JP3827441B2 - 汚泥の微生物処理方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば下水汚泥等の高含水の有機性汚泥を対象として、この汚泥を微生物により分解処理するために用いられる汚泥の微生物処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、汚泥の微生物処理方法及び装置として、特定組成及び特定粒径に調整した木質細片を微生物培養基材である処理媒体として用い、このような処理媒体を充填した分解槽内に各種汚泥を投入し、その汚泥に対し上記処理媒体に繁殖する微生物による好気性処理及び嫌気性処理を交互に繰り返すようにしたものが知られている(例えば、特公平2−30760号公報、特公平2−34679号公報参照)。このものでは好気性処理と嫌気性処理とを反復させるための空気の供給と遮断とを切換える通気手段と、分解槽の被処理汚泥と処理媒体との混合物に対し水分調整のための注水及びその排水を行う水分調節手段と、ヒータ加熱による温水を分解槽の外周部に供給して分解槽内を間接加熱する加熱手段とを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、下水処理場においては、下水を曝気槽で曝気処理することによりその曝気槽の底部に比較的多量の汚泥が発生する。この曝気槽から抜き出された汚泥は濃縮処理した後の状態においても、固形分が例えば1〜3%に対し水分が99〜97%と多量の水を含んでいる。このため、このような下水汚泥を上記の従来の微生物処理方法及び装置の如き処理媒体を充填した分解槽内に投入した場合、下水汚泥中の水をたとえ処理媒体側に吸水させて下水汚泥の含水量を低下させたとしても、分解槽内に存在する全体の水分量は投入した下水汚泥の元々の含水量と同じとなる。このため、微生物処理する上で適当な水分量に保つために下水汚泥及び処理媒体の混合物中の余剰水分を蒸発させる必要がある。この余剰水分の蒸発を自然蒸発により委ねると微生物の繁殖・活性化による下水汚泥の分解処理が極めて長期間要することになり、加熱手段による加熱により蒸発を促進させて分解処理の短期間化を図る必要がある。
【0004】
ところが、余剰水分の蒸発を加熱手段による加熱により行う場合には、その加熱温度を余剰水分の蒸発促進のために高温度(例えば100℃)に設定すると、上記微生物が死滅してしまい、本来の微生物処理が行い得なくなってしまう。このため、上記加熱温度を上記微生物が死滅しない温度で、かつ、余剰水分を蒸発させ得る温度に設定する必要がある。
【0005】
しかしながら、加熱温度をこのように設定すると、余剰水分の蒸発が遅々としてはかどらず、分解処理のための時間の他に余剰水分を蒸発させるためだけに長時間要してしまうことになり、微生物処理の全体に要する期間が長期化することになる。その上に、本来、微生物の繁殖・活性化を図り得る温度域(例えば20℃〜60℃)まで加温するための補助的な加熱手段を上記余剰水分の蒸発のために作動させることになり、分解槽において余剰水分の蒸発のためだけに多大な熱エネルギー負担(例えばヒータ作動のための電気エネルギー負担)が生じることになる。
【0006】
一方、分解槽内の下水汚泥と処理媒体との混合物の水分量が微生物処理に適した水分量に維持されたとしても、上記微生物の繁殖・活性化のためには上記の如き適当な温度域に保つ必要がある。このため、特に冬季のように分解槽が設置された雰囲気温度が氷点下にまで下がるような場合には上記加熱手段を作動させる必要があり、このための熱エネルギー負担が発生することになる。逆に、夏季等の場合において、分解槽内で微生物による分解処理に伴う自己発熱によって分解槽内の雰囲気温度が上記温度域を越えてしまうと、分解槽内の雰囲気温度を下げる必要が生じることになる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高含水量の有機性汚泥の微生物処理に対する熱エネルギー負担の低減化、及び、その微生物処理の全体に要する期間の短縮化を図ることにある。加えて、微生物による分解促進のための温度条件維持に必要なエネルギーの省エネルギー化を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、微生物処理方法に係る第1の発明は、被処理汚泥をそのまま分解槽に投入して分解処理をするのではなく、分解槽での分解処理前の前段階で可及的に脱水処理し、脱水後の汚泥を対象として分解槽での分解処理を行わせることを基本特定事項とするものである。
【0009】
