JP3828353B2 - 格納シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートクッションと該シートクッションの後部に設けられたシートバックとからなり、起立状態から前記シートクッションが前下方に沈む込む格納状態となる格納シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の格納シートの格納機構の一例を図5および図6を用いて説明する。図5は、起立状態にある従来の格納シートの要部構成を説明する図、図6は図5の格納シートが格納位置にある時の図である。
【0003】
図において、2はシートバック、3はシートクッションである。
フロア側にはロアベース1が、シートクッション3のシートクッションフレーム側にはアッパベース5が設けられている。
【0004】
フロントリンク7は一端側がロアベース1の前部側にフロントロアピン9を用いて回転可能に取り付けられ、他端側がアッパベース5の前部側にフロントアッパピン11を用いて回転可能に取り付けられている。
【0005】
リアリンク13は一端側がロアベース1の後部側にリアロアピン15を用いて回転可能に取り付けられ、他端側がアッパベース5の後部側にリアアッパピン17を用いて回転可能に取り付けられている。
【0006】
よって、これらロアベース1,アッパベース5,フロントリンク7,リアリンク13で四節回転機構が形成され、シートクッション3は昇降可能に支持されている。
【0007】
フロントリンク7には、リンク長手方向に沿ってガイド21が形成されている。
一方、リアロアピン15には、ロングリンク25の一方の端部側が回転可能取り付けられている。
【0008】
このロングリンク25の他方の端部側には、ガイド21に移動可能に係合したピン23が設けられている。
そして、起立状態にある場合(図5参照)、ピン23の移動を禁止するロック機構(図示せず)によってシートクッション3の位置が保持されるようになっている。
【0009】
上記構成の動作を説明すると、図5に示す起立状態で、図示しないロック機構を解除し、シートに斜め下方の力Fを加えると、ピン23がガイド21に沿って下降し、シートクッション3が前下方に沈み込む。
【0010】
また、シートバック2を前倒れさせることで、図6に示す格納状態となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成の格納シートにおいては、シートクッション3を昇降させた場合、ピン23はガイド21に沿って移動する、すなわち、ピン23とガイド21との連結は、「すべり対偶」であるので、部品精度、組み付け精度を考慮した場合、ピン23とガイド21との間には比較的多くのクリアランスが必要である。
【0012】
このクリアランスのために、シートクッション3に前後方向のガタが発生し、着座感が悪いという問題点がある。
また、このような格納シートにISOFIXに対応したチャイルドシートを装着した場合、ISOFIXでは、静的強度要件も規定されている。
【0013】
すなわち、ISOFIXで規定された静的荷重負荷装置(Staticforce application device:S−FAD)をシートに装着し、この静的荷重負荷装置に、規定された前方向の静荷重を加えた場合の変位が規定されている。
【0014】
しかし、図5および図6に示すような構成の格納シートの場合、シートクッション3に前後方向のガタが発生するので、変位目標を達成できない問題点もある。
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、剛性が高く、着座感が良好な格納シートを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、シートクッションと該シートクッションの後部に設けられたシートバックとからなり、起立状態から前記シートクッションが前下方に沈む込む格納状態となる格納シートにおいて、下端側がフロア側に回転可能に取り付けられ、上端側がシートクッションの前方側に回転可能に取り付けられたフロントリンクと、下端側がフロア側に回転可能に取り付けられ、上端側がシートクッションの後方側に回転可能に取り付けられたリアリンクと、を有し、前記フロントリンク、前記リアリンク、前記シートクッション、前記フロア側で四節回転機構を構成し、さらに、一方の端部側が前記四節リンク機構のいずれかのリンクに回転可能に取り付けられたロングリンクと、前記四節回転機構の前記ロングリンクが取り付けられたリンク以外のリンクに一方の端部側が回転可能に取り付けられ、他方の端部側が前記ロングリンクの他方の端部側と回転可能に取り付けられたサポートリンクと、前記シートクッションが上昇位置にあるときに、前記ロングリンクと、前記サポートリンクとの相対変移を禁止する第1のロック機構とを備え、前記シートバックの前倒しに連動して前記第1のロック機構のロック解除を行なうロック解除機構を設けたことを特徴とする格納シートである。
