取管から導入されたガス溶存液状媒体の酸化・還元電位を計測するための白金電極および比較電極とを有することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係るガス溶存液状媒体の生産システムを示す概略図、図2は図1の処理されるべき液状媒体への水素または酸素の溶解装置を示す概略図、図3は図2の溶解装置の分解図である。
【0016】
ガス溶存液状媒体の生産システムは、処理されるべき液状媒体への水素および酸素の溶解装置10と、ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位計測装置40と、中央演算制御器50と、水素、酸素のガス供給装置60とを備えている。
【0017】
<溶解装置10>
この溶解装置10は、図2に示すように積載台11上に設置された耐圧容器12を有する。この積載台11は、円盤部13と、この円盤部13を支持する例えば4つの脚部14とを有する。前記円盤部13は、その上面中心部に回転軸受15が設けられ、かつその周縁に後述する耐圧容器本体を固定するための複数の締め付けボルト16が取り付けられている。また、後述する耐圧ホースが接続される水素供給ノズル17、酸素供給ノズル18は、前記円盤部13に前記回転軸受15に対して対称的に貫通支持されている。
【0018】
前記耐圧容器12は、前記積載台11上に設置される円筒状の容器本体19と、この本体19の上部に設けられた蓋体20とから構成されている。この耐圧容器本体19は、例えばスチール、ステンレススチール、ホーロー、セラミック、プラスチック等の加工が容易で内圧に対して十分な強度を有するものにより作られている。前記容器本体19は、上下端にフランジ21a、21bを有する。前記容器本体19は、その下部フランジ21bを前記積載台11の円盤部13にパッキンを挟んで載置させ、前記締め付けボルト16をこの下部フランジ21bに係合することにより前記積載台11の円盤部13に対して液密に固定される。前記本体19の上部フランジ21aの周縁には、複数の締め付けボルト22が取り付けられている。前記蓋体20は、前記本体19の上部フランジ21aにパッキンを挟んで載置させ、前記締め付けボルト22をこの蓋体20周縁に係合することにより前記上部フランジ21aに対して液密に固定される。
【0019】
処理されるべき液状媒体の流入管部23は、前記耐圧容器本体19の下部側壁に連結され、その連結部には逆止弁24が介在されている。ガス溶存液状媒体の排出管部25は、前記耐圧容器本体19の上部側壁に連結されている。
【0020】
上下に撹拌羽根26a,26bが取り付けられた回転軸27は、下端が前記積載台11の円盤部13上面中心部の回転軸受15に回転可能に軸支されている。モータ28は、前記蓋体20に設置され、その駆動軸(図示せず)が前記回転軸27に連結されている。前記耐圧容器12の圧力を計測するための圧力計29は、前記蓋体20上に設置されている。
【0021】
処理されるべき液状媒体の吸入管30は、前記耐圧容器12の流入管部23にコネクタ31を介して連結されている。水流ポンプ32は、前記吸入管30に介装されている。
【0022】
排出管33は、前記耐圧容器12の排出管部25にコネクタ34を介して連結され、そのコネクタ34近傍にエルボ部35を有する。圧力調整弁36は、前記排出管33のエルボ部35に設けられている。流量計37は、前記排出管33の前記圧力調整弁36より下流側に介装されている。なお、前記圧力調整弁36と前記流量計37の間に位置する前記排出管33には、後述する酸化・還元電位セルが取り付けられている。
【0023】
前述した溶解装置10は、図3に示すように各パーツに分解可能な構造になっている。すなわち、図3の(c)に示す積載台11と、図3の(b)に示すそれぞれコネクタ31,34が取着された流入管部23および排出管部25を有する耐圧容器本体19と、図3の(a)に示すモータ28および圧力計29が設置された蓋体20と、図3の(d)に示す撹拌羽根26a,26bが取り付けられた回転軸27と、図3の(e)に示すコネクタ31が取着され、水流ポンプ32が介装された吸入管30と、図3の(f)に示すコネクタ34が取着され、圧力調整弁36および流量計37が介装された排出管33とに分割可能な構造になっている。
【0024】
<ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位計測装置40>