具体的には、請求項1記載の如く、木質細片を含む処理媒体が収容された分解槽に対し被処理汚泥を投入し、その被処理汚泥を撹拌しつつ微生物により分解処理する汚泥の微生物処理方法を前提として、まず、上記分解槽とは互いに独立して設けられ、分解槽内に収容された処理媒体と同じ濾過材が充填された濾過槽を備え、上記分解処理される被処理汚泥に含まれる水を脱水する脱水処理手段によって上記被処理汚泥を脱水処理する。そして、この脱水処理では、上記濾過槽の濾過材に対し上記被処理汚泥を投入することにより水を濾過する被処理汚泥の脱水処理をする。この脱水処理後、濾過材の表層に残留した脱水後汚泥をその濾過材の表層部分と共に上記分解槽に投入して、該分解槽において分解処理する。この分解槽での分解処理の後、さらに分解槽内の余剰処理媒体を濾過槽に戻し、その余剰処理媒体を濾過材として再利用することを特定事項とするものである。
【0010】
ここで、上記「処理媒体」とは、例えば木チップ、おがくず、削りくず、鋸粉もしくは籾殻、又は、これらを焼成炭化させたもの等の木質細片を含む多孔質のものであり、微生物が生殖・繁殖する基体となるものをいう。これらは表面積確保及び間に空隙を確保する上で所定の粒径にするのが好ましい。
【0011】
上記の第1の発明の場合、被処理汚泥中の水分が分解槽での分解処理前に可及的に除去され、その除去された脱水後汚泥が分解槽内で分解処理されることになる。例えば固形分2%で水分が98%の体積比の被処理汚泥が分解処理の前段階で脱水処理することにより、固形分4%で水分が96%の体積比の脱水後汚泥になったとすると、全体に占める水分の割合は脱水処理後であっても96%と依然として高い数値であるものの、脱水処理の前後における固形分は同じであるから全体に占める固形分の割合が2%から4%に2倍に変化したということは全体の体積は脱水処理前に比べ1/2に半減したことになり、水分量自体もほぼ1/2に半減したことになる。このため、分解処理槽に投入された分解処理対象の脱水後汚泥中の全体水分量は脱水処理しない場合の半分になり、微生物による分解処理を促進させるための水分量調整を図る上で余剰水分を蒸発させるために要する熱エネルギー負担を大幅に軽減することが可能になる。
【0012】
また、濾過材が分解槽内の処理媒体と同じものであるため、濾過後に残留した脱水後汚泥と共に、その脱水後汚泥が付着した表層部分の濾過材を分解槽内に投入しても、そのまま分解処理を行うことが可能になり、脱水処理後もしくは分解処理後に脱水後汚泥と濾過材との分離作業を行う必要はない。一方、処理媒体は分解槽内に予め所定量だけ収容されているため、上記脱水後汚泥と共に投入される濾過材としての処理媒体の分だけ分解槽内の処理媒体量が増加することになる。このため、その余剰処理媒体を濾過槽に還元して濾過材として再利用することにより、脱水後汚泥の分解槽への投入の度に減少する濾過材を補うことが可能になる。この余剰処理媒体の還元に際しては、洗浄することにより濾過材としての再利用に好適となり、また、所定粒径のもののみ還元されるように選別することによって、分解処理により一部減量して微細化した処理媒体を除いて濾過材として適当な大きさの処理媒体を還元させることが可能になる。
【0013】
第2の発明は、上記第1の発明において、請求項2に記載の如く排水に対し曝気処理する排水処理手段と、上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを用い、上記排水処理手段の曝気処理により生成された汚泥を被処理汚泥として分解槽での分解処理を行う一方、上記分解槽を略密閉とされた分解処理室内に配設し、上記エア圧送駆動源の放熱を利用して上記分解処理室の雰囲気を加温することを特定事項とするものである。上記「エア圧送駆動源」としては例えばブロワ等の駆動によりエアを吸い込んで吐出するようなものをいう。
【0014】
上記の第2の発明の場合、分解槽での分解処理の前段階に被処理汚泥を脱水処理することによる分解槽での熱エネルギー負担の大幅な低減化に加え、排水処理手段に対し分解槽等が併設された場合に好適な熱エネルギーの利用が図られる。すなわち、エア圧送駆動源(ブロワ)の作動によりそのブロワが発熱し、その熱が周囲の雰囲気、つまり、分解処理室の雰囲気に対し放熱されることになり、これにより、処理室の内部温度が外部よりも加温されることになる。この結果、分解槽が設置された分解処理室の内部温度が微生物の活動に適した温度まで上昇し、分解槽に特別な加熱手段を設けなくても分解槽の内部を微生物による分解促進が図られる温度域にすることが可能になる。あるいは、上記の如き加熱手段をたとえ設けた場合であっても、その熱エネルギー負担を上記ブロワの放熱量の分だけ低減し得ることになる。さらに、分解処理室の内部空間の全体が所定温度まで加温されるため、その分解処理室内に搬送されてきた被処理汚泥もその雰囲気に晒される結果、少しでも余剰水分の蒸発に寄与し得る。
【0015】
第3の発明は、上記第1の発明において、請求項3に記載の如く排水に対し曝気処理する排水処理手段と、上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを用い、上記排水処理手段の曝気処理により生成された汚泥を被処理汚泥として分解槽での分解処理を行う一方、上記エア圧送駆動源から排水処理手段までエアを圧送する途中で、圧送エアと分解槽内の分解処理により発生した分解熱との間で熱交換させることを特定事項とするものである。