【0017】
四節回転機構の前記ロングリンクが取り付けられたリンク以外のリンクに一方の端部側が回転可能に取り付けられ、他方の端部側が前記ロングリンクの他方の端部側と回転可能に取り付けられたサポートリンクと、前記シートクッションが上昇位置にあるときに、前記ロングリンクと、前記サポートリンクとの相対変移を禁止する第1のロック機構とを備えたことにより、ロングリンクとサポートリンクは全て、「すべり対偶」に比べてクリアランスが少なくてすむ「回り対偶」で接続されている。
【0018】
よって、前後方向のガタの量が少なくなり、剛性が高くなる。
さらに、シートバックの前倒しに連動して前記第1のロック機構のロック解除を行なうロック解除機構を設けたことにより、第1のロック機構のロック解除を行う操作が不要となり、操作性がよい。
【0019】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の前記シートを上方に付勢する付勢手段と、格納状態となった時に前記シートの上昇を禁止する第2のロック機構とを設けたことを特徴とする格納シートである。
【0020】
シートを上方に付勢する付勢手段を設けたことにより、格納状態から起立状態へ移動させる操作力が低減または不要となる。
格納状態となった時に前記シートの上昇を禁止する第2のロック機構を設けたことにより、格納状態から起立状態へシートが意に反して移動するのを防止できる。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、格納状態となると、前記シートバックの前倒れに連動して動作したロック解除機構の動作をキャンセルするキャンセル機構を設けたことを特徴とする格納シートである。
【0022】
格納状態で、ロック解除機構が動作したままで起立させた場合、ロングリンクと、サポートリンクとの相対変移を禁止する第1ロック機構が動作しないので、起立状態での保持ができない。
【0023】
本発明では、格納状態になると、シートバックの前倒れに連動して動作したロック解除機構の動作をキャンセルするキャンセル機構を設けたことにより、格納状態になるとキャンセル機構によりロック解除機構がキャンセルされるので、第1のロック機構はロック可能な状態となり、起立させると、ロングリンクと、サポートリンクとの相対変移を禁止する第1ロック機構が動作し、起立状態での保持ができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の前記シートの格納に連動して、下端部が前記フロア側に回転可能に設けられ、起立する方向に付勢されたバックルも前倒れさせるバックル連動機構を設けたことを特徴とする格納シートである。
【0025】
前記シートの格納に連動して、下端部が前記フロア側に回転可能に設けられ、起立する方向に付勢されたバックルも前倒れさせるバックル連動機構を設けたことにより、格納されたシートよりバックルが突出することを防止できる。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の前記シートバックと前記シートクッションとの間に、ISOFIXに対応したチャイルドシートが装着可能なアンカを設けたことを特徴とする格納シートである。
【0027】
シートバックと前記シートクッションとの間に、ISOFIXに対応したチャイルドシートが装着可能なアンカを設けたことにより、チャイルドシートの格納シートへの確実かつ容易な固定が可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。図1は本発明の実施の形態例の格納シートの側面構成図、図2は図1の切断線A−Aでの断面図、図3は図1の切断線B−Bでの断面図である。
【0029】
▲1▼シート
本実施の形態例のシート300は、シートクッション310とシートバック330とからなっている。
【0030】
シートクッション310内には、パイプ材でなる第1のクッションフレーム313とこの第1のクッションフレーム313に連設された第2のクッションフレーム314とが設けられている。
【0031】
シートバック330は、第2のクッションフレーム314と、シートバック330の図示しないフレームとに固着されたリクライニング機構350により、シートクッション310に対して前方および後方に傾動可能となっている。
【0032】
▲2▼シート300を格納位置および上昇位置間で移動させる機構
