JP3828656B2 - スタータ用電動機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタータ用電動機に係り、特に、自動車等のエンジンを始動するのに用いるスタータ用電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスタータ用電動機は、例えば、特開平5−248327号公報に記載されているように、電機子巻線を配したスロットを有する電機子の外周に、複数の界磁極3及び界磁巻線4を等間隔に固定したヨークを配置した構成となっている。
【0003】
また、一般的な直流機においては、例えば、「後藤文雌著、”電機概論”、1967年、丸善、p.20に記載されているように、ブラシを、整流子の上で、電気的中性軸より反回転方向に移動した位置に配置することにより、ブラシ下の火花を減少するようにすることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地球環境の破壊を防止するために、自動車が排出するCO2を低減する方法が種々検討されている。CO2低減の一方策として、提案されているのが、自動車が赤信号等で停止するとエンジンを停止し、さらに、青信号に変わって発進する際には、スタータを用いてエンジンを再始動するというアイドルストップ方式である。かかる方式を用いることにより、不要なアイドル回転を防止して、アイドリング中のCO2発生を低減するものである。
【0005】
このようなアイドルストップ方式を採用すると、自動車の停止の度毎に、スタータを用いたエンジンの再始動が必要となってくるため、スタータの使用回数が従来の約10倍程度になるものと考えられている。従って、スタータの耐久性も従来の10倍程度まで向上する必要がある。
【0006】
しかしながら、上述した「電機概論」に記載された方式をスタータに適用しても、スタータの耐久性を向上することができないものである。スタータを構成する部品の中で、最も耐久性の低いものはブラシである。スタータは、一般的な直流機に比べて、大電流を用いるため、ブラシからの火花の発生によって、ブラシの寿命が低減する。エンジンの始動時のように、停止状態から高速回転まで負荷が暫次変化する場合においては、「電機概論」に記載された方式では、ブラシの位置も、負荷の変化に応じて変える必要があるが、負荷の変化に応じてブラシの地を機械的変化させることは困難である。従って、従来の方式では、スタータ用電動機の火花の発生を効果的に防止することが困難であり、スタータ用電動機の耐久性が低下するという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、アイドルストップのようにスタータ用電動機の使用頻度が多くなった場合でも、火花の発生を防止して、耐久性の向上したスタータ用電動機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、ヨークの内周側に等間隔で固定された複数の主極界磁極と、これらの複数の主極界磁極のそれぞれに巻回された主極励磁巻線と、上記複数の主極界磁極の内側に回転可能に支持された電機子とを有するスタータ用電動機において、上記複数の主極界磁極の間の中間対称軸の位置に配置された上記主極界磁極の数と同数の補極と、これらの補極のそれぞれに巻回された補極励磁巻線とを備え、上記補極励磁巻線を負荷電流によって励磁するとともに、上記主極界磁極は、その端部に周方向に延びたシュー部を備え、上記シュー部によって係止される上記主極励磁巻線の端部と上記ヨークの間に、上記補極励磁巻線の端部を挟持して、上記補極励磁巻線を固定するようにしたものである。かかる構成により、電機子巻線により発生するリアクタンス電圧を、補極励磁巻線によって発生する整流起電力により打ち消すことにより、アイドルストップのようにスタータ用電動機の使用頻度が多くなった場合でも、火花の発生を防止して、耐久性を向上し得るものとなるとともに、かかる構成により、補極励磁巻線の移動を阻止して、補極励磁巻線が電機子等に接触して損傷するのを防止するとともに、スタータ用電動機を小型化し得るものとなる。
【0010】
(2)上記(1)において、好ましくは、さらに、上記スタータ用電動機の起動時にのみ、上記補極励磁巻線に通電する手段を備えるようにしたものである。かかる構成により、補極励磁巻線には、スタータ用電動機の起動時にのみ通電するため、スタータ用電動機の起動時の火花の発生を効果的に防止し、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを容易にするとともに、起動後は、スタータ用電動機を高速回転することによって、内燃機関の始動を容易にし得るものとなる。
【0011】