【0016】
上記第3の発明の場合、特に、夏季のように気温が高いために分解槽での分解が促進される結果、その分解熱により分解槽の雰囲気温度が分解に適した温度域よりも高くなる場合に、その分解槽の内部温度を適正温度域側に下げることが可能になる。すなわち、上記処理室内もしくは外気を吸い込んでエア圧送駆動源により圧送されたエアと、このエア温よりも高い分解槽内の雰囲気温度とが熱交換されて分解槽内の雰囲気温度が下げられることになる。一方、排水処理手段に対し曝気処理のために圧送されるエアが分解槽内の分解処理により発生した分解熱との熱交換により加温されることになる。そして、その加温されたエアにより排水に対する曝気処理が行われることになるため、排水中に含まれる微生物の増殖がより促進され、曝気処理による排水の浄化が促進されることになる。
【0017】
また、微生物処理装置に係る第4の発明は、上記第1の発明の微生物処理方法を実施するためのものであり、請求項4に記載の如く木質細片を含む処理媒体が収容され被処理汚泥を微生物により分解処理する分解槽を備えた汚泥の微生物処理装置を前提とし、上記分解槽とは互いに独立して設けられ、分解槽内に収容された処理媒体からなる濾過材が内部に充填された濾過槽を有し、この濾過槽の濾過材に対し上記分解処理される被処理汚泥を投入することにより水を濾過して、被処理汚泥に含まれる水を脱水する脱水処理手段を備え、この脱水処理手段により脱水処理された脱水後汚泥を上記分解槽に対し被処理汚泥として供給するように構成する。さらに、上記分解槽での分解処理後の余剰処理媒体を濾過槽に対し濾過材として戻す再利用手段を備えていることを特定事項とするものである。ここで、上記の「処理媒体」、及び、「脱水処理手段」の概念については第1の発明の場合と同様である。
【0018】
このような第4の発明の場合、第1の発明による微生物処理方法を容易かつ確実に実施することが可能になり、第1の発明による作用が確実に得られることになる。この第4の発明において、脱水処理手段により脱水した水は、請求項8に記載の如く排水処理手段に原水を供給する原水系に対し還流管路を通して還流させるようにすればよい。これにより、系外にそのまま放流するのではなく、曝気処理による浄化を経た後に系外に放流されることになる。
【0019】
上記第4の発明は、上記第1の発明の微生物処理方法を実施するためのものであり、濾過材として分解槽内に充填もしくは収容されている処理媒体と同じものを用いて分解処理前の被処理汚泥中の水分を可及的に濾過・脱水しようとするものである。この場合に濾過槽から分解槽に対し供給される被処理汚泥としては請求項5に記載の如く濾過処理された脱水後汚泥と濾過材との混合物とすればよい。
このような第4の発明の場合、濾過材自身が分解槽内の処理媒体と同じものであるため、濾過処理後に脱水後汚泥を分解槽に供給するにあたり濾過材との分離作業を行う必要は全くなく、濾過処理後の被処理汚泥を分解槽に供給するための構成を簡略化し得る。しかも、上記処理媒体は微生物の繁殖・培養のための基体であり、多孔質材料であるため、吸水性を有する上に汚泥から水を濾過して固形分を表面層に残留させるという濾過機能にも優れ、汚泥中の水分を脱水するための濾過材としても好適な選択とし得る。なお、分解槽に供給する上記混合物は、分解槽での分解処理対象の水分量をできるだけ少なくする観点から濾過材の表面層に残留した脱水後汚泥と、この脱水後汚泥の裏面側に付着したごく表面層部分の濾過材との混合物にするのが望ましい。
【0020】
加えて、分解層に供給する被処理汚泥を脱水後汚泥と濾過材との混合物とする場合においては、分解層内の処理媒体が過剰になる場合があるが、分解処理後の分解層内の余剰処理媒体を濾過層に対し濾過材として戻す再利用手段を設けているので、上記余剰処理媒体の有効利用が図られる上に、脱水後汚泥を濾過材と共に分解槽に供給するようにしても分解槽内の処理媒体の量が適正量に保たれることになる。また、上記の「再利用手段」としては、余剰処理媒体を濾過槽に戻すための搬送路に加え、濾過槽に戻すにあたり請求項6に記載の如く余剰処理媒体を洗浄する洗浄部によって洗浄したり、余剰処理媒体には分解処理により微細化されたものが含まれるため、請求項7に記載の如く設定サイズよりも大きいものを選別する選別部を設けて選別されたものだけを濾過槽に戻すようにしてもよい。
【0021】
第5の発明は、第2の発明の微生物処理方法を実施するためのものであり、分解槽等が下水処理施設等に併設される場合にその下水処理施設における曝気処理用のエア圧送駆動源の発熱量を分解槽の分解促進のための熱源として有効利用するものである。具体的には、請求項9に記載の如く排水を原水としこの原水を曝気処理する排水処理手段と、上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを備え、分解槽を略密閉とされた分解処理室内に配設し、上記エア圧送駆動源はその放熱が上記処理室の内部空間に対し放散されるよう配設することを特定事項とするものである。なお、上記の「エア圧送駆動源」としては、第2の発明の場合と同様に例えばブロワを用いればよい。