このガス溶存液状媒体の酸化・還元電位計測装置40は、前記加圧調整弁36と前記流量計37の間に位置する前記排出管33に取り付けられた中空の酸化・還元電位(Eh)セル41を備えている。前記排出管33から排出された処理液を前記Ehセル41内に取り込むための採取管42は、前記セル41下部に連結され、かつその他端は前記排出管33内に挿入されている。前記Ehセル41内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管43は、前記セル41上部に連結されている。前記セル41内の処理液のEhを連続的に計測するための白金電極44および比較電極45は、外部から前記セル41内にそれぞれ所望の距離を開けて挿入されている。これらの白金電極44および比較電極45は、ケーブル46,47を通して酸化・還元電位計測(Eh)メータ48にそれぞれ接続されている。
【0025】
なお、酸化・還元電位計測装置において白金電極および比較電極を1つのチューブ内に挿入し、このチューブを前記セル内に挿入した形態であってもよい。
【0026】
<中央演算処理装置50>
この中央演算処理装置50は、前記Ehメータ48の出力端子にケーブル51を通して接続されている。この中央演算処理装置50には、予めガス溶存液状媒体の種類に応じた適正な酸化・還元電位(Eh)レンジが設定される水素ガス溶存液状媒体用の比較回路、酸素ガス溶存液状媒体用の比較回路、等を備えている。前記Ehメータ47からEh測定信号(電流値)が前記中央演算処理装置50に入力されると、そのEh測定信号はいずれかの比較回路で予め設定されたEhレンジと比較される。例えば水素ガス溶存液状媒体を生産する場合、そのEh測定値が設定されたEhレンジより低いと、この中央演算処理装置50から後述する水素流量制御器に流量制御信号が出力されて、水素流量制御器による水素ガス供給量を減少させるようにフィードバック制御がなされる。一方、Eh測定値が設定されたEhレンジより高いと、この中央演算処理装置50から水素流量制御器に流量制御信号が出力されて、水素流量制御器による水素ガス供給量を増加させるようにフィードバック制御がなされる。
【0027】
なお、中央演算処理装置50に搭載される比較回路は1つであってもよい。この場合、前記比較回路へのEhレンジの設定に基いて、つまり酸素溶存液状媒体ではプラスのEhレンジ、水素酸素溶存液状媒体ではマイナスのEhレンジに基いて、その中央演算処理装置50による流量制御信号の出力対象である水素流量制御器、酸素流量制御器を自動的に切り替えてもよい。
【0028】
<水素、酸素のガス供給装置60>
この水素、酸素のガス供給装置60は、水素ガス供給手段である水素ボンベ61を具備している。この水素ボンベ61は、耐圧ホース62を通して前記溶解装置10の水素供給ノズル17に連結されている。水素ガス流量制御器63および水素ガス流量計64は、前記耐圧ホース62に前記水素ボンベ61側から順次介装さえている。前記水素ガス流量制御器63は、前記中央演算処理装置50にケーブル65を通して接続され、この中央演算処理装置50の流量制御信号がケーブル65を通して入力される。
【0029】
なお、水素ガス供給手段は水素ボンベの他に、例えば発生期の水素を生成する水の電解槽を用いることができる。
【0030】
前記ガス供給装置60は、酸素ガス供給手段である酸素ボンベ66を具備している。この酸素ボンベ66は、耐圧ホース67を通して前記溶解装置10の酸素供給ノズル18に連結されている。酸素ガス流量制御器68および酸素ガス流量計69は、前記耐圧ホース67に前記酸素ボンベ66側から順次介装さえている。前記酸素ガス流量制御器68は、前記中央演算処理装置50にケーブル70を通して接続され、この中央演算処理装置50の流量制御信号がケーブル70を通して入力される。
【0031】
なお、酸素ガス供給手段は酸素ボンベの他に、例えば発生期の酸素を生成する水の電解槽を用いることができる。
【0032】
次に、前述した図1〜図3に示すガス溶存液状媒体の生産システムを用いてガス溶存液状媒体、具体的には1)水素ガス溶存液状媒体、2)酸素ガス溶存液状媒体の生産方法を説明する。
【0033】
1)水素ガス溶存液状媒体の生産方法
まず、水流ポンプ32を作動して処理されるべき液状媒体を吸入管30および流入管部23を通して圧力容器12の容器本体19内に送り込み、排出管33を通して排出する。このとき、前記容器本体19近傍の前記排出管33に設けた圧力調整弁36により排出管33を流通する液状媒体の流量を絞ることにより前記圧力容器12内の液状媒体を加圧する。なお、このような液状媒体の加圧において、前記流入管部23には逆止弁24が介在されているため、前記液状媒体が吸入管30側に逆流するのを防止される。