(3)上記(1)において、好ましくは、上記補極は、軸方向に複数に分割した鉄心により構成するようにしたものである。かかる構成により、スタータ用電動機の初期回転立ち上がり時に、補極表面に流れる渦電流を弱めて、磁束通過を容易にして、火花の発生を低減し得るものとなる。
【0012】
(4)上記(1)において、好ましくは、さらに、上記主極励磁巻線及び上記補極励磁巻線に流れる電流の方向を切り替える切替手段を備えるようにしたものである。かかる構成により、1台のスタータ用電動機において、火花の発生を防止することができるとともに、正転用にも逆転用にも用い得るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態によるスタータ用電動機について説明する。
最初に、図1を用いて、本発明の一実施形態によるスタータ用電動機の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるスタータ用電動機の構成を示す断面図である。
【0014】
スタータ用電動機10は、ヨーク20と、このヨーク20の内周側に固定された4個の主極界磁極30a,30b,30c,30dを備えている。
【0015】
主極界磁極30a,30b,30c,30dは、ヨーク20の内周側に等間隔で配置されており、それぞれ、止めねじ32a,32b,32c,32dによってヨーク20に固定されている。主極界磁極30a,30b,30c,30dの内径側端部は、周方向に突き出ており、いわゆるシュー部34a,34b,34c,34dを形成している。主極界磁極30a,30b,30c,30dには、それぞれ、主極励磁巻線36a,36b,36c,36dが巻回されている。
【0016】
また、スタータ用電動機10は、主極界磁極30a,30b,30c,30dの内周側に、電機子40を備えている。電機子40は、シャフト42と、このシャフト42に固定された複数の板を積層したコア44とから構成される。コア44には、シャフト42と平行に延びる複数のスロット46が形成されている。スロット46には、図示しない電機子巻線が配せられている。電機子巻線の一方の端は、図示しない整流子に接続されている。電機子40は、これらの整流子,電機子巻線,コア44,及びシャフト42によって構成されている。
【0017】
さらに、本実施形態によるスタータ用電動機10は、補極50a,50b,50c,50dを備えている。補極50a,50b,50c,50dは、ヨーク20の内周側に等間隔で配置されており、それぞれ、止めねじ52a,52b,52c,52dによってヨーク20に固定されている。また、補極50a,50b,50c,50dには、それぞれ、補極励磁巻線54a,54b,54c,54dが巻回されている。
【0018】
ここで、本実施形態による補極50a,50b,50c,50dは、次のような特徴を備えている。第1に、補極50a,50b,50c,50dが配置される位置は、隣り合った主極界磁極30a,30b,30c,30d同士の中間部の位置,即ち、主極界磁極の中間対称軸の位置であり、整流を受ける電機子巻線の対応した位置(電気的中性軸)としている。従って、補極50a,50b,50c,50dの個数は、主極界磁極30a,30b,30c,30dと同数としており、また、全て同じ形状を有している。第2に、補極励磁巻線54a,54b,54c,54dは、負荷電流で励磁するようにしている。なお、この点については、図2を用いて後述する。
【0019】
スタータ用電動機が回転すると、整流作用を受けた電機子巻線の電流iが変化する。このとき、電機子巻線のインダクタンスLによって、リアクタンス電圧er(=−L・di/dt(V))が発生し、整流中の電機子巻線内の電流の変化を妨げ、整流を遅らせる作用をする。即ち、ブラシによって電機子巻線が短絡されると、電機子巻線の自己誘導起電力によってリアクタンス電圧が発生する。このリアクタンス電圧は、隣合う主極界磁極同士の中間の位置で発生する。そのため、補極50は、隣り合った主極界磁極30a,30b,30c,30d同士の中間部の位置に設けるようにしている。補極の励磁巻線に励磁電流を流すことによって、補極から発生する整流起電力によって、電機子巻線の自己誘導起電力によって発生するリアクタンス電圧を打ち消すようにし、整流現象を改善して、ブラシ下の火花の発生を減少するようにしている。
【0020】
ここで、電機子巻線に発生するリアクタンス電圧は、負荷電流に正比例して増加する。そこで、補極から発生する整流起電力が、負荷電流に正比例して増加するようにするため、補極励磁巻線には、負荷電流を流すようにしている。この結果、スタータ用電動機が停止状態から高速回転に至るまで回転数が暫次増加して、負荷電流が増加し、リアクタンス電圧が増加しても、整流起電力も併せて増加するため、負荷の状態に拘らず、リアクタンス電圧を整流起電力によって効果的に打ち消すことができる。