【0022】
この第5の発明の場合、上記エア圧送駆動源の駆動に伴い発生する廃熱が処理室の内部空間を加温するための熱源として有効利用され、これにより、分解槽を含む処理室全体の雰囲気温度が微生物による分解促進を図り得る温度域(例えば20℃〜60℃)まで上昇する。このため、分解処理を開始するにあたり上記のような温度域まで分解槽の内部温度を加温するための特別な加熱手段を不要にして分解処理に要する熱エネルギー負担の軽減化が図り得ることになる。これは、特に、冬季等の室内温度が氷点下にまで下がるような場合に有効となる。
【0023】
また、上記第5の発明において、請求項10に記載の如く、排水を原水としこの原水を曝気処理する排水処理手段と、この排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを備え、エア駆動源と排水処理手段とを接続するエア供給管を、分解槽に対しこの分解槽との間で熱交換されるよう配設してもよい。このことで、上記エア圧送管内の圧送エアが分解槽内の分解熱により加温され、加温されたエアにより排水処理手段での曝気処理が行われることになる。これにより、排水中に含まれる微生物の増殖が促進され、曝気処理による排水の浄化作用が増大されることになる。一方、上記圧送エアとの間で熱交換されて分解槽内の分解熱が奪われることになるため、特に、夏季のように外気温が比較的高く分解槽の内部温度がすでに分解促進に必要な温度域に到達しており、その内部温度が分解熱によりさらに上昇する傾向にある場合には、その内部温度の上昇傾向を抑制して分解槽内を適正温度に維持することが可能になる。このような第5の発明の場合、上記エア圧送管を分解槽の内部空間を貫通するように配設してもよいが、請求項11に記載の如く上記エア供給管を分解槽の槽外壁に沿って配設して槽外壁を通して分解熱の熱伝導が行われるようにするのが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0025】
<第1実施形態>
図1は、本発明の微生物処理装置を下水処理施設に適用した第1実施形態を示し、1は下水排水を原水として導入する原水系、2は原水系1からの排水を浄化処理する水処理系、3は水処理系2で発生した汚泥を濃縮する汚泥濃縮系、4は汚泥濃縮系3で濃縮された汚泥を被処理汚泥として微生物処理する微生物処理系である。
【0026】
上記原水系1は、沈砂槽11と、原水槽12と、流量調整槽13と、スクリーン14と、計量槽15とを備えている。そして、上記沈砂槽11において集められた排水中の砂を沈殿させ、この沈砂槽11からオーバーフローした排水が原水槽12において原水として溜められる。この原水槽12の排水がポンプ12aにより上記流量調整槽13に送られた後、ポンプ13aにより所定流量でスクリーン14においてゴミ等の除去が行われて計量槽15に送られる。この計量槽15で計量された排水が所定量ずつ以後の水処理系2に送られる。
【0027】
上記水処理系2は、排水処理手段としての曝気槽21と、処理水槽22と、消毒槽23とを備えており、上記計量槽15により計量された排水が溜められた曝気槽15においてエア供給管51から圧送されてきたエアの吐出によりエアレーションが行われるようになっている。そして、このような曝気処理により排水が浄化処理され、浄化処理された処理水が上記処理水槽22に溜められ、その処理水が消毒槽23において塩素等により滅菌消毒されて系外に放流されるようになっている。
【0028】
上記汚泥濃縮系3は、汚泥濃縮槽31と、脱離液槽32と、汚泥貯留槽33とを備えており、上記曝気槽21での曝気処理により生成されて底部に沈殿した汚泥をポンプ21a,21aにより汚泥濃縮槽31に導入し、この汚泥濃縮槽31において所定の沈殿期間を経過させることにより汚泥の固形分を沈殿させることにより濃縮させるようになっている。所定期間経過後、上記汚泥濃縮槽31の上澄み層の水を脱離液層32に移しここからポンプ32aにより原水層12に戻す一方、底部の濃縮された汚泥を吸引ポンプ31aにより汚泥貯留槽33に移すようになっている。このような汚泥濃縮系3での汚泥濃縮により上記の曝気槽21底部で固形分が例えば0.3〜0.8%、水分が99.7〜99.2%の汚泥が汚泥貯留槽33では固形分が例えば1〜3%、水分が99〜97%の汚泥に濃縮される。つまり、上記濃縮により全体量として1/3〜1/4に減少する程度に水分が除去されることになる。なお、図中31bは上記各ポンプ21aにより汚泥濃縮槽31に導入される汚泥の流速を弱めるための管状部材である。
【0029】