【0034】
次いで、前記圧力容器12の蓋体20に設置した圧力計29で計測される圧力が目的とする圧力に安定した後、水素ボンベ60のバルブを開き、水素ガス流量計64の流量を見ながら、水素ガス流量制御器63で生産する水素ガス溶存液状媒体に見合った水素ガスの流量に調節し、この水素ガスを耐圧ホース62を通して水素供給ノズル17に供給し、このノズル17から水素ガスを前記圧力容器12内の液状媒体に噴射する。液状媒体に噴射された水素ガスは、その液状媒体が加圧されているため、微細な気泡になって、その液状媒体中を上昇する。この操作と同時または前後にモータ28を駆動して回転軸27を回転させ、撹拌羽根26a,26bにより前記圧力容器12内の液状媒体を撹拌する。このような液状媒体の加圧、撹拌により、前記水素ガスの気泡は高速細断されてさらに微細化されるとともに、四方に拡散され、液状媒体との接触機会が増大される。このため、水素ガスを液状媒体中に効率よく溶存させることができる。
【0035】
水素ガス溶存液状媒体は、前記圧力容器12の上部から排出管33を通して排出されて回収される。このとき、前記排出管33を流通する水素ガス溶存液状媒体の一部は、採取管42を通して中空の酸化・還元電位(Eh)セル41に連続的に採取され、オーバーフロー管43からオーバーフローされる。この間、前記Ehセル41において白金電極44と比較電極45による水素ガス溶存液状媒体の電位差(Eh)をこれら電極44,45にケーブル46,47を通して接続された酸化・還元電位計測(Eh)メータ48により連続的に計測する。
【0036】
次いで、前記Ehメータ48からEh測定信号(電流値)をケーブル51を通して中央演算処理装置50に出力する。この中央演算処理装置50の比較回路において、入力されたEh測定値と予め設定されたEhレンジ(マイナスのEhレンジ)と比較される。前記Eh測定値が設定されたEhレンジより低くなる(よりマイナス側になる)と、前記中央演算処理装置50から水素流量制御器63にケーブル65を通して流量制御信号が出力されて、前記水素流量制御器63の開度を下げるようにフィードバック制御がなされる。これにより、前記水素供給ノズル17から加圧された液状媒体に噴射される水素ガス量が減少される。一方、Eh測定値が設定されたEhレンジより高いと、前記中央演算処理装置50から水素流量制御器63にケーブル65を通して流量制御信号が出力されて、水素流量制御器63の開度を上げるようにフィードバック制御がなされる。これにより、前記水素供給ノズル17から加圧された液状媒体に噴射される水素ガス量が増大される。
【0037】
このような方法により目的とする酸化・還元電位のレンジを有する水素ガス溶存液状媒体(還元性の液状媒体)を排管33を通して回収、生産される。
【0038】
前記耐圧容器に送り込まれる液状媒体としては、例えば家庭用水、廃水処理用水、工業用水、医薬用水、純水、超純水などの各種の水、ビール、酒、茶、果汁などの飲料物等を挙げることができる。
【0039】
前記耐圧容器での前記液状媒体に加える圧力は、その液状媒体の種類により適宜選定すればよい。ただし、前記液状媒体は大気圧の容器内に送り込んで、水素ガスをこの液状媒体に噴射し、水素ガスを溶存させてもよい。
【0040】
2)酸素ガス溶存液状媒体の生産方法
まず、水流ポンプ32を作動して処理されるべき液状媒体を吸入管30および流入管部23を通して圧力容器12の容器本体19内に送り込み、排出管33を通して排出する。このとき、前記容器本体19近傍の前記排出管33に設けた圧力調整弁36により排出管33を流通する液状媒体の流量を絞ることにより前記圧力容器12内の液状媒体を加圧する。なお、このような液状媒体の加圧において、前記流入管部23には逆止弁24が介在されているため、前記液状媒体が吸入管30側に逆流するのを防止される。
【0041】
次いで、前記圧力容器12の蓋体20に設置した圧力計29で計測される圧力が目的とする圧力に安定した後、酸素ボンベ66のバルブを開き、酸素ガス流量計69の流量を見ながら、酸素ガス流量制御器63で生産する酸素ガス溶存液状媒体に見合った酸素ガスの流量に調節し、この酸素ガスを耐圧ホース67を通して酸素供給ノズル18に供給し、このノズル18から酸素ガスを前記圧力容器12内の液状媒体に噴射する。液状媒体に噴射された酸素ガスは、その液状媒体が加圧されているため、微細な気泡になって、その液状媒体中を上昇する。この操作と同時または前後にモータ28を駆動して回転軸27を回転させ、撹拌羽根26a,26bにより前記圧力容器12内の液状媒体を撹拌する。このような液状媒体の加圧、撹拌により、前記酸素ガスの気泡は高速細断されてさらに微細化されるとともに、四方に拡散され、液状媒体との接触機会が増大される。このため、酸素ガスを液状媒体中に効率よく溶存させることができる。なお、このとき酸素ガスの一部は微細気泡として液状媒体中に残留する。