シートトラック100がフロア上に配設されている。このシートトラック100は、フロア上に固設されるロアレール130と、このロアレール130に移動可能に係合するアッパレール120とからなっている。
【0033】
尚、本実施の形態例では、両サイドにシートトラック100が設けられ、これらシートトラック上にシートを昇降させる機構が設けられているが、同一構成なので、一方のサイド側の機構を用いて説明する。
【0034】
アッパレール120上には、第1および第2のブラケット133,135が設けられている。
第1のブラケット133には、フロントリンク200の下端側がピン201を用いて、回転可能に取り付けられている。
【0035】
さらに、第1のクッションフレーム313の両サイドには、ブラケット315が設けられ、これらブラケット315を橋渡しするようにシャフト317が設けられている。
【0036】
そして、このシャフト317にフロントリンク200の上端側が回転可能に係合している。
なお、図2に示すように、本実施の形態例においては両サイドに設けられたフロントリンク200は、橋絡部200′を介して一体化されている。
【0037】
また、第2のブラケット135の下部は、図3に示すように断面U字形となっている。このU字形断面を貫通するようにピン401が設けられ、このピン401には、リアリンク400の下端側が回転可能に取り付けられている。
【0038】
このリアリンク400の上端側は、ピン405を用いて第2のクッションフレーム314に回転可能取り付けられている。
尚、図3に示すように、両サイドに設けられたリアリンク400も、フロントリンク200と同様に、橋絡部400′を介して一体化されている。
【0039】
よって、フロントリンク200と、リアリンク400と、第1のクッションフレーム313,第2のクッションフレーム314(シートクッション310)と、アッパレール120,第1のブラケット133,第2のブラケット135(フロア)とで、四節回転機構が形成され、シート300は上昇位置と格納位置との間を移動可能となっている。
【0040】
また、中間部がピン401に巻回され、一方の端部が第2のブラケット135に、他方の端部がリアリンク400に係止されたトーションスプリング403により、シート300は上昇位置方向に付勢されている。
【0041】
ピン401にはロングリンク500の下端部が回転可能に取り付けられている。
フロントリンク200の中間部には、ピン601を用いてサポートリンク600の一方の端部が回転可能に取り付けられている。
【0042】
ロングリンク500の上端部とサポートリンク600の他方の端部側とは、両サイドに橋渡しされるように設けられたシャフト550により回転可能に接続されている。
【0043】
また、第1のブラケット133およびブラケット315には、上昇位置にあるフロントリンク200が当接するストッパ部133a,315aが形成されている。
【0044】
▲3▼第1のロック機構700
シャフト317には、フック710の基端部が回転可能に取り付けられ、このフック710の回転端部側には、シャフト550に係脱可能な係合溝711が形成されている。このフック710は図示しない付勢手段、例えば、中間部がシャフト317に巻回され、一方の端部がフロントリンク200に、他端部がフック710に係止されたトーションスプリングにより、係合溝711がシャフト550に係合する方向に付勢されている。
【0045】
このフック710と、図示しない付勢手段とにより、フック710の係合溝711がシャフト550へ係合することにより、ロングリンク500とサポートリンク600との相対変位を禁止する第1のロック機構が形成されている。
【0046】
▲4▼第1のロック機構700のロック解除機構720
リクライニング機構350において、シートバック330と共に傾動する箇所には、キャンセルピン721が設けられている。
【0047】
シートバック330が前倒れすることにより、キャンセルピン721が移動する。この移動を一端部がフック710に係止されたケーブル725に後述するキャンセル機構750を介して伝達し、シートバック330の前倒れに連動して、ケーブル725を引くことによりフック710を付勢手段の付勢力に抗して回転させ、フック710の係合溝第711をシャフト550より離脱させることにより、第1のロック機構700のロック解除を行なうようにしている。
【0048】
▲5▼キャンセル機構750
格納状態で、ロック解除機構720が動作したままで起立させた場合、ロングリンク500と、サポートリンク600との相対変移を禁止する第1ロック機構700が動作しないので、起立状態での保持ができない。
【0049】
本実施の形態例では、シートバックの前倒れに連動して動作したロック解除機構720の動作をキャンセルするキャンセル機構750を設けている。