上記微生物処理系4は、脱水処理手段としての濾過槽41と、処理媒体としての木チップを貯留する処理媒体貯留槽42と、分解槽43と、洗浄装置44と、再利用手段としての余剰木チップ取り出し部45,洗浄部46,及び,選別部47とを備えている。これらの微生物処理系4は、その全体が略密閉された分解処理室48の内部に設置され、この分解処理室48内には上記曝気槽21に対しエアレーション用のエアを圧送するエア圧送駆動源としての1もしくは2以上のブロワ5が設置されている。
【0030】
上記濾過槽41は、上方に開口した槽本体411の底部にスクリーンメッシュ412が張られ、このスクリーンメッシュ412の上に上記処理媒体貯留槽42から供給された木チップ6が濾過材として所定高さまで充填されて濾過層413が形成されている。そして、被処理汚泥として上記汚泥貯留槽33からの汚泥が吸引ポンプ33aにより上記濾過層413の上に投入され、被処理汚泥中の水分が吸水及び濾過されて脱水後の汚泥(脱水後汚泥)を上記濾過層413の表面上に残留させるようになっている。この残留した脱水後汚泥が上記濾過層413の表面層の木チップと共に分解層43に対し投入されるようになっている。上記スクリーンメッシュ412の下側には漏斗状の集水部414が設けられ、この集水部414に集められた水が還流管路49を通して原水系1(例えば沈砂槽11)に戻されるようになっている。
【0031】
上記処理媒体貯留42は、上記再利用手段から還流される還流木チップに加え、上記分解層43での分解に伴う減量分の新たな木チップ6が補充されるようになっており、これら双方の木チップ6を上記脱水後汚泥と共に分解層43に移される木チップの代わりの濾過材として上記濾過層41に対し補給するようになっている。
【0032】
上記分解層43は、図2に詳細を示すように、上面を開口部431とした略直方体の槽本体432と、長手方向に延びる中心軸Xの回りに連続的もしくは間欠的に回転作動される回転軸体433と、この回転軸体433に対し固定された1又は2以上の撹拌翼434とを備えている。上記槽本体432の上面開口部431には例えば棒鋼等を格子状に配設して作業員等の落下防止用の柵435が固定され、上記槽本体432の底部にはスクリーンメッシュ436が上記撹拌翼434の外周縁の回転軌跡に沿って円弧状に配設されている。さらに、そのスクリーンメッシュ436の下側には漏斗状の集水部437が形成され、この集水部437の最下部に上記還流管路49からの分岐が接続されている。上記槽本体432の内部には処理媒体としての所定量の木チップ(図示省略)が予め充填され、この木チップの上に対し上記脱水後汚泥が開口部431から投入され上記回転軸体433の回転作動による撹拌翼434の回転によって充填された木チップと撹拌・混合されるようになっている。また、上記分解槽43には、図1に示すようにブロワ5から曝気槽21にエアを圧送するエア供給管51の途中との間で熱交換する熱交換部52が付設されている。この熱交換部52は、例えば上記分解槽43の槽本体432の外壁に対し上記エア供給管51を接触させて這わせることにより、又は、上記エア供給管51を槽本体432の内部を貫通するように配設することにより構成すればよい。
【0033】
上記洗浄装置44は、上記分解槽43及び洗浄部46に対しそれぞれ上から圧力水を噴射させることにより、分解槽46に対しては微生物処理終了後の分解槽43の内面を清浄にする一方、上記洗浄部46に対しては余剰木チップを清浄にするようになっている。
【0034】
上記余剰木チップ取り出し部45は、分解槽43内の木チップ量が所定の設定量よりも多い場合にその余剰な木チップ(余剰木チップ)が取り出されるようになっている。このような余剰木チップ取り出し部45は、例えば、槽本体432の一側の壁部を所定寸法低くしておいてこの壁部からオーバーフローする木チップを収容するように構成すればよい。
【0035】
洗浄部46は、上記の如く洗浄装置44からの水噴射により余剰木チップを洗浄し、その洗浄後の排水を上記還流管路49を通して原水系1に戻すようになっている。
【0036】
上記選別部47は、上記余剰木チップ取り出し部45により取り出され、そして、洗浄部46により洗浄された後の余剰木チップの内、濾過槽43での濾過材として再利用し得るサイズのもののみ選別して処理媒体貯留槽42に戻すように構成されている。このような選別としては例えば篩分け等により行えばよい。の選別部47により選別された分解処理後の余剰木チップの一部及び上記選別により除去された余剰木チップは土壌改良材として転用もしくは有効利用することもできる。
【0037】