【0042】
酸素ガス溶存液状媒体は、前記圧力容器12の上部から排出管33を通して排出されて回収される。このとき、前記排出管33を流通する酸素ガス溶存液状媒体の一部は、採取管42を通して中空の酸化・還元電位(Eh)セル41に連続的に採取され、オーバーフロー管43からオーバーフローされる。この間、前記Ehセル41において白金電極44と比較電極45による酸素ガス溶存液状媒体の電位差(Eh)をこれら電極44,45にケーブル46,47を通して接続された酸化・還元電位計測(Eh)メータ48により連続的に計測する。
【0043】
次いで、前記Ehメータ48からEh測定信号(電流値)をケーブル51を通して中央演算処理装置50に出力する。この中央演算処理装置50の比較回路において、入力されたEh測定値と予め設定されたEhレンジ(プラスのEhレンジ)と比較される。前記Eh測定値が設定されたEhレンジより低くなると、前記中央演算処理装置50から酸素流量制御器68にケーブル70を通して流量制御信号が出力されて、前記酸素流量制御器68の開度を上げるようにフィードバック制御がなされる。これにより、前記酸素供給ノズル18から加圧された液状媒体に噴射される酸素ガス量が増大される。一方、Eh測定値が設定されたEhレンジより高いと、前記中央演算処理装置50から酸素流量制御器68にケーブル70を通して流量制御信号が出力されて、酸素流量制御器68の開度を下げるようにフィードバック制御がなされる。これにより、前記酸素供給ノズル18から加圧された液状媒体に噴射される酸素ガス量が減少大される。
【0044】
このような方法により目的とする酸化・還元電位のレンジを有する酸素ガス溶存液状媒体(酸化性の液状媒体)を排気管33を通して回収、生産される。
【0045】
前記耐圧容器に送り込まれる液状媒体としては、例えば廃水処理用水、医薬用水、海、湖沼の清浄化用の海水、淡水、純水、超純水等を挙げることができる。
【0046】
前記耐圧容器での前記液状媒体に加える圧力は、その液状媒体の種類により適宜選定すればよい。ただし、前記液状媒体は大気圧の容器内に送り込んで、酸素ガスをこの液状媒体に噴射し、酸素ガスを溶存させてもよい。
【0047】
以上説明したように本発明に係るガス溶存液状媒体の生産方法および生産システムよれば、目的とする酸化・還元電位のレンジに高精度で制御されたガス溶存液状媒体(還元性または酸化性の液状媒体)を連続的かつ大量に得ることができる。
【0048】
得られた還元性の液状媒体の酸化・還元電位(Eh)は、水素ガス供給手段として水素ボンベを用いた場合、−300mVまでの還元条件にすることが可能である。ただし、水素ガス供給手段として発生期の水素を生成する水の電解槽を用いた場合、還元性の液状媒体のEhを−600mVまでの還元条件にすることが可能である。
【0049】
また、得られた酸化性の液状媒体の酸化・還元電位(Eh)は、酸素ガス供給手段として酸素ボンベを用いた場合、120mVまでの酸化条件にすることが可能である。ただし、酸素ガス供給手段として発生期の酸素を生成する水の電解槽を用いた場合、酸化性の液状媒体のEhを240mVまでの酸化条件にすることが可能である。
【0050】
得られたガス溶存液状媒体(還元性または酸化性の液状媒体)は、例えば以下に説明する種々の効果を奏する。
【0051】
(1)水素ガス溶存液状媒体;還元性の液状媒体
a.還元性水を用いて加工食品を製造することによって、その高品質化に止まらず、長期保存時の食品の腐敗を防止できる。
【0052】
b.ビール、酒、茶、果汁などの飲料物を前述した方法により処理することによって生産した還元性飲料物は、アスコルビン酸塩のような抗酸化剤の添加せずに、変質を防止できるため、味覚等を向上できる。
【0053】
c.還元性水を鉄の鋳造、鍛造等の各種工程後における洗浄に適用することによって、その鋳造品、鍛造品等の鉄鋼製品の酸化を抑制することが可能になる。
【0054】
d.還元性水を用いて生コンクリートを調製することによって、この生コンクリートを鉄筋に打設後においてその鉄筋が酸化、腐食するのを防止できる