このキャンセル機構750は、第2のクッションフレーム314上にピン751を用いて回転可能に設けられ、ケーブル725の他端部が接続された第1のレバー753と、第1のレバー753上にピン755を用いて回転可能に設けられた第2のレバー757と、中間部がピン755に巻回され、一方の端部が第1のレバー753に、他方の端部が第2のレバー757に係止されたトーションスプリング759と、一方の端部が第2のクッションフレーム314に係止され、他方の端部が第1のレバーに係止された図示しないトーションスプリングとからなっている。
【0050】
第1のレバー753には、トーションスプリング759により付勢された第2のレバー757が当接するストッパ部753aが形成されている。
第2のクッションフレーム314には、図示しないトーションスプリングによって付勢された第1のレバー753が当接するストッパ761が形成されている。
【0051】
よって、シートバック330の前倒れに連動して移動するキャンセルピン721が第2のレバー757を押して図1において時計方向に回転させ、第2のレバー757は第1のレバー753のストッパ753aを押し、第1のレバー753が回転し、ケーブル725を引くことにより、第1のロック機構700のロック解除がなされる。
【0052】
さらに、シートバック330が前倒れすると、キャンセルピン721は第2のレバー757を乗り越えて移動し、図示しないトーションスプリングの付勢力により、第1および第2のレバー753,757は元位置に復帰し、第1のロック機構700のフック710はシャフト550に係合可能な状態となる。
【0053】
▲6▼第2のロック機構(格納位置ロック機構)800
シート300はトーションスプリング403により上昇位置方向に付勢されているので、格納位置でのシート300の上昇を禁止する格納位置ロック機構800を設けている。
【0054】
第1のクッションフレーム313に設けられたブラケット801には、フック803がピン805を用いて回転可能取り付けられている。
このフック803にはピン109に係合可能な係合溝803aが形成され、図示しない付勢手段により、係合溝803aがピン109に係合する方向に付勢されている。
【0055】
さらに、この付勢手段に抗してフック803を回転させる解除機構が設けられている。
▲7▼バックル連動機構
図3に示すように、第2のブラケット135の上部には、中間部分に大径部851aが形成され、一方の端部側におねじ部851bが形成されたピン851が設けられ、このおねじ部851bには、先端にシートベルトのバックル853が設けられたバックルアーム855の下端部が回転可能に係合している。
【0056】
そして座付きナット857がおねじ部851bに螺合することにより、バックルアーム855は第2のブラケット135に取り付けられる。
また、中間部がピン851に巻回され、一方の端部がピン851に、他方の端部がバックルアーム855に係止されたトーションスプリング859により、バックルアーム855は起立する方向に付勢されている。
【0057】
尚、第2のブラケット135にはバックルアーム855の下部に形成された突部855aが当接可能なストッパ135aが形成され、バックルアーム855の起立位置を規制している。
【0058】
一方、第2のクッションフレーム314には、シートクッション310が下降すると、バックルアーム855に当接可能なバックル連動ピン861が設けられている。
【0059】
▲8▼ チャイルドシート用アンカ
両サイドの第2のクッションフレーム314間には、両者を橋渡しするように設けられたシャフト900が設けられている。
【0060】
このシャフト900には、ISOFIXに対応したチャイルドシートが係合するアンカ901が設けられている。
上記構成の作動を説明する。
【0061】
図1に示す上昇位置にあるシート300のリクライニング機構350を操作して、シートバック330を前倒れさせると、キャンセル機構750を介して第1のロック機構700がロック解除され、シート300のシートクッション310が前下方に沈み込み、図4に示す格納状態となる。
【0062】
この時、格納位置ロック機構800のフック803がピン109に係合し、シート300が上昇するのを禁止する。
この格納状態から、起立状態にするには、格納位置ロック機構800のロック解除を行い、シート300を上昇させる。すると、キャンセル機構750によりロック可能となっている第1のロック機構700のフック710がシャフト550に係合し、使用位置に復帰する。
【0063】
そして、前傾れ状態にあるシートバック330を起立させるには、リクライニング機構350を操作してシートバック330を起立させる。