次に、上記の構成の微生物処理系4による汚泥の微生物処理方法について概括的に説明すると、汚泥貯留槽33からの被処理汚泥に対し、まず、濾過槽41による脱水処理工程を行い、次に、分解槽43での微生物による分解処理工程を行う。これにより、上記被処理汚泥を消化・減量させる。この際、上記濾過槽41での濾過材として分解槽43内に充填する木チップと同じものを用い、濾過槽41から分解槽43に移す分解対象を脱水後汚泥と濾過材(木チップ)の表面層との混合物とし、この結果、分解槽43で余剰となる余剰木チップを所定の処理の後に上記濾過層41に戻して再利用する。また、曝気層21での曝気処理のために作動されるブロワ5の発熱を利用して分解処理室48の雰囲気温度を上昇させ、これにより、分解層43内を微生物の増殖を促進し得る温度域(例えば20℃〜60℃)になるように調整する一方、上記分解処理工程で生じる分解熱を熱交換部52において取り込んでエア供給管51内のエアを加温することにより、上記曝気層21での曝気処理による水浄化機能を高めるようにする。さらに、上記脱水処理工程により脱水させた水を原水系1に戻して水処理系2での水処理の後に系外に放流するようにする。
【0038】
以下、上記の脱水処理工程及び分解処理工程について詳細に説明する。脱水処理工程では汚泥貯留層33内の汚泥が濾過槽41の濾過層413に投入されると、上記汚泥中の水分がまず濾過材としての木チップ6に吸水され、この木チップが飽和状態になるまで吸水した後の水がスクリーンメッシュ412を通して集水部414に集められ、この水が還流管路49を通して原水系1に戻される。そして、水が脱水された後の脱水後汚泥が上記濾過層413の表面上に残ることになる。この脱水後汚泥を濾過層413の表面層と共に削り取り、分解層43に対して上面開口部431から投入し分解処理工程を行う。上記の脱水処理工程により、例えば図3に示すように固形分2%、水分98%の汚泥7a(容積V1,固形分の容積Vs=0.02V1,水分の容積Vw1=0.98V1)が、濾過層41での濾過処理により固形分4%、水分96%の脱水後汚泥7b(容積V2,固形分の容積Vs=0.04V2,水分の容積Vw2=0.96V2)とされる。ここで、脱水処理工程の前後では固形分の容積は変化せず同一とすると、Vs=0.02V1=0.04V2となり、V2=V1/2となる。従って、Vw2=0.96V2=0.96・(V1/2)=0.48V1となり、Vw2もVw1の約1/2となる。
【0039】
分解処理工程では、分解層43の回転軸体433を回転駆動させ撹拌翼434を回転させることにより内部の木チップと、投入された脱水後汚泥とを撹拌・混合することにより行う。この際、上記分解層43が設置された分解処理室48の雰囲気はブロワ5の発熱により加温されて上記脱水後汚泥に含まれる微生物が活発に増殖する温度域(例えば20〜60℃)まで昇温されているため、上記微生物が上記木チップを培養基体にして活発に増殖することになる。しかも、分解処理室48が上記の温度域まで昇温されているため、上記脱水後汚泥中の水分のさらなる蒸発を促すことになる。そして、この微生物により上記脱水後汚泥は分解・消化されて大幅に減量され又はほぼ消滅し、木チップが残ることになる。
【0040】
上記の分解処理工程では、汚泥貯留層33内の汚泥7aをそのまま分解処理の対象とするのではなく、その前段階で脱水処理工程により可及的に脱水処理した後の脱水後汚泥7bを分解処理の対象としているため、分解処理に適した水分量よりも過剰に存在する余剰水分量が上記汚泥7aを分解処理対象とする場合と比べ大幅に少なく、この余剰水分量を蒸発させるための熱エネルギー負担及び蒸発のために要する時間を大幅に少なくすることができる、又は、ほぼゼロにすることができる。
【0041】
−第1実施形態の変形態様・その1−
上記の第1実施形態では、分解処理工程の後に分解槽43内の余剰木チップを取り出して濾過槽41での濾過材として再利用するために洗浄部46での洗浄、選別部47での選別を経て処理媒体貯留槽42に戻しているが、図4に示すように、上記洗浄部46を省略し余剰木チップ取り出し部45の余剰木チップを選別部47に直接に移行させるようにしてもよい。この場合には、洗浄装置44から洗浄部46への配管も不要になる。
【0042】
−第1実施形態の変形態様・その2−
上記の「その1」の場合と同様に、余剰木チップを濾過材として再利用する場合の変形態様であり、図5に示すように、上記洗浄部46のみならず選別部47をも省略し余剰木チップ取り出し部45の余剰木チップを処理媒体貯留槽42に対し直接に戻すようにしてもよい。
【0043】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態における分解処理室48は、少なくとも分解槽43とブロワ5とを内部に収容し得るようになっていればよい。また、ブロワ5は分解処理室48内ではなくて他の所に設置してもよく、この場合には例えばブロワ5を囲みブロワ5から放熱される廃熱を分解処理室48内に導入し得るようにダクトを配設するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の第1の発明における汚泥の微生物処理方法によれば、被処理汚泥中の水分を分解槽での分解処理の前段階で可及的に脱水除去するようにしているため、分解処理槽に投入された分解処理対象の脱水後汚泥中の全体水分量を上記の脱水処理をしないで分解槽での分解処理を直接行う場合と比べ大幅に減少させることができ、微生物による分解処理を促進させるための水分量まで余剰水分を蒸発させるために要する熱エネルギー負担を大幅に軽減することができるようになる。