(2)酸素ガス溶存液状媒体;酸化性の液状媒体
a.酸化性水を食品の殺菌に適用できる。
【0055】
b.海の海水、湖沼の淡水を液状媒体として本発明の生産システムで処理し、この酸化性海水(または酸化性淡水)を富養化した海水(または湖沼)に大量に供給することによって、魚介類の生育環境を改善できる。
【0056】
また、耐圧容器12の排出管33に圧力調整弁36を設け、前記耐圧容器12に送出した液状媒体を加圧することによって、水素ガスまたは酸素ガスの前記液状媒体への溶存速度の向上、溶存量の増大を図ることができる。
【0057】
さらに、前記溶解装置10を図3に示すように各パーツに分解可能な構造にすれば、各パーツの洗浄を容易に行うことができる。
【0058】
なお、前述したガス溶存液状媒体の生産システムは水素ガスの供給系統と酸素ガスの供給系統の両者を備えた構成にしたが、いずれか一方の供給系統を備える構成にしてもよい。
【0059】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を説明する。
【0060】
(実施例1)
前述した図1〜図3に示すガス溶存液状媒体の生産システムを用い、下記条件で取り出した地下水への水素溶存を実施した。
【0061】
<操作条件>
・圧力容器12の容積;2000cm3
・圧力容器12への地下水の流量;1L/分、
・圧力容器12内の圧力;0.5kg/cm2
・圧力容器12内の水への噴射水素ガス量;50mL/分(定常時)、
・中央演算処理装置50の設定酸化・還元電位(Eh)レンジ;−200〜−300mV。
【0062】
排出管から排出、回収された水素ガス溶存水(還元水)について10分毎に合計3回のEhおよびpHを測定し、それらEhおよびpHのレンジを下記表1に示す。
【0063】
【表1】
Figure 0003829170
【0064】
前記表1から明らかなように実施例1により得られた還元水は、Ehが水素ガス無通気の地下水(比較例1)に比べて大きく低下し、かつpHが比較例1の水素ガス無通気の地下水に比べて殆ど変化していないことがわかる。
【0065】
(実施例2)
前述した図1〜図3に示すガス溶存液状媒体の生産システムを用い、下記条件でトマト果実をミキサで処理した生ジュースへの水素溶存を実施した。
【0066】
<操作条件>
・圧力容器12の容積;2000cm3
・圧力容器12への生ジュースの流量;0.5L/分、
・圧力容器12内の圧力;0.5kg/cm2
・圧力容器12内の生ジュースへの噴射水素ガス量;60mL/分(定常時)、
・中央演算処理装置50の設定酸化・還元電位(Eh)レンジ;−10〜−100mV。
【0067】
排出管から排出、回収された水素ガス生ジュース(還元性生ジュース)について20分毎に合計3回のEhおよびpHを測定し、それらEhおよびpHのレンジを下記表2に示す。
【0068】
【表2】
Figure 0003829170
【0069】
前記表2から明らかなように実施例2により得られた還元性生ジュースは、Ehが水素ガス無通気の生ジュース(比較例2)に比べて大きく低下し、かつpHが比較例2の水素ガス無通気の生ジュースに比べて殆ど変化していないことがわかる。
【0070】
(実施例3)
前述した図1〜図3に示すガス溶存液状媒体の生産システムを用い、下記条件でみかん果実をミキサで処理し、加熱した生ジュース(温度80℃)への水素溶存を実施した。
【0071】
<操作条件>
・圧力容器12の容積;2000cm3
・圧力容器12への加熱生ジュースの流量;0.5L/分、
・圧力容器12内の圧力;0.5kg/cm2
・圧力容器12の加熱生ジュースへの噴射水素ガス量;60mL/分(定常時)、
・中央演算処理装置50の設定酸化・還元電位(Eh)レンジ;−10〜−100mV。
【0072】
排出管から排出、回収された水素ガス生ジュース(還元性生ジュース)について30分毎に合計3回のEhおよびpHを測定し、それらEhおよびpHのレンジを下記表3に示す。
【0073】
【表3】
Figure 0003829170
【0074】
前記表3から明らかなように実施例3により得られた還元性生ジュースは、Ehが水素ガス無通気の生ジュース(比較例3)に比べて大きく低下し、かつpHが比較例2の水素ガス無通気の生ジュースに比べて殆ど変化していないことがわかる。
【0075】
(実施例4)
前述した図1〜図3に示すガス溶存液状媒体の生産システムを用い、下記条件で玄海灘から取り込んだ海水への酸素溶存を実施した。
【0076】
<操作条件>