【0021】
さらに、本実施形態においては、補極及び補極励磁巻線は、構造的な特徴も有している。即ち、図1に示すように、補極励磁巻線54a,54b,54c,54dの両端部は、それぞれ隣合う主極界磁極30a,30b,30c,30dにに巻回された主極励磁巻線36a,36b,36c,36dの端部と、ヨーク20の間に、挟み付けられて、固定されている。例えば、補極励磁巻線54aの第1の端部54a1は、主極励磁巻線36aの端部36a2によって押さえつけられており、補極励磁巻線54aの第2の端部54a2は、主極励磁巻線36bの端部36b1によって押さえつけられている。
【0022】
主極界磁極30a,30b,30c,30dは、上述したように、その先端部に、周方向に突き出たシュー部34a,34b,34c,34dを有しており、主極励磁巻線36a,36b,36c,36dは、それぞれ、シュー部34a,34b,34c,34dによって固定することが可能である。しかしながら、補極50は、漏れ磁束を防ぐため、先端には、シュー部を設けていない。そこで、補極励磁巻線54を固定する方法として、主極励磁巻線36を用いるようにしている。
【0023】
主極及び補極の組立は、次の手順で行われる。最初に、ヨーク20の内周側に、止めねじ52a,52b,52c,52dを用いて、補極50a,50b,50c,50dを固定する。次に、補極50a,50b,50c,50dに、それぞれ、補極励磁巻線54a,54b,54c,54dを挿入する。次に、主極界磁極30a,30b,30c,30dに主極励磁巻線36a,36b,36c,36dを挿入して、主極励磁巻線36a,36b,36c,36dの移動をシュー部34a,34,b,34c,34dで係止した状態で、ヨーク20の内周側に、止めねじ32a,32b,32c,32dを用いて、主極界磁極30a,30b,30c,30dを取り付ける。このとき、止めねじ32a,32b,32c,32dを締め付けることにより、主極励磁巻線36a,36b,36c,36dの両端部は、それぞれ、補極励磁巻線54a,54b,54c,54dの端部と係合して、ヨーク20側に押し付けるように作用し、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54が固定される。
【0024】
このようにして、補極励磁巻線54を固定することにより、補極励磁巻線54の移動を阻止して、補極励磁巻線54が電機子40等に接触して損傷するのを防止することができる。
【0025】
なお、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54の表面は、絶縁テープ等により十分に絶縁されている。また、両巻線及び接触部等をワニス等で固着することにより、結合を強化することができる。また、両巻線の端部を重ね合わせて配置することによって、スタータ用電動機を小型に構成することができる。
【0026】
また、補極50は、スタータ用電動機10の軸方向(シャフト42の軸方向)に、薄い鉄板を積層して構成している。スタータ用電動機10の初期回転立ち上がり時には、電流の変化に応じて渦電流が補極50の鉄心表面に流れて磁束通過を妨げる。そこで、補極50を積層構造とすることにより、渦電流を弱めて、磁束通過を容易にして、火花の発生を低減するようにしている。なお、補極50の構成としては、薄い鉄板の積層構造の他に、スタータ用電動機10の軸方向に補極の鉄心を複数個に分割して構成するようにしてもよいものである。
【0027】
なお、補極50の大きさは、整流帯(ある一つのスロット内に含まれる全部のコイルについて、整流が始まってから終了するまでにスロットの動く距離)の大きさによって決めることができるものである。また、補極励磁巻線54の線径及び巻数は、主極界磁極30によって発生するリアクタンス電圧に応じて、これを打ち消す整流起電力を、補極50から発生できるように決めることができる。
【0028】
次に、図2を用いて、本実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成を示すブロック図である。
【0029】
スタータ用電動機10の主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54は、それぞれ直列に接続され、さらに、補極励磁巻線54は、ブラシ70及び整流子72を介して電機子40の電機子巻線に接続されている。このような構成とすることによって、補極励磁巻線54には、負荷電流Iを流すことができ、ブラシ70による短絡線輪の自己誘導起電力,即ち、リアクタンス電圧を、補極50によって発生する整流起電力で打ち消すことができる。
【0030】