【0045】
また、この第1の発明における汚泥の微生物処理方法によれば、濾過材として分解槽内の処理媒体と同じものを用いるようにしているため、濾過後に残留した脱水後汚泥と共に、その脱水後汚泥が付着した表層部分の濾過材を分解槽内に投入しても、そのまま分解処理を行うことが可能になり、脱水処理後もしくは分解処理後に脱水後汚泥と濾過材との分離作業を不要にすることができる。一方、分解槽内の処理媒体が脱水後汚泥と共に投入される濾過材により増加しても、その余剰処理媒体を濾過槽に還元して濾過材として再利用することができるようになる。
【0046】
請求項2記載の第2の発明における汚泥の微生物処理方法によれば、分解槽での分解処理の前段階に被処理汚泥を脱水処理することによる分解槽での熱エネルギー負担の大幅な低減化に加え、排水処理手段に対し分解槽等を併設した下水処理施設の場合に好適な熱エネルギーの利用を図ることができる。すなわち、エア圧送駆動源の作動による発熱により、分解槽が設置された分解処理室の内部温度を微生物の活動に適した温度まで上昇させて分解槽に特別な加熱手段を設けなくても分解槽の内部を微生物による分解促進が図られる温度域にすることができる。あるいは、上記の如き加熱手段をたとえ設けた場合であっても、その熱エネルギー負担を上記エア圧送駆動源の放熱量の分だけ低減し得る。さらに、分解処理室内に搬送されてきた被処理汚泥も上記の加温された雰囲気に晒される結果、少しでも余剰水分の蒸発に寄与させて上記の熱エネルギー負担のより一層の軽減化を図ることができるようになる。
【0047】
請求項3記載の第3の発明における汚泥の微生物処理方法によれば、特に、夏季において微生物の分解熱により分解槽の雰囲気温度が分解に適した温度域よりも高くなる場合に、エア供給管内のエアと熱交換させて分解槽の内部温度を適正温度域側に下げることができるようになる。一方、排水処理手段に対し曝気処理のために圧送されるエアが上記の分解槽内の分解熱と熱交換されて加温されるため、その加温されたエアにより排水に対する曝気処理を行うことにより、排水中に含まれる微生物の増殖をより促進して曝気処理による排水の浄化を促進させることができる。
【0048】
また、請求項4記載の第4の発明における汚泥の微生物処理装置によれば、上記第1の発明による微生物処理方法を容易かつ確実に実施することが可能になり、第1の発明による作用が確実に得られることになる。また、この第4の発明の場合に、脱水処理手段により脱水した水を、請求項8に記載の如く排水処理手段に対し曝気処理対象である原水として還流管路を通して還流させるようにすることにより、系外にそのまま放流するのではなく、曝気処理による浄化を経た後に系外に放流させるようにすることができる。
【0049】
また、この第4の発明の汚泥の微生物処理装置によれば、上記第1の発明の微生物処理方法を容易かつ確実に実施することができ、濾過処理後の被処理汚泥を分解槽に供給するための構成を簡略化し得る。しかも、上記処理媒体を濾過材として選択することにより、吸水性に優れ、汚泥から水を濾過して固形分を表面層に残留させるという濾過機能にも優れ、汚泥中の水分を脱水するための濾過材としても好適なものとし得る。また、再利用手段を設けることにより、余剰処理媒体の有効利用を図ることができる上に、分解槽内の処理媒体の量が適正量に保つことができるようになる。
【0050】
請求項9、10、11のいずれかに記載の第5の発明の汚泥の微生物処理装置によれば、特に第2の発明の微生物処理方法を容易かつ確実に実施することができるようになる。また、この場合に、請求項10に記載の如くエア駆動源と排水処理手段とを接続するエア供給管を分解槽に対しこの分解槽との間で熱交換されるよう配設することにより上記第3の発明による微生物処理方法を容易かつ確実に実施することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態を示す全体説明図である。
【図2】図2は、分解槽の拡大横断面図である。
【図3】図3は、汚泥の脱水前後の容積についての説明図である。
【図4】図4は、第1実施形態の変形態様のその1を示す一部省略説明図である。
【図5】図5は、第1実施形態の変形態様のその2を示す一部省略説明図である。
【符号の説明】
1 原水系
5 ブロワ(エア圧送駆動源)
6 木チップ(処理媒体)
7b 脱水後汚泥
21 曝気槽(排水処理手段)
33a 吸引ポンプ(汚泥供給手段)
41 濾過槽(脱水処理手段)
43 分解槽
42 処理媒体貯留槽(再利用手段)
45 余剰木チップ取り出し部(再利用手段)
46 洗浄部(再利用手段)
47 選別部(再利用手段)
49 還流管路
51 エア供給管
52 熱交換部
91 供給切換手段
436 スクリーンメッシュ(排水部)
Claims (11)