この時、キャンセルピン721がキャンセル機構750の第2のレバー757を押して、図1において反時計方向に回転させるが、第1のレバー753はそのままの位置を保持する。キャンセルピン721が第2のレバー757を乗り越えると、第2のレバー752はトーションスプリング759の付勢力により第1のレバー753のストッパ部753aに当接する元位置に復帰する。
【0064】
上記構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)四節回転機構のロングリンク500が取り付けられたリンク以外のリンクであるフロントリンク200に一方の端部側が回転可能に取り付けられ、他方の端部側がロングリンク500の他方の端部側と回転可能に取り付けられたサポートリンク600と、シートクッション310が上昇位置にあるときに、ロングリンク500と、サポートリンク600との相対変移を禁止する第1のロック機構700とを備えたことにより、ロングリンク500とサポートリンク600は全て、「すべり対偶」に比べてクリアランスが少なくてすむ「回り対偶」で接続されている。
【0065】
よって、前後方向のガタの量が少なくなり、剛性が高くなる。
さらに、シートバック330の前倒しに連動して第1のロック機構700のロック解除を行なうロック解除機構720を設けたことにより、第1のロック機構700のロック解除を行う操作が不要となり、操作性がよい。
【0066】
(2)シート300を上方に付勢するトーションスプリング403を設けたことにより、格納状態から起立状態へ移動させる操作力が低減または不要となる。格納状態となった時にシート300の上昇を禁止する第2のロック機構(格納位置ロック機構)800を設けたことにより、格納状態から起立状態へシートが意に反して移動するのを防止できる。
【0067】
(3)格納状態で、ロック解除機構が動作したままで起立させた場合、ロングリンクと、サポートリンクとの相対変移を禁止する第1ロック機構が動作しないので、起立状態での保持ができない。
【0068】
本実施の形態例では、シートバック330の前倒れに連動して動作したロック解除機構720の動作をキャンセルするキャンセル機構750を設けたことにより、格納状態になるとキャンセル機構750によりロック解除機構720がキャンセルされるので、第1のロック機構700はロック可能な状態となり、起立させると、ロングリンク500と、サポートリンク600との相対変移を禁止する第1ロック機構700が動作し、起立状態での保持ができる。
【0069】
(4)シート300の格納に連動して、起立する方向に付勢されたバックルアーム835も前倒れさせるバックル連動機構を設けたことにより、格納されたシート300よりバックル853が突出することを防止できる。
【0070】
(5)シートバック330とシートクッション310との間に、ISOFIXに対応したチャイルドシートが装着可能なアンカ901を設けたことにより、チャイルドシートの格納シートへの確実かつ容易な固定が可能となる。
【0071】
なお、本発明は上記実施の形態例に限定するものではない。上記実施の形態例では、ロングリンク500の一端部側は、第2のブラケット135に回転可能に設け、サポートリンク600の一端部側は、フロントリンク200に回転可能に設けた例で説明を行ったが、ロングリンク500をフロントリンク200と、リアリンク400と、第1のクッションフレーム313,第2のクッションフレーム314(シートクッション310)と、アッパレール120,第1のブラケット133,第2のブラケット135(フロア)とで構成される四節回転機構のいずれかのリンクに回転可能に取り付け、サポートリンクをロングリンクが取り付けられたリンク以外のリンクに回転可能に取り付ければよい。
【0072】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載の発明によれば、四節回転機構の前記ロングリンクが取り付けられたリンク以外のリンクに一方の端部側が回転可能に取り付けられ、他方の端部側が前記ロングリンクの他方の端部側と回転可能に取り付けられたサポートリンクと、前記シートクッションが上昇位置にあるときに、前記ロングリンクと、前記サポートリンクとの相対変移を禁止する第1のロック機構とを備えたことにより、ロングリンクとサポートリンクは全て、「すべり対偶」に比べてクリアランスが少なくてすむ「回り対偶」で接続されている。
【0073】
よって、前後方向のガタの量が少なくなり、剛性が高くなる。
さらに、シートバックの前倒しに連動して前記第1のロック機構のロック解除を行なうロック解除機構を設けたことにより、第1のロック機構のロック解除を行う操作が不要となり、操作性がよい。
【0074】
請求項2記載の発明によれば、シートを上方に付勢する付勢手段を設けたことにより、格納状態から起立状態へ移動させる操作力が低減または不要となる。