スタータ100は、スタータ用電動機10と、マグネットスイッチ90によって構成されている。マグネットスイッチ90は、キースイッチ110を介して、バッテリ120に接続されている。マグネットスイッチ90は、吸引コイル92と、保持コイル94と、プランジャ96と、主接点98を備えている。
【0031】
エンジンを始動するため、キースイッチ110を閉じると、バッテリー120から吸引コイル92に電流が流れ、プランジャ96を矢印A方向に吸引して、主接点98を閉じる。主接点98が閉じると、バッテリー120から主接点98を介して、スタータ用電動機10に電流が流れるとともに、保持コイル94にも電流が流れ、プランジャ96は主接点98を閉じた状態に保持される。また、プランジャ96が矢印A方向に移動すると、プランジャ96に係合している図示しないシフト機構によって、スタータ用電動機10のピニオンギア74が矢印B方向に移動して、ピニオンギア74が内燃機関本体130の駆動軸に取り付けられたリングギア132に突入して噛み合う。
【0032】
バッテリー120からの電流は、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54に流れるとともに、ブラシ70及び整流子72を介して、電機子40の電機子巻線に流れるため、電機子40が回転し、電機子40と連結されたピニオンギア74の回転力が、リングギア132を介して、内燃機関本体130に伝達され、内燃機関本体130が始動する。
【0033】
このとき、補極励磁巻線54に流れる電流は、整流起電力を発生して、電機子40に発生するリアクタンス電圧を打ち消して、火花を抑制する。また、同時に、補極励磁巻線54の抵抗による電圧降下を生じ、スタータ用電動機40の回転速度の立ち上がりをゆるやかなものにする。従って、プランジャ96の動作と連動してピニオンギヤ74がリングギヤ132に当接した時、シフト機構の抑圧力が小さくて円滑に噛み合わない時でも、ピニオンギヤ74は低速回転するので、リングギヤ132に容易に噛み合わせることができる。
【0034】
内燃機関本体130の始動後、キースイッチ110を開くことにより、保持コイル94への通電が遮断され、プランジャ96が矢印C方向に復帰して、主接点98を開いて、スタータ用電動機10の回転が停止するとともに、ピニオンギア74も、矢印D方向に復帰して、ピニオンギア74とリングギア132の係合も解放される。
【0035】
以上説明したように、本実施形態によれば、電機子巻線の自己誘導起電力によって発生したリアクタンス電圧を、補極により発生する整流起電力で打ち消すようにしているため、ブラシ下の火花の発生を減少することができる。
【0036】
また、補極の補極励磁巻線には、負荷電流を流すようにしているので、リアクタンス電圧が増加しても、整流起電力も併せて増加するため、負荷の状態に拘らず、リアクタンス電圧を整流起電力によって効果的に打ち消すことができる。
【0037】
さらに、補極励磁巻線の両端部は、それぞれ隣合う主極界磁極に巻回された主極励磁巻線の端部と、ヨークとの間に、挟み付けられて、固定するようにしているため、補極励磁巻線が電機子等に接触して損傷するのを防止することができる。
【0038】
また、主極励磁巻線と補極励磁巻線の端部を重ね合わせて配置することによって、スタータ用電動機を小型に構成することができる。
【0039】
さらに、補極の鉄心は、スタータ用電動機の軸方向に複数個に分割して構成するようにしているため、スタータ用電動機の初期回転立ち上がり時に発生する渦電流を弱めて、磁束通過を容易にして、火花の発生を低減するようにしている。
【0040】
また、補極励磁巻線を介して負荷電流を電機子に流すようにしたため、補極励磁巻線の抵抗による電圧降下によって、スタータ用電動機の回転速度の立ち上がりを緩やかにして、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを容易にすることができる。
【0041】
次に、図3を用いて、本発明の第2の実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成を示すブロック図である。なお、図2と同一符号は、同一部分を示している。
【0042】
スタータ100は、スタータ用電動機10と、マグネットスイッチ90によって構成されている。スタータ用電動機10の主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54は、それぞれ直列に接続され、さらに、補極励磁巻線54は、ブラシ70及び整流子72を介して電機子40の電機子巻線に接続されている。マグネットスイッチ90は、キースイッチ110を介して、バッテリ120に接続されている。マグネットスイッチ90は、吸引コイル92と、保持コイル94と、プランジャ96と、主接点98を備えている。
【0043】