- 木質細片を含む処理媒体が収容された分解槽に対し被処理汚泥を投入し、その被処理汚泥を撹拌しつつ微生物により分解処理する汚泥の微生物処理方法において、
上記分解槽とは互いに独立して設けられ、分解槽内に収容された処理媒体と同じ濾過材が充填された濾過槽を備え、上記分解処理される被処理汚泥に含まれる水を脱水する脱水処理手段を用い、
この脱水処理手段における濾過槽の濾過材に対し上記被処理汚泥を投入することにより水を濾過して被処理汚泥の脱水処理をした後、濾過材の表層に残留した脱水後汚泥をその濾過材の表層部分と共に上記分解槽に投入して、該分解槽において分解処理し、
上記分解槽での分解処理の後、分解槽内の余剰処理媒体を濾過槽に戻し、その余剰処理媒体を濾過材として再利用することを特徴とする汚泥の微生物処理方法。 - 請求項1において、
排水に対し曝気処理する排水処理手段と、上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを用い、上記排水処理手段の曝気処理により生成された汚泥を被処理汚泥として分解槽での分解処理を行い、
上記分解槽を略密閉とされた分解処理室内に配設し、上記エア圧送駆動源の作動による発熱を利用して上記分解処理室の雰囲気を加温することを特徴とする汚泥の微生物処理方法。 - 請求項1において、
排水に対し曝気処理する排水処理手段と、上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを用い、上記排水処理手段の曝気処理により生成された汚泥を被処理汚泥として分解槽での分解処理を行い、
上記エア圧送駆動源から排水処理手段までエアを圧送する途中で、圧送エアと分解槽内の分解処理により発生した分解熱との間で熱交換させることを特徴とする汚泥の微生物処理方法。 - 木質細片を含む処理媒体が収容され被処理汚泥を微生物により分解処理する分解槽を備えた汚泥の微生物処理装置において、
上記分解槽とは互いに独立して設けられ、分解槽内に収容された処理媒体からなる濾過材が内部に充填された濾過槽を有し、この濾過槽の濾過材に対し上記分解処理される被処理汚泥を投入することにより水を濾過して、被処理汚泥に含まれる水を脱水する脱水処理手段を備え、
この脱水処理手段により脱水処理された脱水後汚泥が上記分解槽に対し被処理汚泥として供給されるように構成され、
さらに、上記分解槽での分解処理後の余剰処理媒体を濾過槽に対し濾過材として戻す再利用手段を備えていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項4において、
分解槽に対し分解処理のために供給される被処理汚泥は、濾過処理された脱水後汚泥と濾過材との混合物であることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項4において、
再利用手段は、余剰処理媒体を洗浄する洗浄部を備えていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項4において、
再利用手段は、余剰処理媒体から設定サイズよりも大きいものを選別して濾過槽に戻す選別部を備えていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項4において、
排水を原水としこの原水を曝気処理する排水処理手段と、
この排水処理手段での曝気処理により生成された汚泥を処理水と分離して被処理汚泥として脱水処理手段に供給する汚泥供給手段と、
脱水処理手段により脱水された水を、上記排水処理手段に原水を供給する原水系に対し還流する還流管路とを備えていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項4において、
排水を原水としこの原水を曝気処理する排水処理手段と、
上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを備え、
分解槽は略密閉とされた分解処理室内に配設され、
上記エア圧送駆動源はその放熱が上記分解処理室の内部空間に対し放散されるよう配設されていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項4において、
排水を原水としこの原水を曝気処理する排水処理手段と、
上記排水処理手段に対し曝気処理のためのエアを圧送するエア圧送駆動源とを備え、
エア圧送駆動源と排水処理手段とを接続するエア供給管が、分解槽に対しこの分解槽との間で熱交換されるよう配設されていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。 - 請求項10において、
エア供給管は分解槽での分解により生じる発熱が熱伝導し得るよう分解槽を構成する槽外壁に沿って配設されていることを特徴とする汚泥の微生物処理装置。
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