・圧力容器12の容積;2000cm3
・圧力容器12への海水の流量;1L/分、
・圧力容器12内の圧力;0.5kg/cm2
・圧力容器12内の海水への噴射酸素ガス量;50mL/分(定常時)
・中央演算処理装置50の設定酸化・還元電位(Eh)レンジ;700〜900mV。
【0077】
排出管から排出、回収された酸素ガス溶存海水(酸化性海水)について10分毎に合計3回のEhおよびpHを測定し、それらEhおよびpHのレンジを下記表4に示す。
【0078】
【表4】
Figure 0003829170
【0079】
前記表4から明らかなように実施例4により得られた酸化性海水は、Ehが酸素ガス無通気の海水(比較例4)に比べて大きく増大し、かつpHが比較例4の水素ガス無通気の海水に比べて殆ど変化していないことがわかる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、例えば水のような液状媒体からpHのようなその液状媒体本来の性質を維持したまま、適切な酸化還元電位に高精度で制御されたガス溶存液状媒体を連続的かつ大量に生産することができ、可能なガス溶存液状媒体の生産方法およびガス溶存液状媒体の生産システムを提供できる。
【0081】
このようなガス溶存液状媒体は、例えば脂質の保蔵、加工の適正Ehの設定、加工品の保蔵に関する適正Ehの設定等、広範な応用範囲を広げると共に人の健康に関しても、老化防止や健康増進等マイルドな作用をも創出するものである。
【0082】
また前記ガス溶存液状媒体は、食品・酒・ビール・飲料・医薬品・化粧品・発酵醸造の製造方法の改善と高品質化に利用できる。
【0083】
さらに前記ガス溶存液状媒体は、環境浄化、鉄鋼金属の腐食防止、生体の健康維持増進、美容、医療、その他寿命延長等ライフサイエンスに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス溶存液状媒体の生産システムを示す概略図。
【図2】図1の処理されるべき液状媒体への水素または酸素の溶解装置を示す概略図。
【図3】図2の溶解装置の分解図。
【符号の説明】
10…溶解装置、
11…積載台、
12…耐圧容器、
17…水素供給ノズル、
18…酸素供給ノズル、
19…耐圧容器本体,
20…蓋体、
26a、26b…撹拌羽根,
29…圧力計、
30…吸入管、
33…排出管、
36…圧力調整弁、
37…流量計、
40…ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位計測装置、
41…酸化・還元電位(Eh)セル、
44…白金電極、
45…比較電極、
48…酸化・還元電位計測(Eh)メータ、
50…中央演算制御器、
60…水素、酸素のガス供給装置、
61…水素ボンベ、
63…水素ガス流量制御器、
66…酸素ボンベ、
68…酸素ガス流量制御器。

Claims (4)

  1. 下部に処理されるべき液状媒体が供給される供給口および水素ガス溶存液状媒体を排出させる排出口を有する密閉耐圧容器と、
    前記密閉耐圧容器内に供給された前記液状媒体を撹拌するための撹拌手段と、
    前記密閉耐圧容器底部に挿入された水素供給ノズルと、
    前記水素供給ノズルに水素ガスを供給するための水素供給源と、
    前記水素供給ノズルと前記水素供給源との間に介装され、水素ガスの供給流量を制御するための水素ガス流量制御手段と、
    前記密閉耐圧容器の排出口に連結され、この密閉耐圧容器で生産された目的とする酸化・還元レンジを有する水素ガス溶存液状媒体を回収するための排出管と、
    前記密閉耐圧容器近傍の前記排出管部分に設けられた圧力調整手段と、
    前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に配置され、この排出管を流通する水素ガス溶存液状媒体の酸化還元電位を計測するための計測手段と、
    前記計測手段からの計測信号が入力され、その計測信号に基づいて前記水素ガス流量制御手段に流量制御信号を出力するための中央演算処理装置と
    を具備し、
    前記計測手段は、前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に連結され、この排出管を流通する水素ガス溶存液状媒体の一部を連続的に採取するための採取管と、この採取管に連通された中空の酸化・還元電位セルと、このセルに接続され、このセル内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管と、前記セル内に挿入され、前記採取管から導入された水素ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位を計測するための白金電極および比較電極とを有することを特徴とするガス溶存液状媒体の生産システム。