さらに、本実施形態においては、補極励磁巻線54に並列に接続された回路開閉器80と、この回路開閉器80の開閉を制御する位置センサ82を備えている。回路開閉器80が開いている場合には、バッテリー120からスタータ用電動機10に供給される電流は、主極励磁巻線36と補極励磁巻線54を通って、電機子40に流れる。回路開閉器80が閉じると、バッテリー120からスタータ用電動機10に供給される電流は、主極励磁巻線36を通った後、補極励磁巻線54を短絡して、電機子40に流れる。即ち、回路開閉器80が開いている場合には、補極励磁巻線54によってリアクタンス電圧を打ち消す、整流起電力が発生するとともに、補極励磁巻線54の抵抗分による電圧降下が生じることになり、回路開閉器80が閉じると、補極励磁巻線54は短絡しているため、整流起電力の発生がないとともに、補助励磁巻線54による電圧降下も生じなくなるものである。
【0044】
位置センサ82は、ピニオンギア74とリングギア132の噛み合いを検出するものであり、ピニオンギア74が、プランジャ96によって動作するシフト機構により矢印B方向に移動して、ピニオンギア74とリングギア132が噛み合う位置まで移動すると、回路開閉器80を閉じる信号を出力する。また、ピニオンギア74とリングギア132が噛み合っていない状態では、回路開閉器80を開く信号を出力する。
【0045】
次に、本実施形態の動作について説明する。エンジンを始動するため、キースイッチ110を閉じると、マグネットスイッチ90が動作して、スタータ用電動機10に電流が流れるとともに、プランジャ96に係合している図示しないシフト機構によって、スタータ用電動機10のピニオンギア74が矢印B方向に移動する。この時点では、ピニオンギア74とリングギア132が噛み合っていないため、位置センサ82は、回路開閉器80を開く信号を出力しており、バッテリー120からの電流は、主極励磁巻線36と補極励磁巻線54を通って、電機子40に流れる。従って、補極励磁巻線54は、リアクタンス電圧を打ち消す整流起電力が発生することにより、ブラシ70における火花の発生を防止することができる。マグネットスイッチ90の主接点98が閉じた瞬間、スタータ用電動機10の起動時には、スタータ用電動機10に大きな電流(突入電流)が流れるため、ブラシ70における火花の発生が生じ易いものであるが、この火花の発生は、補極励磁巻線54が発生する整流起電力によって打ち消されるため、防止することができる。また、補極励磁巻線54の抵抗分による電圧降下が生じるため、スタータ用電動機40の回転速度の立ち上がりをゆるやかなものにする。従って、プランジャ96の動作と連動してピニオンギヤ74がリングギヤ132に当接した時、シフト機構の抑圧力が小さくて円滑に噛み合わない時でも、ピニオンギヤ74は低速回転するので、リングギヤ132に容易に噛み合わせることができる。
【0046】
位置センサ82が、ピニオンギア74とリングギア132の噛み合いを検出すると、回路開閉器80を閉じるため、補極励磁巻線54は、短絡される。従って、補極励磁巻線54から整流起電力は発生しなくなるが、この時点では、ブラシ70を流れる電流も定常値となっており、スタータ用電動機10の起動時に比べて火花の発生は低減しているため、何等問題が生じないものである。一方、補極励磁巻線54が短絡されることにより、補極励磁巻線54による電圧降下が生じないため、スタータ用電動機10に流れる電流は、回路開閉器80が開いている場合に比べて大きくなり、スタータ用電動機10が高速回転して、内燃機関本体130が始動する。
【0047】
内燃機関本体130の始動後、キースイッチ110を開くことにより、保持コイル94への通電が遮断され、プランジャ96が矢印C方向に復帰して、主接点98を開いて、スタータ用電動機10の回転が停止するとともに、ピニオンギア74も、矢印D方向に復帰して、ピニオンギア74とリングギア132の係合も解放される。
【0048】
なお、スタータ用電動機の起動時にのみ補極励磁巻線に通電する方式としては、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを検出する方式以外に、スタータ用電動機に流れる電流を検出する方式を用いることもできる。即ち、図3に破線で示すように、マグネットスイッチ90とスタータ用電動機10の間に電流検出器84と、この電流検出器84が検出した電流を基準電流値と比較して、回路開閉器80を開閉する制御信号を出力する制御器86を備えるようにする。
【0049】