格納状態となった時に前記シートの上昇を禁止する第2のロック機構を設けたことにより、格納状態から起立状態へシートが意に反して移動するのを防止できる。
【0075】
請求項3記載の発明によれば、格納状態で、ロック解除機構が動作したままで起立させた場合、ロングリンクと、サポートリンクとの相対変移を禁止する第1ロック機構が動作しないので、起立状態での保持ができない。
【0076】
本発明では、シートバックの前倒れに連動して動作したロック解除機構の動作をキャンセルするキャンセル機構を設けたことにより、格納状態になるとキャンセル機構によりロック解除機構がキャンセルされるので、第1のロック機構はロック可能な状態となり、起立させると、ロングリンクと、サポートリンクとの相対変移を禁止する第1ロック機構が動作し、起立状態での保持ができる。
【0077】
請求項4記載の発明によれば、前記シートの格納に連動して、下端部が前記フロア側に回転可能に設けられ、起立する方向に付勢されたバックルも前倒れさせるバックル連動機構を設けたことにより、格納されたシートよりバックルが突出することを防止できる。
【0078】
請求項5記載の発明によれば、シートバックと前記シートクッションとの間に、ISOFIXに対応したチャイルドシートが装着可能なアンカを設けたことにより、チャイルドシートの格納シートへの確実かつ容易な固定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の格納シートの側面構成図である。
【図2】図1の切断線A−Aでの断面図である。
【図3】図1の切断線B−Bでの断面図である。
【図4】図1において格納状態を示す図である。
【図5】起立状態にある従来の格納シートの要部構成を説明する図である。
【図6】図5の格納シートが格納位置にある時の図である。
【符号の説明】
300 シート
310 シートクッション
330 シートバック
500 ロングリンク
600 サポートリンク
700 第1のロック機構
Claims (5)
- シートクッションと該シートクッションの後部に設けられたシートバックとからなり、起立状態から前記シートクッションが前下方に沈む込む格納状態となる格納シートにおいて、
下端側がフロア側に回転可能に取り付けられ、上端側がシートクッションの前方側に回転可能に取り付けられたフロントリンクと、
下端側がフロア側に回転可能に取り付けられ、上端側がシートクッションの後方側に回転可能に取り付けられたリアリンクと、
を有し、前記フロントリンク、前記リアリンク、前記シートクッション、前記フロア側で四節回転機構を構成し、
さらに、一方の端部側が前記四節リンク機構のいずれかのリンクに回転可能に取り付けられたロングリンクと、
前記四節回転機構の前記ロングリンクが取り付けられたリンク以外のリンクに一方の端部側が回転可能に取り付けられ、他方の端部側が前記ロングリンクの他方の端部側と回転可能に取り付けられたサポートリンクと、
前記シートクッションが上昇位置にあるときに、前記ロングリンクと、前記サポートリンクとの相対変移を禁止する第1のロック機構と、
を備え、
前記シートバックの前倒しに連動して前記第1のロック機構のロック解除を行なうロック解除機構を設けたことを特徴とする格納シート。 - 前記シートを上方に付勢する付勢手段と、
格納状態となった時に前記シートの上昇を禁止する第2のロック機構と、
を設けたことを特徴とする請求項1記載の格納シート。 - 格納状態となると、前記シートバックの前倒れに連動して動作したロック解除機構の動作をキャンセルするキャンセル機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の格納シート。
- 前記シートの格納に連動して、下端部が前記フロア側に回転可能に設けられ、起立する方向に付勢されたバックルも前倒れさせるバックル連動機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の格納シート。
- 前記シートバックと前記シートクッションとの間に、ISOFIXに対応したチャイルドシートが装着可能なアンカを設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の格納シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000354076A JP3828353B2 (ja) | 2000-11-21 | 2000-11-21 | 格納シート |
Applications Claiming Priority (1)
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