  2. 下部に処理されるべき液状媒体が供給される供給口および酸素ガス溶存液状媒体を排出させる排出口を有する密閉耐圧容器と、
    前記密閉耐圧容器内に供給された前記液状媒体を撹拌するための撹拌手段と、
    前記密閉耐圧容器底部に挿入された酸素供給ノズルと、
    前記酸素供給ノズルに酸素ガスを供給するための酸素供給源と、
    前記酸素供給ノズルと前記酸素供給源との間に介装され、酸素ガスの供給流量を制御するための酸素ガス流量制御手段と、
    前記密閉耐圧容器の排出口に連結され、この密閉耐圧容器で生産された目的とする酸化・還元レンジを有する酸素ガス溶存液状媒体を回収するための排出管と、
    前記密閉耐圧容器近傍の前記排出管部分に設けられた圧力調整手段と、
    前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に配置され、この排出管を流通する酸素ガス溶存液状媒体の酸化還元電位を計測するための計測手段と、
    前記計測手段からの計測信号が入力され、その計測信号に基づいて前記酸素ガス流量制御手段に流量制御信号を出力するための中央演算処理装置と
    を具備し、
    前記計測手段は、前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に連結され、この排出管を流通する酸素ガス溶存液状媒体の一部を連続的に採取するための採取管と、この採取管に連通された中空の酸化・還元電位セルと、このセルに接続され、このセル内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管と、前記セル内に挿入され、前記採取管から導入された酸素ガス溶存液状媒体の酸化・還元電位を計測するための白金電極および比較電極とを有することを特徴とするガス溶存液状媒体の生産システム。
  3. 下部に処理されるべき液状媒体が供給される供給口およびガス溶存液状媒体を排出させる排出口を有する密閉耐圧容器と、
    前記密閉耐圧容器内に供給された前記液状媒体を撹拌するための撹拌手段と、
    前記容器底部に挿入された水素供給ノズルおよび酸素供給ノズルと、
    前記水素供給ノズルに水素ガスを供給するための水素供給源と、
    前記酸素供給ノズルに酸素ガスを供給するための酸素供給源と、
    前記水素供給ノズルと前記水素供給源との間に介装され、水素ガスの供給流量を制御するための水素ガス流量制御手段と、
    前記酸素供給ノズルと前記酸素供給源との間に介装され、酸素ガスの供給流量を制御するための酸素ガス流量制御手段と、
    前記密閉耐圧容器の排出口に連結され、この密閉耐圧容器で生産された目的とする酸化・還元レンジを有するガス溶存液状媒体を回収するための排出管と、
    前記密閉耐圧容器近傍の前記排出管部分に設けられた圧力調整手段と、
    前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に配置され、この排出管を流通するガス溶存液状媒体の酸化還元電位を計測するための計測手段と、
    前記計測手段からの計測信号が入力され、その計測信号に基づいて前記水素ガス流量制御手段または前記酸素ガス流量制御手段に流量制御信号を出力するための中央演算処理装置と
    を具備し
    前記計測手段は、前記圧力調整手段より下流側の前記排出管部分に連結され、この排出管を流通するガス溶存液状媒体の一部を連続的に採取するための採取管と、この採取管に連通された中空の酸化・還元電位セルと、このセルに接続され、このセル内の処理液を外部にオーバーフローさせるためのオーバーフロー管と、前記セル内に挿入され、前記採取管から導入されたガス溶存液状媒体の酸化・還元電位を計測するための白金電極および比較電極とを有することを特徴とするガス溶存液状媒体の生産システム。
  4. 前記密閉耐圧容器は、個々のパーツに分解可能であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のガス溶存液状媒体の生産システム。
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