電流検出器84は、スタータ用電動機10に流れる電流を検出し、制御器86は、電流検出器84が検出した電流を基準電流値と比較して、基準電流値よりも小さい場合には、回路開閉器80を閉じる制御信号を出力し、基準電流値よりも大きい場合には、回路開閉器80を開く制御信号を出力する。電流検出器84が検出した電流が基準電流値よりも大きい場合とは、スタータ用電動機10の起動時であり、このとき回路開閉器80を開くことで、前述したように、補極励磁巻線54が発生する整流起電力によりスタータ用電動機10に流れる突入電流を打ち消し、火花の発生を防止できる。また、電流検出器84が検出した電流が基準電流値よりも小さい場合とは、スタータ用電動機10を起動した後であり、このとき回路開閉器80を閉じることで、補極励磁巻線54は短絡され、整流起電力が発生しなくなるため、スタータ用電動機10を高速回転して、内燃機関本体130を始動できる。
【0050】
このように構成することによって、スタータ用電動機の起動時の火花の発生を効果的に防止し、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを容易にするとともに、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合い後は、スタータ用電動機を高速回転することによって、内燃機関の始動を容易にすることができる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、電機子巻線の自己誘導起電力によって発生したリアクタンス電圧を、補極により発生する整流起電力で打ち消すようにしているため、ブラシ下の火花の発生を減少することができる。
【0052】
また、補極の補極励磁巻線には、負荷電流を流すようにしているので、リアクタンス電圧が増加しても、整流起電力も併せて増加するため、負荷の状態に拘らず、リアクタンス電圧を整流起電力によって効果的に打ち消すことができる。
【0053】
また、補極励磁巻線を介して負荷電流を電機子に流すようにしたため、補極励磁巻線の抵抗による電圧降下によって、スタータ用電動機の回転速度の立ち上がりを緩やかにして、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを容易にすることができる。
【0054】
さらに、補極励磁巻線には、スタータ用電動機の起動時にのみ通電するようにしているため、スタータ用電動機の起動時の火花の発生を効果的に防止し、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを容易にするとともに、起動後は、スタータ用電動機を高速回転することによって、内燃機関の始動を容易にすることができる。
【0055】
次に、図4を用いて、本発明の第3の実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成について説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成を示すブロック図である。なお、図2と同一符号は、同一部分を示している。
【0056】
スタータ100は、スタータ用電動機10と、マグネットスイッチ90によって構成されている。スタータ用電動機10の主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54は、それぞれ直列に接続され、さらに、補極励磁巻線54は、ブラシ70及び整流子72を介して電機子40の電機子巻線に接続されている。マグネットスイッチ90は、キースイッチ110を介して、バッテリ120に接続されている。マグネットスイッチ90は、吸引コイル92と、保持コイル94と、プランジャ96と、主接点98を備えている。
【0057】
さらに、本実施形態においては、主極励磁巻線36と補極励磁巻線54との直列回路の両端に接続された切替装置88を備えている。切替装置88の接点88A,88Dは、マグネットスイッチ90に接続されている。接点88B,88Cは、ブラシに接続されている。切替器88Eは、主極励磁巻線36側に接続され、切替器88Fは、補極励磁巻線54側に接続されている。
【0058】
切替器88E,88Fを接点88A,88B側に接続すると、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54には、矢印E方向に電流が流れる。また、切替器88E,88Fを接点88C,88D側に接続すると、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54には、矢印F方向に電流が流れる。このとき、電機子40を流れる電流の方向は変わらないので、切替器88の操作によって、電機子40を流れる電流に対して、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54に流れる電流を正逆方向に切替ることができる。従って、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54に、矢印E方向に電流が流れる場合、電機子40が正転するとすると、主極励磁巻線36及び補極励磁巻線54に、矢印F方向に電流が流れる場合、電機子40は逆正転することになる。スタータ用電動機10が正転する場合も、逆転する場合も、補極励磁巻線54は、リアクタンス電圧を打ち消す整流起電力を発生するため、火花の発生を効果的に防止することができる。
【0059】
従来のスタータ用電動機において、ブラシを電気的中性軸よりも反回転方向にずらすことによって火花の発生を防止するタイプのものにあっては、スタータ用電動機を正転する場合と、逆転する場合では、ブラシをずらす方向も逆となるため、1台のスタータ用電動機で正転と逆転を兼ねることが困難であったが、本実施形態によれば、切替装置によって電流を流す方向を逆にするだけで、火花の発生を防止できるとともに、スタータ用電動機の正逆転の切替を容易に行うことが可能となる。スタータ用電動機においては、内燃機関への取付位置の都合により、正転用のスタータ用電動機と、逆転用のスタータ用電動機を製造する必要があったが、本実施形態によって、1台のスタータ用電動機を正転用にも逆転用にも用いることができる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態によれば、電機子巻線の自己誘導起電力によって発生したリアクタンス電圧を、補極により発生する整流起電力で打ち消すようにしているため、ブラシ下の火花の発生を減少することができる。
【0061】
また、補極の補極励磁巻線には、負荷電流を流すようにしているので、リアクタンス電圧が増加しても、整流起電力も併せて増加するため、負荷の状態に拘らず、リアクタンス電圧を整流起電力によって効果的に打ち消すことができる。
【0062】
また、補極励磁巻線を介して負荷電流を電機子に流すようにしたため、補極励磁巻線の抵抗による電圧降下によって、スタータ用電動機の回転速度の立ち上がりを緩やかにして、ピニオンギヤとリングギヤの噛み合いを容易にすることができる。
【0063】
さらに、1台のスタータ用電動機において、火花の発生を防止することができるとともに、正転用にも逆転用にも用いることが可能となる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、アイドルストップのようにスタータ用電動機の使用頻度が多くなった場合でも、スタータ用電動機の始動時の火花の発生を防止して、耐久性の向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスタータ用電動機の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態によるスタータ用電動機を用いるエンジンの始動装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…スタータ用電動機
20…ヨーク
30…主極界磁極
32,52…止めねじ
34…シュー部
36…主極励磁巻線
40…電機子
42…シャフト
44…コア
46…スロット
50…補極
54…補極励磁巻線
70…ブラシ
72…整流子
74…ピニオンギヤ
80…回路開閉器
82…位置センサ
84…電流検出器
86…制御器
88…切替装置
90…マグネットスイッチ
100…スタータ
110…キースイッチ
120…バッテリ
130…内燃機関
132…リングギヤ
Claims (4)
- ヨークの内周側に等間隔で固定された複数の主極界磁極と、これらの複数の主極界磁極のそれぞれに巻回された主極励磁巻線と、上記複数の主極界磁極の内側に回転可能に支持された電機子とを有するスタータ用電動機において、
上記複数の主極界磁極の間の中間対称軸の位置に配置された上記主極界磁極の数と同数の補極と、
これらの補極のそれぞれに巻回された補極励磁巻線とを備え、
上記補極励磁巻線を負荷電流によって励磁するとともに、
上記主極界磁極は、その端部に周方向に延びたシュー部を備え、
上記シュー部によって係止される上記主極励磁巻線の端部と上記ヨークの間に、上記補極励磁巻線の端部を挟持して、上記補極励磁巻線を固定することを特徴とするスタータ用電動機。 - 請求項1記載のスタータ用電動機において、
さらに、上記スタータ用電動機の起動時にのみ、上記補極励磁巻線に通電する手段を備えたことを特徴とするスタータ用電動機。 - 請求項1記載のスタータ用電動機において、
上記補極は、軸方向に複数に分割した鉄心により構成したことを特徴とするスタータ用電動機。 - 請求項1記載のスタータ用電動機において、
さらに、上記主極励磁巻線及び上記補極励磁巻線に流れる電流の方向を切り替える切替手段を備えたことを特徴とするスタータ用電動機。
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